JP2007022053A - 発泡樹脂成形の型内成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形時間の短縮を図り製造コストを低減し、成形品質の安定化が図れる発泡樹脂の型内成形方法を提供する。
【解決手段】成形機の蒸気配管3に減圧弁8を設置し、樹脂加熱に最適な蒸気温度となる様に発泡樹脂の軟化温度又は融点近傍の蒸気温度となる様に蒸気配管圧力を減圧して金型1a、1b内に供給して、0.3〜1.2kg/秒の範囲内で蒸気流量が供給出来る蒸気配管径及び配管本数を備え、この範囲内の水蒸気を金型内に供給する事で、加熱時間や冷却時間が20〜34%短縮する事が出来た。
【選択図】図1

Description

本発明は発泡樹脂の型内成形の成形時間と冷却時間を短縮する成形方法に関する。
予備発泡された発泡樹脂粒子の型内成形は、発泡性ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレンに代表的される。
発泡樹脂の型内成形方法は、固定型と移動型で構成された製品型の空間内に発泡樹脂粒子を充填して水蒸気で加熱し樹脂粒子を軟化させ、発泡、融着させた後に、樹脂粒子の発泡圧が大気圧になるまで冷却してその後金型より離型して成形体を得ている。これらの発泡樹脂の型内成形は蒸気配管から供給された水蒸気を熱源として金型加熱や樹脂加熱に使用されている。この時の金型加熱や樹脂加熱に必要な熱量に対して蒸気配管からの水蒸気供給熱量は1/20〜1/50と少なく加熱時間や冷却時間が長くなっていた。特に製品型が大きくなるに従い加熱時間は長く掛かっていた。
本発明は、この加熱時間や冷却時間が長い事を鑑み、金型加熱や樹脂加熱に必要な熱量に対して蒸気配管からの水蒸気供給熱量を増加させて、且つ発泡樹脂の加熱に最適な蒸気温度で加熱することにより加熱時間や冷却時間の短縮を図るものである。
従来から蒸気配管の水蒸気供給量が少ない為に加熱時間が20〜50秒程掛かっており、この加熱時間を短縮する為に蒸気密度を高めて、即ち蒸気圧力をボイラーの元圧力(5〜6kg/cm2G)近傍まで高めて金型内に供給していた。この高温の水蒸気を金型内に供給する事により、発泡樹脂が過剰に発泡したり或いは過剰に溶融したりして、発泡樹脂の溶融物が蒸気孔(コアーベント)を閉塞して目詰まりを引き起こし、これを繰返す事により強固な目詰まり状態となって樹脂粒子に供給する水蒸気が不足するので、最適な加熱時間に追加して加熱する事で更に加熱時間が長くなったり、品質不良がしばしば発生したりしていた。この溶融物を除去するにはシンナーやトルエンといった溶剤で除去する事が出来るが、有機溶剤の取り扱い上安全管理が煩雑となるので、一般的にはこのコアーベントを交換する事で対処し多大な費用をかけて修理していた。また蒸気温度が高い事により、加熱時に発泡樹脂の発泡圧が過剰に高まる事によって冷却時の降圧時間が長くなり、成形時間を長くさせ生産性が悪化し、製造コストに影響を与えていた。
更に金型内への高温蒸気の供給により、金型内の温度分布が激しく、例え発泡性ポリスチレンの場合、金型の上部に接続された蒸気配管の蒸気口付近は発泡樹脂の軟化温度より遥かに高い120℃以上の金型温度となり、逆に蒸気口から遠い金型下部は発泡樹脂が十分融着しない100℃近傍の金型温度となり、その結果金型上部は過剰品質で下部は発泡不良となりがちであった。その為に金型下部の温度が発泡樹脂の軟化温度近傍に上昇するまで加熱時間を延長して加熱調整していた。
成形加工に使用する水蒸気温度は発泡樹脂の軟化温度又は融点近傍が良い事は充分承知しているが、低圧加熱では蒸気流量が不足して加熱時間が長くなるので、やむを得ず高圧の高温蒸気加熱をせざるを得なかった。
近年低圧大流量加熱法が提案され蒸気配管径は大口径化されてきている。即ち蒸気配管径を太くして、蒸気配管の蒸気流量を増加させ加熱時間の短縮を図るものである。加熱時間の短縮は図れるものの高温の水蒸気を金型内に供給する事は変わらず、金型内へ高温の水蒸気導入で発泡樹脂の過剰発泡による冷却時間の延長や、発泡樹脂の溶融物がコアーベントに付着して蒸気孔を閉塞する事による加熱時間が延長する現象は変わらず不十分であった。
これらの問題を鑑み、発明者は発泡樹脂の型内成形に最適な低温の蒸気温度で且つ、金型内への蒸気流量を増加させる事で加熱時間を短縮させ、低温の蒸気を金型内へ供給する故発泡樹脂の溶融物がコアーベントに付着するのを防止出来、金型メンテナンスが軽減され、品質が安定する方法を鋭意検討の結果見出したものであり、短時間加熱と品質安定による製造コストの低減が出来る発泡樹脂の型内成形方法の最良形態を提案したのである。
発泡樹脂の型内成形に使用する水蒸気は、ボイラーから主蒸気配管が敷設され、その蒸気配管に複数の成形機の蒸気配管が接続されており、一般に主蒸気配管の蒸気圧力は5〜6kg/cm2G程度である。発泡樹脂の加熱初期に於いて成形機側の蒸気配管から固定、移動型に供給する蒸気圧力は、圧力損失分の圧力低下はあるものの略主蒸気配管圧力と同一圧力の5〜6kg/cm2Gで金型内に供給されている。まれに主蒸気配管の圧力変動を緩和する為に成形機入口の圧力を3〜4kg/cm2Gに減圧する事もある。加熱初期の金型内圧力は大気圧である。高圧の蒸気配管から供給された水蒸気は金型内で大気圧となるが、その水蒸気は過熱蒸気となり蒸気配管圧力の飽和蒸気温度である158〜164℃に近い温度である。本来発泡樹脂の型内成形に使用する水蒸気の適正温度は、発泡樹脂の軟化温度又は融点近傍が望ましく、発泡性ポリスチレンの場合は105〜120℃、更に好ましくは110〜115℃である。この時の金型内に供給された蒸気温度は発泡樹脂の軟化温度を遥かに超えている。この高温水蒸気で金型を加熱すると上述の如く金型が過剰に加熱されたり、発泡樹脂が瞬時に溶融したりコアーベントに付着したりする。
金型内へ蒸気供給量を増加させる為に蒸気配管径を太くしたり、蒸気圧力を高めたりする方法がある。この場合金型内の圧力をコントロールする調圧弁の一次側圧力は5〜6kg/cm2Gであり、二次側の金型内圧は0.5kg/cm2Gである。金型加熱や樹脂加熱が進行すると共に金型内圧力は上昇するが、上昇し過ぎない様に金型内圧力をフィードバックさせて、調圧弁で金型圧力が発泡樹脂の加熱圧力になるように減圧調圧する。蒸気流量が多過ぎると調圧弁の調圧速度が追随せず、しばしば瞬間的に設定圧力の0.5kg/cm2Gを超え、発泡樹脂が溶融する現象が起こり大流量蒸気加熱を行なう最大の課題であった。
また金型内の調圧精度を高める為に調圧バルブの開発は進展したが、加熱時間を短縮すればするほどその調圧バルブの調圧精度が求められ、調圧バルブの性能に委ねられていた。
例えば蒸気配管内の蒸気の流速を30m/秒、調圧バルブから金型までの距離を5mと仮定すると調圧バルブの応答性は5/30=0.17秒でコントロールしなければならず、調圧バルブの性能に支配され、結果的に応答性が悪いことから、折角大口径の蒸気配管を備えながら調圧バルブの応答性に見合った蒸気流量に減量する事になり、その結果加熱時間を長くして成形していた。
発泡樹脂に代表される発泡性ポリスチレンはプロパン、ブタン、ペンタンと言った易揮発性の炭化水素を発泡剤として使用している。発泡樹脂の加熱時に水蒸気の熱エネルギーを供給することで樹脂粒子の軟化と発泡剤の膨張圧で樹脂粒子が発泡する。発泡ポリエチレンや発泡ポリプロピレンの場合は、上記の発泡剤は樹脂粒子から逸散が激しいので金型に充填された時の樹脂粒子内の残存発泡剤量は少ない。この発泡剤の膨張圧に変えて予備発泡後に樹脂粒子内に空気を供給して、この空気の膨張圧で樹脂粒子を発泡させている。発泡力を高める為に樹脂粒子内の空気圧を大気圧以上に加圧処理する方法や樹脂粒子を空気圧で圧縮して金型内に充填する方法で発泡圧を高めている。この様に発泡樹脂を加熱する水蒸気の温度が高過ぎると発泡剤や空気の膨張圧が高まりすぎて降圧時間即ち冷却時間が長くなる。
又、金型内に充填された樹脂粒子間に存在する空気の排出が重要であり、水蒸気が樹脂粒子間に流入しても空気が存在すると水蒸気温度が低下して良好な樹脂粒子の発泡は得られず品質不良となる。樹脂粒子が発泡して粒子間を閉塞するまでに水蒸気を樹脂粒子間に流入させ、金型に充填された樹脂粒子を均一に発泡させる事が更に重要である。これらから発泡樹脂の加熱初期工程は成形品質を左右する重要な工程となっている。
この重要な加熱初期に金型内に供給される水蒸気流量が少なく、蒸気温度が高い故に金型加熱や樹脂粒子加熱にバラツキが生じ品質が変動するので多大な工夫が必要であった。
発泡樹脂粒子の熱伝導率は0.03〜0.05W/m・Kの断熱材であり金型からの熱伝導による厚肉製品の中心部の樹脂加熱は期待出来ず、樹脂粒子内に直接水蒸気が流入しなければ樹脂粒子温度は上昇しにくく、発泡が開始され粒子間の空隙が閉塞してしまえば水蒸気は流入しにくくなり良好な融着は得られない。よって金型加熱や樹脂加熱は短時間加熱が求められていた。
特開平11−34817では蒸気流量を確保したいが高温蒸気の弊害を考慮して、二段階加熱を提案している。加熱初期は蒸気流量を確保する為に大流量即ち高圧加熱とし、加熱後期は低流量加熱を提案した。この提案では樹脂粒子内に流入する蒸気流量を制限して過剰加熱にならないようにしている。しかしこの制限された範囲内の蒸気流量に於いても発泡樹脂の最適とする蒸気温度よりも高温蒸気でありこの加熱を継続すると過剰加熱となるので、加熱後期には蒸気流量を減じている。又二段階加熱に於ける加熱システムが複雑となり設備費が増大し、メンテナンスや成形条件の管理煩雑となっている。
特開平5−104699に於いても二段階加熱を提案しており、加熱初期は高圧加熱で、加熱後期は低圧加熱である。この提案に於いても蒸気流量が少ない為に高圧蒸気を金型内に供給する事になり、加熱後期では高圧蒸気の弊害即ち高温蒸気により樹脂粒子が溶融し過剰加熱となるのを防止する目的で低圧加熱に切り替えて加熱している。この提案に於いても設備費の増大や管理の煩雑さは上記と同様である。
課題を解決する為の手段
発明者はこの問題解決に次の提案を行った。それは成形機へ供給する水蒸気圧力は発泡性ポリスチレンの場合、発泡樹脂の軟化温度近傍の105〜120℃好ましくは105〜115℃の範囲となる水蒸気圧力0.3〜0.7kg/cmGの範囲に蒸気配管圧力を減圧し、その水蒸気を金型内に供給する事で、金型内の調圧範囲を超えた異常圧力が防止出来、発泡樹脂加熱の適正温度を超える事により生ずる過剰品質や品質不良を来たさない発泡樹脂の加熱方法を提案するものである。
本発明は発泡樹脂の一回の成形に必要な水蒸気量を6kgと設定して、その水蒸気量を蒸気配管から供給される供給量で除した値が加熱時間と設定した。即ち蒸気配管の圧力が0.3〜0.7kg/cmGの範囲の蒸気圧力であって、蒸気流量が0.4kg/秒の蒸気供給量の場合加熱時間は15秒で行える。好ましくは蒸気流量が0.6〜1.2kg/秒の蒸気が供給できる蒸気配管の場合加熱時間は5〜10秒の範囲となり、金型加熱や樹脂加熱が短時間で完了する提案をした。
本発明の論理からすれば加熱時間は1秒でも可能である。しかしこの場合蒸気配管や分岐配管やバルブ類や金型との接続配管等の材料費や加工費やメンテナンス費が増大し、成形時間短縮や品質向上による経済性と設備投資費用がバランスしないので、加熱時間は5〜15秒となる条件を選択した。
成形機側の蒸気配管に減圧弁を儲け、発泡樹脂の最適な加熱温度となる蒸気圧力に減圧し、分岐配管や金型との接続配管を蒸気流量が0.3〜1.2kg/秒の範囲となる蒸気配管径や配管本数を設定し配置する事により、従来の諸問題が解決に至ったのである。
発明の効果
発泡樹脂の型内成形の最適な蒸気流量で、且つ最適な蒸気温度で加熱することにより、加熱が短時間で済み、過剰加熱による過剰発泡が防止できる事により最適な冷却時間が確保でき、発泡樹脂の軟化温度又は融点近傍の水蒸気温度故にコアーベントに樹脂の溶融物の付着が減少し、金型メンテナンスが軽減され、金型内への蒸気流量が増加する事により金型内の温度分布が改善される事で発泡樹脂の品質が安定し、且つ加熱時間や冷却時間の短縮により生産性が高まり、製造コストが軽減された。
発明を実施する為の最良形態
水蒸気はボイラーから成形機に接続された主蒸気配管から成形機側の蒸気配管を経て、分岐配管を経由して金型との接続配管より金型に供給されるが、いずれの配管も蒸気流量が0.3〜1.2kg/秒の範囲内で供給出来る蒸気配管径や配管本数を備え、且つ蒸気配管圧力が0.3〜1.0好ましくは0.3〜0.7kg/cm2に減圧して、或いは樹脂加熱の最終加熱圧力より1.0kg/cm2Gを超えない蒸気圧力の水蒸気を金型に供給することにより、加熱時間や冷却時間が短縮でき、品質が安定した。
図1は発泡樹脂成形機の蒸気配管と金型との接続の概略図である。
成形機にはエアー配管や冷却水配管、真空配管や排水配管、各種弁作動用の配管や電気配管等が配置されているが、図1では省略した。
先ず図1に従って本発明の実施例を説明する。図1の1aは固定側の金型であり1bは移動側の金型である。2はボイラ−から接続された主蒸気配管であり、複数台の成形機に接続されている。次に3は成形機側の蒸気配管である。4aは固定側の分岐蒸気配管であり、4bは移動側の分岐蒸気配管である。5aは固定側の金型と分岐管を接続している接続蒸気配管であり、5bは移動側の金型との分岐配管の接続配管であるが一般的にゴムホースが使用されている。6は移動側の金型との接続配管である。一般に移動側の金型は薄型であり、大口径の蒸気接続配管を配置出来るスペースが少ないので、移動側の金型背面に接続口を配置した。7は成形機入り口のストップバルブであり、8は成形機入り口の減圧弁である。この減圧弁で発泡樹脂の最適な蒸気温度となるように蒸気圧力を設定する。この場合圧力設定は固定式の場合や遠隔操作による圧力設定が出来るものから選択される。9a、9bはストップバルブでありエアー又は電気により遠隔操作で開閉が出来るようになっている。
次に実施例に従って詳細を説明する。図示していないが1bの金型は移動側のダイプレートに接続された金型開閉シリンダーにより開閉が出来る構造を備え、移動側の金型1bを固定側方向に移動し、型締めして固定側1aと移動側1bに配置された製品型の空間内に発泡樹脂粒子を充填した後に再型締めした。7、9a、9bの蒸気バルブを開放して金型1a,1b内に水蒸気を導入して、金型内の空気を図示していないが金型1a、1bの下部に配置された排出配管から排出した。この時の排出時間は0.5秒であった。空気排出後一方のストップバルブ9aと1bの金型下部に配置された排出管を引き続き開放して、逆方向のストップバルブ9bと固定側の金型1aの下部に配置された排出管を閉じ、ストップバルブ9aから金型1a内に水蒸気を導入して1aの金型加熱を行なった。また同時に金型1aに接続され製品型内に配置された蒸気孔であるコアーベントを通して、水蒸気を樹脂粒子内に導入し樹脂粒子内の空気を水蒸気で置換して、導入された水蒸気の反対側の金型1bの下部の排出管より排出した。この操作を逆方向からも同様に水蒸気を導入して空気の排出効率を高めた。この一方からの加熱は水蒸気を導入した側の金型内圧力が0.5kg/cm2G近傍まで上昇する圧力を目安に設定した。
金型内と樹脂粒子間の空気が排出された後に、金型下部の排出管を閉じ、7、9a、9bの蒸気バルブを開放して金型1a、1b内の蒸気圧力を発泡樹脂の軟化温度近傍である110℃、即ち金型内の蒸気圧力を0.5kg/cm2となる様に減圧弁8を調整して、樹脂粒子を発泡させ融着させて加熱を終了した。
加熱終了後ストップバルブ9a、9bを閉じ、金型1a、1b下部の排出管を開放して金型内の圧力を大気圧にした。その後図示していないが冷却水を金型内に導入して金型を発泡樹脂の軟化温度以下となる60〜80℃を目安に水冷した。水冷後樹脂粒子の発泡圧が大気圧となるまで金型を型締めの状態で冷却した。この時水冷後に金型1a、1bを密閉状態にして真空冷却をする場合がありその金型内圧力は−0.5〜0.9kg/cm2Gに保たれる。実施例では−0.8kg/cm2Gで真空冷却した。
発泡樹脂の発泡圧が大気圧に到達した時点で冷却を終了し金型を開放して、得られた成形体を金型から離型して発泡樹脂の成形工程を終了した。
更に比較例に従って詳細に説明する。一般的な市販の成形機を使用して発泡性ポリスチレン樹脂を成形した。先ず成形機側の蒸気配管は80mmの口径であり、その蒸気圧力は5kg/cm2Gで蒸気温度は158℃であった。分岐配管は50mmの口径であり、その分岐管から固定、移動側夫々25mmのゴムホース4本が金型上部に接続されている。この時の金型内に導入された水蒸気の平均流量は、表1の比較例の記載通り、0.23kg/秒であった。この時の加熱時間合計は26秒であり、冷却時間合計は70秒であり成形時間は150秒であった。成形品質は良好で問題なかった。
次に実施例1を成形するに当り下記の改善を行なった。先ず蒸気温度を143℃となるように減圧弁8を蒸気配管に設置し、その減圧弁を操作して3kg/cm2Gに設定した。分岐配管の蒸気流量を確保する為に固定、移動側各々蒸気配管径を50mmから80mmに変更した。又分岐配管と金型を接続する配管は25mmで4本とすることは比較例と同一である。蒸気の平均流量は表1の実施例1の通り0.3kg/秒であった。この時のこの時の加熱時間合計は20秒であり、冷却時間合計は46秒であり成形サイクルは120秒であった。成形品質は良好で問題なかった。
次に実施例2を成形するに当り下記の改善を行なった。実施例1同様分岐配管の蒸気流量を確保する為に固定、移動側各々80mmの蒸気配管径は実施例1と同様であるが、減圧弁を操作して実施例1の3kg/cm2Gから0.5kg/cm2Gに減圧した。減圧後の分岐配管径は実施例1の80mmから150mmに拡大した。分岐配管と金型を接続するゴムホースは、実施例1の25mm、4本から固定側は80mm、4本に拡大し、移動側は25mm、4本をそのまま配置した上で移動側の金型背面に80mmの配管を3本追加配置した。この時の蒸気の平均流量は表1の実施例2の通り0.67kg/秒であった。この時の加熱時間合計は9秒であり、冷却時間合計は35秒であり成形サイクルは99秒まで短縮出来た。成形品質は良好で問題なかった。
図1には減圧弁が成形機側の蒸気配管に設置されているが分岐配管に設置しても良い。この場合は減圧弁が固定側、移動側各々設置が必要となる。又放熱距離が少ないと飽和水蒸気温度となりにくいので蒸気配管側が望ましい。又9a、9bはストップバルブとしたが、調圧を兼ねたストップバルブでも良く作用は同じである。
発泡樹脂の成形加工に於ける市場環境は、原材料価格が高騰し製品単価が下降している今日、本発明は成形時間の短縮が図れ、品質の安定や金型メンテナンスの軽減により製造コスト低減が出来る技術であり、早期に市場に普及し得る技術である。
本名発明の蒸気配管の成形機接続の概略図である。
符号の説明
aは固定側、bは移動側を表す。
1a、1bは金型
2は主蒸気配管
3は成形機側の蒸気配管
4a、4bは分岐配管
5a、5bは金型との接続配管
6は移動側の金型背面接続配管
7は蒸気元バルブ
8は減圧弁
9a、9bはストップバルブ
Figure 2007022053

Claims (2)

  1. 固定型と移動型で構成された製品型の空間内に発泡樹脂粒子を充填して加熱する工程において、その金型内に供給する水蒸気の圧力が樹脂加熱の最終加熱圧力より1.0kg/cm2Gを超えない圧力に蒸気配管圧力を減圧して、且つその蒸気配管内の蒸気流量が0.3〜1.2kg/秒の範囲内で供給出来る蒸気配管径及び配管本数を備え、この範囲内の水蒸気を金型内に供給して金型加熱や樹脂粒子を短時間で加熱することにより、加熱時間や冷却時間を短縮させる事を特徴とする発泡樹脂の型内成形方法。
  2. 請求項1に於いて、金型内に供給する水蒸気圧力が0.3〜1.0kg/cm2Gの範囲となる様に蒸気配管圧力を減圧して、且つその蒸気配管内の蒸気流量が0.3〜1.2kg/秒の範囲内で供給出来る蒸気配管径及び配管本数を備え、この範囲内の水蒸気を金型内に供給して金型加熱や樹脂粒子を短時間に加熱することにより加熱時間や冷却時間を短縮させる事を特徴とする発泡性ポリスチレン樹脂の型内成形方法。
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