JP2007009761A - 軸流タービン - Google Patents

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榮 川崎
Akihiro Onoda
昭博 小野田
Daisuke Nomura
大輔 野村
Kentaro Tani
研太郎 谷
Junichi Tominaga
純一 富永
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Abstract

【課題】タービン翼の翼幾何学的入口角度とタービン翼の作動流体流入角度とのミスマッチを防止する軸流タービンを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る軸流タービンは、タービン翼の翼15を翼高さ方向に向って翼ルート部12、翼高さ方向中央部16および翼チップ部13に区分けしたとき、翼ルート部12および翼チップ部13の翼幾何学的入口角度αα3geor,α3geotのそれぞれを翼高さ方向中央部16に向って減少させた。
【選択図】 図2

Description

本発明は、軸流タービンに係り、特にタービン翼の翼入口角度と作動流体流入角度とのミスマッチをより一層少なくさせるためにタービン翼の翼形状に改良を加えた軸流タービンに関する。
軸流タービンは、静翼(タービンノズル)と動翼とを組み合せて翼列群を構成するタービン翼をタービン軸(タービンロータ)の軸方向に向って複数段に亘って配置してタービン段落を形成し、形成したタービン段落に作動流体を流して膨張仕事をさせる動力機械である。
この動力機械の一つである軸流タービンは、発電プラントに適用することが多い。
最近の軸流タービンは、発電プラントに適用する場合、化石燃料を使用するため、環境問題や省エネルギの観点から、信頼性のより一層の確保とより一層の高効率化が課題になっている。
また、軸流タービンは、製造時に発生する材料資源の低減化、製造時のエネルギの省力化等の環境負荷のより一層の低減化も課題になっている。
このような社会の要請の中、軸流タイプを採る蒸気タービンは、従来、図9に示すように、静翼外輪1a,1bと静翼内輪2a,2bとに支持された静翼3a,3bとタービン軸4に植設された動翼5および動翼頂部のシュラウド6とを組み合わせたタービン翼9でタービン段落10を構成し、このタービン段落10をタービン軸4の軸方向に向い複数段に亘って配置するとともに、シュラウド6と静翼外輪1aとの隙間から作動流体漏れを防ぐフィン7を備えている。
また、軸流タイプの蒸気タービンは、静翼内輪2a,2bとタービン軸4との隙間を流れる漏洩作動流体を抑制するために、静翼内輪2a,2bにラビリンスフィン8a,8bを設けている。
このような構成を備える軸流タイプの蒸気タービンは、作動流体である蒸気を静翼3a,3b内で膨張させ、増速させ、増速させた蒸気を動翼5で転向させ、その際に発生する動力(回転力)で発電機を駆動している。
発電機の駆動中、蒸気タービンに発生する損失には、大別して静翼3a,3bと動翼5とからなるタービン翼9の翼形状に起因する翼型損失、静翼3a,3bおよび動翼5の内外端壁部分に発生する二次流れ損失、フィン7とシュラウド6の隙間より蒸気が漏洩するチップ漏洩損失、静翼内輪2a,2bに設けたラビリンスフィン8a,8bとタービン軸4との隙間より蒸気が漏洩するラビリンス漏洩損失等がある。
これら損失の中で二次流れ損失は、翼型損失とほぼ同程度の大きなウエイトを占めている。
この二次流れ損失を低減させる技術には、これまで数多くの発明が開示されている。
例えば、タービン翼9の二次流れ損失を低減させる特許文献1では、図10に示すように、周方向の翼根元ピッチをtとし、翼周方向の翼突出し量をδcとするとき、翼枚数の増減、翼高さの高低に拘らず、δc/t=一定となるようにしている。そして、δc/tを一定とすることにより、翼出口の流体流出角度のスパン方向分布を一定にし、損失の低減化を図っている。
また、特許文献2では、図11に示すように、静翼3a,3bにおいて、翼負圧面(翼背側)に対し、翼圧力面(翼腹側)を傾斜したバウスタッキング形状にし、さらに、図12に示すように、翼高さ方向のゲージング角を凸形状に形成し、ミーン断面(翼高さ方向の中央部分)におけるプロファイル損失(翼型損失)の低減化と、ベース側(翼根元部側)およびチップ側(翼頂部側)に発生する二次流れ損失を低減化させている。
また、特許文献3では、図13に示すように、ノズル翼の両接合端部における軸線を直線にし、かつ軸線がタービン回転中心を通る基準線に対して翼の腹面方向に傾斜するように接合端を接合し、翼の中間部分における軸線を腹面方向に湾曲するように形成し、二次流れ損失を低減化させている。
このように、特許文献1〜3に開示された三次元翼は、二次流れ損失の低減化、翼型損失の低減化等に有効であり、一般的な翼設計手法として定着している。
特開平10−131707号公報 特開平6−272504号公報 特開平1−106903号公報
上述特許文献1〜3に開示された三次元翼は、翼内部での蒸気の流れの乱れによって発生する損失低減化の意図から静翼や動翼の翼型の改良を行ったものであり、上流側のタービン段落から流れてくる蒸気の流れを考慮して静翼等の翼型の改良を行ったものではない。
以下に、従来の軸流タービンにおけるタービン段落の設計手法を概念的に説明する。
図14は、図9に示したタービン段落10のA−A矢視方向から見て切断したときの静翼3a,3b、動翼5を順次流れる蒸気のフローパターンを表わした速度三角形である。
この速度三角形において、静翼3aに流入する蒸気は、翼型に沿って流れ、静翼出口流体絶対速度cまで加速され、静翼出口流体絶対流出角度αで流出する。このときの静翼出口流体相対速度(動翼入口流体相対速度)をW、回転周速度をU、動翼入口幾何学的角度をβ2geoとして表わす。
また、動翼に流入する蒸気は、回転周速度Uとの相対関係から、動翼入口流体相対速度Wおよび動翼入口流体相対流入角度βで流入する。
一方、動翼5に流入後、蒸気は、翼型に沿って転向角度εで転向し、動翼出口流体相対速度Wおよび動翼出口流体相対流出角度βで流出する。
このときの動翼出口流体絶対速度(静翼入口流体絶対速度)をC、動翼出口流体絶対流出角度(静翼入口流体絶対流入角度)をαとして表わす。
そして、次のタービン段落の静翼3bには、静翼入口流体絶対速度Cおよび静翼入口流体絶対流入角度αとして蒸気が流入する。
このような蒸気の流れの場の中に配置された翼入口幾何学的角度は、実蒸気流れの流入角度に対応するよう設計されている。
すなわち、動翼入口幾何学的角度β2geoは、静翼出口流体相対流出角度βと同じ角度で設計され、さらに動翼出口流体絶対流出角度αは、静翼入口幾何学的角度α3geoと同じ角度で設計される。
なお、上述蒸気の持つ速度成分に基づく速度三角形は、翼高さ方向の中央部分の位置におけるものであるが、翼ルート部(翼根元部)や翼チップ部(翼頂部)でも同様の設計が行われている。
上述の速度三角形の下、翼高さ方向における蒸気の流入角度分布および流出角度分布は、図15に示すように、動翼入口流体相対流入角度βが翼ルート部から翼チップ部に向って大きく変化するのに対し、静翼入口流体絶対流入角度αが翼ルート部から翼チップ部に向ってほぼ一定の角度になっている。
また、静翼および動翼の翼高さ方向における幾何学的入口角度分布は、静翼入口流体絶対流入角度α、動翼入口流体相対流入角度βの分布に一致させる設計が行われている。
このような設計手法は、上述特許文献1〜3に示された三次元翼にも採り入れられている。
一方、図14に示した流体流入角度および流体流出角度にあわせた翼転向角εと翼高さとの関係は、図16に示すように、実線で表わした動翼の動翼入口幾何学的角度β2geoが翼チップ方向に向って大きく変化しており、これに伴って翼転向角εは翼高さ方向に大きく変化している。翼ルート部では、翼転向角が大きく翼チップ部に向って小さくなっている。
これに対し、破線で表わした静翼の翼転向角εは、翼ルート部から翼チップ部に向って一定の角度に維持されている。これは、翼型損失との関係から決定される。
図17は、蒸気の翼流入角と翼型損失との関係を示す線図で、実線が動翼ルート部の翼型損失特性を示し、破線が静翼ルート部の翼型損失を示している。
翼型損失は、図17に示した線図から、翼転向角εが大きいほど大きく、しかも流体流入角度が幾何学的流入角度より外れた場合、損失が増加している。
また、翼転向角εが小さくなると、翼型損失は、図17に示した線図から、小さくなり、しかも流体流入角度が幾何学的流入角度よりずれても損失の増加は少なくなっている。
図17は、動翼ルート部および静翼ルート部における翼型損失を示した例であるが、動翼においては、図16に示したように、翼高さ方向の転向角εが大きく変化するので、損失を最も少なくするには、翼の幾何学的流入角度を蒸気の実流入角にぴったり合せておくことが必要である。
また、静翼においては、図16に示したように、翼高さ方向の翼転向角εの変化が小さく、かつ蒸気実流入角度と幾何学的流入角度がずれても損失増加が殆どないので、静翼幾何学的入口角度α3geoを一定角度に維持させている。
また、特許文献1〜3に示された三次元翼においても、静翼の幾何学的入口角度は、上述の設計思想と変わらず、翼高さ方向の角度が一定値になることを採用している。
しかし、従来の翼設計思想と相違する静翼入口幾何学的絶対流入角度α3geoの翼高さ方向の分布は、試験タービンの計測結果から新たなデータを得た。
図18は、図9で示した次のタービン段落の静翼における静翼入口流体絶対流出角度αの計測結果を示す分布線図である。
図18中、実線は、従来の翼設計法における静翼幾何学的入口角度α3geoの分布を示し、破線は、計測結果である静翼入口絶対流入角度αの分布を示している。
図18から、翼ルート部から翼チップ部に向って従来の静翼幾何学的入口角度α3geoと静翼入口流体絶対流入角度αとの間にずれが発生していることがわかった。
このずれの要因は、静翼の上流側に位置する動翼の翼ルート部および翼チップ部の両端壁部での境界層および二次流れの発達が大きくなっているためと考えられる。
この境界層および二次流れの発達は、図19に示すように、動翼の壁面を流れる蒸気が壁面との摩擦により速度の遅い部分(層面境界層)を生ずることから発生している。
すなわち、この速度の遅い入口境界層は、動翼内に蒸気が流入すると、動翼間に発生する翼間圧力差と平衡するため、流れが翼間を形成する曲率よりも小さくなり、翼間を横断する流れになる。
この横断する流れは、発達して流路渦と称す渦流れとなり、さらに流路渦と逆回転のコーナ渦を伴い下流側に流出する。これらの渦は、蒸気の持つエネルギを逸脱させ、損失を増加させる大きな要因になっている。
また、動翼の下流側、つまり次のタービン段落の静翼の入口においても、上述の動翼と同様の流れの渦となっており、静翼入口において、速度の遅い入口境界層が形成される。
速度の遅い入口境界層を、今少し詳しく考察するために、図19に示した動翼5をV−V矢視方向から切断し、そのときの翼高さ方向の中央部分における速度三角形と翼壁面近傍における速度三角形とを較べてみる。
図20は、翼高さ方向の中央部分における速度三角形であり、図21は、翼壁面近傍における速度三角形である。
図20および図21に示した速度三角形を較べてみると、翼端壁近傍では、境界層が発達し、動翼翼高さ中央部での動翼流体出口相対速度W3に較べて流速の遅い動翼壁面近傍出口相対速度W3actが小さくなっており、また、翼高さ中央部分での静翼入口流体絶対流入角度αに較べて静翼壁面近傍入口流体絶対流入角度α3actの方が大きくなっている。
このような事象は、境界層の発達を抑制し、二次流れ損失を少なくさせた、特許文献1〜3に示された三次元翼でも同様の傾向になっている。
そして、特許文献1〜3に示された三次元翼における静翼壁面近傍入口幾何流入角度αgeotは、翼壁面近傍における静翼壁面近傍入口流体絶対流入角度α3actの急激な増加を考慮しておらず、翼壁面近傍における蒸気の流れに沿った翼型形状になっていなかった。このため、特許文献1〜3に示された三次元翼でも、翼型損失をより一層少なくさせることができない要因になっていた。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、タービン翼の翼幾何学的入口角度とタービン翼の作動流体流入角度とのミスマッチを防止し、翼のより一層の高効率化を図った軸流タービンを提供することを目的とする。
本発明に係る軸流タービンは、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にしたものである。
また、本発明に係る軸流タービンは、上述の目的を達成するために、請求項2に記載したように、静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にする一方、前記翼ルート部における幾何学的入口角度をα3georとし、前記翼チップ部における幾何学的入口角度をα3geotとし、各入口角度α3geor、α3geotとの平均角度(α3geor+α3geot)/2をα3veとし、前記翼ルート部および翼チップ部の幾何学的入口角度α3geor、α3geotのそれぞれが前記翼高さ中央部に向って減少する減少角をΔθとし、この減少角度Δθを前記平均角α3veと前記翼高さ中央部における翼高さ中央部の入口角度α3geomとの差とするとともに、前記減少角度Δθを、
[数5]
10°≦Δθ≦35°
の範囲に設定したものである。
また、本発明に係る軸流タービンは、上述の目的を達成するために、請求項3に記載したように、静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にする一方、前記翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれが前記翼高さ方向中央部に向って減少する減少角の翼高さ方向の領域長さを、5mm〜50mmの範囲内に設定したものである。
また、本発明に係る軸流タービンは、上述の目的を達成するために、請求項4に記載したように、静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、翼圧力面を周方向に突き出すように湾曲形成された前記タービン翼の周方向ピッチをtとし、周方向突き出し量をδcとしたとき、翼の枚数および翼の長さの大小に関わらずδc/t=c(定数)の関係を保つように形成するとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にしたものである。
また、本発明に係る軸流タービンは、上述の目的を達成するために、請求項5に記載したように、静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、翼圧力面を周方向に突き出すように湾曲形成された前記タービン翼の周方向ピッチをtとし、周方向突き出し量をδcとしたとき、翼の枚数および翼の長さの大小に関わらずδc/t=c(定数)の関係を保つように形成するとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にする一方、前記翼ルート部における幾何学的入口角度をα3georとし、前記翼チップ部における幾何学的入口角度をα3geotとし、各入口角度α3geor、α3geotとの平均角度(α3geor+α3geot)/2をα3veとし、前記翼ルート部および翼チップ部の幾何学的入口角度α3geor、α3geotのそれぞれが前記翼高さ中央部に向って減少する減少角をΔθとし、この減少角度Δθを前記平均角α3veと前記翼高さ中央部における翼高さ中央部の入口角度α3geomとの差とするとともに、前記減少角度Δθを、
[数6]
10°≦Δθ≦35°
の範囲に設定したものである。
また、本発明に係る軸流タービンは、上述の目的を達成するために、請求項6に記載したように、静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、翼圧力面を周方向に突き出すように湾曲形成された前記タービン翼の周方向ピッチをtとし、周方向突き出し量をδcとしたとき、翼の枚数および翼の長さの大小に関わらずδc/t=c(定数)の関係を保つように形成するとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にする一方、前記翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれが前記翼高さ方向中央部に向って減少する減少角の翼高さ方向の領域長さを、5mm〜50mmの範囲内に設定したものである。
また、本発明に係る軸流タービンは、上述の目的を達成するために、請求項7に記載したように、静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、翼高さ方向のゲージング分布を上に凸の形状とし、そのゲージング値を翼高さ方向中央部断面では最大とし、翼チップ部もしくは翼ルート部断面では最小にするとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にしたものである。
また、本発明に係る軸流タービンは、上述の目的を達成するために、請求項8に記載したように、静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、翼高さ方向のゲージング分布を上に凸の形状とし、そのゲージング値を翼高さ方向中央部断面では最大とし、翼チップ部もしくは翼ルート部断面では最小にするとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にする一方、前記翼ルート部における幾何学的入口角度をα3georとし、前記翼チップ部における幾何学的入口角度をα3geotとし、各入口角度α3geor、α3geotとの平均角度(α3geor+α3geot)/2をα3veとし、前記翼ルート部および翼チップ部の幾何学的入口角度α3geor、α3geotのそれぞれが前記翼高さ中央部に向って減少する減少角をΔθとし、この減少角度Δθを前記平均角α3veと前記翼高さ中央部における翼高さ中央部の入口角度α3geomとの差とするとともに、前記減少角度Δθを、
[数7]
10°≦Δθ≦35°
の範囲に設定したものである。
また、本発明に係る軸流タービンは、上述の目的を達成するために、請求項9に記載したように、静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、翼高さ方向のゲージング分布を上に凸の形状とし、そのゲージング値を翼高さ方向中央部断面では最大とし、翼チップ部もしくは翼ルート部断面では最小にするとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にする一方、前記翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれが前記翼高さ方向中央部に向って減少する減少角の翼高さ方向の領域長さを、5mm〜50mmの範囲内に設定したものである。
また、本発明に係る軸流タービンは、上述の目的を達成するために、請求項10に記載したように、静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、前記タービン翼の両端部を壁面で支持固定し、タービン翼の両端部の接合端部における軸線を直線状に形成し、かつ前記軸線がタービンの回転中心を通る基準線に対して前記タービン翼の腹面方向に傾斜するように接合端部を接合し、前記タービン翼の翼高さ方向中央部における軸線を腹面方向に湾曲するように形成するとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にしたものである。
また、本発明に係る軸流タービンは、上述の目的を達成するために、請求項11に記載したように、静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、前記タービン翼の両端部を壁面で支持固定し、タービン翼の両端部の接合端部における軸線を直線状に形成し、かつ前記軸線がタービンの回転中心を通る基準線に対して前記タービン翼の腹面方向に傾斜するように接合端部を接合し、前記タービン翼の翼高さ方向中央部における軸線を腹面方向に湾曲するように形成するとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にする一方、前記翼ルート部における幾何学的入口角度をα3georとし、前記翼チップ部における幾何学的入口角度をα3geotとし、各入口角度α3geor、α3geotとの平均角度(α3geor+α3geot)/2をα3veとし、前記翼ルート部および翼チップ部の幾何学的入口角度α3geor、α3geotのそれぞれが前記翼高さ中央部に向って減少する減少角をΔθとし、この減少角度Δθを前記平均角α3veと前記翼高さ中央部における翼高さ中央部の入口角度α3geomとの差とするとともに、前記減少角度Δθを、
[数8]
10°≦Δθ≦35°
の範囲に設定したものである。
また、本発明に係る軸流タービンは、上述の目的を達成するために、請求項12に記載したように、静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、前記タービン翼の両端部を壁面で支持固定し、タービン翼の両端部の接合端部における軸線を直線状に形成し、かつ前記軸線がタービンの回転中心を通る基準線に対して前記タービン翼の腹面方向に傾斜するように接合端部を接合し、前記タービン翼の翼高さ方向中央部における軸線を腹面方向に湾曲するように形成するとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にする一方、前記翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれが前記翼高さ方向中央部に向って減少する減少角の翼高さ方向の領域長さを、5mm〜50mmの範囲内に設定したものである。
本発明に係る軸流タービンは、タービン翼の翼高さ方向に向って翼ルート部、翼高さ方向中央部および翼チップとに区分けしたとき、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にしたので、タービン翼の翼幾何学的入口角度とタービン翼の作動流体流入角度とをマッチングさせることができ、タービン翼の翼損失をより一層少なくさせることができる。
以下、本発明に係る軸流タービンの実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
図1および図2は、本発明に係る軸流タービンに適用するタービンノズル(静翼)を例示とする実施形態を示す概念図である。
なお、図1および図2中、図1は、タービンノズルの前縁手前側の斜め前方から見た概念図であり、図2は、図1の翼ルート部(翼根元部)のr−r矢視切断断面、翼高さ方向中央部(P.C.D)のm−m矢視切断断面および翼チップ部(翼頂部)のt−t矢視切断断面の、各矢視切断断面で切断したときの翼素(プロファイル)を重ね合わせた概念図である。
本実施形態に係る軸流タービンに適用するタービンノズル(静翼)11は、翼ルート部12を壁面14aで支持させるとともに、翼チップ部13を壁面14bで支持させている。
また、このタービンノズル11は、翼ルート部12側および翼チップ部13の翼素断面15における前縁側のノズル幾何学的入口角度を翼高さ方向中央部16に向って連続的に減少させたものである。
すなわち、図2に示すように、翼ルート部12におけるノズル幾何学的入口角度をα3geor、翼チップ部13におけるノズル幾何学的入口角度をα3geotとし、翼高さ方向中央部16におけるノズル幾何学的入口角度をα3geomとするとき、本実施形態は、翼ルート部12および翼チップ部13のそれぞれのノズル幾何学的入口角度α3geor,α3geotを、翼素断面15の腹側の方向に向い、しかも翼高さ方向中央部16に向って連続的、かつ徐々に減少させ、やがて翼高さ方向中央部16におけるノズル幾何学的入口角度α3geomに一致させたものである。
翼ルート部12におけるノズル幾何学的入口角度α3georおよび翼チップ部13におけるノズル幾何学的入口角度α3geotを減少させる手段は、翼に捩りを加えるか、または機械加工をするかのいずれかによって施工される。
このような翼型の改良を、図3を用いて今少し詳しく説明する。
図3は、横軸に全高さを1としたときの任意の位置における翼高さ比を示し、縦軸にノズル(静翼)幾何学的入口角度α3geoを示すノズル幾何学的入口角度線図である。
今、翼ルート部12におけるノズル幾何学的入口角度α3georと翼チップ部13におけるノズル幾何学的入口角度α3geotとから、その平均ノズル幾何学的入口角度α3aveを算術的に求めると、その平均ノズル幾何学的入口角度α3aveは、
[数9]
α3ave=(α3geor+α3geot)/2
となる。
しかし、翼高さ方向中央部16のノズル幾何学的入口角度は、予めα3geomに設定されている。
結局、翼ルート部12におけるノズル幾何学的入口角度α3georと翼チップ部13におけるノズル幾何学的入口角度α3geotとのそれぞれは、入口角度の減少度合をΔθとするとき、
[数10]
Δθ=|α3geom−α3ave
だけ減少させたことになる。
また、翼ルート部12におけるノズル幾何学的入口角度α3georと翼チップ部13におけるノズル幾何学的入口角度α3geotのそれぞれの角度減少の領域長さ範囲は、図3から、翼ルート部12および翼チップ部13とともに5mm〜50mmの範囲内に設定される。
図4は、横軸に全高さを1としたときの任意の位置における翼高さ比を示し、縦軸にノズル(静翼)入口流体絶対流入角度αを示すノズル入口流体絶対流入角度線図である。
この線図から、一点鎖線で示す従来設計によるノズル幾何学的入口角度分布に対し、本実施形態は、実線で示すノズル幾何学的入口角度分布になっている。
この実線で示すノズル幾何学的入口角度分布を確認するため、本実施形態は、試験を行ったところ、破線で示すノズル入口流体絶対流入角度αの頒布を得、理論と実際とがよく一致していることがわかった。
図5は、横軸にノズル入口流体絶対流入角度αを示し、縦軸に翼型損失を示し、従来の翼型損失と本発明の翼型損失とを比較する翼型損失線図である。
この線図において、破線は、両端を壁面で支持された従来のノズルの翼型損失を示す翼型損失線図である。
この線図から、本実施形態に係るノズルにおけるノズル幾何学的入口角度α3geo1の極少値の方が従来のノズル幾何学的入口角度α3geo2よりも少なくなっており、全体としての翼型損失が少なくなっていることが認められた。
すなわち、本実施形態は、翼ルート部12および翼チップ部13のそれぞれにおけるノズル幾何学的入口角度α3geor,α3geotを翼高さ中央部16におけるノズル幾何学的入口角度α3geomに一致させるために減少させ、実際の作動流体である蒸気の流入角度とマッチングさせたので、翼型損失がより一層低下したと考えられる。
図6は、図3で示したノズル幾何学的入口角度の減少度合Δθとタービン翼効率との関係を示すもので、横軸に翼ルート部12および翼チップ部13のそれぞれにおけるノズル幾何学的入口角度の減少度合Δθを示し、縦軸に従来の軸流タービンの翼効率を基準とし、本実施形態におけるタービン翼効率との差を示すタービン翼効率差線図である。
この線図から、翼ルート部12および翼チップ部13のそれぞれにおけるノズル幾何学的入口角度の減少度合Δθは、
[数11]
10°≦Δθ≦35°
の範囲で、従来に較べて翼効率が向上していることがわかった。
図7は、横軸にレイノルズ数を示し、縦軸に境界層厚さ比を示す境界層厚さ比線図である。
一般に、蒸気タービンに供給される蒸気温度が600℃、圧力が20MPaであり、タービン排気がほぼ真空まで膨張するため、蒸気タービン入口に供給される蒸気のレイノルズ数は10程度であり、またタービン排気のレイノルズ数は10程度の広範囲に亘って変化している。
このため、蒸気が流れる際に壁面に生成される境界層厚さも、図7に示すように、広範囲に亘って変化し、レイノルズ数が少ないほど境界層が厚くなっている。
本実施形態は、このような事象に着目したもので、境界層の厚さが薄くなる領域にノズル入口流体絶対流入角度αを減少させたものである。
すなわち、図8は、粘性解析によって得たノズル入口流体絶対流入角度αの分布線図である。図8において、実線はレイノルズ数10のときの解析結果であり、破線はレイノルズ数10のときの解析結果である。
また、図8中、横軸の0mmは翼ルート部を示し、翼チップ部を示していない。これは、ノズルの両端が壁面で支持されているため、両端とも同じノズル入口流体流入絶対角度の分布を採ると考えられ、翼チップ部のノズル入口流体流入絶対角度の分布を省略している。
図8に示すように、レイノルズ数10とレイノルズ数10とでは、翼ルート部でのノズル入口流体絶対流入角度αが異なっている。レイノルズ数が大きいと、壁面境界層が薄くなるので、本実施形態では、翼ルート部における翼高さ方向5mm程度から始まり狭い範囲でノズル入口流体絶対流入角度αを翼高さ方向中央部に向って減少させたものである。
一方、レイノルズ数が小さいと、壁面境界層が厚くなるので、本実施形態では、翼高さ方向50mm程度までの範囲でノズル入口流体絶対流入角度αを減少させたものである。
このように、本実施形態は、ノズル入口流体絶対流入角度αの減少角度Δθの減少翼高さ範囲を5mm〜50mmに設定し、このノズル入口流体絶対流入角度αの分布を、図3に示したノズル幾何学的入口角度α3geoにおける減少角度Δθの減少翼高さ範囲に一致させている。
したがって、本実施形態によれば、境界層の厚みを考慮してノズル入口流体絶対流入角度αの減少角度Δθの減少翼高さ範囲5mm〜50mmに設定したので、境界層の影響による損失を少なくさせることができる。
なお、本実施形態ハ、ノズル入口流体流入絶対角α(ノズル幾何学的入口角度α3geor、α3geotを翼ルート部12および翼チップ部13のそれぞれから翼高さ方向中央部16に向って減少させたが、このような技術的手段を、既に図10〜図13で示した特許文献1〜3のタービン翼に組み込めば、より一層翼効率を向上させることができる。
本発明に係る軸流タービンに適用する静翼を例示とする実施形態を示す概念図。 図1の翼ルート部のr−r矢視切断断面、翼高さ方向中央部のm−m矢視切断面および翼チップ部のt−t矢視切断断面の、各矢視切断断面で切断したときの翼素を重ね合せた概念図。 本発明に係る軸流タービンに適用するノズル幾何学的入口角度分布を示すノズル幾何学的入口角度線図。 本発明に係る軸流タービンに適用するノズル入口流体絶対流入角度分布を示すノズル入口流体絶対流入角度線図。 従来の翼型損失と本発明の翼型損失とを比較する翼型損失線図。 従来の軸流タービンの翼効率を基準とし、本発明におけるタービン翼効率との差を示すタービン翼効率差線図。 本発明に係る軸流タービンに適用する境界層厚さ比線図。 本発明に係る軸流タービンに適用するレイノルズ数の変化範囲内におけるノズル入口流体絶対流入角度の翼高さ方向変化範囲を示す線図。 従来の軸流タービンの一部を示す縦断面図。 特許文献1に示されたタービンノズルの概念図。 特許文献2に示されたタービン翼の概念図。 特許文献2に示されたタービン翼のゲージングの分布線図。 特許文献3に示されたタービンノズルの概念図。 図9で示したタービン段落のA−A矢視方向から見て切断したときの翼列を蒸気が流れるときの蒸気のフローパターンを表わした速度三角形。 従来の軸流タービンに適用する流体流出角度を示す流体流出角度分布線図。 従来の軸流タービンに適用するタービン翼の翼転向角を示す翼転向角分布線図。 従来の軸流タービンに適用する静翼および動翼の翼型損失を示す翼型損失分布線図。 従来の軸流タービンに適用する静翼の制御入口流体絶対流入角度を示す静翼入口流体絶対流入角度分布線図。 翼列間を流れる蒸気に発生する二次流れを示す図。 図19のV−V矢視方向から見て切断し、翼高さ方向の中央部分における蒸気のフローパターンを表わした速度三角形。 図19のV−V矢視方向から見て切断し、翼壁面近傍における蒸気のフローパターンを表わした速度三角形。
符号の説明
1a,1b 静翼外輪
2a,2b 静翼内輪
3a,3b 静翼
4 タービン軸
5 動翼
6 シュラウド
7 フィン
8a,8b ラビリンスフィン
9 タービン翼
10 タービン段落
11 タービンノズル
12 翼ルート部
13 翼チップ部
14a,14b 壁面
15 翼素断面
16 翼高さ中央部

Claims (12)

  1. 静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にしたことを特徴とする軸流タービン。
  2. 静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にする一方、前記翼ルート部における幾何学的入口角度をα3georとし、前記翼チップ部における幾何学的入口角度をα3geotとし、各入口角度α3geor、α3geotとの平均角度(α3geor+α3geot)/2をα3veとし、前記翼ルート部および翼チップ部の幾何学的入口角度α3geor、α3geotのそれぞれが前記翼高さ中央部に向って減少する減少角をΔθとし、この減少角度Δθを前記平均角α3veと前記翼高さ中央部における翼高さ中央部の入口角度α3geomとの差とするとともに、前記減少角度Δθを、
    [数1]
    10°≦Δθ≦35°
    の範囲に設定したことを特徴とする軸流タービン。
  3. 静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にする一方、前記翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれが前記翼高さ方向中央部に向って減少する減少角の翼高さ方向の領域長さを、5mm〜50mmの範囲内に設定したことを特徴とする軸流タービン。
  4. 静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、翼圧力面を周方向に突き出すように湾曲形成された前記タービン翼の周方向ピッチをtとし、周方向突き出し量をδcとしたとき、翼の枚数および翼の長さの大小に関わらずδc/t=c(定数)の関係を保つように形成するとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にしたことを特徴とする軸流タービン。
  5. 静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、翼圧力面を周方向に突き出すように湾曲形成された前記タービン翼の周方向ピッチをtとし、周方向突き出し量をδcとしたとき、翼の枚数および翼の長さの大小に関わらずδc/t=c(定数)の関係を保つように形成するとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にする一方、前記翼ルート部における幾何学的入口角度をα3georとし、前記翼チップ部における幾何学的入口角度をα3geotとし、各入口角度α3geor、α3geotとの平均角度(α3geor+α3geot)/2をα3veとし、前記翼ルート部および翼チップ部の幾何学的入口角度α3geor、α3geotのそれぞれが前記翼高さ中央部に向って減少する減少角をΔθとし、この減少角度Δθを前記平均角α3veと前記翼高さ中央部における翼高さ中央部の入口角度α3geomとの差とするとともに、前記減少角度Δθを、
    [数2]
    10°≦Δθ≦35°
    の範囲に設定したことを特徴とする軸流タービン。
  6. 静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、翼圧力面を周方向に突き出すように湾曲形成された前記タービン翼の周方向ピッチをtとし、周方向突き出し量をδcとしたとき、翼の枚数および翼の長さの大小に関わらずδc/t=c(定数)の関係を保つように形成するとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にする一方、前記翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれが前記翼高さ方向中央部に向って減少する減少角の翼高さ方向の領域長さを、5mm〜50mmの範囲内に設定したことを特徴とする軸流タービン。
  7. 静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、翼高さ方向のゲージング分布を上に凸の形状とし、そのゲージング値を翼高さ方向中央部断面では最大とし、翼チップ部もしくは翼ルート部断面では最小にするとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にしたことを特徴とする軸流タービン。
  8. 静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、翼高さ方向のゲージング分布を上に凸の形状とし、そのゲージング値を翼高さ方向中央部断面では最大とし、翼チップ部もしくは翼ルート部断面では最小にするとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にする一方、前記翼ルート部における幾何学的入口角度をα3georとし、前記翼チップ部における幾何学的入口角度をα3geotとし、各入口角度α3geor、α3geotとの平均角度(α3geor+α3geot)/2をα3veとし、前記翼ルート部および翼チップ部の幾何学的入口角度α3geor、α3geotのそれぞれが前記翼高さ中央部に向って減少する減少角をΔθとし、この減少角度Δθを前記平均角α3veと前記翼高さ中央部における翼高さ中央部の入口角度α3geomとの差とするとともに、前記減少角度Δθを、
    [数3]
    10°≦Δθ≦35°
    の範囲に設定したことを特徴とする軸流タービン。
  9. 静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、翼高さ方向のゲージング分布を上に凸の形状とし、そのゲージング値を翼高さ方向中央部断面では最大とし、翼チップ部もしくは翼ルート部断面では最小にするとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にする一方、前記翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれが前記翼高さ方向中央部に向って減少する減少角の翼高さ方向の領域長さを、5mm〜50mmの範囲内に設定したことを特徴とする軸流タービン。
  10. 静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、前記タービン翼の両端部を壁面で支持固定し、タービン翼の両端部の接合端部における軸線を直線状に形成し、かつ前記軸線がタービンの回転中心を通る基準線に対して前記タービン翼の腹面方向に傾斜するように接合端部を接合し、前記タービン翼の翼高さ方向中央部における軸線を腹面方向に湾曲するように形成するとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にしたことを特徴とする軸流タービン。
  11. 静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、前記タービン翼の両端部を壁面で支持固定し、タービン翼の両端部の接合端部における軸線を直線状に形成し、かつ前記軸線がタービンの回転中心を通る基準線に対して前記タービン翼の腹面方向に傾斜するように接合端部を接合し、前記タービン翼の翼高さ方向中央部における軸線を腹面方向に湾曲するように形成するとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にする一方、前記翼ルート部における幾何学的入口角度をα3georとし、前記翼チップ部における幾何学的入口角度をα3geotとし、各入口角度α3geor、α3geotとの平均角度(α3geor+α3geot)/2をα3veとし、前記翼ルート部および翼チップ部の幾何学的入口角度α3geor、α3geotのそれぞれが前記翼高さ中央部に向って減少する減少角をΔθとし、この減少角度Δθを前記平均角α3veと前記翼高さ中央部における翼高さ中央部の入口角度α3geomとの差とするとともに、前記減少角度Δθを、
    [数4]
    10°≦Δθ≦35°
    の範囲に設定したことを特徴とする軸流タービン。
  12. 静翼と動翼を組み合せたタービン翼でタービン段落を構成し、このタービン段落をタービン軸の軸方向に沿って複数段に配置した軸流タービンにおいて、前記タービン翼の両端部を壁面で支持固定し、タービン翼の両端部の接合端部における軸線を直線状に形成し、かつ前記軸線がタービンの回転中心を通る基準線に対して前記タービン翼の腹面方向に傾斜するように接合端部を接合し、前記タービン翼の翼高さ方向中央部における軸線を腹面方向に湾曲するように形成するとともに、前記タービン翼のうち、翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれを翼高さ方向中央部に向って減少させる構成にする一方、前記翼ルート部および翼チップ部の翼幾何学的入口角度のそれぞれが前記翼高さ方向中央部に向って減少する減少角の翼高さ方向の領域長さを、5mm〜50mmの範囲内に設定したことを特徴とする軸流タービン。
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