JP2007016934A - 弁装置及び遮断用ばね構造物の製造方法 - Google Patents

弁装置及び遮断用ばね構造物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、ケーシング内の一次側流路と二次側流路との間に形成された弁座口と、弁座口に着座可能な弁体とを備えた弁装置に関し、その目的は、火災が発生したときに流体の流通を安定且つ迅速に遮断することができる遮断用ばね構造物を備えた弁装置を提供する点にある。
【解決手段】 樹脂Pからなる保持部材62により遮断用ばね部材61を圧縮状態で保持して構成された遮断用ばね構造物60を、高温時に保持部材62が溶融することにより伸長状態となった遮断用ばね部材61により弁体31を付勢して弁座口33に着座させるように配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ケーシング内の一次側流路と二次側流路との間に形成された弁座口と、前記弁座口に着座可能な弁体とを備えた弁装置、及び、その弁装置に設けられる遮断用ばね構造物の製造方法に関する。
上記のような弁装置として、火災が発生して高温に晒されたときに、弁体を弁座口に着座させて一次側流路から二次側流路への流体の流通を遮断するように構成されたものが知られている(例えば、特許文献1〜3を参照。)。
上記特許文献1の弁装置は、形状記憶合金からなる保持部材で弁体を弁座口から離間する位置に保持し、火災が発生して保持部材が高温に晒されると、形状記憶合金からなる保持部材が変形して、弁体の保持部材による保持が解除されることで、弁体が一次側流路の流体圧力により弁座口側に付勢されて着座し、流体の流通が遮断されるように構成されている。
上記特許文献2及び3の弁装置は、遮断用ばね部材を圧縮状態として弁体を半田からなる保持部材により弁座口から離間する位置に保持し、火災が発生して保持部材が高温に晒されると、半田からなる保持部材が溶融して、弁体の保持部材による保持が解除されることで、弁体が伸長状態となった遮断用ばね部材により弁座口側に付勢されて着座し、流体の流通が遮断されるように構成されている。
特開平2004−19690号公報 特開平6−123372号公報 特開平2004−225830号公報
上述した特許文献1の弁装置では、火災が発生して高温に晒されたときに、弁体が一次側流路の流体圧力により弁座口側に付勢されることから、一次側流路の流体圧力が比較的低い場合には、弁体を弁座口側に十分に付勢することができずに流体を流通の遮断状態が不安定となる場合がある。
一方、上述した特許文献2及び3の弁装置では、火災が発生して高温に晒されたときに、弁体は伸長状態となった遮断用ばね部材により付勢されるので、流体の流通を安定して遮断することができるが、保持部材とされる半田の融解点が比較的高いので、火災が発生してから保持部材が融解して流体の流通が遮断されるまでの遅れ時間が長くなってしまうという問題がある。
更に、これら従来の弁装置は、弁体自身が保持部材により弁座口から離間する位置に保持されていることから、火災が発生していない常温時において、例えば流体の流量を調整して二次側流路の圧力を安定させるために、その弁体を変位させて弁座口の開度を調整し得るものではなかった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、火災が発生したときに流体の流通を安定且つ迅速に遮断することができる遮断用ばね構造物を備えた弁装置を提供すると共に、この遮断用ばね構造物を合理的に製造することができる遮断用ばね構造物の製造方法を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る弁装置は、ケーシング内の一次側流路と二次側流路との間に形成された弁座口と、前記弁座口に着座可能な弁体とを備えた弁装置であって、その第1特徴構成は、樹脂からなる保持部材により遮断用ばね部材を圧縮状態で保持して構成された遮断用ばね構造物を、高温時に前記保持部材が溶融することにより伸長状態となった前記遮断用ばね部材により前記弁体を付勢して前記弁座口に着座させるように配置してなる点にある。
上記弁装置の第1特徴構成によれば、上記遮断用ばね構造物を設けることにより、火災が発生して高温に晒されたとき(即ち高温時)に、樹脂からなる保持部材が比較的低温で溶融するので、保持部材による遮断用ばね部材の保持を迅速に解除して、伸長状態となった遮断用ばね部材により安定して弁体を弁座口側に付勢して着座させることができる。よって、火災が発生したときに、迅速且つ安定して流体の流通を遮断することができる。
本発明に係る弁装置の第2特徴構成は、均圧室と前記二次側流路に通じる二次側圧力室とを区画するダイヤフラムと、前記ダイヤフラムの変位を前記弁体の変位として伝達する弁軸とを備えて、前記二次側圧力室の圧力変動に伴って前記弁座口の開度を調整し前記二次側流路の圧力を安定化させる整圧器として構成されている点にある。
上記弁装置の第2特徴構成によれば、保持部材が遮断用ばね部材を保持して弁体自身を保持しないので、火災が発生していない常温時に、弁体を自由に変位させて、弁座口の開度を調整することができる。よって、本弁装置を、ダイヤフラムが二次側流路に連通する二次側圧力室の圧力を感知して変位し、その変位に伴って弁体を変位させて、弁座口の開度を調整し、二次側流路の圧力を設定圧力に安定させる整圧器として構成することができ、この整圧器に遮断用ばね構造物を設けて、火災が発生したときに流体の流通を遮断する機能を付与することができる。
本発明に係る弁装置の第3特徴構成は、前記遮断用ばね構造物の前記保持部材が、前記遮断用ばね部材の筒内に挿入された軸部の両端部に前記軸部の径外方向に延出し前記遮断用ばね部材の両端に当接するフランジ部を形成してなる点にある。
上記弁装置の第3特徴構成によれば、遮断用ばね構造物は、上記のような軸部の両端にフランジ部を形成した保持部材と、その保持部材の軸部が内挿されて両端が上記フランジ部に当接し圧縮状態に保持される遮断用ばね部材とで構成したものとすることができる。そして、かかる遮断用ばね構造物は、火災が発生して高温に晒されたときに、圧縮状態の遮断用ばね部材の両端が当接する保持部材のフランジ部が溶融することにより、フランジ部による遮断用ばね部材の保持が解除されて、遮断用ばね部材が伸長状態となり弁体を弁座口側に付勢して着座させるように作動し、流体の流通を遮断することができる。
本発明に係る弁装置の第4特徴構成は、前記遮断用ばね構造物が、圧縮状態の前記遮断用ばね部材を前記保持部材を構成する樹脂により一体成形して構成されている点にある。
上記弁装置の第4特徴構成によれば、遮断用ばね構造物は、圧縮状態の遮断用ばね部材を、保持部材を構成する樹脂により一体成形して構成したものとすることができる。そして、かかる遮断用ばね構造物は、火災が発生して高温に晒されたときに、内部に遮断用ばね部材が圧縮状態で埋め込まれている保持部材が溶融することにより、その保持部材による遮断用ばね部材の保持が解除されて、遮断用ばね部材が伸長状態となり、弁体を弁座口側に付勢して着座させるように作動し、流体の流通を遮断することができる。
上記目的を達成するための本発明に係る遮断用ばね構造物の製造方法は、上記第4特徴構成の弁装置に設けられる遮断用ばね構造物の製造方法であって、その特徴構成は、一対の成形型の夫々に前記遮断用ばね部材の両端を当接させた状態で、当該一対の成形型を組み付けることにより前記遮断用ばね部材を圧縮状態とし、前記成形型により前記遮断用ばね部材をインサートした状態で前記保持部材を構成する樹脂を一体成形する点にある。
上記遮断用ばね構造物の製造方法の特徴構成によれば、圧縮状態の遮断用ばね部材を保持部材を構成する樹脂により一体成形して構成された遮断用ばね構造物は、上記のように合理的に製造することができる。即ち、一対の成形型の夫々に両端部を当接させた状態で自然長の遮断用ばね部材を配置し、その一対の成形型を組み付けて、その一対の成形型の間隔が狭くなることで、合理的に、遮断用ばね部材を圧縮状態とすることができる。そして、その組み付けられた成形型の圧縮状態の遮断用ばね部材が配置されたキャビティーに樹脂を射出することで、遮断用ばね部材をインサートした状態で保持部材を一体成形することができる。
本発明に係る弁装置の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
〔弁装置〕
図1に示す弁装置は、ケーシング3内の一次側流路22と二次側流路23との間に形成された弁座口33と、弁座口33に着座可能な弁体31とを備えて構成され、更には、均圧室10と二次側流路23に通じる二次側圧力室20とを区画するダイヤフラム50と、ダイヤフラム50の変位を弁体31の変位として伝達する弁軸32とを備えて、二次側圧力室20の圧力変動に伴って弁座口33の開度を調整し二次側流路23の圧力を安定化させる整圧器100として構成されている。
以下、整圧器100の概略構成について説明する。
整圧器100は、内部に均圧室10が形成される上部ケーシング1と内部に二次側圧力室20が形成される下部ケーシング2とをフランジ接続してなるケーシング3を備える。
また、このケーシング3は、上部ケーシング1の下方側のフランジ面1aと、下部ケーシング2の上方側のフランジ面2aとを重ね合わせた状態でボルト・ナット(図示せず)により螺合される所謂フランジ接続されることで一体化されている。
更に、上部ケーシング1と下部ケーシング2との間には、均圧室10と二次側圧力室20とを区画する受圧部51と、上部ケーシング1と下部ケーシング2とのフランジ接続部3aに圧縮状態で挟持される挟持部52とからなるダイヤフラム50が設けられている。
このダイヤフラム50は、基布に含浸させた形態のニトリルゴム製で、略円盤状に形成されており、その外周縁部に形成された挟持部52の内側に円形の受圧部51が形成されている。また、この受圧部51の挟持部52に対する境界部には、受圧部51を上下方向に容易に変位させるための可撓部53が形成されている。
また、受圧部51の均圧室10側には、その受圧部51の形状を略平面状に保持するための保持板部材54が貼り付けられている。
更に、このダイヤフラム50の挟持部52は、ダイヤフラム50の外周縁部を、円形断面を有する環状、即ちOリング状に形成してなる。
そして、この挟持部52が、下部ケーシング2側のフランジ面2aに環状に形成された溝部2cに上下方向において圧縮状態で嵌合されることで、二次側圧力室20の気密性能が確保されている。
図1を参照して、上部ケーシング1の内部に形成された均圧室10は、均圧孔11により外部に連通し、その均圧孔11を大気などの圧力が一定に保たれる部分に接続することで、均圧室10の圧力が一定に保たれる。
下部ケーシング2には、流体としてのガスGが流入する流入口21とガスGが流出する流出口24とが形成され、更にその内部には、その流入口21から流入したガスGを後述する弁座口33に導く一次側流路22と、その一次側流路22から同弁座口33を通じて流入したガスGを流出口24に導く二次側流路23とが形成されている。
尚、上記弁座口33は、上方側の一次側流路22と下方側の二次側流路23とを仕切る開口部として形成されている。
また、下部ケーシング2の内部に形成された二次側圧力室20は、導圧路25を通じて二次側流路23に連通することで、二次側流路23の圧力と同等の圧力とされている。
下部ケーシング2内には、一次側流路22から二次側流路23へのガスGの流量を調整可能なバルブ機構30が設けられており、更にこのバルブ機構30は、ダイヤフラム50の受圧部51が二次側圧力室20側から均圧室10側に向けて変位するほど開度が減少するように構成されている。
即ち、バルブ機構30は、一次側流路22と二次側流路23との間に形成された弁座口33と、その弁座口33の下方で上下方向に変位することでその弁座口33との間の開度を調整可能な弁体31と、ダイヤフラム50における受圧部51の上下方向の変位をその弁体31の上下方向の変位として伝達する弁軸32とからなる。
また、上記弁軸32の側部には、上記二次側圧力室20と一次側流路22とを仕切るための可撓膜26が設けられている。
そして、ダイヤフラム50の受圧部51が二次側圧力室20側から均圧室10側に向けて即ち上方に向けて変位することで、弁体31が上方に変位して弁座口33と弁体31との間の開度が減少し、一次側流路22から二次側流路23へのガスの流量が減少され、逆に、同受圧部51が均圧室10側から二次側圧力室20側に向けて即ち下方に向けて変位することで、弁体31が下方に変位して弁座口33と弁体31との間の開度が増加し、一次側流路22から二次側流路23へのガスの流量が増加される。
上部ケーシング1の内部には、ダイヤフラム50の受圧部51を、バルブ機構30の開度を増加させる方向、即ち均圧室10側から二次側圧力室20側に向けて付勢する形態で配置されたばね部材40が設けられている。
更に、このばね部材40の上端部は、上部ケーシング1に対して上下方向に変位自在に設けられたばね調整部41に当接されており、このばね調整部41が上下方向に調整されることで、ばね部材40のばね長さが変更されてばね部材40の受圧部51に対する付勢力が調整される。
次に、整圧器100による二次側流路23の圧力を安定させる性能、所謂整圧性能について説明を加える。
バルブ機構30の弁軸32に対する下向きの力の大きさは、受圧部51に対して下向きにかかるばねの付勢力と、可撓膜26に対して下向きにかかる二次側圧力室20の圧力による力との合計となる。一方、同弁軸32に対する上向きの力の大きさは、受圧部51に対して上向きにかかる二次側圧力室20の圧力による力と、可撓膜26に対して上向きにかかる一次側流路22の圧力による力との合計となる。
そして、整圧器100は、二次側流路23の圧力が略設定圧力となるときには、バルブ機構30の弁軸32に対する上向きの力と下向きの力とが略同等となって、弁軸32が変位せずに安定して、バルブ機構30の開度及びガスGの流量が安定し、結果、二次側流路23の圧力が設定圧力に安定する。
また、二次側流路23の圧力が設定圧力よりも大きくなった場合には、バルブ機構30の弁軸32に対する上向きの力が下向きの力に打ち勝って、弁軸32が上方に変位し、バルブ機構30の開度及びガスGの流量が減少されて、結果、二次側流路23の圧力が設定圧力となるように低下される。
逆に、二次側流路23の圧力が設定圧力よりも小さくなった場合には、バルブ機構30の弁軸32に対する下向きの力が上向きの力に打ち勝って、弁軸32が下方に変位し、バルブ機構30の開度及びガスGの流量が増加されて、結果、二次側流路23の圧力が設定圧力となるように上昇される。
また、この整圧器100には、二次側圧力室20の過剰な圧力上昇を回避するべく、その過剰に上昇した圧力を均圧室10に放出するリリーフ機構が設けられている。
かかるリリーフ機構は、バルブ機構30の弁軸32がダイヤフラム50の中央部に形成された開口部55を貫通する形態で配置され、更に、その弁軸32に設けられたリリーフ弁部34が、受圧部51の下面に対して下方側から当接するように構成されている。
更に、上記バルブ機構30の弁軸32の均圧室10側に上下方向に変位自在に設けられたリリーフ用ばね調整部36が設けられ、このリリーフ弁部34を上記開口部55側に付勢するためのリリーフ用ばね部材35が、このリリーフ用ばね調整部36と受圧部51の上面との間に圧縮状態で介装されている。
よって、二次側流路23の圧力が過剰に上昇すると、二次側圧力室20の過剰な圧力上昇に伴って、先ずバルブ機構30が全閉状態となった後に、二次側圧力室20の圧力が上記リリーフ用ばね部材35の付勢力に押し勝って、リリーフ弁部34に対してダイヤフラム50の受圧部51が更に上昇することで、上記開口部55が開放され、二次側圧力室20の過剰に上昇した圧力が均圧室10側に放出されることになる。
尚、本実施形態では、上記リリーフ機構を設けた例について説明したが、別にこのリリーフ機構を省略しても構わない。
更に、これまで説明してきた整圧機100には、火災が発生したときに、迅速且つ安定してガスGの流通を遮断するための遮断用ばね構造物60が設けられており、その詳細構成について以下に説明する。
〔遮断用ばね構造物〕
かかる遮断用ばね構造物60は、図1に示すように、樹脂からなる保持部材62によりコイル状の遮断用ばね部材61を圧縮状態で保持して構成されている。
そして、図2に示すように、火災が発生して高温に晒されたときに、遮断用ばね部材61を圧縮状態で保持する保持部材62を構成する樹脂Pが溶融することにより、保持部材62による遮断用ばね部材61の圧縮状態の保持が解除されて、遮断用ばね部材61が伸長状態となり、この伸長状態となった遮断ばね部材が弁体31を弁座口33側に付勢して着座させるように、この遮断用ばね構造物60は、例えば二次側流路23の下方の壁部に形成された凹部に遮断用ばね部材61の一方側の端部を係止する形態で配置されている。
また、このように保持部材62を構成する樹脂Pとしては、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどのあらゆる熱可塑性樹脂を用いることができるが、例えば、保持部材62を構成する樹脂Pとして分子量の低いポリエチレンを用いることで、火災が発生したときに、保持部材62を構成する樹脂Pが100℃程度と比較的低温で融解するので、保持部材62による遮断用ばね部材61の圧縮状態の保持が迅速に解除され、遮断用ばね部材61が伸長状態となり、安定して弁体31を弁座口33側に付勢して着座させ、ガスGの流通を遮断することができる。
また、保持部材62を構成する樹脂Pとして、低分子量且つ高密度のポリエチレンを用いることで、火災が発生したときに上記のように迅速にガスGの流通を遮断することができるうえに、火災が発生したときに弁体31を確実且つ安定して弁座口33に着座させるために、遮断用ばね部材61のばね係数を大きくしても、火災が発生していない常温時において、その遮断用ばね部材61を強固に圧縮状態で保持しておくことができる。
遮断用ばね構造物60は、図1に示すように、圧縮状態の遮断用ばね部材61を保持部材62aを構成する樹脂Pにより一体成形した遮断用ばね構造物60aとして構成されている。
このような遮断用ばね構造物60aは、詳細については後述するが、筒状の保持部材62aの壁部内に遮断用ばね部材61が圧縮状態でインサート成形する形態で製造される。
以下、遮断用ばね構造物60aの製造方法について図3〜図6に基づいて説明する。
〔遮断用ばね構造物の製造方法〕
まず、図3に示すように、ポリエチレン等の樹脂Pにより保持部材62a(図5及び6を参照)を成形するキャビティー71が形成された一対の成形型70としての下金型70aと上金型70bとを、上下に互いに分離した状態で、下金型70aのキャビティー71内に、自然長状態の遮断用ばね部材61を配置する。
次に、図4に示すように、これら下金型70aと上金型70bとを組み付けるのであるが、その際に、下金型70aと上金型70bとの夫々に遮断用ばね部材61の両端を当接させた状態で組み付けられるため、遮断用ばね部材61がキャビティー71内において圧縮状態で配置されることになる。
そして、図5に示すように、成形型70のキャビティー71内に、前記遮断用ばね部材61をインサートした状態で保持部材62aを構成する樹脂Pを一体で射出成形し、冷却すると、図6に示すように、圧縮状態の遮断用ばね部材61を保持部材62aを構成する樹脂Pにより一体成形して構成された遮断用ばね構造物60aが完成する。
そして、この遮断用ばね構造物60aを整圧器100に設けることで、火災が発生して高温に晒されたときに、内部に遮断用ばね部材61が埋め込まれている保持部材62aを構成する樹脂Pが溶融することにより、その保持部材62aによる遮断用ばね部材61の保持が解除されて、遮断用ばね部材61が伸長状態となり、弁体31を弁座口33側に付勢して着座させ、ガスGの流通が遮断される。
尚、本製造方法において、成形型70内のキャビティー71の形状などは適宜変更可能である。
〔別実施形態〕
(1)上記実施の形態では、弁装置としての整圧器100に設けられる遮断用ばね構造物60を、圧縮状態の遮断用ばね部材61を保持部材62aを構成する樹脂Pにより一体成形した遮断用ばね構造物60aとしたが、図7に示すような遮断用ばね構造物60b等の別の構成のものを利用しても構わない。
遮断用ばね構造物60bは、図7(b)に示すように、保持部材62bが、遮断用ばね部材61の筒内に挿入された軸部64の両端部に、その軸部64の径外方向に延出し遮断用ばね部材61の両端に当接するフランジ部65,66を形成してなる。
更に、この保持部材62bは、図7(a)に示すように、軸部64と一方側のフランジ部65とが一体化された傘状の構造物として構成され、更に、その軸部64のフランジ部65とは反対側に形成された係止部67に、他方側の環状のフランジ部65を係止させることで構成される。
よって、上記フランジ部65を係止部67に係止するのに先立って、軸部64を遮断用ばね部材61に挿入しておき、フランジ部65を遮断用ばね部材61の端部に当接させた状態で係止部65に係止させることで、遮断用ばね部材61は圧縮状態で保持部材62bに保持されることになる。
そして、この遮断用ばね構造物60bを整圧器100に設けることで、火災が発生して高温に晒されたときに、保持部材62bの特に圧縮状態の遮断用ばね部材61の両端が当接するフランジ部66を構成する樹脂Pが溶融することにより、そのフランジ部66による遮断用ばね部材61の圧縮状態の保持が解除されて、遮断用ばね部材61が伸長状態となり、弁体31を弁座口33側に付勢して着座させ、ガスGの流通が遮断される。
(2)上記実施の形態では、本発明にかかる弁装置及び遮断用ばね構造物の製造方法を、整圧器100に適用したが、ガスメータに内蔵される遮断弁やその他の遮断弁、流量調整弁、開閉弁、又は、火災が発生したときの流体流通の遮断のみを目的とした弁装置等の、別の弁装置に適用しても構わない。
本発明に係る弁装置は、火災が発生したときに、流体の流通を安定且つ迅速に遮断することができる遮断用ばね構造物を備えた弁装置として有効に利用可能であり、更に、本発明に係る遮断用ばね構造物の製造方法は、上記弁装置に設けられる遮断用ばね構造物を合理的に製造することができる製造方法として有効に利用可能である。
本発明に係る弁装置の概略断面図 遮断用ばね構造物の高温時の状態を示す弁装置の部分断面図 遮断用ばね構造物の製造方法を示す図 遮断用ばね構造物の製造方法を示す図 遮断用ばね構造物の製造方法を示す図 遮断用ばね構造物の製造方法を示す図 別実施形態の遮断用ばね構造物の概略断面図
符号の説明
3:ケーシング
10:均圧室
20:二次側圧力室
22:一次側流路
23:二次側流路
31:弁体
32:弁軸
50:ダイヤフラム
60,60a、60b:遮断用ばね構造物
61:遮断用ばね部材
62,62a,62b:保持部材
64:軸部
65,66:フランジ部
70:成形型
100:整圧器(弁装置)

Claims (5)

  1. ケーシング内の一次側流路と二次側流路との間に形成された弁座口と、前記弁座口に着座可能な弁体とを備えた弁装置であって、
    樹脂からなる保持部材により遮断用ばね部材を圧縮状態で保持して構成された遮断用ばね構造物を、高温時に前記保持部材が溶融することにより伸長状態となった前記遮断用ばね部材により前記弁体を付勢して前記弁座口に着座させるように配置してなる弁装置。
  2. 均圧室と前記二次側流路に通じる二次側圧力室とを区画するダイヤフラムと、前記ダイヤフラムの変位を前記弁体の変位として伝達する弁軸とを備えて、前記二次側圧力室の圧力変動に伴って前記弁座口の開度を調整し前記二次側流路の圧力を安定化させる整圧器として構成されている請求項1に記載の弁装置。
  3. 前記遮断用ばね構造物の前記保持部材が、前記遮断用ばね部材の筒内に挿入された軸部の両端部に前記軸部の径外方向に延出し前記遮断用ばね部材の両端に当接するフランジ部を形成してなる請求項1又は2に記載の弁装置。
  4. 前記遮断用ばね構造物が、圧縮状態の前記遮断用ばね部材を前記保持部材を構成する樹脂により一体成形して構成されている請求項1又は2に記載の弁装置。
  5. 請求項4に記載の弁装置に設けられる遮断用ばね構造物の製造方法であって、
    一対の成形型の夫々に前記遮断用ばね部材の両端を当接させた状態で、当該一対の成形型を組み付けることにより前記遮断用ばね部材を圧縮状態とし、前記成形型により前記遮断用ばね部材をインサートした状態で前記保持部材を構成する樹脂を一体成形する遮断用ばね構造物の製造方法。
JP2005199830A 2005-07-08 2005-07-08 弁装置及び遮断用ばね構造物の製造方法 Pending JP2007016934A (ja)

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JP2012237389A (ja) * 2011-05-12 2012-12-06 Yamaho Kogyo Kk ダイヤフラム弁およびノズル切替バルブ装置

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