JP2007025062A - スクリーン及びこれを用いた画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】投射装置からの光を投影するスクリーン20であって、このスクリーンは、少なくとも2枚の拡散部21及び22が設けられ、これら拡散部21及び22の有する拡散方向が、スクリーン20の表示面内でずらして配置される構成とする。水平方向の微小な拡散角度を容易に調整でき、コスト高を生じることなく立体画像表示が可能となる。
【選択図】図1
Description
しかしながらこの場合、立体視により遠近感をもって見られる像と、眼の焦点位置であるスクリーン面とがずれているので、違和感が生じるとか、または長時間見ていると眼が疲労するなどの欠点がある。
図12A及びBに、通常の2次元画像を表示する場合と、3次元画像を表示する場合の光線の向きと強度をそれぞれ矢印で模式的に示す。
図12Aに示すように、通常の2次元の画像を表示するいわゆるリアプロジェクター等の表示装置では、スクリーン20の表面が拡散方向に異方性を持たない拡散面になっており、スクリーン20の後方から1台の投影装置の画像を投影して画像を表示する。
これに対し、3次元画像を表示するには、図12Bに示すように、例えばスクリーン20の後方の各位置A、B及びCから出射される像光が、スクリーン20の各画素を通過する角度、特に水平方向の角度を保持して出射される構成とする。このようにすることにより、観察者の左右の瞳80に3次元画像に対応する視差情報が入ることとなり、立体的な画像が認識される。
このような構成とすることで、上述したような各画素を通過する光の水平方向の出射角度を保持し、左右の眼に対して別々の画像情報を入力することができるようになる。
このため、水平方向の拡散角をある程度もたせることで縦ライン間の隙間を埋めることができる。しかしながら、水平方向の拡散角をどの程度広げればよいかは、投射装置を配置するピッチや、周辺光量比の関係で異なってくるため一概に決められず、その最適値は装置全体の構成によって異なることとなる。したがって、画像表示装置の構成毎に最適な拡散角特性を有する拡散板を用意する必要がある。
また、水平方向の拡散角として1度〜数度程度が最適となる装置構成の場合、1度未満の微小な角度、例えば0.5度以下程度の違いでも画像の見え方が著しく異なってしまうので、拡散板の水平方向の微小な拡散角を精度良く形成する必要がある。
また、条件変更により、別の拡散角の拡散板が必要になった場合は、マスター基板やこれを製造するためのマスクを作り直す必要があり、初期コストがかかるため、やはりコスト高を招来する原因となる。
また、本発明は、上述のスクリーンにおいて、拡散部が、スクリーンの表示面内において拡散角が異方性を有して成る構成とする。
前記拡散板は、一の方向において比較的大きい拡散角を有し、これとは直交する他の方向において微小な拡散角を有する構成とする。
すなわち本発明によれば、所望の微小な拡散角を有する拡散板を複数用意する必要がなく、特定の微小な拡散板を2枚以上用意することによって、目的とする微小な拡散角に容易に調整することができることから、コスト高を招来することなく、所望の拡散角特性を有するスクリーンを容易に提供することができることとなる。
また、本発明によれば、所望の拡散角異方性を有するスクリーンを用いることにより、良好に立体画像を表示することが可能な画像表示装置を提供することができる。
本発明によるスクリーンは、2つ以上の拡散部、例えば2枚の拡散シートを組み合わせることで、1枚の拡散シートよりも広い任意の拡散角を持つスクリーンを得るものである。
このとき、本発明のスクリーン20においては、図1に示すように、拡散部21及び22の垂直方向をそれぞれ一点鎖線v1及び二点鎖線v2とすると、これらv1及びv2が角度θをもって回転されて組み合わされた構成であり、すなわち、拡散部21及び22の有する拡散方向がずらして配置された構成とする。
図4は、水平方向の拡散特性を示し、拡散角は50%輝度低下で定義して約0.3°の例を示す。
図5は、同じ水平方向の拡散角であるが、入射方向を垂直入射0°から5°ごと角度を増加させ、各入射角度に対する出射相対輝度を示したものである。実線a1、a2、a3、a4、a5、a6、a7はそれぞれ入射角度0°、5°、10°、15°、20°、25°、30°のときの出射相対輝度を示し、それぞれの入射角度に対して一様な拡散角を有することがわかる。
図7は、図4〜図6において説明した拡散角異方性を有する拡散板を2枚用いて、その相対角度θを2°として回転方向にずらした場合の拡散特性を示す。
この場合、入射方向を垂直入射0°から5°ごと角度を増加させ、各入射角度に対する水平方向の出射相対輝度を示す。図7において実線c1、c2、c3、c4、c5、c6はそれぞれ入射角度0°、5°、10°、15°、20°、25°のときの出射相対輝度を示し、拡散角は約1°であることが分かる。図示しないが、垂直方向の拡散角は約40°である。
このようにして、2枚の拡散部を回転方向にずらしたときの相対角度を大きくしていくと、最大で垂直拡散角と同じ約40°の任意の拡散角を得ることができる。
この例では、前述の特許文献1に記載の3次元画像生成方法を利用した画像表示装置に適用した場合を示す。
図9は、本発明の画像表示装置100の一実施形態例の概略平面構成図である。この例においては、投射装置10が多数用いられ、投射光Lpの出射面をほぼ一平面に揃えて並置配列させて構成される。投射装置10には、図示しないが光源と液晶パネル等の空間光変調部とが設けられ、画像情報に対応する光を投射する。そしてその投射光出射面に対向して、本発明構成のスクリーン20が配置される。
まず、例えば撮影装置によって、予め表示する立体像を複数方向から撮影して、立体画像表示に必要な画像情報n枚(nは複数、例えば100以上)分を用意し、図示しないが記憶装置などに記憶しておく。
図10にこの複数の画像情報を利用した画像表示態様を模式的に示す。図10において、図9と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。例えば投射装置10のうち1つの投射装置10mから、矢印m1〜m5で示すように、スクリーン20に向かって投射光が投射される。なお、投射装置10とスクリーン20とが対向する空間の側面にミラー30を配置することによって、ミラー30により反射された光も矢印m1´で示すようにスクリーン20に入射され、スクリーン20における観察者からの視野角が広がる効果が得られる。
この場合、上述したように、スクリーン20を、その垂直方向には大きい拡散角を有し、水平方向には微小な拡散角度を有する構成とすることによって、1つの投射装置の情報は垂直方向にしか拡散されないため、縦ラインの表示として見える。
すなわち、矢印m1´、m2〜m5で示す光が通過するスクリーン20の位置を単位画素とすると、垂直方向に延びる各単位画素から観察者の瞳にむけて、立体画像を構成する縦ラインの画像情報p2m〜pnmが出射されることとなる。
そしてこの場合、スクリーン20が水平方向において例えば1°未満程度の微小な拡散角を有しているため、各投射装置が表示するこれらの縦ラインの間に隙間が生じることなく、良好な立体画像表示を行うことができる。
この場合においても、図9及び図10において説明した画像表示装置に適用することで同様に、垂直方向の縦ラインの間に隙間が生じることなく、良好に立体画像を表示することができる。
また、このような拡散シート等の拡散部を製造するにあたり、同一の散乱パターンを有するマスター基板やマスクが1種類で済むため、初期コストの低減化を図ることが可能となる。
また、本発明のスクリーンは、拡散角異方性を有するものに限ることなく、微小な拡散角を精度良く調整することが望まれる拡散板を有するスクリーンに適用し得る。
また、本発明のスクリーンを用いる画像表示装置としては、上述の3次元画像生成方法を採る場合に限定されることなく、微小な拡散角特性が要求されるスクリーンを用いる各種の画像表示装置に適用可能である。
Claims (7)
- 投射装置からの光を投影するスクリーンであって、
前記スクリーンは、少なくとも2枚の拡散部が設けられ、
前記拡散部の有する拡散方向が、前記スクリーンの表示面内でずらして配置されて成る
ことを特徴とするスクリーン - 前記拡散部は、前記スクリーンの表示面内において拡散角が異方性を有して成る
ことを特徴とする請求項1記載のスクリーン。 - 前記拡散部のうち少なくとも1つの拡散部は、一の方向において比較的大きい拡散角を有し、これとは異なる他の方向において比較的小さい拡散角を有する
ことを特徴とする請求項2記載のスクリーン。 - 前記拡散板のうち少なくとも1つがレンチキュラーレンズより成る
ことを特徴とする請求項1記載のスクリーン。 - 光源からの光が空間光変調部により変調されて出射される投射装置を有し、前記投射装置からの光をスクリーンに投射して画像を表示する画像表示装置であって、
前記スクリーンは少なくとも2枚の拡散部を有して成り、
前記拡散部の有する拡散方向が、前記スクリーンの表示面内でずらして配置されて成る
ことを特徴とする画像表示装置。 - 前記投射装置から、前記スクリーンの垂直方向に延びる各画素に向かって変調した光が投射され、
前記スクリーンの各画素から異なる視野方向に向けて立体画像に対応する光が出射されて立体画像の表示がなされる
ことを特徴とする請求項5記載の画像表示装置。 - 前記スクリーンの前記拡散部のうち少なくとも1つの拡散部は、垂直方向において比較的大きい拡散角を有し、水平方向において微小な拡散角を有する
ことを特徴とする請求項5記載の画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005204653A JP2007025062A (ja) | 2005-07-13 | 2005-07-13 | スクリーン及びこれを用いた画像表示装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007025062A true JP2007025062A (ja) | 2007-02-01 |
Family
ID=37785945
Family Applications (1)
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JP2005204653A Pending JP2007025062A (ja) | 2005-07-13 | 2005-07-13 | スクリーン及びこれを用いた画像表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007025062A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012083538A (ja) * | 2010-10-12 | 2012-04-26 | Asahi Kasei Corp | 異方拡散スクリーン |
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JPH06202230A (ja) * | 1992-12-25 | 1994-07-22 | Sony Corp | リアプロジェクタ用スクリーン |
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JP2002107833A (ja) * | 2000-10-03 | 2002-04-10 | Toppan Printing Co Ltd | スクリーンとそれを用いた立体表示システム |
-
2005
- 2005-07-13 JP JP2005204653A patent/JP2007025062A/ja active Pending
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