JP2007016372A - 伝統的な和服姿の美しさに重点を置きながら、誰でも簡単に着用できるほど単純でありながら、着崩れの心配もなく、からだを締め付ける圧迫感や動きの不自由さを解消して快適な着用感を実現した上下二部式の和服および長襦袢。 - Google Patents

伝統的な和服姿の美しさに重点を置きながら、誰でも簡単に着用できるほど単純でありながら、着崩れの心配もなく、からだを締め付ける圧迫感や動きの不自由さを解消して快適な着用感を実現した上下二部式の和服および長襦袢。 Download PDF

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Abstract

【課題】着付けの技術がなくとも簡単に着られ、盛装用途にも耐えうる本格的な着物を実現すること。
【解決手段】上下二部式の着物であり、1上衣の裾の着丈調節ができ、着物の「おはしょり」の機能と美観を損なわず、二部式の着物だとは気づかれない完成度を実現している。2上衣の前身頃は、左右の脇で体系などに応じて調節しながら留めることで衿元のバランスを調節しやすくし、余分な生地をからだに巻きつかせることもなく、軽快な着用感を得られる。3上衣は、脇の前後で合計四ヵ所のダーツを取り、からだにフィットしやすい立体的な構造としている。これにより、余分な生地によるたるみやシワの発生を防ぎ、着物を美しく着ることができる。4下衣では、構造上、裾の乱れを気にする必要がない型を実現し、腰周りには伸縮性を持たせ、長時間の着用でも疲労感を感じない。
【選択図】 図5

Description

日本の着物、とくに女性向けの和服は、世界的にも高く評価される美しさを備え、これを着こなしたいと思う女性は、今日でも数多く存在するにもかかわらず、伝統的な着付けの難しさや、帯や紐を幾重にも結ぶことでからだを締めつける圧迫感、身動きの不自由さなどから敬遠され続けた。その結果、市場規模としては縮小傾向をたどり、そのためもあって、和服の商品単価は高騰の一途をたどり、それがまた消費者の敬遠を招く要因にもなる、という悪循環に陥ってきた。この難点を解決し、伝統的な着物の装いの美しさを損なうことなく、簡単に着用できて、圧迫感などの負担を感じることもない和服が求められている。
このため、これまでにも、上下二部式の着物、補助紐付きの着物、着物に長襦袢の衿や袖の一部を縫い合わせた着物など、簡略化を図った着物の工夫が様々に提案されてきた。しかしながら、いずれも、簡略化の利点を追求した一方で、伝統的な和服姿の美しさを多少とも犠牲にせざるを得ず、結果として、日常着から冠婚葬祭の正装やパーティなど盛装の場にまでふさわしい和服としては認知されず、お祭りや素人演芸の舞台衣装、または、浴衣など、限られた用途のための一部の需要を満たす衣料として定着を見たに過ぎずに今日に至っているのが実情である。
簡略化した着物が技術的に解決できていない問題のひとつは「おはしょり」の処理であって、これを付属物として取り扱うか、上衣の単なる裾として処理するなど消極的に扱うことしかできずにいた。「おはしょり」は、着物の着丈の調節の役割を持ちながら和服姿における美観を実現する役割を果たし、和服姿らしさの最も重要な構成部分のひとつであることは、特に後姿の見栄えなどで浮き彫りになる。旧来の着物の着付けにおいても、その巧拙を左右してきた「おはしょり」の処理を、二部式着物において解決することが求められている。
また、衿元や衿足の引き締まり具合、裾の美観など、生地のたるみや皺の処理の面でも、着物の着付けが難しいとされてきたが、この問題でも、これまでの簡略化した着物では、着用者のからだにピッタリとなじむものの実現が困難であった。このため、ゆったりと着ても違和感のない浴衣などの用途以外には、二部式着物は、一般市場での定着は果たしていない。簡略化の便利さを実現するだけでなく、伝統的な和服の美しさのカナメとも言える「凛として引き締まった和服姿」の美しさを誰もが簡単に実現できるようにすることが求められている。
そこで、本発明者は、着付けの技術がなくとも簡単に着られるほど単純なつくりで、なおかつ、着用時の身のこなしの不自由さや窮屈な圧迫感を解消するのとあわせて、単に簡略化した和服ではなく、冠婚葬祭などのフォーマル用途にも耐えうる本格的な着物を実現することを目的としたものである。
本発明では、旧来の和服の美観を損なうことなく快適な着用感を実現するために、以下の特徴を備えている。
(イ)上衣の裾部分を折り返して三組の面ファスナー(図の符号2)で固定する。
(ロ)上衣で、内側に重なる右前身頃の丈を短くして、その末端近くを左脇内側の中間で紐結び(図の符号3)によって固定する。
(ハ)上衣で、表側に重なる左前身頃は右脇で下から裾の内側に回りこませて面ファスナー(図の符号4)で固定する。
(ニ)上衣両脇の前後にダーツ(図の符号1)を入れ、立体的な型を作る。
(ホ)下衣は巻きスカート状で、左前身の裾をわずかに短めにし、ウェストダーツを入れた型取りで裁断、縫製することによって「裾すぼまり」の立体的な型を作る。
(ヘ)下衣の腰周りはウェストベルト(図の符号8)とゴムバンド(図の符号7)との組み合わせによって伸縮性を持たせる。
(ト)上衣と下衣とは、下衣の腰周り上辺の左脇の位置に設けた環状の紐(図の符号9)に上衣の左脇内側の紐(図の符合3−b)を通してつながりを確保する。
本発明によって、和服の着付けの技術を持たない人でも簡単に着られる和服を実現しているのみならず、和服の着付けの巧拙を左右する▲1▼衿の全体的な線、▲2▼「おはしょり」、▲3▼足元の裾部分の美観を常に確保できるため、冠婚葬祭などのフォーマルな場での着用でも充分に通用する本格的な和服としての完成度を実現している。また、可能な限り単純な構造としたことで、着脱が極めて簡単であり、長時間の着用でも着崩れしにくく、からだを締めつける負担感も軽減され、トイレなどでの衣裳直しも簡単であることなど、従来の和服には欠けていた快適性を実現している。
具体的には、以下、(1)(2)(3)(4)(5)の各項目に示す特徴の総体によって、効果を実現している発明である。
(1)
請求項1
および
課題を解決するための手段
の(イ) 本発明は、上衣内側の裾部分三ヵ所に面ファスナーを装着(図3の符号2)し、上衣の裾を内側に折り返して固定することで着丈調節ができる構造にしている。これによって、通常の着物の「おはしょり」にあたる部分が上衣の裾にできるわけであるが、着物と組み合わせる帯の種類や帯の巻き方を工夫した帯幅の違いなどによって、「おはしょり」の位置の高低を調節することができ、着物と帯との見栄えの最良のバランスを取ることができる。また、立ったり座ったりするとずれてしまい、だらしなく垂れ下がるなど、乱れがちな「おはしょり」の形状は、本発明においては、上下の衣に分かれているため、腰から下のからだの動きの影響を受けることもなく、常に安定した状態を保つことができる。
(2)
請求項1
および
課題を解決するための手段
の(ロ)(ハ) 着用時に内側に重なる右前身頃の丈を短くし、その中間より裾寄りの縁(ふち)に取り付けた紐(図3、4の符号3−a)を上衣内側の左脇中ほどに装着した紐(同図の符号3−b)と結ぶことで、着物の衿の右部分の位置を安定させ、表側に重なる左前身頃は、その下端を右脇の裾で下から内側に回り込ませ、これを一組の面ファスナー(図3、4、5の符号4)で固定することで着物の衿の左部分の位置を安定させる。左右それぞれに、前身頃の固定位置が異なるのは、着物が左右の生地を重ね合わせて着用する形態のものであり、内側に重なる右前身の衿を胸元の高い位置でも安定させることができるようにするためには、裾部分ではなく、脇の中間部分で固定させることが適切なためである。これによって、余分な生地をからだに巻きつかせることもなく、軽快な着用感を得ることができる。
(3)
請求項1
および
課題を解決するための手段
の(ニ) さらに、上衣は、前身頃と背面の左右の脇近くに合計四ヵ所でダーツ(図1、2の符号1)を取り、人体になじむ立体的な形状となるように裁断、切り込み、縫製を行い、ブラウスやジャケットを着用するかのように、上衣の胴体部分がからだにフィットしやすい構造としている。これにより、余分な生地によるたるみやシワの発生を防ぎ、誰にでも簡単に、着物を美しく着用することができる。旧来の着物では、たるみやシワを防ぐためには、着物の生地を可能な限り窮屈に人体に巻きつける以外に方法がなく、この胸部の圧迫感、窮屈さが着物離れの重要な要因のひとつでもあったが、本発明によって、快適な着用感と見栄えの美しさとの両立を果たすことができる。
(4)
請求項1
および
課題を解決するための手段
の(ホ)(ヘ) 下衣は、巻きスカート状の形状とし、紐結び(図6、7の符号5)と面ファスナー(同図の符号6)との二通りの方法を併用して腰位置での安定を確保するとともに、伸縮性のあるゴムバンド(図6の符号7)によってからだの屈伸などの動きに対応し、また、腰周りの締め付け感を緩和させている。ゴムバンドは、間にウエストベルト(同図の符号8)を挟むことで、ゴムバンドのねじれやシコリを防ぎ、引っ張り強度を均一にし、腰のラインを美しくするとともに、下衣の生地を痛めないようにしてある。また、左右から胴体に巻き付けるうえで、表側に重なる左下端を若干短い丈とし、併せて、腰の両脇部分にダーツを入れ、着用時の裾がわずかにらせん状に内側に巻き込む形とし、美観とされる「裾すぼまり」の型を実現している。旧来の着物では、左表末端の裾の丈は、「おはしょり」を形成する腰紐などで裾から引き上げた生地を留める方法で調節し、着物の左端の裾をわずかに短めにすることで歩行時のまとわり付きや、静止時のめくり返りを防ぐのであるが、「おはしょり」を留めるのと同様、裾の丈も、ずれやすいものであった。本発明の下衣では、着用時間が長くなっても、胴回りを締め付けられる疲労感が少なく、また、構造上、裾の乱れを気にする必要がないのである。
(5)
請求項1
および
課題を解決するための手段
の(ト) また、上衣と下衣とは、下衣の環状の紐(図6、7の符号9)に上衣の左脇内側の紐(図3、4の符号3−b)を通して上下のつながりを確保するにとどめることで、腰の屈伸やひねりなど、からだの動きに柔軟に対応できるゆとりを確保し、上下二部式であることで得られる動きやすさを実現している。
さらに、経済性の効果の面から見れば、本発明は、容易に着用できるばかりでなく、着丈の調節、胴回りの調節が容易であるため、サイズ展開を図る「既製服化」が可能なことを特徴にしている。従来の和服は、着用者ごとに仕立てる「オーダーメード」であり、受注し採寸してからの仕立て日数の長さと仕立ての各工程にかかる費用の高さも、価格高騰の重要な要因になっている。これに対して、本発明の和服は、大、中、小などのサイズ構成により一定の標準化を図ることができるため、量産化が可能であり、店頭で完成品を陳列し、顧客を何週間もの間、待たせることなくその場で購入してもらえる利便性を実現するものである。
本発明の着物の効果を最良な形で発揮するのは、着物(図1、2)および長襦袢(図12)を組み合わせて着用する場合である。基本的に、和服の美観は、前衿や後ろ衿のラインの始末とその安定感によって、最初に決定づけられる。しかも、それは、着物の着付けの土台となる長襦袢によって決定付けられる性格のものでもある。
これまでに見られた簡略化を図った着物では、二部式であるか長尺のままであるかを問わず、着付けの土台としての長襦袢の機能を省みるよりも、単なる付属物として、衿や袖の一部または全部を着物に縫い付けたり、着脱式の部品とするなど、装飾的な役割しか認めていない。汗をとる、着物の汚れを軽減する、保温の働きがある、着物の滑りをよくして動きやすくする、など肌着一般の機能とともに、美観上の土台としての機能にこそ長襦袢の特徴があり、芯入りのしっかりした衿を備えているゆえんである。本発明では、特にフォーマルな着用機会において、着物と長襦袢との組み合わせを重視するものである。
本発明においては、まず、長襦袢の上衣を着用し、ついで、長襦袢の下衣を着用する。長襦袢の上衣は、背面に縫い付けてあるゴムバンド(図の符号13)によって、左右の脇と上方の衿とが、背面の中央下向きに引き寄せられ、これによって、衿は、左右の脇と衿足との三方向への力によってからだにフィットし、美しい形状を得、着崩れせずに安定させることができる。また、ゴムバンドの伸縮によって、着用時の締め付け感が緩和され、同一サイズでかなりの体型の違いに対応することができる。
長襦袢を着用した上で、着物は、まず、下衣から着用し、最後に着物の上衣を着用する。下衣は、面ファスナー(図の符号6)と、結び紐(図の符号5)との二通りの方法で腰周りを安定させ、裾の位置決めを行う。くるぶしの見え隠れの具合など裾の高さの目安を決めておき、最終的には、上衣の左脇の結び紐(図の符号3)を下衣の吊り環(図の符号9)に結び目を作ってから通すなどの通し方で、調節する。ついで、上衣の着用は、まず、着丈調節の折り返しを行い、面ファスナー(図の符号2)で固定して「おはしょり」を作ってから羽織る。長襦袢の衿のラインに合わせて着物の衿の位置決めをすることを基本とし、体型や着物の用途などに応じて衿ぐりの開き具合を調整しながら、左右の脇で前身頃を留める。この場合、長襦袢の衿がしっかり安定しているため、着物の衿は、特に引き締める必要はなく、内側に重なる右前身頃の端の紐(図の符号3−a)と左脇の紐(図の符号3−b)との結び方は、長襦袢の衿と着物の衿とが密着する程度の力加減で差し支えない。また、左前身頃の端を裾で折り返して面ファスナー(図の符号4)で固定する際も同様である。
なお、仕上げとなる帯については、旧来の帯を着用するのも簡易帯を着用するのも、いずれの場合においても、すでに、長襦袢と着物自体で着崩れしない状態になっているため、きつく締め付ける必要はなく、むしろ長時間の着用でも疲労感を軽減するためには、緩めの締め方のほうが望ましい。
和服の素材は、近年、正絹に限らずポリエステル生地も積極的に使われるようになるなど多様化が進んでおり、本発明でも、素材の選択は多様であり、これまでに正絹のほかにも綿、ポリエステル、綿とポリエステルの混紡といった生地で和服を仕立てた実績がある。また、洋服向けや寝具、インテリア向けの生地の花柄、動物柄、幾何柄など、従来の和服には見られなかった種類の生地や色、柄を選ぶことで、和服を楽しむ機会を拡大できる。また、素材の多様性については、季節の違い、環境の違いなどによって異なる厚手、薄手の違いにしても、長襦袢と着物との重ね着などに際しても、結び紐の長さの調節、面ファスナーを固定させる位置の取り方だけで、美しく安定した着用感を誰もが容易に得ることができる。さらに、着物であれ長襦袢であれ、素材によっては、家庭での洗濯ができたり、収納にも手間がかからないなどの利点も付随してくる。
本発明の和服のデザイン、用途も振袖、留袖などから浴衣、長襦袢にいたるまで、広範な着物に取り入れることができる。とくに技術的な特徴の一部は、長襦袢の着付けにおいて最も難しいとされる衿の部分の形状の安定のために、本発明を採り入れることができる。すなわち、長襦袢を上下二部式とし、その上衣によって、左右の前身頃の端をそれぞれの脇部分で調節し固定する方法とともに、着物上衣でダーツを取った代わりに、長襦袢の上衣では、背中にゴムバンド(図10、11の符号13)を半円形に縫い付けて、その伸縮力によって、ギャザーを寄せることで、背、脇の生地のたるみを解消し、衿足の立ち上がり形状を美しく、崩れにくくする効果を挙げている。なお、長襦袢の実施例においては、前身頃を脇で固定する方法は、ボタンと環状のゴム紐によるボタンフック(図8、9、10、11の符号10および11)とし、結び紐よりも簡略な方法を用いている。
特に、本発明の和服が、着付けの技術がなくても誰にでも簡単に美しく着用できることは、高齢者や肢体不自由者など、からだのハンディキャップを感じている人でも、十分に楽しむことができることが、明らかになっている。「若いころは和服を着るのが好きだったけれど、歳をとってからは諦めていた」という高齢者が「これなら簡単に着られる」と喜んでいたことの一つは、着物にしても長襦袢にしても、着脱が楽なことに加えて、腰紐を使わないため着用時にからだを締め付けることがなく、長時間の着用でも疲れない点にあった。こうした機能面の特徴は、一人では衣類の着脱が困難なハンディキャップのある人にとっても通じる面があり、要介護者向けの着物として利用でき、本発明の和服を通じておしゃれを楽しむことができ、着用者とその着用機会の拡大を見込める重要な要素となっている。
本発明の和服が、誰にでも簡単に着丈や胴回りの調節ができる機能を持っていることは、従来は一人一人の採寸で仕立ててきた着物に対して「着物の既製服化」を実現する上でも役立つものである。本発明の和服であれば、着用者本人が同一サイズの洋服が着られなくなるほど、太ったり痩せたりしても仕立て直す必要もなく、また、多少の背丈の差、胴回りの差であれば、母娘、姉妹、友人の間での貸し借りも用が足りる。さらに、旅館や割烹などの従業員の制服としての普及を見込むこともできる。
本発明の和服が、和服の概念を刷新することになるのは、上下二部式の着物の利点を活かし、上衣と下衣とで色違い、柄違いの着用によるおしゃれを楽しむことができる点にある。「着物の既製服化」によって、同一サイズの着物の量産が可能であるため、上衣と下衣とが、色違い、柄違いであっても着用者にとって、機能上は、差し支えないのである。このため、たとえば、パステルカラーの色調で統一しながら上衣はイエロー系、下衣はグリーン系、帯はピンク系などのカラーコーディネートを演出する楽しみがあり、また、上衣は柄物で下衣は無地など、ブラウスとスカートのアンサンブルのような発想の着こなしを楽しむこともできる。従来のような半衿や付け袖(図の符号14)での色、柄の変化を楽しむだけではなく、より豊かな発想でのおしゃれを演出することができる。さらに、結婚披露パーティなど宴席に出席の際、純和服として着物を着用した後で、会場を出る際には、上衣と帯を洋服に着替え、下衣は巻きスカートとしてそのまま利用するといった、着こなしのアイデアも生まれやすい。これまでに市場に登場した二部式着物では下衣が単品の巻きスカートとして利用できるという提案はあったが、上下ともに単品としての自由な組み合わせを提案できる着物は本発明が初めてであり、他に例がない。本発明は、この意図からも、上衣と下衣とのつながり方は敢えて緩やかなものとし、上下それぞれに比較的独立性を保った衣類としたのである。
本発明の和服の着用時の正面から見た図である。 本発明の和服の着用時の背面から見た図である。 本発明の和服の上衣を開いた状態の図である。 本発明の和服の上衣の裾を折り返して「おはしょり」を形成した上で右前身頃を閉じた状態の図である。 本発明の和服の上衣の左右の前身頃を閉じた状態の図である。 本発明の和服の下衣を開いた状態の図である。 本発明の和服の下衣の右前身を閉じた状態の斜視図である。 本発明の実施例である長襦袢の上衣の図であり、右前身頃を閉じた状態の図である。 本発明の実施例である長襦袢の上衣の左右の前身頃を閉じた状態の図である。 本発明の実施例である長襦袢の上衣の左右の前身頃を閉じた状態を背面から見た斜視図である。 本発明の実施例である長襦袢を開いた状態で背面から見た斜視図である。なお、右袖の内部を透視図とした。 本発明の実施例である長襦袢の着用時の状態を左右に袖口に付け袖を装着した上で背面から見た図である。
符号の説明
1着物上衣脇ダーツ
(−a左前、−b右前、−c右後、−d左後)
2着物上衣着丈調節用面ファスナー
(−a右上、−b背上、−c左上、−d右下、−e背下、−f左下)
3着物上衣結び紐
(−a右前身、−b左脇内側)
4着物上衣脇留め面ファスナー
(−a右前身外側、−b左前身内側)
5着物下衣腰結び紐
(−a右脇、−b左端)
6着物下衣腰留め面ファスナー
(−a右端表、−b右側表中寄り、−c左側内側中寄り、−d左端内側)
7着物下衣ゴムバンド
(−a右、−b左)
8着物下衣ウェストベルト
9着物下衣吊り環
10長襦袢上衣右脇留め
(−aボタン、−bボタンフック)
11長襦袢上衣左脇留め
(−aボタン、−bボタンフック)
12長襦袢上衣付け袖用面ファスナー
13長襦袢上衣背面ゴムバンド
14長襦袢付け袖
(−a左、−b右)
15長襦袢下衣

Claims (4)

  1. (イ)上衣の裾部分を折り返して三組の面ファスナー(図の符号2)で固定する。
    (ロ)上衣で、内側に重なる右前身頃の丈を短くして、その末端近くを左脇内側の中間で紐結び(図の符号3)によって固定する。
    (ハ)上衣で、表側に重なる左前身頃は右脇で下から裾の内側に回りこませて面ファスナー(図の符号4)で固定する。
    (ニ)上衣両脇の前後にダーツ(図の符号1)を入れ、立体的な型を作る。
    (ホ)下衣は巻きスカート状で、左前身の裾をわずかに短めにし、ウェストダーツを入れた型取りで裁断、縫製することで立体的な型を作る。
    (ヘ)下衣の腰周りはウェストベルト(図の符号8)とゴムバンド(図の符号7)との組み合わせによって伸縮性を持たせる。
    (ト)上衣と下衣とは、下衣の腰周り上辺の左脇の位置に設けた環状の紐(図の符号9)に上衣の左脇内側の紐(図の符合3−b)を通してつながりを確保する。
    以上の特徴を備えた上下二部式の和服および長襦袢。
  2. 上衣の両脇ダーツおよび下衣のウェストダーツの代わりにギャザー、シャーリングを施した請求項1の和服および長襦袢(図10、11、12)。
  3. 面ファスナー、結び紐の代わりにボタンとボタンホールまたはボタンとボタンフック(図8、9、10、11)からなる接合部品を使った請求項1の和服および長襦袢。
  4. それぞれ単独に着用する請求項1の和服の上衣および下衣。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009108450A (ja) * 2007-10-31 2009-05-21 Hirokazu Nagaya 二部式浴衣
JP2011241506A (ja) * 2010-05-18 2011-12-01 Fusae Suzuki 長襦袢
JP2016089300A (ja) * 2014-11-06 2016-05-23 千賀子 南出 和服用下着
KR20200049426A (ko) * 2017-09-19 2020-05-08 베지 사사키 의복

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