JP2007025787A - 梱包設計システム、梱包設計方法、および梱包設計プログラム - Google Patents

梱包設計システム、梱包設計方法、および梱包設計プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】過去の設計ノウハウを活かして完成度の高い梱包材を容易に設計することができる梱包材設計システムを提供する。
【解決手段】製品設計情報に基づき製品を梱包する梱包材の梱包材形状を設計する梱包材設計システムには、梱包材の解析を行う機能、問題点を抽出する機能、問題点を修正する機能、さらに、過去に蓄積された梱包材設計ノウハウや過去に行った梱包材の設計修正履歴を適宜利用する機能等が組み込まれているので、経験が浅い設計者でも容易に完成度の高い梱包材を設計することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、製品を梱包する梱包材の設計を行う梱包設計システム、梱包設計方法および梱包設計プログラムに関する。
電化製品等は、搬送によって製品が破損または故障しないように、発泡スチロール等の梱包材で梱包されて出荷される。梱包材は、搬送による振動、衝撃を緩衝させるために、緩衝性のある材料が用いられ、また、製品を安定して支持できるように、製品の外形に適合する形状に成形されている。一方、材料コストの削減、資源有効利用の観点から、梱包材は、肉盗み等によって不必要な部分が削除された形状とされている。
したがって、梱包材の設計は、振動および衝撃を緩衝させる機能と製品を安定支持する機能とを保持させながら、容積が最小となるように設計する必要があり、高度な設計ノウハウが必要であった。また、設計された梱包材が、設計仕様に適合したものになっているかどうかを検証するには、実際に試作品を作成して強度試験(落下試験等)にかける必要があり、時間がかかっていた。
近年、製品開発のサイクルの短縮化にともなって、梱包材の設計の短縮化が図られている。そこで、製品の情報等を基にして自動的に梱包材の設計ができる梱包設計装置が開発されている。例えば、入力された製品形状データや製品重量等の梱包を設計するための情報に基づき、データベースに蓄積された梱包設計ノウハウを利用して、自動的に梱包設計を行う梱包設計装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
また、設計された梱包材の完成度は、検証作業時間を短縮するために、コンピュータ上で解析(落下解析、衝撃解析、振動解析等)を行い検証されるようになっている。例えば、落下試験においては、落下解析ツールを用いてコンピュータ上で解析が行われ、梱包材の問題箇所が検証されている。
特開2004−240580号公報
しかしながら、製品形状の定まった成熟した製品であれば、過去に蓄積された梱包設計ノウハウを十分に生かすことができるので、従来の梱包設計装置によって十分完成度の高い梱包材を設計することができたが、技術進歩が著しい製品カテゴリにおける梱包材の設計においては、梱包設計ノウハウが十分に蓄積されていないので、完成度の高い梱包材の設計を行うことができないでいた。そのため、梱包材の設計と梱包材の検証を繰り返し行って、梱包材の完成度を高める必要があった。したがって、経験が浅い設計者にとっては、新規製品を梱包する梱包材の設計は困難な作業であり、完成度の高い梱包材を設計するには長時間を要していた。
また、技術進歩が著しい製品は製品自体の機能等が設計変更され、これにともなって、製品重量、製品形状等が変更されることが多いので、そのたびに梱包材の製品形状支持部分や肉盗み部分を新規に設計し直し、十分な強度があるかどうか検証する必要があった。
また、梱包設計と梱包検証とは別個独立したシステムで行われる作業であって、夫々のシステムの間に人が介在して手作業で行われるため、梱包検証作業から梱包設計作業へのフィードバックが遅延した場合には、それだけ梱包材の開発が遅延していた。
さらにまた、検証時において梱包材の強度が不足し肉付けが必要であるなど梱包設計における問題箇所が判明した場合、梱包材を設計した設計者は自らCADを操作し問題箇所の修正にあたる必要があったが、新規開発設計の経験が少なく梱包設計ノウハウを十分もっていない設計者にとっては、困難な作業となっていた。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、経験の浅い設計者であっても製品に適合した完成度の高い梱包材を短期間に設計することができる梱包設計システム、梱包設計方法および梱包設計プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る梱包設計システムは、製品の製品形状および前記製品を梱包する梱包材の梱包形状を設計/保存する形状作成装置と、前記梱包形状を自動的に修正する自動梱包修正装置と、前記梱包形状を設計/修正するための梱包設計情報が蓄積された梱包設計データベースと、前記形状作成装置と前記自動梱包修正装置と前記梱包設計データベースとを制御するシステム制御部とを備えた梱包設計システムであって、前記形状作成装置は、前記製品を設計するための製品設計情報に基づき前記製品形状を設計する製品形状作成手段と、前記梱包設計情報および前記製品形状に基づき前記梱包形状を設計する梱包形状作成手段と、前記製品形状および前記梱包形状を保存するCADデータベースとを備え、前記自動梱包修正装置は、前記製品形状および前記梱包形状を解析モデルへ変換する解析モデル作成手段と、前記解析モデルを利用して強度解析を行う解析手段と、該解析手段が出力する解析結果を判定基準と比較し問題個所を抽出して判定する問題個所抽出判定手段と、
前記梱包形状の修正履歴が蓄積された設計修正履歴データベースから前記解析結果および前記問題箇所と略同一である修正履歴を検索し、前記問題箇所への対策内容を示す対策結果を出力する履歴検索手段と、前記梱包設計情報に含まれる梱包設計ノウハウまたは前記対策結果に基づいて前記梱包形状を修正する梱包設計修正手段と、該梱包設計修正手段によって修正された前記梱包形状を保存する修正CADデータベースと、前記梱包形状を修正した場合に、修正前の前記梱包形状と修正後の前記梱包形状との座標差を修正前の前記解析結果と関連付けて前記設計修正履歴データベースに保存する履歴保存手段とを備えることを特徴とする。
この構成により、製品設計情報から製品形状および当該製品を梱包する梱包材の梱包形状を設計し、設計された梱包形状を解析モデルに変換して解析を行い、問題箇所を抽出して、過去の設計修正履歴または梱包設計ノウハウを利用して梱包形状の修正を行うことで、完成度の高い梱包材を設計することができる。したがって、経験が浅い設計者でも、過去の設計修正履歴または梱包設計ノウハウが活かされた完成度の高い梱包材を設計することができる。
また、本発明に係る梱包設計システムでは、前記梱包設計データベースは、前記梱包形状を設計するための製品情報が蓄積された製品情報データベースと、前記梱包材の材料情報が蓄積された材料情報データベースと、前記梱包材を解析するための解析条件が蓄積された解析条件データベースと、前記梱包設計ノウハウが蓄積された梱包設計ノウハウデータベースとを含むことを特徴とする。
この構成により、梱包材を設計するための情報が分類されてデータベース化されているので、効率よく情報を利用でき、また、梱包材の設計に必要とされる製品重量、重心位置等の製品情報、梱包材の材料情報、製品を梱包する梱包材の強度解析における解析条件、または梱包設計ノウハウを梱包材の設計に活かすことができるので、より完全な梱包材を設計することができる。
また、本発明に係る梱包設計システムでは、前記強度解析は、少なくとも落下解析、衝撃解析または振動解析のいずれか一つであることを特徴とする。
この構成により、実際に落下試験、衝撃試験、振動解析の試験を行わなくても、梱包材の問題点を把握することができる。
また、本発明に係る梱包設計システムでは、前記解析手段は、少なくとも応力量、変形量、または変形方向のいずれか一つを解析項目とすることを特徴とする。
この構成により、落下解析等の強度解析において梱包材に発生する応力量、元の形状からの変形量、その変形方向を把握することができるので、梱包材において応力が蓄積する箇所、弱い部分、または弱い方向を修正することができ、より完成度の高い梱包材とすることができる。
本発明に係る梱包設計方法は、製品の製品形状および前記製品を梱包する梱包材の梱包形状を設計/保存する形状作成ステップと、前記梱包形状を修正する自動梱包修正ステップとを備えた梱包設計方法であって、前記形状作成ステップは、前記製品を設計するための製品設計情報に基づき前記製品形状を設計する製品形状作成ステップと、前記梱包形状を設計/修正するための梱包設計情報が蓄積された梱包設計データベースおよび前記製品形状に基づき前記梱包形状を設計する梱包形状作成ステップと、前記製品形状および前記梱包形状をCADデータベースに保存する形状保存ステップとを備え、前記自動梱包修正ステップは、前記製品形状および前記梱包形状を解析モデルへ変換する解析モデル作成ステップと、前記解析モデルを利用して強度解析を行う解析ステップと、該解析ステップが出力する解析結果を判定基準と比較し問題個所を抽出して判定する問題個所抽出判定ステップと、前記梱包形状の修正履歴が蓄積された設計修正履歴データベースから前記解析結果および前記問題箇所と略同一結果である修正履歴を検索し、前記問題箇所の対策内容を示す対策結果を出力する履歴検索ステップと、前記梱包設計情報に含まれる梱包設計ノウハウまたは前記対策結果に基づいて前記梱包形状を修正する梱包設計修正ステップと、該梱包設計修正ステップによって修正された前記梱包形状を修正CADデータベースへ保存する修正CADデータ保存ステップと、前記梱包形状を修正した場合に、修正前の前記梱包形状と修正後の前記梱包形状との座標差を修正前の前記解析結果と関連付けて前記設計修正履歴データベースに保存する履歴保存ステップとを備えることを特徴とする。
この構成により、製品設計情報から製品形状および当該製品を梱包する梱包材の梱包形状を設計し、設計された梱包形状を解析モデルに変換して強度解析を行い、問題箇所を抽出して、過去の設計修正履歴または梱包設計ノウハウを利用して梱包形状の修正を行うことで、完成度の高い梱包材を設計することができる。したがって、経験が浅い設計者でも、過去の設計修正履歴または梱包設計ノウハウが活かされた完成度の高い梱包材を設計することができる。
本発明に係る梱包設計プログラムは、コンピュータに、製品の製品形状および前記製品を梱包する梱包材の梱包形状を設計/保存する形状作成ステップと、前記梱包形状を修正する自動梱包修正ステップとを実行させ前記梱包材の設計をさせる梱包設計プログラムであって、前記形状作成ステップは、前記製品を設計するための製品設計情報に基づき前記製品形状を設計する製品形状作成ステップと、前記梱包形状を設計/修正するための梱包設計情報が蓄積された梱包設計データベースおよび前記製品形状に基づき前記梱包形状を設計する梱包形状作成ステップと、前記製品形状および前記梱包形状をCADデータベースに保存する形状保存ステップとを備え、前記自動梱包修正ステップは、前記製品形状および前記梱包形状を解析モデルへ変換する解析モデル作成ステップと、前記解析モデルを利用して強度解析を行う解析ステップと、該解析ステップが出力する解析結果を判定基準と比較し問題個所を抽出して判定する問題個所抽出判定ステップと、前記梱包形状の修正履歴が蓄積された設計修正履歴データベースから前記解析結果および前記問題箇所と略同一結果である修正履歴を検索し、前記問題箇所の対策内容を示す対策結果を出力する履歴検索ステップと、前記梱包設計情報に含まれる梱包設計ノウハウまたは前記対策結果に基づいて前記梱包形状を修正する梱包設計修正ステップと、該梱包設計修正ステップによって修正された前記梱包形状を修正CADデータベースへ保存する修正CADデータ保存ステップと、前記梱包形状を修正した場合に、修正前の前記梱包形状と修正後の前記梱包形状との座標差を修正前の前記解析結果と関連付けて前記設計修正履歴データベースに保存する履歴保存ステップとを備えることを特徴とする。
この構成により、梱包設計方法と同様の作用/効果を得ることができる。
本発明に係る梱包設計システムによれば、経験が浅い設計者でも、過去の設計修正履歴または梱包設計ノウハウが反映された完成度の高い梱包材を設計することができる。
また、本発明に係る梱包設計システムによれば、梱包される製品の製品情報、梱包材の材料情報、解析条件または梱包設計ノウハウ等を梱包材の設計に活かすことができるので、より完成度の高い梱包材を設計することができる。
また、本発明に係る梱包設計システムよれば、実際に落下試験、衝撃試験、振動試験等の強度試験を行わなくても設計した梱包形状の問題点を把握することができる。
また、本発明に係る梱包設計システムによれば、設計した梱包材の各座標点における、応力量、元の形状からの変形量、その変形方向を把握することができるので、応力が蓄積する箇所、梱包材の弱い箇所を修正することができ、より完成度の高い梱包材を設計することができる。
また、本発明に係る梱包設計方法、または梱包設計プログラムによれば、経験が浅い設計者でも、過去の設計修正履歴または梱包設計ノウハウが反映された完成度の高い梱包材を設計することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の実施の形態に係る梱包設計システムは、製品(例えば電化製品等)を梱包する梱包材を自動的に設計するものである。
図1は、本発明の実施の形態に係る梱包設計システムの構成図である。
本発明の実施の形態に係る梱包設計システム100は、形状作成装置1、梱包設計データベース2、自動梱包修正装置3、システム制御部4により主要部が構成されている。
形状作成装置1は、製品形状作成手段5、梱包形状作成手段6、CADデータベース7を備え、製品を設計するための製品設計情報1Dに基づき製品形状を設計して、当該製品形状に基づき製品を梱包する梱包形状を設計するものである。
製品形状作成手段5は、梱包する製品を設計するための製品設計情報1Dを入力する入力部(不図示)を有し、製品設計情報1Dに基づき製品の外形を表す製品形状を設計し、製品形状としての製品形状CADデータ7aをCADデータベース7に出力するものである。また、製品設計情報1Dから梱包材の設計に必要とされる製品情報10D(製品重量10a、製品重心位置10b、製品の使用材料10c等)を抽出し梱包設計データベース2に出力するものである(図2参照)。
具体的には、梱包する製品が複数の部品から構成されている場合、これらの各部品のCADデータが製品形状作成手段5に入力されて、製品形状作成手段5において各部品のCADデータを組み合わせることで製品外形(製品形状)を表す製品形状CADデータ7aが作成される。また、各部品の重量が入力され、製品自体の総重量が算出されるとともに、それぞれの重心位置と製品における配置から製品自体の重心位置が算出される。
なお、製品形状作成手段5には、製品の外形形状(製品形状)を表すCADデータ、製品重量、その他の製品に関する情報を入力する入力部があるので、これらのデータが存在する場合には、直接入力してもよい。
梱包形状作成手段6は、製品情報データベース10、材料情報データベース9、および梱包設計ノウハウデータベース11を利用して、製品形状CADデータ7aに基づき製品に適合した梱包材の梱包形状を設計し、梱包形状としての梱包形状CADデータ7bをCADデータベース7に出力するものである。
具体的には、製品の梱包仕様(耐衝撃性等の安全性基準等)に適合した梱包材料(例えば、発泡ポリスチレン等)が選択され、製品外形に適合した梱包形状が設計される。また、製品重量10a、製品重心位置10b等が考慮に入れられ、製品を支える支持面積・範囲、その配置、支持構造、肉盗み量等が設計される。また、過去に同一種類の製品に対して梱包材が設計された履歴がある場合には、蓄積された梱包設計ノウハウ11Dが参照される。例えば、過去の梱包材の設計において得られた緩衝係数11a、若しくは梱包緩衝材支持面積11b等が参照される。
CADデータベース7は、製品形状作成手段5によって設計された製品形状としての製品形状CADデータ7a、梱包形状作成手段6によって設計された梱包形状としての梱包形状CADデータ7bを保存するものである。
梱包設計データベース2は、製品情報データベース10、材料情報データベース9、梱包設計ノウハウデータベース11、解析条件データベース8等からなり、梱包形状を設計/修正するための梱包設計情報2D(製品情報10D、材料情報9D、梱包設計ノウハウ11D、解析条件8D)が蓄積されたものである。
製品情報データベース10は、梱包材の設計に必要とされる製品情報10D、例えば、製品重量10a、製品重心位置10b、製品の使用材料10c(例えば、筐体の材料、筐体表面の塗装材料等)等の情報が蓄積されている。製品重量10a、製品重心位置10b、製品の使用材料10c等の製品情報10Dは、製品を安定して支える梱包形状、梱包材の厚み、また緩衝材としての梱包緩衝材支持面積11b等の計算等に利用される。また、製品重量10aまたは製品重心位置10b等は、落下解析において加速度等を計算するための解析パラメータとして利用される。
材料情報データベース9は、梱包材の材料情報9D、例えば、発泡材のかさ密度9a、ダンボールの層数9b、キャビ材料9c(キャビティを形成するための梱包箱を仕切る仕切り板の材料)等の情報が蓄積されている。材料情報9Dは、梱包材の強度等の計算に利用される。
梱包設計ノウハウデータベース11は、過去の梱包材の設計において得られた梱包設計ノウハウ11Dが蓄積されている。例えば、過去において測定/計算された梱包材の緩衝能力を示す緩衝係数11a、梱包材が製品を支持する面積を示す梱包緩衝材支持面積11b、製品が衝撃に対して許容できる値を示す製品許容緩衝撃値11c(G値)、製品を梱包する梱包材の厚さを示す梱包緩衝材厚さ11d等の情報が蓄積されている。
解析条件データベース8は、強度解析(落下解析、衝撃解析、振動解析)等の条件が蓄積されており、設計された梱包材の強度解析を行う際に利用される。梱包される製品は、衝撃、振動に対して強いもの、弱いものがあり、それぞれ異なった耐衝撃性能を有するので、製品の種類によって分類されて強度解析の条件が蓄積されている。また、梱包される製品は、衝撃の強さによって耐衝撃性が異なり、また、衝撃を受ける方向によっても耐衝撃性が異なるので、落下解析においては、例えば、落下高さ8a、落下方向8b等の条件が製品カテゴリ毎に蓄積されている。
ここで、梱包設計データベース2から入出力されるデータの入出力形態を説明する。
図2は、梱包設計情報の入出力形態を説明する説明図である。
梱包設計情報2Dは、梱包設計が行われる際に製品情報10D、材料情報9D、解析条件8D、梱包設計ノウハウ11D等が設定、追加、あるいは変更されて作成される。
具体的には、まず、製品設計情報1Dから得られた製品情報10D(製品重量10a、製品重心位置10b、製品の使用材料10c等)が初期値として設定される(S22)。次に、コンピュータ上で解析が行われる際に解析条件8D(落下解析における落下高さ8a、落下方向8b)が追加される(S23)。さらに、梱包材の物性値(梱包材の密度等)等の材料情報9Dが追加され(S24)、また、梱包設計の際に所定の計算式で算出される梱包材厚さや梱包材支持面積等、または過去の設計で蓄積されたノウハウ等の梱包設計ノウハウ11Dが追加される(S25)。最終的には、梱包材の設計に関係する情報がまとまった一纏まりの梱包設計情報2Dとして出力、保存される。
このようにして、梱包設計情報2Dは、随時必要なときに情報が設定、追加あるいは変更されて、梱包設計に利用されることになっている。
自動梱包修正装置3は、解析モデル作成手段12、解析手段13、問題箇所抽出判定手段15、梱包設計修正手段16、履歴管理装置18、解析結果データベース14、修正CADデータベース17、設計修正履歴データベース21を備え、形状作成装置1によって作成された梱包形状を自動的に修正し最適化するものである(図1参照)。
解析モデル作成手段12は、形状作成装置1によって作成された製品形状CADデータ7aおよび梱包形状CADデータ7bをCADデータベース7から入手し、梱包設計データベース2の情報を利用して、解析モデルを作成するものである。具体的には、梱包される製品の解析モデルは、製品形状CADデータ7aを基にして、梱包設計データベース2の製品情報10D(製品重量10a、製品重心位置10b、製品の使用材料10cの特性等)等の情報が参照されて有限要素解析法によって作成される。同様に、製品を梱包する梱包材の解析モデルは、梱包形状CADデータ7bに基にして、梱包設計データベース2の材料情報9D(梱包材の密度、ヤング係数等)等の情報が参照されて有限要素解析法によって作成される。
解析手段13は、解析モデル作成手段12によって作成された解析モデルを用い、梱包設計データベース2の情報を利用して、コンピュータ上で解析プログラムによって落下解析、衝撃解析、振動解析等の強度解析を行い、解析結果14Dを出力するものである。例えば、落下解析においては、製品と梱包材の解析モデルから製品が梱包された状態の梱包解析モデルが構築され、梱包解析モデルが所定の解析条件8Dの下で落下した状態が再現される。これによって、落下による衝撃によって生じる製品の応力量14a、変形量14b、変形方向14c等が計算されるので、製品に対する影響を把握することができる。また、梱包材の応力量14a、変形量14b、変形方向14c等が計算されるので、梱包材に対する影響を把握することができる。したがって、解析によって、製品が当該製品の許容値(製品許容緩衝撃値11c(G値))以上に衝撃を受けていないか、梱包材が限界以上に変形していないか(すなわち、梱包材が破損される状態にまで変形されていないか)等を確認することができる。
強度解析において設定される解析に条件は、梱包される製品によって梱包に求める安全性が異なるため、製品によって異なった条件が設定される。過去において同様の製品に対して梱包設計されており、解析の条件が定まっている場合は、解析条件データベース8から解析条件8Dが入手される。全く新規の製品の場合は、任意に条件が設定される。具体的には、落下解析を行う場合、梱包された製品を落下させる落下高さ8a、梱包された製品の落下させる向き(縦向き、横向き、上下反対向き等)を示す落下方向8b等が入力/設定される。
解析手段13により得られた解析結果14Dは、強度解析に用いられた解析モデルとともに解析結果データベース14に保存される。なお、解析結果14Dは、製品形状CADデータ7a、または梱包形状CADデータ7b等と関連づけて保存してもよい。
また、解析手段13により得られた解析結果14Dは、問題箇所抽出判定手段15にも出力される。
問題箇所抽出判定手段15は、梱包設計ノウハウデータベース11に設定された判定基準11DHに基づき、解析結果14Dを判定し問題箇所を抽出し、問題箇所抽出結果14DCを出力するものである。
図3は、解析結果から判定基準に基づき問題箇所を抽出する過程を説明した説明図である。
解析モデルを用いて強度解析を行ったとき、解析モデルの座標点において応力量14a、変形量14b、変形方向14cが計算され解析結果14Dとして出力される。各解析項目(応力量14a、変形量14b、変形方向14c)は、各座標点において解析項目の値が判定基準11DHの基準範囲内にあるか否か判定され、基準範囲内にない解析項目値が座標とともに判定後解析結果14DHとして抽出される(S32)。判定基準11DHの基準範囲内にない解析項目は、解析項目の値が座標とともに問題箇所抽出結果14DCとして梱包設計修正手段16に出力される(S33)。
判定基準11DHには、各解析項目(応力量14a、変形量14b、変形方向14c等)に対して許容される閾値あるいは許容範囲が定められている。解析項目の閾値あるいは許容範囲は、梱包する製品の耐衝撃性等の特性や過去の設計において得られた実際の落下試験等のデータが考慮されて定められている。
梱包設計修正手段16は、問題箇所抽出判定手段15によって問題箇所が抽出された場合、問題箇所の修正を行うものである(図1参照)。
具体的には、問題箇所抽出判定手段15によって解析結果14Dから問題箇所が抽出されたとき、解析結果14Dおよび問題箇所抽出結果14DCが履歴検索手段20に出力される。履歴検索手段20は、解析結果14Dおよび問題箇所抽出結果14DCと同様の結果を有する設計修正履歴情報21Dを設計修正履歴データベース21から検索する。検索によって同様の結果が検出された場合には、設計修正履歴情報21Dに保存されている対策結果21DKを基にして梱包形状CADデータ7bの修正が行われる(図4参照)。同様の結果を有する設計修正履歴21Dが検出されなかった場合には、修正ノウハウ11DNが利用されて梱包形状CADデータ7bの修正が行われる(図5参照)。
ここで、梱包材の修正について図4および図5を参照して説明する。
図4は、検索によって問題箇所抽出結果と同様の設計修正履歴が存在した場合において、梱包形状を修正する過程を説明した説明図である。
問題箇所抽出判定手段15から解析結果14Dおよび問題箇所抽出結果14DCが履歴検索手段20に出力される(S41)。
次に、履歴検索手段20によって設計修正履歴データベース21において、解析結果14Dおよび問題箇所抽出結果14DCとほぼ同様の結果が得られた設計修正履歴情報21Dが検索される(S42)。なお、検索は、有用な情報を取得するために、梱包する製品のカテゴリや梱包仕様が同じである範囲で行われる。
図4に示した例は、梱包する製品のカテゴリ、強度解析条件8D、解析結果14D等がほぼ同一であるケースの検索結果の中から、問題箇所抽出結果14DCとほぼ同一の結果が検出された例である。つまり、問題箇所抽出結果14DCにおいて応力量14aが100N/mm2であった座標に対して、当該する座標に対し±50mmの範囲内で応力量14aが100N/mm2以上であった設計修正履歴情報21Dが検索されている。また、問題箇所抽出結果14DCにおいて変形量が10mm以上であった座標に対して、当該する座標に対し±50mmの範囲内で変形量が10mm以上であった設計修正履歴情報21Dが検索されている。
次に、検索された設計修正履歴情報21Dから、関連付けられた対策結果21DKに従って、梱包形状の問題箇所を修正する梱包修正情報17DKが算出され(S43)、これを基にして梱包形状CADデータ7bが修正される。
図4に示した例では、検索された過去の設計修正履歴情報21Dにおいて、応力に対する対策結果21DKで、応力量14aが100N/mm2以上のとき、梱包形状CADデータ7b上の所定座標点を含むリブ肉厚をX方向に10mm増やすとなっているので、同様の修正が行われる。すなわち、修正に係る梱包形状CADデータ7bにおいて所定座標点を含む肉厚をX方向に10mm増やす修正(梱包修正情報17DK)が行われる(S43)。
また、検索された過去の設計修正履歴情報21Dにおいて、変形に対する対策結果21DKで、変形量14bが10mm以上のとき、梱包形状CADデータ7b上の所定座標点を含むリブ肉厚をZ方向+10mmとするとされているので、同様の修正が行われる。すなわち、修正に係る梱包形状CADデータ7bのおいて所定座標点を含む肉厚をZ方向に+10mmとする修正(梱包修正情報17DK)が行われる(S43)。
図5は、検索によって問題箇所抽出結果と同様の設計修正履歴が存在しない場合において、梱包形状を修正する過程を説明した説明図である。
問題箇所抽出判定手段15から解析結果14Dおよび問題箇所抽出結果14DCが履歴検索手段20に出力される(S41)。
次に、履歴検索手段20によって設計修正履歴データベース21において、解析結果14Dおよび問題箇所抽出結果14DCとほぼ同様の結果が得られた設計修正履歴21Dが検索される(S42)。ここで、該当する結果が検出されない場合には、梱包設計ノウハウデータベース11より梱包材を修正するための修正ノウハウ11DNが梱包形状の修正に利用される(S51)。
図5に示した例では、梱包設計ノウハウ11DNには、応力に対する対策として、解析結果14DCの所定の座標が所定の範囲内にある場合であって応力量14aが100N/mm2以上のとき、梱包形状CADデータ7bの所定の座標を含む部分の肉厚をX方向に1mm増やす対策が設定されている。また、変形に対する対策として、解析結果14DCの所定の座標が所定の範囲内にある場合であって変形量14bが10mm以上のとき、梱包形状CADデータ7bの所定の座標を含む部分の肉厚をZ方向に1mm増やす対策が設定されている。
次に、梱包設計ノウハウ11DNに従って、梱包形状の問題箇所を修正する梱包修正情報17DKが算出され(S52)、これを基にして梱包形状CADデータ7bが修正される。
なお、梱包設計修正手段16によって梱包形状が修正された場合には、再度、強度解析が行われる(図6参照)。すなわち、修正された梱包形状CADデータ7bに基づいて解析モデル作成手段12によって解析モデルが作成され、解析手段13によって解析が行われて、問題箇所抽出判定手段15によって問題箇所の抽出が行われる。この一連の過程は、問題箇所が抽出されなくなるまで行われる。これによって、完成度の高い梱包形状が設計されることになる。
修正CADデータベース17は、梱包設計修正手段16によって修正された梱包形状CADデータ7bを修正梱包形状CADデータ17Dとして一時的に保存するデータベースである(図1参照)。問題箇所抽出判定手段15によって問題箇所が抽出されなくなった場合には、修正CADデータベース17に保存されている修正梱包形状CADデータ17Dが最終的な梱包形状CADデータ7bとしてCADデータベース7に出力される。
履歴管理装置18は、履歴保存手段19、履歴検索手段20を備え、設計修正履歴データベース21から解析結果14Dおよび問題箇所抽出結果14DCと略同一である設計修正履歴情報21Dを検索する機能、および梱包形状の修正履歴を保存する機能を有するものである。
履歴検索手段20は、解析手段13によって得られた解析結果14D、および問題箇所抽出判定手段15によって得られた問題箇所抽出結果14DCと略同一である設計修正履歴情報21Dを、設計修正履歴データベース21から検索するものである。具体的には、
梱包する製品が同一カテゴリの梱包材であって、同様の解析条件8Dの下で同様の解析結果14D(応力の発生箇所、応力量14a等)が得られ、抽出された問題箇所抽出結果14DCが略同様であるケースが検索される。
履歴保存手段19は、梱包形状を修正する前に得られた解析結果14Dおよび問題箇所抽出結果14DCを、修正前の梱包形状CADデータ7bと修正によって問題箇所がなくなった梱包形状CADデータ7bとから得られた対策結果21DKに、関連付けて保存するものである。すなわち、最初に行われた解析結果14Dおよび問題箇所抽出結果14DCは、問題箇所抽出結果14DCに基づいて行われた梱包計上CADデータ7b上の寸法修正値に関連付けられて、設計修正履歴情報21Dとして設計修正履歴データベース21に保存される。
この関連付けによる設計修正履歴情報21Dの保存によって、将来において梱包材設計が行われ強度解析によって問題箇所が抽出された場合に、同様の解析結果14Dおよび問題箇所抽出結果14DCを検索することで、容易に問題箇所を修正する対策情報を得ることができる。
設計修正履歴データベース21は、設計修正履歴情報21Dが蓄積されたものであり、履歴検索手段20によって設計修正履歴21Dを検索する時に利用されるものである。
システム制御部4は、形状作成装置1、梱包設計データベース2、自動梱包修正装置3を制御するものであり、CADデータ等の処理順序、各手段における判定処理、データの保存/出力管理、データ入出力のタイミング管理、システム異常管理等、システムを制御するものである。
本実施の形態では、以上の構成により、製品を設計するための製品設計情報から製品形状を設計し、当該製品を梱包する梱包材の梱包形状を設計して、設計された梱包形状を解析モデルに変換して解析を行い、問題箇所を抽出して、過去の設計修正履歴または梱包設計ノウハウを利用して梱包形状の修正を行うので、完成度の高い梱包材を設計することができる。したがって、経験が浅い設計者でも、過去の設計修正履歴または梱包設計ノウハウが活かされた完成度の高い梱包材を設計することができる。
なお、本実施の形態においては、発泡スチロール等の梱包材について設計が行われる例を説明したが、梱包箱と梱包材を組み合わせた構成とした梱包材についても応用できる。例えば、電化製品を発泡スチロール等の梱包材で覆い、これをダンボール箱にいれた梱包形態に対しても、本発明の梱包設計システム100を利用することができる。
次に、本発明の実施の形態に係る梱包設計システム100の動作について説明する。
図6は、本発明の実施の形態に係る梱包設計方法を示すフロー図である。
まず、梱包する製品の製品設計情報1Dが設計形状作成手段5に入力される。設計形状作成手段5では、製品設計情報1Dに基づいて、製品形状が設計され(S61)、また設計情報(製品重量10a、製品重心位置10b、製品の使用材料10c等)が梱包設計データベース2に出力される。
次に、製品形状が梱包形状作成手段6に出力され、製品形状に基づき梱包形状が梱包形状作成手段6によって設計される(S62)。ここでは、梱包設計ノウハウデータベース11に蓄積された梱包設計ノウハウ11D、材料情報9D、解析条件8D等の情報が利用されて、梱包材の材料が選択されて梱包形状が設計される。
次に、解析モデル作成手段12によって、製品形状CADデータ7a、梱包形状CADデータ7bおよび梱包設計データベース2の情報に基づき、有限要素解析法を用いて製品および梱包材の解析モデルが作成される(S63)。これによって、解析ツールを使用して落下解析、衝撃解析、振動解析等の強度解析することができる。なお、梱包される製品および梱包材は、材質によって強度、ヤング率等の物理的な物性が異なるため、解析モデルを作成するとき、梱包設計データベース2の製品情報10D、材料情報9D等が利用される。
次に、設計された梱包材が製品の梱包仕様に適合しているか否かの検証を行うために、解析モデルを用いて強度解析(落下解析、衝撃解析、振動解析等)が行われ(S64)、解析結果14Dを出力する。強度解析は、各製品における梱包仕様で定められる条件に基づいて行われる。例えば、落下解析においては、落下高さ8a、落下方向8b(梱包された製品を落下させる向き)等の情報が梱包設計ノウハウ11Dから入手され、その条件下で落下状態が再現されて、各座標点における応力量14a、変形量14b、変形方向14c等の解析項目が計算される。これによって、試作品の完成を待って実際に落下試験等を行わないでも、落下解析等を行ったときに生じる梱包材の変形を確認することができ、また、実際に測定が困難な応力量14aを把握することができる。
次に、強度解析によって得られた解析結果14Dを基にして、問題箇所抽出判定手段15によって問題箇所の抽出が行われる(S65)。問題箇所の抽出は、梱包材モデルの各座標において応力量14a、変形量14b、変形方向14c等が判定基準11DHの範囲内にあるか否かの判定によって行われる。判定基準11DHの範囲内にない座標は、応力量14a、変形量14b、変形方向14c等とともに、問題箇所抽出結果14DCとして出力される。判定基準11DHは、梱包する製品の耐衝撃性等の特性、過去の梱包材ノウハウ等が考慮されて定められるものであり、梱包設計ノウハウデータベース11に蓄積されている。
問題箇所抽出判定手段15によって、設計された梱包形状に問題箇所が抽出された場合には、YES判定がなされる(S65:YES)。ここで、設計された梱包形状が初回の梱包設計に係るものである場合、当該初回の梱包設計において得られた解析結果14Dおよび問題箇所抽出結果14DCと同様の設計修正履歴情報21Dが存在しないか、設計修正履歴データベース21上において検索が行われる(S66:YES、S67)。一方、設計された梱包形状が初回の梱包設計に係るものではなく梱包修正が2回目以降となるものである場合、過去の設計修正履歴情報21Dの検索は行われないで、梱包設計ノウハウ11Dに基づいて修正が行われる(S66:NO、S69)。
履歴検索手段20の検索によって、解析結果14Dおよび問題箇所抽出結果14DCと同様の設計修正履歴情報21Dが検出された場合、当該設計修正履歴情報21Dの対策結果21DKを基にして、梱包形状の修正が行われる(S70:YES、S68)。また、解析結果14Dおよび問題箇所抽出結果14DCと同様の設計修正履歴情報21Dが検出されなかった場合、梱包設計ノウハウ11Dに基づいて修正が行われる(S70:NO、S69)。
梱包形状の修正が行われた場合、再度、解析モデルが作成され、強度解析が行われて問題箇所の抽出が行われる(S63、S64、S65)。
2回目以降の設計修正は、梱包設計ノウハウ11Dに基づき行われる(S66、S69)。梱包設計ノウハウ11Dに基づく修正においては、問題箇所の肉厚調整や補強等の設計修正が自動的に少しずつ行われ、その都度、解析モデルが作成され、解析にかけられ、問題箇所の抽出判定がされる。問題箇所が抽出されれば、再度問題箇所の肉厚調整や補強等の設計修正が行われ、問題箇所の抽出と設計修正が繰り返されることによって、最適な梱包形状の設計されることになる。
問題箇所抽出判定手段15によって、設計された梱包形状に問題箇所が抽出されない場合にはNO判定され(S65:NO)、設計された梱包形状に問題箇所が抽出された場合にはYES判定される(S65:YES)。
YES判定された場合、梱包材の設計過程において修正があったかどうかチェックされる(S71)。梱包形状の修正がなかった場合には、最初に作成された梱包形状CADデータ7bがCADデータベース7から出力される(S71:NO、S72)。
一方、梱包材の設計過程において修正があった場合には、修正前の梱包形状CADデータ7bと問題箇所がなくなった梱包形状CADデータ7bとから計算された対策結果21DKが、修正前の梱包材の解析結果14Dおよび問題箇所抽出結果14DCに関連付けられて、履歴保存手段19によって設計修正履歴データベース21に保存される(S71:YES、S73)。これによって、新たに設計される梱包材の設計において同様の解析結果14Dが得られた場合に、対策結果21DKが修正のための情報として役立てられることになる。
履歴保存手段19によって、設計修正履歴情報21Dが保存された後、修正後の梱包形状CADデータ7bがCADデータベース7から出力される(S72)。
本発明に係る梱包設計システム100は、プログラム(梱包設計プログラム)をコンピュータプログラムとして予め組み込んだプログラムメモリ(不図示)、およびCPU(中央処理装置:不図示)をシステム制御部4に備えることによりコンピュータとして構成されている。つまり、梱包設計プログラムに従って各部(形状作成装置1、梱包設計データベース2、自動梱包修正装置3)での処理を実行させる構成としてある。
また、梱包設計プログラムは、外部記憶装置(不図示)を介してコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納することができる。なお、記録媒体としては、FD(フレキシブルディスク)やHD(ハードディスク)等の磁気ディスク系、CD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスク系、ICカード/光カード等のカード系、マスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリ系等を適用できる。
また、梱包設計システム100を通信ネットワークと接続可能なシステム構成として、通信ネットワークからプログラムをダウンロードする構成としてもよい。
本発明の実施の形態に係る梱包設計システムの構成図である。 梱包設計情報の入出力形態を説明する説明図である。 解析結果から判定基準に基づき問題箇所を抽出する過程を説明した説明図である。 検索によって問題箇所抽出結果と同様の設計修正履歴が存在した場合において、梱包形状を修正する過程を説明した説明図である。 検索によって問題箇所抽出結果と同様の設計修正履歴が存在しない場合において、梱包形状を修正する過程を説明した説明図である。 本発明の実施の形態に係る梱包設計方法を示すフロー図である。
符号の説明
100 梱包設計システム
1 形状作成装置
2 梱包設計データベース
3 自動梱包修正装置
4 システム制御部
5 製品形状作成手段
6 梱包形状作成手段
7 CADデータベース
8 解析条件データベース
9 材料情報データベース
10 製品情報データベース
11 梱包設計ノウハウデータベース
12 解析モデル作成手段
13 解析手段
14 解析結果データベース
15 問題箇所抽出判定手段
16 梱包設計修正手段
17 修正CADデータベース
18 履歴管理装置
19 履歴保存手段
20 履歴検索手段
21 設計修正履歴データベース

Claims (6)

  1. 製品の製品形状および前記製品を梱包する梱包材の梱包形状を設計/保存する形状作成装置と、前記梱包形状を自動的に修正する自動梱包修正装置と、前記梱包形状を設計/修正するための梱包設計情報が蓄積された梱包設計データベースと、前記形状作成装置と前記自動梱包修正装置と前記梱包設計データベースとを制御するシステム制御部とを備えた梱包材を設計する梱包設計システムであって、
    前記形状作成装置は、前記製品を設計するための製品設計情報に基づき前記製品形状を設計する製品形状作成手段と、前記梱包設計情報および前記製品形状に基づき前記梱包形状を設計する梱包形状作成手段と、前記製品形状および前記梱包形状を保存するCADデータベースとを備え、
    前記自動梱包修正装置は、前記製品形状および前記梱包形状を解析モデルへ変換する解析モデル作成手段と、前記解析モデルを利用して強度解析を行う解析手段と、該解析手段が出力する解析結果を判定基準と比較し問題個所を抽出して判定する問題個所抽出判定手段と、前記梱包形状の修正履歴が蓄積された設計修正履歴データベースから前記解析結果および前記問題箇所と略同一である修正履歴を検索し、前記問題箇所への対策内容を示す対策結果を出力する履歴検索手段と、前記梱包設計情報に含まれる梱包設計ノウハウまたは前記対策結果に基づいて前記梱包形状を修正する梱包設計修正手段と、該梱包設計修正手段によって修正された前記梱包形状を保存する修正CADデータベースと、前記梱包形状を修正した場合に、修正前の前記梱包形状と修正後の前記梱包形状との座標差を修正前の前記解析結果と関連付けて前記設計修正履歴データベースに保存する履歴保存手段とを備えることを特徴とする梱包設計システム。
  2. 前記梱包設計データベースは、前記梱包形状を設計するための製品情報が蓄積された製品情報データベースと、前記梱包材の材料情報が蓄積された材料情報データベースと、前記梱包材を解析するための解析条件が蓄積された解析条件データベースと、前記梱包設計ノウハウが蓄積された梱包設計ノウハウデータベースとを含むことを特徴とする請求項1に記載の梱包設計システム。
  3. 前記強度解析は、少なくとも落下解析、衝撃解析または振動解析のいずれか一つであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の梱包設計システム。
  4. 前記解析手段は、少なくとも応力量、変形量、または変形方向のいずれか一つを解析項目とすることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の梱包設計システム。
  5. 製品の製品形状および前記製品を梱包する梱包材の梱包形状を設計/保存する形状作成ステップと、前記梱包形状を修正する自動梱包修正ステップとを備えた梱包材を設計する梱包設計方法であって、
    前記形状作成ステップは、前記製品を設計するための製品設計情報に基づき前記製品形状を設計する製品形状作成ステップと、前記梱包形状を設計/修正するための梱包設計情報が蓄積された梱包設計データベースおよび前記製品形状に基づき前記梱包形状を設計する梱包形状作成ステップと、前記製品形状および前記梱包形状をCADデータベースに保存する形状保存ステップとを備え、
    前記自動梱包修正ステップは、前記製品形状および前記梱包形状を解析モデルへ変換する解析モデル作成ステップと、前記解析モデルを利用して強度解析を行う解析ステップと、該解析ステップが出力する解析結果を判定基準と比較し問題個所を抽出して判定する問題個所抽出判定ステップと、前記梱包形状の修正履歴が蓄積された設計修正履歴データベースから前記解析結果および前記問題箇所と略同一結果である修正履歴を検索し、前記問題箇所の対策内容を示す対策結果を出力する履歴検索ステップと、前記梱包設計情報に含まれる梱包設計ノウハウまたは前記対策結果に基づいて前記梱包形状を修正する梱包設計修正ステップと、該梱包設計修正ステップによって修正された前記梱包形状を修正CADデータベースへ保存する修正CADデータ保存ステップと、前記梱包形状を修正した場合に、修正前の前記梱包形状と修正後の前記梱包形状との座標差を修正前の前記解析結果と関連付けて前記設計修正履歴データベースに保存する履歴保存ステップとを備えることを特徴とする梱包設計方法。
  6. コンピュータに、製品の製品形状および前記製品を梱包する梱包材の梱包形状を設計/保存する形状作成ステップと、前記梱包形状を修正する自動梱包修正ステップとを実行させ前記梱包材を設計させる梱包設計プログラムであって、
    前記形状作成ステップは、前記製品を設計するための製品設計情報に基づき前記製品形状を設計する製品形状作成ステップと、前記梱包形状を設計/修正するための梱包設計情報が蓄積された梱包設計データベースおよび前記製品形状に基づき前記梱包形状を設計する梱包形状作成ステップと、前記製品形状および前記梱包形状をCADデータベースに保存する形状保存ステップとを備え、
    前記自動梱包修正ステップは、前記製品形状および前記梱包形状を解析モデルへ変換する解析モデル作成ステップと、前記解析モデルを利用して強度解析を行う解析ステップと、該解析ステップが出力する解析結果を判定基準と比較し問題個所を抽出して判定する問題個所抽出判定ステップと、前記梱包形状の修正履歴が蓄積された設計修正履歴データベースから前記解析結果および前記問題箇所と略同一結果である修正履歴を検索し、前記問題箇所の対策内容を示す対策結果を出力する履歴検索ステップと、前記梱包設計情報に含まれる梱包設計ノウハウまたは前記対策結果に基づいて前記梱包形状を修正する梱包設計修正ステップと、該梱包設計修正ステップによって修正された前記梱包形状を修正CADデータベースへ保存する修正CADデータ保存ステップと、前記梱包形状を修正した場合に、修正前の前記梱包形状と修正後の前記梱包形状との座標差を修正前の前記解析結果と関連付けて前記設計修正履歴データベースに保存する履歴保存ステップとを備えることを特徴とする梱包設計プログラム。
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