JP2007000895A - 液相拡散接合方法 - Google Patents

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達司 柏木
Keiji Wakidokoro
啓治 脇所
Kyota Chiyonobu
恭太 千代延
Katsu Kodama
児玉  克
Shintaro Matsumoto
真太郎 松本
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Abstract

【課題】 得られる配管に過大な引っ張り応力を生ずることがなく、接合端部同士の位置合わせを高い精度で簡便に行うことを可能にする液相拡散接合方法を提供する。
【解決手段】 一方の接合端部21Eの端面21aを回転対称中心21Rを持ち且つ頂角θが80°以下で寸法hが管材肉厚thの1/2以下である凸円錐面からなる開先面に形成し、他方の接合端部22Eの端面22aを回転対称中心22Rを持ち且つ頂角Θが80°以下で寸法Hが管材肉厚THの1/2以下であり端面21aと嵌り合う形状の凹円錐面からなる開先面に形成する。端面21a,22a間にシート状ろう材25を配置し、端部21E,22Eを互いに接近させ突き当てることで、これら端部の回転対称中心21R,22R同士を合致させ且つこれら接合端部によりろう材25を挟持させる。ろう材25及び端部21E,22Eを加熱により溶融させ、しかる後にこれらを凝固させる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、火力発電プラント等のボイラ内部において熱交換のために使用される通液配管を形成している管状部材等の損傷部分の補修の際に、切除された当該損傷部分に代わって新規管状部材等を接合するのに適用可能な液相拡散接合方法に関するものである。特に、本発明は液相拡散接合により互いに接合される被接合材の開先形状の特徴に関するものである。
従来、火力発電プラントや化学プラントなどの各種プラントの密集した配管(例えば、ボイラ用の高温環境下で使用される鋼製の配管)を形成する管状部材の損傷部分を補修する方法として、当該損傷部分を切除し、その部分にほぼ同等な寸法で同等な材質の新規管状部材を拡散接合即ちろう付けにより接合することがなされている。この接合に先立ち、新規管状部材の両端部及びこれらに接合される既設管状部材の切断端部に開先加工が施される。また、接合時には、新規管状部材と既設管状部材との互いに接合される端部である接合端部及びこれらの間に配置されるシート状のろう材(例えば、鋼に硼素(B)等を添加することにより低融点化したアモルファスシート)からなる接合部分に対して加熱及び加圧がなされる。
以上のようなろう付けの場合には、新規管材の長さは切除された既設管材損傷部分の長さより小さいので、新規管材の一方の端部についての接合を完了した後に他方の端部についての接合を行う際には、接合端部同士の距離(ギャップ)が例えば3mm程度と大きくなる。適切なろう付けを行うためには、接合端部同士の距離を短縮し且つ接合端部同士をろう材を介在させて突き当て、接合部分に適正な圧力を発生させることが必要である。このため、既設管材と新規管材とを保持するクランプ装置に油圧またはバネによる加圧力発生手段を組み込んでおき、これにより接合部分に適正な圧力を印加するようにしている。
しかるに、この圧力印加のための油圧またはバネによる加圧力発生手段をクランプ装置に装備することは、クランプ装置と接合部分の加熱のための高周波加熱装置とを含み接合部分の周囲に配置される接合ヘッドの小型化を困難なものとし、より密集した配管の管状部材の補修に適用するには不利である。
特許第3276513号公報(特許文献1)には、上記加圧力印加のために、ろう材加熱用の高周波加熱装置とは別の加熱装置により、接合端部以外の管材部分に対する加熱を行って該管材を膨張させて接合端部同士の距離を減少させ、接合端部同士をろう材を介在させて突き当てて適切な加圧力を発生させることが記載されている。これと同様な技術が特開平9−242725号公報(特許文献2)にも開示されている。
ところで、以上のようなろう材を介する接合端部同士の突き当てに際しては、接合端部同士が軸ずれを生ずることなく整列し即ち開先加工面同士が心ずれを生ずることなく対応配置せしめられることが、良好な接合を得るためには極めて好ましい。このような好ましい接合は、高い接合端部位置合わせ精度をもつクランプ装置を使用することにより達成可能である。しかし、そのようなクランプ装置は構造及び操作が複雑で、その使用は液相拡散接合のコスト高をもたらす。
特開平9−317959号公報(特許文献3)には、接合端部の開先形状を円錐面またはその組み合わせからなる形状となすことで、突き当てに際して接合端部同士の位置合わせ精度を高め且つ接合面積を大きくすることが開示されている。
特許第3276513号公報 特開平9−242725号公報 特開平9−317959号公報
上記特許文献3に記載の方法では、接合面積を大きくするためには、比較的頂角の小さな円錐面形状の採用が必要となる。このため、接合端部同士を管状部材の軸方向に比較的大きな距離隔てて配置した後に、突き当てに際して一方の接合端部を他方の接合端部に対し大きな距離移動させることが必要となる。この大きな移動距離は、接合される管状部材の双方がそれぞれ軸方向に拘束力を受けている場合には、接合後において管状部材に大きな引っ張り応力を発生させる。従って、この方法では、接合端部同士の位置合わせ精度を高めることは可能ではあるが、接合により得られた配管に大きな引っ張り応力が残るという難点がある。
また、上記特許文献1及び2に記載の方法及び装置では、ろう材加熱用高周波加熱装置とは別に管材を加熱するための加熱装置を設けているので、装置構成とくに接合ヘッドの構成が依然として大きく、密集した配管に適用するには、更なる接合ヘッドの小型化が望まれる。
本発明は、上記の様な技術的課題を解決し、特に、得られる配管において過大な引っ張り応力を生ずることがなく、且つ接合端部同士の位置合わせを高い精度で簡便に行うことを可能にする液相拡散接合方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、ろう付けの際の接合部分への適切な圧力印加の維持と接合ヘッドの小型化との双方を実現し得る液相拡散接合方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明によれば、上記目的を達成するものとして、
第1の被接合管材の第1の接合端部と第2の被接合管材の第2の接合端部とを接合する方法であって、
前記第1の接合端部の端面を、該第1の接合端部と同軸の第1の回転対称中心を持つ第1の円錐面または複数の該第1の円錐面の組み合わせからなる第1の開先面に形成する開先加工を行い、ここで前記第1の円錐面の頂角は80°以下であり、前記第1の開先面はその前記第1の回転対称中心の方向の寸法が前記第1の被接合管材の肉厚の1/2以下であり、
前記第2の接合端部の端面を、該第2の接合端部と同軸の第2の回転対称中心を持つ第2の円錐面または複数の該第2の円錐面の組み合わせからなる第2の開先面に形成する開先加工を行い、ここで前記第2の円錐面の頂角は80°以下であり、前記第2の開先面は前記第1の開先面と嵌り合う形状をなし且つその前記第2の回転対称中心の方向の寸法が前記第2の被接合管材の肉厚の1/2以下であり、
前記第1の被接合管材と前記第2の被接合管材とを前記第1の接合端部と前記第2の接合端部とが隔てられて対向するように保持し、前記第1の接合端部の端面と前記第2の接合端部の端面との間にシート状ろう材を配置し、
前記第1の接合端部と前記第2の接合端部とを互いに接近させ突き当てることで、これら接合端部の回転対称中心同士を合致させ且つこれら接合端部により前記シート状ろう材を挟持させ、
前記シート状ろう材、前記第1の接合端部及び前記第2の接合端部を加熱により溶融させ、しかる後に前記シート状ろう材、前記第1の接合端部及び前記第2の接合端部を凝固させる、
ことを特徴とする接合方法、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記第1の開先面はその前記第1の回転対称中心の方向の寸法が3mm以下であり、前記第2の開先面はその前記第2の回転対称中心の方向の寸法が3mm以下である。本発明の一態様においては、前記シート状ろう材を、前記開先加工を受けた前記第1の接合端部の端面及び/または前記第2の接合端部の端面に接着することで、配置する。本発明の一態様においては、前記シート状ろう材は、前記第1の接合端部の端面及び前記第2の接合端部の端面に対応する形状に整形されている。
本発明の一態様においては、前記第1の接合端部と前記第2の接合端部と前記シート状ろう材とを加熱装置により所定範囲内の温度に加熱することで、前記第1の被接合管材及び前記第2の被接合管材を膨張させて前記第1の接合端部と前記第2の接合端部とを互いに接近させ突き当てる。本発明の一態様においては、凝固した前記シート状ろう材、前記第1の接合端部及び前記第2の接合端部に印加される加圧力が所定範囲内となるように、前記加熱装置による凝固した前記シート状ろう材、前記第1の接合端部及び前記第2の接合端部の加熱を制御する。本発明の一態様においては、前記所定範囲内の温度は前記シート状ろう材の融点以上で且つ前記第1の被接合管材及び前記第2の被接合管材の融点より低い。本発明の一態様においては、前記第1の被接合管材と前記第2の被接合管材との保持は、これら第1及び第2の被接合管材の延在方向に関する前記加熱装置による加熱範囲と同等の距離だけ隔てた位置。本発明の一態様においては、前記温度の所定範囲は1200℃〜1300℃であり、前記加圧力の所定範囲は0.3Kgf/mm〜0.8Kgf/mmである。
本発明の一態様においては、前記第1の接合端部及び前記第2の接合端部により挟持された前記シート状ろう材を溶融させ、該シート状ろう材中の融点降下元素を前記第1の接合端部及び前記第2の接合端部へと拡散させ、これにより前記第1の接合端部及び前記第2の接合端部をその融点を降下させることで溶融させ、しかる後に前記融点降下元素を前記第1の被接合管材及び前記第2の被接合管材にて更に拡散させ、これにより前記第1の接合端部、前記第2の接合端部及び前記ろう材をその融点を上昇させることで凝固させる。本発明の一態様においては、前記第1の被接合管材及び前記第2の被接合管材は鋼からなり、前記シート状ろう材は鋼に前記融点降下元素としてのホウ素を添加してなるアモルファスシートである。
本発明の一態様においては、前記加熱は高周波加熱である。
以上のような本発明の接合方法によれば、対向配置された第1の接合端部の端面と第2の接合端部の端面とをいずれも特定の形状及び寸法の開先面に加工するので、これら接合端部の端面同士をそれらの回転対称中心の方向に比較的短い距離だけ互いに接近させ突き当てることで、自動的にこれら接合端部の回転対称中心同士が合致させられ、かくして、高い接合端部位置合わせ精度をもつクランプ装置を使用せずとも、接合端部同士の高い位置合わせ精度での整列が可能となり、且つ得られる配管において過大な引っ張り応力を生ずることがない。
また、本発明において、加熱装置により所定範囲内の温度に加熱することで第1の被接合管材及び第2の被接合管材を膨張させて第1の接合端部と第2の接合端部とを互いに接近させ突き当て、更にシート状ろう材、第1の接合端部及び第2の接合端部を溶融させ、更にこの加熱装置を用いて所定範囲内の加圧力発生のための加熱制御を行うようにすれば、液相拡散接合の接合ヘッドを小型化し且つ接合部分への適切な圧力の印加を行うことが可能となる。
以下に、本発明による液相拡散接合方法の実施形態について詳細に説明する。
図1は液相拡散接合装置の構成の概略を示すブロック図であり、図2はこの装置の使用状態における接合ヘッド部分を示す模式図である。
本実施形態の液相拡散接合装置は、加熱装置としての高周波加熱装置2、温度検知手段としての温度センサ4、加圧力検知手段としての加圧力センサ6及び制御装置8を備えている。高周波加熱装置2は、高周波電源2aと整合トランス2bと高周波加熱コイル2cとを有する。高周波電源2aは制御装置から発せられる駆動信号により動作の制御を受ける。高周波電源2aの電力は整合トランス2bを経て高周波加熱コイル2cに供給される。高周波加熱コイル2c、温度センサ4及び加圧力センサ6、並びに保持手段としてのクランプ装置10を含んで接合ヘッド12が構成される。
温度センサ4は、例えば熱電対からなり、図2に示されているように、第1及び第2の被接合管材21,22のうちの一方である第2の被接合管材22の接合端部の外面に固定しておくことができる。加圧力センサ6は、例えばロードセルからなり、図2に示されているように、第1及び第2の被接合管材21,22を保持する保持手段であるクランプ装置10に付設しておくことができる。加圧力センサ6としては、被接合管材21,22のうちの一方の接合端部近傍の外面に付された歪ゲージを用いてもよい。クランプ装置10は、一方の第1の被接合管材21を所定位置にて把持する第1の把持部10aと、他方の第2の被接合管材22を所定位置にて把持する第2の把持部10bと、これらの把持部同士を連結する連結部10cとを備えている。クランプ装置10は、把持部の把持が例えば油圧駆動によりなされるものである。加圧力センサ6は、連結部10cと第2の把持部10bとの結合部分に介在しており、1対の被接合管材21,22の間に発生する管材長手方向(上下方向)の加圧力を検知することができる。
図2に示されているように、高周波加熱コイル2cは、第1の被接合管材21の上端部(第1の接合端部)21Eと、これに対向する第2の被接合管材22の下端部(第2の接合端部)22Eとの径方向外方に位置しており、第1及び第2の接合端部に対して高周波誘導による加熱を行うことができる。即ち、高周波加熱コイル2cは、被接合管材21,22の延在方向である上下方向に関して長さLの加熱範囲を有する。高周波加熱コイル2cは、クランプ装置10に取り付けられていて、縦方向(上下方向)に延びた分割面により分割された2つの部分からなり、一方の部分に対して他方の部分がヒンジなどにより回動可能に結合されている。従って、接合ヘッド12を接合のための位置に配置し或いはその位置から退去させる際に、高周波加熱コイル2cを第1及び第2の被接合管材21,22に対して所定の位置に配置し或いは該所定の位置から除去することができる。尚、従来の液相拡散接合装置と同様に、高周波加熱コイル2cの周囲にシールドガスを供給する手段を設けておくことができる。
以上のような高周波加熱装置2、温度センサ4及び加圧力センサ6としては、従来知られているものを使用することができる。
制御装置8は、温度センサ4により検知される温度の信号及び加圧力センサ6により検知される加圧力の信号が入力され、これに基づき高周波加熱装置2に駆動信号を出力する。
以下、本実施形態の接合装置を用いた本発明による液相拡散接合方法の一実施形態を説明する。
図3(a)に示されるように、火力発電プラントのボイラ内部には熱交換用の通水配管を形成する壁状に密集配置された上下方向の複数の管材30が設けられている。管材30は、例えば炭素鋼からなる。これらのうちの経時劣化による損傷部分31のある管材につき、図3(b)に示されるように、損傷部分31を切除する。この切除により分断された管材30の2つの部分により、既設管材21,23が形成される。下側の既設管材21の上向き端面21a及び上側の既設管材23の下向き端面23aに対して、接合のための所要の表面粗さに仕上げる開先加工を施す。
次に、図3(c)に示されるように、切除された損傷部分31と同等な寸法(但し、長さは既設管材21,23の端面21a,23a間の距離より常温において僅かに[例えば0.5mm〜3mm程度]短い)で欠陥のない新規管材22を用意し、その両端面に対して接合のための所要の表面粗さに仕上げる開先加工を施す。
既設管材21の上向き端面(上端面)21aに対する開先加工及び新規管材22の下向き端面(下端面)22aに対する開先加工は、次のようにしてなされる。即ち、図4(a)に示されるように、新規管材22の接合端部22Eの下端面22aは、接合端部22Eと同軸の回転対称中心22Rを持つ凸円錐面からなる開先面に形成される。この凸円錐面の頂角Θは80°以下である。また、下端面22aの回転対称中心22Rの方向の寸法Hは新規管材22の肉厚THの1/2以下、好ましくは3mm以下である。一方、既設管材21の接合端部21Eの上端面21aは、接合端部21Eと同軸の回転対称中心21Rを持つ凹円錐面からなる開先面に形成される。この凹円錐面の頂角θは80°以下である。また、上端面21aの回転対称中心21Rの方向の寸法hは既設管材21の肉厚thの1/2以下、好ましくは3mm以下である。ここで、既設管材21の肉厚th及び管径は新規管材22の肉厚TH及び管径とそれぞれ実質上同一である。また、凹円錐面の頂角θは凸円錐面の頂角Θと実質上同等である。従って、既設管材接合端部21Eの上端面(第1の開先面)21aは新規管材接合端部22Eの下端面(第2の開先面)22aと嵌り合う形状をなしている。ここで、嵌り合う形状とは、回転対称中心21R,22Rを合致させた状態で上端面21a及び下端面22aを突き当てた場合において、これら端面間に生ずる隙間が何処においても0.5mm以下、好ましくは0.3mm以下、更に好ましくは0.2mm以下であるものを指す。従って、頂角θは必ずしも頂角Θと同等である必要はない。
尚、上述のものとは逆に、新規管材接合端部22Eの下端面22aを凹円錐面からなる開先面に形成し、且つ既設管材接合端部21Eの上端面21aを凸円錐面からなる開先面に形成してもよい。
既設管材23の下向き端面に対する開先加工及び新規管材22の上向き端面に対する開先加工も、同様にして行うことができる。
そして、新規管材22の上向き端面と既設管材23の下向き端面とを液相拡散接合により接合する。この接合の際には、新規管材22と既設管材23との間に印加する加圧力を発生させる手段として油圧機構によるものを利用したクランプ装置10’を用いることができる。即ち、管材22,23の接合端部の間にろう材としてのアモルファスシートを介在させ、これら管材22,23及びアモルファスシートに対して高周波加熱装置による加熱を行い、その際にロードセル等の加圧力検知手段を用いて加圧力を検知しつつ、所要の加圧力が得られるように油圧機構を制御する。アモルファスシートとしては、例えば管材21,22,23と同等な炭素鋼に融点降下元素としてのホウ素(B)等を添加することにより低融点化したものを使用することができる。
次に、図3(d)に示されるように、新規管材22の下向き端面と既設管材21の上向き端面とを液相拡散接合により接合する。この接合は、本発明に従い、次のようにして行われる。
第1段階として、図2に示されるように、第1の被接合管材としての既設管材21と第2の被接合管材としての新規管材22とを、第1の接合端部である既設管材21の上端部21Eと第2の接合端部である新規管材22の下端部22Eとが常温において第1の距離gを維持するように、該第1の距離gと同一またはそれより大きい第2の距離Lだけ隔てられた位置にてクランプ装置10で保持し、既設管材上端部21Eと新規管材下端部22Eとの間にろう材としてのアモルファスシート25を配置する。アモルファスシート25の厚さは例えば25μm程度である。アモルファスシート25を、図4(a)に示されているように、開先加工を受けた既設管材接合端部21Eの上端面21aに接着剤により接着することで配置してもよい。アモルファスシート25は、予め接合端部21Eの上端面21aに対応する円錐面形状に整形しておくことができる。別法として、同様に、アモルファスシート25を、開先加工を受けた新規管材接合端部22Eの下端面22aに接着剤により接着することで配置してもよい。上記第1の距離gは例えば0.5mm〜3mm程度である。また、第2の距離Lは、第1の距離gと関連づけて後述のようにして設定される。装置の小型化の点から及び後述の第1の距離gと第2の距離Lとの互いに関連付けられた設定の容易さの点から、第2の距離Lは、上記高周波加熱コイル2cの加熱範囲Lと同等にすることが好ましい。即ち、既設管材21と新規管材22との保持を高周波加熱コイル2cの加熱範囲Lと同等の距離だけ隔てた該加熱範囲の両端の直近の位置にて行うことが好ましい。尚、新規管材22の下端部22Eには予め温度センサ4を取り付けておく。
次に、第2段階として、既設管材上端部21Eと新規管材下端部22Eとアモルファスシート25とを高周波加熱装置2により所定範囲(後述のTa)内の温度に加熱する。この温度の所定範囲は、アモルファスシート25の融点以上で且つ管材21,22の融点より低い範囲であり、例えば1200℃〜1300℃である。この加熱により、既設管材21と新規管材22とが膨張せしめられ、既設管材上端部21Eと新規管材下端部22Eとによりアモルファスシート25が挟持され、即ち既設管材上端部21Eと新規管材下端部22Eとがアモルファスシート25を介して突き当てられる。
この突き当てに際しては、図4(b)に示されるように既設管材接合端部21Eの回転対称中心21Rと新規管材接合端部22Eの回転対称中心22Rとがずれていても、接合端部21Eのアモルファスシート25付きの上端面21aと接合端部22Eの下端面22aとが突き当て方向(上下方向)に対して80°以下の角度をなしているので、これらの間に回転対称中心21R,22Rを互いに近づけるような横方向の力が作用し、やがて、図4(c)に示されるように回転対称中心21R,22Rが合致せしめられる。更に、下端面22aの回転対称中心22Rの方向の寸法Hが新規管材22の肉厚THの1/2以下、好ましくは3mm以下であり、上端面21aの回転対称中心21Rの方向の寸法hが既設管材21の肉厚thの1/2以下、好ましくは3mm以下であるので、上記第1の距離gを比較的小さくすることが可能となり、このため突き当てに際して新規管材22に対して既設管材21を上下方向に移動させる距離を好ましくは3mm以下と比較的小さくすることが可能である。従って、接合後に管材21,22,23からなる配管に発生する引っ張り応力が低減せしめられる。
また、上記温度への加熱により、アモルファスシート25と、既設管材上端部21E及び新規管材下端部22Eとが溶融せしめられる。即ち、この加熱温度がアモルファスシート25の融点以上であることから、アモルファスシート25が溶融せしめられ、該アモルファスシート25中の融点降下元素であるホウ素が既設管材上端部21E及び新規管材下端部22Eへと拡散する。これにより、既設管材上端部21E及び新規管材下端部22Eの融点が降下して、この加熱温度で溶融せしめられるようになる。しかる後に、ホウ素は既設管材21及び新規管材22にて更に拡散し、溶融部分のホウ素濃度が低下する。また、これらと並行して、溶融したアモルファスシート25中のホウ素濃度も低下する。これにより、溶融状態にある既設管材上端部21E、新規管材下端部22E及びアモルファスシート25は、それらの融点が上昇することで、この加熱温度で凝固する。
以上のようにして凝固した既設管材上端部21E、新規管材下端部22E及びアモルファスシート25からなる接合部分は、微細空孔が残留し、金属組織が十分に緻密化及び均質化していないことがあるので、第3段階で、その組織緻密化及び均質化を促進するために適正圧力印加の処理を行う。
即ち、第3段階として、接合部分に印加される加圧力が所定範囲(後述のPb)内となるように、高周波加熱装置2による接合部分の加熱を制御する。この加圧力の所定範囲は、微細空孔を排除し且つ接合部分の組成を他の管材部分と均質化するために凝固後の管材におけるホウ素の拡散を促進するのに有利な加圧力範囲であり、例えば、0.3Kgf/mm〜0.8Kgf/mmであり、好ましくは0.4Kgf/mm〜0.6Kgf/mmである。
上記第2の距離Lは、次のようにして設定される。即ち、常温をTとし、上記所定範囲Ta内の温度をTとし、既設管材21及び新規管材22の線膨張率をβとすると、既設管材上端部21Eと新規管材下端部22Eとの距離が、常温Tではgであり且つ所定範囲内温度Tでは零となることから、以下の関係式
β(T−T)(L−g)≧g
が成り立つ。従って、第2の距離Lは第1の距離gに応じて、
L≧[1+β(T−T)]g/[β(T−T)]
を満たすように設定される。
尚、ここでは、第2の距離Lは常温Tと所定範囲内温度Tとで同一であると近似している。また、所定範囲内温度Tでは既設管材上端部21E及び新規管材下端部22E並びにアモルファスシート25が溶融することで、これらの部分の上下方向寸法がアモルファスシート25の厚さ程度減少するものと近似している。更に、線膨張係数βは温度範囲T〜Tにおいて一定であると近似している。また、クランプ装置10による保持位置間の管材の温度は一様であると近似している。
上記のように、第2の距離Lが加熱範囲Lと同等である場合については、例えば、β=12×10−6/℃,g=1[mm],T=20[℃],T=1250[℃]とすれば、L=L≧68.8mmとなる。溶融による管材端部の収縮を見込んで、可能な最小値より若干大きめのL即ちLを設定する。尚、この収縮量は、管材の外径及び厚み等に応じて異なるが、たとえば0.2〜0.5mmである。
一方、上記関係式に基づき、第1の距離gは第2の距離Lに応じて、
g≦β(T−T)L/[1+β(T−T)]
を満たすように設定される。
上記のように、第2の距離Lが加熱範囲Lと同等である場合については、例えば、β=12×10−6/℃,L=L=50[mm],T=20[℃],T=1250[℃]とすれば、g≦0.73mmとなる。上記のような溶融による管材端部の収縮を見込んで、可能な最大値より若干小さめのgを設定する。
以上のように、β(T−T)(L−g)≧gの関係式を満たし、且つ溶融による管材端部の収縮を見込んで、Lとgとの関係を適宜設定することで、本発明の液相拡散接合が可能になる。第2の距離Lが加熱範囲Lより大きい場合には、厳密には、上記関係式において、加熱範囲外であってクランプ装置10による管材保持位置の間にある管材部分の温度分布を考慮するのが好ましい。この温度分布は、管材の材質、外径及び厚み等に応じて異なるので、種々の条件で予めシミュレーションまたは実験などで求めておく。そして、この温度分布を考慮して、上記関係式を適宜補正して第2の距離Lと第1の距離gとの関係を適宜設定する。
第1の距離gは使用される新規管材22の長さを変更することで変化させることができる。即ち、第2の距離Lが固定されている場合には、それに対応する適切な長さの管材を使用する。予め長さの少しずつ異なる管材を用意しておき、そのうちから適宜のものを選択使用することも可能である。一方、第2の距離Lは、クランプ装置10による管材保持位置を変更することで変化させることができる。即ち、第1の距離gが固定されている場合には、管材保持位置を変更する。第2の距離Lを加熱範囲Lと同等に設定する場合において、第2の距離Lを変化させる時には、伸縮などにより加熱範囲Lが可変の高周波加熱コイル2cを用いるのが好ましい。
但し、第2段階における接合部分の溶融時に印加される加圧力が該接合部分の過大な変形を招くことがないようにすることから、第2の距離Lには上限がある。即ち、該第2の距離Lの上限は、第2段階において接合部分の溶融時に印加される加圧力が上限値例えば1Kgf/mmを超えることのないような範囲(後述のPa)に、設定される。
図6は、以上のような接合における、特に第2段階及び第3段階における、接合部分の温度及び加圧力の変化の一例を示すグラフである。
時刻0において、既設管材上端部21E、新規管材下端部22E及びアモルファスシート25からなる接合部分(未だ接合が完了していない状態であっても、便宜上、接合部分という)の温度[単位は℃:以下同様]は常温Tであり且つ加圧力[単位はKgf/mm:以下同様]は0である。
時刻0において、制御装置8から出力された駆動信号の高周波電源2への入力が開始される。これにより、高周波加熱コイル2cによる接合部分の加熱が開始され、接合部分の温度が上昇し、既設管材21及び新規管材22が熱膨張し、既設管材上端部21Eと新規管材下端部22Eとの間の距離は次第に小さくなる。時刻0から時刻tまでの時間は、例えば30秒程度である。
やがて、時刻tにおいて、既設管材上端部21Eと新規管材下端部22Eとによるアモルファスシート25の挟持が開始される。この時点で、接合部分の温度は上記所定範囲Ta内にあり、以後、時刻tまでは、接合部の温度が上記所定範囲Ta内の温度T(例えば1250℃)を維持するように、高周波加熱装置2の駆動制御がなされる。尚、所定範囲Ta内の温度Tは、一定値ではなくある程度の幅をもった温度範囲(例えば1240〜1260℃)であってもよい。時刻t以降において、アモルファスシート25の溶融及びそれに続く既設管材上端部21E及び新規管材下端部22Eの溶融が生ずる。また時刻tの前後において、アモルファスシート25、既設管材上端部21E及び新規管材下端部22Eの凝固が生ずる。時刻tにおいて、接合部分に印加される加圧力の上昇が開始される。そして、時刻tより後の時刻t’において、接合部分に印加される加圧力が上記範囲Paの下限に到達する。この加圧力範囲Paは、溶融したアモルファスシート内のホウ素の既設管材上端部21E及び新規管材下端部22Eへの拡散に有利で且つ接合部分の過大な変形を抑制し得る範囲であり、その下限値は例えば0.3Kgf/mmであり、また上限値は上記の如く例えば1Kgf/mmである。時刻t’以降において、加圧力は更に上昇し、時刻tにおいて加圧力範囲Paの上限に到達する。時刻tから時刻tまでの時間は、例えば30秒〜60秒である。
以上のように、時刻0から時刻tまでの第2段階では、温度センサ4により検知される接合部分の温度が所定範囲Ta内の温度Tとなるように、制御装置8による高周波加熱装置2の制御がなされる。
次に、時刻tから時刻tまでは、加圧力センサ6により検知される接合部分の加圧力が上記所定範囲Pb内の圧力P(例えば0.5Kgf/mm)となるように、制御装置8による高周波加熱装置2の制御がなされる。即ち、時刻t以降時刻tまでは、接合部分の温度が低下するように高周波加熱装置2による加熱が制御され、これに伴い接合部分に印加される加圧力が低下する。尚、所定範囲Pb内の圧力Pは、一定値ではなくある程度の幅をもった圧力範囲(例えば0.45〜0.55Kgf/mm)であってもよい。そして、時刻tにおいて、接合部分に印加される加圧力が所定範囲Pbの上限に到達する。この加圧力所定範囲Pbにほぼ対応する温度範囲がTbである。時刻tまでには、アモルファスシート25、既設管材上端部21E及び新規管材下端部22Eの凝固が完了しており、それ以降は接合部分の組成の均質化がなされる。時刻tから時刻tまでの時間は、例えば80秒〜200秒である。
時刻t以降は、接合部分の温度が低下せしめられ、これに伴い接合部分の加圧力も低下する。
以上の実施形態では、新規管材22の上向き端面と既設管材23の下向き端面とを液相拡散接合により接合するに際しても、上記図4を参照して説明したような接合端部同士の突き当てによるそれらの回転対称中心同士の合致を実現させることができる。この新規管材22の上向き端面と既設管材23の下向き端面との液相拡散接合による接合にも、新規管材22の下向き端面と既設管材21の上向き端面との接合と同様に、双方の接合端部とシート状ろう材とを加熱装置により所定範囲内の温度に加熱することで、双方の被接合管材を膨張させて双方の接合端部同士を互いに接近させ突き当てる本発明の方法を適用することは可能である。この場合には、図3(c)においてクランプ装置として図2及び図3(d)に示されるような装置10を使用し、新規管材22の上向き端面と既設管材23の下向き端面との間の距離が常温において第1の距離gとなるように、新規管材22と既設管材23とを第2の距離Lだけ隔てられた位置にてクランプ装置10で保持する。
図5に本発明の他の実施形態を示す。この実施形態は、新規管材及び既設管材の開先加工面の形状のみが、上記図1〜4及び6を参照して説明した実施形態のものと異なる。本実施形態では、既設管材の上向き端面(上端面)21aに対する開先加工及び新規管材の下向き端面(下端面)22aに対する開先加工は、次のようにしてなされる。即ち、図5に示されるように、新規管材接合端部22Eの下端面22aは、接合端部22Eと同軸の回転対称中心22Rを持つ凸円錐面とそれに連なり且つその径方向内側に位置する凹円錐面との組み合わせからなる開先面に形成される。この下端面22aの回転対称中心22Rの方向の寸法Hは新規管材22の肉厚THの1/2以下、好ましくは3mm以下である。一方、既設管材接合端部21Eの上端面21aは、接合端部21Eと同軸の回転対称中心21Rを持つ凹円錐面とそれに連なり且つその径方向内側に位置する凸円錐面との組み合わせからなる開先面に形成される。この上端面21aの回転対称中心21Rの方向の寸法hは既設管材21の肉厚thの1/2以下、好ましくは3mm以下である。ここで、新規管材22の肉厚TH及び管径は既設管材21の肉厚th及び管径とそれぞれ実質上同一である。また、既設管材21の凹円錐面の頂角は新規管材22の凸円錐面の頂角と実質上同等であり、既設管材21の凸円錐面の頂角は新規管材22の凹円錐面の頂角と実質上同等である。従って、既設管材接合端部21Eの上端面(第1の開先面)21aは新規管材接合端部22Eの下端面(第2の開先面)22aと嵌り合う形状をなしている。本実施形態においても、上記図1〜4及び6を参照して説明した実施形態と同様な作用効果が得られる。
以上の実施形態では、第1及び第2の被接合管材として鋼からなるものが使用されているが、本発明においては、第1及び第2の被接合管材は、鋼以外の金属からなるものであってもよい。更に、シート状ろう材として、既設管材上端部21Eの上端面及び/または新規管材下端部22Eの下端面に予め堆積形成したものを用いてもよい。これらの場合も、本発明でいうところの、第1及び第2の接合端部の間にろう材を配置することに該当するものとする。
本発明による液相拡散接合方法の実施に使用される装置の一実施形態の構成の概略を示すブロック図である。 本発明による液相拡散接合方法の実施に使用される装置の一実施形態の使用状態における接合ヘッド部分を示す模式図である。 本発明による液相拡散接合方法の一実施形態の説明図である。 本発明による液相拡散接合方法の一実施形態の説明図である。 本発明による液相拡散接合方法の一実施形態の説明図である。 本発明による液相拡散接合方法の一実施形態の特に第2段階及び第3段階における接合部分の温度及び加圧力の変化の一例を示すグラフである。
符号の説明
2 高周波加熱装置
2a 高周波電源
2b 整合トランス
2c 高周波加熱コイル
4 温度センサ
6 加圧力センサ
8 制御装置
10,10’ クランプ装置
10a 第1の把持部
10b 第2の把持部
10c 連結部
12 接合ヘッド
21,23 既設管材
21a,23a 既設管材端面
22 新規管材
21E 既設管材上端部
21R 既設管材接合端部の回転対称中心
22E 新規管材下端部
22R 新規管材接合端部の回転対称中心
25 アモルファスシート
30 管材
31 管材損傷部分

Claims (12)

  1. 第1の被接合管材の第1の接合端部と第2の被接合管材の第2の接合端部とを接合する方法であって、
    前記第1の接合端部の端面を、該第1の接合端部と同軸の第1の回転対称中心を持つ第1の円錐面または複数の該第1の円錐面の組み合わせからなる第1の開先面に形成する開先加工を行い、ここで前記第1の円錐面の頂角は80°以下であり、前記第1の開先面はその前記第1の回転対称中心の方向の寸法が前記第1の被接合管材の肉厚の1/2以下であり、
    前記第2の接合端部の端面を、該第2の接合端部と同軸の第2の回転対称中心を持つ第2の円錐面または複数の該第2の円錐面の組み合わせからなる第2の開先面に形成する開先加工を行い、ここで前記第2の円錐面の頂角は80°以下であり、前記第2の開先面は前記第1の開先面と嵌り合う形状をなし且つその前記第2の回転対称中心の方向の寸法が前記第2の被接合管材の肉厚の1/2以下であり、
    前記第1の被接合管材と前記第2の被接合管材とを前記第1の接合端部と前記第2の接合端部とが隔てられて対向するように保持し、前記第1の接合端部の端面と前記第2の接合端部の端面との間にシート状ろう材を配置し、
    前記第1の接合端部と前記第2の接合端部とを互いに接近させ突き当てることで、これら接合端部の回転対称中心同士を合致させ且つこれら接合端部により前記シート状ろう材を挟持させ、
    前記シート状ろう材、前記第1の接合端部及び前記第2の接合端部を加熱により溶融させ、しかる後に前記シート状ろう材、前記第1の接合端部及び前記第2の接合端部を凝固させる、
    ことを特徴とする接合方法。
  2. 前記第1の開先面はその前記第1の回転対称中心の方向の寸法が3mm以下であり、前記第2の開先面はその前記第2の回転対称中心の方向の寸法が3mm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の接合方法。
  3. 前記シート状ろう材を、前記開先加工を受けた前記第1の接合端部の端面及び/または前記第2の接合端部の端面に接着することで、配置することを特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載の接合方法。
  4. 前記シート状ろう材は、前記第1の接合端部の端面及び前記第2の接合端部の端面に対応する形状に整形されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の接合方法。
  5. 前記第1の接合端部と前記第2の接合端部と前記シート状ろう材とを加熱装置により所定範囲内の温度に加熱することで、前記第1の被接合管材及び前記第2の被接合管材を膨張させて前記第1の接合端部と前記第2の接合端部とを互いに接近させ突き当てることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の接合方法。
  6. 凝固した前記シート状ろう材、前記第1の接合端部及び前記第2の接合端部に印加される加圧力が所定範囲内となるように、前記加熱装置による凝固した前記シート状ろう材、前記第1の接合端部及び前記第2の接合端部の加熱を制御することを特徴とする、請求項5に記載の接合方法。
  7. 前記所定範囲内の温度は前記シート状ろう材の融点以上で且つ前記第1の被接合管材及び前記第2の被接合管材の融点より低いことを特徴とする、請求項6に記載の接合方法。
  8. 前記第1の被接合管材と前記第2の被接合管材との保持は、これら第1及び第2の被接合管材の延在方向に関する前記加熱装置による加熱範囲と同等の距離だけ隔てた位置にてなされることを特徴とする、請求項6〜7のいずれかに記載の接合方法。
  9. 前記温度の所定範囲は1200℃〜1300℃であり、前記加圧力の所定範囲は0.3Kgf/mm〜0.8Kgf/mmであることを特徴とする、請求項6〜8のいずれかに記載の接合方法。
  10. 前記第1の接合端部及び前記第2の接合端部により挟持された前記シート状ろう材を溶融させ、該シート状ろう材中の融点降下元素を前記第1の接合端部及び前記第2の接合端部へと拡散させ、これにより前記第1の接合端部及び前記第2の接合端部をその融点を降下させることで溶融させ、しかる後に前記融点降下元素を前記第1の被接合管材及び前記第2の被接合管材にて更に拡散させ、これにより前記第1の接合端部、前記第2の接合端部及び前記ろう材をその融点を上昇させることで凝固させることを特徴とする、請求項6〜9のいずれかに記載の接合方法。
  11. 前記第1の被接合管材及び前記第2の被接合管材は鋼からなり、前記シート状ろう材は鋼に前記融点降下元素としてのホウ素を添加してなるアモルファスシートであることを特徴とする、請求項10に記載の接合方法。
  12. 前記加熱は高周波加熱であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の接合方法。
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