JP2007026861A - リモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置、リモートプラズマ発生ユニット、処理装置及びリモートプラズマ発生ユニットの特性調整方法 - Google Patents

リモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置、リモートプラズマ発生ユニット、処理装置及びリモートプラズマ発生ユニットの特性調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 リモートプラズマ発生管内におけるマイクロ波の電界分布を改善することができるリモートプラズマ発生ユニットを提供する。
【解決手段】 内部に活性化用ガスを流すリモートプラズマ発生管26と、リモートプラズマ発生管の周囲に螺旋状に巻回されると共に両端部側が接地されて内部に冷却媒体を流すための金属製の冷却管28とよりなり、外部より供給されるマイクロ波によりリモートプラズマ発生管内に流れる活性化用ガスをプラズマ化して活性化するリモートプラズマ発生ユニット70において、リモートプラズマ発生管の端部には、冷却管の長さ方向における接地位置を調整するための接地位置調整手段72が設けられている。この接地位置調整手段でもって冷却管の接地位置を調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体製造装置に用いるリモートプラズマ発生ユニット、リモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置、処理装置及びリモートプラズマ発生ユニットの特性調整方法に関する。
一般に、半導体集積回路を製造するためにはシリコン基板等よりなる半導体ウエハに対して、成膜処理、エッチング処理、酸化処理、拡散処理、改質処理等の各種の処理が行なわれる。これらの処理を例えば枚葉式の処理装置にて行う場合には、まず、半導体ウエハを複数枚、例えば25枚程度収容できるカセットから取り出した半導体ウエハを枚葉式の処理容器内の載置台上に移載して保持させ、この処理容器内を気密に維持する。そして、処理ガスの流量、プロセス圧力、プロセス温度等の各種のプロセス条件を制御しつつ所定の熱処理が施される。
ところで、最近にあっては半導体集積回路の更なる動作速度の高速化、高集積化、高微細化及び薄膜化の要求が強くなされている。このような状況下で、半導体集積回路には耐久温度が低い材料が種々用いられる傾向にある。このため、半導体製造装置にあっては、ウエハ温度をそれ程上げることなく比較的低温においても安定的に各種の処理を行うことができ、しかも、ウエハにダメージを与えることも少ないことから、処理容器の外部で発生させたプラズマにより必要とする活性種を作るようにした、いわゆるリモートプラズマ発生ユニットを用いた処理装置が多用される傾向にある(特許文献1、2、3)。
ここでリモートプラズマ発生ユニットを用いた従来の一般的な処理装置の一例について図12を参照して説明する。図12はリモートプラズマ発生ユニットを用いた従来の一般的な処理装置の一例を示す概略構成図、図13はリモートプラズマ発生ユニットを収容するキャビティ部を示す断面図、図14はリモートプラズマ発生ユニットを示す平面図である。ここではウエハ表面に付着した自然酸化物を除去する場合について説明する。
図12に示すように、この処理装置2は耐食アルミニウム等により筒体状に成形された処理容器4を有している。この処理容器4内には、その表面に被処理体である半導体ウエハWを載置するための例えば耐食アルミニウム等よりなる載置台6が設けられており、この載置台6には、冷却媒体を流すための冷却手段として冷媒通路8が設けられて、ウエハの処理時にこの載置台6上に載置されているウエハWを冷却してこれを所定の温度に維持できるようになっている。尚、この載置台6には図示されないが、必要に応じてウエハWを吸着する静電チャックやウエハWの搬出入時にこれを昇降させるリフタピン等が設けられる。
この処理容器4の側壁には、ウエハWの搬出入時に開閉されるゲートバルブ10が設けられる。また容器底部には、排気口12が設けられ、この排気口12には、途中に圧力調整弁14や真空ポンプ16が介設された真空排気系18が接続されて、処理容器4内を真空引きできるようになっている。
また処理容器4内の天井部には、ガス導入手段として円形リング状になされたシャワーヘッド部20が設けられており、このシャワーヘッド部20から、エッチングガスとして例えばNF ガスを容器内へ供給できるようになっている。尚、このガス導入手段20は必要に応じて設けられ、処理の種類によっては設けない場合もある。また処理容器4の天井部の中心部には、この容器内へ活性種(ラジカル)を導入するためのラジカル導入口22が形成されている。
そして、上記ラジカル導入口22には、リモートプラズマ発生ユニット24が取り付けられている。具体的には、このリモートプラズマ発生ユニット24は、上記ラジカル導入口22に直接的に起立させてジョイント30によって着脱可能に連結される例えば石英ガラスパイプよりなるリモートプラズマ発生管26と、このプラズマリモートプラズマ発生管26の周囲に螺旋状に巻回して設けられる金属製の冷却管28とにより主に構成されている(図14参照)。尚、上記リモートプラズマ発生管26は、セラミックパイプにより形成する場合もある。具体的には、上記リモートプラズマ発生管26は、上述のように例えば石英ガラスパイプよりなり、その長さは20〜40cm程度になされ、その内径は2〜3cm程度、肉厚は2〜4mm程度になされている。
また上記金属製の冷却管28は、金属部材である例えば銅パイプよりなり、この中に冷却媒体として例えば冷却水を必要に応じて流すようになっており、このリモートプラズマ発生管26を冷却し得るようになっている。この金属製の冷却管28は、上記プラズマリモートプラズマ発生管26に対して図示例では3回程度巻回されているが、実際には、10〜30回程度巻回されている。また、この時の金属製の冷却管28の巻回の状態は、巻回時に隣り合う管同士はある程度の距離以上離間されて疎状態で巻回されており、管同士の隙間からマイクロ波が内側のリモートプラズマ発生管26内へ伝搬できるようになっている。そして、上記金属製の冷却管28は、その両端部の接合ジョイント32にて冷却媒体を給排する冷媒通路34に着脱可能に接続されている。
また上記リモートプラズマ発生管26の上端は、ジョイント36を介して活性化用ガス導入管40が接続されており、活性化される活性化用ガスを導入し得るようになっている。ここでは活性化用ガスとしては、例えばH ガスとN ガスとの混合ガスが用いられ、これらのガスをそれぞれ流量制御しつつ供給し得るようになっている。
そして、上記プラズマ発生ユニット24の中心部、すなわち金属製の冷却管28が巻回された部分は、金属製ボックスよりなるキャビティ部42内に着脱可能に収容されている。このキャビティ部42はマイクロ波導入手段44に接続されており、例えば2.45GHzのマイクロ波を上記キャビティ部42内へ導入できるようになっている。
具体的には、このマイクロ波導入手段44は、上述のように2.45GHzのマイクロ波を発生するマイクロ波発生源46と、このマイクロ波を伝搬するために上記キャビティ部42に連結された導波管48と、この導波管48に設けられてマイクロ波発生源46からのマイクロ波を所定の振動モード、例えばTEモードへ変換するモード変換器50とを有している。
また、この導波管46には、インピーダンス整合を行うためのマッチング回路52が設けられている。更に、上記キャビティ部42において、上記リモートプラズマ発生ユニット24を中心として、上記導波管46とは反対側の位置には、上記導波管と対向するようにして所定の長さの反射用導波管54が設けられており、この反射用導波管54内には、上記リモートプラズマ発生ユニット24に対して接近及び離間自在になされた例えばアルミニウム製のマイクロ波反射板56が設けられている。そして、このマイクロ波反射板56に連結した作動ロッド58を前進後退させることによって上記マイクロ波反射板56を移動させるようになっている。
また図13にも示すように、上記リモートプラズマ発生ユニット24の両端部には、上記冷却管28の両端を固定するリング状の固定金具60がそれぞれ設けられ、これらの固定金具60の外周に接してこれを保持するように接続金具62が設けられ、そして、この接続金具62のボルト64によってキャビティ部42に固定することによって上記リモートプラズマ発生ユニット24は確実に固定される。この場合、上記冷却管28の両端部は、上記固定金具60、接続金具62及び金属製のキャビティ部42を介して接地されることになる。また、上記固定金具60と接続金具62及びキャビティ部42との間には、上記リモートプラズマ発生管26内を流れるガスをシールするためのOリング等のシール部材66が介設されている。
次に、上述のように構成した処理装置2を用いてウエハ表面に形成されている自然酸化膜の除去方法について説明する。
まず、表面に自然酸化膜の付着している半導体ウエハWを載置台6上に載置して処理容器4内を密閉し、この処理容器4内を真空引きしつつNF ガスよりなるエッチングガスやH とN との混合ガスよりなる活性化用ガスを処理容器4内へそれぞれ供給する。
ここでキャビティ部42内に収容されているリモートプラズマ発生ユニット24のリモートプラズマ発生管26内では、上記マイクロ波発生器46より伝搬されてくるマイクロ波によりプラズマが発生し、このプラズマによりリモートプラズマ発生管26内を流れてくるH ガスとN ガスとは活性化されてN*やH*やNH*(*:活性化状態を示す)等の活性種、すなわちラジカルが発生される。この発生した活性種はリモートプラズマ発生管26内を流下してラジカル導入口22よりウエハW上の処理空間に導入されることになる。この処理容器4内には上述のようにNF ガスが供給されているので、このNF ガスと上記活性種とウエハWの表面に形成されているSiO よりなる自然酸化膜とが反応し、ウエハ表面に中間生成物としてケイフッ化アンモニウム[(NH SiF ]が形成されることになる。
このようにして、ウエハ表面の自然酸化膜が全てケイフッ化アンモニウムに変換されたならば、この装置2の動作を停止する。そして、このウエハWを処理容器4から取り出して、別の加熱チャンバ(図示せず)にこのウエハWを搬入し、このウエハWを所定の温度、例えば100〜200℃程度に加熱し、上記ケイフッ化アンモニウムを分解してガス化し、これを除去する。このようにして、一連の処理を行うことにより、ウエハWの表面に形成されていた自然酸化膜が効率的にエッチングされて除去されることになる。
特開平8−222397号公報 特開平9−219295号公報 特開2003−133284号公報
ところで、このようなマイクロ波導入手段44においては、通常は、導波管48に設けたマッチング回路52がキャビティ部42内にて反射波が生じないように自動的に動作することになる。しかし、使用されているマイクロ波は、その周波数が2.45GHzであることから、波長は12cm程度となっているので波長が非常に短い。従って、このマイクロ波は狭いキャビティ部42内の種々の部分で共振する傾向となってしまう。このため、マッチング回路52がキャビティ部42内のある不連続点に対してインピーダンス補正を行っても、別の不連続点でマイクロ波の反射が生じてしまう場合がある。
この結果、上記マッチング回路52の動作により、キャビティ部42内にはマイクロ波が十分に導入されているにもかかわらず、このキャビティ部42内に収容されているリモートプラズマ発生管26内へはマイクロ波を十分に導入できず接地側から漏れ出てしまい、マイクロ波の電力が消費されるにもかかわらず、プラズマ密度が低下してプラズマを十分に発生することができない、といった現象が生ずる場合があった。
特に、上述したような現象は、同一設計に基づいて、同一寸法及び同一形状のもとに製造されて同一の電気特性を有しているものと期待されるリモートプラズマ発生ユニットであるにもかかわらず上述したような特性のばらつきが発生し、例えば微少な寸法誤差等の僅かな個体差に起因してその電波吸収特性が大きく変動してしまう、という問題があった。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。
本発明の第1の目的は、活性用ガスをプラズマにより活性化するリモートプラズマ発生管内におけるマイクロ波の電界分布を測定することができるリモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、リモートプラズマ発生管の端部に設けた接地位置調整手段でもって冷却管の接地位置を調整することにより、リモートプラズマ発生管内におけるマイクロ波の電界分布を改善することができるリモートプラズマ発生ユニットを提供することにある。
本発明の第3の目的は、上記リモートプラズマ発生ユニットを設けた処理装置により、プラズマ処理を効率的に行うことができると共に、プラズマ処理の処理形態の品質を向上させることができる処理装置を提供することにある。
本発明の第4の目的は、上述したように、リモートプラズマ発生管内におけるマイクロ波の電界分布を改善することができるリモートプラズマ発生ユニットの特性調整方法を提供することにある。
本発明者等は、リモートプラズマ発生管内における電界分布がウエハ処理形態に与える影響について鋭意研究した結果、リモートプラズマ発生管内の中央部における電界密度を高めることにより、処理形態が良好となる頻度が増大する、という知見を得ることにより本発明に至ったものである。
請求項1に係る発明は、内部に活性化用ガスを流すリモートプラズマ発生管と、該リモートプラズマ発生管の周囲に螺旋状に巻回されると共に両端部側が接地されて内部に冷却媒体を流すための金属製の冷却管とよりなり、外部より供給されるマイクロ波により前記リモートプラズマ発生管内に流れる活性化用ガスをプラズマ化して活性化するリモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置において、前記リモートプラズマ発生ユニットの周囲を囲むと共に前記冷却管の両端部を接地する測定容器と、前記測定容器内へマイクロ波を導入するマイクロ波導入手段と、前記リモートプラズマ発生管の端部より管軸方向に沿って移動可能に設けられるプローブ手段と、前記プローブ手段の出力値を測定する測定手段と、を備えたことを特徴とするリモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置である。
この発明によれば、活性用ガスをプラズマにより活性化するリモートプラズマ発生管内におけるマイクロ波の電界分布を測定することができる。
この場合、例えば請求項2に規定するように、前記プローブ手段は、モノポールアンテナまたはスパイラルアンテナよりなる。
また例えば請求項3に規定するように、前記マイクロ波導入手段は、マイクロ波を発生するマイクロ波発生源と、前記測定容器に連結された導波管と、前記マイクロ波発生源で発生したマイクロ波を所定の振動モードで前記導波管へ導入するモード変換器と、を有する。
また例えば請求項4に規定するように、前記リモートプラズマ発生ユニットを中心として、前記導波管とは反対側の位置には前記導波管と対向するように、前記リモートプラズマ発生ユニットに対して接近及び離間自在になされたマイクロ波反射板が設けられている。
請求項5に係る発明は、内部に活性化用ガスを流すリモートプラズマ発生管と、該リモートプラズマ発生管の周囲に螺旋状に巻回されると共に両端部側が接地されて内部に冷却媒体を流すための金属製の冷却管とよりなり、外部より供給されるマイクロ波により前記リモートプラズマ発生管内に流れる活性化用ガスをプラズマ化して活性化するリモートプラズマ発生ユニットにおいて、前記リモートプラズマ発生管の端部には、前記冷却管の長さ方向における接地位置を調整するための接地位置調整手段が設けられていることを特徴とするリモートプラズマ発生ユニットである。
この発明によれば、リモートプラズマ発生管の端部に設けた接地位置調整手段でもって冷却管の接地位置を調整することにより、リモートプラズマ発生管内におけるマイクロ波の電界分布を改善することができる。
この場合、例えば請求項6に規定するように、前記接地位置調整手段は、前記冷却管の長手方向に延びて前記冷却管と接触する金属製の短絡板と、該短絡板に接合されて前記冷却管の周方向の任意の位置で固定することができる固定部材と、よりなる。
また例えば請求項7に規定するように、前記接地位置調整手段は、所定の長さを有する金属製の板状部材よりなる。
また例えば請求項8に規定するように、前記接地位置調整手段は、前記冷却管の螺旋方向に沿って該冷却管と接触しつつ前進及び後退可能になされた金属製のフレキシブルネジよりなる。
請求項9に係る発明は、筒体状になされた処理容器と、該処理容器内で被処理体を載置するための載置台と、前記処理容器内を真空引きする真空排気系と、前記処理容器内へプラズマにより活性化された活性種を導入するための前記いずれかに記載のリモートプラズマ発生ユニットと、を備えたことを特徴とする処理装置である。
この発明によれば、上記リモートプラズマ発生ユニットを設けた処理装置により、プラズマ処理を効率的に行うことができると共に、プラズマ処理の処理形態の品質を向上させることができる。
この場合、例えば請求項10に規定するように、前記処理容器内へ所定のガスを導入するためのガス導入手段が設けられる。
また例えば請求項11に規定するように、前記載置台には冷却手段が設けられる。
請求項12に係る発明によれば、内部に活性化用ガスを流すリモートプラズマ発生管と、該リモートプラズマ発生管の周囲に螺旋状に巻回されると共に両端部側が接地されて内部に冷却媒体を流すための金属製の冷却管とよりなり、外部より供給されるマイクロ波により前記リモートプラズマ発生管内に流れる活性化用ガスをプラズマ化して活性化するリモートプラズマ発生ユニットの特性調整方法において、前記リモートプラズマ発生管内にマイクロ波を導入して前記リモートプラズマ発生管内の管軸方向における電界分布を測定する工程と、前記リモートプラズマ発生管の長手方向の中心部の電界部分が大きくなるように前記冷却管の端部の接地位置を接地位置調整手段により調整する工程と、を有することを特徴とするリモートプラズマ発生ユニットの特性調整方法である。
本発明によれば、上述したように、リモートプラズマ発生管内におけるマイクロ波の電界分布を改善することができる。
この場合、請求項13に規定するように、前記リモートプラズマ発生ユニットを挟んで前記マイクロ波の導入方向の反対側に位置するマイクロ波反射板の位置を調整して前記マイクロ波反射板による反射波の腹が前記リモートプラズマ発生管の径方向の中心部に位置するような前記マイクロ波反射板の位置を求める工程を有する。
本発明に係るリモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置、リモートプラズマ発生ユニット、処理装置及びリモートプラズマ発生ユニットの特性調整方法によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
請求項1乃至4に係る発明によれば、活性用ガスをプラズマにより活性化するリモートプラズマ発生管内におけるマイクロ波の電界分布を測定することができる。
請求項5乃至8に係る発明によれば、リモートプラズマ発生管の端部に設けた接地位置調整手段でもって冷却管の接地位置を調整することにより、リモートプラズマ発生管内におけるマイクロ波の電界分布を改善することができる。
請求項9乃至11に係る発明によれば、上記リモートプラズマ発生ユニットを設けた処理装置により、プラズマ処理を効率的に行うことができると共に、プラズマ処理の処理形態の品質を向上させることができる。
請求項12または13に係る発明によれば、リモートプラズマ発生管内におけるマイクロ波の電界分布を改善することができる。
以下に、本発明に係るリモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置、リモートプラズマ発生ユニット、処理装置及びリモートプラズマ発生ユニットの特性調整方法の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
<リモートプラズマ発生ユニットの説明>
まず本発明のリモートプラズマ発生ユニットについて説明する。
図1は本発明に係るリモートプラズマ発生ユニットを示す平面図、図2は図1に示すリモートプラズマ発生ユニットに設けられる接地位置調整手段を示す拡大図、図3は図1に示すリモートプラズマ発生ユニットを処理装置のキャビティ部に取り付けた状態を示す断面図である。
まず、図1に示すように本発明に係るリモートプラズマ発生ユニット70は、図12乃至図14に示した従来のリモートプラズマ発生ユニット24の端部に本発明の特徴とする接地位置調整手段72を取り付けた構造となっている。具体的には、このリモートプラズマ発生ユニット70は、図12乃至図14を参照して説明したように、例えば石英ガラスパイプよりなるリモートプラズマ発生管26と、このプラズマリモートプラズマ発生管26の周囲に螺旋状に巻回して設けられる金属製の冷却管28とにより主に構成されている。尚、上記リモートプラズマ発生管26は、セラミックパイプにより形成する場合もある。具体的には、上記リモートプラズマ発生管26は、上述のように例えば石英ガラスパイプよりなり、その長さは20〜40cm程度になされ、その内径は2〜3cm程度、肉厚は2〜4mm程度になされている。
また上記金属製の冷却管28は、金属部材である例えば銅パイプよりなり、この中に冷却媒体として例えば冷却水を必要に応じて流すようになっており、このリモートプラズマ発生管26を冷却し得るようになっている。この金属製の冷却管28は、上記プラズマリモートプラズマ発生管26に対して図示例では3回程度巻回されているが、実際には、10〜30回程度巻回されている。また、この時の金属製の冷却管28の巻回の状態は、巻回時に隣り合う管同士はある程度の距離以上離間されて疎状態で巻回されており、管同士の隙間からマイクロ波が内側のリモートプラズマ発生管26内へ伝搬できるようになっている。そして、上記金属製の冷却管28は、その両端部の接合ジョイント32にて冷却媒体を給排する冷媒通路34に着脱可能に接続されている(図12参照)。
そして、このリモートプラズマ発生管26の両端部には、リング状になされた例えば銅よりなる金属製の固定金具60がそれぞれ取り付けられる。各固定金具60は、先に説明したように冷却管28の端部に連結されて電気的に導通状態になされている。そして、この冷却管28と上記固定金具60との接合部に、本発明の特徴とする上記接地位置調整手段72が設けられる。図2(A)は接地位置調整手段72の分解部分破断図を示し、図2(B)は短絡板から見た平面図を示す。この接地位置調整手段72は、上記巻回された冷却管28の周囲を囲むようにして設けた固定部材74と、この固定部材74に上記冷却管28の長手方向、すなわちリモートプラズマ発生管26の軸方向に延びる金属製の短絡板76とにより主に構成されている。
具体的には、この固定部材74は例えばアルミニウム等の導電性材料よりなり、ここでは半割り状態で2つの部材74A、74Bに分割されている。そして、両部材74A、74Bは、その両端部を固定ネジ78で締め付けることにより、固定できるようになっている。また、上記短絡板76は、導電性が非常に良好な材料、例えば銅よりなり、上記部材74Bから10mm程度延びており、この短絡板76が上記冷却管28の外面と接触して、この接触部分を接地できるようになっている。従って、上記固定部材74の固定ネジ78を緩めた状態でこれを矢印80(図1参照)に示すように回転させて固定ネジ78を締め付けることにより、上記短絡板76を冷却管28の周方向の任意の位置で固定することができるようになっている。
この場合、固定部材74は、固定金具60と接した状態で回転されるので、最大で巻回されている冷却管28の1ピッチ分程度の長さだけ冷却管28の巻回方向に沿ってその接地位置を移動させて変化させることができるようになっている。尚、実際には、後述するように、ここで使用されているマイクロ波の1/4波長程度の長さだけ接地位置に関して位置調整できれば十分である。例えばマイクロ波が2.45GHzの場合には、その波長は12cm程度なので、1/4波長は3cm程度になる。
そして、上述したように接地位置調整手段72により、後述するようにリモートプラズマ発生管26内におけるマイクロ波の電界分布が最適な状態になるように調整した後、この調整済みのリモートプラズマ発生ユニット70を図3に示すように、導波管48に接続されたキャビティ部42に、接続金具62やボルト64によって取り付け固定することになる。これにより、上記短絡板76が冷却管28に対して接触する部分が、固定金具60、接続金具62及びキャビティ部42を介して接地されて接地位置となる。図3において、図13に示す構成部分と同一構成部分については同一符号を付してある。
<リモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置>
次に、リモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置について説明する。
本発明者等は、同一設計寸法のもとに作製されたリモートプラズマ発生ユニットの僅かな個体差に起因してリモートプラズマ発生管26内の電界分布が大きく異なり、この結果、ウエハに対するプラズマ処理の良否が分かれてしまうことを見い出し、これによって本発明に至ったものである。
ここで、リモートプラズマ発生ユニット内の電界分布を測定するための電界分布測定装置について説明する。図4はリモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置を示す構成図、図5はリモートプラズマ発生管内へ挿入されたプローブ手段の状態を示す断面図、図6は電界分布のパターンの種類を説明するためのグラフ、図7はマイクロ波に対して冷却管が伝送路として機能する時の状態を示す等価回路、図8は接地位置調整手段で接地位置を変化させた時のリモートプラズマ発生管内における電界分布の変化の一例を示すグラフ、図9は接地位置調整手段で接地位置を最適化して調整した時のリモートプラズマ発生管内における電界分布の変化の状態を示すグラフである。
まず、図4に示すように、このリモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置80は、大部分の構成部品は図12に示した処理装置2の構成部品と共通のものを用いることができ、ここでは発明の理解を容易にするために、処理装置2と共通の部品については同一符号を付して説明する。
図4に示すように、この電界分布測定装置80は、リモートプラズマ発生ユニット24の周囲を囲むと共に、この冷却管28の両端部を接地する測定容器としてのキャビティ部42と、このキャビティ部42内へマイクロ波を導入するマイクロ波導入手段82と、上記リモートプラズマ発生管26の端部より管軸方向に沿って移動可能に設けられるプローブ手段84と、このプローブ手段84の出力値を測定する測定手段86とを有している。
上記測定容器としてのキャビティ部42としては、図12に示すキャビティ部を用いることができ、このキャビティ部42の反射用導波管54には作動ロッド58で移動可能になされたマイクロ波反射板56が設けられる。上記マイクロ波導入手段82として上記キャビティ部42の中央部に接続される導波管88を有しており、この導波管88へは、例えば2.45GHzのマイクロ波を発生するマイクロ波発生源90から同軸線92を介してマイクロ波を導入できるようになっている。そして、上記同軸線92の先端部であって、導波管88に接続する部分には、マイクロ波を所定の振動モードで導波管88へ導入するためのモード変換器94が設けられている。ここではマイクロ波は例えばTEモードへ変換されるようになっている。
また上記プローブ手段84は、同軸線の先端部を所定の長さM1だけ被覆を除去して剥き出し状態にすることによりプローブロッド84Aとして形成され、いわゆるモノポール型のアンテナとして構成している。この剥き出し状態になされたプローブロッド84Aの長さM1は、マイクロ波の1/4波長の程度がよく、ここでは2.45GHzの1/4波長である30mm程度に設定されている。上記プローブ手段84は、図示しないアクチュエータにより上記リモートプラズマ発生管26内の奥まで前進及び後退が可能になされている。尚、プローブ手段84として、スパイラル型のアンテナとして構成してもよい。そして、このプローブ手段84での検出値は、リード98を介して測定手段86に接続されている。この測定手段86としては、電界の電力を示すスペクトラムアナライザを用いることができる。
このように構成された電界分布測定手段80を用いて、リモートプラズマ発生ユニット24内の電界分布を測定する場合には、図5に示すように、上記プローブ手段84をリモートプラズマ発生ユニット24のリモートプラズマ発生管26の端部よりその内部へ挿入する。そして、このリモートプラズマ発生ユニット24にマイクロ波導入手段82よりマイクロ波を印加した状態で、このプローブ手段84を徐々に外側へ引き出してその時の電界の分布を測定手段86で測定する。
図6はリモートプラズマ発生ユニットの測定された電界分布のパターンを示している。ここでリモートプラズマ発生ユニット24の全長は400mm程度であり、リモートプラズマ発生ユニット24の長手方向の中心位置(導波管88が接続される位置)を基準点とし、ここをプローブ位置”ゼロ”としている。電界分布の測定に際しては、プローブロッド84Aの先端P1を初めに基準点に位置させ、そして、これよりプローブ手段84を、図5において右方向へ徐々に移動させつつ電界強度を測定している。
ここでは、同一設計寸法で製造した10数本のリモートプラズマ発生ユニット(接地位置調整手段72は設けていない)の電界分布を測定した。その結果、電界分布のパターンを分類した結果、図6に示すようにA〜Cの3つのパターンに分類することができた。パターンAは基準点のところにピーク値があるが、そのピーク値はそれ程高くはない。パターンBはピーク値は基準点のところよりも右側に少しずれており、しかもそのピーク値はかなり高い。パターンCはパターンA及びBのような鋭いピーク値はなく、基準点の近傍を高台として非常に低い台形状の電界分布となっている。
このようなパターンA〜Cの内で、基準値での電界強度が大きいパターンAのリモートプラズマ発生ユニットは、ウエハに対するプラズマ処理も比較的良好に行うことができて比較的良品が多い。また基準値での電界強度が少し低くなるパターンBのリモートプラズマ発生ユニットは、パターンAと比べると良品の数は少し減少した。
更に、基準値での電界強度が更に低いパターンCのリモートプラズマ発生ユニットは、良品の数がかなり低下し、好ましくなかった。
このように、同一設計寸法で製造されたリモートプラズマ発生ユニットであるにもかかわらず、上述のように電界分布に大きなバラツキが生ずる原因は次のように考えられる。
すなわち、ここで螺旋状に巻回されている銅製の冷却管28は、全体で20回程度巻回されており、この冷却管28を直線状に延ばすと、その全長は220〜240cm程度である。ここでガラス管よりなる比較的脆いリモートプラズマ発生管28に銅製の冷却管28を精度良く巻き付ける作業は非常に困難であり、冷却管28自体の厚さが少し、例えば0.5mm程度ずれたり、或いは巻回の仕方が緩かったり、または強過ぎたりすると、最終的に、冷却管28の長さが最大6cm程度も変動してしまう。この6cmは、2.45GHzのマイクロ波の半波長に相当することになる。
そして、石英製のリモートプラズマ発生管26内へマイクロ波を導入するには、この外側に巻回されている銅製の冷却管28に吸収されることなくここを通過することが必要である。ここで導波管88内のマイクロ波はTEモードであって、その波長λgは232mm(λg=λ/√(1−(λ/λc) )である。尚、λは自由空間波長、λcは導波管88の遮断波長である。これに対して、キャビティ部42内はTEMモードが主体となる混合モードであり、その波長は122〜232mmが混在している。このため、上記したような冷却管28の長さ方向のずれ、すなわち個体差によって内部の共振状態が大きく変化し、上述したように電界分布に大きな差が生ずるものと考えられる。このように本発明の電界分布測定装置によれば、活性用ガスをプラズマにより活性化するリモートプラズマ発生管内におけるマイクロ波の電界分布を測定することができる。
次に、上記電界分布のパターンを改良する手法について説明する。
上記銅製の冷却管28はマイクロ波に対して伝送路として機能した場合には、図7に示すような等価回路として考えることができる。すなわち、マイクロ波を導入する導波管88を中心として冷却管28を直線状に延ばし、それぞれの両端は接地されている。そして、上記導波管88を中心とした冷却管28の一方の長さをL1とし、他方の長さをL2とする。ここで、マイクロ波は直線状に延びた冷却管28の略中心へ給電されるので、長さL1、L2とインピーダンスとの関係は、次の式のようになる。
Zin=j・Z・tan(β・L)
ここで”Z”はリモートプラズマ発生ユニットの直径や材質等で定まるインピーダンス、βは線路速度、LはL1またはL2を代表している。
すなわち、長さL1、L2がλg/2の正数倍の時に、ショートしてマイクロ波はGND(グランド)側へ吸収されるので好ましくなく、これに対して長さL1、L2が”(λg/2)n+λg/4”(n:整数)の時は反射されてGNDに吸収されることはない。従って、上記長さL1、L2を”(λg/2)n+λg/4”の状態になるように、冷却管28の長さを変えてやればよいことが判る。実際には、製造された冷却管28の長さを変えるのは非常に困難なので、そこで、図1及び図2を参照して説明した接地位置調整手段72を設けて接地位置を適宜調整することにより、長さL1、L2を実質的に変えたと同様な作用を呈すことができる。
すなわち、冷却管28の中央部の位置における電界強度が大きくなる程、冷却管28へのマイクロ波の吸収量が少なくなり、その分、リモートプラズマ発生管26内へ導入されるマイクロ波が多くなる。
<接地位置調整手段72の作用>
ここで、実際に2つのリモートプラズマ発生ユニットに対して、図1及び図2に示した接地位置調整手段72を取り付けて、冷却管28の接地位置を30mm(マイクロ波の1/4波長に相当)程度変化させて電界分布を測定したところ、図8に示すような結果を得ることができた。すなわち、図8(A)に示す場合は、ピーク値が5ワット程度も大きく変化しており、電界分布のパターンBからパターンCへ変化している。また、図8(B)に示す場合は、電界分布のパターンBを維持したまま、基準点における電界強度が3ワットから5ワット程度まで向上している。
さて、上述したような接地位置調整手段72の作用を用いて、前述した図6に示したような各パターンA〜Cに改善を加えることになる。図9は接地位置調整手段72で接地位置を最適化して調整した時のリモートプラズマ発生管26内における電界分布の変化の状態を示すグラフである。
図9においてパターンA〜Cは接地位置調整手段72を設けていない改善前の電界分布をそれぞれ示し、パターンA’〜C’は、接地位置調整手段72を設けて接地位置を最適化した時の電界分布をそれぞれ示している。
すなわち、パターンAに対してパターンA’は、基準点の電界強度が大幅に向上している。またパターンBに対してパターンB’は、同じく基準点の電界強度が大幅に向上している。またパターンCに対してパターンC’は、同様に基準点の電界強度がかなり向上している。この場合、パターンC’は、基準点においてピーク値を有すことから、実質的にパターンAに変換されていることになる。尚、これらは改善パターンの一例を示すものである。
このようにして、接地位置調整手段72を用いることにより、パターンA、Bは基準点における電界強度を共に向上させることができる。また、パターンCは基準点における電界強度を向上させると共に、その電界分布の形態をパターンCからパターンA、或いはパターンBへ変換させることができる。
そして、このように接地位置調整手段72を設けて、これにより接地位置が最適化されたリモートプラズマ発生ユニット70が、図3に示すように処理装置2(図12参照)のキャビティ部42に取り付け固定されることになる。このように、リモートプラズマ発生管26の端部に設けた接地位置調整手段72でもって冷却管28の接地位置を調整することにより、リモートプラズマ発生管26内におけるマイクロ波の電界分布を改善することができる。
また、上記リモートプラズマ発生ユニット70を設けた処理装置2により、プラズマ処理を効率的に行うことができると共に、プラズマ処理の処理形態の品質を向上させることができる。
<マイクロ波反射板56の調整>
次にマイクロ波反射板56の調整について説明する。
図10はマイクロ波反射板により反射される反射波の状態を示す説明図である。
ところで、図10に示すように、導波管48の端部は、反射用導波管54(図13も参照)に設けたマイクロ波反射板56によりショートしており、マイクロ波はこのマイクロ波反射板56が節となって全反射を起こし、この反射波Rによる定在波が発生する。そして、この定在波である反射波Rの腹R1がリモートプラズマ発生管の径方向の中心部C1に位置するように上記マイクロ波反射板56の位置調整を行う。このようなマイクロ波反射板56の最適な位置は、図4に示す電界分布測定手段80により電界強度分布を測定した際に、マイクロ波反射板56を移動させて測定することにより一緒に測定することができる。
このように、反射波56の腹R1をリモートプラズマ発生管の径方向の中心部C1に位置させることにより、基準点における電界強度を更に向上できる。
尚、上記実施例では接地位置調整手段72として、図2に示すように、固定ネジ78により固定される固定部材74と、これより延びる短絡板76とにより形成したが、これに限定されず、例えば図11に示すように構成してもよい。図11は接地位置調整手段72の変形例を示す図である。図11(A)に示す接地位置調整手段72は、所定の長さN1を有する金属製、例えば銅製の板状部材100よりなり、長さN1が種々の値となった複数種類の板状部材100を用意しておく。
そして、リモートプラズマ発生管26内の電界分布の調整時に冷却管28の端部における接地位置が最適な位置になるように最適な長さN1の板状部材100を選択して、これをろう付け等により冷却管28と固定金具60とに対してそれぞれ接合して接地位置を調整することになる。
また図11(B)に示す場合には、上記接地位置調整手段72を金属製、例えば銅製のフレキシブルネジ102によって形成し、このネジ102を螺旋状に巻回されている冷却管28の間に冷却管28と接するようにして設ける。この場合、上記ネジ102の基部側は、例えば銅よりなるネジ取付板104のネジ穴に螺合されており、このネジ取付板104は固定金具60側へ接続固定されている。そして、このネジ102を前進、或いは後退させることによってネジ102を矢印N2の方向へ移動させる。これによって、冷却管28に対する接地位置を調整することになる。
また、ここではリモートプラズマを用いた処理装置として、ウエハ表面の自然酸化膜を除去する装置を例にとって説明したが、これに限定されず、リモートプラズマを用いた成膜装置、エッチング装置、酸化処理装置、拡散処理装置、改質処理装置等の全ての処理装置に対して本発明を適用することができる。
更に、上記実施例では、リモートプラズマ発生ユニットの一端部に接地位置調整手段を設けた場合を例にとって説明したが、リモートプラズマ発生ユニット内の電界分布をその両端側から測定し、両端側に接地位置調整手段をそれぞれ設けるようにしてもよい。
また被処理体としては半導体ウエハに限定されず、LCD基板、ガラス基板、セラミック基板等を処理する処理装置にも本発明を適用することができる。
本発明に係るリモートプラズマ発生ユニットを示す平面図である。 図1に示すリモートプラズマ発生ユニットに設けられる接地位置調整手段を示す拡大図である。 図1に示すリモートプラズマ発生ユニットを処理装置のキャビティ部に取り付けた状態を示す断面図である。 リモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置を示す構成図である。 リモートプラズマ発生管内へ挿入されたプローブ手段の状態を示す断面図である。 電界分布のパターンの種類を説明するためのグラフである。 マイクロ波に対して冷却管が伝送路として機能する時の状態を示す等価回路である。 接地位置調整手段で接地位置を変化させた時のリモートプラズマ発生管内における電界分布の変化の一例を示すグラフである。 接地位置調整手段で接地位置を最適化して調整した時のリモートプラズマ発生管内における電界分布の変化の状態を示すグラフである。 マイクロ波反射板により反射される反射波の状態を示す説明図である。 接地位置調整手段の変形例を示す図である。 リモートプラズマ発生ユニットを用いた従来の一般的な処理装置の一例を示す概略構成図である。 リモートプラズマ発生ユニットを収容するキャビティ部を示す断面図である。 リモートプラズマ発生ユニットを示す平面図である。
符号の説明
2 処理装置
4 処理容器
6 載置台
8 冷媒通路(冷却手段)
18 真空排気系
20 シャワーヘッド部(ガス導入手段)
26 リモートプラズマ発生管
28 金属製の冷却管
42 キャビティ部(測定容器)
70 リモートプラズマ発生ユニット
72 接地位置調整手段
74 固定部材
76 短絡板
80 電界分布測定装置
82 マイクロ波導入手段
84 プローブ手段
86 測定手段
88 導波管
90 マイクロ波発生源
94 モード変換器
100 板状部材
102 フレキシブルネジ
W 半導体ウエハ(被処理体)

Claims (13)

  1. 内部に活性化用ガスを流すリモートプラズマ発生管と、
    該リモートプラズマ発生管の周囲に螺旋状に巻回されると共に両端部側が接地されて内部に冷却媒体を流すための金属製の冷却管とよりなり、外部より供給されるマイクロ波により前記リモートプラズマ発生管内に流れる活性化用ガスをプラズマ化して活性化するリモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置において、
    前記リモートプラズマ発生ユニットの周囲を囲むと共に前記冷却管の両端部を接地する測定容器と、
    前記測定容器内へマイクロ波を導入するマイクロ波導入手段と、
    前記リモートプラズマ発生管の端部より管軸方向に沿って移動可能に設けられるプローブ手段と、
    前記プローブ手段の出力値を測定する測定手段と、
    を備えたことを特徴とするリモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置。
  2. 前記プローブ手段は、モノポールアンテナまたはスパイラルアンテナよりなることを特徴とする請求項1記載のリモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置。
  3. 前記マイクロ波導入手段は、マイクロ波を発生するマイクロ波発生源と、前記測定容器に連結された導波管と、前記マイクロ波発生源で発生したマイクロ波を所定の振動モードで前記導波管へ導入するモード変換器と、を有することを特徴とする請求項1または2記載のリモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置。
  4. 前記リモートプラズマ発生ユニットを中心として、前記導波管とは反対側の位置には前記導波管と対向するように、前記リモートプラズマ発生ユニットに対して接近及び離間自在になされたマイクロ波反射板が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のリモートプラズマ発生ユニットの電界分布測定装置。
  5. 内部に活性化用ガスを流すリモートプラズマ発生管と、
    該リモートプラズマ発生管の周囲に螺旋状に巻回されると共に両端部側が接地されて内部に冷却媒体を流すための金属製の冷却管とよりなり、外部より供給されるマイクロ波により前記リモートプラズマ発生管内に流れる活性化用ガスをプラズマ化して活性化するリモートプラズマ発生ユニットにおいて、
    前記リモートプラズマ発生管の端部には、前記冷却管の長さ方向における接地位置を調整するための接地位置調整手段が設けられていることを特徴とするリモートプラズマ発生ユニット。
  6. 前記接地位置調整手段は、前記冷却管の長手方向に延びて前記冷却管と接触する金属製の短絡板と、該短絡板に接合されて前記冷却管の周方向の任意の位置で固定することができる固定部材と、よりなることを特徴とする請求項5記載のリモートプラズマ発生ユニット。
  7. 前記接地位置調整手段は、所定の長さを有する金属製の板状部材よりなることを特徴とする請求項5記載のリモートプラズマ発生ユニット。
  8. 前記接地位置調整手段は、前記冷却管の螺旋方向に沿って該冷却管と接触しつつ前進及び後退可能になされた金属製のフレキシブルネジよりなることを特徴とする請求項5記載のリモートプラズマ発生ユニット。
  9. 筒体状になされた処理容器と、
    該処理容器内で被処理体を載置するための載置台と、
    前記処理容器内を真空引きする真空排気系と、
    前記処理容器内へプラズマにより活性化された活性種を導入するための請求項5乃至8のいずれかに記載のリモートプラズマ発生ユニットと、
    を備えたことを特徴とする処理装置。
  10. 前記処理容器内へ所定のガスを導入するためのガス導入手段が設けられることを特徴とする請求項9記載ま処理装置。
  11. 前記載置台には冷却手段が設けられることを特徴とする請求項9または10記載の処理装置。
  12. 内部に活性化用ガスを流すリモートプラズマ発生管と、
    該リモートプラズマ発生管の周囲に螺旋状に巻回されると共に両端部側が接地されて内部に冷却媒体を流すための金属製の冷却管とよりなり、外部より供給されるマイクロ波により前記リモートプラズマ発生管内に流れる活性化用ガスをプラズマ化して活性化するリモートプラズマ発生ユニットの特性調整方法において、
    前記リモートプラズマ発生管内にマイクロ波を導入して前記リモートプラズマ発生管内の管軸方向における電界分布を測定する工程と、
    前記リモートプラズマ発生管の長手方向の中心部の電界部分が大きくなるように前記冷却管の端部の接地位置を接地位置調整手段により調整する工程と、
    を有することを特徴とするリモートプラズマ発生ユニットの特性調整方法。
  13. 前記リモートプラズマ発生ユニットを挟んで前記マイクロ波の導入方向の反対側に位置するマイクロ波反射板の位置を調整して前記マイクロ波反射板による反射波の腹が前記リモートプラズマ発生管の径方向の中心部に位置するような前記マイクロ波反射板の位置を求める工程を有することを特徴とする請求項12記載のリモートプラズマ発生ユニットの特性調整方法。

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