JP2007026143A - 非接触icカードリーダライタ - Google Patents
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Abstract
【課題】パソコンや電池などから供給される電源電圧にかかわらず、アンテナコイルが発生する磁束を増加させ、ICカードとの通信距離を拡大することができる非接触ICカードリーダライタを提供することを目的とする。
【解決手段】上記目的を達成するために、本発明の非接触ICカードリーダライタ201は、アンテナコイル204と、個々のアンテナコイル204に対し、流す高周波電流の制御を行なうドライブ回路202とを備えた送信出力部205を複数個備え、非接触ICカードリーダライタ201から発生する磁束数を増加させることにより、ICカード102のアンテナコイル104に鎖交する磁束数を増加させ、通信距離を拡大できるようにする。
【選択図】図1
【解決手段】上記目的を達成するために、本発明の非接触ICカードリーダライタ201は、アンテナコイル204と、個々のアンテナコイル204に対し、流す高周波電流の制御を行なうドライブ回路202とを備えた送信出力部205を複数個備え、非接触ICカードリーダライタ201から発生する磁束数を増加させることにより、ICカード102のアンテナコイル104に鎖交する磁束数を増加させ、通信距離を拡大できるようにする。
【選択図】図1
Description
本発明は、ICカードと非接触で通信処理を行なう非接触ICカードリーダライタに係り、特に、非接触ICカードリーダライタの高出力化を図る技術に関する。
図4は、従来のICカードと非接触ICカードリーダライタからなるシステム構成図を示し、図5は、従来の非接触ICカードリーダライタのアンテナコイルが発生する磁束とICカードのアンテナコイルとの関係を示す模式図である。
図4及び図5を基に、非接触ICカードリーダライタからICカードへの電力供給について説明する。
図4において、非接触ICカードリーダライタ101では、高周波電流をアンテナコイル103に供給することにより、アンテナコイル103に高周波磁界が発生し、発生した磁束109の一部がICカード102のアンテナコイル104と鎖交し、この高周波磁界によってアンテナコイル104に電流が誘起され、更に制御回路106で誘起された電流を整流することで、ICカード102の動作電力となる(例えば、特許文献1参照)。
また、通常、非接触ICカードリーダライタ101のアンテナコイル103からICカード102のアンテナコイル104へ効率的に電力を伝搬するために、アンテナコイル103の共振周波数を高周波電流の周波数に近い周波数に調整してあるので、アンテナコイル103のインピーダンスはごく小さい値になるが、アンテナコイル103を外付けにする場合においては、伝送効率を最適化するために、アンテナコイル103のインピーダンスを50Ωにしている。
また、図5に示されるように非接触ICカードリーダライタ101のアンテナコイル103が発生する磁束109はアンテナコイル103に垂直に発生し、距離が離れるにしたがい弧を描き、磁束109の密度が低くなっていき、アンテナコイル103を形成する導線の近傍ではアンテナコイル103を形成する導線の周囲に閉じた円を描くようになっている。
したがって、非接触ICカードリーダライタ101のアンテナコイル103とICカード102のアンテナコイル104が同軸上に平行に配置され、その間の距離110が近いほど、アンテナコイル104に最も多くの磁束109が鎖交するようになるため、ICカード102のアンテナコイル104に生じる高周波電流も大きくなることになる。
また、逆に、ICカード102が動作できる距離をできるだけ伸ばす、あるいはICカード102が動作できる角度を90゜にできるだけ近づけるためには、ICカード102のアンテナコイル104を鎖交する磁束109の数を増やせば良く、そのためには、上記のようにインピーダンスはほぼ固定と考えて良いので、アンテナコイル103に印加する電圧を上げ、アンテナコイル103に供給する電流を大きくすることにより、磁束109の数を増加させることができる。
また、ICカード102と非接触ICカードリーダライタ101との通信は、まず、非接触ICカードリーダライタ101の制御回路107がコマンドデータを出力し、送信回路105がコマンドデータで高周波電流を振幅変調することにより、磁界を介して非接触ICカード102にコマンドデータが送信される。
一方、ICカード102の制御回路106は非接触ICカードリーダライタ101からのコマンドデータを復調し、コマンドに従って内部処理を行い、負荷変調を用いてレスポンスデータを非接触ICカードリーダライタ101に対し送信する。
非接触ICカードリーダライタ101は非接触ICカード102からのレスポンスデータをアンテナコイル103で受信し、受信回路108が復調を行い、制御回路107がレスポンスデータを認識し、通信処理が完了する。
特開2003−30601号公報
しかしながら、上記の従来の構成では、電源に電池を用いる携帯型の非接触ICカードリーダライタ、あるいはパソコンのUSBインターフェース等から電源の供給を受ける非接触ICカードリーダライタにおいては、電源電圧が低く、容易に電源電圧を上げることができないので、非接触ICカードとの通信距離を拡大するためにアンテナコイルに供給する電流を大きくすることが困難であるという課題がある。
本発明は、前記課題に鑑み、供給される電源電圧が低くても、電源電圧を上げることなく、非接触ICカードとの通信距離を拡大することができる非接触ICカードリーダライタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、ICカードと磁気的に結合することにより、前記ICカードと非接触で読み書きの通信動作を行う非接触ICカードリーダライタであって、アンテナコイル及び前記アンテナコイルに電流を供給するドライブ回路とを備えた送信出力部を複数個備えている。
係る構成によれば、ICカードのアンテナコイルに鎖交する磁束数は、非接触ICカードリーダライタの個々のアンテナコイルが発生する磁束数を合成したものになるので、電源電圧を上げることなく、非接触ICカードのアンテナコイルと鎖交する磁束数を増加することができる。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、複数の前記アンテナコイルは、同軸上に積層されている。
係る構成によれば、非接触ICカードリーダライタの個々のアンテナコイルが発生する磁束が位置のずれによって打ち消し合うことがないので、磁束数を最大にすることができる。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のいずれかの発明において、積層された複数の前記アンテナコイルの厚みが、アンテナコイルが発生する高周波磁界の波長より短くなるように配置されている。
係る構成によれば、非接触ICカードリーダライタの個々のアンテナコイルが発生する磁界の位相が大きくずれる事がないので、位相差によって磁束を打ち消し合ってしまうことがなく、合成された磁束数を最大にすることができる。
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、複数の前記アンテナコイルは、同じパターンであって、同じ向きに配置され、それぞれの前記アンテナコイルに接続された前記ドライブ回路から同位相の電流が供給される。
係る構成によれば、非接触ICカードリーダライタの個々のアンテナコイルが発生する磁束が位置のずれによって打ち消し合うことがない。
また、非接触ICカードリーダライタの個々のアンテナコイルが発生する磁界の位相が大きくずれる事がないので、位相差によって磁束を打ち消し合ってしまうことがなく、合成された磁束数を最大にすることができる。
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記ドライブ回路は、前記アンテナコイルに供給する電流の位相及び大きさを制御する。
係る構成によれば、非接触ICカードリーダライタの個々のアンテナコイルが発生する磁界をそれぞれ所望の大きさ、パターンに制御し、それらを組合わせることにより、磁気的に結合された非接触ICカードのアンテナコイルに鎖交する磁束数を最大にすることができる。
以上説明したように、本発明の非接触ICカードリーダライタによれば、ICカードに電力を供給するとともにデータ通信処理をする複数のアンテナコイルが同軸上に積層され
ているため、電源電圧にかかわらず、アンテナコイルから発生する磁束数を増加させることができ、通信距離を伸ばすことができる。
ているため、電源電圧にかかわらず、アンテナコイルから発生する磁束数を増加させることができ、通信距離を伸ばすことができる。
また、ドライブ回路によりアンテナコイルに供給する電流の位相、大きさを制御することにより、非接触ICカードのアンテナコイルに鎖交する磁束数を最大にすることができる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
なお図面を説明するにあたり、従来と同一構成には、同一符号を付し、説明を省略する。
本発明の非接触ICカードリーダライタの実施の形態について、図1乃至図3を用いて説明する。
図1は、本発明の非接触ICカードリーダライタに係るシステム構成図であり、図2は、本発明の非接触ICカードリーダライタのアンテナコイルの構成を示す図、図3は、本発明の非接触ICカードリーダライタのアンテナコイルが発生する磁束とICカードのアンテナコイルとの関係を示す模式図である。
図1に示されるように、本発明の非接触ICカードリーダライタ201は、アンテナコイル204と、個々のアンテナコイル204に対し、流す高周波電流の制御を行なうドライブ回路202とを備えた送信出力部205を4個備え、ドライブ回路202は送信回路203から出力される搬送波を高周波電流としてアンテナコイル204に供給し、磁界を発生する。
ここで、アンテナコイル204から発生する磁束は、ICカード102のアンテナコイル104と鎖交し、アンテナコイル104に非接触ICカードリーダライタ201のアンテナコイル204と同じ高周波電流が発生することになり、非接触ICカードリーダライタ201からICカード102へと電力が伝達されることになる。
また、個々の送信出力部205のドライブ回路202は、独立して動作するが、同じ送信回路203により個々のアンテナコイルに高周波電流が供給されるため、位相は同位相となり、図2に示すように、同じ向きのアンテナコイル204を同軸上に積層することにより、同位相の磁界が発生し、その磁束数は、個々のアンテナコイルから発生される磁束数が合成されたものとなるため、ICカード102のアンテナコイル104と鎖交する磁束数を増加させることができる。
更に、好ましくは、積層後の厚みが、高周波磁界の波長に比較して、十分短くなるように配置することにより、個々のアンテナコイル204から発生する磁束同士が打ち消し合うことが無く、磁界に大きな位相差が発生しないため、発生する磁束数を最大にすることができる。
以上説明したように、ICカード102のアンテナコイル104と鎖交する磁束数は、非接触ICカードリーダライタ201の個々のアンテナコイル204が発生する磁束数を合成したものになるので、電源電圧を上げることなく、図3に示すように、ICカード102のアンテナコイル104と鎖交する磁束数を増加させることができ、非接触ICカードリーダライタ201とICカードとの通信距離を拡大することができる。
また、上記の非接触ICカードリーダライタ201の個々のアンテナコイル204の全てまたは一部を異なったパターンに形成し、図3に示すように、ICカード102に近いアンテナコイル204の間隔を詰めて配置することにより、ICカード102のアンテナコイル104に鎖交する磁束数を最大にするような最適な磁界パターンを構成することができるので、供給される電源電圧にかかわらず、ICカード102との通信距離を拡大することができる。
また、更に各ドライブ回路202により、高周波電流の位相、大きさを制御することにより、合成されたICカード102のアンテナコイル104に鎖交する磁束数を最大にするような磁界パターンを構成することができる。
なお、上記説明では、4個の送信出力部205で説明したが、これに限られるものではなく、複数個あれば良い。
また、上述したアンテナコイル204の大きさ、パターン、配置、さらにアンテナコイル204に接続されたドライブ回路202の電流の位相、大きさを適宜調整することにより、ICカード102のアンテナコイル104に鎖交する磁束数を最大にするような最適な磁界パターンを形成することができる。
本発明の非接触ICカードリーダライタは、非接触ICカードとの通信距離を拡大する上で有用な技術であり、特に、電源に電池を用いる携帯型の非接触ICカードリーダライタ、あるいはパソコンのUSBインターフェース等から電源の供給を受ける非接触ICカードリーダライタに適している。
101、201 非接触ICカードリーダライタ
102 ICカード
102 ICカード
Claims (5)
- ICカードと磁気的に結合することにより、前記ICカードと非接触で読み書きの通信動作を行う非接触ICカードリーダライタにおいて、
アンテナコイル及び前記アンテナコイルに電流を供給するドライブ回路とを備えた送信出力部を複数個備えたことを特徴とする非接触ICカードリーダライタ。 - 複数の前記アンテナコイルは、同軸上に積層されていることを特徴とする請求項1に記載の非接触ICカードリーダライタ。
- 積層された複数の前記アンテナコイルの厚みが、アンテナコイルが発生する高周波磁界の波長より短くなるように配置されたことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の非接触ICカードリーダライタ。
- 複数の前記アンテナコイルは、同じパターンであって、同じ向きに配置され、それぞれの前記アンテナコイルに接続された前記ドライブ回路から同位相の電流が供給されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の非接触ICカードリーダライタ。
- 前記ドライブ回路は、前記アンテナコイルに供給する電流の位相及び大きさを制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の非接触ICカードリーダライタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005208105A JP2007026143A (ja) | 2005-07-19 | 2005-07-19 | 非接触icカードリーダライタ |
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JP2005208105A JP2007026143A (ja) | 2005-07-19 | 2005-07-19 | 非接触icカードリーダライタ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011048617A (ja) * | 2009-08-27 | 2011-03-10 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 無線タグ管理システム |
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2005
- 2005-07-19 JP JP2005208105A patent/JP2007026143A/ja active Pending
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