JP2007012353A - コネクタとその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コネクタの端子の後端部が屈曲した状態で接続するコネクタにおいて、コネクタの端子の後端部をきちんとハウジングで覆うことができ、接続時に端子が抜けないというコネクタの要請を効果的に満たしつつ、容易に製作が可能な、オス側の電極を有する電極コネクタおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】
メスハウジング2と、前記メスハウジングに設けられた複数の孔部に、それぞれ挿入された複数の電極ピン3と、を備えている。当該電極ピン3は、鍔部31により、コネクタ本体の接続部21のある前方側28から後方側29へ移動することがないよう固定する。メスハウジング2は、前記溝部20において、前記孔部の軸方向に沿って複数の溝部20を備えており、前記複数の孔部は、溝部20によって仕切られている。溝部20の内部に屈曲部32が形成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】
メスハウジング2と、前記メスハウジングに設けられた複数の孔部に、それぞれ挿入された複数の電極ピン3と、を備えている。当該電極ピン3は、鍔部31により、コネクタ本体の接続部21のある前方側28から後方側29へ移動することがないよう固定する。メスハウジング2は、前記溝部20において、前記孔部の軸方向に沿って複数の溝部20を備えており、前記複数の孔部は、溝部20によって仕切られている。溝部20の内部に屈曲部32が形成されている。
【選択図】 図2
Description
この発明は、プリント基板の表面に実装されるオス側の電極を有する電極コネクタとその製造方法に関する。
従来、プリント基板の表面に実装される電極コネクタにおいて複数の電極端子を保持しつつ、その周囲をモールドで固めて成形するインサート成形により、電極コネクタを製造する方法があった。
また、モールドのハウジングを製作した後、端子を圧入により固定する方法が行われており、このような方法について、文献が開示されている(特許文献1〜4)。
また、モールドのハウジングを製作した後、端子を圧入により固定する方法が行われており、このような方法について、文献が開示されている(特許文献1〜4)。
特許文献1には、プリント基板に実装されるコネクタにおいて、コネクタハウジングとプリント基板との間で露出している端子をプラスチックのカバーで覆った構成が開示されている。
特許文献2、3には、電極ピンを有する側のコネクタについて、接続部側の端子圧入部分に鍔を設けている構成が開示されている。
特許文献4において、コネクタハウジングの端子挿入部に溝を設けた構成が開示されている。また、この文献には端子が屈曲した部分を有する端子金具が、接続部の後端から挿入している構成が開示されている(特許文献4の図6符号11A。)。
特開平8−288019号公報
特開2000−123895号公報
特開平10−154542号公報
特許3405449号公報
特許文献2、3には、電極ピンを有する側のコネクタについて、接続部側の端子圧入部分に鍔を設けている構成が開示されている。
特許文献4において、コネクタハウジングの端子挿入部に溝を設けた構成が開示されている。また、この文献には端子が屈曲した部分を有する端子金具が、接続部の後端から挿入している構成が開示されている(特許文献4の図6符号11A。)。
しかしながら、コネクタの端子の後端部が屈曲した状態でプリント基板に接続せざるを得ない場合、例えば、基板の端部から突出した位置に設けざるを得ない場合には、従来構成では、製造するのが困難であった。即ち、複数の電極ピンの各々をコネクタハウジングの絶縁材で絶縁分離して配置され、かつ、電極ピンが抜けにくいという、コネクタ本来に求められる仕様を満たすコネクタを、複雑な形状の別部材を用いることなく構成することは困難であった。以下、前記従来技術を挙げて、その困難性について説明する。
まず、前述した「電極端子を保持しつつ、その周囲をモールドで固めて成形するインサート成形による方法」は、電極端子を保持すること等に大変な手間を要する。
また、ハウジングを製作した後に電極ピンを挿入する構成によれば、このような屈曲した端子をハウジング内部に形成しつつ、複数の電極ピンの各々を絶縁分離して配置することは、困難であった。なぜなら、電極ピンを挿入するハウジングの孔部分が直線であることが、孔部分へ容易に電極ピンを挿入することの前提となるからである。したがって、コネクタの端子の後端部が屈曲した端子をこの方法で製作する場合には、屈曲した部分以降は開放していなければ製作困難であった。
また、ハウジングを製作した後に電極ピンを挿入する構成によれば、このような屈曲した端子をハウジング内部に形成しつつ、複数の電極ピンの各々を絶縁分離して配置することは、困難であった。なぜなら、電極ピンを挿入するハウジングの孔部分が直線であることが、孔部分へ容易に電極ピンを挿入することの前提となるからである。したがって、コネクタの端子の後端部が屈曲した端子をこの方法で製作する場合には、屈曲した部分以降は開放していなければ製作困難であった。
このように後端部が開放している場合には、メスハウジングの絶縁材で分離されているより、空気中に露出している方が絶縁抵抗が低い。したがって、前記インサート成形によりハウジングに覆われている場合に比べて、金属片が入って導通したり、電子が放電したりすることによって誤動作を生じるおそれがあり、信頼性の低下につながる問題があった。
一方、特許文献4のように、一部屈曲した端子を端子の接続部の後端側から挿入すれば、複雑な端子形状を予め形成して挿入することが可能であるが、メス側のコネクタに差し込んで結合する際に、少しでもこじれて挿入すればメス側の端子にオス側の端子が押されるので、端子が抜けやすいという問題があった。
また、特許文献1の構成では、プラスチックのカバーという電極分離のための、複雑な形状の別部材を要し、金型制作費の面でコストアップになる問題があった。
したがって、従来構成では、電極分離のための複雑な形状の別部材を用いることなく前記仕様を満たすには、インサート成形による方法以外では困難であった。
そこで、本発明は、コネクタの端子の後端部が屈曲した状態で接続するコネクタにおいて、コネクタの端子の後端部において電極の分離ができ、接続時に端子が抜けないというコネクタに求められる仕様を効果的に満たしつつ、電極の分離をするための別部材を用いることなく、容易に製作が可能なオス側の電極を有する電極コネクタおよびその製造方法を提供することを目的とする。
この発明は、上記課題を解決するため、以下の構成を備えている。
(1)本発明は、
メスハウジングと、
前記メスハウジングに設けられ直線状に形成された複数の孔部にそれぞれ挿入された複数の電極ピンと、を備え、
前記電極ピンは、前記電極ピンに嵌合するオスコネクタが接続される前方側から後方側へ移動しないよう該電極ピンを固定する電極ピン固定手段を備え、
前記メスハウジングは、前記後方側において、複数の電極ピンの各々を仕切って配置する溝部を備え、
前記電極ピンは、前記溝部において屈曲されているコネクタであることを特徴とする。
メスハウジングと、
前記メスハウジングに設けられ直線状に形成された複数の孔部にそれぞれ挿入された複数の電極ピンと、を備え、
前記電極ピンは、前記電極ピンに嵌合するオスコネクタが接続される前方側から後方側へ移動しないよう該電極ピンを固定する電極ピン固定手段を備え、
前記メスハウジングは、前記後方側において、複数の電極ピンの各々を仕切って配置する溝部を備え、
前記電極ピンは、前記溝部において屈曲されているコネクタであることを特徴とする。
なお、「前記電極ピンに嵌合するオスコネクタが接続される前方側」は、前記電極ピンに嵌合するオスコネクタが接続される側である。したがって、前記電極ピンがオスコネクタ側の端子に接続される側の前記電極ピンの端の近傍部分となる。「後方側」は、前記孔部に関して、前方側と逆側の部分となる。後述の(4)の構成も同様である。
(2)本発明は、
前記電極ピン固定手段は、前記電極ピンに形成された鍔部で構成し、前記コネクタの前記孔部の入り口において、前記鍔部が当接することにより前記電極ピンを固定することを特徴とする。
前記電極ピン固定手段は、前記電極ピンに形成された鍔部で構成し、前記コネクタの前記孔部の入り口において、前記鍔部が当接することにより前記電極ピンを固定することを特徴とする。
(3)本発明は、
前記孔部は、前記溝部に沿った方向に複数形成され、
前記メスハウジングは、前記溝部で前記複数の孔部の後方側端部間に段差が形成されており、この段差に沿って前記電極ピンが屈曲されていることを特徴とする。
前記孔部は、前記溝部に沿った方向に複数形成され、
前記メスハウジングは、前記溝部で前記複数の孔部の後方側端部間に段差が形成されており、この段差に沿って前記電極ピンが屈曲されていることを特徴とする。
(4)本発明は、
メスハウジングと、前記メスハウジングの内部に屈曲した状態で固定される複数の電極ピンを備えたコネクタの製造方法であって、
前記メスハウジングに設けられ第1の方向に直線状に形成された複数の孔部に対して、前記電極ピンに嵌合するオスコネクタが接続される前方側から後方側に向けて複数の電極ピンを各々圧入する第1の工程と、
前記メスハウジングの前記後方側において形成されている複数の溝部で、前記第1の工程で挿入された前記電極ピンを、前記溝部内に形成されている段差に沿って屈曲する第2の工程と、を備えることを特徴とする。
メスハウジングと、前記メスハウジングの内部に屈曲した状態で固定される複数の電極ピンを備えたコネクタの製造方法であって、
前記メスハウジングに設けられ第1の方向に直線状に形成された複数の孔部に対して、前記電極ピンに嵌合するオスコネクタが接続される前方側から後方側に向けて複数の電極ピンを各々圧入する第1の工程と、
前記メスハウジングの前記後方側において形成されている複数の溝部で、前記第1の工程で挿入された前記電極ピンを、前記溝部内に形成されている段差に沿って屈曲する第2の工程と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、コネクタの端子の後端部が屈曲した状態で接続するコネクタにおいて、コネクタの端子の後端部をハウジングで覆うことができるので電極を絶縁分離でき、接続時に端子が抜けないというコネクタに求められる仕様を効果的に満たすことができる。また、このような効果を発揮できる電極コネクタを容易に製造できる。
図1を用いて、本実施形態のコネクタについて説明する。図1は、第1の実施形態に係るコネクタおよびそのハウジングの外観図である。図1(A)は、本実施形態のコネクタの前方側から見た外観図を示している。図1(B)は、本実施形態のコネクタのメスハウジングについて図1(A)の後方から見た図である。まず、図1(A)のように、コネクタ1の外観の構成として、モールド製のメスハウジング2と、メスハウジング2の凹部接触面22の内部に8本の電極ピン3を備えている。前方側となる凹部接触面22においてオスハウジングのコネクタと嵌合して、接続するようになっている。また、電極ピン3は、それぞれ屈曲部32を有しており、この後端でプリント基板6に接続する(後述、図2参照。)。また、図1(B)に示すように、接続部の後端には複数のスリット状の溝部20を有している。
なお、図1のメスハウジング2は、プラスチック等絶縁材であれば、モールド製に限られない。以下の説明も同様である。
次に、図2を用いてコネクタを基板に実装したときのコネクタ内部の構成を説明する。図2は、本実施形態に係るコネクタの実装図を表す断面図(図1(A)のA−Aの位置の断面)と、電極ピン3の部品図を示している。
まず、前述したように、コネクタ1は、電極ピン3の屈曲部32の後端でプリント基板6に半田付けされている。また、本実施形態のコネクタでは、実装時にケース4とカバー5から突出した位置でコネクタ1を固定している。これは、本実施形態のコネクタ1の実装形態は、都合上、コネクタ1に嵌合するオスコネクタをケース4とカバー5に格納されたプリント基板6から突出した位置で接続する必要があるためである。このような接続に対応するため、電極ピン3は、それぞれ、内部で2つの屈曲部32を有している。
また、図1で示した凹部接触面22の近傍、および下方後端に見えるそれぞれ8本の電極ピン3は、図2(A)に示すように内部では一本の電極ピン3としてつながっており、それぞれ2箇所の屈曲部32を有している。この電極ピン3は、その部品図が図2(B)のような形状をしており、鍔(つば)部31を備えている。電極ピン3は、前方側28から、圧入によりメスハウジング2に固定する(後述図4参照。)。このとき鍔部31は、接続部21の奥に設けてあるメスハウジング2の鍔受け部24(後述図3参照。)に当接する。この鍔部31により、オスコネクタとの接続時に、電極ピン3がこじれても、後方側29側へ電極ピン3が後退してコネクタ1から外れるという問題が生じることはない。
また、図2(A)の点線領域に示す溝部20は、図1(A)に示すように複数のスリット状の溝であって、斜線で示したメスハウジング2の断面の位置では、溝部20はメスハウジング2内部の隙間を形成している。そして、この隙間それぞれには、図2(A)に示すように電極ピン3が埋め込まれている。その溝部20と溝部20との間は、メスハウジング2のモールド材が存在する。このように溝部20ごとに各々の電極ピン3が仕切られているから、このような仕切りがない空気中よりも、メスハウジング2の絶縁材がある方が、金属片が入る可能性がなく、また絶縁率が高い。したがって、図1に示したような複数の電極ピン3は、図2の紙面上下方向に並ぶ電極をピン3を効果的に絶縁分離することができる。
さらに、本実施形態のコネクタでは、図2に示すように、図2で示す断面に水平な方向にも複数(2本)の電極ピン3を備えている。即ち、同一の溝部20の間に複数(2本)の電極ピン3を備えている。この2本の電極ピン3相互の電極の分離を図るため、後方側29の電極ピンが入っている孔部23の後端部231A、231Bに段差27を設けている(後述、図3の説明参照。)。これにより、図2のように、同一の溝部20間に複数の電極ピン3を備えている場合に、金属片が入って導通したり電子が放電したりする危険性を抑えることができる。
このように、溝部20、段差27によって、金属片が入って導通したり、電子が放電したりする危険性を抑えることができるが、さらに、本実施形態のコネクタでは、万全を喫すため、金属片の付着等を防止する簡易なカバー5によって、係る危険性を遮断している。
なお、コネクタの電極の数は、図1では、図2の紙面に垂直な方向に4本あり、図2に示すようにそれぞれ溝部20の内側に2本存在し、合計4x2=8本となっているが、それぞれの本数は4本、2本に限られない。
次に、図3を用いて、コネクタ1のメスハウジング2の形状について説明する。図3は、本実施形態に係るコネクタのハウジング2を図1(B)のB−B断面図で表した図である。なお、当該図1(B)と、図1(A)のA−A断面図とは、現実には同一の位置での断面図を示している。まず、電極ピン3が挿入される部分は、図3に示すように、貫通した直線状の孔部23となっている。図2で示した電極ピン3は、この孔部23に挿入する(後述、図4(A)参照。)。また、点線部分で示した溝部20はメスハウジング2内部の隙間を形成している。そして、接続部21の奥に、図1で示した8本の電極ピン3を通す孔部23(横線部分の領域で図示。)が、それぞれ溝部20(図3の点線部分の領域)の底に貫通している。この前方側の孔部23の入り口には、図2の説明で前述した電極ピン3の鍔部31を受ける鍔受け部24を設けており、コネクタ1を組み立てると電極ピン3と鍔部31が当接する(図2参照。)。また、図3で示すように、メスハウジング2の部品には、2箇所の孔部の後方端部231A、231B間に段差27を設けている。これにより、同一の溝部20に2つ以上の電極ピン3を設ける場合において、後述図4(B)のように、第1の屈曲部32A、32Bを設ける場合に、電極ピン3の間の距離を稼ぐとともに、メスハウジングの絶縁材により、絶縁抵抗を高め、放電を防ぐことができる。
なお、溝部20は、金型を用いて成形することができるから、切削加工により切り込みを設ける必要性は必ずしもない。
次に、図3、4を用いて、コネクタ1の組み立て方法を説明する。図4は、本実施形態に係るコネクタの製造工程を表す図を示すものである。図4(A)の電極ピンの組立工程1は、このように電極ピン3を状態を図3で示す孔部23にそれぞれ圧入した状態を表した図である。この組立工程1では、図3のメスハウジング2に対し、図2(B)で示した電極ピン3を、前方側28から後方側29へ孔部23にそれぞれ圧入して、この電極ピン3を鍔部31が鍔受け部24に接する位置まで挿入する。
次に、図4(B)で示す電極ピンの組立工程2では、図4(A)の状態から、図3で示した孔部の後方端部231A、231B(図3参照。)を支点として、前記溝部内に形成されている段差27に沿って、電極ピン3を屈曲する。これにより、第1の屈曲部32A、32Bを形成する。このように、電極ピン3を、孔部の後方端部231A、231B(図3参照。)を支点として屈曲して形成しているので、容易にこれらの屈曲されている部分を形成できる。また、図3で示したメスハウジング2の部品図には、同一の溝部20に2つ以上の電極ピン3を設ける場合において、電極ピン3の間の距離を稼ぐとともに、メスハウジングの段差27のモールド材により絶縁抵抗を高め、放電を防ぐことができる。
このように、図4(A)、図4(B)で示すようにして、第1の屈曲部32A、32Bを形成しているので、溝部20は、少なくとも、電極ピン3を挿入した孔部23の軸方向から、第1の屈曲部32A、32Bより先の部分が向いている方向までは、開口している必要がある。
次に、図4(C)で示す電極ピンの組立工程3では、図4(B)の状態から電極ピン3をさらに屈曲して、第2の屈曲部320A、320Bを形成する。第2の屈曲部320A、320Bについても、電極ピン3間の距離を稼いで放電を防ぐ観点から屈曲する位置を互いに異ならせている。
以上のとおり、図4で示した方法によってコネクタ1を製造できるので、電極ピン3を固定しつつ、周りのメスハウジング2をモールドで固めて成形するといった、製造上困難が伴うインサート成形をする必要はない。また、接続部21(図2参照。)の側から電極ピン3を挿入しているから、コネクタ1をオスコネクタと接続する時にこじれても、ピンが抜け落ちることはない。また、電極ピン3を挿入した後、第1の屈曲部32A、32B、第2の屈曲部320A、320Bを形成しているから、これら電極ピン3を孔部23に通せないゆえに、第2の屈曲部320A、320Bを形成できないということがない。しかも、電極ピン3は、溝部20の間に収められており、溝部20で分離された電極ピン3間の放電を防止できる。
なお、図4(A)で示す電極ピンの組立工程1は、本発明の「第1の工程」に相当する。
図4(B)で示す電極ピンの組立工程2は、本発明の「第2の工程」に相当する。また、組立工程3で行った電極ピンの第2の屈曲部320A、320Bは、組立工程2の前に行っても良い。
図4(B)で示す電極ピンの組立工程2は、本発明の「第2の工程」に相当する。また、組立工程3で行った電極ピンの第2の屈曲部320A、320Bは、組立工程2の前に行っても良い。
また、本実施形態の構成によれば、以下の効果を奏する。
本実施形態の構成によれば、複数の電極ピンの各々を仕切って配置する溝部が設けられているので、電極ピンを電気的に分離することができる。前記電極ピンが屈曲形成された部分は、前記溝部内に収まっており、金属片が入って導通したり、電子が放電したりすることによる誤動作を抑えることができる。なぜなら、空気中で開放しているよりも、メスハウジングの絶縁材で分離されている方が、絶縁抵抗が高いからである。
また、コネクタを差込んで接続する時においては、前記電極ピンは電極ピンの固定部(本実施形態では、鍔部および圧入部)により固定されているから、こじれて挿入すればメス側の端子にオス側の端子が押されるので、端子が抜けやすいという前記した問題は生じない。逆に、コネクタを抜く時には、前記屈曲されている部分により引っ掛かりが生じるので、端子が抜けることはない。また、前記圧入部の強度が十分であれば、コネクタを抜く時に圧入部により端子を保持できる。
また、製造時の作りやすさの面について、前述の仕様を満たすコネクタを別部材を用いることなく製作することは、前述のとおり、従来インサート成形による方法」しかなかったが、本実施形態では、インサート成形のような電極を保持する必要がないので容易に製作することが可能となる。また、前記屈曲されている部分は、前記溝部に沿って折り曲げることができるので容易に形成できる。
また、コネクタを差込んで接続する時においては、前記電極ピンは電極ピンの固定部(本実施形態では、鍔部および圧入部)により固定されているから、こじれて挿入すればメス側の端子にオス側の端子が押されるので、端子が抜けやすいという前記した問題は生じない。逆に、コネクタを抜く時には、前記屈曲されている部分により引っ掛かりが生じるので、端子が抜けることはない。また、前記圧入部の強度が十分であれば、コネクタを抜く時に圧入部により端子を保持できる。
また、製造時の作りやすさの面について、前述の仕様を満たすコネクタを別部材を用いることなく製作することは、前述のとおり、従来インサート成形による方法」しかなかったが、本実施形態では、インサート成形のような電極を保持する必要がないので容易に製作することが可能となる。また、前記屈曲されている部分は、前記溝部に沿って折り曲げることができるので容易に形成できる。
また、電極ピンの固定する方法としては、例えば、本実施形態の構成のように鍔部を備えることや、コネクタの製造方法で紹介した構成のように前記接続部側から圧入する方法が考えられる。なお、後述のコネクタの製造方法から明らかなように、前記接続部側から圧入する構成であっても、前記屈曲されている部分は、前記圧入後に形成できるから、前記屈曲されている部分を形成できないという問題は生じない。ただし、本実施形態のコネクタにおいては、必ずしも電極ピンを圧入して固定する必然性はない。
本実施形態の構成のように、前記鍔部は、電極ピンの移動を溝部側へ移動することを制限するから、コネクタの差込結合時に、こじれて端子が抜けやすいという問題を一層効果的に回避できる。
図1に示すように、本実施形態のコネクタの構成では、電極ピンそれぞれを仕切る溝部が設けられているので、電極ピンを電気的に分離することができる。また、本実施形態のコネクタでは、溝部に沿って、2本以上の電極を埋め込む場合は、前記孔部を複数設けて、この溝部に加え、この溝部内に前記段差が形成されているから、電極ピンの前記屈曲した部分において、その電極間の放電を防ぎ、距離を稼ぐことができる。また、この段差部分において、メスハウジングの絶縁材が配置されることになるから、この屈曲した部分において、絶縁抵抗を高めることができる。なぜなら、前述のとおり、空気中で開放しているよりも、メスハウジングの絶縁材で分離されている方が、絶縁抵抗が高いからである。一方、前記文献1の構成のように、プラスチックのカバーで覆った構成では、このようなメスハウジングの内部まで絶縁材を配置することはできない。
また、上述の本実施形態のコネクタの製造方法によれば、以下の効果を奏する。
前記ハウジングは、前記溝部を有しており、第1の工程において、電極ピンをメスハウジングの孔部に圧入して固定した後、第2の工程により、前記該溝部内に形成されている段差に沿って折り曲げて、電極ピンの屈曲する部分を形成することになる。したがって、前記メスハウジングの内部に屈曲して形成された部分を有するコネクタを製造する場合において、前述したインサート成形によることなく、前記溝部によって、複数の電極ピンの各々を仕切って配置するコネクタを容易に製造できる。
また、この構成の前記第1の工程で、オスコネクタの接続される前方側から後方側に向けて複数の電極ピンを各々圧入する構成を形成できる。したがって、この製造方法により製造されたコネクタは、コネクタを差込んで接続する時において、前述で指摘したような、こじれて前記溝部側へ端子が抜けやすいという問題は生じない。また、この構成によれば、コネクタを抜く時にも、前記屈曲されている部分により引っ掛かりが生じるので、端子が抜けることはない。
また、このように構成しても、電極ピンを前記コネクタ本体の接続部側から固定した後、屈曲されている部分を折り曲げて形成するから、コネクタ後端部に複雑な屈曲されている部分を有していても、電極ピンを前記孔部に挿入できないといった問題は生じない。
さらに、このような溝内部に電極ピンの屈曲した部分を形成するのは、従来構成であれば作業が困難となるが、本実施形態の構成であれば、前記第2の工程においては、前記電極ピンの屈曲されている部分を前記溝部内に形成されている段差に沿って屈曲するから、これを容易に形成できるメリットがある。
1−コネクタ
2−メスハウジング
20−溝部
21−接続部
22−凹部接触面
23−孔部
231A−孔部の後方端部
231B−孔部の後方端部
24−鍔受け部
27−段差
28−前方側
29−後方側
3−電極ピン
3A−電極ピン
3B−電極ピン
31−鍔部
32−屈曲部
32A−第1の屈曲部
32B−第1の屈曲部
320A−第2の屈曲部
320B−第2の屈曲部
4−ケース
5−カバー
6−プリント基板
2−メスハウジング
20−溝部
21−接続部
22−凹部接触面
23−孔部
231A−孔部の後方端部
231B−孔部の後方端部
24−鍔受け部
27−段差
28−前方側
29−後方側
3−電極ピン
3A−電極ピン
3B−電極ピン
31−鍔部
32−屈曲部
32A−第1の屈曲部
32B−第1の屈曲部
320A−第2の屈曲部
320B−第2の屈曲部
4−ケース
5−カバー
6−プリント基板
Claims (4)
- メスハウジングと、
前記メスハウジングに設けられ直線状に形成された複数の孔部にそれぞれ挿入された複数の電極ピンと、を備え、
前記電極ピンは、前記電極ピンに嵌合するオスコネクタが接続される前方側から後方側へ移動しないよう該電極ピンを固定する電極ピン固定手段を備え、
前記メスハウジングは、前記後方側において、複数の電極ピンの各々を仕切って配置する溝部を備え、
前記電極ピンは、前記溝部において屈曲されているコネクタ。 - 前記電極ピン固定手段は、前記電極ピンに形成された鍔部で構成し、前記コネクタの前記孔部の入り口において、前記鍔部が当接することにより前記電極ピンを固定する請求項1記載のコネクタ。
- 前記孔部は、前記溝部に沿った方向に複数形成され、
前記メスハウジングは、前記溝部で前記複数の孔部の後方側端部間に段差が形成されており、この段差に沿って前記電極ピンが屈曲されている請求項1、2のいずれかに記載のコネクタ。 - メスハウジングと、前記メスハウジングの内部に屈曲した状態で固定される複数の電極ピンを備えたコネクタの製造方法であって、
前記メスハウジングに設けられ第1の方向に直線状に形成された複数の孔部に対して、前記電極ピンに嵌合するオスコネクタが接続される前方側から後方側に向けて複数の電極ピンを各々圧入する第1の工程と、
前記メスハウジングの前記後方側において形成されている複数の溝部で、前記第1の工程で挿入された前記電極ピンを、前記溝部内に形成されている段差に沿って屈曲する第2の工程と、を備えるコネクタの製造方法。
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JP2005189538A JP2007012353A (ja) | 2005-06-29 | 2005-06-29 | コネクタとその製造方法 |
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Cited By (1)
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JP2008206314A (ja) * | 2007-02-20 | 2008-09-04 | Densei Lambda Kk | 電源モジュール |
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- 2005-06-29 JP JP2005189538A patent/JP2007012353A/ja active Pending
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