JP2007001036A - 液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007001036A
JP2007001036A JP2005180589A JP2005180589A JP2007001036A JP 2007001036 A JP2007001036 A JP 2007001036A JP 2005180589 A JP2005180589 A JP 2005180589A JP 2005180589 A JP2005180589 A JP 2005180589A JP 2007001036 A JP2007001036 A JP 2007001036A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
head
bar
head bar
bar member
paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005180589A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Hori
健志 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2005180589A priority Critical patent/JP2007001036A/ja
Publication of JP2007001036A publication Critical patent/JP2007001036A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】 複数のヘッドバーを平行に配置して構成したFWAヘッドにおいて、温度の変動による着弾位置の変化を適切に補正して印字品位の低下を防止する。
【解決手段】 液滴を吐出するヘッドユニットを備えたヘッドバー132複数本を、相互に所定間隔を開けて平行となるように配置したヘッドバーアレイを備えた液滴吐出装置において、ヘッドバー132をそれぞれ、吐出された液滴が着弾する表面からの距離L1だけ離れるように配置された回転支点軸14を中心に回動自由に支受する、線膨張係数がα1である支持バー部材12と、ヘッドバー132に一体的に回動するよう延設された操作リンク部材16と、操作リンク部材16における回転支点軸14から距離L2だけ離れた位置に配置された作用軸20が軸着される、線膨張係数がα2である操作バー部材18と、を有し、 式: (α2/α1−1)L1=L2 但し、α2>α1 の条件が成立するように構成する。
【選択図】図3

Description

この発明は、インクジェット記録装置(インクジェットプリンタ)等に用いて好適な液滴吐出装置に関する。
これまでインクジェット記録装置としては、個人ユーザを中心にヘッドを記録紙の紙幅方向に往復運動させつつ印字を行う、PWA(Partial Width Array)ユニットが使われてきた。より高速での画像記録を行うために、複数のインクジェット記録ヘッドユニットを直列に並べて記録紙の紙幅より長く構成したヘッドバーを、例えば加工精度のよいアルミニュウム等で作られたホルダ上に、ヘッドバーの長手方向が紙幅方向となるように高精度に一定間隔を開けて平行に配置した状態で固定して構成した、FWA(Full Width Array)ヘッドを用いたプリンタの開発が進んでいる。
このようなFWAヘッドを用いたプリンタでは、フルカラー印字を行うために、FWAヘッドにおけるインク種の数だけ設けられている各色のヘッドバーから順次各色のインク滴を、搬送されている記録紙上へ吐出して印字する。
このインクジェット記録装置に装着されたFWAヘッドでは、印字動作をしたときの各ヘッドバーに装着されたヘッドユニットの発熱が少なからず発生することが問題となる。すなわちPWAユニットに比べてインク吐出口数(ノズル数)が膨大であるため、PZTやサーマルユニットといった吐出制御素子やSW−ICへ印字データが加わることにより素子が発熱し、これが装置内で蓄積される。さらに環境温度の変動が加わると、例えばアルミニュウム製のホルダが熱膨張/収縮すると、各ヘッドバー相互の間隔が変動し、例えば2次色ドットのように同一箇所に着弾するはずのドットがズレたり、ラインに段差が生ずる等により、印字品位が著しく低下してしまうという虞がある。
そこで、従来の画像形成装置では、PWA方式に構成されたユニットにおいて、インク吐出駆動素子部を駆動素子収納部に装着し、インク吐出駆動素子部を線膨張係数の大きな上部突き当て部と、線膨張係数の小さな下部突き当て部とに同時に突き当てて位置決めを行なうよう構成し、インク駆動素子収納部及びインク吐出駆動素子収納部の温度変化に起因するインク着弾位置の変化を、線膨張係数の大きな上部突き当て部と線膨張係数の小さな下部突き当て部との線膨張係数の差によりインク吐出駆動素子部の取り付け角度を変化させることにより、インクの吐出方向を変化させて着弾位置の変化を補正する手段が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、従来の画像形成装置におけるPWA方式のユニットの構成をそのままFWAヘッドに利用しようとする場合には、熱膨張係数の異なる上部突き当て部と下部突き当て部との線膨張係数の差によりヘッドバーの取り付け角度を変化させる構成を、所定本数のヘッドバーの数(例えば、5本)だけ設ける必要があるので部品点数が増大する。これと共に、熱膨張係数の異なる上部突き当て部と下部突き当て部との線膨張係数の差によりヘッドバーの取り付け角度を変化させる構成を、各ヘッドバーの固有の補正量に対応させた専用の構成に作る必要があるため、各ヘッドバーの相互間でインクの吐出方向を変化させて着弾位置の変化を補正する性能にばらつきを生じ易くなる。
また、従来の画像形成装置におけるPWA方式のユニットの構成をそのままFWA方式のヘッドバーに利用しようとする場合には、基準となるヘッドバーからの距離が離れるにつれ熱膨張による誤差が増大するので、これを補正するためのヘッドバーの傾斜角度も順次増す必要がある。このため、上部突き当て部と下部突き当て部とのそれぞれの線膨張係数と、紙面と下部突き当て部との距離、下部突き当て部と上部突き当て部との距離を、ヘッドバー毎に適切な値のものとなるよう選択して構成する必要があるから、材料の選択が困難であり、装置を設計する上での自由度が狭くなる。
さらに、従来の画像形成装置におけるPWA方式のユニットの構成では、3点支持状態となるように配置された熱膨張係数の異なる上部突き当て部と下部突き当て部とに対してインク吐出駆動素子部の一方の端面を圧接させるため、インク吐出駆動素子部の他方の端面に接して弾性的に付勢する部材を配置して構成するので、インク吐出駆動素子部が両側から押されて内部に歪みを生じやすい。
このような構成をFWA方式のヘッドバーに利用しようとする場合には、特に基準ヘッドバーから最も遠いヘッドバーでは、ヘッドバーを大きく傾斜させる必要があるため、歪も大となる。
特開2000−250568
本発明は、上述の点に鑑み、複数のヘッドバーを平行に配置して構成したFWAヘッドにおいて、温度の変動による着弾位置の変化を適切に補正して印字品位の低下を防止でき、しかも設計の自由度が高く、インクジェット記録ヘッドユニット等の液滴吐出素子自体を歪ませるような負荷が加わらないようにした液滴吐出装置を新たに提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の液滴吐出装置は、液滴を吐出するヘッドユニットを備えたヘッドバー複数本を、相互に所定間隔を開けて平行となるように配置したヘッドバーアレイを備えた液滴吐出装置において、ヘッドバーをそれぞれ、吐出された液滴が着弾する表面から距離L1だけ離れるように配置された回転支点軸を中心に回動自由に支受する、線膨張係数がα1である支持バー部材と、ヘッドバーに一体的に回動するよう延設された操作リンク部材と、操作リンク部材における回転支点軸から距離L2だけ離れた位置に配置された作用軸が軸着される、線膨張係数がα2である操作バー部材と、を有し、 式: (α2/α1−1)L1=L2 但し、α2>α1 の条件が成立するように構成された着弾位置補正機構を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の液滴吐出装置において、支持バー部材を鉄で形成し、操作バー部材をアルミニュウムで形成したことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の液滴吐出装置において、一つの操作バー部材に、4個のヘッドバー各々の操作リンク部材を、それぞれ作用軸で軸着して構成したことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の液滴吐出装置において、4個のヘッドバー各々を、それぞれ線膨張係数が異なる別体として構成した支持バー部材及び操作バー部材を利用して構成したことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の液滴吐出装置において、複数本のヘッドバーのうち、少なくとも1本は、着弾位置補正機構を有さないことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の液滴吐出装置において、着弾位置補正機構を有さないヘッドバーは、黒インクを充填、吐出することを特徴とする。
前述のように構成することにより、ヘッドバーアレイ部分に温度の変動が生じても、各回動調整可能なヘッドバーの操作リンク部材が作用軸で操作バー部材に軸着され、支持バー部材の熱膨張と操作バー部材の熱膨張との差分だけ作用軸の位置が自動的に移動操作され、各回動調整可能なヘッドバーが回転支点軸を中心に回動調整されて、あるヘッドバーから吐出された液滴の着弾位置とその他のヘッドバーから吐出された液滴の着弾位置との関係が変わらず一定であるから良好な出力結果を得ることができ、印字品位を適正に保持できる。
本発明の液滴吐出装置によれば、複数のヘッドバーを平行に配置して構成したFWAヘッドにおいて、温度の変動による各ヘッドバー相互の間隔変動による着弾位置の変化を適切に補正して印字品位の低下を防止でき、しかも設計の自由度が高く、インクジェット記録ヘッドユニット等の液滴吐出素子自体を歪ませるような負荷が加わらないようにできるという効果がある。
本発明の実施の形態に係わる、液滴吐出装置について、図1乃至図6により説明する。図1は、インクジェット記録装置を示す概略説明図で、このインクジェット記録装置112は、給紙トレイ116上に束にして載置された用紙Pを一枚づつ搬送しながら、FWA(Full Width Array)ヘッドにより画像形成(文字を含む)処理を行うように構成する。
このため、このインクジェット記録装置112は、筐体114内の下部に、給紙トレイ116を配置し、給紙トレイ116内に積層された記録媒体である用紙Pをピックアップロール118で1枚ずつ取り出すように構成する。
このインクジェット記録装置112では、取り出した用紙Pを所定の搬送経路122を構成する複数の搬送ローラ対120で、ヘッドバーアレイ130からインク滴が吐出される吐出領域SEを搬送しながら画像形成(文字を含む)のための処理を行う。
このため、このインクジェット記録装置112では、給紙トレイ116の上方に、駆動ロール124及び従動ロール126に張架された無端状の搬送ベルト128を配置する。この搬送ベルト128の上方には、ヘッドバーアレイ130を、搬送ベルト128の平坦部分128Fに対向させるように配置する。このヘッドバーアレイ130が対向する領域は、ヘッドバーアレイ130からインク滴が吐出される吐出領域SEとなる。
このインクジェット記録装置112では、用紙Pを、搬送経路122上を搬送し、搬送ベルト128で保持した状態で吐出領域SEに搬送し、ヘッドバーアレイ130から画像情報に応じたインク滴を吐出し、画像記録(文字記録を含む)を行う。
なお、このインクジェット記録装置112では、通常、高速記録を実現するため用紙Pを吐出領域SE内に1回だけ通過させて、いわゆる1パスで画像記録を行うように構成するが、用紙Pを搬送ベルト128で保持した状態で周回させることにより吐出領域SEを複数回通過させて、いわゆるマルチパスによる画像記録を行うよう構成しても良い。
このインクジェット記録装置112に用いるヘッドバーアレイ130は、有効な記録領域を用紙Pの幅(搬送方向と直交する方向の長さ)以上の長尺にした、FWAとして構成する。ヘッドバーアレイ130内には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(S)、ブラック(K)さらには、必要に応じて記録紙上インクの色味や乾燥速度、光沢感やにじみを改善するための処理液を搭載したバーの5色分それぞれに対応した5つのインクジェット記録用のヘッドバー132を用紙Pの搬送方向(走査方向)に並べて配置し、フルカラーの画像を記録可能に構成する(すなわち、このヘッドバーアレイ130は、複数本例えば5本のヘッドバー132を一体的に組み立てて構成する)。なお、それぞれのインクジェット記録用のヘッドバー132においてインク滴を吐出する方法は、いわゆるサーマル方式や圧電方式等、公知の種々の方式を適用できる。
このインクジェット記録用のヘッドバー132は、FWA方式用のものなので、その長手方向(用紙Pの搬送方向に直交する方向に対応)に沿って、所定複数個(用紙Pの幅以上に渡る所定の画像記録領域を得られるだけの個数)のヘッドユニット178を直線的に並べて一体的に配置する(すなわち、ヘッドバー132は、所定複数個のヘッドユニット178をアレイ状に並べて構成する)。
各インクジェット記録用のヘッドバー132は、図示しない記録ヘッド制御手段によって制御される。この記録ヘッド制御手段は、例えば、画像情報に対応して、インク滴の吐出タイミング及びインク滴を吐出するインク吐出口(ノズル)に係わる制御信号をインクジェット記録用のヘッドバー132に送信して駆動制御する。
ヘッドバーアレイ130の搬送方向上流側には、例えば記録吸着搬送のための図示しない電源に接続された帯電ロール136を配置する。なお、そのための電源は、用紙Pを所定電位に帯電させることが可能であれば、直流電源でも交流電源でもよい。
この帯電ロール136は、従動ロール126との間で搬送ベルト128及び用紙Pを挟んだ状態で従動することにより、用紙Pを搬送ベルト128に押圧する押圧位置と、搬送ベルト128から離間した離間位置との間を移動可能に装着する。
この帯電ロール136は、押圧位置で、接地された従動ロール126との間に所定の電位差を生じさせて用紙Pに電荷を与えることにより、搬送ベルト128に静電吸着させる。
また、帯電ロール136よりもさらに搬送方向上流側には、図示しないレジロールを配置し、用紙Pが搬送ベルト128と帯電ロール136との間に至る前に位置合わせする。
このインクジェット記録装置112では、搬送経路上のヘッドバーアレイ130より搬送方向下流側に、必要に応じて剥離プレート140を配置し、用紙Pを搬送ベルト128から剥離するよう構成する。
剥離プレート140で剥離された用紙Pは、剥離プレート140の搬送方向下流側に続く排出経路144を構成する複数の排出ローラ対142によって搬送され、筐体114の上部に設けられた排紙トレイ146上に排出される。
このインクジェット記録装置112では、剥離プレート140の下方にある駆動ロール124との間で搬送ベルト128を挟持するよう配置されたクリーニングロール148により、搬送ベルト128の表面をクリーニングするように構成する。
このインクジェット記録装置112では、給紙トレイ116と搬送ベルト128の間に、複数の反転用ローラ対150で構成された反転経路152を設け、この反転経路152によって片面に画像記録された用紙Pを反転させて搬送ベルト128に保持させることで、用紙Pの両面への画像記録を容易に行えるように構成する。
搬送ベルト128と排紙トレイ146の間には、5色分の各インク(一つは処理液)をそれぞれ貯留するインクタンク(一つは処理液タンク)154を配置する。インクタンク154のインク等は、図示しないインク等の供給配管によって、各ヘッドバー132に供給される。ここで用いるインクは、水性インク、油性インク、溶剤系インク等、公知の各種インクを使用できる。
上述のように構成したインクジェット記録装置112に用いるヘッドバーアレイ130では、印字動作をしたときの発熱や環境温度等の温度変動により各ヘッドバー132相互間の間隔が変動しても各ヘッドバー132から吐出したインク滴が用紙P上の所定位置に着弾するように補正する着弾位置補正手段(着弾位置補正機構)を設けることにより、あるヘッドバー132から吐出されたインク滴の用紙P上での着弾位置と、他のヘッドバー132から吐出されたインク滴の用紙P上での着弾位置とが一致するようにして高画質の画像を形成可能に構成する。
図2に示すように、このヘッドバーアレイ130では、矩形の支持枠状に形成したホルダ10に、複数(本実施の形態では5個だが、必要に応じた本数に構成することができる)のインクジェット記録用のヘッドバー132を、着弾位置補正手段を介して装着する。
この着弾位置補正手段では、ホルダ10に対して所定の基準位置に固定して配置する一つの基準ヘッドバー132Aと、それ以外の液滴吐出方向を変更可能に軸着されたヘッドバー132とで構成する。
この着弾位置補正手段は、例えば、図3に示すように構成することができる。この図3に示す着弾位置補正手段では、ホルダ10(図2に図示)に、鉄(線膨張係数が12.1×10-6/kの鉄)製で長板状に形成された支持バー部材12を、ヘッドバー132の両端部に対応して、用紙Pと平行となるように設置する。
なお、この支持バー部材12は、線膨張係数(熱膨張係数)が所定値よりも低い材質、例えばセラミック、ガラス、コバルト鉄鋼等の材料を、単体のバー状(長板又は棒状等)に形成して用いても良い。
各支持バー部材12の長手方向一端部には、それぞれ基準ヘッドバー132Aから丸軸状に突設した取り付け軸14を固着して取り付ける。この基準ヘッドバー132Aは、その液滴吐出方向が直下に向くように配置する。
また、各支持バー部材12には、基準ヘッドバー132Aの取り付け位置を基点として所定間隔を開けた4箇所に、それぞれヘッドバー132の取り付け軸14を軸着してヘッドバー132がその両端部の取り付け軸14を中心に回動することにより、ヘッドバー132の液滴吐出方向を用紙Pの搬送方向(走査方向)に沿って移動可能に装着する。
基準ヘッドバー132Aを除く各ヘッドバー132には、回動操作用の操作リンク部材16を突設する。この操作リンク部材16は、所定長さの矩形板状に形成し、その一端部をヘッドバー132に固着し、その他端部が操作リンク部材16から上方向に延出する状態に設置する。
また図3に示す着弾位置補正手段では、ホルダ10(図2に図示)に、アルミニュウム(線膨張係数が25×10-6/k)製で長板状に形成された操作バー部材18を、支持バー部材12(又は用紙P)と略平行となるように配置する。
この操作バー部材18は、その一端部を、基準ヘッドバー132Aから突設した取り付け軸14の直上位置で、軸ピン20により、ホルダ10(図2に図示)に軸着する。これと共に、操作バー部材18には、軸ピン20を基点として所定間隔を開けた4箇所に、それぞれ操作リンク部材16の自由端部を軸ピン22で軸着する。
上述した図3に示す構成の着弾位置補正手段を設けたヘッドバーアレイ130では、支持バー部材12上において、ホルダ10側に固定された状態となっている基準ヘッドバー132Aに対して、各回動調整可能なヘッドバー132が、搬送方向に平行に所定間隔を開けた状態で支受された状態となっている。
これと共に、各回動調整可能なヘッドバー132は、その操作リンク部材16の自由端部で操作バー部材18に軸着されることによって、基準ヘッドバー132Aからの間隔に対応した長さ分の支持バー部材12の熱膨張と、基準ヘッドバー132Aからの間隔に対応した長さ分の操作バー部材18の熱膨張との差分だけ操作リンク部材16の軸ピン22の位置が自動的に移動操作され、各ヘッドバー132が取り付け軸14を中心に回動調整される。
このように印字動作をしたときの発熱や環境温度等の温度変動に対応して自動的に回動調整された各回動調整可能なヘッドバー132は、その液滴の吐出方向が回動調整されて、用紙P上の着弾位置が常に基準ヘッドバー132Aの着弾位置から所定間隔Xの整数倍の距離だけ離れた所定位置となるので、用紙P上の基準ヘッドバー132Aによる着弾位置とその他のヘッドバー132による着弾位置との相互間隔が一定に保持される。
よって、この着弾位置補正手段を設けたヘッドバーアレイ130では、ホルダ10やヘッドバー132に、印字動作をしたときのヘッドユニット178自体の発熱や環境温度等の温度変動が生じて熱伸縮をする場合でも、各ヘッドバー132から吐出された液滴が用紙P上に着弾するときの着弾位置の関係が変わらず一定であるから良好な出力結果を得ることができ、印字品位を適正に保持できる。
次に、着弾位置補正手段を設けたヘッドバーアレイ130における、基準ヘッドバー132A及びヘッドバー132を支持する支持バー部材12が熱膨張しても、吐出液滴が用紙P上に着弾する位置を、温度の変化にかかわらず常に一定とするための具体的な構成例について説明する。
この具体的な構成例では、図3及び図5に示すように、用紙Pの表面(吐出された液滴が着弾する記録媒体の表面)から支持バー部材12に軸着した基準ヘッドバー132Aとヘッドバー132との取り付け軸14の回転軸(回転支点軸)までの距離をL1とし、この取り付け軸14の回転軸から操作リンク部材16と操作バー部材18を軸着する軸ピン22の回転軸(作用軸)までの距離をL2とし、支持バー部材の線膨張係数をα1とし、操作バー部材18(作用軸の保持部材)の線膨張係数をα2としたとき、下記の式1が成立するように構成する。
式1: (α2/α1−1)L1=L2 但し、α2>α1であることを条件とする。また、この式1から分かるように、この条件は、温度変化や基準ヘッドバー132Aと基準ヘッドバー132Aとの間隔又は相互に隣接するヘッドバー132同士の間隔に依存しない。
ここで、図3に示す着弾位置補正手段を設けたヘッドバーアレイ130では、支持バー部材12として線膨張係数α1:12.1×10-6/kの鉄を使用し、操作バー部材18として線膨張係数α2:25×10-6/kのアルミニュウムの部材を使用した場合、取り付け軸14の回転軸(回転支点軸)から用紙P表面(記録媒体の表面)までの距離L1、及び取り付け軸14の回転軸から操作リンク部材16と操作バー部材18を軸着する軸ピン22の回転軸(作用軸)までの距離をL2が一義的に決まり、例えば距離L1=10(mm)、距離L2=10.7(mm)となる。
なお、図3及び図5から分かるように、基準ヘッドバー132Aから、これに隣接するヘッドバー132までの常温での間隔をXとし、支持バー部材12が温度Δtだけ加温されたとすると、支持バー部材12の熱膨張によってその間隔が(X+Δx(Δt))に伸びる。
これと同時に、操作バー部材18は、温度Δtだけ加温されて熱膨張するので、軸ピン22で連動された操作リンク部材16と一体のヘッドバー132は、角度θ°だけ、取り付け軸14を中心に回転し、吐出された液滴の着弾位置を熱膨張前と同位置に修正する。
また、θは、取り付け軸14の回転軸(回転支点軸)から用紙P表面(記録媒体の表面)までの距離L1、支持バー部材12の熱膨張量Δx(Δt)によって決まる角度であるが、これにより取り付け軸14の回転軸から操作リンク部材16と操作バー部材18を軸着する軸ピン22の回転軸(作用軸)までの距離をL2と、必要となる操作バー部材18の伸縮量Δy(Δt)を求めることができる。
以上説明したところから分かるように、この着弾位置補正手段を備えたヘッドバーアレイ130では、製造時とは異なる温度環境下で使用されても、図6(A)に示すように、あるヘッドバー132のヘッドユニット178から吐出されたインク滴の用紙P上での着弾位置D1と、他のヘッドバー132のヘッドユニット178から吐出されたインク滴の用紙P上での着弾位置D2とが、一致するので、高画質の画像を形成できる。
なお、比較例として、着弾位置補正手段を備えていないヘッドバーアレイ130について見ると、これを製造時とは異なる温度環境下で使用すると、ホルダ10の大きな熱変形によって、これに支持された5個のヘッドバー132の相互間隔が大きく変化するから、図6(B)に示すように、あるヘッドバー132のヘッドユニット178から吐出されたインク滴の用紙P上での着弾位置D1と、他のヘッドバー132のヘッドユニット178から吐出されたインク滴の用紙P上での着弾位置D2とが大きくずれるので、いわゆる色ずれ等が発生し、用紙P上に形成される画像の画質が低下する。
また、前述した着弾位置補正手段では、支持バー部材12の搬送方向に対して一方の端部に基準ヘッドバー132Aを固定して配置した構成について説明したが、この基準ヘッドバー132Aを、支持バー部材12に対して搬送方向に沿って並べて配置された複数のヘッドバー132の内、任意の位置に配置しても良い。
例えば、5本のヘッドバー132を用いる場合には、搬送方向の第3番目に当たる中央配置位置に基準ヘッドバー132Aを設置すると、中央配置位置の基準ヘッドバー132Aが不動なので、これより搬送方向上流側に配置される各回動調整可能なヘッドバー132の回動角度と、搬送方向下流側に配置される各回動調整可能なヘッドバー132の回動角度とを最小にできる。
さらに、基準ヘッドバー132Aは、吐出するインクの色又は処理液の特性に対応して、ホルダ10における搬送方向最上流側若しくは搬送方向最下流側又は搬送方向の所要の位置に配置しても良い。
次に、着弾位置補正手段を設けたヘッドバーアレイ130における他の構成例について、図4により説明する。
この図4に示す着弾位置補正手段では、基準ヘッドバー132Aを除く各ヘッドバー132(4個のヘッドバー132)を、例えば、それぞれ独立した支持バー部材12A、12B及び操作バー部材18A、18Bを用いて構成する。すなわち、この図4に示す着弾位置補正手段では、4個の支持バー部材と操作バー部材との組を、それぞれが所要の異なる線膨張係数を持ち各々が式1の条件を満たすように構成する。
この図4に示す着弾位置補正手段では、例えば、第1の支持バー部材と操作バー部材との組を、支持バー部材12として線膨張係数α1:12.1×10-6/kの鉄を使用し、操作バー部材18として線膨張係数α2:25×10-6/kのアルミニュウムの部材を使用し、距離L1=10(mm)、距離L2=10.7(mm)として構成する。
また、第2の支持バー部材と操作バー部材との組を、支持バー部材12として線膨張係数α1:25×10-6/kのアルミニュウムを使用し、操作バー部材18として線膨張係数α2:100×10-6/kのプラスチックの部材を使用し、距離L1=20(mm)、距離L2=60.0(mm)として構成する。
さらに、第3の支持バー部材と操作バー部材との組を、支持バー部材12として線膨張係数α1:12.1×10-6/kの鉄を使用し、操作バー部材18として線膨張係数α2:100×10-6/kのプラスチックの部材を使用し、距離L1=10(mm)、距離L2=72.6(mm)として構成する。
なお、第4の支持バー部材と操作バー部材との組も、上述と同様にして所要の組み合わせで構成することにより、吐出液滴の着弾位置を一定箇所とする。
また、前述した着弾位置補正手段を設けたヘッドバーアレイ130は、ヘッドバーアレイ130内に、少なくともイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(S)、ブラック(K)に対応した4本以上のヘッドバー132(基準ヘッドバー132Aを含む)を設けた構成としてもよいことは勿論である。
次に、上述のように構成されたヘッドバーアレイ130を備えたインクジェット記録装置112の動作について説明する。
図1に示すように、このインクジェット記録装置112では、給紙トレイ116から取り出された用紙Pが、搬送路上を搬送されて、搬送ベルト128上へ搬入される。
そして、この用紙Pは、帯電ロール136によって搬送ベルト128に押し付けられると共に、帯電ロール136からの印加電圧によって搬送ベルト128に吸着(密着)して保持される。この状態で、用紙Pは、搬送ベルトの循環によって吐出領域SEを通過する際にヘッドバーアレイ130からインク滴が吐出されて、表面に画像が記録される。
通常インクジェット記録装置112では高速記録のため、1パスのみで画像記録する。この場合には、上述のようにして画像が形成された用紙Pを、剥離プレート140で搬送ベルト128から剥離し、排出ローラ対142で搬送して排紙トレイ146上に排出し、その用紙Pに対する画像形成処理を終える。
これに対し、必要に応じてマルチパスで画像記録を行う場合で、例えば処理液の吐出タイミングをインク吐出時よりも十分にとりたい場合等には、搬送ベルト128によって用紙Pを周回させて吐出領域SEを通過させることにより処理液塗布が終了した用紙Pを、剥離プレート140によって搬送ベルト128から剥離し、排出ローラ対142で搬送して排紙トレイ146に排出し、その用紙Pに対する画像形成処理を終える。
また、本発明は前述した実施の形態に限定されるものではなく、用紙以外の媒体を利用し、ヘッドユニットから種々の液体を吐出するよう構成しても良く、例えば、インク処理液を吐出するように構成し、高分子フィルムやガラス上にインクを吐出してディスプレイ用カラーフィルターを作成可能に構成し、溶接状態の半田を基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成可能に構成する等、工業全般に用いられる液滴吐出装置として構成し、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、その他種々の構成を取り得ることは勿論である。
本発明の液滴吐出装置に関する実施の形態に係わるインクジェット記録ヘッドを搭載した、インクジェット記録装置の構成を示す概略説明図である。 本発明の液滴吐出装置に関する実施の形態に係わるインクジェット記録ヘッドにおけるヘッドバーアレイの要部を取り出して示す部分断面斜視図である。 本発明の液滴吐出装置に関する実施の形態に係わるインクジェット記録ヘッドのヘッドバーアレイに設ける着弾位置補正手段の構成を示す説明図である。 本発明の液滴吐出装置に関する実施の形態に係わるインクジェット記録ヘッドのヘッドバーアレイに設ける、着弾位置補正手段の他の構成を示す説明図である。 本発明の液滴吐出装置に関する実施の形態に係わるインクジェット記録ヘッドのヘッドバーアレイに設ける着弾位置補正手段の原理を示す説明図である。 (A)は、本発明の液滴吐出装置に関する実施の形態に係わる着弾位置補正手段を備えたヘッドバーアレイから吐出されたインク滴の用紙上での着弾状態を示す説明図、(B)は、比較例として、着弾位置補正手段を備えていないヘッドバーアレイから吐出されたインク滴の用紙上での着弾状態を示す説明図である。
符号の説明
10 ホルダ
12 支持バー部材
12A 支持バー部材
14 取り付け軸
16 操作リンク部材
18 操作バー部材
18A 操作バー部材
20 軸ピン
22 軸ピン
112 インクジェット記録装置
130 ヘッドバーアレイ
132 ヘッドバー
132A 基準ヘッドバー
178 ヘッドユニット

Claims (6)

  1. 液滴を吐出するヘッドユニットを備えたヘッドバー複数本を、相互に所定間隔を開けて平行となるように配置したヘッドバーアレイを備えた液滴吐出装置において、
    前記ヘッドバーをそれぞれ、吐出された液滴が着弾する表面から距離L1だけ離れるように配置された回転支点軸を中心に回動自由に支受する、線膨張係数がα1である支持バー部材と、
    前記ヘッドバーに一体的に回動するよう延設された操作リンク部材と、
    前記操作リンク部材における前記回転支点軸から距離L2だけ離れた位置に配置された作用軸が軸着される、線膨張係数がα2である操作バー部材と、を有し、
    式: (α2/α1−1)L1=L2 但し、α2>α1 の条件が成立するように構成された着弾位置補正機構を有することを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記支持バー部材を鉄で形成し、前記操作バー部材をアルミニュウムで形成したことを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 一つの前記操作バー部材に、4個の前記ヘッドバー各々の前記操作リンク部材を、それぞれ前記作用軸で軸着して構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液滴吐出装置。
  4. 4個の前記ヘッドバー各々を、それぞれ線膨張係数が異なる別体として構成した前記支持バー部材及び前記操作バー部材を利用して構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記複数本のヘッドバーのうち、少なくとも1本は、前記着弾位置補正機構を有さないことを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
  6. 前記着弾位置補正機構を有さないヘッドバーは、黒インクを充填、吐出することを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出装置。
JP2005180589A 2005-06-21 2005-06-21 液滴吐出装置 Pending JP2007001036A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005180589A JP2007001036A (ja) 2005-06-21 2005-06-21 液滴吐出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005180589A JP2007001036A (ja) 2005-06-21 2005-06-21 液滴吐出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007001036A true JP2007001036A (ja) 2007-01-11

Family

ID=37687075

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005180589A Pending JP2007001036A (ja) 2005-06-21 2005-06-21 液滴吐出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007001036A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102189765A (zh) * 2010-03-17 2011-09-21 株式会社日立产机系统 喷墨记录系统
CN102582257A (zh) * 2011-01-11 2012-07-18 精工爱普生株式会社 液体喷射装置
US8297741B2 (en) 2009-09-18 2012-10-30 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8297741B2 (en) 2009-09-18 2012-10-30 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus
CN102189765A (zh) * 2010-03-17 2011-09-21 株式会社日立产机系统 喷墨记录系统
CN102582257A (zh) * 2011-01-11 2012-07-18 精工爱普生株式会社 液体喷射装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4032360B2 (ja) インクジェット記録装置及び吐出不良検出方法
JP3944858B2 (ja) 画像形成装置
JP2009241282A (ja) 画像形成装置、記録ヘッド調整方法
JP2005104147A (ja) インクジェット記録装置及び吐出不良検出方法
JP2007130974A (ja) 記録装置、及び記録方法
US6773089B2 (en) Liquid discharge head, and head cartridge and image forming apparatus using such liquid discharge head
JP2007112067A (ja) 液滴吐出装置
JP2011184163A (ja) 画像形成装置
JP2006256265A (ja) 液滴吐出装置
JPH05185680A (ja) 記録装置
JP2007001036A (ja) 液滴吐出装置
JP2005262873A (ja) 液吐出装置及び画像形成装置
JP5316112B2 (ja) 画像形成装置
JP2005088242A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP5042081B2 (ja) 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法
JP6341648B2 (ja) インクジェット記録装置
JP5899782B2 (ja) 画像形成装置
JP4784317B2 (ja) 液滴吐出装置
JP2006321122A (ja) 液滴吐出装置
JP4308071B2 (ja) 画像形成装置
JP2007176002A (ja) ラインヘッド型記録装置
JP2994412B2 (ja) 記録装置
JP2004291275A (ja) 画像記録装置
JP2005193393A (ja) 画像記録装置
JP4882506B2 (ja) 液滴吐出装置