JP2007021101A - 骨補綴材および骨補綴材ユニット - Google Patents

骨補綴材および骨補綴材ユニット Download PDF

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智広 梅田
Toshihiro Kawasaki
智弘 川崎
Satoshi Fujiwara
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Abstract

【課題】 椎弓根に形成された導入孔を介して椎体骨内の空間に容易に充填することができ、内部の固定力を即時に発揮して患者の疼痛軽減を図る。
【解決手段】 椎体骨折修復術に用いられる骨補綴材1であって、可撓性を有する弾性材料からなる線材により構成され、椎弓根Aに形成された導入孔Bを通過可能な外径寸法に変形可能な骨補綴材1を提供する。
【選択図】 図4

Description

この発明は、骨補綴材および骨補綴材ユニットに関するものである。
従来、外傷や骨粗鬆症等によって椎体が潰れる椎体圧迫骨折の修復方法として、圧潰した椎体骨内に、セラミックスからなる充填材を充填する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この修復方法は、椎弓根に導入孔を形成し、形成された導入孔を介して鋭匙を用いて椎体骨内の血腫や壊死骨、瘢痕組織等を掻爬した後、変形を矯正する。そして、掻爬、矯正により形成された椎体骨内の空間に骨補綴材を充填するものである。充填に際しては、基端から先端まで貫通する中空部を有する筒体を利用し、かつ、筒体内に挿入する押出棒を利用して顆粒状の骨補綴材を押し込むことが行われる。
また、椎体骨内の空間にPMMAからなる骨セメントを充填する方法も知られており、この方法によれば、骨セメントが充填後に硬化し、椎体の圧迫骨折を修復することができるが、この方法による問題も報告されている(例えば、非特許文献1参照。)。
特開2004−16289号公報 Anita A. Uppin, et al [Occurrence of NewVertebral Body Fracture after Percutaneous Vertebroplasty in Patients with Osteoporosis] RadiologyJanuary 2003, Vol226, No.1
しかしながら、特許文献1に示される骨補綴材は、略多面体形状を有しているため、導入孔に挿入される筒体内に1つ1つ投入する必要があり、充填作業に手間がかかる不都合がある。また、多面体形状を有するため、椎体骨内の空間に充填される際に、骨補綴材間に多くの隙間が形成されてしまい、密に充填することが困難であるという不都合もある。また、この方法では疼痛が即時的に軽減されにくいという問題もある。
また、健常人の椎体が硬い皮質骨と柔軟性に富む海綿骨とで構成されていること、椎体圧迫骨折に骨粗鬆症患者が多く、さらに、骨粗鬆症が全身疾患であることを考慮すると、椎体内を圧縮強度が約100MPa、縦弾性率が約3GPaである骨セメントにより充填された椎体は、その柔軟性が上下に隣接する椎体と比べて乏しくなり、その結果、上下に隣接する椎体が骨折するという問題が多く報告されている(非特許文献1参照。)。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、椎弓根に形成された導入孔を介して椎体骨内の空間に容易に充填することができ、内部の固定力を即時に発揮して患者の疼痛軽減を図ることができるとともに、椎体修復術後に、隣接する上下の椎体が骨折する問題を解決する骨補綴材および骨補綴材ユニットを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、椎体骨折修復術に用いられる骨補綴材であって、可撓性を有する弾性材料からなる線材により構成され、椎弓根に形成された導入孔を通過可能な外径寸法に変形可能な骨補綴材を提供する。
本発明によれば、椎弓根に形成された導入孔を通過可能な外径寸法を有しているので、導入孔を介して椎体骨内の空間に骨補綴材を挿入することができる。椎体骨内の空間に挿入された骨補綴材は、可撓性を有するので椎体骨内の空間の内部形状に倣って湾曲し、その弾発力によって、椎体骨内空間の内壁を押圧するようになる。その結果、空間内部の固定力を即時に得ることができ、患者の疼痛を軽減することができる。
上記発明においては、椎弓根に形成された導入孔に挿入される筒体内を通過可能な外径寸法に変形可能であることが好ましい。筒体を利用することで、導入孔を介した骨補綴材の挿入作業性を向上することができる。導入孔に挿入可能な筒体内を通過可能な外径寸法まで収縮するように変形可能とすることにより、導入孔を容易に通過することができる。
また、上記発明においては、自由状態で直線状、螺旋状、不規則な曲線状あるいはジグザグ形状を有することが好ましい。
骨補綴材が自由状態で直線状に形成されることで、自由状態の骨補綴材を細い内径寸法の筒体を介して容易に椎体骨内の空間に挿入することが可能となる。そして、椎体骨内の空間に挿入された骨補綴材を湾曲させることにより、弾発力を発生させて、内部の固定力を即時に発揮させることができる。
また、骨補綴材が自由状態で螺旋状、不規則な曲線状あるいはジグザグ形状である場合には、筒体内を通過させる際には、筒体内径より小さい外径寸法まで収縮変形させて導入孔の通過を可能とし、椎体骨内の空間内に挿入された時点で解放することにより、自由状態に戻ろうとする弾発力によって椎体骨内壁を押圧することができる。
また、上記発明においては、ニッケル・チタン合金系あるいは銅・亜鉛・アルミニウム合金系の形状記憶合金または超弾性金属により構成され、前記導入孔通過後に、椎体骨内の空間内壁を押圧する形態に変形することが好ましい。
このようにすることで、導入孔を介した挿入時には、骨補綴材の外形を小さく、かつ、直線状に構成して、導入孔を介した骨補綴材の導入の作業性を向上し、椎体骨内の空間に挿入された後においては、骨補綴材の外形を大きく、空間内壁を押圧する形態に変形させて、椎体骨内において十分な固定力を発生させることができる。
また、上記発明においては、白金、金、チタンあるいはこれらの合金あるいは生体親和性樹脂により構成されていてもよい。骨との適合性のよいチタンを用いる場合には、表層が、下記の物理的・化学的処理によって酸化チタン層となっていることが好ましい。
これらの金属は、生体親和性が高く、椎体骨内の空間に永久的に配置することができる。
また、上記発明においては、ポリエステル、ポリウレタン、スチレン、ブタジエン、ポリノルボルネン、トランスポリイソプレンまたはこれらの混合体からなる形状記憶樹脂により構成され、前記導入孔通過後に、椎体骨内の空間内壁を押圧する形態に変形することとしてもよい。
このようにすることで、導入孔を介した挿入時の作業性の向上と、椎体骨内の空間に挿入された後の十分な固定力の発生とを両立させることができる。これらの形状記憶樹脂材料も生体親和性が高く、椎体骨内の空間に永久的に配置できる。
また、上記発明においては、物理的、化学的あるいは電気的な生体親和性向上処理が施されていることとしてもよい。
このようにすることで、骨補綴材の生体親和性がさらに向上される。
この場合に、物理的な処理が、イオン注入処理またはイオンミキシング処理であることが好ましく、化学的な処理が、強アルカリ処理または過酸化水素水処理であることが好ましく、また、電気的な処理が陽極酸化処理であることが好ましい。
これらの処理によれば、機械的強度に優れる材料に生体親和性を付与することができる。
また、上記発明においては、ペプチド、タンパク質、多糖またはこれらの誘導体により、表面に生体親和性向上処理が施されていることとしてもよい。
このようにすることで、骨補綴材の表面の生体親和性をさらに向上することができる。
また、本発明は、椎体骨折修復術に用いられる骨補綴材ユニットであって、上記いずれかの骨補綴材と、該骨補綴材を収容し、椎弓根に形成された導入孔に挿入可能な外径寸法を有する筒体とを備える骨補綴材ユニットを提供する。
本発明によれば、椎弓根に形成された導入孔に筒体を挿入し、該筒体内に収容されている骨補綴材を押し出すだけで、骨補綴材を椎体骨内の空間に充填することができる。骨補綴材として、筒体から押し出された後に外形を拡大させるものを採用することにより、椎体骨内の空間に入った骨補綴材が内壁を押圧するようになり、即時に固定力を発揮することが可能となる。
また、本発明は、可撓性を有する弾性材料からなり椎体骨内の空間壁を押圧する形態に予め成形された線材と、これを弾性変形させた状態で内部に装填する筒体とから構成され、前記線材が、筒体から押し出されることで予め成形された形態に変形する骨補綴材ユニットを提供する。
上記発明においては、前記線材が、筒体から応力を受けた状態で筒体内に装填されていることが好ましい。
本発明によれば、椎弓根に形成された導入孔を介して椎体骨内の空間に容易に充填することができ、内部の固定力を即時に発揮して患者の疼痛軽減を図ることができ、椎体修復術後に、隣接する上下の椎体が骨折する問題を解決することができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係る骨補綴材1および骨補綴材ユニット4について、図1〜図5を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る骨補綴材1は、図1に示されるように、コイル状に形成された白金、金、チタンあるいは白金合金、金合金、チタン合金あるいは生体親和性樹脂からなる線材により構成され、弾性と可撓性とを有している。また、骨補綴材1は、図1に示されるように、椎体骨C内の空間よりも大きなボリュームの塊状の形態に予め成形されている。
また、本実施形態に係る骨補綴材ユニット4は、図2に示されるように、上記骨補綴材1と該骨補綴材1を収容する筒体2とにより構成されている。筒体2内に収容される骨補綴材1は、筒体2の内径よりも小さい外径寸法となるように弾性変形させられ、密着バネの形態で収容されている。この状態で骨補綴材1は弾発力により筒体2内壁を押圧し、筒体2との間の摩擦力によって、筒体2内に収容された状態に維持されている。
このように構成された本実施形態に係る骨補綴材1および骨補綴材ユニット4の作用について説明する。
本実施形態に係る骨補綴材1を椎体骨C内の空間Xに充填するには、従来と同様に、椎弓根Aに導入孔Bを形成し、形成された導入孔Bを介して鋭匙(図示略)を用いて椎体骨C内の血腫や壊死骨、瘢痕組織等を掻爬することで空間Xを形成する。次いで、図3に示されるように、骨補綴材ユニット4を導入孔Bに挿入し、その先端開口2aを椎体骨Cの空間X内に開口させる。
この状態で、図4に示されるように、骨補綴材ユニット4を構成する筒体2の外部開口2bからプッシャ3を挿入して、筒体2内部の骨補綴材1を押圧する。これにより、図5に示されるように、全ての骨補綴材1を空間X内に押し込むことができる。このとき、筒体2は、導入孔Bを介した骨補綴材1の導入を案内し、骨補綴材1を椎体骨Cの空間X内に容易に導入することを可能とする。
この場合において、本実施形態に係る骨補綴材1は、自由状態で椎体骨Cの空間Xよりも大きなボリュームの塊状の形態になるように予め成形されているので、筒体2内から椎体骨Cの空間X内に解放されると、順次自由状態の形態に復元し、完全に椎体骨C内の空間Xに収容されると、その空間Xの内壁を外側に向けて押圧するようになる。
このように、本実施形態に係る骨補綴材1によれば、椎体骨Cの空間X内に挿入された後には、予め成形された塊状の形態となって椎体骨Cの空間X内壁を外側に向かって押圧し、内部の固定力を即時に発揮することができる。その結果、患者の疼痛を軽減することができるという効果がある。また、本実施形態に係る骨補綴材1は、弾性材料からなる線材により構成されているので、該骨補綴材1が充填された椎体骨Cを、健常の椎体骨Cの縦弾性率と同等以下の縦弾性率を有するものにすることができる。したがって、骨セメントを用いる場合と比較して、上下に隣接する椎体骨に過大な応力が加わることを防止して、上下の椎体骨が骨折してしまうことを防止できる。
また、本実施形態に係る骨補綴材ユニット4によれば、椎弓根Aに設けられた導入孔B内に差し込んで、内部の骨補綴材1を押し出すだけで、簡易に椎体骨Cの空間X内に骨補綴材1を充填することができるという利点がある。
次に、本発明の第2の実施形態に係る骨補綴材1′について、図6〜図11を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る骨補綴材1′は、例えば、図1に示されるように、コイル状に形成された線材により構成されている。骨補綴材1′は、ニッケル・チタン合金系あるいは銅・亜鉛・アルミニウム合金系の形状記憶合金により構成されている。
骨補綴材1′は、図6に示されるように、約30℃以下の自由状態において、真っ直ぐなコイル状の形態を有し、線径d=約0.1mm、コイル径D=約2mm、コイル長L=約100mmである。また、骨補綴材1′は、図7に示されるように、約37℃の環境下に配されると、椎体骨C内の空間よりも大きなボリュームの塊状の形態を有するようになっている。
また、本実施形態に係る骨補綴材1′は、コイル状に形成され、十分な可撓性と弾性を有している。したがって、塊状の形態に形成された状態においても、外部の部材によって押圧力を受けると変形し、その代わりに、弾発力によってその部材を押圧するようになっている。
このように構成された本実施形態に係る骨補綴材1′の作用について説明する。
本実施形態に係る骨補綴材1′を椎体骨C内の空間Xに充填するには、従来と同様に、椎弓根Aに導入孔Bを形成し、形成された導入孔Bを介して鋭匙(図示略)を用いて椎体骨C内の血腫や壊死骨、瘢痕組織等を掻爬することで空間Xを形成する。次いで、図8に示されるように、内径10mm程度の直管状の筒体2を導入孔Bに挿入し、その先端開口2aを椎体骨Cの空間X内に開口させる。
この状態で、30℃以下に保持することにより、図9に示されるように、直線状の形態に設定した骨補綴材1′を筒体2の外部開口2bから筒体2内に挿入する。骨補綴材1′は、コイル径約5mmの直線状の形態に保持されているので、筒体2の外部開口2bから筒体2内に容易に挿入することができ、導入孔Bを介して椎体骨Cの空間X内に、途中で詰まることなく順次挿入していくことができる。
また、椎体骨Cの空間X内からの体液等による内圧によって容易に挿入できない場合には、図10に示されるようにプッシャ3を使用して押圧する。これにより、図11に示されるように、全ての骨補綴材1′を空間X内に押し込むことができる。
椎体骨Cの空間内は約37℃となっているので、形状記憶合金からなる骨補綴材1′は、予め設定された形態、すなわち塊状の形態に次第に形成されるようになる。したがって、骨補綴材1′が空間X内に偏って充填されてしまうことが防止され、無理なく骨補綴材1′全体を充填することができる。
この場合において、本実施形態に係る骨補綴材1′は、約37℃の環境下に配される状態で、椎体骨Cの空間よりも大きなボリュームの塊状の形態になるように設定されているので、完全に空間X内に充填されると、空間Xの内壁を外側に向けて押圧するようになる。
このように、本実施形態に係る骨補綴材1′によれば、椎弓根Aにあけた導入孔Bを介した挿入時には、直線状の形態となってその挿入作業を容易にすることができ、椎体骨Cの空間X内に挿入された後には、予め定められた塊状の形態となって充填作業を容易にすることができる。また、本実施形態に係る骨補綴材1′は、塊状の形態となったときに、椎体骨Cの空間よりも大きなボリュームを有するように予め設定されているので、椎体骨Cの空間内壁を外側に向かって押圧し、内部の固定力を即時に発揮することができる。その結果、患者の疼痛を軽減することができるという効果がある。
なお、本実施形態においては、自由状態において直線状の形態を有するコイル状の骨補綴材1を例示して説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、コイル状に代えて、自由状態において直線状の形状記憶合金からなる線材により構成した骨補綴材1′を採用してもよい。この場合に、椎体骨Cの空間内に充填された状態で、湾曲して、塊状に形成されるようにしておけばよい。
また、規則的なコイル状の形態を有する骨補綴材1′に代えて、不規則な曲線状の骨補綴材1′を採用してもよい。この場合に、筒体2内を通過させる挿入時には、筒体2の内径よりも小さく、直線状の形態を取るように設定しておくこととすればよい。
また、曲線状に限られず、線材あるいは帯板材をジグザグに湾曲させたジグザグ形状を有する骨補綴材1′を採用してもよい。
また、本実施形態においては、約30℃以下において直線状の形態を有し、約37℃で塊状の形態を有するコイル状の骨補綴材1′を例示したが、これに代えて、あるいは、これとともに、37℃でコイル径が拡大することとしてもよい。このようにすることで、さらにボリュームを増大させることができ、内部の固定力を増加させることが可能となる。
また、本実施形態においては、形状記憶合金からなる骨補綴材1′を例示して説明したが、これに代えて、ポリエステル、ポリウレタン、スチレン、ブタジエン、ポリノルボルネン、トランスポリイソプレンまたはこれらの混合体からなる形状記憶樹脂により構成された骨補綴材1′を採用してもよい。また、物理的・化学的処理、またはリン酸カルシウム系材料を物理的に混合するなど、生体親和性の向上を図る工夫を行うことによって、長期にわたる椎体骨Cの空間X内の充填に際しても炎症等の問題の発生がない。
また、筒体2として、内径10mmのものを例示したが、内径3mm〜10mmのものを採用できる。この範囲の内径寸法を有する筒体2が、椎弓根Aに設けた導入孔Bに挿入可能だからである。
また、骨補綴材1,1′の線形dおよびコイル径Dは、上記に限定されるものではない。線形dについては、十分な弾性と可撓性とを達成し得る寸法であればよく、コイル径Dについては、導入孔Bを直接、あるいは、導入孔Bに挿入された筒体2内を通過可能な寸法であればよい。
また、骨補綴材1、1′の長さ寸法を100mmとしたが、これに代えて、10mm〜300mm程度の長さ寸法を有する骨補綴材を採用することができる。椎体骨Cの空間の大きさには個人差があるからである。また、骨補綴材1,1′は一度に充填することとしたが、これに代えて、2回以上の回数に分けて充填するように、長さの短い骨補綴材1,1′を採用することにしてもよい。椎体骨Cの空間Xの大きさに応じて、充填する量を充填する回数によって調整することができるからである。
また、本実施形態に係る骨補綴材1,1′においては、物理的、化学的あるいは電気的な生体親和性向上処理を行うことにしてもよい。
ここで、物理的な処理には、イオン注入処理やイオンミキシング処理が含まれ、化学的な処理には強アルカリ処理や過酸化水素水処理が含まれ、電気的な処理には陽極酸化処理が含まれる。また、ペプチド、タンパク質、多糖あるいはそれらの誘導体による表面処理を施すことにしてもよい。
これらによれば、骨補綴材1,1′の生体親和性を向上することができるので、より生体親和性が低く、機械的強度の高い材質の線材を使用することが可能となる。そして、機械的強度の向上と生体親和性の向上を両立することができ、椎体骨再建用に適した骨補綴材1,1′を提供することが可能となる。
また、骨補綴材ユニット4の筒体2内に収容する骨補綴材1としては、上記において説明したいずれかの骨補綴材1を採用してもよい。
本発明の第1の実施形態に係る自由状態の骨補綴材を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る骨補綴材ユニットを示す縦断面図である。 椎体骨の椎弓根に形成した導入孔に図2の骨補綴材ユニットを挿入した状態を示す図である。 図3において挿入した骨補綴材を押し込む作業を示す図である。 図4において椎体骨の空間内に骨補綴材を充填した状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る骨補綴材を示す一部を省略した正面図である。 図6の骨補綴材が椎体骨の空間内に充填されたときの塊状の形態を示す模式図である。 椎体骨の椎弓根に形成した導入孔に筒体を挿入した状態を示す図である。 図8において挿入した筒体内に図6の骨補綴材を挿入した状態を示す図である。 図9において挿入した骨補綴材を押し込む作業を示す図である。 図10において椎体骨の空間内に骨補綴材を充填した状態を示す図である。
符号の説明
A 椎弓根
B 導入孔
C 椎体骨
X 空間
1,1′ 骨補綴材
2 筒体
3 プッシャ
4 骨補填材ユニット

Claims (14)

  1. 椎体骨折修復術に用いられる骨補綴材であって、
    可撓性を有する弾性材料からなる線材により構成され、
    椎弓根に形成された導入孔を通過可能な外径寸法に変形可能な骨補綴材。
  2. 椎弓根に形成された導入孔に挿入される筒体内を通過可能な外径寸法に変形可能な請求項1に記載の骨補綴材。
  3. 自由状態で直線状、螺旋状、不規則な曲線状あるいはジグザグ形状を有する請求項2に記載の骨補綴材。
  4. ニッケル・チタン合金系あるいは銅・亜鉛・アルミニウム合金系の形状記憶合金または超弾性金属により構成され、前記導入孔通過後に、椎体骨内の空間内壁を押圧する形態に変形する請求項1から請求項3のいずれかに記載の骨補綴材。
  5. 白金、金、チタンあるいはこれらの合金あるいは生体親和性樹脂により構成されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の骨補綴材。
  6. ポリエステル、ポリウレタン、スチレン、ブタジエン、ポリノルボルネン、トランスポリイソプレンまたはこれらの混合体からなる形状記憶樹脂により構成され、前記導入孔通過後に、椎体骨内の空間内壁を押圧する形態に変形する請求項1から請求項3のいずれかに記載の骨補綴材。
  7. 物理的、化学的あるいは電気的な生体親和性向上処理が施されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の骨補綴材。
  8. 物理的な処理が、イオン注入処理またはイオンミキシング処理である請求項7に記載の骨補綴材。
  9. 化学的な処理が、強アルカリ処理または過酸化水素水処理である請求項7に記載の骨補綴材。
  10. 電気的な処理が陽極酸化処理である請求項7に記載の骨補綴材。
  11. ペプチド、タンパク質、多糖またはこれらの誘導体により、表面に生体親和性向上処理が施されている請求項1から請求項6のいずれかに記載の骨補綴材。
  12. 椎体骨折修復術に用いられる骨補綴材ユニットであって、
    請求項1から請求項11のいずれかに記載の骨補綴材と、
    該骨補綴材を収容し、椎弓根に形成された導入孔に挿入可能な外径寸法を有する筒体とを備える骨補綴材ユニット。
  13. 可撓性を有する弾性材料からなり椎体骨内の空間壁を押圧する形態に予め成形された線材と、これを弾性変形させた状態で内部に装填する筒体とから構成され、
    前記線材が、筒体から押し出されることで予め成形された形態に変形する骨補綴材ユニット。
  14. 前記線材が、筒体から応力を受けた状態で筒体内に装填されている請求項13に記載の骨補綴材ユニット。
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