JP2007021869A - 成形治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】凹凸形断面が長手方向に連続する長尺な繊維強化樹脂成形品をRTM法により成形するにあたり、樹脂導入部及び樹脂排出部の配置を適正化することにより、未含浸部の発生及び樹脂引けの発生を防止する。
【解決手段】凹形を成形するマンドレル(下型治具)8、凸型を成形する上型治具9を含み、マンドレル8の成形品短手方向の中央に樹脂排出部(真空吸引孔10)が設けられ、成形品を成形するキャビティの短手方向の両側に樹脂導入部(樹脂導入孔9a及び隙間11)が設けられた成形治具5を構成した。樹脂導入孔9aはキャビティ周りに多数設けられ、隙間11は一周連続して設けられる。上型治具9に代えバギングフィルムを用いる実施形態(図3、図4)としては、隙間形成プレート(17L,17R,18L,18R)により成形品の長手方向に沿って両側に隙間19L,19Rを延在させ、これを樹脂導入通路及び樹脂溜となる隙間とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、繊維強化樹脂複合材の構造用部材をRTM(Resin Transfer Molding)法により成形する技術に関し、詳しくは翼桁や外板を補強するストリンガといった長尺物をRTM法により製造する技術に関する。
よく知られるように繊維強化樹脂はその軽量で高強度な特性により、航空機の翼構造にも好個に用いられている。
翼の桁間構造には前後桁、ストリンガなどの補強部材が用いられるが、桁、ストリンガはRTM法により次のように作製することができる。
真空吸引を利用したVARTM(Vacuum Assist Resin Transfer Molding)法では、用いるマンドレル(下型治具)の成型面は、長手方向に所定寸法連続する台形状の突な横断面を有する。このマンドレルの成型面に強化繊維織物体を保持し、上型治具内に収めるか上面をバギングフィルムで覆い、強化繊維織物体に連通する吸引口から真空吸引するとともに、別途設けられた導入口から樹脂を導入する。導入された樹脂はマンドレルに保持された強化繊維織物体に含浸し余分な樹脂は吸引口から排出される。
ストリンガは上面又は下面の外板に配設されるので、フランジ部を有した断面ハット形(図3参照)に成形されるのが多く、また、桁は上下の外板間を支持するので、上下外板に結合される一対のフランジとこれらのフランジを繋ぐウェブで形成され(図1参照)、両者は共に凹部を持ち長尺な形状に成形される。ストリンガは外板形状の保持を主としているが断面形状は比較的小さいうえ、片側の翼根から翼端まで連続しており、桁はストリンガより断面は大きいものの、翼根から翼端まで伸び、翼に加わる全ての荷重を負担し、さらに桁前後の装備品が取り付けられるので、補強も兼ねてフランジ間にリブが設けられている。リブは成形後にファスナーで固定することもあるが、これを一体的に成形することもあり、一体に成形する方が製作時間が短縮される。
一般に、繊維強化樹脂を成形する技術においては、未含浸部の発生を防止すること、硬化後に成形品の樹脂引けの発生を防止することが課題となる。
主翼の桁間構造に用いられる桁やストリンガには十数メートルに及ぶものもある。成形品が大型化すると、樹脂含浸距離が長くなる分、樹脂の導入に時間がかかり、導入中に樹脂の粘度が上昇して導入が十分に行えなくなり、未含浸部が生じ易い。したがって、未含浸部の発生を防止するためには樹脂導入時間を短縮することも重要である。
一方、成形品を成形する際に樹脂溜が成型品の大きさに対して少ないと、樹脂の硬化収縮により成型品に樹脂引けが生じ易くなる。
以上の樹脂導入時間の短縮、十分な樹脂溜の確保を行うには、注入口などの樹脂導入部を多く設けることが一つの有効な方法となる。
特許文献1に記載された発明は、コア材に溝を設け、短手方向の中央に注入口を長手方向に並べて複数設け、短手方向の一端に吸引口を設けて、溝により樹脂を吸引側とは反対側にも流し短手方向の両側から強化繊維基材に含浸させている。
かかる発明によれば、注入口を長手方向に多く設け、コアに溝を設けている効果で樹脂導入時間の短縮が図られている。
特開2001−260238号公報 図2
しかし、上記特許文献1では、樹脂注入口と強化繊維基材の周端とが離れているので樹脂硬化後の樹脂引けに問題がある。また、桁やストリンガの場合、特許文献1のようなコア部材を用いずに強化繊維と樹脂とで部材を形成するのでコアを利用して樹脂の通路を設けることはできない。
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、表裏の一方に凹形を有し他方に前記凹形に沿った凸形を有する断面が長手方向に連続する長尺な繊維強化樹脂成形品をRTM法により成形するにあたり、樹脂導入部及び樹脂排出部の配置を適正化することにより、未含浸部の発生を防止すること、樹脂引けの発生を防止することを課題とする。
以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、表裏の一方に凹形を有し他方に前記凹形に沿った凸形を有する断面が長手方向に連続する長尺な繊維強化樹脂成形品をRTM(Resin Transfer Molding)法により成形するための成形治具であって、
基台と、
この基台上に載置され、強化繊維が上面に配置される台形状の断面を有する長尺の下型治具とを備え、
前記下型治具の成形品短手方向の中央部に前記台形状の断面を上下に貫通する吸引孔が設けられ、該下型治具の上に載置される強化繊維の端部に隣接して該端部に沿って延びる樹脂溜が形成され、この樹脂溜に樹脂を導入する孔が複数設けられていることを特徴とする成形治具である。
したがって請求項1記載の発明によれば、前記下型治具の成形品短手方向の中央部に前記台形状の断面を上下に貫通する吸引孔が設けられ、該下型治具の上に載置される強化繊維の端部に隣接して該端部に沿って延びる樹脂溜が形成され、この樹脂溜に樹脂を導入する孔が複数設けられているので、複数の孔から強化繊維の端部に隣接して該端部に沿って延びる樹脂溜を経て中央の吸引孔に向かって樹脂が導入されることにより、樹脂導入時間を短縮でき、未含浸部の発生を抑えることができる。また、強化繊維の端部に隣接して該端部に沿って延びる樹脂溜により、より多くの樹脂溜が確保され、樹脂引けの発生を抑えることができる。
請求項2記載の発明は、前記下型治具の上面との間に強化繊維を挟持する隙間を形成して該下型治具を覆うように配置される上型治具をさらに備え、
前記隙間の下端部もしくは外周部で前記樹脂溜が形成されることを特徴とする請求項1記載の成形治具である。
したがって請求項2記載の発明によれば、上型治具と下型治具との隙間によって強化繊維を挟持する隙間及びこの隙間に隣接する樹脂溜が形成される。請求項1記載の発明と同様に, 複数の孔から樹脂溜を経て中央の吸引孔に向かって樹脂が導入されることにより、樹脂導入時間を短縮でき、未含浸部の発生を抑えることができる。また、この樹脂溜により、より多くの樹脂溜が確保され、樹脂引けの発生を抑えることができる。
請求項3記載の発明は、前記下型治具の複数箇所に、成形品短手方向に貫通し上方に開口する溝が形成され、この溝に樹脂を導入する通路が設けられていることを特徴とする請求項2記載の成形治具である。
したがって請求項3記載の発明によれば、表裏の一方に凹形を有し他方に前記凹形に沿った凸形を有する断面が長手方向に連続する長尺な繊維強化樹脂成形品をRTM法により成形するにあたり、前記溝により成形品の短手方向に補強部材(スティフナ等)を一体で形成することができ、この場合に、前記溝に樹脂を導入する通路が設けられているので、樹脂の未含浸と樹脂引けを抑えることができる。
請求項4記載の発明は、前記下型治具の上に配置された強化繊維の外周に固定されて前記樹脂溜を形成する剛性部材と、該剛性部材を覆うバギングフィルムと、をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の成形治具である。
したがって請求項4記載の発明によれば、前記剛性部材により、強化繊維の外周に樹脂溜となる隙間が確保され、樹脂導入を円滑に行えて、樹脂導入時間を短縮し、未含浸部の発生を抑えることができるとともに、この樹脂溜により樹脂引けの発生を抑えることができる。
上述したように本発明の成形治具を用いれば、その樹脂導入部及び樹脂排出部の配置や構造により、樹脂導入時間を短縮して未含浸部の発生を防止することができ、樹脂溜を十分に確保して樹脂引けの発生を防止することができるというという効果がある。
以下に本発明の一実施の形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
〔第1実施形態〕
まず、本発明の第1の実施形態につき、図1及び図2を参照して説明する。図1は本発明の第1実施形態の成形治具を示す横断面図である。図2は、本発明の第1実施形態の成形治具により成形される繊維強化樹脂成形品(翼桁)の斜視図である。
本実施形態において成形する繊維強化樹脂成形品は、図2に示す翼桁1である。
図2に示すように翼桁1は長尺体であり、ウェブ2と、上下フランジ3a,3b及びスティフナ4から構成されている。
翼の組立て時において翼桁1は翼の長手方向に延在するように配置される。翼の組立て時においてウェブ2は翼の上下外板間に立設される部分であり、上下フランジ3a,3bは翼の上下外板それぞれに接合される部分である。上下フランジ3a,3bは、翼の上下外板内面に沿うように、先端ほど相互間の間隔が開く角度をつけて形成されている。
スティフナ4は補強部分であって、上下フランジ3a,3bを繋ぎ、ウェブ2及び上下フランジ3a,3bにより形成される凹所を区切るように設けられた隔壁状の部分である。
このように翼桁1は、表裏の一方に単一の凹形を有し他方に前記凹形に沿った単一の凸形を有する断面が長手方向に連続する長尺な繊維強化樹脂成形品に該当する。この凸形は長手方向の端から端まで連続し、凹形はスティフナ4を介して断続的に連続する。スティフナー部4の無いものに対しても本発明を適用可能である。
図1は、翼桁1をその短手方向に切った断面に対応する成形治具5及びこれに収められた強化繊維織物体6の断面図である。図1は中央にスティフナ4がない場合である。
成形治具5には、ベース(基台)7、マンドレル(下型治具)8、上型治具9が含まれる。マンドレル8は、スティフナ4を成形するギャップで分割されるようにしてもよいし、そのギャップを溝にして溝下方で連続する形状にしてもよい。
図1に示すように、ベース7の中央には貫通孔7aが設けられている。マンドレル8の中央には貫通孔8aが設けられている。ベース7上にマンドレル8が設置され、互いの貫通孔7aと貫通孔8aが連接され真空吸引孔10が構成される。真空吸引孔10は樹脂排出路も兼ねるものであって、排気及び樹脂排出を行う真空吸引部に相当する。この真空吸引孔10の配置を図2に矢印10bにより示した。図2の矢印10bに示すように、この場合、真空吸引孔10は中央のスティフナ4の位置に設置する。
上型治具9は、マンドレル8とのギャップを保持してマンドレル8を覆い、その周縁に設けられた下端をマンドレル8の周囲で露出するベース7の上面に当接して設置される。
上型治具9には、樹脂導入孔9aが成形品長手方向(=図1描画面垂直方向)に沿って両側それぞれに複数設けられる。この配置は樹脂が等しく導入されるように等間隔に、例えばスティフナ4とスティフナ4の中央に設けるとよい。そして、スティフナ4の成形部でマンドレル8が分割される場合は、隙間11とスティフナ4が繋がらないように隙間11の下部を埋める、図示しない補助治具を使用する。
また、樹脂導入孔9aは成形品長手方向の両端にも設けられる。この樹脂導入孔9aの配置を図2に矢印9bにより示した。
強化繊維織物体6は、マンドレル8と上型治具9との間の翼桁1を成形するキャビティに収められる。
本例ではマンドレル8の高さを強化繊維織物体6より高くし、マンドレル8と上型治具9との間の空間であって、強化繊維織物体6が及んでいない部分に樹脂導入用の隙間11が設けられている。図1に示すように、隙間11は、マンドレル8と上型治具9とベース7と強化繊維織物体6により囲まれた空間であり、強化繊維織物体6、すなわち、翼桁1を成形するキャビティの周縁に一周連続して隣接形成されている。また、隙間11に樹脂導入孔9aが連通している。
図示しないがスティフナ4に直接樹脂を導入する樹脂導入孔を設ける。その配置は図2に矢印12により示したように略中央である。
樹脂導入する際には、真空吸引孔10を介してキャビティを真空吸引するとともに、樹脂導入孔9a及び矢印12の位置に設けた樹脂導入孔から樹脂を導入する。
樹脂導入孔9aから浸入する樹脂は、隙間11において翼桁1を成形するキャビティを囲むように回り込むとともに強化繊維織物体6に含浸し始める。その後、キャビティ内に樹脂が充満し、余分な樹脂は真空吸引孔10から排出される。硬化収縮による樹脂引けを防止するため、硬化中にも樹脂を補給する。
本実施形態によれば、マンドレル8の翼桁1短手方向の中央に樹脂排出部(10)が設けられ、翼桁1を成形するキャビティの翼桁1短手方向の両側に樹脂導入部(9a,11)が設けられているので、両側の樹脂導入部から中央の樹脂排出部に向かって樹脂が対称的に導入され、均一な導入が可能であり、かつ、翼桁1短手方向の両側に樹脂導入部を設けたことにより、樹脂導入時間を短縮でき、未含浸部の発生を抑えることができる。また、翼桁1短手方向の両側に樹脂導入部を設けたことにより、より多くの樹脂溜が確保され、樹脂引けの発生を抑えることができる。
また本実施形態によれば、樹脂導入部を構成する一部として、マンドレル8と上型治具9との間の隙間11が、翼桁1を成形するキャビティの周縁に一周連続して隣接形成されているので、強化繊維織物体6への樹脂導入面積が広く、樹脂導入が円滑になり、樹脂導入時間を短縮でき、未含浸部の発生を抑えることができる。それとともに、隙間11は樹脂溜としても広く形成されるから、樹脂引けをさらに効果的に抑えることができる。
一般的な1〜2時間程度のポットライフを持つ樹脂を用い、かつ、図1に示すように樹脂含浸経路長が400mm程度あると、樹脂導入部及び樹脂排出部の配置によっては、製品として欠陥とされるような未含浸部や樹脂引けが発生することがあったが、本実施形態の成形治具5を上述のように用いることにより、そのような欠陥のない十分な品質の成形品を得ることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態につき、図3及び図4を参照して説明する。図3は本発明の第2実施形態の成形治具を示す横断面図である。図4は、本成形治具の部品である隙間形成部材の斜視図である。
本実施形態において成形する繊維強化樹脂成形品は、ストリンガである。このストリンガは、図3に示す強化繊維織物体13の断面の通りのハット状の断面が長手方向に連続する長尺体であり、中央に単一の凹凸部、その両側にフランジ部を有したものである。凹部を有した面は下型治具15により成形され、凸部を有した面は真空吸引下、バギングフィルム16によって押圧されて下型治具15に沿った形状に成形される。
図3に示すように本実施形態の成形治具20には、ベース14、下型治具15、バギングフィルム16、隙間形成メインプレート17L,17R、隙間形成サブプレート18L,18Rが含まれる。隙間形成メインプレート17L,17R及び隙間形成サブプレート18L,18Rは、樹脂溜を形成する剛性部材として設けられるものである。
図3に示すように、ベース14の中央には貫通孔14aが、ベース14の両側には貫通孔14L,14Rが設けられている。下型治具15の中央には貫通孔15aが、下型治具15の両側には貫通孔15L,15Rが設けられている。
ベース14上に下型治具15が設置され、互いの貫通孔14aと貫通孔15aが連接され真空吸引孔21が構成されるとともに、互いの貫通孔14Lと貫通孔15Lが連接され、貫通孔14Rと貫通孔15Rが連接されて樹脂導入孔22L,22Rが構成される。
真空吸引孔21は樹脂排出路も兼ねるものであって、また、排気及び樹脂排出を行う真空吸引部に相当する。
真空吸引孔21は一つ設けられる。片側の樹脂導入孔22Lは、成形品長手方向(=図3描画面垂直方向)に沿って複数設けられる。同様に、反対側の樹脂導入孔22Rは、成形品長手方向に沿って複数設けられる。
下型治具15の下面はフラットでベース14に合わさる。下型治具15の上面は中央に隆起した台形状の部分を持つマンドレル部15bを有し、その下部にマンドレル部15bの両側に延出するフラット部15cを有する。マンドレル部15bがストリンガの凹部を成形し、フラット部15cがストリンガのフランジ部の下面を成形する。マンドレル部15bとフラット部15cは、成形精度を高めるため本実施形態のように一体に構成される。
バギングフィルム16は、下型治具15及びその周囲に露出するベース14を覆う。図示しないが、バギングフィルム16は周縁においてベース14との間でシーリングされる。したがって、真空吸引孔21を介してキャビティを真空吸引すると、樹脂導入孔22L,22Rからのみ空気がキャビティに侵入する。
図3及び図4によって示されるように、隙間形成メインプレート17L,17Rは、樹脂導入孔22L,22Rの樹脂出口23L,23Rより外側で下型治具15の端に固定支持され、中央方向に延設されて、樹脂出口23L,23Rの上部に配置される。さらに、中央方向に延設された隙間形成メインプレート17L,17Rの内側先端は、段差部を介して下型治具15のフラット部15cに近づいた位置に配置され、強化繊維織物体13の縁部上面側に当接する。2つの隙間形成メインプレート17L,17Rはマンドレルの両側に対称的に配置されるものであり、同一部品で足りる。
図4に示すように、隙間形成メインプレート17L(17R)には、内側に切欠き部24と突出部25が交互に複数形成されている。突出部25が上述のように段差部を介して下型治具15のフラット部15cに近づいた位置に配置され、強化繊維織物体13の縁部上面側に当接する。
隙間形成メインプレート17L(17R)は、樹脂出口23L(23R)から強化繊維織物体13の保持部までの領域において真空力に抗してバギングフィルム16をフラット部15cの上面から離して支持する。これにより形成された隙間19L(19R)が、樹脂出口23L(23R)を強化繊維織物体13の保持部に接続し、樹脂導入通路及び樹脂溜を確保する。
また、隙間19L(19R)は成形品長手方向に並んだ複数の樹脂出口23L(23R)を連通させるように成形品長手方向に長く形成される。
本実施形態においては、さらに隙間19L,19Rを十分な大きさに維持するため、隙間形成サブプレート18L,18Rを用いている。
2つの隙間形成サブプレート18L,18Rは下型治具15の両側に対称的に配置されるものであり、同一部品で足りる。また、隙間形成メインプレート17L(17R)と隙間形成サブプレート18L(18R)を一体構造にしても良い。
図3及び図4によって示されるように隙間形成サブプレート18L,18Rは、隙間形成メインプレート17L,17Rの上端に支持され、そこから中央方向に下り傾斜をもって延設された先端は、下型治具15のフラット部15cに近づき、隙間形成メインプレート17L,17Rの突出部25の先端に近接配置される。隙間形成サブプレート18L,18Rの内側端部は、突出部25の先端に接触していても良い。
図4に示すように隙間形成サブプレート18L,18Rは、切欠きなどの変化をつけずに長手方向の位置によらない一様断面で形成され、その内側先端の下り傾斜部が隙間形成メインプレート17L,17Rの切欠き部24及び突出部25の上部を覆っている。
樹脂導入する際には、真空吸引孔21を介してキャビティを真空吸引して各樹脂導入孔22L,22Rから樹脂を導入する。真空吸引時は大気圧によりバギングフィルム16は強化繊維織物体13に押し付けられるが、上述の隙間19L,19Rは隙間形成プレート17L,17R,18L,18Rにより保持される。
各樹脂導入孔22L,22Rから浸入する樹脂は、隙間19L,19Rにおいて成形品長手方向に拡幅するとともに強化繊維織物体13に含浸し始める。その後、キャビティ内に樹脂が充満し、余分な樹脂は真空吸引孔21から排出される。硬化収縮による樹脂引けを防止するため、硬化中にも樹脂を補給する。
切欠き部24を設けたことにより樹脂を導入しやすなり、隙間形成サブプレート18L,18Rを設けたことにより、切欠き部24にバギングフィルム16が入り込んで樹脂導入のための隙間19L,19Rが狭くなることを防止することができ、円滑な樹脂導入を維持できる。
本実施形態によれば、下型治具15のストリンガ短手方向の中央に樹脂排出部(21)が設けられ、ストリンガを成形するキャビティの短手方向の両側に樹脂導入部(22L,22R,19L,19R)が設けられているので、両側の樹脂導入部から中央の樹脂排出部に向かって樹脂が対称的に導入され、均一な導入が可能であり、かつ、ストリンガ短手方向の両側に樹脂導入部を設けたことにより、樹脂導入時間を短縮でき、未含浸部の発生を抑えることができる。また、ストリンガ短手方向の両側に樹脂導入部を設けたことにより、より多くの樹脂溜が確保され、樹脂引けの発生を抑えることができる。
また本実施形態によれば、隙間形成部材(17L,17R,18L,18R)により形成される隙間19L,19Rが、樹脂導入孔22L,22Rから強化繊維織物体13への樹脂導入に必要な隙間であって、かつ、樹脂溜となる隙間として機能し、樹脂導入を円滑に行えて、樹脂導入時間を短縮し、未含浸部の発生を抑えることができるとともに、この樹脂溜(19L,19R)により樹脂引けの発生を抑えることができる。
さらに本実施形態によれば、隙間形成部材(17L,17R,18L,18R)が形成する隙間19L(19R)が成形品長手方向に並ぶ複数の樹脂出口23L(23R)を連通させるようにストリンガ長手方向に長く形成されているので、樹脂導入部が強化繊維織物体13の直前で拡幅されて、樹脂導入がさらに円滑になるとともに、樹脂溜としても拡幅されるから、樹脂引けをさらに効果的に抑えることができる。
本発明の第1実施形態の成形治具を示す横断面図である。 本発明の第1実施形態の成形治具により成形される繊維強化樹脂成形品(翼桁)の斜視図である。 本発明の第2実施形態の成形治具を示す横断面図である。 第2実施形態の成形治具の部品である隙間形成部材の斜視図である。
符号の説明
1 翼桁
5 成形治具
6 強化繊維織物体
7 ベース
8 マンドレル(下型治具)
9 上型治具
9a 樹脂導入孔
10 真空吸引孔(樹脂排出部)
11 隙間
13 強化繊維織物体
14 ベース
15 下型治具
16 バギングフィルム
17L,17R 隙間形成メインプレート
18L,18R 隙間形成サブプレート
19L,19R隙間
20 成形治具
21 真空吸引孔(樹脂排出部)
22L,22R 樹脂導入孔
23L,23R 樹脂出口
24 切欠き部
25 突出部

Claims (4)

  1. 表裏の一方に凹形を有し他方に前記凹形に沿った凸形を有する断面が長手方向に連続する長尺な繊維強化樹脂成形品をRTM(Resin Transfer Molding)法により成形するための成形治具であって、
    基台と、
    この基台上に載置され、強化繊維が上面に配置される台形状の断面を有する長尺の下型治具とを備え、
    前記下型治具の成形品短手方向の中央部に前記台形状の断面を上下に貫通する吸引孔が設けられ、該下型治具の上に載置される強化繊維の端部に隣接して該端部に沿って延びる樹脂溜が形成され、この樹脂溜に樹脂を導入する孔が複数設けられていることを特徴とする成形治具。
  2. 前記下型治具の上面との間に強化繊維を挟持する隙間を形成して該下型治具を覆うように配置される上型治具をさらに備え、
    前記隙間の下端部もしくは外周部で前記樹脂溜が形成されることを特徴とする請求項1記載の成形治具。
  3. 前記下型治具の複数箇所に、成形品短手方向に貫通し上方に開口する溝が形成され、この溝に樹脂を導入する通路が設けられていることを特徴とする請求項2記載の成形治具。
  4. 前記下型治具の上に配置された強化繊維の外周に固定されて前記樹脂溜を形成する剛性部材と、該剛性部材を覆うバギングフィルムと、をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の成形治具。
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