JP2007010355A - プリント配線板の光学的検査方法およびプリント配線板のパターン検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】上部からの凹みや打痕等による不良パターンを有する不良基板を排除した信頼性の高いプリント配線板を提供する。
【解決手段】先ず塗料塗布手段13により、ステージ11に載置された被検査プリント配線板12の被検査パターン面に形成された被検査パターンP,…のうち、予め決められた基準パターン厚以上のパターン(銅箔表面)にパターン認識のための塗料R1を塗布する。次に光学走査手段15により被検査パターン面を光学的に走査して被検査パターン面の画像を取得し、検査装置17により、被検査パターン面に形成された被検査パターンP,…を画像認識してパターン上部からの凹みや打痕等による不良パターンを認識する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プリント配線板のパターン検査に適用されるプリント配線板の光学的検査方法およびパターン検査装置に関する。
プリント配線板は、近年、非常に高密度化かつファインパターン化されており、目視等による外観検査ではパターン形成のチェックが困難になっている。そこで、現在のプリント配線板製造工程では、通常、パターン形成後に、AOI(Automatic Optical Inspection)装置を用いてパターンチェックを行っている。このAOI装置は光学的に物体の外観状況を把握し、コンピュータを用いた画像処理によって良否を判定する光学検査装置である。
この光学検査装置では、パターンの細りや太り、欠けなど、電気的なオープンショートテストでは判定できないような不良まで検出することができる。しかしながら光学検査は被検査面を上部から認識した画像を解析するために、パターン上部からの凹みや打痕のような不良を検出することができない。これらの不良は電気的にも検出が不可能であり、導体疲労断線により市場で不具合を発生させる危険性を含んでいる。これらの不良を検査する光学検査装置として、焦点位置の高さの差を抽出してパターンの厚さ方向の欠陥を検査可能にした光学検査装置、配線部を反射強度により色分けし、それらを重ねることで欠損部を色別表示するパターン検査装置等が公知となっている。
特開平11−250253号公報 特開平 7−151699号公報
パターン上部からの凹みや打痕等の不良を検出することのできる経済性に優れた実用性の高い光学検査装置が存在しないという問題があった。
本発明は上記実情に鑑みなされたもので、パターン上部からの凹みや打痕等の不良を容易に検出することのできるプリント配線板の光学的検査方法、およびプリント配線板のパターン検査装置を提供することを目的とする。さらに本発明はパターン上部からの凹み若しくは打痕による不良パターンの無いことを確認したプリント配線板を提供することを目的とする。
本発明は、プリント配線板の被検査パターン面に形成された基準パターン厚以上のすべてのパターン(銅箔表面)に塗料を塗布する塗布工程と、前記塗布工程を経た前記プリント配線板の被検査パターン面を光学的に走査して前記被検査パターン面の画像を取得し、当該画像から前記塗料が塗布されたパターンを認識して前記被検査パターン面のパターンを検査する検査工程とを具備したプリント配線板の光学的検査方法を提供する。
また、本発明は、プリント配線板の被検査パターン面に形成された基準パターン厚以上のすべてのパターンに塗料を塗布する塗料塗布手段と、前記塗料塗布手段により前記塗料塗布を行った前記プリント配線板の被検査パターン面を光学的に走査して前記被検査パターン面の画像を取得し、当該画像から前記塗料が塗布されたパターンを認識して前記被検査パターン面のパターンを検査する検査手段とを具備したプリント配線板のパターン検査装置を提供する。
また、本発明は、一定のパターン厚を保証するプリント配線板であって、パターン形成面に形成された基準パターン厚以上のすべてのパターンに塗料を塗布した状態で前記パターン形成面に形成されたパターンを光学検査して、パターン上部からの凹み若しくは打痕による不良パターンの無いことを確認したプリント配線板を提供する。
パターン上部からの凹みや打痕等による不良パターンを有する不良基板を排除した信頼性の高いプリント配線板を提供することができる。
以下図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
本発明に係るプリント配線板の光学的検査方法は、プリント配線板の被検査パターン面に形成された基準パターン厚以上のすべてのパターン(銅箔表面)に塗料を塗布する塗布工程と、前記塗布工程を経た前記プリント配線板の被検査パターン面を光学的に走査して前記被検査パターン面の画像を取得し、当該画像から前記塗料が塗布されたパターンを認識して前記被検査パターン面のパターンを検査する検査工程とによって実現される。この光学的検査方法を実現する本発明の第1実施形態に係るパターン検査装置の構成を図1に示す。
本発明の第1実施形態に係るパターン検査装置は、ステージ11と、塗料塗布手段13と、光学走査手段15と、検査装置17とを有して構成される。
ステージ11には、被検査パターン面に被検査パターンP,…が形成されたプリント配線板12が被検査パターン面を露出させた状態で載置される。
塗料塗布手段13は、駆動機構14により、上記ステージ11に載置された被検査プリント配線板12の被検査パターン面上を一定の方向(a1方向)に移動するように駆動制御される。この駆動制御により、塗料塗布手段13は、上記ステージ11に載置された被検査プリント配線板12の被検査パターン面に形成された被検査パターンP,…のうち、予め決められた基準パターン厚以上のパターン(銅箔表面)にパターン認識のための塗料R1を塗布する。ここでは、被検査パターン面と一定の間隔を保って塗料塗布ローラを被検査パターン面上で回転させながら一定の方向(a1方向)に移動させて、塗料塗布ローラにより被検査パターン面に形成された被検査パターンP,…のうち、基準パターン厚以上のパターン部分に塗料R1を塗布する。この塗料R1は、光学走査手段15から得られる画像データをもとに検査装置17がパターン認識をするときに、塗料塗布部分が明確になるように予め決められた色の塗料である。
光学走査手段15は、駆動機構16により、上記ステージ11に載置された被検査プリント配線板12の被検査パターン面上を一定の方向(a2方向)に移動するように駆動制御される。光学走査手段15は、被検査パターン面を照射する照射部(光源)151と、被検査パターン面を反射した反射光を受光する受光部152とを有し、駆動機構16の駆動制御で被検査パターン面上を光走査して被検査パターン面の画像データを生成する。
検査装置17は、例えば表示部を備えた情報処理装置により構成され、光学走査手段15から入力した画像データをもとに被検査パターン面に形成された被検査パターンP,…を画像認識する。例えば上記画像データが示すパターンと予め用意した検査用パターンとを照合して、上記画像データのパターンに於ける欠損部分(パターン上部からの凹みや打痕等による不良パターン)を認識する。
上記図1に示すパターン検査装置は、先ず塗布工程に於いて、塗料塗布手段13により、ステージ11に載置された被検査プリント配線板12の被検査パターン面に形成された被検査パターンP,…のうち、予め決められた基準パターン厚以上のパターン(銅箔表面)にパターン認識のための塗料R1を塗布する。
次に、検査工程に於いて、光学走査手段15により、上記塗布工程を経たプリント配線板12の被検査パターン面を光学的に走査して前記被検査パターン面の画像を取得し、検査装置17により、被検査パターン面に形成された被検査パターンP,…を画像認識してパターン上部からの凹みや打痕等による不良パターンを認識する。尚、上記塗布工程で塗布した塗料R1は、検査工程の後に続く工程で除去するものとする。
この不良パターンの認識例を図2に示している。図2(a)は、パターン上部からの凹みや打痕等による欠損部Saが生じたパターンPiを示している。図2(b)は、図2(a)に示すパターンPiに、塗料塗布手段13により塗料R1を塗布した状態を示している。図2(c)は、図2(b)に示す塗料R1が塗布されたパターンPiを光学走査手段15を介し検査装置17で画像認識したときの認識画像(PT)を示している。
また上記実施形態のパターン検査装置で認識可能な不良パターンの他の認識例を図3に示している。図3(a)は、パターンの幅方向の細りや欠けによる欠損部Sbが生じたパターンPjを示している。図3(b)は、図3(a)に示すパターンPjに、塗料塗布手段13により塗料R1を塗布した状態を示している。図3(c)は、図3(b)に示す塗料R1が塗布されたパターンPjを光学走査手段15を介し検査装置17で画像認識したときの認識画像(PT)を示している。
上記したような実施形態の検査装置を用いたパターン検査により、パターン上部からの凹みや打痕等による不良パターンを有する不良基板を排除した信頼性の高いプリント配線板を提供することができる。
次に、本発明の第2実施形態を図4および図5を参照して説明する。この第2実施形態が上述した第1実施形態と特に異なるところは、塗布工程に於いて、塗料R1として、ソルダレジストインキを塗布する点である。すなわち、上記した検査工程の後に続くレジスト印刷工程の一部(前工程)として、上記した塗布工程に於いてソルダレジストインキを塗布する点である。この第2実施形態に於けるパターン検査工程を図4(a)〜(c)に示し、パターン検査工程とその前後の工程を図5にフローチャートで示している。
パターン検査工程前のパターン形成工程に於いて(図5ステップS11)、プリント配線板12のパターン形成面にパターンを形成する。このパターン形成工程では、例えばフォトレジストの露光、現像による写真法、またはレジスト印刷による印刷法により、プリント配線板12のパターン形成面にパターンP,…が形成される。
このパターン形成工程に続くパターン検査工程(図5ステップS12〜S14)に於いて、上記パターン形成工程で形成されたパターンが検査される。
このパターン検査工程では、先ず、塗料塗布工程で被検査パターン面に塗料が塗布され(図5ステップS12)、この塗料塗布工程に続く検査工程で被検査パターン面に形成されたパターンが検査される(図5ステップS13)。
この塗料塗布工程では、図4(a)に示すように、塗料塗布手段13により、ステージ11に載置された被検査プリント配線板12の被検査パターン面に形成された被検査パターンP,…のうち、予め決められた基準パターン厚以上のパターン(銅箔表面)にパターン認識のための塗料R1としてソルダレジストインキを塗布する。この塗布で用いるソルダレジストインキは、検査工程のパターン認識を考慮して、予め、着色(通常は薄緑色)、粘度等が選定される。
この料塗布工程に続く検査工程では、図4(b)に示すように、光学走査手段15により、上記塗布工程を経たプリント配線板12の被検査パターン面を光学的に走査して前記被検査パターン面の画像を取得し、検査装置17により、被検査パターン面に形成された被検査パターンP,…を画像認識してパターン上部からの凹みや打痕等による不良パターンを認識する。尚、この検査では、上述した第1実施形態と異なり、ソルダレジスト皮膜を施さない箇所(はんだ部分)が検査対象から除外される。この査対象から除外されたパターン箇所は、後の部品実装工程に於いて、はんだが盛られるため、パターン上部からの凹みや打痕等による不良は解消される箇所である。
この検査工程で不良パターンが認識された場合(図5ステップS14 NG)は、その旨を工程管理者に通知して、不良パターンを認識したプリント配線板12を以降の工程処理から取り除く作業が行われる。
また上記検査工程で不良パターンが認識されなかった場合(図5ステップS14 OK)は、再度、塗料塗布工程でパターン面に塗料が塗布される(図5ステップS15)。
この2度目の塗料塗布工程はレジスト印刷の最終工程であり、図4(c)に示すように、塗料R2として最終仕上げのソルダレジストインキを塗布する。この工程では仕上げ用のソルダレジストインキとして、着色、粘度等が選定される。
このようなレジスト印刷工程の一部を含んだパターン検査に於いてもパターン上部からの凹みや打痕等による不良パターンを有する不良基板を排除した信頼性の高いプリント配線板を提供することができる。
次に、本発明の第3実施形態を図6を参照して説明する。この第3実施形態が上述した第1実施形態と特に異なるところは、パターン検査工程に於いて、パターン認識を終えたパターン面に付着した塗料を光学走査手段15の走査移動に伴って除去してゆく手段を光学走査手段15に設けた点である。
図6(a)に示す塗料塗布工程は、上述した第1実施形態と同様に、塗料塗布手段13により、ステージ11に載置された被検査プリント配線板12の被検査パターン面に形成された被検査パターンP,…のうち、予め決められた基準パターン厚以上のパターン(銅箔表面)にパターン認識のための塗料R1としてソルダレジストインキを塗布する。
この料塗布工程に続く検査工程では、図6(b)に示すように、光学走査手段15により、上記塗布工程を経たプリント配線板12の被検査パターン面を光学的に走査して前記被検査パターン面の画像を取得し、検査装置17により、被検査パターン面に形成された被検査パターンP,…を画像認識してパターン上部からの凹みや打痕等による不良パターンを認識する。この検査工程に於ける光学走査手段15の走査移動に伴って、パターン認識を終えたパターン面に付着した塗料を除去してゆく。図6(b)に示す例では、光学走査手段15の走査方向後端部に、パターン面に付着した塗料R1を例えば拭き取ることによって除去する塗料除去機構18を取り付けて、光学走査手段15の走査移動に伴い、パターン認識を終えたパターン面に付着した塗料を除去している。
この第3実施形態に於いてもパターン上部からの凹みや打痕等による不良パターンを有する不良基板を排除した信頼性の高いプリント配線板を提供することができる。
本発明の第1、第2実施形態に係るパターン検査装置の構成を示す図。 本発明の各実施形態に係る不良パターンの認識例を示す図。 本発明の各実施形態に係る不良パターンの認識例を示す図。 本発明の第2実施形態に係るパターン検査工程を示す図。 本発明の第2実施形態に係るパターン検査工程とその前後の工程を示すフローチャート。 本発明の第3実施形態に係るパターン検査工程を示す図。
符号の説明
11…ステージ、12…プリント配線板、13…塗料塗布手段、14…,16駆動機構、15…光学走査手段、17…検査装置、18…塗料除去機構、R1,R2…塗料、P…パターン。

Claims (7)

  1. プリント配線板の被検査パターン面に形成された基準パターン厚以上のすべてのパターンに塗料を塗布する塗布工程と、
    前記塗布工程を経た前記プリント配線板の被検査パターン面を光学的に走査して前記被検査パターン面の画像を取得し、当該画像から前記塗料が塗布されたパターンを認識して前記被検査パターン面のパターンを検査する検査工程と
    を具備したことを特徴とするプリント配線板の光学的検査方法。
  2. 前記塗布工程はレジスト印刷工程の一部であり、前記塗料はソルダレジストインキである請求項1記載のプリント配線板の光学的検査方法。
  3. 前記検査工程は、前記走査した前記被検査パターン面に塗布された塗料を除去する工程を含む請求項1記載のプリント配線板の光学的検査方法。
  4. プリント配線板の被検査パターン面に形成された基準パターン厚以上のすべてのパターンに塗料を塗布する塗料塗布手段と、
    前記塗料塗布手段により前記塗料塗布を行った前記プリント配線板の被検査パターン面を光学的に走査して前記被検査パターン面の画像を取得し、当該画像から前記塗料が塗布されたパターンを認識して前記被検査パターン面のパターンを検査する検査手段と
    を具備したことを特徴とするプリント配線板のパターン検査装置。
  5. 前記塗料塗布手段が塗布する塗料はソルダレジストインキである請求項4記載のプリント配線板のパターン検査装置。
  6. 前記検査手段は、前記走査した前記被検査パターン面に塗布された塗料を除去する塗料除去手段を具備する請求項4記載のプリント配線板の光学的検査方法。
  7. 一定のパターン厚を保証するプリント配線板であって、
    パターン形成面に形成された基準パターン厚以上のすべてのパターンに塗料を塗布した状態で前記パターン形成面に形成されたパターンを光学検査して、パターン上部からの凹み若しくは打痕による不良パターンの無いことを確認したことを特徴とするプリント配線板。
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