JP2007027423A - 太陽電池素子及び太陽光発電装置 - Google Patents

太陽電池素子及び太陽光発電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、太陽の日出から日没までの広範囲な太陽移動に対して効率良く太陽光を受光すると共に、小型で安価な太陽電池素子及び太陽光発電装置を提供する。
【解決手段】 本発明の太陽電池素子1は、V字型の溝を備えた第1透明媒体2a、2bと、この溝を埋め込むように配置される第2透明媒体3と、V字型の溝の斜面と同方向に位置する第1透明媒体2a、2bの側面に配置される太陽電池4a、4bと、第1透明媒体2a、2bの底面に配置される反射板5を備え、V字型の溝の斜面と底面がなす角度δが45°より小さくすることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、太陽光発電装置の受光面を構成する太陽電池素子及びこれを集合配置してなる太陽光発電装置に関し、特に、太陽光を効率良く太陽電池に集光すると共に、小型で安価な太陽電池素子及び太陽光発電装置に関する。
太陽光は単位面積あたりのエネルギー密度がAM(Air Mass)1.5、100mW/cm2と低いため、発電量(電力)を増やすためには大面積の太陽電池が必要である。しかし一般的に太陽電池は高価なことからコスト問題が大きな壁となり太陽光発電システムの普及の妨げとなっている。そこで受光面積を小さくしつつ受光面以外に入射した太陽光を効率良く受光面に導く反射板の配置方法やレンズ等の配置方法などが種々提案されている。
このような提案の一例として特許文献1および特許文献2記載の技術がある。
特許文献1には、図9に示すように、断面が直角三角形のプリズム101の短辺側101aに整合部材102を介在して太陽電池103を装着し、長辺側にはミラー104を装着した太陽電池用集光装置が開示されている。ここでプリズム101の角度θは、プリズム101の受光面101bから入射した太陽光がプリズム内の底面101cと受光面101bでほぼ全反射を繰り返して太陽電池103に到達するように予め設計されている。これにより太陽光の入射角に関係なく、入射した太陽光の大部分を太陽電池103に集めることができるというものである。
一方特許文献2には、図10(a)、(b)示すように、断面が鋸刃状のプリズム113の短辺側に透明接着剤115を用いて太陽電池116を配置し、この鋸刃状のプリズム113表面を覆うように水112を充填させた太陽集光装置が開示されている。プリズム113の底面にはミラー114が配置されている。ここで水の屈折率をn1、プリズム113の屈折率をn2、透明接着剤115の屈折率をn3としたときにn2>n3>n1の関係が成り立つように屈折率を予め設計すると共にプリズム角度αを所定角度に設計する。これにより図10(b)に示すように、空気と水の界面K1に達した太陽光は水中を進行する。そして水112とプリズム113の界面K2に達するとプリズム113内部を進行してミラー114で反射される。この反射光はK4で更に反射され水と空気の境界K5で再度水中を進行して最終的に太陽電池116に入射する。このように境界K1〜K5で全反射するように屈折率とプリズム角度が設計されているので、太陽光の広範囲の入射角変化に対応でき、且つ高効率で太陽光を集光させることができるというものである。
特開平6−275859号公報 特開平11−340493号公報
ところで上述した特許文献1記載の技術は、太陽電池を太陽の方向に向ける追尾装置が不要で、且つ装置の小型化並びに発電効率を向上させることができるという利点を有するが、太陽の日出から日没までの太陽の移動範囲(太陽光の入射角度−90°〜+90°)全てをカバーするという点からは受光カバー範囲の点で未だ十分でないという問題を有している。
また特許文献2記載の技術も追尾装置が不要で、発電効率を向上させることができるという利点を有するものの、図10(a)に示す方向(イ)から太陽光が入射した場合は特許文献2記載の作用が発揮されるが、方向(ロ)から太陽光が入射した場合はプリズム113内で全反射が生じないため太陽光が太陽電池に到達しないという問題を有している。
そこで本発明は、太陽の日出から日没までの太陽移動に対して効率良く太陽光を集光すると共に、高効率で太陽光の集光を可能とし、且つ小型で安価な太陽電池素子及び太陽光発電装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明の請求項1記載の太陽電池素子は、V字型の溝を備えた第1透明媒体と、第1透明媒体の屈折より小さい屈折率を有し、溝を埋め込むように配置される第2透明媒体と、V字型の溝の長手方向と同方向に設けられる第1透明媒体の側面に配置される太陽電池と、第1透明媒体の底面に配置される反射板を備え、V字型の溝の斜面と底面がなす角度δが45°より小さいことを要旨とする。
本発明の請求項2記載の太陽電池素子は、請求項1記載の太陽電池素子であって、第1及び第2透明媒体の材料が透明樹脂である場合において、第2透明媒体の表面上に紫外線を可視光に変換する波長変換板を配置することを要旨とする。
本発明の請求項3記載の太陽電池素子は、請求項1または2記載の太陽電池素子であって、太陽電池は、第1透明媒体の側面側に設けられる透明電極と、透明電極上に形成される結晶系シリコン、又は非晶質シリコンからなるシリコン層と、シリコン層上に形成される金属電極で構成され、金属電極は、隣接配置される太陽電池の透明電極に直列接続されることを要旨とする。
本発明の請求項4記載の太陽光発電装置は、V字型の溝を有する第1透明媒体と、第1透明媒体の屈折より小さい屈折率を有し、溝を埋め込むように配置される第2透明媒体と、V字型の溝の斜面と同方向に位置する前記第1透明媒体の側面に配置される太陽電池と、第1透明媒体の底面に配置される反射板を備え、V字型の溝の斜面と前記底面がなす角度δが45°より小さい太陽電池素子を複数個集合配置させてなることを要旨とする。
本発明によれば、太陽の日出から日没までの太陽移動に対して効率良く太陽光を集光すると共に、小型で安価な太陽電池素子及び太陽光発電装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る太陽電池素子の構成図である。図2は、図1の太陽電池素子を集合配置してなる太陽光発電装置の外観図である。図3は、図1の太陽電池素子の断面図である。図4、図5は、この太陽電池素子に入射した太陽光の導光経路を示した光路図である。図6は、一般的な太陽電池素子の透過率特性及び反射率特性を示すグラフである。図7は、本実施の形態に係る太陽電池素子の集光量と集光面積比率を表すグラフである。更に図8は、集光板の対太陽電池面積比を表すグラフである。
まず図1に示すように、本発明の太陽電池素子1は、屈折率が異なる第1透明媒体(屈折率n1)2a、2bと第2透明媒体(屈折率n2)3、太陽電池4a、4b、反射板5で構成され、第1透明媒体2a、2bで形成されるV字型の溝(以下、単にV溝と称す。)に第2透明媒体3を配置し、この第1透明媒体2a、2bの側面に太陽電池4a、4bを接合して、更に底面に反射板5を接合している。
具体的に第1透明媒体2a、2bは、断面が直角三角形を有する三角柱を2本用意し、この三角柱の所定の辺を突き合わせてV溝を形成している。所定の辺とは、三角柱の斜面と底面がなす角度σを有する辺である。ここで角度δは45°より小さい角度とする。この第1透明媒体2a、2bの短辺側(側面)には太陽電池4a、4bが透明接合材料等により接合されている。透明接合材料は、第1透明媒体2a、2bと太陽電池4a、4bの間に屈折率を生じさせない材料、若しくは低屈折率の材料であることが望ましい。また第1透明媒体2a、2bの長辺が連設して構成される底面には、金属反射材料(例えばアルミニウム(Al))が蒸着法により堆積されている。この堆積方法は、底面に直接蒸着させる方法に限らず、予め堆積形成させた反射膜を後から接着剤等で第1透明媒体2a、2bの底面に接合させる方法でも良い。
一方、第2透明媒体3は、このV溝を埋め込むように配置されるものであって、その表面は平坦面を有している。
尚、本実施の形態において第1及び第2透明媒体2a、2b及び3はガラス基板とし、太陽電池4a、4bは、単結晶シリコン太陽電池、多結晶シリコン太陽電池、非晶質シリコン太陽電池、色素増感太陽電池、有機半導体薄膜太陽電池、化合物半導体単結晶太陽電池、化合物半導体多結晶太陽電池等各種の太陽電池のいずれも適用可能である。
ところで上記構成において本実施の形態では、第1透明媒体2a、2bの屈折率nと第2透明媒体3の屈折率nは以下の関係(式(1))を有している。
Figure 2007027423
ここで従来の平面据え置き型の太陽光発電装置よりもコストを下げるならば、高価な太陽電池の使用面積を小さくし、この小さい太陽電池に太陽光を効率良く集光させる必要がある。
仮に従来型の太陽電池(底面に太陽電池を配置する形式)の集光効率を1とし、そのときの太陽電池の面積をSconcentratorとし、本発明の太陽電池(側面に太陽電池を配する形式)の面積をScellとした場合において、上記条件を満たすためには両面積の間に以下の関係式(2)が常に成り立つ必要がある。
Figure 2007027423
また本発明の太陽電池素子1の底面の幅をL、奥行きをW、厚さをDとした場合、面積Sconcentrator、面積Scell、長さL、及び厚さDの間には以下の関係式(3)(4)が成り立つことから、関係式(2)を考慮すると関係式(5)が導き出せる。
Figure 2007027423
ここで式(5)に示される長さL、厚さD、傾斜角δの間には以下の関係式(6)が成り立つことから、関係式(7)の条件を導き出すことができる。
Figure 2007027423
従って、δ<45°でなければ太陽電池を平面据え置きにしたときよりも面積を少なくすることができず、経済的利益を生むことができないことが分かる。そこで本発明では傾斜角δを45°より小さいことを必要条件とする。
次に、図4を参照して太陽光の入射角度に対する第1及び第2透明媒体内の導光経路について説明する。図4(a)は、日出から正午までのいわゆる図2において入射角が−90°〜0°の範囲内で移動する場合に太陽光が第2透明媒体上の位置P0から入射したときの導光経路を示す図である。また図4(b)は、図4(a)と同条件において太陽光が第2透明媒体上の位置P1から入射した場合の導光経路を示す光路図である。
まず図4(a)に示すように、太陽光が第2透明媒体3の点P0から角度θで入射すると、境界K0で光の一部は反射し、他の光は屈折して第2透明媒体3内を導光し、境界K1aに到達する。境界K1aに対する入射角度はθ+δである。
境界K1aに到達した光は、境界K1aで一部が反射し、境界K0の内側面に達する。入射角θ+2δで入射したこの光は境界K0で全反射して境界K1bに入射角θ+δで入射する。そして境界K1bで屈折した光はそのまま太陽電池4bに達する。
一方、境界K1aに到達した光のうち屈折した光は第1透明媒体2a内を導光して境界K2aに到達する。境界K2aには反射板5が配置されているため全反射して、境界K1aに入射角θ+2δで入射し、境界K1aで全反射して太陽電池4aに入射する。
また図4(b)に示すように、太陽光がθの角度で第2透明媒体3の点P1から入射すると、境界K0で光の一部は反射し(反射光R1)、他の光は屈折して第1透明媒体2a、2b内を導光して境界K1bに到達する。境界K1bに対する入射角度はθ−δである。
境界K1bに到達した光は、境界K1bで一部が反射して境界K0の内面側に入射角θ+2δで入射し、この境界K0で全反射して境界K1aに入射角θ+δで入射する。そして境界K1aにおいて一部の光は反射して境界K0の内面に達し、一部は外に放出され、他の一部は反射により再び境界K1aを通過して太陽電池4aに達する。境界K1aで屈折した光は、そのまま太陽電池4aに入射する。
一方、境界K1bに入射した光のうち屈折した光は、第1透明媒体2b内を導光し、境界K2bに到達する。境界K2bには反射板5が配置されていることから入射した光は全反射して境界K1bに入射角θ+2δで入射する。そして一部の光は反射して太陽電池4bに直接入射し、他方の屈折した光は第2透明媒体3内を導光して境界K0に達し、この境界K0で反射して、再び境界K1bを通過して太陽電池4bに達する。
従って、本実施の形態に係るV溝を有する太陽電池素子1は、点P0から入射した太陽光はその大半が太陽電池4aに集光され、点P1から入射した太陽光はその大半が太陽電池4bに集光する効果を有する。
次に図5を参照して、太陽が0°(正午)に位置している場合の太陽光の導光経路を説明する。
まず第2透明媒体3に対して0°の角度で太陽光が入射すると、点P3から入射した太陽光は、そのまま境界K0を通過して境界K1aに角度δで入射する。この光は境界K1aで反射及び屈折し、このうち屈折した光は境界K2aで全反射して再び境界K1aに達し、その一部は反射して第1透明媒体2a内で反射を繰り返しながら太陽電池4aに達する。一方、境界K1aの内側から第2透明媒体3に向かって屈折した光は、境界K0の内面に達し、一部は外に放出され、他の一部は再び第2透明媒体3内を導光し、境界K1aを通過して太陽電池4aに到達する。
また、境界K0において入射角度δで入射した光のうち反射した光は、境界K1bで反射光と屈折光に分離される。このうち反射光は、境界K0の内面で更に反射光と屈折光に分離され、反射光のみが境界K1bを通過して太陽電池4bに到達する。屈折光はそのまま外に放出される。一方、境界K1bで屈折した光は、境界K2bで全反射して太陽電池4bに到達する。
上述した太陽光の導光経路は、日出から正午までの太陽の移動に対して説明したものであるが、正午から日没までの太陽の移動は、図4(a)、(b)と対照の経路となることからその説明は省略する。
尚ここで、単位面積あたりの太陽光のエネルギーをWとし、太陽電池4a、4bの面積をそれぞれSとすると、太陽電池4a、4bにはW×S×cosθのエネルギーが入射することになる。但し、正午はθが0(ゼロ)のため、太陽電池に入射するエネルギーはE×Sとなる。
また図4(a)、(b)で説明したように、第2透明媒体3に対して入射角θで入射した光は角度θで屈折すると第2透明媒体3上の反射率をR1、空気の屈折率をnとすると、入射光と屈折光の関係は屈折の法則より式(8)で表せる。
Figure 2007027423
また、自然光に含まれるS偏光が第2透明媒体の表面で反射する反射率rs1と、P偏光が第2透明媒体の表面で反射する反射率rp1はそれぞれ式(9)、式(10)で表せる。
Figure 2007027423
従って、第2透明媒体の表面で反射する総合反射率R1は、式(11)で求めることができる。
Figure 2007027423
尚、正午の場合は第2透明媒体3の表面に対して垂直入射(θ=0°)するため、反射率R1は式(12)で表せる。
Figure 2007027423
そこで式(12)に仮にn=1、n=1.4を代入すると、入射角θが90°〜0°の範囲内にある場合、屈折角θ=45.6°〜0°となる。このとき空気と第2透明媒体3の間で全反射が生じる臨界角θC,1は式(13)で表せる。
Figure 2007027423
上式(13)にnとnを代入すると、臨界角θC,1は約45.6°となる。そこで図4(a)、(b)に示した境界K0において全反射を生じさせようとする場合は、θ+2δが45.6°より大きい(すなわち、θ+2δ>45.6°を満たすように)δを設定すれば良い。ここでθを0(ゼロ)とすると、傾斜角δは、22.8°より大きく、45°より小さい角度に設定すれば太陽光が外に漏れることなく略全ての太陽光を太陽電池4a、4bに集光させることができる。
また正午の場合は、2δが45.6°より大きい(すなわち、2δ>45.6°を満たすように)δを設定すれば良い。従ってこの場合も同様に、傾斜角δを22.8°より大きく、45°より小さい角度に設定すれば取得した太陽光を太陽電池に導くことができる。
ここで図6を参照して、一般的な平面据え置き型太陽電池の反射率特性(グラフ(b))と透過量(グラフ(a))の変化を示す。同グラフに示すように反射率は、太陽電池に対して太陽光が垂直(θ=0)に入射したとき反射率が最も小さくなり、すなわちグラフ(A)に示すように透明媒体を透過する透過量が最も高くなる。一方、この透過量のピーク点を起点として入射角度θが大きくなるにつれ(−90°方向、若しくは+90°方向に進むにつれ)、反射率が高くなり、それに相反して透過量が少なくなる。
次に上記した一般的な反射率特性と透過量の関係を前提に本発明のV溝構造を有する太陽電池素子の受光効率について説明する。
図7は、太陽光の屈折及び反射により側面に配置された太陽電池4a、4bに入射される量を示したグラフである。
ここで本発明のV溝型の集光板を使わず、太陽電池を平面に据え置きに設置したときの太陽光の入射量を(a)集光なしとし、集光板の面積を太陽電池の面積の2倍、200倍にしたときの入射量を(b)、(c)で示した。
その結果、グラフから読み取れるように集光板を使用した方が太陽電池への入射量が増加することが分かる。更に、図8に集光板の対太陽電池面積比と単位面積あたりの集光量を示す。同図に示すように、集光比を上げるために集光板の面積を大きくすると、図7に示すように太陽電池へ集光される入射量は増えるが,図8に示すように集光板の集光効率が低下し、集光板の単位面積あたりの集光量は大きく低下する。集光板の対太陽電池面積比を2.0にした時に、単位面積あたりの集光量は据え置きに設置したときの1.84倍となり面積が2倍になっていることから92%の集光効率が得られることが示された。
従って、最適な集光板の対太陽電池の面積比は2.0であり、第1透明媒体2a、2bの傾斜角δ=26.565°のときに最大の集光効率92%が得られる。
次に図7を参照して、本発明に係る太陽電池素子の他の実施の形態を説明する。
太陽光に含まれる紫外線は、物質を漂白することや材質を変質させるエネルギーを有することからガラスは紫外線に対して変質を生じないが、プラスチックは長期間太陽光のもとに曝されると変質し易い。しかしプラスチックはガラスに比べてコストも安く、軽量であり、更に屈折率を可変させることが容易であるため需要が高い。そこで上記有用性を有するプラスチックを利用しつつ、この太陽光に曝される表面にはガラスからなる波長変更板を用いる。
この波長変換板15は、太陽光に含まれる紫外線(波長300〜400nm)の光を可視光に変換する波長変換板であり、蛍光ガラス基板に紫外線−可視光変換物質として光活性イオン(Ce3+)をドープしたものである。
具体的には、ガラス基板中に、紫外線−可視光変換物質としての光活性イオンがドープされたものである。本実施の形態では、光活性イオンとしてCe3+がドープされている。なお、Ce3+を三価のイオンとして安定してガラス基板中にドープするために、ホウケイ酸ガラスの組成中に、(Gd2O3−BaO)を配合している。又、ガラス基板としては、ホウケイ酸ガラスの他に、既存の酸化物ガラス、ソーダライムガラス等を用いることができる。
Ce3+をドープしたガラス基板11(B−SiO−Gd−BaO:C
3+)の特性は、下記の通りである。
形態;ガラス
吸収波長λex;275〜450nm
ピーク波長;350nm
蛍光波長λem;400〜500nm
ピーク波長;450nm
上記B−SiO−Gd−BaO:Ce3+のほとんどの成分がカバーガラスとしてのガラス基板11の成分と同じであり、この光活性イオン15をドープしたものをガラス基板として作製すれば、材料投資、エネルギー投資を少なくすることが可能である。
紫外線−可視光変換物質として光活性イオンをドープしているのに対して、蛍光体微粒子をガラス基板中に混合させてもよい。蛍光体微粒子としては、下記(A)〜(G)の一般式で表される物質の微粒子を用いることができる。
(A)B−SiO−Gd−BaO:Ce3+
(B)CaF:Eu2+、もしくはSrF:Eu2+
(C)MgF:Eu2+
(D)SrO・Al:Eu2+
(E)1.29(Ba,Ca)O・6Al:Eu2+、もしくは0.82BaO・6Al
(F)BaAl:Eu2+
(G)MgF:Yb2+
これら材料で構成された太陽電子素子によれば太陽光に含まれる紫外線を可視光に変更することができるので、エネルギー密度の高い可視光による受光が可能になり、通常の可視光及び赤外光の取り込みに加え、紫外線のエネルギーも可視光として取得できるため従来よりも発電効率を向上させることができる。また第2透明媒体3の表面が紫外線により変質することを防止することができるので、常に平坦な受光面を維持することができ、その結果、長期受光率の安定性を図ることができる。また透明樹脂を用いることで太陽電池素子11自体の軽量化、低コスト化を図ることができる。
また紫外線−可視光変換用蛍光ガラスの屈折率を第2透明樹脂基板12の屈折率n2に近く設定することによって、紫外線−可視光変換用蛍光ガラスと第1透明樹脂基板13a、13bを光学的には同体とみなすことができるので、紫外線から変換された可視光はほとんど反射損を受けずに第1透明樹脂基板13a、13bに導光され太陽電池14a、14bに集光される。紫外線−可視光変換用蛍光ガラス15から発せられる蛍光のうち、空気層に逃げる量βは屈折率n1により、次式(14)により求められ、この式から約15%の蛍光が空気層に伝播され蛍光色を与えることができる。
Figure 2007027423
次に図8を参照して、上記太陽電池の電極の配線構造について説明する。図8(a)は太陽電池素子の斜視図であり、図8(b)は電極部の拡大図である。
図8(b)に示すように、第1透明媒体2a、2bの側面には透明電極41と、この透明電極41上に形成される結晶系シリコン又は非晶質シリコンからなるシリコン層42と、更にこのシリコン層42上に形成される金属電極43で構成されている。
ここで結晶系シリコンとは、単結晶または多結晶のいずれのシリコン材料も含む総称であり、非晶質シリコンは、アモルファスシリコンを結晶成長させたものを指している。このシリコン層は透明電極41と金属電極43で挟持されており、図8(b)に示すように各電極の短辺のうちいずれかの短辺に回り込むように電極が設けられている。これにより太陽電池素子の電極同士が接触するように直列配置させると、(透明電極41の短辺側が隣接する太陽電池素子の金属電極43の短辺と接続することとなり)太陽電池の直列接続が可能になる。従って、太陽電池素子をマトリクス状に集合配置させたときに外周に配置された太陽電池の電極からリード線を引き出すことにより各列ごとに電力を得ることができる。尚、隣接する透明電極41と金属電極43にそれぞれ凹形状の端子と凸形状の端子を設けておき、両電極が勘合する構成としてもよい。
本発明の実施の形態に係る太陽電池素子の構成図である。 本発明の太陽電池素子を集合配置してなる太陽光発電装置の外観図である。 本発明の太陽電池素子の断面図である。 本発明の太陽電池素子に入射した太陽光の反射経路を示した光路図(日出又は日没時)である。 本発明の太陽電池素子に入射した太陽光の反射経路を示した光路図(正午時)である。 一般的な太陽電池素子の透過率特性及び反射率特性を示すグラフである。 本発明の太陽電池素子の太陽入射角に対する太陽電池への入射量を示したグラフである。 本発明の太陽電池素子の単位面積あたりの集光量を示したグラフである。 本発明の他の実施の形態に係る太陽電池素子の断面図である。 本発明の太陽電池素子の電極の積層構造を示した構造図である。 従来の太陽電池素子の構造を示した構造図である(その1)。 従来の太陽電池素子の構造を示した構造図である(その2)。 地球の地軸変化に伴う太陽光の受光角度を示したイメージ図である。
符号の説明
1…太陽電池素子
2a、2b…第1透明媒体
3…第2透明媒体
4a、4b…太陽電池
5…反射板
11…太陽電池素子
12…第2透明樹脂基板
13a…第1透明樹脂基板
14a…太陽電池
15…可視光変換用蛍光ガラス(波長変換板)
41…透明電極
42…シリコン層
43…金属電極
101…プリズム
101a、101b…短辺側
101c…底面
102…整合部材
103…太陽電池
104…ミラー
112…水
113…プリズム
114…ミラー
115…透明接着剤
116…太陽電池

Claims (4)

  1. V字型の溝を備えた第1透明媒体と、
    前記第1透明媒体の屈折より小さい屈折率を有し、前記溝を埋め込むように配置される第2透明媒体と、
    前記V字型の溝の長手方向と同方向に設けられる前記第1透明媒体の側面に配置される太陽電池と、
    前記第1透明媒体の底面に配置される反射板を備え、
    前記V字型の溝の斜面と前記底面がなす角度δが45°より小さいことを特徴とする太陽電池素子。
  2. 前記第1及び第2透明媒体の材料が透明樹脂である場合において、
    前記第2透明媒体の表面上に紫外線を可視光に変換する波長変換板を配置することを特徴とする請求項1記載の太陽電池素子。
  3. 前記太陽電池は、
    前記第1透明媒体の側面側に設けられる透明電極と、
    前記透明電極上に形成される結晶系シリコン、又は非晶質シリコンからなるシリコン層と、
    前記シリコン層上に形成される金属電極で構成され、
    前記金属電極は、隣接配置される太陽電池の透明電極に直列接続されることを特徴とする請求項1または2記載の太陽電池素子。
  4. V字型の溝を有する第1透明媒体と、
    前記第1透明媒体の屈折より小さい屈折率を有し、前記溝を埋め込むように配置される第2透明媒体と、
    前記V字型の溝の斜面と同方向に位置する前記第1透明媒体の側面に配置される太陽電池と、
    前記第1透明媒体の底面に配置される反射板を備え、
    前記V字型の溝の斜面と前記底面がなす角度δが45°より小さい太陽電池素子を複数個集合配置させてなることを特徴とする太陽光発電装置。
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