JP2007016362A - 抄紙機ワイヤー延命剤および抄紙機ワイヤーの延命方法 - Google Patents

抄紙機ワイヤー延命剤および抄紙機ワイヤーの延命方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007016362A
JP2007016362A JP2005201202A JP2005201202A JP2007016362A JP 2007016362 A JP2007016362 A JP 2007016362A JP 2005201202 A JP2005201202 A JP 2005201202A JP 2005201202 A JP2005201202 A JP 2005201202A JP 2007016362 A JP2007016362 A JP 2007016362A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
life
paper
surfactant
making machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005201202A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4266215B2 (ja
Inventor
Kazunori Suzuki
一憲 鈴木
Katsuaki Nakajima
克明 中島
Masahiro Kanayama
正博 金山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NISSHIN KAGAKU KENKYUSHO KK
Nissin Kagaku Kenkyusho Co Ltd
Nippon Daishowa Paperboard Co Ltd
Original Assignee
NISSHIN KAGAKU KENKYUSHO KK
Nissin Kagaku Kenkyusho Co Ltd
Nippon Daishowa Paperboard Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NISSHIN KAGAKU KENKYUSHO KK, Nissin Kagaku Kenkyusho Co Ltd, Nippon Daishowa Paperboard Co Ltd filed Critical NISSHIN KAGAKU KENKYUSHO KK
Priority to JP2005201202A priority Critical patent/JP4266215B2/ja
Publication of JP2007016362A publication Critical patent/JP2007016362A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4266215B2 publication Critical patent/JP4266215B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Paper (AREA)

Abstract

【課題】 抄紙機のワイヤーの中で特に速く磨耗する耳部(トリム)の磨耗を低減し、ワイヤー自体の寿命を延ばすことのできる抄紙機ワイヤー延命剤、およびその延命方法を提供することである。
【解決手段】 下記の(a)成分、(b)成分、および溶剤を含む組成物からなる抄紙機ワイヤー延命剤を、抄紙機ワイヤーの両耳部に添加することにより、特にワイヤー耳部で顕著な磨耗を低減し、ワイヤー自体の寿命を延ばすことができる。
(a)炭化水素類、動植物油類、ロウ類、高級アルコール類、シリコンオイル類、脂肪酸類、脂肪酸塩類からなる群より選ばれる少なくとも一種の潤滑性成分。
(b)カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の界面活性剤。
【選択図】 図2

Description

本発明は、抄紙機のワイヤー耳部(トリム)で特に顕著である磨耗を軽減できる抄紙機ワイヤー延命剤、およびその延命方法に関する。
一般に、製紙工場での抄紙工程においては、連続走行する金属ワイヤーあるいはプラスチックワイヤー上に、1〜2%の濃度の紙料(パルプ繊維の懸濁液)をヘッドボックスあるいはストックインレットより吐出される。紙料の水分の大部分はワイヤー上を走行中に、自重によりワイヤーの目から流出したり、ハイドロフォイル、ワイヤーサクションボックス、クーチロール等からの吸引搾水により約80%程度にまで除去され、シート状の湿紙となって次工程のプレスパートに送り込まれる。プレスパートでは、上記湿紙は連続走行するフェルト上に載せられ、ロールにより加圧されてさらに水分が吸引除去される。プレスパートを出た湿紙は次工程であるドライヤーパートに送られ、複数の加熱ロールに表裏を交互に押し付けられて乾燥され、紙となる。図1にオントップツインワイヤー抄紙機のワイヤーパートの一例を示している。以下、オントップツインワイヤー抄紙機を例としてワイヤーパートの問題点を説明する。
図1に示すワイヤーパートにおいては、ワイヤーWは、ヘッドボックス1から吐出された紙料を載せて、ブレストロール2、フォーミングボード3、ハイドロフォイル4、ワイヤーサクションボックス5,6、クーチロール7、ワイヤーターニングロール9、ワイヤーリターンロール10、ストレッチロール11,13、ガイドロール12に沿って長時間連続周回する。特に、ワイヤーWとワイヤーサクションボックス5、クーチロール7、フォーミングボード3との間には強い摩擦が発生し、ワイヤーWの磨耗を助長する。言うまでもなくこの磨耗はワイヤーWの寿命に最も大きく影響を与える一つの原因である。
また、抄紙においては、得られる紙製品の不透明度、白色度等の向上を目的としてタルク、カオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム等の填料が紙料中に添加されるため、これらの填料がワイヤーWの目の中に入ったり、ワイヤーWとサクションボックス5の間に入ってワイヤーWの磨耗がさらに助長されることが問題となっている。これらの填料による問題に対しては、下記特許文献1に珪砂を添加する方法、また、下記特許文献2にはアルミナまたはジルコニアを添加する方法が開示されており、紙料への内添填料により助長される磨耗の軽減に効果があると記載されている。
しかしながら、ワイヤーは紙層が載る部分(図2に符号14で示す部分)以外に、ワイヤーの両端から約20cm幅の紙層の載らない部分、いわゆる耳部(トリム)(図2に符号15で示す部分)が存在する。さらに、この耳部は湿った紙層が載る部分に比べて乾燥しやすいため摩擦抵抗がより大きくなり、使用日数の経過とともに紙層が載る部分より早く磨耗が進行し、ワイヤーの寿命を縮めることが問題となっている。また、この耳部については紙層が載らないため、下記特許文献に記載されている内添薬品を使用する方法は全く無効である。
特開平08−144190号公報 特開平10−298894号公報
本発明の課題は、抄紙機のワイヤーの中で特に早く磨耗する耳部(トリム)の磨耗を低減し、ワイヤー自体の寿命を延ばすことのできるワイヤー延命剤、およびその延命方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、(a)炭化水素類、動植物油脂類、ロウ類、高級アルコール類、シリコンオイル類、脂肪酸類および脂肪酸塩類からなる群より選ばれる少なくとも一種の潤滑性成分、(b)カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤および非イオン性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の界面活性剤、および溶剤を含有する抄紙機ワイヤー延命剤を、プラスチック製または金属製の抄紙機ワイヤーの両端の耳部(トリム)に添加することにより、特にワイヤー耳部で顕著な磨耗を低減する効果があるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。耳部とは、通常、最も磨耗の生じやすい両端から1cm〜20cmの領域をいう。
本発明によれば、抄紙機ワイヤー延命剤を、抄紙機ワイヤーの各部位の中で最も磨耗しやすい耳部(通常、ワイヤー両端から1cm〜20cm幅部分)に添加することにより、ワイヤー耳部の磨耗を低減し、ワイヤー自体の寿命を延ばすことができるという効果がある。
以下、本発明の抄紙機ワイヤー延命剤およびその使用方法について詳細に説明する。
本発明の抄紙機ワイヤー延命剤は、下記の(a)成分、(b)成分、および溶剤を含む組成物からなり、抄紙機ワイヤーの中で特に磨耗の著しい耳部(トリム)に添加するためのものである。
(a)炭化水素類、動植物油類、ロウ類、高級アルコール類、シリコンオイル類、脂肪酸類、脂肪酸塩類からなる群より選ばれる少なくとも一種の潤滑性成分。
(b)カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の界面活性剤。
本発明において用いる(a)成分の潤滑性成分としての炭化水素類にはパラフィンワックス、イソパラフィンワックス、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、鉱物油、流動パラフィン、スクワラン等が挙げられ、動植物油類には牛脂、豚脂、オリーブ油、ツバキ油、ヒマシ油、大豆油、硫化処理したナタネ油等が挙げられ、ロウ類にはミツロウ、カルナバロウ、ラノリン等が挙げられ、高級アルコール類にはステアリルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられ、シリコンオイルにはジメチルポリシロキサンまたはその化学変性品(例えばアミノ変性ジメチルポリシロキサン)等が挙げられ、脂肪酸類にはステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸等が挙げられ、脂肪酸塩類にはステアリン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸のトリエタノールアミン塩等が挙げられる。
本発明において用いる(b)成分のカチオン性界面活性剤としては、塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、アルキルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート、高級アルキルアミン塩(酢酸塩や塩酸塩等)、高級アルキルアミンへのエチレンオキサイド付加物、高級脂肪酸とポリアルキレンポリアミンとの縮合物(例えば、オレイン酸とペンタエチレンヘキサミンとの1:1(モル比)縮合物)、高級脂肪酸とアルカノールアミンとのエステルの塩(例えば、ステアリン酸トリエタノールアミンエステルギ酸塩)、高級脂肪酸アミドの塩(例えば、ステアラミドエチルジエチルアミンの酢酸塩)、高級脂肪酸とアミノエチルエタノールアミンとを加熱縮合させ、これに更に尿素を結合させた後、酢酸で中和した塩(例えば、アーコベルA型、G型等のカチオン性界面活性剤)、イミダゾリン型カチオン性界面活性剤(例えば、2−ヘプタデセニルヒドロキシエチルイミダゾリン)、アルキルピリジニウム塩等が挙げられる。
本発明において用いる(b)成分のアニオン性界面活性剤としては、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩、α−オレフィン硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、脂肪酸ハライドとN−メチルタウリンとの反応生成物、スルホコハク酸ジアルキルエステル塩、高級アルコールリン酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩などを挙げることができる。なお、ここでいう塩とは、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩または炭素数1〜5のアルカノールアミン塩、および酸タイプ(塩を形成していない酸自体)を含むものである。
本発明において用いる(b)成分の両性界面活性剤としては、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウムなどのアミノ酸型両性界面活性剤、ラウリルジメチルベタインなどのベタイン型両性界面活性剤などを挙げることができる。
本発明において用いる(b)成分の非イオン性界面活性剤としては、好ましくは、活性水素を有する化合物へのアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。本発明において、上記活性水素を有する化合物としては、脂肪族アルコール、アルキルフェノール、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル等のような多価アルコール脂肪酸エステル、脂肪酸、脂肪酸アミド等を例示することができる。ここに、上記脂肪酸とあるのは、飽和及び不飽和のいずれであってもよい。
従って、本発明において、非イオン性界面活性剤は、上述したように、活性水素を有する化合物へのアルキレンオキサイド付加物からなり、そのようなものとしては、例えば、脂肪族アルコールへのアルキレンオキサイド付加物であるポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルフェノールへの付加物であるポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステルへの付加物であるポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルへの付加物であるポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルへの付加物であるポリオキシアルキレンペンタエリスリトール脂肪酸エステル、脂肪酸への付加物であるポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、脂肪酸アミドへの付加物であるポリオキシアルキレン脂肪酸アミド等を挙げることができる。
本発明においては、上記非イオン性界面活性剤としての活性水素を有する化合物へのアルキレンオキサイド付加物は、分子中に含まれるオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基及びオキシブチレン基より選ばれる1種又は2種以上の組み合わせからなるものが好ましく用いられる。分子中に含まれるオキシアルキレン基が2種以上であるアルキレンオキサイド付加物においては、ブロック共重合体及びランダム共重合体のいずれであってもよい。
本発明において用いる溶剤としては、水、エタノール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、炭酸プロピレン等が挙げられ、それぞれ単独または混合して使用することができる。また、温水等による希釈添加の容易さ、および安全衛生の面からは水が好ましく用いられる。
本発明の抄紙機ワイヤー延命剤組成物の製造方法としては、例えば、溶剤として水を使用する場合、TKホモミキサー(特殊機化(株)製)およびサーモスタット付加熱装置を設置したステンレスビーカーに、(a)の潤滑性成分、および(b)の界面活性剤成分の所定量を投入して攪拌し、60℃まで加温後、TKホモミキサーの回転数を5000rpmまで上げて強く攪拌し、所定量の60℃温水を少量ずつ添加して転相乳化を行うことにより目的の組成物を水中油型エマルションとして得ることができる。また、溶媒として炭酸プロピレンを使用する場合、プロペラシャフト付攪拌機(EYELA社製D.CスターラーMDC−NS)、およびサーモスタット付加熱装置を設置したステンレスビーカーに、所定量の炭酸プロピレンを添加した後、(a)の潤滑性成分、および(b)の界面活性剤成分の所定量を添加し、40〜50℃で攪拌して溶解し、目的の組成物を溶液として得ることができる。
また、本発明においては、抄紙機ワイヤー延命剤の上記配合に加えて、従来より抄紙機ワイヤー洗浄剤もしくは汚れ付着防止剤として使用されている他の添加剤を含んでもよい。このような添加剤としては、例えば各種カチオン性ポリマー、リンゴ酸・酒石酸・乳酸などの各種ヒドロキシ有機酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸などの有機ホスホン酸、スルファミン酸などの無機酸などが挙げられる。また、1−メチルイソチアゾリン−3−オンなどの抗菌剤、グリセリン、ポリエチレングリコールなどの保湿剤、あるいは抑泡剤などを含有することも可能である。
本発明では、ワイヤー延命剤組成物中に、成分(a)が1〜60重量%、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜45重量%含有され、成分(b)が0.5〜70重量%、好ましくは1〜60重量%、より好ましくは2〜55重量%含有されるのがよい。また、溶剤が1〜99重量%、好ましくは1〜95重量%、より好ましくは2〜90重量%含有されるのがよい。
上記のような本発明のワイヤー延命剤組成物は、例えば長網型ワイヤー、丸網型ワイヤー、オントップ型ツインワイヤー、ベルベフォーマー型ツインワイヤーなどの各種抄紙機ワイヤーに適用可能である。また、ワイヤーの材質としてはプラスチック製および金属製のものがあるが、本発明のワイヤー延命剤組成物はいずれの材質のワイヤーにも使用可能である。これらの抄紙機ワイヤーの各部位のうち、最も磨耗の生じやすい両端から1cm〜20cmの耳部(トリム)に、抄紙機ワイヤー延命剤組成物の原液または適当な倍率で水等の溶剤で希釈した希釈溶液を添加してワイヤー耳部と各ロール等との接触時の摩擦を軽減して磨耗を防止するのがよい。添加方法としては、特に限定されず、例えば滴下、噴霧、シャワーリング、塗布などの各種の方法がいずれも使用可能である。
また、水希釈液の噴霧の場合は、ワイヤー両端の耳部に適当な噴霧装置を設置し、抄紙機ワイヤー延命剤の原液を定量ポンプ等を用いて噴霧水配管に連続的に圧入して使用することもできる。
本発明の抄紙機ワイヤー延命剤の使用量(固形分)は、抄速20〜2000m/分で走行する抄紙機ワイヤーにおいて、例えばワイヤー耳部の磨耗の激しい部分がワイヤー両端から5cm幅あたりの場合、0.025〜2.5g/分、好ましくは0.125〜1.25g/分であるのがよい。ここで、使用量(固形分)とは、抄紙機ワイヤー延命剤組成物のうち、潤滑性成分(a)と界面活性剤成分(b)の合計重量を表す。抄紙機ワイヤー延命剤の5cm幅あたりの使用量(固形分)が0.025g/分未満の場合には、十分なワイヤー延命効果が得られなくなる恐れがある。一方、抄紙機ワイヤー延命剤の5cm幅あたりの使用量(固形分)が2.5g/分を超えた場合にはワイヤーの耳上の潤滑剤成分量が過剰となり、ワイヤー汚れに発展する恐れがある。また、本発明の抄紙機ワイヤー延命剤を希釈使用する場合は、本剤1重量部に対して水等の溶剤5〜100重量部の割合で希釈するのがよい。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(抄紙機ワイヤー延命剤組成物)
TKホモミキサー(特殊機化(株)製)およびサーモスタット付加熱装置を設置したステンレスビーカーに、潤滑性成分としてのなたね油およびパラフィンワックス、および界面活性剤成分としてのドデシルアルコールエチレンオキサイド(8モル)プロピレンオキサイド(2モル)付加物を表1に示す各重量部添加し、1000rpmで攪拌しながら液温を60℃まで上昇させた。液温を60℃に保ちながら、攪拌速度を5000rpmまで上げて、60℃の温水を少量ずつ添加して転相乳化させた。温水の全量(35重量部)を添加した後、攪拌速度を1000rpmまで下げて30分攪拌し、目的の組成物を得た。
プロペラシャフト付攪拌機(EYELA社製D.CスターラーMDC−NS)、およびサーモスタット付加熱装置を設置したステンレスビーカーに、72重量部の水を添加して70℃まで加温した後、加熱を止めて、潤滑性成分としての混合脂肪酸(炭素数12〜18)のアンモニウム塩、および界面活性剤成分としてのドデシルアルコールエチレンオキサイド(8モル)プロピレンオキサイド(2モル)付加物およびポリオキシエチレンアリルスルホン酸ナトリウムを表1に示す各重量部を添加し、完全溶解するまで攪拌し、室温まで冷却して目的の組成物を得た。
TKホモミキサー(特殊機化(株)製)およびサーモスタット付加熱装置を設置したステンレスビーカーに、潤滑性成分としてのなたね油およびポリエチレンワックス、および界面活性剤成分としての塩化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム、およびドデシルアルコールエチレンオキサイド(8モル)プロピレンオキサイド(2モル)付加物を表1に示す各重量部添加し、1000rpmで攪拌しながら液温を80℃まで上昇させた。液温を80℃に保ちながら、攪拌速度を5000rpmまで上げて、80℃の温水を少量ずつ添加して転相乳化させた。温水の全量(35重量部)を添加した後、攪拌速度を1000rpmまで下げて30分攪拌し、目的の組成物を得た。

Figure 2007016362
また、比較のため、表2に示す洗浄性成分溶液を調製し、比較例とした。なお、比較例1は薬剤無添加(ブランク)を示している。
Figure 2007016362
<実機テスト>
ライナー抄造用抄紙機(型式:ベルボンドフォーマー、網巾:6,900mm)を用いて、実施例1〜3の抄紙機ワイヤー延命剤、および比較例1〜3の薬剤の効果を調べた。薬剤はワイヤー耳部の約20cm幅あたり1.0g(固形分)/分を、図1および図2の(A矢印)に示すワイヤー耳部に設置した噴霧装置へ誘導される温水配管へ定量ポンプで圧入し、ワイヤー使用期間中連続噴霧した。このとき、抄造物の坪量は230g/m2で、抄造スピードは500m/分、シャワー水量は500ml/分であった。ワイヤー延命効果は、比較例1(ブランク)が限界となる日数でのワイヤー耳部の最大磨耗量を比較することにより評価した。結果を表3に示す。なお、比較例1(ブランク)が限界磨耗量(0.34mm)に到達したのはワイヤー取り付け120日後であった。
Figure 2007016362
表3から、実施例1、2、3に示す抄紙機ワイヤー延命剤は、ブランク(比較例1)、および比較例2〜3と比較して、抄紙機ワイヤーの両耳(前耳、後耳)の磨耗が抑えられていることがわかる。また、実施例1〜3についてさらにワイヤー使用可能日数の調査を継続したところ、いずれも比較例1(ブランク)より使用日数が30日以上延長可能であった。
オントップ型ツインワイヤー抄紙機のワイヤーパートの構成の一例を示す概略図である。 図1におけるストレッチロール13およびブレストロール2の間において、本発明の抄紙機ワイヤー延命剤のシャワー水希釈液を噴霧されている部位を示す要部斜視図である。
符号の説明
1・・・ヘッドボックス、2・・・ブレストロール、3・・・フォーミングボード、4・・・ハイドロフォイル、5・・・ワイヤーサクションボックス、6・・・ワイヤーサクションボックス、7・・・クーチロール、8・・・ピックアップロール、9・・・ワイヤーターニングロール、10・・・ワイヤーリターンロール、11・・・ストレッチロール、12・・・ガイドロール、13・・・ストレッチロール、14・・・ワイヤーの抄紙されるシート部分、15・・・ワイヤーの耳部、w・・・ワイヤー、A(矢印)・・・本発明の抄紙機ワイヤー延命剤(希釈液)の処理部位

Claims (2)

  1. 下記の(a)成分、(b)成分、および溶剤を含むことを特徴とする抄紙機ワイヤー延命剤。
    (a)炭化水素類、動植物油類、ロウ類、高級アルコール類、シリコンオイル類、脂肪酸類および脂肪酸塩類からなる群より選ばれる少なくとも一種の潤滑性成分。
    (b)カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤および非イオン性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の界面活性剤。
  2. プラスチック製または金属製の抄紙機ワイヤーの両端の耳部に、請求項1に記載のワイヤー延命剤を添加することを特徴とする抄紙機ワイヤーの延命方法。
JP2005201202A 2005-07-11 2005-07-11 抄紙機ワイヤー延命剤および抄紙機ワイヤーの延命方法 Expired - Fee Related JP4266215B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005201202A JP4266215B2 (ja) 2005-07-11 2005-07-11 抄紙機ワイヤー延命剤および抄紙機ワイヤーの延命方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005201202A JP4266215B2 (ja) 2005-07-11 2005-07-11 抄紙機ワイヤー延命剤および抄紙機ワイヤーの延命方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007016362A true JP2007016362A (ja) 2007-01-25
JP4266215B2 JP4266215B2 (ja) 2009-05-20

Family

ID=37753765

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005201202A Expired - Fee Related JP4266215B2 (ja) 2005-07-11 2005-07-11 抄紙機ワイヤー延命剤および抄紙機ワイヤーの延命方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4266215B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010530483A (ja) * 2007-06-20 2010-09-09 アルバニー インターナショナル コーポレイション 多孔質で制御された可塑化表面を有する工業用ファブリック
TWI794138B (zh) * 2016-04-08 2023-03-01 日商明答克股份有限公司 污染防止劑組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010530483A (ja) * 2007-06-20 2010-09-09 アルバニー インターナショナル コーポレイション 多孔質で制御された可塑化表面を有する工業用ファブリック
TWI794138B (zh) * 2016-04-08 2023-03-01 日商明答克股份有限公司 污染防止劑組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP4266215B2 (ja) 2009-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9458572B2 (en) Method of using an anti-soiling agent composition
EP2609253B1 (en) Papermaking additives for roll release improvement
CA2772974C (en) Anti-soiling agent composition for dry part of paper-making process
JP3235928B2 (ja) 紙用柔軟剤
JP2000504793A (ja) 柔軟化ローション組成物、繊維を処理するためにそれを使用する方法およびそれを用いて処理した吸収紙製品
JP4266215B2 (ja) 抄紙機ワイヤー延命剤および抄紙機ワイヤーの延命方法
JP4833936B2 (ja) 薄葉紙
TWI398564B (zh) 透水性賦予劑及附著有該透水性賦予劑之透水性纖維
JP2009197338A (ja) 弾性繊維用油剤
US5658484A (en) Agents and a process for waterproofing leathers and furs
WO2002041869A2 (en) Paper products treated with oil-in-water emulsions
JP2019007125A (ja) 合成繊維用処理剤及び合成繊維
JP5410026B2 (ja) 衛生用薄葉紙
CA2916074C (en) Method for controlling deposits on papermaking surfaces
WO2017079378A1 (en) Tissue softness by waterless chemistry application and processes thereof
JP2008133548A (ja) 弾性繊維用油剤
EP3276074B1 (en) Use of contamination inhibitor composition for inhibiting pitch
JP2700292B2 (ja) 繊維用柔軟平滑剤
WO2006028261A1 (ja) しわ除去組成物
JP2009280935A (ja) 抄紙プレス工程における汚れ防止剤及びこれを用いた汚れ防止方法
JP2010138515A (ja) 外添型デポジットコントロール剤及びデポジットコントロール方法
JP4690583B2 (ja) 紙類処理剤及び紙類の処理方法
JP3272521B2 (ja) 紙用柔軟剤
KR102637760B1 (ko) 제지용 유연제, 종이 및 종이의 제조 방법
JP2700299B2 (ja) 合成繊維用紡糸油剤

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081029

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081111

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090210

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090213

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120227

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130227

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130227

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130227

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140227

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees