JP2007009046A - 筆記具用水性インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インキ組成に悪影響を及ぼすことなく、経時的にも安定であり、十分な防菌効果を有すると共に、インキの発色性を維持することのできる筆記具用水性インキ組成物を提供できる。
【解決手段】 着色剤として染料又は染料を含む着色樹脂粒子と、水と、下記一般式(1)で示されるフェニルフェノールの塩或いはその誘導体の塩とを含有する筆記具用水性インキ組成物。
【化1】
Figure 2007009046

(式中、Mはアルカリ金属原子、Xは水素原子、アルキル基又はハロゲン基を示す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、筆記具用水性インキ組成物に関する。更に詳細には防菌性及びインキ保存安定性に優れると共に、インキの発色性を維持することのできる筆記具用水性インキ組成物に関する。
従来より、筆記具用水性インキ組成物は少なくとも着色剤と水を含有してなり、水が主溶剤であるため経時によって黴が発生したり、微生物が繁殖してインキが腐敗し易く、防菌性物質、即ち、防腐剤の添加が不可欠である。
更に、前記筆記具用水性インキ組成物中には筆記性能を向上させるため、天然高分子や多糖類を添加したりすることがあり、いっそう黴や微生物が繁殖し易い傾向にある。
黴や微生物の繁殖を防止するために用いられる防腐剤としては、石炭酸、オルトフェニルフェノール、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンが開示されている(例えば、特許文献1及び2参照)が、これらの防腐剤のうち、石炭酸は揮発性を有するため持続した防菌性を発現でき難いと共に、光(可視光や紫外光)によりラジカルを発生させて染料又は染料を含む着色樹脂粒子を変色させる虞がある。オルトフェニルフェノールはインキ中で溶解し難いため所望の防菌性を発揮し難く、また、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンはインキのpHによっては防菌性を発揮できず、しかも、それ自身が不溶化して析出する虞もある。
特開2004−231895号公報 特開平11−43628号公報
本発明は、前記した従来の筆記具用水性インキ組成物の問題点を解消しようとするものであって、インキ組成物に悪影響を及ぼすことなく、長期間保管後も黴の発生や微生物の繁殖による腐敗を生じることがない筆記具用水性インキ組成物を提供するものである。
本発明は、着色剤として染料又は染料を含む着色樹脂粒子と、水と、下記一般式(1)で示されるフェニルフェノールの塩或いはその誘導体の塩とを少なくとも含有する筆記具用水性インキ組成物を要件とする。
Figure 2007009046
(式中、MはNa、K等のアルカリ金属原子、Xは水素原子、アルキル基又はハロゲン基を示す。)
更には、前記一般式(1)で示されるフェニルフェノールの塩類をインキ組成物中0.001〜1重量%含有してなること、前記着色剤が蛍光染料又は蛍光染料を含む着色樹脂粒子であること等を要件とする。
本発明は、インキ組成に悪影響を及ぼすことなく、経時的にも安定であり、十分な防菌効果を有すると共に、インキの発色性を維持することのできる筆記具用水性インキ組成物を提供できる。
本発明に用いるフェニルフェノールの塩或いはその誘導体の塩は一般式(1)で示される防腐剤であり、水性インキに優れた防腐効果を生じさせると共に、染料の発色を阻害することがない。
前記防腐剤の含有量は、インキ組成物全量に対して、0.001〜1重量%、好ましくは、0.01〜0.5重量%含有される。
0.001重量%未満では十分な防黴防腐性が発揮できず、また、1%を超えて含有することもできるが、その効果は変わらないため、あえてそれ以上の添加を要さない。
なお、本発明で用いるフェニルフェノールの塩或いはその誘導体の塩と共に、他の防黴剤を併用してもよい。
一般式(1)で示される防腐剤として具体的には、オルトフェニルフェノキシド、メタフェニルフェノキシド、パラフェニルフェノキシド、パラクロロオルトフェニルフェノキシド等を例示できる。
を例示できる。
前記着色剤としては染料が挙げられ、以下に例示する。
酸性染料としては、ニューコクシン(C.I.16255)、タートラジン(C.I.19140)、アシッドブルーブラック10B(C.I.20470)、ギニアグリーン(C.I.42085)、ブリリアントブルーFCF(C.I.42090)、アシッドバイオレット6BN(C.I.43525)、ソルブルブルー(C.I.42755)、ナフタレングリーン(C.I.44025)、エオシン(C.I.45380)、フロキシン(C.I.45410)、エリスロシン(C.I.45430)、ニグロシン(C.I.50420)、アシッドフラビン(C.I.56205)等が挙げられる。
塩基性染料としては、クリソイジン(C.I.11270)、メチルバイオレットFN(C.I.42535)、クリスタルバイオレット(C.I.42555)、マラカイトグリーン(C.I.42000)、ビクトリアブルーFB(C.I.44045)、ローダミンB(C.I.45170)、アクリジンオレンジNS(C.I.46005)、メチレンブルーB(C.I.52015)等が挙げられる。
直接染料としては、コンゴーレッド(C.I.22120)、ダイレクトスカイブルー5B(C.I.24400)、バイオレットBB(C.I.27905)、ダイレクトディープブラックEX(C.I.30235)、カヤラスブラックGコンク(C.I.35225)、ダイレクトファストブラックG(C.I.35255)、フタロシアニンブルー(C.I.74180)等が挙げられる。
本発明においては、着色剤として前記染料の他、染料を含む着色樹脂粒子であってもよく、具体的には蛍光染料を樹脂マトリックス中に固溶体化してなる蛍光顔料が挙げられる。
前記蛍光顔料としては、
黄色蛍光顔料〔シンロイヒ(株)製、商品名:SF5015レモンイエロー、固形分30%〕、
桃色蛍光顔料〔シンロイヒ(株)製、商品名:SF5017ピンク、固形分30%〕、
橙色蛍光顔料〔日本蛍光化学(株)製、商品名:ルミコールNKW−3904E、固形分33.5%〕を例示できる。
なお、所望により、カーボンブラック、群青などの無機顔料や銅フタロシアニンブルー、ベンジジンイエロー等の有機顔料、パール顔料、金属粉顔料、二酸化チタン等の白色顔料、可逆熱変色性カプセル顔料等を併用することもできる。
溶剤としては、水と必要により水溶性有機溶剤が用いられる。
前記水溶性有機溶剤としては、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、スルフォラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
本発明に用いられる水性インキとして具体的には、剪断減粘性付与剤を含む剪断減粘性インキや、水溶性高分子凝集剤により顔料を緩やかな凝集状態に懸濁させた凝集性インキ、粘度が数mPa・s程度の低粘度インキが挙げられる。
前記インキ中に高分子凝集剤を添加することによって、前記凝集剤が顔料間のゆるい橋かけ作用を生じさせ、ゆるい凝集状態を示す。このようなゆるい凝集状態を示すインキは繊維集束体からなるインキ吸蔵体(中綿)及び繊維の樹脂結束体からなるマーキングペン体の毛管状間隙において着色剤の分離が発生しない。
そのため、正立または倒立の放置により着色剤が分離し、筆跡の濃色化または淡色化が発生することを抑制し、染料インキを充填したマーキングペンと同等の保存性能を有するマーキングペンが得られる。
前記水溶性高分子凝集剤としては非イオン性水溶性高分子化合物が用いられ、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、水溶性多糖類等が挙げられる。
前記水溶性多糖類としてはトラガントガム、グアーガム、プルラン、サイクロデキストリン、非イオン性水溶性セルロース誘導体等が挙げられ、非イオン性水溶性セルロース誘導体の具体例としてはメチルセルロース、ヒドロシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。
本発明のインキ組成物においては、着色剤間のゆるい橋架け作用を示す水溶性高分子であればすべて適用することができるが、なかでも非イオン性水溶性セルロース誘導体が最も有効に作用する。
また、前記インキ中に剪断減粘性付与剤を添加することによって、インキを充填するボールペンの不使用時にボールとチップの間隙からのインキ漏れだしを防止したり、筆記先端部を上向き(正立状態)で放置した場合のインキの逆流を防止したり、顔料の凝集、沈降を防止することができる。
なお、前記剪断減粘性付与剤を添加したインキ組成物の粘度は、20℃でのE型回転粘度計による3.84s−1の剪断速度におけるインキ粘度が200〜3000mPa・sを示し、且つ、剪断減粘指数が0.1〜0.6を示すことが好ましい。
なお、剪断減粘指数(n)は、剪断応力値(T)及び剪断速度値(j)の如き粘度計による流動学測定から得られる実験式T=Kj(Kは非ニュートン粘性係数)にあてはめることによって計算される値である。
前記剪断減粘性付与剤としては、キサンタンガム、ウェランガム、構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均分子量約100乃至800万)、アルカガム、グアーガム、ローカストビーンガム及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸のアルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万の重合体、グルコマンナン、寒天やカラゲニン等の海藻より抽出されるゲル化能を有する増粘多糖類、ベンジリデンソルビトール及びベンジリデンキシリトール又はこれらの誘導体、架橋性アクリル酸重合体、無機質微粒子、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸アミド等のHLB値が8〜12のノニオン系界面活性剤、ジアルキル又はジアルケニルスルホコハク酸の塩類、N−アルキル−2−ピロリドンとアニオン系界面活性剤の混合物、ポリビニルアルコールとアクリル系樹脂の混合物を例示できる。
更に、前記インキをボールペンに内蔵して実用に供する場合、オレイン酸等の高級脂肪酸、長鎖アルキル基を有するノニオン性界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーンオイル、チオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルメチルエステル)やチオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルエチルエステル)等のチオ亜燐酸トリエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸モノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸ジエステル、或いは、それらの金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、アルカノールアミン塩等の潤滑剤を添加してボール受け座の摩耗防止効果を付与することが好ましい。
その他、必要に応じてベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、サポニン等の防錆剤、1,2−ベンズチアゾリン−3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等の防腐剤或いは防黴剤、尿素、ノニオン系界面活性剤、還元又は非還元デンプン加水分解物、トレハロース等のニ糖類、オリゴ糖、ショ糖、サイクロデキストリン、ぶどう糖、デキストリン、ソルビット、マンニット、ピロリン酸ナトリウム等の湿潤剤、消泡剤、分散剤、インキの浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やノニオン系の界面活性剤を使用してもよい。
また、必要により紙面への固着性や粘性付与のためにアクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストリン等を用いることもできる。
前記インキは、チップを筆記先端部に装着したマーキングペンやボールペンに充填して実用に供される。
マーキングペンに充填する場合、マーキングペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、繊維チップ、フェルトチップ、プラスチックチップを筆記先端部に装着し、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させ、筆記先端部にインキを供給する構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造、軸筒内部に直接インキを収容して、弁機構により前記筆記先端部に所定量のインキを供給する構造のマーキングペンが挙げられる。
ボールペンに充填する場合、ボールペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させ、筆記先端部にインキを供給する構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造、ボールを先端部に装着したチップを直接又は接続部材を介して連結した軸筒にインキと逆流防止用の液栓を収容した構造、インキ収容管にインキと逆流防止用の液栓を収容したボールペンレフィルを軸筒内に収容した構造を例示できる。
前記ボールペンチップについて更に詳しく説明すると、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属材料をドリル等による切削加工により形成したボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、金属又はプラスチック製チップ内部に樹脂製のボール受け座を設けたチップ、或いは、前記チップに抱持するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等を適用できる。
又、前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック、樹脂、ゴム等の0.1〜3mm径程度のものが適用できる。
なお、本発明のインキを充填する筆記具は、ボールと同様の転動作用により筆跡を形成させる、ローラー等の転動機構を筆記先端部に備えたものを含む。
インキを収容する軸筒やインキ収容管は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる成形体が用いられる。
前記成形体は透明性を有していてもよく、透明性とは着色透明、半透明、着色半透明を含み、インキ色やインキ残量等を確認できる。
なお、前記透明性の軸筒或いはインキ収容管は全体が透明性を有している他、インキの残量が視認できる部分的に透明性部分を有するものであってもよい。
前記インキ収容管又は軸筒に収容したインキの後端にはインキ逆流防止体を充填することもできる。
前記インキ逆流防止体組成物は不揮発性液体又は難揮発性液体からなる。
具体的には、ワセリン、スピンドル油、ヒマシ油、オリーブ油、精製鉱油、流動パラフィン、ポリブテン、α−オレフィン、α−オレフィンのオリゴマーまたはコオリゴマー、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル等があげられ、一種又は二種以上を併用することもできる。
前記不揮発性液体及び/又は難揮発性液体には、ゲル化剤を添加して好適な粘度まで増粘させることが好ましく、表面を疎水処理したシリカ、表面をメチル化処理した微粒子シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、疎水処理を施したベントナイトやモンモリロナイトなどの粘土系増粘剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石鹸、トリベンジリデンソルビトール、脂肪酸アマイド、アマイド変性ポリエチレンワックス、水添ひまし油、脂肪酸デキストリン等のデキストリン系化合物、セルロース系化合物を例示できる。
更に、前記液状のインキ逆流防止体組成物と、固体のインキ逆流防止体を併用することもできる。
本発明の筆記具形態は前述したものに限らず、相異なる形態のペン体を装着させたり、相異なる色調のインキを導出させるペン体を装着させた両頭式の筆記具であってもよい。
前記両頭式の筆記具としては、軸筒内に仕切り壁を設け、軸筒両端部にそれぞれ直接又は中継部材を介して筆記先端部を固着してなり、前記軸筒内にそれぞれ色調の異なる水性インキを収容してなる筆記具、或いは、軸筒内に、筆記先端部が軸筒両端部に位置するように二本のレフィルを収容してなり、前記二本のレフィル内にそれぞれ色調の異なる水性インキを収容してなる筆記具を例示できる。
以下に実施例を記す。なお、実施例中の部は重量部を示す。
実施例1
筆記具用水性インキ組成物の調製
赤色染料〔BASF社製、商品名:ローダミン6GCP(C.I.Basic Red 1)〕1.0部、桃色染料〔住友化学社製、商品名:ローダミンB(C.I.Basic Violet 10)〕0.5部、ジエチレングリコール10.0部、2−ピロリドン20.0部、パラクロロオルトフェニルフェノキシド0.3部、界面活性剤〔日光ケミカルズ(株)製、商品名:ニッコールPBC−34〕0.5部、水67.7部を混合、攪拌して筆記具用水性インキ組成物を得た。
筆記具の作製
ポリカーボネート樹脂からなる軸筒内に前記インキを直液状態で収容し、軸筒先端部にポリエステル繊維の樹脂加工ペン体を設け、キャップを装着してマーキングペンを得た。
なお、前記軸筒内のペン体後部には、櫛溝状のインキ流量調節部材を設けてなる。
実施例2
筆記具用水性インキ組成物の調製
黄色蛍光顔料分散体〔シンロイヒ(株)製、商品名:シンロイヒSF5015(イエロー)、顔料分30.0%〕50.0部、グリセリン10.0部、オルトフェニルフェノキシド0.3部、界面活性剤〔日光ケミカルズ(株)製、商品名:ニッコールPBC−34〕0.5部、水39.2部を混合、攪拌して筆記具用水性インキ組成物を得た。
筆記具の作製
ポリカーボネート樹脂からなる軸筒内に前記インキを直液状態で収容し、軸筒先端部にポリエステル繊維の樹脂加工ペン体を設け、キャップを装着してマーキングペンを得た。
なお、前記軸筒内のペン体後部には、櫛溝状のインキ流量調節部材を設けてなる。
比較例1
実施例1の水性インキの調製において、オルトフェニルフェノキシドに換えて石炭酸を混合した以外は実施例1と同様の方法で水性インキを調製し、マーキングペンを得た。
比較例2
実施例2の水性インキの調製において、パラクロロオルトフェニルフェノキシドに換えて1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを混合した以外は実施例1と同様の方法で水性インキを調製し、マーキングペンを得た。
実施例及び比較例で得たインキ組成物の初期及び経時跡の防菌性及びインキ組成物の分散安定性の試験を以下の方法により行った。
抗菌性試験
日本工業規格(JIS Z 2911−1992)に準じて初期及び30℃で14日間経過した水性インキ組成物の試験を行った。
耐光性試験
各マーキングペンをJIS L−0841に準じて日光(南向き30日間)に暴露し、外観の色調及びキャップを取り外して紙面に筆記した筆跡を初期と比較した。
保存安定性試験
各インキをガラス容器に密封して50℃で30日間放置し、インキ中の不溶解残渣の有無を確認した。
各試験の結果を以下の表に示す。
Figure 2007009046
表中の試験結果の評価の記号に関する説明は以下の通りである。
抗菌性試験
○:阻止円あり。
×:阻止円がなく、水性インキ組成物中に徽が発生している。
耐光性試験
○:初期と比較して変化がみられなかった。
×:初期と比較して著しい耐色と褐変がみられた。
保存安定性
○:不溶解残渣はなかった。
×:不溶解残渣の発生が確認された。

Claims (3)

  1. 着色剤として染料又は染料を含む着色樹脂粒子と、水と、下記一般式(1)で示されるフェニルフェノールの塩或いはその誘導体の塩とを少なくとも含有する筆記具用水性インキ組成物。
    Figure 2007009046
    (式中、Mはアルカリ金属原子、Xは水素原子、アルキル基又はハロゲン基を示す。)
  2. 前記一般式(1)で示されるフェニルフェノールの塩類をインキ組成物中0.001〜1重量%含有してなる請求項1記載の筆記具用水性インキ組成物。
  3. 前記着色剤が蛍光染料又は蛍光染料を含む着色樹脂粒子である請求項1又は2記載の筆記具用水性インキ組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100944805B1 (ko) 2008-03-19 2010-03-02 (주)에스엠제이 발염촉진제 조성물
CN109487578A (zh) * 2018-12-04 2019-03-19 深圳市墨库图文技术有限公司 高渗透热升华墨水及其制备方法

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