JP2007014204A - 樹木の移植方法および樹木の移植用根鉢 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 樹木の根鉢の周囲を掘り下げる工程;露出した根に環状剥皮を行う工程;透水性および通気性を有し、さらに樹木の根の伸張を抑制できる強度を有するシートで掘り下げた部分の全部または一部を覆う工程;シートで覆った部分に最大容水時の三相分布における液相の割合が60%以上である培養土を充填する工程;シート内に根毛が充分に発根するまで樹木を養生する工程;そして、シートおよびシート内の培養土を含む根鉢と共に樹木を移植先まで搬送する工程により樹木を移植する。
【選択図】 図4
Description
一方、中大型の樹木は、根を四方八方に張り巡らしている。樹木が水分や養分を吸収するため最も重要な根毛は、大部分が幹から最も遠い根の先端部分に存在している。そのため、大部分の根(特に根毛)を維持しながら、中大型の樹木を移植することは、実質的に不可能である。しかし、根(根毛)の大部分を切り捨ててしまうと、樹木は移植先で生きてゆくことができない。
そのため、樹木の根元近くに新たに根毛を発育させて、移植を容易にする方法、すなわち根回しが従来から行われている。
従来の根回しでは、樹木の根鉢を決定して、根鉢の周囲を溝のように掘り下げる。根鉢は、一般に根元直径の3〜5倍の直径を有する半球状である。掘り下げる際に、樹木を支持するために必要な太い根(支持根)を各方向に数本残し、他の根は根鉢に沿って切断する。
根の処理後、土を埋め戻し、根毛が充分に発根するまで樹木を養生する。
従来の根回しでは、樹木にかかる負担が大きい。そのため、負担を軽減するための処置、例えば、水分の需給バランスを取るための地上部の剪定、長時間の養生、数回に分割しての根回しの処置が必要である。
林試移植法は、掘り下げて露出した根に環状剥皮を行う。環状剥皮により、形成層よりも外側の篩部が除去され、根の基部から根の先端部への養分の移動が阻止される。一方、残存する木部により、根の先端部から根の基部への水分の移動は維持される。環状剥皮によって、根鉢内での発根が促進される。
また、林試移植法では、掘り下げた部分に土を埋め戻すのではなく、掘り下げた部分を畦シートで囲み、その中にバーク堆肥を充填する。
畦シートは、田の畦道を保護するために開発されたシートである。畦シートには、安価で、非透水性かつ丈夫であるとの特徴がある。畦シートとして、ポリ塩化ビニルシートやポリオレフィン(例、ポリエチレン)シートが市販されている。
また、本発明の目的は、根鉢における発根率を改善することでもある。
(1)樹木の根鉢の周囲を掘り下げる工程;露出した根に環状剥皮を行う工程;透水性および通気性を有し、さらに樹木の根の伸張を抑制できる強度を有するシートで掘り下げた部分の全部または一部を覆う工程;シートで覆った部分に最大容水時の三相分布における液相の割合が60%以上である培養土を充填する工程;シート内に根毛が充分に発根するまで樹木を養生する工程;そして、シートおよびシート内の培養土を含む根鉢と共に樹木を移植先まで搬送する工程からなる樹木の移植方法。
(3)機械掘削で根鉢の周囲を掘り下げる(2)に記載の移植方法。
(4)環状剥皮を行う工程において、皮の切断面に発根促進剤を塗布する(1)に記載の移植方法。
(5)環状剥皮を行う工程において、環状剥皮面に防腐剤を塗布する(1)に記載の移植方法。
(6)掘り下げた部分のうち根鉢の周辺部分を補強用の板数枚に貼り付けたシートで覆い、シートで覆った部分に培養土を充填する(2)に記載の移植方法。
(8)シートが50cm3/cm2/秒以上の通気度を有する(1)に記載の移植方法。
(9)シートが縦横いずれの方向でも10N/5cm巾以上の引張強力を有する(1)に記載の移植方法。
(10)シートが、0.02乃至2mmの厚みを有する(1)に記載の移植方法。
(11)シートが不織布である(1)に記載の移植方法。
(13)培養土が、最大容水時の三相分布における固相の割合が10%未満である培養土を用いる(1)に記載の移植方法。
(14)培養土が、ピートモスまたはココピートである(1)に記載の移植方法。
(17)シートが20cm3/cm2/秒以上の通気度を有する(15)に記載の移植用根鉢。
(18)シートが縦横いずれの方向でも10N/5cm巾以上の引張強力を有する(15)に記載の移植用根鉢。
(19)シートが、0.02乃至2mmの厚みを有する(15)に記載の移植用根鉢。
(20)シートが不織布である(15)に記載の移植用根鉢。
(22)培養土が、最大容水時の三相分布における固相の割合が10%未満である(15)に記載の移植用根鉢。
(23)培養土が、ピートモスまたはココピートである(15)に記載の移植用根鉢。
林試移植法において、堆肥を含む培養土として、具体的にはバーク堆肥が用いられている。バーク堆肥は、最大容水時の三相分布における気相の割合が高く(32%程度)、液相の割合が低く(56%程度)、固相の割合が高い(12%程度)との特徴がある。気相の割合が高いことは通気性が高いことを意味し、液相の割合が低いことは保水力が低いことを意味する。
一方、林試移植法に用いられる畦シートには、透水性と通気性とが全く無い。
本発明では、透水性および通気性を有するシートと、保水性が高い、言い換えると最大容水時の三相分布における液相の割合が高い(60%以上である)培養土とを組み合わせて使用する。保水性が高い培養土を用いることで、透水性を有するシートを用いても、充分な量の水を培養土内に保持することができる。また、シートが通気性を有しているため、通気性が低い、言い換えると最大容水時の三相分布における気相の割合が低い(30%未満である)培養土も使用できる。
すなわち、林試移植法では、保水性を畦シートで、通気性をバーク堆肥で確保していたのに対して、本発明では、逆に、保水性を培養土で、通気性をシートで確保する。
林試移植法と本発明とを比較すると、本発明の方が、樹木への負担が軽減され、移植に要する期間をさらに短縮することができる。以下、具体的に説明する。
一方、林試移植法が用いるバーク堆肥は、土壌粒子の表面に付着している吸湿水や結晶の間に入り込んでいる膨潤水を多く含む。吸湿水や膨潤水は、植物が利用できない無効水である。
農業では古くから植物栽培に適した土として、「水持ちがよく、水はけのよい土」が求められている。そのような土とは、有効水が多く、無効水を速やかに流すことができる土壌である。
バーク堆肥には無効水が多く、無効水が酸素不足から生じる根腐れを助長する要因となっている。林試移植法は、土壌としてバーク堆肥を単独で使用し、さらに通気性がない畦シートを用いるため、根腐れの問題が非常に起こりやすい。
本発明では、透水性および通気性を有するシートを用いる。
シートが透水性を有するとは、具体的には、0.1×10−2cm/s以上の透水係数を有することが好ましい。透水係数は、0.1乃至5×10−2cm/sがさらに好ましく、0.2乃至2×10−2cm/sが最も好ましい。
シートが通気性を有するとは、具体的には、20cm3/cm2/秒以上の通気度を有することが好ましい。通気度は、20乃至500cm3/cm2/秒であることがさらに好ましく、50乃至200cm3/cm2/秒であることが最も好ましい。
シートは、0.02乃至2mmの厚みを有することが好ましく、0.05乃至1mmの厚みを有することがさらに好ましく、0.1乃至0.5mmの厚みを有することが最も好ましい。また、シートの目付は、10乃至100g/m2が好ましく、20乃至80g/m2がさらに好ましく、30乃至70g/m2が最も好ましい。
シートの物性は、原則としてJIS−L−1906(一般長繊維不織布試験法)に従って測定する。
また、不織布は、根回しが終了後、そのまま、すなわち根鉢を不織布で巻いた状態で、樹木を移植先まで搬送することができる。すなわち、不織布は、樹木の搬送において、そのまま根巻き材として利用することができる。これに対して、林試移植法で用いられている畦シートは、樹木の搬送には適していない。林試移植法で根回しが終了後、樹木を移植先まで搬送する際には、根鉢から畦シートを外し、代わりに根鉢を「こも」で巻く作業を行うことが普通である。
市販の不織布(例えば、旭化成せんい(株)製のエスタスエステル)を用いることができる。
本発明では、さらに、最大容水時の三相分布における液相の割合が60%以上である培養土を用いる。液相の割合は、65%以上であることが好ましく、70%以上であることがさらに好ましく、75%以上であることが最も好ましい。
培養土は、最大容水時の三相分布における気相の割合が30%未満であることが好ましい。気相の割合は、26%未満であることがさらに好ましく、22%未満であることが最も好ましい。
培養土は、最大容水時の三相分布における固相の割合が10%未満であることが好ましい。固相の割合は、7%未満であることがさらに好ましく、4%未満であることが最も好ましい。
培養土の仮比重は、0.2未満であることが好ましい。
培養土のpHは、7未満であることが好ましい。
第1表において、「仮比重」は、培養土を乾燥した時の単位容積当たりの質量比を示す。「固相」、「液相」および「気相」は、最大容水時の三相分布、すなわち、飽水時の固体、水および空気の割合である。「pH」は、培養土20mlに蒸留水100mlを添加して測定した値である。
────────────────────────────────────────
培養土 仮比重 固相 液相 気相 pH
────────────────────────────────────────
バーク堆肥(参考) 0.3 12.1% 56.0% 31.9% 6.9
────────────────────────────────────────
ピートモス(カナダ) 0.1 3.5% 76.5% 20.0% 4.0
ブラックピート(ネベマ) 0.1 4.4% 69.7% 25.9% 5.9
ココピート 0.1 2.9% 79.0% 18.1% 6.7
牛オガ堆肥 0.1 14.2% 81.8% 4.0% 8.8
────────────────────────────────────────
ピートモスおよびココピートが特に好ましい。ピートモスは、比較的短繊維のピートモス(例、カナダ産ピートモス)が好ましい。ココピートは、椰子ガラをチップ化したものである。ピートモスおよびココピートには、バーク堆肥と比較して雑菌の混入が少なく、根の切り口のカルス形成が促進されるとの効果がある。
(樹木の種類と樹勢)
本発明の方法は、根回しを必要とする高中木の移植に適している。本発明の方法は、根回しを必要とする高中木であれば、常緑樹と落葉樹、あるいは針葉樹と広葉樹の区別なく適用できる。
一般に、若木のように樹勢がある樹木の移植は容易で、老木、大木あるいは病虫害にかかった樹木の移植は困難である。ただし、本発明の移植方法は、樹木への負担が小さいとの効果があるため、樹勢が弱った樹木であっても、本発明に従うことにより移植が可能になる。
移植のための作業(根回し)を開始する時期は、秋〜春が適しており、夏は不適当であるとされている。東京近辺では、2月〜3月が最適で、11月下旬〜12月中旬が次の適期である。
ただし、本発明の移植方法は、樹木への負担が小さいとの効果がある。そのため、本発明に従うと不適当とされる夏に樹木を移植することも可能になる。後述する実施例2は、最も不適当とされる6月に根回しを行った例である。
樹木は、地下部と地上部とで、水分および養分の観点でバランスがとれている必要がある。樹木の移植では、根回しのため地下部が減少し、水分の吸収量が極端に減少する。そのため、予め移植前に地上部を剪定し、地下部と地上部とのバランスをとる方法が普通に採用されている。
ただし、本発明の移植方法では、樹木の発根が促進され、速やかに根が伸長するため、地上部の剪定を極力抑えることができる。従って、本発明によれば、樹形を損なうことなく樹木を移植できる。
作業を開始する前に、樹木の周囲の上土を除去して樹木の状態を調べ、根鉢の寸法を決定する。
根鉢の直径は、一般に、樹木の根元直径の3〜5倍である。根鉢の深さは、一般に、樹木の根元直径の1.5〜2.5倍である。すなわち、根鉢は、一般に、樹木の根元直径の3〜5倍の直径を有する半球に近い形状を有する。ただし、具体的な根鉢の寸法は、移植による樹木への負担のような樹木側の条件と、搬送手段のような人間側の条件との双方を考慮して決定する。すなわち、樹木の負担を軽減するためには可能な限り大きな根鉢が望ましいが、搬送手段を考えると可能な限り小さな根鉢が望ましい。
本発明の移植方法は、樹木への負担が小さいとの効果があるため、本発明によれば比較的小さな根鉢でも移植が可能になる。
本発明の移植方法は、下記の工程(1)〜(6)が必須である。
(1)樹木の根鉢の周囲を掘り下げる工程
(2)環状剥皮を行う工程
(3)シートで掘り下げた部分を覆う工程
(4)培養土を充填する工程
(5)樹木を養生する工程
(6)樹木を移植先まで搬送する工程
以下、各工程について、順次説明する。
(樹木の根鉢の周囲を掘り下げる工程)
図1は、樹木の根鉢の周囲を掘り下げた状態を示す断面模式図である。(a)は林試移植法で行われている掘り下げ方法の態様(本発明にも適用可能)であり、(b)は本発明において好ましい掘り下げ方法の態様である。
図1では、樹木の根元直径(D)の4倍の直径(4D)を有する半球に近い形状に根鉢を設定している。
図1の(a)に示すように、林試移植法では、根鉢(図1では、直径が4Dのほぼ半球状)の周囲を、根鉢の直径の1/10程度の巾(図1では0.4D)で溝状に掘り下げる。本発明でも、(a)と同様の方法を採用できる。
(b)のように広く掘り下げる場合は、機械掘削を採用できる。具体的には、(1−1)機械掘削により根鉢の周囲に人が入れる程度まで広く掘り下げ、(1−2)環状剥皮(下記)を実施する根を選定し、そして(1−3)人力で仕上げ掘削を行う手順で処理することが望ましい。
環状剥皮は、根鉢から出ている根のうち、比較的大きな支持根を3〜5本選択して実施する。環状剥皮の幅は、一般に15〜20cmである。
なお、根鉢から出ている残りの根は、切断する。
環状剥皮を行うことで、それよりも幹側の皮の切断面の発根を促進できる。環状剥皮を行った根は、水分を幹側に供給するため、地上部の剪定を極力抑制できる。また、環状剥皮を行った支持根が残るため、支持根が支柱としても機能する。
図2に示すように、環状剥皮では、形成層およびそれよりも外側の篩部を除去する。これにより、根の幹側(基部)から根の先端部への養分の移動が阻止される。一方、残存する木部により、根の先端部から根の基部への水分の移動は維持される。
皮の切断面には、発根促進剤(例えば、β−インドール酪酸、商品名:オキシベロン)を塗布し、カルス形成を促進することが好ましい。環状剥皮面には、防腐剤(例、チオファネートメチル、商品名:トップジン)を塗布することが好ましい。
環状剥皮を行わない根は、鋭利な刃物で切断する。太い根には、切断面に面取りを行い、発根促進剤を塗布し、カルス形成を促進することが好ましい。
図3は、シートで掘り下げた部分を覆った状態を示す断面模式図である。(a)は林試移植法で行われている掘り下げ方法の態様(本発明にも適用可能)であり、(b)は本発明において好ましい掘り下げ方法の態様である。
(a)の態様では、本発明に従う透水性および通気性を有するシート(例、不織布)で掘り下げた部分の外側を覆う。
図3の(b)に示すように、支柱(例、パイプ)を打ち込み、板とシートを補強することが好ましい。
図4は、シートで覆った部分に培養土を充填した状態を示す断面模式図である。(a)は林試移植法で行われている掘り下げ方法の態様(本発明にも適用可能)であり、(b)は本発明において好ましい掘り下げ方法の態様である。
(a)の態様では、掘り下げた部分に、本発明に従う最大容水時の三相分布における液相の割合が60%以上である培養土を充填する。
図4の(a)および(b)に示すように、根鉢の上部はマルチング資材で覆って、保護することが好ましい。根鉢の外側の上部に、水鉢を切ってもよい。
樹木を養生する期間は、シート内(特に培養土を充填した部分)に根毛が充分に発根するまでの期間である。
本発明に従う方法を採用することで、養生に要する期間を短縮できる。
図5は、搬送用の根鉢の状態を示す断面模式図である。(a)は林試移植法で行われている掘り下げ方法の態様(本発明にも適用可能)であり、(b)は本発明において好ましい掘り下げ方法の態様である。
図5に示すように、シートおよびシート内の培養土を含む根鉢と共に樹木を移植先まで搬送する。
図5に示すように、シートは根巻き材としても利用できる。よって、シートの上から網掛けを行うことも可能である。これにより、移植の作業を大幅に省力化できる。
樹高10m、幹回り1.09m、枝張り12mのソメイヨシノを移植した。
9月に、以下の根回しを実施した。
次に機械掘削により根鉢の周囲に人が入れる程度まで広く掘り下げ、環状剥皮を実施する根(四方に伸びた比較的大きな支持根)を3本選定し、そして人力で仕上げ掘削を行った。
パイプを根鉢の周囲に円形に打ち込み、ベニヤ板に取り付けた不織布を立て込んだ。根鉢と不織布との隙間は、10〜20cmに設定した。ベニヤ板の継ぎ目、および環状剥皮を行った支持根の周囲には、不織布の端切れを当てた。
(5)5月まで約8ヶ月間、養生した。
発根状態を調べたところ、環状剥皮の幹側および太い根の面取り部分から勢いよく発根していた。
(6)不織布をそのまま根巻き材として利用し、その上から縄掛けを行って、移植先まで搬送した。
[実施例2]
樹高10m、幹回り1.7mのクスノキを移植した。
6月下旬に以下の根回しを実施した。
次に機械掘削により根鉢の周囲に人が入れる程度まで広く掘り下げ、環状剥皮を実施する根(四方に伸びた比較的大きな支持根)を4本選定し、そして人力で仕上げ掘削を行った。
パイプを根鉢の周囲に円形に打ち込み、ベニヤ板に取り付けた不織布を立て込んだ。根鉢と不織布との隙間は、10〜20cmに設定した。ベニヤ板の継ぎ目、および環状剥皮を行った支持根の周囲には、不織布の端切れを当てた。
(5)70日間、養生した。
発根状態を調べたところ、環状剥皮の幹側および太い根の面取り部分から勢いよく発根していた。伸長した根の長さは、60cmに達していた。ほぼ1日に1cm伸びたことになる。
(6)不織布をそのまま根巻き材として利用し、その上から縄掛けを行って、移植先まで搬送した。
(b) 本発明において好ましい掘り下げ方法の態様
D 樹木の根元直径
Claims (4)
- 樹木の根鉢の周囲を掘り下げる工程;露出した根に環状剥皮を行う工程;透水性および通気性を有し、さらに樹木の根の伸張を抑制できる強度を有するシートで掘り下げた部分の全部または一部を覆う工程;シートで覆った部分に最大容水時の三相分布における液相の割合が60%以上である培養土を充填する工程;シート内に根毛が充分に発根するまで樹木を養生する工程;そして、シートおよびシート内の培養土を含む根鉢と共に樹木を移植先まで搬送する工程からなる樹木の移植方法。
- 培養土が、最大容水時の三相分布における気相の割合が30%未満である請求項1に記載の樹木の移植方法。
- 根鉢がシートに覆われ、根鉢とシートとの間に培養土が充填され、根鉢とシートとの間の根の部分に環状剥皮が行われており、シート内に根毛が充分に発根している樹木の移植用根鉢であって、シートが透水性および通気性を有し、かつ培養土が最大容水時の三相分布における液相の割合が60%以上であることを特徴とする樹木の移植用根鉢。
- 培養土が、最大容水時の三相分布における気相の割合が30%未満である請求項3に記載の樹木の移植用根鉢。
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