JP2007010607A - 音名検出器及びプログラム - Google Patents

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Abstract


【課題】 自己相関によるピッチ測定のための計算量を少なくし、基音のレベルが弱い場合や低音域の楽音等であっても高精度なピッチ測定を効率的に行えるようにする。
【解決手段】 調律器1における音名検出処理では、外部から入力される音響波形の音名を検出するための自己相関処理を実行する。ステップS40〜S42では入力された音響波形について、所定の時間範囲の変数m1〜m4を対象に自己相関を求める(第1の自己相関手段)。ステップS43では、前記第1の自己相関手段の変数m4について計算結果に基づき音響波形の音域が高音域か低音域かを判定する(音域判定手段)。ステップS44又はS45では、前記音域判定手段で判定した音域に対応する時間範囲を対象に、前記音響波形について自己相関を求める(第2の自己相関手段)。そして、ステップS46、S47において第2の自己相関手段の計算結果に基づき音名を決定する。
【選択図】 図10

Description

この発明は、外部から入力される音響信号のピッチを測定し、その音響波形の音名を検出する音名検出器及びプログラムである。
周知の通り、調律器はピアノ等の自然楽器の調律を行う際に利用される装置である。調律器として従来から知られるものには、楽器から発音された音響信号の音高(ピッチ)を検出し、当該音響信号の音名及びオクターブと、該音響信号の音高が調律の基準となる音高(調律対象周波数)からどれだけずれているかを表示する機能を有するものがある。この種の調律器において音高を測定する方法には、次のような方法が従来から知られる。すなわち、入力された音響信号(入力波形)をそのゼロクロス点毎に「1」又は「0」に反転してなる矩形パルス波に整形することで2値化した参照波形を作成し、該作成した参照波形を前記各ゼロクロス点の時間間隔ずつ遅延させた遅延波形を作成し、参照波形と遅延波形の相関を求めて、相関が高い遅延量を入力波形の周期とすることで、入力波形の音高を測定する方法が知られる(例えば下記特許文献1参照)。
また、上記参照波形と遅延波形の相関を求めるピッチ測定方法の改良として、所定の閾値に基づき入力波形のレベルの上限ピーク値及び下限ピーク値を判定し、参照波形と遅延波形との間でピーク値の存在点の相関を求める処理を行い、参照波形と遅延波形の相関と、ピーク値存在点の相関との双方の相関が高い遅延波形の遅延量を入力波形の周期とする方法があった(例えば、下記特許文献2参照)。
特公平3−42412号公報 特開平9−257558号公報
しかし、上記特許文献1又は特許文献2のいずれに開示された方法においても、入力波形をそのゼロクロス点毎に「1」又は「0」に反転してなる矩形パルス波に整形することで2値化した参照波形を作成しているので、ゼロクロス点付近で生じたノイズに大きく影響されてしまい、ゼロクロスの周期決定が難しく、ピッチ測定が困難であるという不都合があった。また、入力波形に強い倍音成分が含まれる場合(基音が弱い場合)には、その倍音の周期で高い相関がとれてしまう等、ピッチ測定の精度が低下してしまう。また、低音域では、参照波形と遅延波形の遅延量が大きくなるため、上記の方法ではピッチ測定が困難になり、ピッチ測定精度が不十分だった。
上記特許文献2においては、ピッチ測定の別の方法として、入力波形全体の自己相関を求め、これにより入力波形のピッチを測定する方法が存在することが記述されている。しかしながら、入力波形全体の自己相関を求める方法では、同文献2において指摘されている通り、非常に膨大な計算量を必要とする。従って、この方法によって、或る楽器の全音域にわたり高い精度の自己相関関数の計算を行うことは実用的ではなかった。このことから、この種のピッチ測定方法を適用した製品(調律器)においては、例えば低音域のピッチ測定ができない等の性能上の制約があった。
この発明は、基音のレベルが弱い場合や低音域の楽音等であっても高精度なピッチ測定を行えるようにすると共に、ピッチ測定のための計算量を少なくした音名検出器を提供することを目的とする。
この発明は、音響波形を入力する入力手段と、前記入力された音響波形のサンプルデータについて所定の時間範囲を対象に自己相関を求める第1の自己相関手段と、前記第1の自己相関手段の計算結果に基づき、前記入力された音響波形の属する音域を判定する音域判定手段と、前記音域判定手段で判定した音域に対応する時間範囲を対象に、前記音響波形について自己相関を求める第2の自己相関手段と、前記第2の自己相関手段の計算結果に基づき音名を決定する音名決定手段とを具えることを特徴とする音名検出器である。
また、入力される音響波形の音名を検出する処理をコンピュータに実行させるためのソフトウェアプログラムであって、音響波形を入力するステップと、前記入力された音響波形のサンプルデータについて、所定の時間範囲を対象に自己相関を求める第1の自己相関ステップと、前記第1の自己相関ステップの計算結果に基づき、前記入力された音響波形の属する音域を判定する音域判定ステップと、前記音域判定ステップで判定した音域に対応する時間範囲を対象に、前記音響波形について自己相関を求める第2の自己相関ステップと、前記第2の自己相関手段の計算結果に基づき音名を決定する音名決定ステップとを含むことを特徴とするプログラムとして構成してもよい。
この発明によれば、入力された音響波形のサンプルデータについて、所定の時間範囲を対象に自己相関を求める第1の自己相関手段が、所定の時間範囲のみを対象にした自己相関の計算を行い、該第1の自己相関手段の計算結果に基づき、音域判定手段は音響波形の属する音域を判定する。前記所定の時間範囲は、音域判定手段において音域の判定が可能な計算結果を得られる範囲であればよく、これは極短い時間範囲に設定できる。従って、第1の自己相関手段における計算量は極めて少量であってよい。第2の自己相関手段では、音域判定手段で判定した音域に対応する時間範囲を対象に音響波形について自己相関を求め、音名決定手段はこの第2の自己相関手段の計算結果に基づき音名を決定する。第2の自己相関手段においては、音域判定手段により既にピッチを測定すべき音域が絞り込まれているので、限られた音域のみを対象にして自己相関の計算を行うことができる。従って、第2の自己相関手段の自己相関処理もまた、限られた処理対象範囲のみについて計算すればよいことになるので、その計算量を削減することができる。自己相関によるピッチ測定は、ノイズに対して比較的安定したピッチ測定を行うことができ、また、基音のレベルが弱い場合や低音域の楽音等においても比較的高精度なピッチ測定が可能である。従って、この発明によれば、自己相関処理の計算量を大幅に少なくし、安定性並びに精度の高いピッチ測定を効率的に行うことができるという優れた効果を奏する。
以下添付図面を参照して、この発明の一実施例ついて説明する。以下の実施例では、この発明に係る音名検出器を、アコースティックピアノを調律するための調律器の形態で構成及び実施する例について説明する。
図1は、この発明の一実施例に係る調律器の使用時の概要を説明するための概念図である。図1において符号1はこの実施例に係る調律器であり、符号2は調律すべき楽器の一例としてアコースティックな発音機構を具えた鍵盤楽器(アップライトピアノ)を示している。調律器1は、例えばPDA(Personal Digital Assistants:情報携帯端末)で構成され、この実施例に係る調律機能の実現するためのソフトウェアプログラムを実行可能である。また、調律器1は、周知のPDAに一般的であるのと同様に、情報の表示及び画面上からの操作入力が可能な表示器(例えば液晶スクリーン等)3を具える。調律器1には、ピアノ2において発音されたピアノ演奏音を取得するためのマイクロフォン4が接続されている。該マイクロフォン4によってピックアップした音が調律器1に対する入力波形として供給される。詳しくは後述する通り、この実施例に係る調律器1は、マイクロフォン4を介して供給される入力波形のピッチ(音高)を検出し、該検出したピッチに基づく音名を表示器3に表示する機能を有する。また、調律器1は、マイクロフォン4を介して供給される入力波形の周波数と比較基準用の周波数(調律対象周波数)の位相関係つまり周波数もしくは周期関係を示す画像(表示パターン)を表示器3に表示する機能を有する。なお、図1においては、図示及び説明の便宜上、調律器1に対してマイク4を外部接続するように描かれているが、マイク4は調律器1に内蔵される構成であっても差し支えない。
以下の説明において、最初に入力波形の周波数と比較基準用の周波数(調律対象周波数)の位相関係つまり周波数もしくは周期関係を示す画像(表示パターン)を表示する表示制御について述べて、次に、ピッチ検出処理についての説明を行うものとする。
図2は調律器1の電気的ハードウェア構成の概略を示すブロック図である。調律器1は、CPU10、ROM11、RAM12を含むマイクロコンピュータと、マイクロフォン4から供給される入力波形を取り込むためのインターフェース13、表示制御部14及び操作検出部15とから構成され、各装置間がバス16を介して接続される。インターフェース13は、アンプ及びAD変換器を含み、マイク4を介して入力されアナログオーディオ波形信号を適宜増幅及びディジタル波形信号に変換して信号処理系に供給する。表示制御部14はCPU10からの指示に基づき表示器3の表示を制御する。PDAにおける表示器3の表示は、ソフトウェアによって概ね15〜20Hzの周期で更新されており、この周期は当該調律器1に入力されうるピアノ音の最低音の周波数よりも遅いものである。また、操作検出部15を介して表示器3上での操作入力やその他の操作子の入力に応じた指示がCPU1に与えられる。
CPU10は調律器1の全体的な動作を制御すると共に、この実施例に係る調律機能、すなわち、音名検出機能及び入力波形の周波数と調律対象周波数のずれに応じた表示パターンを表示する機能を実現するためのソフトウェアプログラムを実行する。前記各機能を実現するためのソフトウェアプログラムは例えばROM11等のメモリに記憶されていてよい。RAM12は、CPU10が信号処理を実行する際に、各種パラメータや各種データを記憶するワークエリア、あるいは、マイク4を介して取り込んだ波形データを格納するメモリ領域として使用される。
図3(a),(b)は、表示器3に読み出される表示画面の一例を示す図である。表示画面30には、調律対象周波数と入力波形の周波数とのずれ(両者の位相関係)を示す画像「表示パターン32」を表示するための波形表示部31が設けられている。図3(a)は調律対象周波数と入力波形(ピアノ音)の周波数が一致している場合の表示パターン32を示し、同図(b)は調律対象周波数と入力波形の周波数がずれている場合の表示パターン32を示している。なお、この表示パターン32の表示制御の原理や表示動作については後述する。
また、表示画面30には、数値や音名(A〜F)等の情報を入力するためのボタン画像群からなる操作入力部33が具わる。ユーザは、画面上に表示されたボタン画像にペン等の操作ツールを当てて、操作入力することができる。ユーザは、操作入力部33から調律対象となる音高の指定や、各種パラメータの設定等を行う。表示画面30の設定値表示部34には、調律対象となる音高等の各種パラメータの設定値が表示される。
設定値表示部34に表示されるパラメータには、図に示すとおり、音名(note)、オクターブ(oct.)、キー番号(keyNo.)、セント値(cent)、及び、調律対象周波数(freq)がある。ユーザは、操作入力部33のボタン画像等を用いて音名/数値入力により音名(note)及びオクターブ(oct.)の値を指定できる。キー番号(keyNo.)は、周知の通り、ピアノ鍵盤に具わる88鍵の各鍵に対して、最低音の鍵から最高音の鍵の順に1〜88の番号を順次割り当てられた、各鍵に固有の番号であって、音名とオクターブにより音高が特定されれば、当該音高に対応するキー番号が一義に定まる。すなわち、ユーザは、音名及びオクターブの指定により、調律対象とする調律対象音高を指定することができる。調律対象周波数は、基本的には、該指定された調律対象音高に対応する周波数に相当するものである。音高に対応する正規の周波数は、各音高毎に予め設定された所定値であり、例えばテーブル参照等により設定されてよい。以下、この実施例において、該調律対象周波数の値を示すパラメータを「Hz値」と称する。また、セント値は、前記Hz値をユーザが任意に修正するためのパラメータである。従って、設定値表示部34の調律対象周波数(freq)の欄には、指定された調律対象音高の周波数をセント値で修正したHz値が表示されることになる。例えば、同図に示すとおり、指定された音高が第5オクターブのA(keyNo.=49)で、セント値が0であれば、調整対象周波数は第5オクターブのAに相当する周波数(この例では440Hz)になる。なお、セント値は、周知の通り、音高差を対数表現で表した値であって、100セントが12音階の半音に相当する。
図4及び図5は、表示パターン32の表示制御の原理を説明するための概念図である。図4(a),(b)において、符号40a,40bで示す波形は調律器1に入力された入力波形(ピアノ音)である。この実施例に係る表示パターン32の表示制御においては、入力された入力波形から、調律対象周波数Hzの周期毎に、後述する窓幅パラメータ「W値」に基づく時間範囲(位相範囲)にわたる波形区間の波形を抽出する処理を行い、該抽出された各波形区間毎に、該区間内の波形の周期性を明示する表示情報を作成する。前記表示情報は、当該波形をそのゼロクロス点毎に「1」又は「0」に反転してなる2値化情報(後述の図7を参照)であり、該区間毎の波形の周期性を2段階の濃度で画像化しうるデータである。そして、表示画面30(表示器3)の表示更新周期の1周期内で作成される前記各波形区間毎の各表示情報を重ね合わせて、該重ね合わせた多値の情報に応じた表示形態の表示パターン32を表示器3に表示させる。以上がこの実施例に係る表示パターンの表示制御の原理の大略である。
図4(a)において、(1)は調律対象周波数Hzに一致する周波数の入力波形40aが入力された場合の波形図を示しており、(2)は該(1)の入力波形40aから調律対象周波数Hzの周期ごとに抽出される波形区間毎の波形41a〜41eであって、同図において該各波形区間毎の波形41a〜41eは、各波形のゼロクロス点毎に「1」又は「0」に反転した2値の表示情報によって各波形の周期性を2段階の濃度で画像化(周期パターン)されたものにより示されている。入力波形40aの周波数と調律対象周波数Hzが一致しているので、各波形区間の波形41a〜41eの抽出は、入力波形40aの周期に同期したタイミングで行われることになる。従って、各波形区間の波形41a〜41eとして、各々の位相関係が一致つまり同じ周期特性を持つものが抽出される。これら各波形区間の波形41a〜41eの周期パターンの画像を重ね合わせると、図5(a)に示すような表示パターン32aを得ることができる。各波形41a〜41eの周期性が一致しているので、これらを重ね合わせた表示パターン32aは、各波形41a〜41eと同じ周期性を持つ2段階の濃淡画像となることが図5(a)から見て取れる。
一方、図4(b)において、(3)は調律対象周波数Hzと異なる周波数の入力波形40bが入力された場合(Hz値と入力波形の周波数がずれている場合)の波形図を示し、(4)は該(3)の入力波形40bから調律対象周波数Hzの周期ごとに抽出される波形区間毎の波形41f〜41jを2段階の濃度で画像化した周期パターンを示している。この場合、入力波形40bと調律対象周波数Hzがずれているので、各波形区間の波形41f〜41jとして、それぞれ位相がずれた周期パターンが抽出されることになる。これら各波形区間の波形41f〜41jの周期パターンの画像を重ね合わせると、図5(b)に示すような表示パターン32bを得ることができる。各波形41f〜41jの位相関係がずれているので、これらを重ね合わせた表示パターン32bは、該各波形41f〜41jの位相関係のずれに応じた多段階(少なくとも3段階以上)の濃淡を持つ多値の濃淡画像となる。
図5(a),(b)に示す表示パターン32a,32bは、表示更新周期の1周期内で抽出された各波形区間毎の波形41a〜41e,41f〜41jを重ね合わせたものである(図4(a),(b)参照)。すなわち、この実施例では、表示更新周期の1周期内で可能な数(図の例では5つ)だけ波形区間毎の波形の抽出を行い、該表示更新周期の1周期毎に、抽出した各波形区間毎の波形の表示情報を重ね合わせて、表示パターン32の表示態様を更新する。図5(a)のように、入力波形40aの周波数と調律対象周波数Hzが一致している場合には、各表示更新周期毎に更新される表示パターン32aは、同じ周期性を持つ2段階の濃淡画像となるので、見かけ上、表示パターン32aの表示態様で停止しているように見える。これに対して、図5(b)のように、入力波形40bの周波数と調律対象周波数Hzがずれている場合には、各表示更新周期毎に更新される表示パターン32bの周期性が一定でないため、見かけ上、表示パターン32bが波形表示部31(図3参照)上を流れるように見え、表示態様が一定状態で停止することがない。また、表示器の表示更新周期が入力波形40bの周波数の周期と調律対象周波数Hzの周期と公倍数の関係になる場合に、表示パターン32bが停止しているように見えてしまったとしても、表示パターン32bは多段階(少なくとも3段階以上)の濃淡を持つ多値の濃淡画像によって入力波形40bの周波数と調律対象周波数Hzのずれを明示することができるようになる。なお、表示パターン32の表示制御の動作の詳細については後述する。
入力波形から各波形区間を抽出する際の時間範囲(位相範囲)すなわち入力波形に窓をかける幅(窓幅)は、窓幅パラメータ「W値」に基づき設定される。W値は、調律対象周波数Hzの波形を何周期分抽出するかによって、各波形区間毎の波形を抽出する時間範囲(位相範囲)を規定するパラメータである。例えば、図4乃至図5に示す例では、波形区間の時間範囲として、調律対象周波数Hzの波形を2.5波形分抽出するようW値が設定されている。Hz値の周期と入力波形40aの周期が一致していれば、波形41a〜41eとしてちょうど2.5周期分の波形が抽出され、これらを重ね合わせた表示パターン32aとして2.5周期分の周期パターンの画像が表示される(図4乃至図5の(a)参照)。また、Hz値の周期と入力波形40bの周期がずれている場合には、一致していなければ、図4乃至図5の(b)に示す通り、抽出される各波形41f〜41jは2.5周期分の波形にならない。
W値の設定を変更することで、波形表示部31における表示パターン32(図3参照)の表示サイズを変更可能である。各波形区間毎の波形を抽出する時間範囲を小さくすれば、波形表示部31における表示パターン32の表示サイズは相対的に大きくなることになる。表示パターン32の表示サイズを拡大することで、ユーザはHz値の周期と入力波形40aの周期の微小なずれまで視認できるようになり、より精密な調律が行えるようになるという利点がある。
次に、この実施例に係る調律器1において調律作業を実行するための作業手順等について、図6、図7及び図9のフローチャートを参照して説明する。
調律器1の電源投入に応じて、調律器1では図6のフローチャートに示す処理が実行される。図6のステップS1では各種パラメータの初期設定を行っている。ここで初期設定されるパラメータは、基準ピッチ、調律対象周波数(Hz値)、セント値及びW値等である。各パラメータの初期設定値は、例えば、基準ピッチ=440Hz、調律対象周波数Hz=440Hz、セント値=0cent、W値=Hz値の2.5周期分、にそれぞれ設定されるものとする。ステップS2において、作業者は、当該調律器1において音階を設定するための基準ピッチ(スタンダードピッチ)を入力する。すなわち、基準ピッチとなるピアノ中央のA音(キー番号49のA)の周波数を、440Hz、442Hz或るいは439Hz等、幾つかの候補うちからを任意に選択することができる。続いて、調律器1では、表示画面30(図3参照)上の波形表示部31において表示パターン32の表示が開始されると共に、図7に示す表示制御の動作(タスク)が開始される(ステップS3及びステップS4)。なお、図6では、図示及び説明の便宜上、ステップS3の「表示開始」及びステップS4の「タスク開始」を別々のステップとして描いているが、双方とも、実質的には、後述図7及び図9の処理の開始に照応している。
ステップS5においては、調律カーブの選択を受け付けている。調律カーブは、ピアノの88鍵の各鍵に対応する音高の周波数を定めたデータテーブルである。調律カーブとして、ピアノの種類(グランドピアノ/アップライトピアノ)や、大きさ等に応じた複数種類のデータテーブルがROM2乃至RAM3等適宜のメモリ内に記憶されおり、作業者は調律するピアノの種類に応じた調律カーブを選択できてよい。該調律カーブに記述された各音高の周波数は、ピアノの特性に鑑みて、高音側のピッチが平均率による周波数の理論値よりも高めに設定されている。上記ステップS2において基準ピッチとして設定された周波数に基づき、平均率による各音高の周波数の理論値を計算することはできる。しかし、実際のピアノの調律においては、その理論値をそのまま各音高の周波数として適用するのは不適当な場合がある。その場合には、調律カーブを使用することで、ピアノの特性や、使用するピアノの種類或いは大きさ等に適った各音高毎の周波数を得ることができる。
上記ステップS1〜S5は、調律器1の使用に際しての初期設定に相当する処理である。すなわち、これら各ステップS1〜S5の実行順序は図示の順に限らない。ユーザは、以下に述べるステップS6〜S11により各種パラメータの設定を行う。
ユーザの操作入力(前記図3等を参照)により、調律対象の音高が指定された場合には(ステップS6のyes)、ステップS7において、前記ステップS5で選択した調律カーブ又は平均律による理論値に基づき、指定された音高の周波数を求めて、この値を調律対象周波数のパラメータ「Hz値」に設定する。また、ユーザの操作入力により、セント値が入力された場合には(ステップS8のyes)、ステップS9において、該入力されたセント値に応じて調律対象周波数Hzを修正する。また、ステップS10では、W値の変更による表示パターンの表示サイズの選択を受け付けている。この実施例によれば、ユーザは表示パターンの表示サイズとして通常のサイズと拡大サイズのいずれかを選択できる。すなわち、W値が変更された場合(ステップS10のyes)、ステップS11では前記変更に応じてW値を設定する。W値が変更されると、入力波形から波形区間を抽出する時間範囲が変更されるので、表示パターンの表示サイズを任意に変更できる。表示サイズ変更の使い方としては、最初に、通常サイズの表示を見ながら大まかに調律を行った後、表示サイズを拡大して微妙な周波数のずれを見る場合等に使用できる。
以降、調律器1の電源がオンされている間は、ステップS6〜S11を繰り返すことで、ユーザによるHz値変更及び表示サイズ変更を受け付けることができるようになっている。
図7は、上記図6のステップS3及びS4において起動開始する表示パターン表示制御の動作の手順を示すフローチャートである。
図7に示す処理は、当該調律器1の表示器3(表示画面30)の表示更新周期に応じた起動タイミング毎に起動するタイマ処理であり、この処理の起動機会毎に、波形表示部31の表示パターン32(図3参照)が更新される。この実施例では一例として調律器1をPDAで構成する例を示している。前述の通りPDAにおける表示器3の表示は、ソフトウェアによって概ね15〜20Hzの周期で更新される。従って、当該処理もまた15〜20Hz周期程度で起動する。
ステップS20において、マイクロフォン4を介して入力された入力波形(ピアノ音)を所定のサンプリング周期でサンプリングすることでピアノ音を調律器1に取り込む。サンプリング周波数は例えば44.1kHzとする。ステップS21では、各サンプリングタイミング毎にサンプリングされた入力波形(ディジタル波形信号)をRAM12上のメモリ領域に書き込む。ステップS22では、前記RAM12上のメモリ領域に所定サンプル数以上の波形信号のサンプルデータが読み込まれたかどうかを判断する。波形信号のサンプルデータの読み込みが該所定サンプル数に満たない場合(ステップS22のno)は、波形信号のサンプルデータが該所定サンプル数に達するまで、波形信号の取り込み(上記ステップS20及びS21)を繰り返す。一方、RAM12上のメモリ領域に読み込んだ波形信号のサンプルデータが所定サンプル数に達したら(ステップS22のyes)、次のステップS23に処理を進める。なお、前記所定サンプル数は、概ね、1024〜2048サンプル程度とする。
ステップS23において、前記図5のステップS7又はS9において設定された調律対象周波数のパラメータHz値に基づきバンドパスフィルタのフィルタ係数(パスする帯域幅及び中心周波数)を設定し、ステップS24において、RAM24のメモリ領域に読み込んだ波形に対して、前記設定したフィルタ係数によりバンドパスフィルタ処理を施す。このフィルタ処理により、入力波形に含まれる倍音成分等を除去し、調律対象周波数の成分を抽出することができる。
ステップS25において、前記図5のステップS11で設定されたW値に基づき、波形区間毎の波形として何周期分の波形を抽出するか(窓幅)を設定する。W値が2.5周期分に設定されていれば、窓幅は調律対象周波数Hzの周期の2.5周期分に相当する時間範囲になる。
ステップS26において、入力波形から、調律対象周波数Hz値の周期毎に、前記ステップS25で設定した窓幅の波形区間の波形を抽出する(窓をかける)。これにより、W値に応じた時間範囲の波形区間毎の波形が、表示更新周期の1周期内でHz値の周期が到来する回数に応じた複数区間分抽出される。
ステップS27では、抽出された各波形区間毎に、該区間内の波形を、そのゼロクロス点毎に値が"0箔1"で反転する2値の情報に整形することで、その周期性を2値の濃淡によって明示する表示情報(「2値化情報」)を作成する。図8(a),(b)において、抽出された各波形区間毎の波形の2値化情報(ゼロクロス点毎に値が"0箔1"で反転する2値の情報)の構成例を示すと共に、各2値化情報の右側に、該各2値化情報を2段階の濃淡からなる周期パターン化したものを示す。図8(a),(b)に示す通り、2値化情報は、その各アドレスが当該波形区間における位相(時間)に対応付けられたデータで構成されている。すなわち、同図の例では、2値化情報は、Hz値の周期の2.5サイクル分の時間範囲を25段階のアドレスに分割し、各アドレスの値"0"又は"1"により、当該波形区間内の波形の周期性を2段階の濃度(「0」または「1」)で表現するデータである。同図(a)は入力波形とHz値の周期が一致している場合、(b)は入力波形とHz値の周期がずれている場合を示しており、図示及び説明の便宜上、各波形区間毎の波形に対して、図4,5と同様に、符号41a〜41e(図8(a))、符号41f〜41j(図8(b))を付与している。
ステップS28では、表示更新周期の1周期内で作成した前記各波形区間毎の2値化情報の相加平均を求めることで、該各2値化情報を重ね合わせた多値の情報(多値化情報)を作成する。そして、ステップS29では、前記ステップS28において作成された多値化情報に基づく表示形態で、波形表示部31に表示パターン32を表示させる。表示パターン32は、多値化情報に基づく濃淡画像を輝度乃至色相の違いによって示す画像である(図3(a),(b)の表示画面30を参照)。
図8(a)に示す通り、入力波形の周波数と調律対象周波数Hzが一致している場合には、2値化情報41a〜41eの相加平均である多値化情報42aは、各波形41a〜41eと同じ周期性を持つ2値(図においては"0"又は"5")のデータとなる。従って、この多値化情報42aに基づき表示される表示パターン32aは2段階の濃淡画像となる。一方、図8(b)に示す通り、調律対象周波数Hz値と入力波形の周波数が不一致の場合には、各波形区間毎の2値化情報41f〜41jの相加平均として求められる多値化情報42bは多段階(3段階以上;図においては"1","2","3"又は"4")の値を持つ情報となる。従って、この多値化情報42bに基づき表示される表示パターン32bは、多段階(3段階以上)の濃淡変化を持つ濃淡画像となる。
上記ステップS20〜S29の処理を表示画面30の表示更新周期に応じて実行することで、表示パターン32の表示形態が表示更新周期ごとに更新される。これにより、調律対象周波数Hzと入力波形の周波数が一致している場合(図8(a)参照)には、表示更新周期毎に、周期性の一致した2段階の濃淡を持つ表示パターン32aが繰り返し表示されるため、見かけ上、2段階の濃淡からなる表示形態の画像が一定位置で停止しているように見えるようになる。これに対して、調律対象周波数Hzと入力波形の周波数が不一致の場合(図8(b)参照)、表示パターン32は大略以下の2通りの見え方になる。すなわち、各表示更新周期毎に更新される表示パターン32bの周期性が一定しない(各各表示更新周期毎に更新される表示パターンの位相がずれる)ことから、見かけ上、表示パターン32bが波形表示部31(図3参照)上を流れているように見え、その表示態様が一定状態で停止しない。或いは、表示更新周期が入力波形の周波数の周期と調律対象周波数Hzの周期と公倍数の関係になる場合には、入力波形の周波数と調律対象周波数Hzが不一致であっても、表示パターン32bが一定位置に停止しているように見えてしまうが、この実施例によれば、表示パターン32bのように、濃淡画像の濃淡が多段階(3段階以上)で表示されることにより、入力波形の周波数と調律対象周波数Hzがずれていることを明示できる。
次に、調律器1における音名検出(ピッチ測定)機能について図9及び図10のフローチャートを参照して説明する。
図9に示す音名検出処理は、所定の起動周期毎に繰り返し実行される処理であり、該起動周期は比較的遅いサイクル(1秒間に数回程度)であってよい。図9のステップS30において、マイクロフォン4を介して入力された入力波形(ピアノ音)を所定のサンプリング周期でサンプリングすることでピアノ音を調律器1に取り込む。入力波形を取り込む際のサンプリング周波数は例えば44.1kHzとする。ステップS31では、各サンプリングタイミング毎にサンプリングされた入力波形のレベルが所定の音量レベル(音量閾値)以上であるかどうか判断する。入力波形のレベルが前記音量閾値以下であれば(ステップS31のno)、以下の処理を行わずにリターンする。一方、音量閾値以上の波形が入力されていれば(ステップS31のyes)、ステップS32において入力波形(ディジタル信号)をRAM12上のメモリ領域に書き込む。そして、ステップS33において、該メモリ領域に書き込んだ入力波形に対して図10に示す自己相関処理を実行する。
周知の通り、1つの波形信号を自己相関処理することで、該波形信号自身の持つ周期性を調べることができる。すなわち、或る入力波形x(k)について自己相関R(m)を求め、自己相関処理の結果、高い相関を得ることができた遅延量mを該入力波形x(k)の周期として推定することができる。ここで、自己相関処理によるピッチ測定をピアノ演奏音に特化する場合には、測定対象とするピッチの範囲は、ピアノの88鍵の各々に対応するピッチ範囲に限定されて差し支えない。従って、ピアノ演奏音のピッチ測定を行う場合には、最大でもピアノの88鍵の各々の周波数の周期(周波数の逆数)に対応する各時刻について自己相関関数R(m)を計算すればよい。すなわち、従来から知られる方法では、ピアノの88鍵の各々の周波数の周期に対応する88点の時刻を遅れ時間を変数mに設定して、この88点の各遅れ時間について自己相関の計算を行う必要があった。
これに対して、この実施例によれば、先ず第1の自己相関手段による自己相関の計算の結果に基づき入力波形の音域を大雑把に判定し、第2の自己相関手段において前記判定された音域のみについてピッチ測定のための自己相関を求めることで、自己相関処理の計算量を大幅に減少せしめ、効率的にピッチ測定(音名検出)が行えるようになる。この実施例に係る自己相関処理の具体的な動作の一例については図10等を参照して以下に説明する。
図10は前記ステップS33における自己相関処理の手順の一例を示すフローチャートである。ステップS40、ステップS41及びS42において、前記図9のステップS32においてメモリ領域に取り込んだ入力波形x(k)について、所定の時間範囲を対象に自己相関関数R(m)を求める処理を行う(第1の自己相関手段)。
ステップS40では、図11に示すデータテーブル50を参照して、自己相関の計算に使用する変数m(遅れ時間)を値の小さいものから順に設定する。データテーブル50は、計算に使用する遅れ時間mとして所定の時間範囲内の複数ポイントの時刻のデータから構成されるもので、ROM11又はRAM12等適宜のメモリに記憶されていてよい。このデータテーブル50に記憶されている各遅れ時間が「第1の自己相関手段」における自己相関処理の対象となる時間範囲に対応する。この実施例では一例としてm1=6,m2=12,m3=25,m4=50の4点の遅れ時間のデータがデータテーブル50に記憶されている。なお、この実施例において遅れ時間mはミリ秒(msec)単位で表現されたデータとする。
ステップS41では、ステップS40で設定された遅れ時間mについて下記に示す計算式1により入力波形x(k)について自己相関関数R(m)を求める計算を行う。
Figure 2007010607
この計算式1は、M個のサンプリングデータからなる或る入力波形x(k)と、それを遅れ時間mだけずらした入力波形x(k−m)に対して、それぞれかけ合せて累積し、平均化するという処理を表している。この自己相関処理の計算結果は適宜のバッファメモリに記録する。計算式1による計算は後述する通り自己相関関数R(m)の特性の大まかな傾向が判れば良いため、当該計算に使用するサンプルデータ数Mは500〜1000サンプル程度であってよい。
ステップS42では、データテーブル50のすべての遅れ時間m1〜m4について自己相関を計算を行ったかどうか調べ、未だすべての変数mについて計算が終わっていなければ(ステップS42のno)、ステップS40に戻り、テーブル50を参照して次の遅れ時間mを設定すると共に、該設定された変数mについて計算式1による計算を行うという処理を繰り返す。このように第1の自己相関手段では、上記ステップS40〜S42の処理を各遅れ時間m(この例ではm1〜m4の4点)毎に行うことで、所定の時間範囲(m1〜m4の範囲)を処理対象範囲として入力波形についての自己相関R(m)を求める。
図12(a)はステップS40〜S42における自己相関処理の計算結果を模式的に示す図である。同図(a)において縦軸に自己相関関数R(m)の値をとり、横軸に遅れ時間mをとる。また、入力波形が低い音であった場合の自己相関関数R(m)の特性の一例を実線で示し、高い音であった場合の自己相関関数R(m)の特性の一例を破線で示している。図12(a)において、処理対象の時間範囲(m1〜m4)における自己相関関数R(m)を見てみると、低音(実線)の場合には当該時間範囲においてはR(m)が正の値のままであり、また、高音(破線)の場合には時間範囲の最後(m4=50msec)の時点ではR(m)が負の値になっている。このことから明らかなように、ステップS40〜S42において計算式1により処理対象の時間範囲(m1〜m4)の4点の遅れ時間mについて自己相関を求めることで、自己相関関数R(m)の特性の大まかな傾向から遅れ時間mの値が小さいうちに入力波形の属する音域を判断することが可能である。
ステップS43では、上記ステップS40〜S42による自己相関処理(第1の自己相関手段)の計算結果にづき、最後の変数m4についての計算結果R(m)の値まで負であれば(ステップS43のyes)、当該入力波形の音域を高音域と判断し、ステップS44の「高音域用計算式2」による自己相関処理を行う。また、同計算結果R(m)の値が正であれば(ステップS43のno)、当該入力波形の音域を低音域と判断し、ステップS45の「低音域用計算式2」による自己相関処理を行う。ステップS44又はS45における自己相関処理が第2の自己相関手段に相当する。
ステップS44では、下記に示す高音域用計算式2により入力波形x(i)について自己相関関数R(m)を求める計算を行う。
Figure 2007010607
高音域用計算式2では、波形の周期が短いものと断定できるので、計算に使用する入力波形x(i)のサンプルデータ数M1を小さい値に設定してよい。この実施例では一例としてサンプルデータ数M1=512とする。変数mには高音域に対応する各鍵に割り当てられた音高周波数の逆数(周期)に対応する各値が設定される。この実施例において、例えば鍵盤中央に位置するキー番号45の鍵から最高音のキー番号88の鍵の44鍵に対応する音域を「高音域」とする。すなわち、この実施例では、第4オクターブの音名F〜第8オクターブの音名C(最高音)の音域が「高音域」となる。従って、変数mとしては、前記高音域の各鍵に割り当てられた音高(第4オクターブの音名F〜第8オクターブの音名C)の周波数の逆数、すなわち、変数m=10.54,11.16,11.83・・・112.5,119.2,126.3の44個の各値が設定されうる。言い換えれば、高音域は変数mの値が比較的小さい範囲である。なお、ここで挙げた変数mの数値例は、ピアノの基準ピッチ(第4オクターブの音名A)の周波数を440Hzとし、当該調律器1のサンプリングレートを44.1kHzとした場合のものであって、変数mはm=(1/周波数)*44.1kなる演算によって算出できる(但し「k」は1000を表す)。
上記計算式2により、M1個(512個)のサンプリングデータからなる入力波形x(i)を上記44個の各遅れ時間mについて自己相関処理を行うことで、高音域に属する各音高周波数(第4オクターブの音名F〜第8オクターブの音名C)の各周期に対応する各遅れ時間mについて自己相関関数R(m)を求める。
ステップS45では、下記に示す低音域用計算式3により入力波形x(j)について自己相関関数R(m)を求める計算を行う。
Figure 2007010607
この低音域用計算式3では、「M2−m/2」とすることで計算に使用する入力波形x(j)のサンプルデータ数M2を小さい値に設定できるよう工夫している。この実施例では一例としてサンプルデータ数M2=2048とする。変数mには低音域に対応する各鍵に割り当てられた音高周波数の逆数(周期)に対応する各値が設定される。この実施例において、例えばキー番号1の最低音の鍵から鍵盤中央に位置するキー番号44の鍵までの44鍵に対応する音域を「低音域」とする。すなわち、この実施例では、第0オクターブの音名A(最低音)〜第4オクターブの音名Eの音域が「低音域」となる。従って、変数mとしては、前記低音域の各鍵に割り当てられた音高(第0オクターブの音名A〜第4オクターブの音名E)の周波数の逆数、すなわち、変数m=133.8,141.7,150.2・・・1428,1513,1603の44個の各値が設定されうる。言い換えれば、低音域は変数mの値が比較的大きい範囲である。なお、ここで挙げた変数mの数値例の算出条件は上記と同様である。
上記計算式3により、M2個(2048個)のサンプリングデータからなる入力波形x(j)を上記44個の各遅れ時間mについて自己相関処理を行うこととで、低音域に属する各音高周波数(第0オクターブの音名A〜第4オクターブの音名E)の各周期に対応する各遅れ時間mについて自己相関関数R(m)を求める。
ステップS46では、上記ステップS44又はステップS45(第2の自己相関手段)による計算結果として出力された自己相関関数R(m)のうちで、R(m)が極大値となった遅れ時間mを求める。図12(b)はステップS44における高音域用計算式2の計算結果、同図(c)はステップS45における低音域用計算式3の計算結果を、それぞれ模式的に示す図であって、両図において縦軸は自己相関関数R(m)、横軸は遅れ時間mをそれぞれ示している。R(m)が極大値になるポイントは、最も相関が高い遅れ時間mである。従って、R(m)が極大値となった遅れ時間mは、当該入力波形の周期に対応する時間であると判断することができる。予め上記ステップS40〜ステップS43の処理により入力波形の音域を大まかに判別しているので、後段の計算(ステップS44又はステップS45)においては、高音域又は低音域のいずれかに対応する処理範囲の各変数mについて自己相関計算をするだけで、R(m)が極大値になるポイントを抽出できる。
ステップS47では、前記ステップS46で求めたR(m)が極大値となった遅れ時間mに基づき当該入力波形の音高(ピッチ)を決定する。或る波形信号の自己相関を求め、相関が高い遅延量を該波形信号の周期に推定できるのは周知の通りである。前述の通り、遅れ時間mはピアノの各鍵に割り当てれた音高の周波数の逆数に対応する値に設定されている。従って、遅れ時間mの値を周波数に換算すれば、当該遅れ時間mの周期に相当するピアノ鍵に割り当てれた音高の周波数を得ることができる。
ステップS48では、前記ステップS47で決定された音高(ピッチ)に対応する音名を表示する制御を行う。音名の表示は例えば表示画面30の設定値表示部34(図3参照)における音名(note)欄になされるものとする。音名のみならずオクターブ(oct.)やキー番号(keyNo.)を併せて表示してもよい。
以上説明した通り、この実施例によれば、先ずステップS40〜S42の処理(第1の自己相関手段)において、所定の時間範囲の数点(この実施例では4点)の変数mについて自己相関処理を行い、ステップS43において前記計算の結果に基づき入力波形の音域(高音域又は低音域のいずれか)を判定することで、極少ない計算量で入力波形の大雑把に音域別に振り分ける。その後、ステップS44又はS45の処理(第2の自己相関手段)により、前記音域のいずれかについてピッチ測定のための自己相関処理を行う。ステップS44又はS45のいずれの計算においても、ピッチ測定の対象となる音域を限定しているので、計算に使用するデータ数M1乃至M2や変数mの数を少なくすることができる。よって、第2の自己相関手段の計算量も削減することができる。従って、この実施例によれば、自己相関処理の計算量を大幅に少なくすることで、比較的ノイズに強く、基音が弱い場合等にも正確な測定が可能な精度の高いピッチ測定を効率的に行うことができるようになる。
なお、上記自己相関処理における遅れ時間mはサンプルデータの参照位置をいくつずらすかに対応している。このことは該自己相関処理が所定サンプリングレート(上記の例では44.1kHz)でサンプリングされたディジタル信号を扱っていることから理解される。従って、上記図10のステップS42,ステップS44又はステップS45の計算において、遅れ時間mが小数点以下を含む値の場合には、入力波形を遅れ時間mずらした波形(計算式1ではx(k−m),計算式2ではx(i−m),計算式3ではx(j−m))は適宜の補間演算(例えば1次補間等)によるリサンプリングを行うものとする。
なお、上記図10のステップS45の低音域用計算式3においては、更に、計算時に入力波形x(j)の変数jを適宜間引いて計算しても差し支えなく、これによりより一層計算量を少なくすることができる。
また、上記図10のステップS41の自己相関の計算式1では、変数mは図11のデータテーブル50に示すm1〜m4の4点について計算するものとしたが、変数m1〜m4の各数値は一例であって図示の例に限定されない。また、変数mの点数も4点に限らず更に細かく時間を設定して、計算点数を増やしても良い。また、自己相関の計算式1で使用する遅れ時間の時間範囲は、ステップS43において大まかな音域判別が可能な計算結果を得ることができる時間範囲であればよく、これも上記の例に限らない。すなわち、自己相関の計算式1の要点は、所定の短い時間範囲を処理対象に絞った少ない計算量で入力波形について自己相関を求め、その結果から当該入力波形の音域を大雑把に判定できるものであればよい。また、上記図10のステップS41では、データテーブル50を参照して変数mを設定するものとしたが、これに限らず、適宜の演算により変数mを設定してもよい。
また、上記実施例において、自己相関の計算式1〜3に使用する変数mの具体例として挙げた各数値は、調律の基準ピッチ(第4オクターブのA)を440Hz、調律器のサンプリングレートを44.1kHzと仮定した場合の例である。従って、上記の条件がことなれば各数値はそれに応じて変動するものである。
なお、上記図10のステップS44及びS45において、キー番号1〜44を低音域に割り当て、キー番号45〜88を高音域に割り当てる例について説明したが、低音域及び高音域の音高割り当ての形態はこの限りではない。また、例えば、低音域にキー番号1〜50を割り当て、高音域にキー番号39〜88を割り当てる等、低音域と高音域とで一部の音高が重複するよう割り当てるようにしても良い。このように構成することで、計算量が若干増えるものの誤検出の防止効果が高まる。なお、低音域及び高音域に対する音高の割り当ては、各音域の自己相関処理における変数mの数値範囲に対応する。
また、上記の実施例では、図10のステップS43においては、自己相関の計算式1の結果に基づき入力波形を高音域と低音域の何れか一方に判別する例を示したが、これに限らず、ステップS43において、自己相関の計算式1の結果に基づき入力波形を高音域、低音域及び中音域の3領域のいずれかに判別するよう構成してもよい。この場合の音域判別構成としては、自己相関の計算式1の処理対象範囲中の最後の変数m4におけるR(m)の値が正か負かという判定要素に加えて、例えば、所定の極小値痾とR(m)が最初に負になる時点との比較を判定要素とする。そして、両判定要素の結果の組み合わせに応じて、入力波形を高音域、中音域及び低音域の3領域で判別してもよい。この場合は、ステップS43から中音域用の計算式に分岐する処理が更に加わる。中音域用の自己相関処理では、中音域に該当する音高の周波数の逆数を変数mとする自己相関の計算が行われる。
なお、上記実施例においては、この発明に係る調律器をピアノの調律に利用する例について述べたが、該調律器はピアノ以外の楽器の調律にも適用可能である。また、この発明に係る調律器をPDA(携帯情報端末)によって構成する例について説明したが、これに限らず、上述した調律機能を実現するソフトウェアプログラムを実行可能な装置でさえあれば、パーソナルコンピュータ、その他適宜の装置により構成及び実施して差し支えない。また、上述した調律機能を実現する信号処理回路を備えた調律器などで構成してもよい。また、表示器は、液晶画面に限らず、複数のLEDを所定の時間範囲(位相範囲)に対応付けて列状に並べたもの等で構成してもよい。また、この発明は、コンピュータにおいて、上述した調律機能を実現するソフトウェアプログラムとして構成及び実施されてもよい。
この発明の一実施例に係る調律器を使用する際の全体像を示す外観図。 同実施例に係る調律器の電気的ハードウェア構成を示すブロック図。 同実施例に係る調律器の表示画面の一例を示す図であって、(a)は調律対象周波数と入力波形の周波数が一致している状態、(b)は調律対象周波数と入力波形の周波数が不一致な状態。 同実施例に係る調律器における表示パターンの表示制御原理の概要を説明するための図であって、(a)は調律対象周波数と入力波形の周波数が一致している状態、(b)は調律対象周波数と入力波形の周波数が不一致な状態。 図4に示す抽波形区間毎に抽出した入力波形を重ねたものを表す図。 同実施例に係る調律器における使用手順の概要を示すフローチャート。 同実施例に係る調律器における表示制御の手順を示すフローチャート。 同実施例に係る調律器において入力波形に基づき作成される2値化情報及び該2値化情報に基づき多値化情報を説明するための概念図であって、(a)は調律対象周波数と入力波形の周波数が一致している状態、(b)は調律対象周波数と入力波形の周波数が不一致な状態。 同実施例に係る調律器における音名検出処理の手順を示すフローチャート。 前記図9の音名検出処理における自己相関処理の手順を示すフローチャート。 同実施例に係る自己相関の計算に用いる変数mのデータテーブル。 (a)は同実施例に係る自己相関の計算式1の結果、(b)は同実施例に係る自己相関の計算式2の結果、(2)は同実施例に係る自己相関の計算式3の結果をそれぞれ模擬的に示す図。
符号の説明
1 調律器、2 ピアノ、3 表示器、4 マイクロフォン、10 CPU、11 ROM、12 RAM、13 インターフェース、14 表示制御部、15 操作検出部、30 表示画面、31 波形表示部、32 表示パターン

Claims (2)

  1. 音響波形を入力する入力手段と、
    前記入力された音響波形のサンプルデータについて、所定の時間範囲を対象に自己相関を求める第1の自己相関手段と、
    前記第1の自己相関手段の計算結果に基づき、前記入力された音響波形の属する音域を判定する音域判定手段と、
    前記音域判定手段で判定した音域に対応する時間範囲を対象に、前記音響波形について自己相関を求める第2の自己相関手段と、
    前記第2の自己相関手段の計算結果に基づき音名を決定する音名決定手段と
    を具えることを特徴とする音名検出器。
  2. 入力される音響波形の音名を検出する処理をコンピュータに実行させるためのソフトウェアプログラムであって、
    音響波形を入力するステップと、
    前記入力された音響波形のサンプルデータについて、所定の時間範囲を対象に自己相関を求める第1の自己相関ステップと、
    前記第1の自己相関ステップの計算結果に基づき、前記入力された音響波形の属する音域を判定する音域判定ステップと、
    前記音域判定ステップで判定した音域に対応する時間範囲を対象に、前記音響波形について自己相関を求める第2の自己相関ステップと、
    前記第2の自己相関手段の計算結果に基づき音名を決定する音名決定ステップと
    を含むことを特徴とするプログラム。







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