JP2007023260A - 合着防止性水分散スラリー塗料 - Google Patents

合着防止性水分散スラリー塗料 Download PDF

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Yusuke Yamamoto
祐介 山本
Kazuyuki Kuwano
一幸 桑野
Kazuyuki Tate
和幸 舘
Kanji Mori
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Abstract

【課題】貯蔵安定性及び塗膜平滑性に優れる水分散スラリー塗料を提供する。
【解決手段】水性媒体中に、第1の樹脂(a)からなる樹脂粒子(A)と第2の樹脂(b)からなる樹脂粒子(B)とを含有してなり、[樹脂粒子(A)の体積平均粒径DA]/[樹脂粒子(B)の体積平均粒径DB]の値が0.003〜0.3であることを特徴とし、好ましくはDAが0.001〜3μm、かつ、DBが0.3〜10μmであり、樹脂(a)のTgが0〜100℃、樹脂(b)のTgが−50〜50℃である水分散スラリー塗料。本塗料はさらに界面活性剤及び硬化剤を含有し、樹脂(a)および樹脂(b)が、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニル系樹脂およびポリエステル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、水分散スラリー塗料に関する。さらに詳しくは、貯蔵安定性、および、焼き付け硬化後の塗膜の表面平滑性に優れた水分散スラリー塗料に関する。
産業界では環境規制に合う低VOC(揮発性有機化合物、以下同様の意味を示す。)の塗料が望まれている。また低VOC塗料の塗膜の薄膜化、高仕上がりへの要求も著しい。このような低VOCの塗料として粉体塗料、粒径1〜10μmの粉体塗料を水中に分散させた水分散スラリー塗料及び水性塗料がある。
これらの塗料の中で粉体塗料は仕上がり向上の為に微粒子化すると、塗着効率が大幅に低下するので粒径が5μm以下の粒子を使用することは難しい。また塗装設備も、粉体専用設備が必要となる。また、粒径0.3μm以下の水性塗料(水性エマルション塗料など)は仕上がり性が不十分で、既存の水性設備を利用できるが、ワキなどが発生するといった問題がある。
これに対し水分散スラリー塗料は、既存の水性塗装設備で塗装可能であるといった利点がある。また水性塗料(水性エマルション塗料など)に比べて、粒径が大きいためワキが発生しにくく、仕上がりも良好である。(例えば、特許文献1参照。)しかし、従来の水分散スラリー塗料では貯蔵安定性を確保するため、ガラス転移温度の高い樹脂組成物を使用しているため、焼付け硬化後の塗膜の平滑性が不十分である。ガラス転移温度を低く設計することで平滑性を改善することが可能であるが、塗料樹脂粒子同士が合着しやすくなり、貯蔵安定性が悪化する。(例えば、特許文献2参照。)
特開平7−258601号公報 特表2002−531608号公報
本発明の課題は、塗料樹脂粒子同士の合着が防止されて、貯蔵安定性に優れ、しかも、焼き付け硬化後の塗膜の表面平滑性に優れた水分散スラリー塗料を提供することである。
本発明は、水性媒体(F)中に、第1の樹脂(a)からなる樹脂粒子(A)と第2の樹脂(b)からなる樹脂粒子(B)とを含有してなり、[樹脂粒子(A)の体積平均粒径]/[樹脂粒子(B)の体積平均粒径]の値が0.003〜0.3であることを特徴とする水分散スラリー塗料、及び該水分散スラリー塗料を塗布し焼き付けることによって得られる塗膜である。
本発明の水分散スラリー塗料は、下記の効果を奏することから極めて有用である。
(1)塗料の粒子同士が合着することがなく、貯蔵安定性に優れる。
(2)焼き付け後の硬化塗膜の表面平滑性に優れる。
本発明の水分散スラリー塗料は、水性媒体(F)中に第1の樹脂(a)(以下、単に樹脂(a)という。)からなる樹脂粒子(A)と第2の樹脂(b)(以下、単に樹脂(b)という。)からなる樹脂粒子(B)とを含有してなり、[樹脂粒子(A)の体積平均粒径D]/[樹脂粒子(B)の体積平均粒径D]の値が0.003〜0.3であり、好ましくは樹脂粒子(A)の体積平均粒径Dが0.001〜3μmであり、かつ、樹脂粒子(B)の体積平均粒径Dが0.3〜10μmである。
本発明の水分散スラリー塗料中における樹脂粒子(A)の体積平均粒径Dは、好ましくは0.001μm以上3μm以下であり、貯蔵安定性の観点からより好ましくは0.002μm以上、さらに好ましくは0.005μm以上であり、塗膜平滑性の観点からより好ましくは2μm以下、さらに好ましくは1.5μm以下である。
水分散スラリー塗料中の樹脂粒子(A)の体積平均粒径Dは、動的光散乱法による粒度分布測定によって測定することができる。粒度分布測定器としては、例えばDLS−7000(大塚電子社製)が挙げられる。測定試料は例えば、分散液、又は水分散スラリー塗料を遠心分離機で分離し、上澄み液をイオン交換水で希釈して測定する。具体的には高速冷却遠心機GRX−220(TOMY社製)ローターNo.4IIを用いて10000rpmで5分間遠心分離し、上澄み液をイオン交換水で400倍に希釈して測定する。
樹脂粒子(A)の体積平均粒径Dは、所望の貯蔵安定性を得るのに適した粒径になるように、上記粒径比の範囲で適宜調整することができる。
本発明の水分散スラリー塗料中における樹脂粒子(B)の体積平均粒径Dは好ましくは0.3μm以上10μm以下であり、塗膜強度の観点からより好ましくは0.7μm以上、さらに好ましくは0.9μm以上、特に好ましくは1μm以上であり、塗膜平滑性の観点からより好ましくは8μm以下、さらに好ましくは5μm以下である。
樹脂粒子(B)の体積平均粒径をフロー式粒子画像解析装置[シスメックス株式会社製:FPIA−2100、試料は水分散スラリー塗料をイオン交換水で400倍に希釈して調製した。]で測定することができる。
ここでの樹脂粒子(B)の体積平均粒径Dは樹脂粒子(B)の態様に関係なく、水分散スラリー塗料を試料として測定される樹脂(b)を主成分とする樹脂粒子の粒径を樹脂粒子(B)の体積平均粒径Dとして扱う。以下同様である。
本発明の水分散スラリー塗料は、粒径比[樹脂粒子(A)の体積平均粒径D]/[樹脂粒子(B)の体積平均粒径D]の値が0.003〜0.3の範囲である。D/Dが0.003より小さい場合は十分な貯蔵安定性が発現せず、D/Dが0.3を超える場合は塗膜の平滑性が悪化する。D/Dは、好ましくは0.004〜0.2の範囲であり、より好ましくは0.005〜0.1である。
本発明において、樹脂(a)としては、水性分散液を形成しうる樹脂であればいかなる樹脂であっても使用でき、熱可塑性樹脂であっても熱硬化性樹脂であっても良いが、例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。樹脂(a)としては、上記樹脂の2種以上を併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散液が得られやすいという観点からビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂およびそれらの併用である
樹脂(a)としては、反応性官能基を有するものであることが好ましい。
樹脂(a)における反応性官能基としては、カルボキシル基、エポキシ基、水酸基、加水分解性シリル基、ブロック化カルボキシル基、ブロック化アミノ基およびブロック化イソシアネート基などが挙げられ、製造時および保管時の貯蔵安定性の観点から、好ましいのは、カルボキシル基、エポキシ基、水酸基、ブロック化カルボキシル基、ブロック化アミノ基およびブロック化イソシアネート基、さらに好ましいのはエポキシ基、水酸基およびブロック化イソシアネート基である。
ブロック化カルボキシル基におけるブロック化剤としては、アンモニア、第3級アルコール(炭素数4〜19、例えばt−ブタノール、トリエチルカルビノール、トリブチルカルビノール、トリフェニルカルビノール)およびビニル化合物(炭素数4〜18、例えば2−メチルプロペン、2−メチルヘキセン)などが挙げられる。これらのうち貯蔵安定性および熱処理時の脱離のしやすさの観点から、好ましいのは第3級アルコール、さらに好ましいのはt−ブタノールおよびトリエチルカルビノールである。
ブロック化アミノ基におけるブロック化剤としては、ケトン[炭素数3〜15、例えば、脂肪族ケトン(アセトン、メチルイソブチルケトンなど)、芳香族ケトン(ベンゾフェノンなど)、脂環式ケトン(ジシクロヘキシルケトン)などが挙げられる。これらのうち貯蔵安定性および熱処理時の脱離のしやすさの観点から、好ましいのは脂肪族ケトン、さらに好ましいのはメチルイソブチルケトンである。
ブロック化イソシアネート基におけるブロック化剤としては、オキシム(炭素数3〜10、例えば、アセトキシム、メチルエチルエトキシム)、アルコール(炭素数1〜18の1価アルコール、例えばメチルアルコール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコール)、フェノール化合物[炭素数6〜20の1価フェノール、例えば単環フェノール(フェノール、ニトロフェノールなど)、多環フェノール(1−ナフトールなど)]、ラクタム(炭素数4〜15、例えば、γ−ブチロラクタム、ε−カプロラクタム、γ−バレロラクタム)などが挙げられる。これらのうち貯蔵安定性および熱処理時の脱離のしやすさの観点から、好ましいのはオキシムおよびラクタム、さらに好ましいのはアセトキシム、ε−カプロラクタムである。
樹脂(a)1分子における反応性官能基の数は、塗膜強度の観点から、好ましくは1個以上、さらに好ましくは2個以上である。なお、樹脂(a)は架橋樹脂の場合もあることから、上限は記載できない。
前記反応性官能基を導入して樹脂(a)を形成させる方法としては、該反応性官能基を有するモノマーを(共)重合させる方法、該反応性官能基を有する重合開始剤を用いて(共)重合を行う方法、および(共)重合を行った後、樹脂を変性して該反応性官能基を導入する方法などが挙げられる。これらのうち、反応性官能基の導入のしやすさの観点から好ましいのは、該反応性官能基を有するモノマーを(共)重合させる方法である。
ビニル系樹脂は、ビニル系モノマーを単独重合または共重合したポリマーである。ビニル系モノマーとしては、下記(1)〜(10)が挙げられる。
(1)ビニル系炭化水素:(1−1)脂肪族ビニル系炭化水素:アルケン類、例えばエチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン、前記以外のα−オレフィン等;アルカジエン類、例えばブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン。
(1−2)脂環式ビニル系炭化水素:モノ−もしくはジ−シクロアルケンおよびアルカジエン類、例えばシクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン等;テルペン類、例えばピネン、リモネン、インデン等。
(1−3)芳香族ビニル系炭化水素:スチレンおよびそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキルおよび/またはアルケニル)置換体、例えばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、トリビニルベンゼン等;およびビニルナフタレン。
(2)カルボキシル基含有ビニル系モノマー及びその塩:炭素数3〜30の不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸ならびにその無水物およびそのモノアルキル(炭素数1〜24)エステル、例えば(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、フマル酸モノアルキルエステル、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキルエステル、イタコン酸グリコールモノエステル、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル、桂皮酸等のカルボキシル基含有ビニル系モノマー;ならびにそれらの塩。
(3)スルホン基含有ビニル系モノマー、ビニル系硫酸モノエステル化物及びこれらの塩:炭素数2〜14のアルケンスルホン酸、例えばビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、メチルビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸;およびその炭素数2〜24のアルキル誘導体、例えばα−メチルスチレンスルホン酸等;スルホ(ヒドロキシ)アルキル−(メタ)アクリレートもしくは(メタ)アクリルアミド、例えば、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、アルキル(炭素数3〜18)アリルスルホコハク酸、ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(エチレン、プロピレン、ブチレン:単独、ランダム、ブロックでもよい)モノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル[ポリ(n=5〜15)オキシプロピレンモノメタクリレート硫酸エステル等]、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル、および硫酸エステルもしくはスルホン酸基含有モノマー;ならびにそれらの塩。
(4)燐酸基含有ビニル系モノマー及びその塩:(メタ)アクリロイルオキシアルキル(C1〜C24)燐酸モノエステル、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、フェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜24)ホスホン酸類、例えば2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸;ならびにそれらの塩。
なお、上記(2)〜(4)の塩としては、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウム塩、アミン塩もしくは4級アンモニウム塩が挙げられる。
(5)ヒドロキシル基含有ビニル系モノマー:ヒドロキシスチレン、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコール、2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、庶糖アリルエーテル等。
(6)含窒素ビニル系モノマー:(6−1)アミノ基含有ビニル系モノマー:アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アリルアミン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、クロチルアミン、N,N−ジメチルアミノスチレン、メチルα−アセトアミノアクリレート、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロール、N−ビニルチオピロリドン、N−アリールフェニレンジアミン、アミノカルバゾール、アミノチアゾール、アミノインドール、アミノピロール、アミノイミダゾール、アミノメルカプトチアゾール、これらの塩等、(6−2)アミド基含有ビニル系モノマー:(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチルN−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン等、(6−3)ニトリル基含有ビニル系モノマー:(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン、シアノアクリレート等、(6−4)4級アンモニウムカチオン基含有ビニル系モノマー:ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジアリルアミン等の3級アミン基含有ビニル系モノマーの4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの)、(6−5)ニトロ基含有ビニル系モノマー:ニトロスチレン等。
(7)オキシラン又はオキソラン基含有ビニル系モノマー:グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等。
(8)ハロゲン元素含有ビニル系モノマー:塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド、クロルスチレン、ブロムスチレン、ジクロルスチレン、クロロメチルスチレン、テトラフルオロスチレン、クロロプレン等。
(9)ビニルエステル、ビニル(チオ)エーテル、ビニルケトン、ビニルスルホン類:(9−1)ビニルエステル、例えば酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメタクリレート、メチル4−ビニルベンゾエート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート、エチルα−エトキシアクリレート、炭素数1〜50のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート等]、ジアルキルフマレート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ジアルキルマレエート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ポリ(メタ)アリロキシアルカン類[ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタン、テトラメタアリロキシエタン等]等、ポリアルキレングリコール鎖を有するビニル系モノマー[ポリエチレングリコール(分子量300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量500)モノアクリレート、メチルアルコールエチレンオキサイド10モル付加物(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールエチレンオキサイド30モル付加物(メタ)アクリレート等]、ポリ(メタ)アクリレート類[多価アルコール類のポリ(メタ)アクリレート:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等]等;(9−2)ビニル(チオ)エーテル、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニル2−エチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニル2−メトキシエチルエーテル、メトキシブタジエン、ビニル2−ブトキシエチルエーテル、3,4−ジヒドロ1,2−ピラン、2−ブトキシ−2’−ビニロキシジエチルエーテル、ビニル2−エチルメルカプトエチルエーテル、アセトキシスチレン、フェノキシスチレン、(9−3)ビニルケトン、例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルフェニルケトン;ビニルスルホン、例えばジビニルサルファイド、p−ビニルジフェニルサルファイド、ビニルエチルサルファイド、ビニルエチルスルフォン、ジビニルスルフォン、ジビニルスルフォキサイド等。
(10)その他のビニル系モノマー:イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等。
ビニル系モノマーの共重合体としては、上記(1)〜(10)の任意のモノマー同士を、2元またはそれ以上の個数で、任意の割合で共重合したポリマーが挙げられるが、例えばスチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸、ジビニルベンゼン共重合体、スチレン−スチレンスルホン酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。
樹脂(a)は非イオン性であることが好ましい。ここで、非イオン性である樹脂とはイオン性官能基を有しない樹脂をいうものとする。
樹脂(a)は、水性媒体(F)中で樹脂粒子(A)を形成することが必要であることから、少なくとも水性媒体(F)に完全に溶解していないことが必要である。そのため、ビニル系樹脂が共重合体である場合には、ビニル系樹脂を構成する疎水性モノマーと親水性モノマーの比率は、選ばれるモノマーの種類によるが、一般に疎水性モノマーが10%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましい。疎水性モノマーの比率が、10%以下になるとビニル系樹脂が水溶性になり、本発明の水分散スラリー塗料の貯蔵安定性が損なわれる。ここで、親水性モノマーとは、親水基を有するモノマー、例えばカルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、スルホン基、燐酸基、チオール基等を有するモノマー、及びその塩をいうものとする。
ポリエステル樹脂としては、ポリオールと、ポリカルボン酸またはその酸無水物またはその低級アルキルエステルとの重縮合物などが挙げられる。ポリオールとしてはジオール(11)および3価以上のポリオール(12)が、ポリカルボン酸またはその酸無水物またはその低級アルキルエステルとしては、ジカルボン酸(13)および3価以上のポリカルボン酸(14)およびこれらの酸無水物または低級アルキルエステルが挙げられる。ポリオールとポリカルボン酸の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
ジオール(11)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;その他、ポリラクトンジオール(ポリε−カプロラクトンジオールなど)、ポリブタジエンジオールなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
3価以上のポリオール(12)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);トリスフェノール類(トリスフェノールPAなど);ノボラック樹脂(フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記トリスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物;上記ノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物;アクリルポリオール[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと他のビニル系モノマーの共重合物など。]などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコールおよびノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物である。
ジカルボン酸(13)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデセニルコハク酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);炭素数8以上の分岐アルキレンジカルボン酸[ダイマー酸、アルケニルコハク酸(ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸、オクタデセニルコハク酸など)、アルキルコハク酸(デシルコハク酸、ドデシルコハク酸、オクタデシルコハク酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
3価以上のポリカルボン酸(14)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、ジカルボン酸(13)または3価以上のポリカルボン酸(14)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてもよい
ポリエステル樹脂中に反応性官能基(カルボキシル基、水酸基等)を導入する方法としては、カルボキシル基含有成分と水酸基含有成分の反応における当量比(COOH/OH)を調整する方法が挙げられる。
カルボキシル基を導入する場合の該当量比は、塗膜の硬化性および樹脂の顔料分散性の観点から、好ましくは1を越え10以下、さらに好ましくは1.1〜3、また、水酸基を導入する場合の該当量比は、硬化後の樹脂の耐候性および樹脂の顔料分散性の観点から、好ましくは0.2以上1未満、さらに好ましくは0.7〜0.9である。
上記ポリエステル樹脂の製造方法としては、ポリカルボン酸とポリオールとの脱水重縮合反応、ポリカルボン酸のエステル形成性誘導体とポリオールとのエステル交換反応などの通常のポリエステル重合方法が挙げられる。
ポリウレタン樹脂としては、ポリイソシアネート(15)と活性水素基含有化合物{水、ポリオール[前記ジオール(11)および3価以上のポリオール(12)]、ジカルボン酸(13)、3価以上のポリカルボン酸(14)、ポリアミン(16)、ポリチオール(17)等}との重付加物などが挙げられる。
ポリイソシアネート(15)としては、炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)6〜20の芳香族ポリイソシアネート、炭素数2〜18の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネート、炭素数8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネートおよびこれらのポリイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物など)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。上記芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、1,3−および/または1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI[粗製ジアミノフェニルメタン〔ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)またはその混合物との縮合生成物;ジアミノジフェニルメタンと少量(たとえば5〜20重量%)の3官能以上のポリアミンとの混合物〕のホスゲン化物:ポリアリルポリイソシアネート(PAPI)]、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4’’−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートなどが挙げられる。上記脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどの脂肪族ポリイソシアネートなどが挙げられる。上記脂環式ポリイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−および/または2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。上記芳香脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、m−および/またはp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが挙げられる。また、上記ポリイソシアネートの変性物には、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物などが挙げられる。具体的には、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDIなど)、ウレタン変性TDIなどのポリイソシアネートの変性物およびこれらの2種以上の混合物[たとえば変性MDIとウレタン変性TDI(イソシアネート含有プレポリマー)との併用]が含まれる。これらのうちで好ましいものは6〜15の芳香族ポリイソシアネート、炭素数4〜12の脂肪族ポリイソシアネート、および炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネートであり、とくに好ましいものはTDI、MDI、HDI、水添MDI、およびIPDIである。
ポリアミン(16)の例としては、脂肪族ポリアミン類(C2〜C18):(1)脂肪族ポリアミン{C2〜C6アルキレンジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)、ポリアルキレン(C2〜C6)ポリアミン〔ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン,トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなど〕};(2)これらのアルキル(C1〜C4)またはヒドロキシアルキル(C2〜C4)置換体〔ジアルキル(C1〜C3)アミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサメチレンジアミン、メチルイミノビスプロピルアミンなど〕;(3)脂環または複素環含有脂肪族ポリアミン〔3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなど〕;(4)芳香環含有脂肪族アミン類(C8〜C15)(キシリレンジアミン、テトラクロル−p−キシリレンジアミンなど)、脂環式ポリアミン(C4〜C15):1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4’−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)など、複素環式ポリアミン(C4〜C15):ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン、1,4ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジンなど、芳香族ポリアミン類(C6〜C20):(5)非置換芳香族ポリアミン〔1,2−、1,3−および1,4−フェニレンジアミン、2,4’−および4,4’−ジフェニルメタンジアミン、クルードジフェニルメタンジアミン(ポリフェニルポリメチレンポリアミン)、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、チオジアニリン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、2,6−ジアミノピリジン、m−アミノベンジルアミン、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリアミン、ナフチレンジアミンなど;核置換アルキル基〔メチル、エチル、n−およびi−プロピル、ブチルなどのC1〜C4アルキル基)を有する芳香族ポリアミン、たとえば2,4−および2,6−トリレンジアミン、クルードトリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、ジアミノジトリルスルホン、1,3−ジメチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジメチル−2,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジエチル−2,5−ジアミノベンゼン、1,4−ジイソプロピル−2,5−ジアミノベンゼン、1,4−ジブチル−2,5−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノメシチレン、1,3,5−トリエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3,5−トリイソプロピル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン、2,3−ジメチル−1,4−ジアミノナフタレン、2,6−ジメチル−1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジイソプロピル−1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジブチル−1,5−ジアミノナフタレン、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン、3,3’,5,5’−テトライソプロピルベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチル−3’−メチル−2’,4−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジイソプロピル−3’−メチル−2’7,4−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−2,2’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルスルホンなど〕、およびこれらの異性体の種々の割合の混合物;(6)核置換電子吸引基(Cl、Br、I、Fなどのハロゲン;メトキシ、エトキシなどのアルコキシ基;ニトロ基など)を有する芳香族ポリアミン〔メチレンビス−o−クロロアニリン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、2−クロル−1,4−フェニレンジアミン、3−アミノ−4−クロロアニリン、4−ブロモ−1,3−フェニレンジアミン、2,5−ジクロル−1,4−フェニレンジアミン、5−ニトロ−1,3−フェニレンジアミン、3−ジメトキシ−4−アミノアニリン;4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチル−5,5’−ジブロモ−ジフェニルメタン、3,3’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、ビス(4−アミノ−3−クロロフェニル)オキシド、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)デカン、ビス(4−アミノフェニル)スルフイド、ビス(4−アミノフェニル)テルリド、ビス(4−アミノフェニル)セレニド、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)ジスルフイド、4,4’−メチレンビス(2−ヨードアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−ブロモアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−フルオロアニリン)、4−アミノフェニル−2−クロロアニリンなど〕;(7)2級アミノ基を有する芳香族ポリアミン〔上記(4)〜(5)の芳香族ポリアミンの−NH2の一部または全部が−NH−R’(R’はアルキル基たとえばメチル、エチルなどの低級アルキル基)で置き換ったもの〕〔4,4’−ジ(メチルアミノ)ジフェニルメタン、1−メチル−2−メチルアミノ−4−アミノベンゼンなど〕、ポリアミドポリアミン:ジカルボン酸(ダイマー酸など)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)ポリアミン類(上記アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミンなど)との縮合により得られる低分子量ポリアミドポリアミンなど、ポリエーテルポリアミン:ポリエーテルポリオール(ポリアルキレングリコールなど)のシアノエチル化物の水素化物などが挙げられる。
ポリチオール(17)としては、エチレンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオールなどが挙げられる。
エポキシ樹脂としては、ポリエポキシド(18)の開環重合物、ポリエポキシド(18)と活性水素基含有化合物{水、ポリオール[前記ジオール(11)および3価以上のポリオール(12)]、ジカルボン酸(13)、3価以上のポリカルボン酸(14)、ポリアミン(16)、ポリチオール(17)等}との重付加物、またはポリエポキシド(18)とジカルボン酸(13)または3価以上のポリカルボン酸(14)の酸無水物との硬化物などが挙げられる。
本発明におけるポリエポキシド(18)は、分子中に2個以上のエポキシ基を有していれば、特に限定されない。ポリエポキシド(18)として好ましいものは、硬化物の機械的性質の観点から分子中にエポキシ基を2〜6個有するものである。ポリエポキシド(18)のエポキシ当量(エポキシ基1個当たりの分子量)は、通常65〜1000であり、好ましいのは90〜500である。エポキシ当量が1000を超えると、架橋構造がルーズになり硬化物の耐水性、耐薬品性、機械的強度等の物性が悪くなり、一方、エポキシ当量が65未満のものを合成するのは困難である。
ポリエポキシド(18)の例としては、芳香族系ポリエポキシ化合物、複素環系ポリエポキシ化合物、脂環族系ポリエポキシ化合物あるいは脂肪族系ポリエポキシ化合物が挙げられる。芳香族系ポリエポキシ化合物としては、多価フェノール類のグリシジルエーテル体およびグリシジルエステル体、グリシジル芳香族ポリアミン、並びに、アミノフェノールのグリシジル化物等が挙げられる。多価フェノールのグリシジルエーテル体としては、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールBジグリシジルエーテル、ビスフェノールADジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ハロゲン化ビスフェノールAジグリシジル、テトラクロロビスフェノールAジグリシジルエーテル、カテキンジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、ピロガロールトリグリシジルエーテル、1,5−ジヒドロキシナフタリンジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、オクタクロロ−4,4’−ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、テトラメチルビフェニルジグリシジルエーテル、ジヒドロキシナフチルクレゾールトリグリシジルエーテル、トリス(ヒドロキシフェニル)メタントリグリシジルエーテル、ジナフチルトリオールトリグリシジルエーテル、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンテトラグリシジルエーテル、p−グリシジルフェニルジメチルトリールビスフェノールAグリシジルエーテル、トリスメチル−tret−ブチル−ブチルヒドロキシメタントリグリシジルエーテル、9,9’−ビス(4−ヒドキシフェニル)フロオレンジグリシジルエーテル、4,4’−オキシビス(1,4−フェニルエチル)テトラクレゾールグリシジルエーテル、4,4’−オキシビス(1,4−フェニルエチル)フェニルグリシジルエーテル、ビス(ジヒドロキシナフタレン)テトラグリシジルエーテル、フェノールまたはクレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル体、リモネンフェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル体、ビスフェノールA2モルとエピクロロヒドリン3モルの反応から得られるジグリシジルエーテル体、フェノールとグリオキザール、グルタールアルデヒド、またはホルムアルデヒドの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル体、およびレゾルシンとアセトンの縮合反応によって得られるポリフェノールのポリグリシジルエーテル体等が挙げられる。多価フェノールのグリシジルエステル体としては、フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル等が挙げられる。グリシジル芳香族ポリアミンとしては、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルキシリレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジフェニルメタンジアミン等が挙げられる。さらに、本発明において前記芳香族系として、p−アミノフェノールのトリグリシジルエーテル、トリレンジイソシアネートまたはジフェニルメタンジイソシアネートとグリシドールの付加反応によって得られるジグリシジルウレタン化合物、前記2反応物にポリオールも反応させて得られるグリシジル基含有ポリウレタン(プレ)ポリマーおよびビスフェノールAのアルキレンオキシド(エチレンオキシドまたはプロピレンオキシド)付加物のジグリシジルエーテル体も含む。複素環系ポリエポキシ化合物としては、トリスグリシジルメラミンが挙げられる;脂環族系ポリエポキシ化合物としては、ビニルシクロヘキセンジオキシド、リモネンジオキシド、ジシクロペンタジエンジオキシド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、エチレングリコールビスエポキシジシクロペンチルエール、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、およびビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)ブチルアミン、ダイマー酸ジグリシジルエステル等が挙げられる。また、脂環族系としては、前記芳香族系ポリエポキシド化合物の核水添化物も含む;脂肪族系ポリエポキシ化合物としては、多価脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテル体、多価脂肪酸のポリグリシジルエステル体、およびグリシジル脂肪族アミンが挙げられる。多価脂肪族アルコールのポリグリシジルエーテル体としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテルおよびポリグリセロールンポリグリシジルエーテル等が挙げられる。多価脂肪酸のポリグリシジルエステル体としては、ジグリシジルオキサレート、ジグリシジルマレート、ジグリシジルスクシネート、ジグリシジルグルタレート、ジグリシジルアジペート、ジグリシジルピメレート等が挙げられる。グリシジル脂肪族アミンとしては、N,N,N’,N’−テトラグリシジルヘキサメチレンジアミンが挙げられる。また、本発明において脂肪族系としては、ジグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体も含む。これらのうち、好ましいのは、脂肪族系ポリエポキシ化合物および芳香族系ポリエポキシ化合物である。本発明のポリエポキシドは、2種以上併用しても差し支えない。
樹脂(a)のガラス転移温度(以下、Tgと記す。)は、貯蔵安定性の観点から、好ましくは0℃〜100℃、さらに好ましくは20℃〜95℃、より好ましくは30℃〜90℃である。水分散スラリー塗料を作製する温度よりTgが低いと、合一を防止する効果が小さくなる。なお、本発明におけるTgは、DSC測定から求められる値である。
樹脂粒子(A)が水や分散時に用いる溶剤に対してに対して、溶解したり、膨潤したりするのを低減する観点から、樹脂(a)の分子量、SP値(SP値の計算方法はPolymer Engineering and Science,Feburuary,1974,Vol.14,No.2,P.147〜154による)、結晶性、架橋点間分子量等を適宜調整するのが好ましい。
樹脂(a)の数平均分子量(GPCにて測定、以下Mnと略記)は、通常1000以上、好ましくは1400以上、SP値は、通常7〜18、好ましくは8〜14である。
また、樹脂(a)に架橋構造を導入させても良い。かかる架橋構造は、共有結合性、配位結合性、イオン結合性、水素結合性等、いずれの架橋形態であってもよい。
本発明の樹脂(b)としては、樹脂(a)と同様に、公知の樹脂であればいかなる樹脂であっても使用でき、その具体例についても、(a)と同様のものが使用できる。(b)は、用途・目的に応じて適宜好ましいもの選択することができる。樹脂(b)として好ましいものは、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニル系樹脂、およびポリエステル樹脂が挙げられる。樹脂(b)としては、樹脂(a)と同様に、反応性官能基を有するものであることが好ましい。
樹脂(b)の数平均分子量(以下、Mnともいう。)は、通常2,000〜50万、好ましくは4,000〜20万である。(b)の融点(DSCにて測定、以下融点はDSCでの測定値)、通常0℃〜200℃、好ましくは、35℃〜150℃である。(b)のTgは好ましくは−50℃〜50℃、さらに好ましくは、−40℃〜40℃、より好ましくは−37℃〜38℃である。(b)のSP値は、通常7〜18、好ましくは8〜14である。
本発明の水分散スラリー塗料においては、さらに、界面活性剤(D)を使用することができる。界面活性剤(D)の添加方法は特に限定されないが、水性媒体(F)に配合するのが好ましい。
界面活性剤(D)としては、アニオン界面活性剤(D−1)、カチオン界面活性剤(D−2)、両性界面活性剤(D−3)、非イオン界面活性剤(D−4)、反応性界面活性剤(D−5)などが挙げられる。界面活性剤(D)は2種以上の界面活性剤を併用したものであってもよい。
アニオン界面活性剤(D−1)としては、カルボン酸またはその塩、硫酸エステル塩、カルボキシメチル化物の塩、スルホン酸塩及びリン酸エステル塩が挙げられる。
カルボン酸またはその塩としては、炭素数8〜22の飽和または不飽和脂肪酸またはその塩が挙げられ、具体的にはカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸およびヤシ油、パーム核油、米ぬか油、牛脂などをケン化して得られる高級脂肪酸の混合物があげられる。塩としてはそれらのナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルカノールアミンなどの塩が挙げられる。
硫酸エステル塩としては、高級アルコール硫酸エステル塩(炭素数8〜18の脂肪族アルコールの硫酸エステル塩)、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩(炭素数8〜18の脂肪族アルコールのエチレンオキサイド1〜10モル付加物の硫酸エステル塩)、硫酸化油(天然の不飽和油脂または不飽和のロウをそのまま硫酸化して中和したもの)、硫酸化脂肪酸エステル(不飽和脂肪酸の低級アルコールエステルを硫酸化して中和したもの)及び硫酸化オレフィン(炭素数12〜18のオレフィンを硫酸化して中和したもの)が挙げられる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩が挙げられる。高級アルコール硫酸エステル塩の具体例としては、オクチルアルコール硫酸エステル塩、デシルアルコール硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、ステアリルアルコール硫酸エステル塩、チーグラー触媒を用いて合成されたアルコール(例えば、ALFOL1214:CONDEA社製)の硫酸エステル塩,オキソ法で合成されたアルコール(たとえばドバノール23、25、45:三菱油化製、トリデカノール:協和発酵製、オキソコール1213、1215、1415:日産化学製、ダイヤドール115−L、115H、135:三菱化成製)の硫酸エステル塩;高級アルキルエーテル硫酸エステル塩の具体例としては、ラウリルアルコールエチレンオキサイド2モル付加物硫酸エステル塩、オクチルアルコールエチレンオキサイド3モル付加物硫酸エステル塩;硫酸化油の具体例としては、ヒマシ油、落花生油、オリーブ油、ナタネ油、牛脂、羊脂などの硫酸化物のナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルカノールアミン塩;硫酸化脂肪酸エステルの具体例としては、オレイン酸ブチル、リシノレイン酸ブチルなどの硫酸化物のナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルカノールアミン塩;硫酸化オレフィンの具体例としては、ティーポール(シェル社製)が、それぞれ、例として挙げられる。
カルボキシメチル化物の塩としては、炭素数8〜16の脂肪族アルコールのカルボキシメチル化物の塩および炭素数8〜16の脂肪族アルコールのエチレンオキサイド1〜10モル付加物のカルボキシメチル化物の塩が挙げられる。脂肪族アルコールのカルボキシメチル化物の塩の具体例としては、オクチルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム塩、デシルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム塩、ラウリルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム塩、ドバノール23カルボキシメチル化ナトリウム塩、トリデカノールカルボキシメチル化ナトリウム塩;脂肪族アルコールのエチレンオキサイド1〜10モル付加物のカルボキシメチル化物の塩の具体例としては、オクチルアルコールエチレンオキサイド3モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩、ラウリルアルコールエチレンオキサイド4モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩、ドバノール23エチレンオキサイド3モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩、トリデカノールエチレンオキサイド5モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩、などが、それぞれ、例として挙げられる。
スルホン酸塩としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸ジエステル型、α−オレフィンスルホン酸塩、イゲポンT型、その他芳香環含有化合物のスルホン酸塩が挙げられる。アルキルベンゼンスルホン酸塩の具体例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩;アルキルナフタレンスルホン酸塩の具体例としては、ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩;スルホコハク酸ジエステル型の具体例としては、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルエステルナトリウム塩などが挙げられる。芳香環含有化合物のスルホン酸塩としては、アルキル化ジフェニルエーテルのモノまたはジスルホン酸塩、スチレン化フェノールスルホン酸塩などが挙げられる。
リン酸エステル塩としては、高級アルコールリン酸エステル塩及び高級アルコールエチレンオキサイド付加物リン酸エステル塩が挙げられる。
高級アルコールリン酸エステル塩の具体例としては、ラウリルアルコールリン酸モノエステルジナトリウム塩、ラウリルアルコールリン酸ジエステルナトリウム塩;高級アルコールエチレンオキサイド付加物リン酸エステル塩の具体例としては、オレイルアルコールエチレンオキサイド5モル付加物リン酸モノエステルジナトリウム塩が挙げられる。
カチオン界面活性剤(D−2)としては、第4級アンモニウム塩型、アミン塩型などが挙げられる。
第4級アンモニウム塩型としては、3級アミン類と4級化剤(メチルクロライド、メチルブロマイド、エチルクロライド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸などのアルキル化剤;エチレンオキサイドなど)との反応で得られ、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロマイド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(塩化ベンザルコニウム)、セチルピリジニウムクロライド、ポリオキシエチレントリメチルアンモニウムクロライド、ステアラミドエチルジエチルメチルアンモニウムメトサルフェートなどが挙げられる。
アミン塩型としては、1〜3級アミン類を無機酸(塩酸、硝酸、硫酸、ヨウ化水素酸など)または有機酸(酢酸、ギ酸、蓚酸、乳酸、グルコン酸、アジピン酸、アルキル燐酸など)で中和することにより得られる。例えば、第1級アミン塩型のものとしては、脂肪族高級アミン(ラウリルアミン、ステアリルアミン、セチルアミン、硬化牛脂アミン、ロジンアミンなどの高級アミン)の無機酸塩または有機酸塩;低級アミン類の高級脂肪酸(ステアリン酸、オレイン酸など)塩などが挙げられる。第2級アミン塩型のものとしては、例えば脂肪族アミンのエチレンオキサイド付加物などの無機酸塩または有機酸塩が挙げられる。また、第3級アミン塩型のものとしては、例えば、脂肪族アミン(トリエチルアミン、エチルジメチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンなど)、脂肪族アミンのエチレンオキサイド(2モル以上)付加物、脂環式アミン(N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルヘキサメチレンイミン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセンなど)、含窒素ヘテロ環芳香族アミン(4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾール、4,4’−ジピリジルなど)の無機酸塩または有機酸塩;トリエタノールアミンモノステアレート、ステアラミドエチルジエチルメチルエタノールアミンなどの3級アミン類の無機酸塩または有機酸塩などが挙げられる。
本発明で用いる両性界面活性剤(D−3)としては、カルボン酸塩型両性界面活性剤、硫酸エステル塩型両性界面活性剤、スルホン酸塩型両性界面活性剤、リン酸エステル塩型両性界面活性剤などが挙げられ、カルボン酸塩型両性界面活性剤は、さらにアミノ酸型両性界面活性剤とベタイン型両性界面活性剤が挙げられる。
カルボン酸塩型両性界面活性剤は、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤、イミダゾリン型両性界面活性剤などが挙げられ、これらのうち、アミノ酸型両性界面活性剤は、分子内にアミノ基とカルボキシル基を持っている両性界面活性剤で、例えば、下記一般式で示される化合物が挙げられる。
[R−NH−(CH2)n−COO]mM
式中、Rは1価の炭化水素基、nは通常1または2、mは1または2、Mは水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウムカチオン、アミンカチオン、又はアルカノールアミンカチオンなどである。
具体的には、例えば、アルキルアミノプロピオン酸型両性界面活性剤(ステアリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウムなど);アルキルアミノ酢酸型両性界面活性剤(ラウリルアミノ酢酸ナトリウムなど)などが挙げられる。
ベタイン型両性界面活性剤は、分子内に第4級アンモニウム塩型のカチオン部分とカルボン酸型のアニオン部分を持っている両性界面活性剤で、例えば、アルキルジメチルベタイン(ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなど)、アミドベタイン(ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインなど)、アルキルジヒドロキシアルキルベタイン(ラウリルジヒドロキシエチルベタインなど)などが挙げられる。
さらに、イミダゾリン型両性界面活性剤としては、例えば、2−ウンデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなどが挙げられる。
その他の両性界面活性剤としては、例えば、ナトリウムラウロイルグリシン、ナトリウムラウリルジアミノエチルグリシン、ラウリルジアミノエチルグリシン塩酸塩、ジオクチルジアミノエチルグリシン塩酸塩などのグリシン型両性界面活性剤;ペンタデシルスルフォタウリンなどのスルフォベタイン型両性界面活性剤などが挙げられる。
非イオン界面活性剤(D−4)としては、アルキレンオキシド付加型非イオン界面活性剤および多価アルコ−ル型非イオン界面活性剤などが挙げられる。
アルキレンオキシド付加型非イオン界面活性剤は、高級アルコ−ル、高級脂肪酸またはアルキルアミン等に直接アルキレンオキシドを付加させるか、グリコ−ル類にアルキレンオキシドを付加させて得られるポリアルキレングリコ−ル類に高級脂肪酸などを反応させるか、あるいは多価アルコ−ルに高級脂肪酸を反応して得られたエステル化物にアルキレンオキシドを付加させるか、高級脂肪酸アミドにアルキレンオキシドを付加させることにより得られる。
アルキレンオキシドとしては、たとえばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドおよびブチレンオキサイドが挙げられる。これらのうち好ましいものは、エチレンオキサイドおよびエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのランダムまたはブロック付加物である。アルキレンオキサイドの付加モル数としては10〜50モルが好ましく、該アルキレンオキサイドのうち50〜100重量%がエチレンオキサイドであるものが好ましい。
アルキレンオキシド付加型非イオン界面活性剤の具体例としては、オキシアルキレンアルキルエ−テル(例えば、オクチルアルコールエチレンオキサイド付加物、ラウリルアルコールエチレンオキサイド付加物、ステアリルアルコールエチレンオキサイド付加物、オレイルアルコールエチレンオキサイド付加物、ラウリルアルコールエチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック付加物など);ポリオキシアルキレン高級脂肪酸エステル(例えば、ステアリル酸エチレンオキサイド付加物、ラウリル酸エチレンオキサイド付加物など);ポリオキシアルキレン多価アルコ−ル高級脂肪酸エステル(例えば、ポリエチレングリコールのラウリン酸ジエステル、ポリエチレングリコールのオレイン酸ジエステル、ポリエチレングリコールのステアリン酸ジエステルなど);ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエ−テル(例えば、ノニルフェノールエチレンオキサイド付加物、ノニルフェノールエチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック付加物、オクチルフェノールエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ジノニルフェノールエチレンオキサイド付加物、スチレン化フェノールエチレンオキサイド付加物など);ポリオキシアルキレンアルキルアミノエーテル(例えば、ラウリルアミンエチレンオキサイド付加物、ステアリルアミンエチレンオキサイド付加物など)および;ポリオキシアルキレンアルキルアルカノールアミド(例えば、ヒドロキシエチルラウリン酸アミドのエチレンオキサイド付加物、ヒドロキシプロピルオレイン酸アミドのエチレンオキサイド付加物、ジヒドロキシエチルラウリン酸アミドのエチレンオキサイド付加物など)が挙げられる。
多価アルコール型非イオン界面活性剤としては、多価アルコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物、多価アルコールアルキルエーテル、多価アルコールアルキルエーテルアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。
多価アルコール脂肪酸エステルの具体例としては、ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトールモノオレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジラウレート、ソルビタンジオレート、ショ糖モノステアレートなどが挙げられる。多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物の具体例としては、エチレングリコールモノオレートエチレンオキサイド付加物、エチレングリコールモノステアレートエチレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパンモノステアレートエチレンオキサイドプロピレンオキサイドランダム付加物、ソルビタンモノラウレートエチレンオキサイド付加物、ソルビタンモノステアレートエチレンオキサイド付加物、ソルビタンジステアレートエチレンオキサイド付加物、ソルビタンジラウレートエチレンオキサイドプロピレンオキサイドランダム付加物などが挙げられる。多価アルコールアルキルエーテルの具体例としては、ペンタエリスリトールモノブチルエーテル、ペンタエリスリトールモノラウリルエーテル、ソルビタンモノメチルエーテル、ソルビタンモノステアリルエーテル、メチルグリコシド、ラウリルグリコシドなどが挙げられる。多価アルコールアルキルエーテルアルキレンオキサイド付加物の具体例としては、ソルビタンモノステアリルエーテルエチレンオキサイド付加物、メチルグリコシドエチレンオキサイドプロピレンオキサイドランダム付加物、ラウリルグリコシドエチレンオキサイド付加物、ステアリルグリコシドエチレンオキサイドプロピレンオキサイドランダム付加物などが挙げられる。
反応性界面活性剤(D−5)が、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、イソシアネート基、ブロックイソシアネート基およびエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を有する、特に(D−5)の親水部にそのような基を有する反応性界面活性剤であることが好ましい。反応性の観点から水酸基、ブロックイソシアネート基、アミノ基を有するものがさらに好ましい。反応性官能基を含有する樹脂(a)及び/又は(b)との相溶性が低い(D−5)が直接(a)及び/又は(b)と結合するため、塗膜との相溶性が向上し、優れた塗膜強度を示すと共に、硬化された塗膜の耐水性等の塗膜物性に優れる。また、塗料保存時には、樹脂の分散安定性が優れる。(D−5)は、特に、水性分散液(G)中に樹脂(b)を分散させる直前に添加するか、添加しつつ分散させることが好ましい。
反応性界面活性剤(D−5)としては、ウレタン樹脂である界面活性剤などが挙げられる。ウレタン樹脂である界面活性剤は、たとえば、1価フェノール又は1価の芳香族アルコールと必要によりビニルモノマーとからなる付加反応物又はそのアルキレンオキサイド付加物、有機ジイソシアネート、ポリオキシエチレン鎖を有するジオール及び/又はジアミンを主要構成要素としてなるウレタン樹脂である。必要に応じて、更に、伸長剤を用いたものであってもよい。
ウレタン樹脂である界面活性剤について、1価フェノール又は1価の芳香族アルコールと必要によりビニルモノマーとからなる付加反応物の部分が疎水部を形成し、ポリオキシエチレン鎖を有するジオール及び/又はジアミンの部分が親水部を形成する。
カルボキシル基、水酸基、アミノ基、イソシアネート基、ブロックイソシアネート基およびエポキシ基は、(D−5)の疎水部及び/又は親水部に結合しており、好ましくは親水部の側鎖及び/又は末端。さらに好ましくは親水部の末端に化学結合している。
反応性界面活性剤(D−5)は、例えば、下記一般式(1)〜(4)で表される化合物の1種又は2種以上からなるのが好ましい。
Q−(−CONH−G−NHCO−J−)m−CONH−G−NHCO−Y (1)
Q−(−CONH−G−NHCO−J−)m−Z (2)
Q−(−CONH−G−NHCO−J−)m−OH (3)
Q−(−CONH−G−NHCO−J−)m−NH2 (4)
式中、Qは、1価フェノール又は1価の芳香族アルコールと必要によりビニルモノマーとからなる付加反応物もしくはそのアルキレンオキサイド付加物の残基を、Gは有機ジイソシアネートの残基を、Jは、ポリオキシエチレン鎖を有するジオール及び/又はジアミンの残基を、Yはブロック化剤の残基を、Zはポリエポキシ化合物の残基を表す。複数のG、複数のJは、それぞれ、同一でも異なっていてもよい。mは好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10である。
本発明の水分散スラリー塗料を構成する成分として界面活性剤(D)は貯蔵安定性、塗膜の耐水性の観点から水分散スラリー塗料の重量に対して好ましくは0.01〜20重量%さらに好ましくは0.01〜15重量%、特に好ましくは0.05〜10重量%含有される。樹脂粒子(A)は貯蔵安定性、塗膜平滑性の観点から水分散スラリー塗料の重量に対して好ましくは0.1〜60重量%、さらに好ましくは0.2〜50重量%、より好ましくは0.3〜45重量%、特に好ましくは0.3〜40重量%、極めて好ましくは0.3〜20重量%含有される。
樹脂粒子(A)と樹脂粒子(B)の重量比([樹脂粒子(A)の重量/樹脂粒子(B)の重量])は貯蔵安定性の観点から0.01以上が好ましく、塗装後の塗膜強度の観点から1以下が好ましい。更に好ましくは0.02〜0.5、より好ましくは0.03〜0.3、特に好ましくは0.03〜0.2である。
本発明の水分散スラリー塗料を構成する成分として、水溶性ポリマー(T)及び溶剤(U)をさらに添加することが出来る。
水溶性ポリマー(T)としては、セルロース系化合物(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびそれらのケン化物など)、ゼラチン、デンプン、デキストリン、アラビアゴム、キチン、キトサン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン、ポリアクリルアミド、アクリル酸(塩)含有ポリマー(ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸の水酸化ナトリウム部分中和物、アクリル酸ナトリウム−アクリル酸エステル共重合体)、スチレン−無水マレイン酸共重合体の水酸化ナトリウム(部分)中和物、水溶性ポリウレタン(ポリエチレングリコール、ポリカプロラクトンジオール等とポリイソシアネートの反応生成物等)などが挙げられる。
水溶性ポリマー(T)は塗膜の耐水性の観点から水分散スラリー塗料の重量に対して、好ましくは0〜15重量%さらに好ましくは0.2〜10重量%、特に好ましくは0.3〜5重量%含有される。
本発明に用いる溶剤(U)は、乳化分散の際に必要に応じて水性媒体(F)中に加えても、被乳化分散体中[樹脂(b)を含む油相中]に加えても良い。溶剤(U)の具体例としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリン等の芳香族炭化水素系溶剤;n−ヘキサン、n−ヘプタン、ミネラルスピリット、シクロヘキサン等の脂肪族または脂環式炭化水素系溶剤;塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、メチレンジクロライド、四塩化炭素、トリクロロエチレン、パークロロエチレンなどのハロゲン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエステル系またはエステルエーテル系溶剤;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコールなどのアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶剤、N−メチルピロリドンなどの複素環式化合物系溶剤、ならびにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。
溶剤(U)は貯蔵安定性の観点から水分散スラリー塗料の重量に対して0〜10重量%、さらに好ましくは0.1〜8重量%、特に好ましくは0.2〜5重量%含有される。
水性媒体(F)とは、水、または水混和性溶媒(F0)と水との混合溶媒をいう。水混和性溶媒(F0)としては、例えばアルコール系溶剤やケトン系溶剤などが挙げられる。具体的には、アルコール系溶剤:メタノール、イソプロパノール、エタノール、n−プロパノールなど、ケトン系溶剤:アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。上記水と水混和性溶媒との混合比率は、好ましくは100/0〜100/20であり、さらに好ましくは100/0〜100/5である。
水性媒体(F)は貯蔵安定性、塗料の塗工性の観点から、水分散スラリー塗料の重量に対して好ましくは10〜90重量%、さらに好ましくは15〜85重量%、特に好ましくは20〜80重量%含有される。
本発明の水分散スラリー塗料においては、さらに、硬化剤(E)を使用することができる。硬化剤(E)の添加方法は特に限定されないが、樹脂(b)に溶融混練する、若しくは溶剤(y)に樹脂(b)を溶解させた溶液に配合するのが好ましい。溶剤(y)としては、上述した溶剤(U)として例示したものが挙げられる。
本発明における硬化剤(E)は樹脂(a)及び/又は樹脂(b)中の反応性官能基と反応する反応性官能基を有するものが好ましい。
硬化剤(E)としては、カルボキシル基を1分子中に2個以上有するもの(e1)、エポキシ基を1分子中に2個以上有するもの(e2)、アミノ基を1分子中に2個以上有するもの(e3)、水酸基を1分子中に2個以上有するもの(e4)、イソシアネート基を1分子中に2個以上有するもの(e5)、加水分解性シリル基を1分子中に2個以上有するもの(e6)、ブロック化アミノ基を1分子中に2個以上有するもの(e7)、ブロック化イソシアネート基を1分子中に2個以上有するもの(e8)およびこれらの混合物などが挙げられる。具体例としては次のものが挙げられる。
(e1):前記ポリエステル樹脂において述べたポリカルボン酸など
(e2):前記エポキシ樹脂など
(e3):前記ポリウレタン樹脂において述べた2価のアミンおよび2価を超える多価アミン
(e7):(e3)のブロック化物
[ブロック化剤としてはケトン(炭素数3〜8、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、酸無水物(炭素数4〜10、例えば無水フタル酸)などが挙げられる。]
(e4):前記多価アルコール、水酸基を両末端に持つポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリエーテルポリオールなど
(e5):前記2官能以上のポリイソシアネート、およびその反応物
(e8):(e5)のブロック化物
[ブロック化剤としては、前記のもの、および2級アミン(炭素数4〜20、例えばジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン)、塩基性窒素含有化合物(炭素数4〜20、例えば、N,N−ジエチルヒドロキシアミン、2−ヒドロキシピリジン、ピリジンN−オキシド、2−メルカプトピリジン)、活性メチレン基含有化合物(炭素数5〜15、例えばマロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン)等が挙げられる。なお、ブロック化物にはイソシアネート基が上記ブロック化剤でブロックされたものの他に、ジイソシアネートが多量化したオリゴマー(ウレトジオン型ブロック化イソシアネート基含有化合物)、例えばHDIまたはTDIのオリゴマー(重合度2〜15)およびこれらのオリゴマーの末端イソシアネート基と前記のブロック化剤などを反応させた構造を有する化合物なども含まれる。]
(e6):炭素数1〜8のアルコキシ基を有するジ−、トリ−およびテトラアルコキシシラン並びにそれらの縮合物。
上記硬化剤(E)のうち反応性の観点から好ましいのは(e1)、(e5)、(e6)および(e8)、さらに好ましいのはドデカン二酸、トリメトキシシランおよびε−カプロラクタムブロック化イソホロンジイソシアネートである。
樹脂(a)及び/又は樹脂(b)の反応性官能基/硬化剤(E)の反応性官能基の組み合わせのうち、得られる塗膜強度の観点から好ましいのは、エポキシ基/カルボキシル基、水酸基/ブロック化イソシアネート基、およびこれらの逆の組み合わせ、さらに好ましいのはグリシジル基/カルボキシル基、水酸基/ウレトジオン型ブロック化イソシアネート基、およびこれらの逆の組み合わせである。
樹脂(a)及び/又は樹脂(b)の反応性官能基と硬化剤(E)の反応性官能基との当量比は樹脂の経時安定性の観点から、好ましくは(1/0)〜(1/1.4)、さらに好ましくは(1/0.5)〜(1/1.2)、特に好ましくは(1/0.9)〜(1/1.1)である。
硬化剤(E)は、樹脂粒子(A)、樹脂粒子(B)および水性媒体(F)からなる群より選ばれる少なくとも1種に含有せしめ、本発明の水分散スラリー塗料を構成してもよい。
樹脂(a)及び/又は樹脂(b)と硬化剤(E)の反応においては硬化触媒を用いてもよく、該硬化触媒としては、(a)及び/又は(b)と(E)の各反応性官能基の組み合わせが、例えば、水酸基/(ブロック化)イソシアネート基およびその逆の場合は、ウレタン化反応に通常用いられる触媒〔金属触媒[スズ系(ジブチルチンジラウレート、スタナスオクトエートなど)、鉛系(オレイン酸鉛、ナフテン酸鉛、オクテン酸鉛など)など]、アミン系触媒[トリエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミンなど]など〕、カルボキシル基/エポキシ基およびその逆の場合は、酸(三フッ化ホウ素など)、塩基(アミン、アルカリ土類金属水酸化物など)、塩(第4級オニウム塩など)、有機金属触媒(塩化第一スズ、テトラブチルジルコネートなど)など、水酸基/アミノ基およびその逆の場合は、有機酸(パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸など)、無機酸(リン酸など)、などが挙げられる。
硬化触媒を使用する場合、その使用量は、塗膜の硬化性の観点から好ましくは、水分散スラリー塗料の全重量に基づいて1重量%以下、さらに好ましくは0.005〜0.8重量%、特に好ましくは0.01〜0.5重量%である。
硬化触媒を使用する場合、硬化触媒は樹脂粒子(A)、樹脂粒子(B)および水性媒体(F)からなる群より選ばれる少なくとも1種に含有せしめ、本発明の水分散スラリー塗料を構成してもよい。
本発明のスラリー塗料には、本発明の効果を阻害しない範囲で、さらに必要により、レベリング剤、着色剤、酸化防止剤、レオロジーコントロール剤、造膜助剤および/または可塑剤など、塗料の分野において通常用いられるその他の添加剤を加えることができる。該その他の添加剤は樹脂粒子(A)、樹脂粒子(B)および水性媒体(F)からなる群より選ばれる少なくとも1種に含有せしめ、本発明の水分散スラリー塗料を構成してもよいし、別個にスラリー塗料に添加混合させてもよい。
レベリング剤としては、オレフィン系重合体(重量平均分子量(以下、Mwともいう。)500〜5,000、例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン)、オレフィン系共重合体[Mw500〜20,000、例えばエチレン−アクリル(アクリロニトリルなど)共重合体、エチレン−メタクリル共重合体]、(メタ)アクリル共重合体〔Mw1,000〜20,000、例えば商品名:モダフロー[ソルーシア(株)製]〕、ポリビニルピロリドン(Mw1,000〜20,000)、シリコーン系レベリング剤[Mw1,000〜20,000、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリフェニルシロキサン、有機(カルボキシル、エーテル、エポキシ等)変性ポリジメチルシロキサン、フッ素化シリコーン]、低分子化合物(ベンゾインなど)およびこれらの混合物などが挙げられる。
レベリング剤の使用量は、水分散スラリー塗料の全重量に基づいて通常5%以下、好ましくは0.3〜3%である。
着色剤としては、無機顔料、有機顔料、染料などが挙げられる。
無機顔料としては、白色顔料(酸化チタン、リトポン、鉛白、亜鉛華など);コバルト化合物(オーレオリン、コバルトグリーン、セルリアンブルー、コバルトブルー、コバルトバイオレットなど);鉄化合物(酸化鉄、紺青など);クロム化合物(酸化クロム、クロム酸鉛、クロム酸バリウムなど);硫化物(硫化カドミウム、カドミウムイエロー、ウルトラマリンなど)およびこれらの混合物などが挙げられる。
有機顔料としてはアゾレーキ系、モノアゾ系、ジスアゾ系、キレートアゾ系等のアゾ顔料;ベンジイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、チオインジゴ系、ペリレン系、キノフタロン系、アンスラキノン系等の多環式顔料;およびこれらの混合物が挙げられる。
染料としてはアゾ系、アントラキノン系、インジゴイド系、硫化系、トリフェニルメタン系、ピラゾロン系、スチルベン系、ジフェニルメタン系、キサンテン系、アリザリン系、アクリジン系、キノンイミン系、チアゾール系、メチン系、ニトロ系、ニトロソ系、アニリン系およびこれらの混合物などが挙げられる。
着色剤の使用量は種類によって異なるが、水分散スラリー塗料の全重量に基づいて通常30%以下、好ましくは5〜25%である。
酸化防止剤としては、フェノール系〔2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキス[メチレン−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)]メタン[商品名:イルガノックス1010、チバガイギー(株)製]など〕、硫黄系[ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート(DLTDP)、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート(DSTDP)など]、リン系[トリフェニルホスファイト(TPP)、トリイソデシルホスファイト(TDP)など]、アミン系[オクチル化ジフェニルアミン、N−n−ブチル−p−アミノフェノール、N,N−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミンなど]およびこれらの混合物などが挙げられる。
酸化防止剤の使用量は水分散スラリー塗料の全重量に基づいて通常5%以下、好ましくは0.1〜2%である。
レオロジーコントロール剤としては、たとえばウレタン変性会合型レオロジーコントロール剤、無機系粘度調整剤(ケイ酸ソーダやベントナイトなど)、セルロース系粘度調整剤(メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースなど、Mwは通常20,000以上)、タンパク質系(カゼイン、カゼインソーダ、カゼインアンモニウムなど)、アクリル系(ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アンモニウムなど、Mwは通常20,000以上)、およびビニル系(ポリビニルアルコールなど、Mwは通常20,000以上)などが挙げられる。
レオロジーコントロール剤の使用量は水分散スラリー塗料の全重量に基づいて通常10%以下、好ましくは0.1〜5%である。
造膜助剤としてはたとえば親水性の高沸点のアルコールやエステル系の溶剤等が実用上好ましく、具体的にはエチレングリコール、テキサノール、ジエチルアジペート、エチレングリコールヘキシルエーテル、プロピレングリコールペンチルエーテル、ジプロピレングリコール−n−ブチルエーテル、テキサノールイソブチルエーテル等が挙げられる。
造膜助剤の使用量は水分散スラリー塗料の全重量に基づいて通常15%以下、好ましくは1〜10%である。
本発明の水分散スラリー塗料の製造方法は特に限定されるものではないが、以下の(1)〜(3)の方法が好ましい。
(1)樹脂(a)からなる樹脂粒子(A)を水性媒体(F)に分散した分散溶液中で、樹脂(b)を分散し、樹脂粒子(B)を製造する方法、(2)樹脂(a)からなる樹脂粒子(A)を水性媒体(F)に分散した分散溶液と樹脂(b)からなる樹脂粒子(B)を水性媒体(F)に分散した分散溶液とを配合し、製造する方法、(3)樹脂(b)からなる樹脂粒子(B)を水性媒体(F)に分散した分散溶液中で、樹脂(a)を分散する方法。
樹脂(a)からなる樹脂粒子(A)を水性媒体(F)又は樹脂粒子(B)分散液中に分散する方法は、特に限定されないが、以下の(1)〜(8)の方法が好ましい。
(1)ビニル系樹脂の場合において、モノマーを出発原料として、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法または分散重合法等の乳化剤又は分散剤存在下の重合反応により、直接、樹脂粒子(A)を製造する方法、(2)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)またはその溶剤溶液を適当な分散剤存在下で水性媒体(F)又は樹脂粒子(B)分散液中に分散させ、その後に加熱したり、硬化剤を加えたりして硬化させて樹脂粒子(A)を製造する方法、(3)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)またはその溶剤溶液(液体であることが好ましい。加熱により液状化しても良い。)中に適当な乳化剤を溶解させた後、水性媒体(F)又は樹脂粒子(B)分散液を加えて転相乳化する方法、(4)あらかじめ重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であっても良い。)により作製した樹脂を機械回転式またはジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分級することによって樹脂粒子を得た後、適当な分散剤存在下で水性媒体(F)又は樹脂粒子(B)分散液中に分散させる方法、(5)あらかじめ重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であっても良い。)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を霧状に噴霧することにより樹脂粒子を得た後、該樹脂粒子を適当な分散剤存在下で水性媒体(F)又は樹脂粒子(B)分散液中に分散させる方法、(6)あらかじめ重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であっても良い。)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液に貧溶剤を添加するか、またはあらかじめ溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより樹脂粒子を析出させ、次いで、溶剤を除去して樹脂粒子を得た後、該樹脂粒子を適当な分散剤存在下で水性媒体(F)又は樹脂粒子(B)分散液中に分散させる方法、(7)あらかじめ重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であっても良い。)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、適当な分散剤存在下で水性媒体(F)又は樹脂粒子(B)分散液中に分散させ、これを加熱または減圧等によって溶剤を除去する方法、(8)あらかじめ重合反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であっても良い。)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水性媒体(F)又は樹脂粒子(B)分散液を加えて転相乳化する方法。
上記(1)〜(8)の方法において、使用する乳化剤または分散剤としては、公知の界面活性剤(D)を用いることができる。また、乳化または分散の助剤として水溶性ポリマー(T)、溶剤(U)等を併用することができる。
樹脂(b)からなる樹脂粒子(B)を水性媒体(F)又は樹脂粒子(A)分散液中に分散する方法は、特に限定されることはなく、上記樹脂粒子(A)の分散方法と同様の方法が好ましい。
樹脂(b)若しくはその溶剤溶液及び/又は樹脂(a)若しくはその溶剤溶液を分散させる場合には、分散装置を用いることができる。該分散装置は、一般に乳化機、分散機として市販されているものであれば特に限定されず、例えば、ホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(在原製作所社製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(特殊機化工業社製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機社製)、キャピトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式乳化機、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVガウリン(ガウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等が挙げられる。このうち粒径の均一化の観点で好ましいものは、APVガウリン、ホモジナイザー、TKオートホモミキサー、エバラマイルダー、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサーが挙げられる。
樹脂(a)、樹脂(b)と溶剤(y)の好ましい組み合わせとしては、例えば(1)樹脂(a)がビニル系樹脂、樹脂(b)がエポキシ樹脂、溶剤(y)が酢酸エチル、(2)樹脂(a)がビニル樹脂架橋物、樹脂(b)がビニル系樹脂、溶剤(y)がトルエン、(3)樹脂(a)がポリプロピレン、樹脂(b)がポリウレタン、溶剤(y)がメチルエチルケトン、(4)樹脂(a)がポリエチレン、樹脂(b)がポリエステル、溶剤(y)がアセトンなどが挙げられる。この中で、塗膜物性の観点から(1)、(2)が好ましい。
樹脂粒子を分散する際に溶剤(y)に樹脂(a)又は樹脂(b)を溶解させた場合はさらに溶剤(y)を除去することにより、樹脂(b)からなる樹脂粒子(B)、又は樹脂(a)からなる樹脂粒子(A)を形成させる。
溶剤(y)を除去する方法は特に限定されず、公知の方法が適用でき、例えば以下の〔1〕〜〔3〕及びこれらを組合せた方法等が適用できる。
〔1〕一般的な攪拌脱溶剤槽やフィルムエバポレータ等において、加熱及び/又は減圧により脱溶剤する方法。
〔2〕液面、あるいは液中においてエアーブローして脱溶剤する方法。
〔3〕溶剤(y)含有の分散液を水性媒体(F)で希釈し、(y)を水連続相中に抽出する方法。
上記〔1〕の方法で、加熱する際の温度は、樹脂(a)及び樹脂(b)が結晶性であれば融点(Tm)以下、また樹脂(a)及び樹脂(b)が非晶性であればガラス転移温度(Tg)以下であることが好ましく、通常TmあるいはTgの5℃以下が好ましく、より好ましくは10℃以下、特に好ましくは20℃以下である。減圧する際の減圧度(ゲージ圧)は、−0.03MPa以下が好ましく、より好ましくは−0.05MPa以下である。
上記〔3〕の方法は、溶剤(y)が水に対する溶解性を有する場合に、好ましい方法である。一般的には、〔1〕の方法が好ましい。
溶剤(y)を除去する時間としては、生産性の観点から48時間以内が好ましく、より好ましくは36時間以内、最も好ましくは30時間以内である。
溶剤(y)の残存量としてはスラリー塗料に対して、好ましくは5重量%以下、より好ましくは4重量%以下、最も好ましくは3重量%以下である。
本発明は水性媒体(F)を追加または除去することにより固形分調製を行ってもよい。水性媒体(F)を除去する方法としては特に限定されず、上記の方法が適用できる。
固形分濃度としては塗料としての塗工性の観点から、通常5〜80重量%が好ましく、より好ましくは8〜75重量%、最も好ましくは10〜70重量%である。
本発明の水分散スラリー塗料は、従来の水性塗料用塗装設備、または溶剤塗料用塗装設備である、スプレー塗装機を使用して塗装することができ、新規の設備を必要としない。
塗膜形成方法は、被塗装物に対して、該水分散スラリー塗料を、ウェット膜厚10μm以上200μm以下、好ましくは10μm以上50μm以下となるようにスプレー塗布し、これを100℃以上200℃以下、好ましくは120℃以上180℃以下の温度で、5分以上60分以下、好ましくは5分以上30分以下、さらに好ましくは5分以上20分以下の時間加熱することで塗膜を形成することができる。
本発明の水分散スラリー塗料を塗布し、焼き付けることによって得られる塗膜の被塗装物における膜厚は10μm以上150μm以下、好ましくは15μm以上50μm以下である。
実施例
以下実施例により本発明を更に説明するが本発明はこれに限定されるものではない。以下、部は重量部を示す。
<製造例1>
攪拌機、滴下ロート、窒素ガス導入管、温度計、還流冷却器を備えた反応容器に4−α−クミルフェノール53部およびルイス酸触媒(水澤化学工業社製、GalleonEarth)23部を仕込み、攪拌下、系内を窒素ガスで置換し、90℃に昇温した。同温度にてスチレン181部を3時間かけて滴下し、さらに同温度にて5時間反応させた。これを30℃に冷却後、触媒を濾別することにより、スチレン7モルを4−α−クミルフェノール1モルに付加したもの(Mw900)220部を得た。これにエチレンオキサイド(以下EOと略記)を付加したもの(EO含量45%;Mw1800)22.1部、ポリエチレングリコール(Mw6,000)73.7部、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下HDIと略記)4.1部、メチルエチルケトンオキシム(以下MEKオキシムと略記)0.4部を80℃で3時間反応させ、ポリオキシエチレン鎖の平均Mw5,500、オキシエチレン単位含量87重量%、Mw30,000、疎水部の炭化水素基の炭素数71、HLB16.6のブロックイソシアネート基を含有する反応性界面活性剤(D−1)100部を得た。
<製造例2>
製造例1と同様のフリーデルクラフツ反応にて得られた、ヒドロキシル基含有炭化水素[スチレン2モルを4−α−クミルフェノール1モルに付加したものにEOを付加したもの(EO含量20%);Mw800]5.9部、ポリエチレングリコール(Mw4,000)88.2部、HDI3.7部、ビスフェノールAジグリシジルエーテル2.2部を80℃で3時間反応させ、ポリオキシエチレン鎖の平均Mw5,500、オキシエチレン単位含量80重量%、Mw30,000、疎水部の炭化水素基の炭素数31、HLB18.0のエポキシ基を含有する反応性界面活性剤(D−2)100部を得た。
<製造例3>
製造例1と同様のフリーデルクラフツ反応にて得られた、ヒドロキシル基含有炭化水素[スチレン7モルをフェノール1モルに付加したものにEOを付加したもの(EO含量45%);Mw1700]16.9部、ポリエチレングリコール(Mw4000)79.7部、HDI3.4部を80℃で3時間反応させ、ポリオキシエチレン鎖の平均Mw3,600、オキシエチレン単位含量87重量%、Mw24,000、疎水部の炭化水素基の炭素数62、HLB17.2の水酸基を含有する反応性界面活性剤(D−3)100部を得た。
<製造例4>
攪拌機、滴下ロート、窒素ガス導入管、温度計、還流冷却器を備えた反応容器に4−α−クミルフェノール53部およびルイス酸触媒(水澤化学工業社製、GalleonEarth)23部を仕込み、攪拌下、系内を窒素ガスで置換し、90℃に昇温した。同温度にてスチレン181部を3時間かけて滴下し、さらに同温度にて5時間反応させた。これを30℃に冷却後、触媒を濾別することにより、スチレン7モルを4−α−クミルフェノール1モルに付加したもの(Mw900)220部を得た。これに水酸化ナトリウムを0.1部加え、180℃に昇温した後、エチレンオキサイド(以下EOと略記)を150モル付加することにより、ポリオキシエチレン鎖の平均Mw6,600、オキシエチレン単位含量88重量%、Mw7,500、疎水部の炭化水素基の炭素数71、HLB17.2のブロックイソシアネート基を含有する反応性界面活性剤(D−4)100部を得た。
<製造例5〜8>
耐圧反応容器に、イオン交換水、界面活性剤(D)、過硫酸アンモニウム、を仕込み、反応容器内の空気を窒素で置換した後、反応容器を密閉として攪拌を開始し、80℃まで昇温した。ついで、表1に示す比率(重量比)で混合したモノマー200部を2時間かけて滴下した。さらに、同温度で2時間熟成し、樹脂粒子分散液(AL−5〜8)を得た。表1に組成比(重量比)と参考値として体積平均粒径を示す。ここでの樹脂粒子水分散液(AL−5〜8)中の樹脂粒子(A)の体積平均粒径は、動的光散乱粒径測定法[測定器は大塚電子社製:DLS−7000、試料は樹脂粒子水分散液をイオン交換水で400倍に希釈して調製した。]で測定することが出来る。
Figure 2007023260
<製造例9>
イオン交換水795部、ドデシル硫酸ナトリウム5部を加え、良く撹拌した。この混合溶液に、アルフォンUG−4070(エポキシ基含有アクリル系ポリマー)[東亞合成株式会社製]263部、アルフォンUC−3920(カルボン酸含有アクリル系ポリマー)[東亞合成株式会社製]87部の混合溶液を加えた。得られた混合溶液をTKホモミキサー[特殊機化工業(株)製]を用いて10000rpm、2分間撹拌した後、耐圧反応容器に移し、40℃まで昇温しながら常圧で脱溶剤することにより、樹脂粒子分散液(BL−9)を得た。
<製造例10>
イオン交換水795部、ドデシル硫酸ナトリウム5部を加え、良く撹拌した。この混合溶液に、デスモフェンA575X(水酸基含有アクリル系ポリマー)[住友バイエルウレタン株式会社製]235部、デュラネートTPA−B−80E(HDIイソシアヌレート型ブロック化物)[旭化成工業株式会社製]112部、ジブチル錫ラウレート3部の混合溶液を加えた。得られた混合溶液をTKホモミキサー[特殊機化工業(株)製]を用いて10000rpm、2分間撹拌した後、耐圧反応容器に移し、40℃まで昇温しながら常圧で脱溶剤することにより、樹脂粒子分散液(BL−10)を得た。
<実施例1〜5、比較例1、2>
表2、3に示す配合比に従い、イオン交換水、製造例5〜8で製造した樹脂粒子(A)分散液、製造例1〜4で製造した界面活性剤(D)を配合し、良く撹拌した。そこに、樹脂(b)、硬化剤(E)、酢酸エチルの混合溶液、実施例5では樹脂(b)と硬化剤(E)を80℃に加熱し、良く混合した溶液を加えた後、得られた混合溶液をTKホモミキサー[特殊機化工業(株)製]を用いて、実施例1〜4、比較例1、2は25℃で、実施例5では80℃の条件下で、実施例1では10000rpm、実施例2、比較例2では12000rpm、実施例3では6500rpm、実施例4、5では8000rpm、比較例1では4000rpmで2分間撹拌した。その後、実施例1〜4、比較例1、2は耐圧反応容器に移し、40℃まで昇温しながら減圧で脱溶剤した。得られた樹脂粒子分散液にレオロジーコントロール剤を加えよく攪拌することにより、樹脂粒子(A)及び樹脂粒子(B)を含有する水分散スラリー塗料(CL−1〜5)(実施例1〜5)、及び(HL−1〜2)(比較例1〜2)を得た。得られた水分散スラリー塗料(CL−1)〜(CL−5)、(HL−1)、(HL−2)の固形分濃度は約35%であった。樹脂(b)としてはデスモフェンA575X(水酸基含有アクリル系ポリマー)[住友バイエルウレタン株式会社製]、アルフォンUG−4010(エポキシ基含有アクリル系ポリマー)[東亞合成株式会社製]、硬化剤としてはデュラネートTPA−B80E(硬化剤:HDIイソシアヌレート型ブロック化物)[旭化成工業株式会社製]、アルフォンUC−3910(カルボン酸含有アクリル系ポリマー)[東亞合成株式会社製]、硬化触媒としてはジブチル錫ラウレート、レオロジーコントロール剤としてはAcrysol RM−8W(ウレタン変性会合型レオロジーコントロール剤)[ローム アンド ハース社製]、ボンコート 3750−E(アルカリ可溶性高分子型レオロジーコントロール剤)[大日本インキ社製]を使用した。
<実施例6>
撹拌機の付いた容器(I)に、表3に示す配合比に従い、イオン交換水、製造例5で製造した樹脂粒子(A)分散液、製造例4で製造した界面活性剤(D)を配合し、良く撹拌した。攪拌機の付いた別の容器(II)に樹脂(b)、硬化剤(E)、酢酸エチルを配合し、良く攪拌した。送液ポンプを用いて容器(I)から1時間当たり640部、容器(II)から1時間当たり450部をTKパイプラインホモミキサー[特殊機化工業(株)製]に供給し攪拌回転数を10000rpmで1時間連続的に分散した。得られた分散液を耐圧反応容器に移し、40℃まで昇温しながら常圧で脱溶剤した。得られた樹脂粒子分散液にレオロジーコントロール剤を加えよく攪拌することにより、樹脂粒子(A)と樹脂粒子(B)とからなる樹脂粒子を含有する水分散スラリー塗料(CL−6)を得た。得られた水分散スラリー塗料(CL−6)の固形分濃度は約35%であった。樹脂(b)としてはデスモフェンA575X(水酸基含有アクリル系ポリマー)[住友バイエルウレタン株式会社製]、硬化剤としてはデュラネートTPA−B80E(硬化剤:HDIイソシアヌレート型ブロック化物)[旭化成工業株式会社製]、硬化触媒としてはジブチル錫ラウレート、レオロジーコントロール剤としてはAcrysol RM−8W(ウレタン変性会合型レオロジーコントロール剤)[ローム アンド ハース社製]を使用した。
Figure 2007023260
Figure 2007023260
<比較例3>
樹脂粒子分散液(BL−9)990部にAcrysol RM−8W(ウレタン変性会合型レオロジーコントロール剤)[ローム アンド ハース社製]を10部加え、十分攪拌することにより、樹脂粒子(A)を使用しない水分散スラリー塗料(HL−3)を得た。
<比較例4>
樹脂粒子分散液(BL−10)990部にAcrysol RM−8W(ウレタン変性会合型レオロジーコントロール剤)[ローム アンド ハース社製]を10部加え、十分攪拌することにより、樹脂粒子(A)を使用しない水分散スラリー塗料(HL−4)を得た。
<水分散スラリー塗料による塗装板の作製>
リン酸亜鉛処理を施した厚さ0.8mmの冷延鋼板にエポキシ樹脂系カチオン電着塗料を塗装し(20μm)、170℃で30分加熱硬化させた後、自動車用黒色中塗り塗料をエアースプレー塗装し(30μm)、140℃で30分加熱硬化して試験板を得た。実施例1〜6及び、比較例1〜4の水分散スラリー塗料それぞれを市販のエアスプレーガンを用いて塗布時の膜厚が40〜60μmになるように上記の試験板に塗装し、190℃で20分間焼き付けを行って塗装板を得た。
上記水分散スラリー塗料及び塗装板について後述の評価方法(1)、(2)及び(3)に従って性能評価を行った。その結果を表4に示す。
Figure 2007023260
[評価方法]
(1)体積平均粒径及び(A)値/(B)値の比の値(水分散スラリー塗料の評価)
水分散スラリー塗料(CL−1〜CL−6)及び(HL−1〜HL−2)中の樹脂粒子(A)の体積平均粒径を動的光散乱粒径測定法[測定器は大塚電子社製:DLS−7000、試料は水分散スラリー塗料を遠心分離し、上澄みをイオン交換水で400倍に希釈して調製した。]で測定し、水分散スラリー塗料(CL−1〜CL−6)及び(HL−1〜HL−4)中の樹脂粒子(B)の体積平均粒径をフロー式粒子画像解析装置[シスメックス社製:FPIA−2100、試料は水分散スラリー塗料をイオン交換水で400倍に希釈して調製した。]で測定することにより、[樹脂粒子(A)の体積平均粒径(表中では(A)値という。)/水分散スラリー塗料中の樹脂粒子(B)の体積平均粒径(表中では(B)値という。)]を算出した。
(2)耐ブロッキング性(水分散スラリー塗料の評価)
水分散スラリー塗料20gを高さ20cm、直径3cmの円筒状のガラス容器に入れ、40℃の恒温槽中に1週間静置し、粒子間のブロッキング(合着)の状態を目視により下記の基準にて評価した。
○ 容器を振れば沈殿物が容易に再分散する。
× 容器を振っても沈殿物が再分散しない。
(3)貯蔵安定性(水分散スラリー塗料の評価)
水分散スラリー塗料の調製後、室温で1カ月保管した時点で、粒ゲージ[TP技研社製、双溝グラインドメーター(0〜100μm)]を用いて凝集粒子(≧10μm)の最大径を求めた。塗膜の平滑性の観点から、10μm以下が好ましい。
(4)表面平滑性(塗膜の評価)
塗膜をWAVE SCAN PLUS[BYK Gardner社製]で測定し、中心線平均粗さLwを表面平滑性の指標とした。Lwは小さいほど塗膜の平滑性が良好であることを示す。
本発明の水分散スラリー塗料は、車両〔自動車(ボディ、バンパー、ワイパー、ホイール、サンルーフ、ドアー把手、ルーフラック、クレーン外装、フォークリフト外装など)、二輪車(ブレーキレバー、バスケットなど)、鉄道(新幹線排水器具、レール継手、ボルト、地下鉄スプリングワッシャなど)など〕;土木建築資材〔エクステリア(フェンス、門扉、バルコニー、手摺、物置、テラス、カーテンウォールなど)、構造物(プレハブ鉄骨、シャッター、内外装パネル、ドアなど)、その他(雨樋受金具、瓦など)など〕;道路資材〔防護柵(ガードレール、ガードパイプ、ガードフェンス、橋梁手摺、ネットフェンスなど)、道路標識、ポール(標識用、カーブミラー用、信号用、広告用など)、トンネル内装板など〕;電気・通信機器〔家電用品[電子レンジ、ポット、エアコン(室内機部品および室外機外装など)、除湿器、冷蔵庫、洗濯機、風呂釜、乾燥機、冷凍ショーケース、レンジフード、システムキッチンなど]、重電機器(分電盤、配電盤、モーター、発電器、電装部品など)、その他(電球、アンテナ、水銀灯、電話機、照明器具、自動販売機外装など)など〕;水道・ガス資材(鋼管、ガス湯沸器、太陽温水器、パネルタンクなど);金属製品〔容器類(ボンベ、ドラム缶、コンテナ、醸造タンクなど)、スチール家具(机、机天板、ロッカーなど)、その他(インテリア部品など)など〕;計測器(電力計、流量計、ガスメーターなど);保安器具(消火器、消火設備など);農業資材(トラクター、農耕具、育苗器など);船舶(スクリュー、レーダー、船外機など);スポーツ・レジャー用品(スキー板、ヘルメットなど)、などの塗装用途に幅広く用いることができる。

Claims (9)

  1. 水性媒体(F)中に、第1の樹脂(a)からなる樹脂粒子(A)と第2の樹脂(b)からなる樹脂粒子(B)とを含有してなり、[樹脂粒子(A)の体積平均粒径]/[樹脂粒子(B)の体積平均粒径]の値が0.003〜0.3であることを特徴とする水分散スラリー塗料。
  2. 樹脂粒子(A)の体積平均粒径が0.001〜3μmであり、かつ、樹脂粒子(B)の体積平均粒径が0.3〜10μmである請求項1に記載の水分散スラリー塗料。
  3. 樹脂(a)のガラス転移温度が0〜100℃であり、樹脂(b)のガラス転移温度が−50〜50℃である請求項1又は2に記載の水分散スラリー塗料。
  4. 樹脂(a)および/または樹脂(b)が、反応性官能基を有する樹脂である請求項1〜3のいずれか1項に記載の水分散スラリー塗料。
  5. 樹脂(a)および樹脂(b)が、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニル系樹脂およびポリエステル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂である請求項1〜4のいずれか1項に記載の水分散スラリー塗料。
  6. 樹脂(a)が架橋樹脂である請求項1〜5いずれか1項に記載の水分散スラリー塗料。
  7. さらに界面活性剤(D)を含有してなり、界面活性剤(D)がカルボキシル基、水酸基、アミノ基、イソシアネート基、ブロックイソシアネート基およびエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を有する反応性界面活性剤である請求項1〜6いずれか1項に記載の水分散スラリー塗料。
  8. さらに硬化剤(E)を含有してなる請求項1〜7いずれか1項に記載の水分散スラリー塗料。
  9. 請求項1〜8いずれか1項に記載の水分散スラリー塗料を塗布して得られる塗膜。
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