JP2007024867A - 放射性エアロゾルの生成のための改良されたプロセス - Google Patents

放射性エアロゾルの生成のための改良されたプロセス Download PDF

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Abstract

【課題】患者の医学的診断に適した吸入可能な放射性エアロゾルをつくりだすための改良された方法を提供する。
【解決手段】前記方法は、(a)炭素るつぼを同位体で電解ローディングするステップ17と、(b)るつぼ内の同位体担体を昇華するステップ20と、(c)カーボンるつぼ内の前記同位体をアブレーションするステップ22と、(d)前記エアロゾルを、患者による即時の利用のために直接供給するステップ23と、を含む。前記同位体はテクネチウムを含んでよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸入可能な同位体化合物(テクネチウム化合物、または複合物及び混合物)の生成に関し、特に、それらの生成のための改良された方法を開示する。
本明細書全体を通して先行技術に関するいかなる検討も、そうした先行技術が周知であること、または本分野における共通の一般的な知識の一部を形成することを認めたものとしては、決してみなされるべきではない。
本発明は、放射性エアロゾルの生成のための方法に関する。たとえば、気道機能障害に罹患している患者の肺内部のガンマシンチグラフィ造影のための医学的診断に用いることが可能な炭素密封テクネチウム標識ナノ粒子複合物のような放射性エアロゾルに関する。炭素密封テクネチウム標識ナノ粒子複合物の製造方法は、よく知られている。
バーチ(Burch)による「放射化金属性蒸気の形成方法」(“Method of Forming a Radioactive Metallic Vapor”)という名称の米国特許第5064634号及びバーチによる「低ガス性放射性核種組成物の生成方法」(“Device for Producing a Gas−Lite Radiionuclide Composition”)という名称の米国特許第5228444は、そうした吸入可能な放射性核種の標識されたエアロゾルの生成のための方法及び装置を開示している。特に、摂氏1500℃から2500℃の範囲内の温度に加熱された炭素るつぼについて記述されている。その結果生じるエアロゾル生成物は、センデン(Senden)らによって記述された(「原子医学」雑誌題38号、1323頁から33頁、1997年)(J.Nuclear Med.38:1327−33、1997年)ナノ粒子複合物から成ることが後に見出され、センデンらは、その他の同位体の組み込みについても報告した。上記の生成物は、気道機能障害に罹患している患者の肺内部のガンマシンチグラフィ造影のための医学的診断に用いることが可能な放射性エアロゾルとしての利用に適していることがわかっている。
ブロウィット(Browitt)による「沈降分離装置」(Precipitator)という名称の米国特許第5792241号には、ナノ粒子複合物を水性溶剤に分散させるための方法及び装置が開示されている。
上記の先行技術における炭素密封テクネチウム標識ナノ粒子複合物の生成のための方法は、多くの不都合な点を有している。
1)放射性核種を有する発生器の炭素るつぼをローディングする方法は、一般に放射性核種溶液の蒸発または固体の直接添加に限定される。適切な機器で整粒された気相粒子を用いると、残念ながら、そして驚くべきことに、これらの方法のいずれもが、テクネチウム発生器を溶出するために用いられる食塩溶液に由来する大きな(直径200nmよりも大きい)塩化ナトリウム粒子のエアロゾルの相当な汚染を引き起こすことが現在わかっている。塩分汚染は、るつぼの複数回のローディングを用いて、より弱いまたは古いテクネチウム発生器の放射性核種溶出液を濃縮する場合に特に顕著である。複数回のローディング(例えば3回以上)は、低レベルの比放射能テクネチウム発生器(例えば、60GBq)のみが使用可能な臨床状況、特にそうした国々でしばしば用いられる。明らかに、塩化ナトリウム粒子は水溶性であり、従って、肺気道のような湿潤表面上で急速に溶解し、溶解性の非密封テクネチウムの担体になり得る。これは、肺の不十分な造影につながり得る。
2)先行技術に述べられたような条件を用いると、驚くほど大量の水溶解性遊離放射性核種で汚染されたエアロゾルを生成することがわかった。これは、炭素密封が生じる前に、るつぼから放射性核種を放出する、より蒸発しやすい塩化ナトリウムの急速な昇華の結果である。エアロゾル中の非密封放射性汚染物質は、それらが、患者の肺表面で溶解し、その後血液循環及びリンパ管に入るという不都合な結果につながり得る。溶解性遊離放射性核種による汚染は、肺の内部表面から離れた信号の拡散によって気道造影の質を劣化させ、従って、特定の信号対雑音比を減少させるということが当然予想される。より重要なことに、それによって、造影処置後の数時間継続する、かなりの全身線量の放射性核種も患者に不必要に照射される。
3)米国特許第5064634号で、エアロゾル生成のための開示された実現条件は、不十分な結果をもたらすことがわかってきた。炭素るつぼの抵抗加熱法は、適切な造影生成物を最適量生成するには十分でないことが推測される。
4)るつぼを加熱する方法に関して米国特許第5064634号に見られる唯一の記述は、「好ましくは少なくとも2200℃で」加熱されるべきであるというものである。この温度範囲を基準として用いて形成される粒子は、遊離放射性核種で汚染され、やはり造影の劣化と全身性被曝をもたらす。さらに、非構造化炭素のより大きな粒子(直径200nmよりも大きい)は、多少高い温度範囲で形成されることがわかった。より大きな粒子は、より好ましくない気道造影をもたらして、気道表面に付着する前に、肺内のより短い距離にしか浸透しないことが予想される。
5)発生器内でるつぼを加熱する持続時間は、米国特許第5064634号では指定されておらず、エアロゾル生成物が、患者によって吸入される前に、装置内に置かれることが許容される時間も指定されていない。これらの要素は、粒子の生成においてきわめて重要であることがわかっている。
本発明の1つの目的は、放射性エアロゾルをつくりだすための改良された方法を提供することである。
本発明の第1の態様によれば、患者の医学的診断に用いるために適した吸入可能な同位体化合物を形成するための方法が提供される。前記方法は、(a)炭素るつぼを前記同位体で電解ローディングするステップと、(b)るつぼ内のいずれの同位体担体も昇華させるステップと、(c)炭素るつぼ内の同位体をアブレーションして、アブレーションエアロゾルを形成するステップと、そして(d)患者が即時に使用するためにエアロゾルを直接送達するステップと、を含む。
好ましくは、前記同位体はテクネチウムを含む。好ましくは、前記るつぼを移動させる電解フローは、実質的に1分間に0.1から0.7mLの間である。電解槽を流れる電流は実質的に1から10ミリアンペアの間である。電気分解の持続時間は実質的に10から60分の間である。
好ましくは、前記同位体担体は塩、理想的には、塩化ナトリウムを含んでよい。前記昇華はアルゴン雰囲気下で生じる。昇華は、チャンバーを実質的に2分から10分の間パージするアルゴン雰囲気下で生じる。好ましくは、昇華のための温度は、実質的に摂氏1200℃から1800℃で生じる。昇華の持続時間は実質的に10秒から20秒の間でもよい。
好ましくは、前記アブレーションはアルゴン雰囲気下で生じる。アブレーションのための温度上昇時間は実質的に0.3秒から0.7秒である。アブレーションの温度は、実質的に摂氏2740℃から2780℃の間である。アブレーションは実質的に2.5秒から3.5秒の間生じる。アブレーションされた同位体エアロゾルは、医療用造影のため患者に直接送出することが可能である。
さらに、前記エアロゾルは、定期的に水中に捕獲され、前記方法の操作効率を判定するために分析される。前記分析は、好ましくは、遊離パーテクネテートのレベルまたは過剰な炭素レベルの分析を含むことができる。
本発明の別な態様によれば、患者の医学的診断に用いるために適した吸入可能な同位体化合物を形成するための方法が提供される。前記方法は以下のステップであって、(a)炭素るつぼを同位体で電解ローディングするステップと、(b)るつぼ内のいずれの同位体担体も昇華させるステップと、そして(c)炭素るつぼ内の予め昇華された同位体をアブレーションして、アブレーションエアロゾルを形成するステップと、のうち少なくとも1つを含む。
文脈に明らかに別な方法で要求されていない限り、本明細書及び請求の範囲全体を通じて、「含む」、「含んでいる」などの語は、排他的または網羅的な意味とは反対に、内包的な意味、すなわち、「それだけに限定されるものではないが、含んでいる」として解釈されるべきである。
本発明による好ましい実施の形態は、患者の気道の造影での利用に適した放射性エアロゾルの実質的な改良を提供する。
前記好ましい実施の形態は、実質的に水不溶性である安定な放射性ナノ粒子のエアロゾルで構成される、最適化された肺造影剤の生成を綿密に制御するための多段階プロセスを含んでいる。好ましい実施の形態は、気相粒子の整粒及び液相物理化学分析の広範な利用にも一部由来する。また、好ましい実施の形態は、診断医療用造影に特に適したエアロゾルの商業生産を可能にする正確な条件の精密な詳述を可能し、そして、先行技術の相当な改善を表す。
好ましい実施の形態は、以下の問題を取り扱う。
1)電解るつぼローディング
前記エアロゾルを汚染している水溶解性塩化ナトリウム及び遊離非密封放射性核種(例えば、パーテクネテート)のレベルは最小限にしなければならない。驚くべきことに、これは、放射性核種の電解濃縮を用いたるつぼローディングの新規な方法を用いることによって達成可能なことがわかっている。また、標準的な先行技術による炭素密封テクネチウム標識ナノ粒子複合物生成装置内のるつぼの蒸発ローディングによって、エアロゾル放射能総量のうち20%を超えるパーテクネテート汚染レベルが引き起こされ、そして、患者に供給されるエアロゾル中の放射能のうち60%もの高い値になることもわかっている。対照的に、非密封パーテクネテート汚染は、るつぼの電解ローディングによって6%未満に減らすことができることがわかっている。
炭素るつぼ内の放射性核種濃縮のための方法を提供することによって、るつぼの塩化ナトリウムローディングを増加させずに、電解ローディングによる、より出力が弱いテクネチウム発生器からの同位体の直接利用及び、同様に標準的なテクネチウム発生器の広範な利用も可能になる。そして、標準的な同位体発生器の広範な利用によって、病院が放射性同位体を購入する費用もかなり節減される。
2)担体塩化ナトリウムの昇華
前記るつぼの2段階加熱は、エアロゾルの溶解性塩化ナトリウム汚染を減らす上で好都合であることがわかっている。第1段階中に、るつぼは担体塩化ナトリウムの昇華に適した温度(例えば、1685℃)に昇温され、そして、第2段階中に、るつぼは、るつぼからの放射性核種のプラズマアブレーションに適した温度(例えば、2775℃)に保持される。第1段階の加熱は、1685℃に達するのに約1秒という比較的ゆっくりした昇温時間であり、その温度で5から20秒の間の時間保持されて、塩化ナトリウム昇華が達成される。この相の間、気相の塩化ナトリウムは、同時アルゴンパージによって、安全なパージフィルターへ連続的に除去される。
3)昇温時間管理
適切なるつぼアブレーションの実現条件は、単にるつぼを特定の温度に加熱するだけではなく、より複雑である。具体的には、るつぼが望まれる温度に達するのにかかる時間がきわめて重要である。さらに、るつぼチャンバー内の条件は、その温度での交流(AC)プラズマの誘導及び維持を許容できなければならない。前記ACプラズマは、炭素を有するるつぼ表面からの放射性核種粒子をアブレーション及び密封するために必要である。放射性核種を炭素るつぼ内で単に加熱しても造影に適した生成物は生成されない。好ましい実施の形態で、るつぼ本体の単なる抵抗加熱ではなく、るつぼ開口部を越えてプラズマの熱誘導が提供される。この条件は、マイクロプロセッサ制御AC電源の利用を通じて満たされる。この電源は、十分なアブレーション温度まで、るつぼサーモプロファイルできわめて急速な上昇時間(約0.4秒)を実現する。プラズマの誘導は、ナトリウムイオン及びアルゴンパージガスの存在によっても強化される(例えば、アルゴンは高温で容易にイオン化する)。
4)アブレーション温度管理
少なくとも2600から2900℃の範囲にわたる、黒鉛るつぼのプラズマアブレーションによって生成されるエアロゾル中の炭素密封ナノ粒子のサイズは、アブレーション温度の一次関数である。直径100nm未満の炭素密封テクネチウム粒子のエアロゾルを形成するために最適なるつぼアブレーション温度の範囲は、2760±20℃である。この温度範囲によって、かなりの量の、直径のピークサイズが約90nmすなわち、吸入後肺への深い浸透に十分好都合なほど小さい、水不溶性炭素密封放射性核種ナノ粒子が生成される。これらナノ粒子は、たとえオートクレーブ条件下であっても、水と接触している溶解性核種を感知できるほどには放出しない。酸素の存在が、最小の粒子を選択的に破壊すると考えられるので、アルゴンを有する発生器のパージは、これら小さな粒子のプラズマ形成にきわめて重要である。
気相粒子の分析から、前記エアロゾル中に生成された粒子の大きさは、るつぼアブレーション温度の一次関数であって、そして、造影に適した炭素密封粒子(直径150nmよりも小さい)は、以前に特定された温度よりも高い500から600℃の狭い温度範囲で生成されることが現在わかっている。
5)アブレーションタイミング管理
過剰な炭素を生成することなく、十分な密封粒子を生成するために、2760±20℃でのるつぼアブレーションの最適持続時間が決定されている。上に述べられたるつぼアブレーション条件下で、放射性核種の熱電子プラズマアブレーションはきわめて急速に発生し、加熱が長引けば、エアロゾル中に望ましくない炭素がより多く生成されるだけである。この2760±20℃でのプラズマアブレーションの最適持続時間は約2.5から3.5秒である。
プラズマの熱電子誘導は、るつぼ開口部の反対側まで越えることが必要であり、このことにより続いて炭素のエアロゾル及び放射性核種粒子がるつぼ表面からアブレーションされる。これは以下の事項によって証明される。
a)未処理のるつぼと比較すると、塩化ナトリウム処理済るつぼからの炭素粒子エアロゾル産出は著しく増加する。たとえ微量のナトリウムイオンであっても、熱電子放出を促進することがよく知られている。
b)イオン化された気体を通るアーク放電に調和して、1800℃を越えてローディングされたるつぼの導電率は著しく増加する。(アルゴンは容易にイオン化される。)
c)前記アーク放電によって、るつぼ表面に目に見える変化がもたらされる。
6)凝集体の減少のための即時の利用可能性
驚くべきことに、エアロゾル中の密封粒子の凝集はきわめて迅速で顕著であることがわかっている。これに関わる時間的尺度は分というよりむしろ秒である。従って、好ましい実施の形態で、炭素密封テクネチウム標識ナノ粒子複合体エアロゾルは、発生器内のるつぼの粒子放出から患者へ即時に利用可能である。るつぼ加熱の持続時間はきわめて短くされ、そして、理想的には、るつぼから放出された粒子は流動するアルゴン中で連続的に回収され、るつぼチャンバーで遅滞することなくすぐ使える状態で患者へ提供される。るつぼの温度はきわめて高いが、患者に関係するエアロゾルの熱に問題はなく、発生器/提供システムを通った後の産出されたエアロゾルの温度は室温に近い。
前記エアロゾルの直接的な提供の別の理由は、気相凝集が、より大きな粒子中の放射能を急速に蓄積するだけでなく、より小さな粒子として存在する放射能の画分も顕著に減少させることである。肺の末端部を最もよく造影するのは、より小さなエアロゾル粒子であって、より大きなエアロゾル粒子ではない。より大きな粒子は気道でより高い位置に留まり、肺の最末端部には浸透しない。その結果として、より高い割合の放射性核種が、より小さい不溶性粒子で肺へ提供されることが可能であれば、それぞれの肺画像について、より少ない放射性核種しか必要でなくなる。さらに、より大きな粒子から生じる放射能に患者がさらされることが減少し、造影処置の結果患者の合併症が最小限に抑えられるため好都合である。
エアロゾル粒子の大きさは、凝集によって急速に増大し、大きな凝集粒子は直ちにエアロゾルから分離して、チャンバーの内部上にとどまる。従って、放射能の大部分は、肺の造影に好適な小さいエアロゾル粒子中に当初は存在するが、この放射能は3分以内に発生器装置のチャンバーの壁に消失する。数分以上チャンバーに保持された後に放出されたエアロゾルは、実際に水溶解性塩化ナトリウム及び遊離放射性核種粒子を多く含んでいる。
7)品質管理
エアロゾル生成の通常の作用をモニターするため、品質管理の方法が、前記装置に組み込まれてきた。これは、肺の画像診断のためのエアロゾル生成物の均一な適合性を維持するのに役立つ。これらを組み込んでいないシステム、または類似の品質管理手段は、手順後全身的に放射線にさらされることを最小限にする一方で、患者が最適な造影線量を受けられないというリスクを提示する。
従って、好ましい実施の形態は、静電超音波集塵器(米国特許第5,792,241号に開示されたものなど)を用いた水性分散物中の炭素密封放射性核種ナノ粒子の捕捉によるエアロゾル生成物の定期的なテストも含む。その後、この捕捉された粒子は、少なくとも遊離パーテクネテート(薄層クロマトグラフィー法)及び過剰な炭素(光散乱法)の分析に適した安定な溶性分散物として利用可能である。これらの簡易なテストでは、電流測定がそれに対して比較される、綿密に制御された発生器の作業のデータベースからの参照基本データが用いられる。
<新規な炭素密封テクネチウム標識ナノ粒子複合体生成プロセスの概要>
好ましい実施の形態のエアロゾル生成プロセスは、以下の3つの段階を含む。
1)専用濃縮器内の放射性核種の電解析出による黒鉛るつぼのローディング。
2)改良された発生器内において、アルゴンでパージしながら、放射性核種の沸点よりも低い温度で昇華によって塩化ナトリウムを除去するための前記るつぼの予熱。
3)厳密に制御されたサーモプロファイルを用い、すぐに使える状態で患者に向けられた連続アルゴンガスフローを使用する黒鉛るつぼからの炭素密封放射性核種粒子のプラズマアブレーション。
この3段階プロセスは、以下のような、先行技術から実質的に逸脱する点をいくつか含んでいる。
[段階1]
放射性核種の黒鉛るつぼへのローディングは、今回は電解濃縮器の利用によって達成される。標準的な炭素密封テクネチウム標識ナノ粒子複合体生成プロセスにおいては、るつぼは、るつぼ内の放射性核種溶液の1回以上のローディングを単に蒸発させることによって通常ローディングされる。驚くべきことに、るつぼの電解ローディングによって、水溶解性塩化ナトリウム及び遊離(非密封)放射性核種(水溶解性パーテクネテートとして)による汚染がより少ないエアロゾル製剤が得られることがわかっている。
[段階2]
炭素密封テクネチウム標識ナノ粒子複合体発生器の設計は改良されてきており、黒鉛るつぼの加熱条件は、予熱のサブルーチンを提供するよう変更されてきた。前記予熱により、塩化ナトリウムは、1685℃でアルゴンパージ流に昇華されて、ローディングされたるつぼから除去される。昇華した塩化ナトリウムはパージフィルターに捕捉される。
[段階3]
炭素密封テクネチウム標識ナノ粒子複合体発生器の設計は改良されてきており、るつぼのアブレーション条件は以下の点が可能になるよう変更されてきた。
・るつぼチャンバー内の空気トラップの除去、そして、るつぼ加熱前に空中のすべての微量物質を効果的に除去するために、るつぼチャンバーの層別アルゴンパージを可能にすること。
・塩化ナトリウム昇華の間及びるつぼのプラズマアブレーションの間、上記の連続的なアルゴンガスフローと共に、2段階加熱を可能にする制御の付加。
・るつぼアブレーションのための改善されたサーモプロファイル。好ましい実施形態において、るつぼの温度は、2000℃から2800℃の範囲へ急激に、好ましくは約0.4秒で上昇することが求められる。
・±15℃の安定度で2750℃から2780℃の最適アブレーション温度範囲を達成するため、るつぼプラズマアブレーションの厳密に調整された温度制御。
・15秒から2.5乃至3.0秒へのるつぼアブレーションの短縮された持続時間。
本発明の好ましい実施の形態は、単に例として、以下の添付図面を参照して説明される。
<プロセスフローチャート>
初めに図1を参照すると、好ましい実施の形態に関連するステップのフローチャート1が示されている。
好ましい実施の形態は、ステップ10及び11から成り、それぞれは一連のサブステップに分けられる。第1のステップ10は、るつぼローディングを扱い、第2のステップ11は、るつぼの調製を扱う。プロセスの第3のステップ12は、造影処置のための患者の準備に関連する。
[るつぼローディング10]
るつぼローディングステップ10は、テクネチウム発生器を塩水で溶出する15、電解濃縮器を前記溶出物で満たす16、及びるつぼを電気分解によってローディングする17という3つのサブステップから成る。
前記るつぼは以下の望ましい特徴を有する。
・るつぼの原料は、好ましくは、日本のTokai Caron Co Ltd社製の製品番号G347Sが付与された製品のような高純度黒鉛である。
・好ましいるつぼの寸法は、概ね長さ32mm、幅6.35mm、高さ6.35mmである。種々のるつぼのサイズを用いることができるが、それは、るつぼを適切な温度に十分迅速に電気的に加熱し、必要なプラズマアブレーション条件を開始して、持続するための発生器の性能によって限定される。最終的な限定要因は、発生器によって主電源から得られる電流であり、通常20アンペア未満でなければならない。
・るつぼの容積は、300マイクロリットルまでの範囲に大きくすることができる。本明細書に述べられる結果を得るために用いられる小型楕円るつぼ、及びより大型の六角及び楕円るつぼは、容積が100マイクロリットルから約140マイクロリットルの間であった。るつぼの容積は、より大きな容積のるつぼの、より大きな抵抗を引き出す発生器の性能によってのみ制限される。
・るつぼの形状は、熱産生(例えば、電気抵抗)をるつぼの中央部に集中させることが主として意図される。これを達成するために、るつぼの壁部は、底部及び首部よりも薄く圧延されている。
・るつぼは、前記圧延プロセスの間に形成された付着性グラファイト粒子を除去するため、使用前に超音波で洗浄される。
初めに、テクネチウム同位体が、モリブデン崩壊発生器のアルミナ母材から塩水で溶出されたパーテクネテートナトリウムの形状で得られる。これはテクネチウム同位体を得る標準的な商業的方法である。次にテクネチウムは、電解濃縮法によって炭素るつぼに濃縮される。例示的な炭素るつぼは、図2A及び図2Bに示されるように成形することができる。
電解濃縮法によって、前記同位体は、低い溶出活性でテクネチウム発生器から供給されることが可能になる。この方法で生成されるナノ粒子は、パーテクネテート汚染のレベルが6%未満であり、ナノ粒子生成の蒸発法よりも低い。
図3は、溶出に用いるための適切な電解濃縮器33の1つの形状を示す断面図である。るつぼ34は、濃縮器のカソードを形成し、2つの合わせ部品37、38から形成されるチャンバー36内部のシリコンゴムガスケット35の上に置かれる。前記るつぼは、ストッパー39及び圧力調製ネジ40によって適切な位置に保持される。前記電解槽のアノードは、流体導管の中心に達する細い白金ワイヤー41から成る。前記導管は、ポリカーボネート製挿入部44を介してルアーテーパー液体注入管43と連通している。塩水同位体溶液は、チャンバー36へ注入され、ルアー排出テーパー45を介してリザーバへ排出され、そこで再循環される。外殻部37、38は、テフロン(登録商標)またはテフロン(登録商標)被覆原料から形成することができる。
図4及び図5は、るつぼカソードの構成をさらに詳細に示しており、図4は側面図を示し、図5は平面図を示す。るつぼ34は、白金ワイヤーコンタクトと相互に連結しており、白金ワイヤーコンタクトは、シリコンゴム49によって、るつぼに対する適切な位置に保持される。前記ワイヤーは、マイナスの電源入力を形成するコンタクトねじ48に取り付けられる。
代表的な運用パラメータを下の表1に示す。
Figure 2007024867
テクネチウム発生器からの含塩溶出液は、多孔性黒鉛るつぼの壁部を通って蠕動ポンプの圧力下で連続的に循環させられる。るつぼ34は電解槽のカソードを形成し、アノードは前記るつぼの開口に設置された細い白金ワイヤー44から成る。放射性核種は、るつぼ開口部内のグラファイト表面上に堆積される。るつぼ内の放射性核種の集積は、例えば、配管回路46のいくつかのループの上に設置されたガイガーカウンターを用いて、循環する液体からの放射能の消失によって好都合に観測することができる。
電解濃縮器として開示された配置を用いて、テクネチウムは、含塩同位体溶液の電気分解及び連続的なポンピングの共同作用によって、黒鉛るつぼの内表面上に濃縮される。
[るつぼの調製11]
図1に戻ると、るつぼ調製ステップ11は、るつぼを発生器に載置するサブステップ18、加熱チャンバーをアルゴンでパージするサブステップ19、そして塩化ナトリウムを昇華によって除去するサブステップを含む。
るつぼローディングの後及び粒子生成の前の綿密に制御された予熱ステップは、驚くべきことに、るつぼからより高い温度でプラズマアブレーションされるナノ粒子の性質に顕著な影響を及ぼすことがわかってきている。予熱ステップの間に、担体、通常は塩化ナトリウムが、好ましくは、適切な温度で所定の時間保持されたアルゴンのような不活性ガスのフローへの蒸発によって除去される。下の表2に概略が示された条件は、効果的な塩化ナトリウム昇華に適していることがわかっている。その他の担体に関する手順は、上昇時間及び温度を適宜変更していけばよい。前記担体の沸点は、るつぼからの同位体の消失につながる温度範囲よりも低くなければならない。
Figure 2007024867
表2に示された好ましい操作条件、すなわち1685℃で10秒という条件によって、るつぼ加熱及び不活性ガスパージによる塩化ナトリウムの蒸発が提示される。このプロセスは、好ましくは、米国特許第5064634に開示されたような型の適切に改良された装置内で実施される。前記予熱ステップの持続時間が以下のようなパラメータをもたらすことは、以前には認識されていなかった。
1.プラズマアブレーション中のるつぼからの炭素放出。るつぼを少なくとも5秒間、塩化ナトリウムの沸点を超える温度(例えば、1685℃)ではあるが、熱電子プラズマの誘導に用いられるよりも低い温度(例えば、2750℃)で予熱することによって、後にるつぼからアブレーションされる遊離炭素の量が著しく減少することが見出された。
2.ナノ粒子分散物のパーテクネテート汚染レベル。るつぼを少なくとも5秒間予熱することによって、ナノ粒子分散物を汚染する水溶解性パーテクネテート標識のレベルは著しく減少する。るつぼの十分な予熱後に生成されるナノ粒子は、熱の存在下でより大きな安定性を有し、すなわち、より少ない遊離パーテクネテート標識が、これらナノ粒子懸濁液から溶液中へオートクレーブ処理中に放出される。
[プラズマアブレーション]
ステップ11から事前処理されたるつぼは、図6に示された加熱プロファイルに従って2740から2780℃(71)の温度まで3秒間電子サーボ装置を用いて急速加熱される。これにより、厳密に制御されたるつぼ加熱プロファイルがもたらされる。前記加熱プロファイルは、急速な上昇時間72(例えば、0.3秒)の後、所定の加熱時間を越えて約2760℃±20℃の温度を維持しながら平らな安定状態71が続くことを特徴とする。これらの条件は、米国特許第5064634に開示された装置の電子制御器を改良することによってもたらされる。好ましい実施形態の加熱の型は、米国特許第5064634では、固体放射性核種を含んでいる炭素るつぼを2200℃への抵抗加熱することのみが簡単に述べられている。この点で、米国特許第5064634に開示されたものとは異なっている。対照的に、好ましい実施形態のプロセスは、るつぼの予熱、ナノ粒子放出前の担体除去、及び熱電子プラズマ誘導及び粒子アブレーションの間の厳密な温度維持を含む。この好ましい実施形態の望まれる操作条件を下の表3に示す。
Figure 2007024867
図6は、2800℃で2.5秒間保持された黒鉛るつぼの制御されたACプラズマアブレーションのための実際のサーモプロファイルを示し、完全なアブレーション温度までは約0.3秒という急速な上昇時間72を示している。
最大アブレーション温度への急速な上昇を達成するために本実施の形態で必要とされるピーク電流は572アンペアである。電流の実際の値は装置によって変わることが理解されるものの、安定状態71における温度を維持するために電流は508アンペアに引き下げられる。この温度は、波長950nmの較正Luxtron光高温計を用いて観測される。
図7及び図8は、先行技術及び本プロセスから得られたエアロゾルの気相粒子特性の結果の比較を示し、図7は先行技術に関する結果を、図8は本プロセスに関する結果を示す。代表的な値は、静電分級器、粒子計数器及び整粒器(TSI Incorporated社製)を用いて得られ、先行技術(図7)及び好ましい実施の形態の技術(図8)を用いて生成されたエアロゾル中の気相粒子を特徴づけた。結果は、各エアロゾル製剤に5回連続して行なわれたスキャンについて示されており、スキャンの間隔は40秒であった。
第1の考察として、先行技術のプロセスからのエアロゾルは、機器への移送ラインに置かれた1ミクロンのインパクトフィルター上に目に見える白い塩化ナトリウムの明らかな堆積物を生じさせることがわかった。一方で新しいプロセスからのエアロゾルでは生じない。先行技術の手順は通常、るつぼのアブレーション後に、エアロゾルを発生器内に3分間保持するものであり、この時間の後エアロゾルが粒子整粒器内に放出された時、スキャンされた粒子のうち50%は直径185nm未満であり、粒子に生じたスキャンされた塊のうち50%は直径311nm未満であった(図7、スキャン番号1)。対照的に、好ましい実施の形態のプロセスで、エアロゾルは、生成されたままの状態で発生器から放出され、生成された粒子のうち50%は直径92nm未満であり、一方、粒子に生じた塊のうち50%は直径235nm未満であった(図8、スキャン番号1)。
いずれの場合も、第1のスキャンは最多の粒子と最大の粒子状物質の塊を含んでいる。これは、ガスフローが粒子をチャンバーから使い果たしたため、スキャンを連続するにつれて減衰したのである。しかし、好ましい実施形態(図8、スキャン番号1)の第1のスキャンでの1リットルあたり5.8×109個の粒子(塊は1リットルあたり22μg)と比較すると、前記第1のスキャン(図7、スキャン番号1)では1リットルあたり0.55×109個の粒子(塊は1リットルあたり8.5μg)しかなかった。先行技術でのエアロゾル中の粒子数の10倍の減少(及び中央値の粒子塊の2.6倍の減少)は、チャンバーにおけるかなりの消失のためであった。チャンバーでは生成物が粒子整粒の前に3分間保持される。
スキャンを連続するにつれて、スキャンされたエアロゾル粒子の大きさ及び塊は増大する傾向があった。これは、好ましい実施の形態からの結果で特に顕著であり、一方先行技術のプロセスについては、粒子は既に発生器チャンバーで3分間保持されており、従って、連続スキャンの間に生じた粒子の大きさの増大はあまり明らかではない。粒子の大きさの変化は、より小さな粒子の凝集に起因する。
要約すると、気相分析によって、先行技術との以下の顕著な相違点が見出された。
1)大きな塩化ナトリウム粒子の重度な汚染が先行技術で見出された。
2)先行技術のプロセスと比較すると、好ましい実施の形態では約10倍の数の造影粒子が塩化ナトリウム汚染なしに生成可能である。
3)平均すると、好ましい実施の形態のプロセスで生成された粒子の直径は、先行技術のプロセスによって生成されたものの半分であり、それらが生成直後に患者へ供給されるならば(すなわち、発生器内での保管時間が最小限である場合)、より小さなサイズの粒子が、肺造影技術により適している。
<最終生成物の品質をテストする方法>
機器をテストするために一定の間隔で導入される以下のステップを通じて、好ましい実施の形態で、エアロゾル生成物の品質管理が提供される。
1)静電超音波集塵器(米国特許第5792241に開示されたものなど)を用いた、水性分散物中の炭素密封放射性核種ナノ粒子結果物の捕捉。
2)薄層クロマトグラフィー法(TLC法)による溶解性遊離パーテクネテートに関する得られた水性分散物のテスト。
3)光散乱の測定(光散乱法)による過剰な炭素に関する前記分散物のテスト。
4)周知の孔径の親水性膜を有するシリンジフィルターを用いた(濾過捕集法)、放射能の粒径分布に関する前記分散物のテスト。
前記音波集塵器は、表4に示されるパラメータを使って操作することができる。
Figure 2007024867
この集塵器を用いると、発生器からのエアロゾル産出の成分は、その後以下の分析に適する、安定な水性分散物中に捕捉可能である。
a)溶解性遊離パーテクネテート(TLC法)。
b)過剰な炭素(光散乱法)。
c)不溶性粒子の大きさ(濾過捕集法)。
さらに、周囲温度に数時間置かれた後、あるいは121℃で20分間オートクレーブ処理された後の溶解性パーテクネテートのTLC測定を繰り返すことによって、粒子の安定性の尺度が得られ、それは、放射性核種の炭素密封の統合度を反映する。
先行技術のプロセス及び好ましい実施の形態のプロセスによって生成され、静電集塵器内の水に捕捉された後に分析されたエアロゾル成分の得られた液相特性を、下の表5及び表6にまとめる。
Figure 2007024867
Figure 2007024867
上記の測定で、先行技術のプロセスからのエアロゾルは、1分間に4リットルに維持された、6分間の集塵器へのアルゴンフローを用いて、3分間保持した後に発生器からパージされた。好ましい実施の形態からのエアロゾルは、やはり1分間に4リットルで6分間の集塵器へのアルゴンフローを用いて、生成されたままの状態で発生器からパージされた。
溶解性パーテクネテートは、シリカゲル含浸グラスファイバー(Gelman)の固定相、及び移動相としてメチルエチルケトンを用いて、水性粒子分散物のTLC分離によって判定された。パーテクネテートは、この分散液を20分間121℃で密閉ガラス瓶内においてオートクレーブ処理した後、再度測定された。
濾過は、親水性混合セルロースエステル(MCE)膜(Millipore)を有するシリンジフィルターを用いて行われた。
エアロゾル製剤を判定するための液相特性の概要。
1)先行技術のプロセスによって生成されたエアロゾルは、水溶解性パーテクネテートで重度に汚染されている。
2)先行技術のプロセスによって生成された、かなりの割合の放射性粒子は、統合度が低く(炭素密封がより少ない)、オートクレーブ処理後にかなり多くの水解溶性パーテクネテートを生成する。
3)好ましい実施の形態のプロセスは、エアロゾルの溶解性パーテクネテート汚染を少なくとも10倍減少させることができる。
4)前記新規なプロセスによって生成されたエアロゾル粒子は、より高い一体性を有し、オートクレーブ処理時にわずかな量の水溶解性パーテクネテートしか放出しない。
<総合的な結論>
好ましい実施の形態によって、肺画像診断のために最適化された放射性核種エアロゾルが生成される。前記新規なプロセスによって、造影剤の質に、以下の点を含む極めて有意義で重要な改善が可能である。
1)汚染をもたらす溶解性放射性核種のレベルの90%の減少。
2)肺に供給されるピーク粒子サイズの50%の減少。
3)病院での同位体生成コストの少なくとも50%の減少。
好ましい実施の形態によって、造影剤の品質管理のための新規な方法が明らかになる。
本プロセスを患者の診断に適用することによって、それぞれの造影検査に必要とされる放射能線量が低減され、上記手順を受けて放射性同位体へ患者が全身的にさらされることが削減される。
以上、本発明の好ましい特徴が述べられた。当業者にとって明らかな変形は、本発明の範囲から逸脱することなく本発明に適用することが可能である。
好ましい実施の形態のステップのフローチャートを示す図である。 選択的なるつぼの設計を示す各種の平面図である。 選択的なるつぼの設計を示す各種の平面図である。 電解濃縮器を示す断面図である。 電解濃縮器の一部を示す近接断面図である。 電解濃縮器の一部を示す近接断面図である。 プラズマアブレーションのサーモプロファイル図である。 先行技術のプロセスによって生成されたエアロゾルの気相特性を示す図である。 好ましい実施の形態のプロセスによって生成されたエアロゾルの気相特性を示す図である。

Claims (20)

  1. 患者の医学的診断に用いるために適した吸入可能な同位体化合物を形成するための方法において、前記方法は、
    (a)炭素るつぼを同位体で電解ローディングするステップと、
    (b)るつぼ内の同位体担体を昇華させるステップと、
    (c)炭素るつぼ内の同位体をアブレーションして、アブレーションエアロゾルを形成するステップと、
    (d)患者による即時の使用のためにエアロゾルを直接供給するステップと、を含む方法。
  2. 前記同位体がテクネチウムで構成されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 前記るつぼを移動させる電解フローが実質的に1分間に0.1から0.7mLの間であることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
  4. 電解槽を流れる電流が実質的に1から10ミリアンペアの間であることを特徴とする、請求項1から3いずれか記載の方法。
  5. 前記電気分解の持続時間が実質的に10から60分の間であることを特徴とする、請求項1から4いずれか記載の方法。
  6. 前記同位体担体は、塩を含むことを特徴とする請求項1から5いずれか記載の方法。
  7. 前記同位体担体は、塩化ナトリウムを含むことを特徴とする請求項6記載の方法。
  8. 前記昇華は、アルゴン雰囲気下で生じることを特徴とする請求項1から7いずれか記載の方法。
  9. 前記昇華は、チャンバーを実質的に2分から10分の間パージするアルゴン雰囲気下で生じることを特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 前記昇華のための温度は、実質的に摂氏1200℃から1800℃で生じることを特徴とする請求項1から9いずれか記載の方法。
  11. 前記昇華の持続時間は、実質的に5秒から20秒の間であることを特徴とする請求項10記載の方法。
  12. 前記アブレーションは、アルゴン雰囲気下で生じることを特徴とする請求項1から11いずれか記載の方法。
  13. 前記アブレーションのための温度上昇時間は、実質的に0.3秒から0.7秒であることを特徴とする請求項1から12いずれか記載の方法。
  14. 前記アブレーションの温度は、実質的に摂氏2740℃から2780℃の間であることを特徴とする、請求項1から13いずれか記載の方法。
  15. 前記アブレーションは、実質的に2.5秒から3.5秒の間生じることを特徴とする請求項1から14いずれか記載の方法。
  16. 前記アブレーションされた同位体エアロゾルは、医療用造影のため患者に直接送出されることを特徴とする請求項1から15いずれか記載の方法。
  17. 前記エアロゾルは、定期的に水中に捕獲され、前記方法の操作効率を判定するために分析されることを特徴とする請求項1から16いずれか記載の方法。
  18. 前記分析は、遊離パーテクネテートのレベルまたは過剰な炭素レベルの分析を含んでいることを特徴とする請求項17記載の方法。
  19. 患者の医学的診断に用いるために適した吸入可能な同位体化合物を形成するための方法において、前記方法は、以下のステップのうち少なくとも1つを含んで成る方法。
    (a)炭素るつぼを同位体で電解ローディングするステップと、
    (b)るつぼ内のいずれの同位体担体も昇華させるステップと、
    (c)炭素るつぼ内の予め昇華された同位体をアブレーションして、アブレーションエアロゾルを形成するステップと、
    (d)患者による即時の利用のためにエアロゾルを直接供給するステップ。
  20. 患者の医学的診断に用いるために適した吸入可能な同位体化合物を形成するための方法において、前記方法は、
    (a)炭素るつぼを同位体で電解ローディングするステップと、
    (b)るつぼ内のいずれの同位体担体も昇華させるステップと、
    (c)炭素るつぼ内の同位体をアブレーションして、アブレーションエアロゾルを形成するステップと、を含む方法。
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