JP2007000701A - 強化型調湿炭 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高い吸湿作用を有するとともに、吸収した水が漏れ出るなどといった不具合を生じさせない吸湿材ないしは調湿材を提供する。
【解決手段】 強化型調湿炭1は、オガ炭等の木炭2と、木炭2に担持(含浸)された塩化カルシウム等の塩3とで構成されている。塩3は潮解性を有し、空気中の水蒸気を吸収して潮解し、塩3の水溶液をつくる。すなわち、塩3は空気中の水蒸気を吸収して水(液体)を生成する。木炭2は、保水性(吸水性)を有する。すなわち、木炭2は、水を吸収または吸着して保持する。したがって、木炭2は、塩3の潮解により生じた水を吸収または吸着して保持する。この強化型調湿炭1では、吸湿性能の優れた塩3を木炭2に担持させることにより、調湿炭1における吸湿作用と保水作用とを分化させ、塩3で吸湿する一方木炭2で保水(吸水)する。
【選択図】図1
【解決手段】 強化型調湿炭1は、オガ炭等の木炭2と、木炭2に担持(含浸)された塩化カルシウム等の塩3とで構成されている。塩3は潮解性を有し、空気中の水蒸気を吸収して潮解し、塩3の水溶液をつくる。すなわち、塩3は空気中の水蒸気を吸収して水(液体)を生成する。木炭2は、保水性(吸水性)を有する。すなわち、木炭2は、水を吸収または吸着して保持する。したがって、木炭2は、塩3の潮解により生じた水を吸収または吸着して保持する。この強化型調湿炭1では、吸湿性能の優れた塩3を木炭2に担持させることにより、調湿炭1における吸湿作用と保水作用とを分化させ、塩3で吸湿する一方木炭2で保水(吸水)する。
【選択図】図1
Description
本発明は、保水性ないしは吸水性を有する粒状の木炭に、潮解性を有する塩が担持ないしは含浸されている強化型調湿炭に関するものである。
例えば床下や押入れなどの乾燥に用いられる吸湿材ないしは調湿材としては、一般に、シリカゲルなどの乾燥剤が広く用いられている。しかし、シリカゲルは、通常は使い捨てであるので、省資源の観点からは好ましいものであるとはいえない。また、備長炭等の木炭も吸湿作用ないしは調湿作用を有するので、吸湿材ないしは調湿材として利用されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、木炭は、加熱により再生して再使用することができるといった利点は有するものの、高湿度環境下では吸湿能力が低下し、最も吸湿能力が必要とされる湿度領域で平衡状態に達してしまうので、良好な吸湿材であるとはいいがたい。
そこで、多孔質セラミックに、高い吸湿性を有する塩化リチウムや塩化カルシウムなどの潮解性物質を担持させた吸湿材ないしは調湿材が提案されている(例えば、特許文献2参照)。なお、この吸湿材は、ヒーター等で加熱することにより再生して再使用することができる。
特開2001−164741号公報(段落[0006]、図1)
特開昭60−97027号公報(第2頁右上欄)
しかしながら、例えば特許文献2に開示されている従来の吸湿材は、高い吸湿作用を有するものの、空気中の水蒸気を吸収すると、塩化リチウムや塩化カルシウムなどの潮解性物質が潮解し、潮解によって生じた水が吸湿材の外に漏れ出る(ダレる)ことがあるといった問題がある。本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、潮解により生じた水が漏れ出るなどといった不具合が生じない、高い調湿性能ないしは吸湿能力を有する再生可能な吸湿材ないしは調湿材を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる強化型調湿炭は、保水性(吸水性)を有し粒径が2.5〜30mmの範囲内である粒状の木炭に、吸湿性(潮解性)を有する塩が担持(含浸)されていて、上記塩が空気中の水蒸気を吸収して潮解し、該潮解により生じた水(液体)が上記木炭に吸収または吸着されて保持されるようになっていることを特徴とするものである。この強化型調湿炭では、粒状の木炭の粒径は、袋詰めが容易であることから30mm以下とされているが、製造プロセス上の観点からは20mm以下であるのが好ましく、塩の担持ないしは含浸の均一性の観点からは10mm以下であるのが好ましく、調湿性能の観点からは5mm以下であるのが好ましい。
上記強化型調湿炭において、吸湿性を有する塩としては、例えば、塩化カルシウム(CaCl2)、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化マグネシウム(MgCl2)などを用いることができる。また、保水性を有する木炭としては、備長炭などを用いることができるが、省資源の観点からは、木質系廃棄物の炭化物、例えば木材の切削屑(大鋸屑)の炭化物を用いるのが好ましい。
本発明にかかる強化型調湿炭では、木炭に担持ないしは含浸されている潮解性(吸湿性)を有する塩が、低湿度環境下においてはもとより、高湿度環境下においても高い吸湿能力を発揮する。そして、塩が空気中の水蒸気を吸収して潮解したときに生じる水は、木炭が吸収または吸着して保持する。したがって、この強化型調湿炭は、潮解により生じた水が漏れ出る(ダレる)などといった不具合を生じさせることなく、高い調湿性能を発揮する。また、この強化型調湿炭は、木炭が安価であるので、低コストで製造することができる。
この強化型調湿炭は、加熱して水を脱離(放出)させることにより、容易に再生して再使用することができる。したがって、省資源の観点からも非常に好ましいものである。また、このような再生を繰り返しても、強化型調湿炭の調湿性能はほとんど低下しない。したがって、長期間にわたって使用することができる。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
図1(a)〜(c)に示すように、本発明にかかる強化型調湿炭1(以下、略して「調湿炭1」という。)は、粒状の木炭2と、該木炭2に担持ないしは含浸されている塩3(結晶)とで構成されている。ここで、塩3は潮解性ないしは吸湿性を有し、空気中の水蒸気を吸収して潮解し、塩3の水溶液を形成する。すなわち、塩3は、空気中の水蒸気を吸収して水(液体)を生成する。また、木炭2は、保水性(吸水性)を有する。すなわち、木炭2は、水を吸収または吸着して保持するといった性質を有している。
図1(a)〜(c)に示すように、本発明にかかる強化型調湿炭1(以下、略して「調湿炭1」という。)は、粒状の木炭2と、該木炭2に担持ないしは含浸されている塩3(結晶)とで構成されている。ここで、塩3は潮解性ないしは吸湿性を有し、空気中の水蒸気を吸収して潮解し、塩3の水溶液を形成する。すなわち、塩3は、空気中の水蒸気を吸収して水(液体)を生成する。また、木炭2は、保水性(吸水性)を有する。すなわち、木炭2は、水を吸収または吸着して保持するといった性質を有している。
したがって、木炭2は、塩3の潮解により生じた水(液体)を吸収または吸着して保持する。つまり、この調湿炭1では、吸湿能力が優れた塩3を木炭2に担持ないしは含浸させることにより、調湿炭1における吸湿機能と保水(吸水)機能とを分化させ、塩3で吸湿する一方、木炭2で保水するようにしている(2段階のプロセス)。このため、調湿炭1が水蒸気を飽和状態まで吸収しても、水が調湿炭1から漏れ出る(ダレる)ことはない。この調湿炭1は、例えば床下や押入れなどの吸湿材ないしは調湿材として用いることができるほか、従来は吸湿材としてシリカゲルなどを用いていた場面(用途)で幅広く利用することができる。
木炭2は、保水性(吸水性)を有する限り、どのようなものでもよく、例えば備長炭などを用いることができる。しかし、省資源の観点からは、木炭2として、炭化プロセスにより大鋸屑(木材の切削屑)等の木質系廃棄物から生成された炭化物を用いるのが好ましい。すなわち、我が国における現在の木質系廃棄物の発生量は年間約600万トンであるが、その大半は焼却により減量化され、この後廃棄されている。このため、木質系廃棄物のリサイクル率は30%程度に留まっているのが現状である。そこで、木質系廃棄物を資源として活用してそのリサイクル率を高めることが求められている。
しかし、木質系廃棄物を資源として活用しようとしても、現実にはその用途が限られている(リサイクル用途先が整備されていない)ので、木質系廃棄物のリサイクル率を高めることはかなり困難である。すなわち、リサイクル率を高める上においては、木質系廃棄物のリサイクル手法とリサイクル用途先の確保といった2つの問題がある。このため、木質系廃棄物の用途の拡大が求められている。
したがって、調湿炭1の材料である木炭2として、木質系廃棄物の炭化物、例えば大鋸屑の炭化物であるオガ炭を用いれば、かかる問題の解決に貢献することができる。なお、炭化プロセスは、原料自体の自燃により進行し、外部からのエネルギーを必要としないプロセスであり、簡易で安価な炭化物の生成手法である。また、炭化プロセスは、雑菌類が発生しやすい有機系廃棄物の衛生的かつ有効な処理プロセスとしても用いることができ、有機系廃棄物全体の処理に有効な手法である。
塩3は、潮解性ないしは吸湿性を有するものであれば、どのようなものでもよいが、吸湿能力がとくに高いことから、塩化カルシウムを用いるのが好ましい。しかしながら、その他の塩、例えば塩化ナトリウム、塩化マグネシウム等を用いてもよい。
この調湿炭1において、粒状の木炭2の粒径は2.5mm以上であるのが好ましい。図1(a)は、木炭2の粒径が2.5mm未満である調湿炭1における塩3の担持状態を誇張して模式的に示している。図1(a)から明らかなとおり、木炭粒子に対する塩結晶の相対的な寸法が大きくなるので、塩3は不均一に担持され、このため調湿炭1の調湿性能は低くなる。また、図1(b)は、木炭2の粒径が2.5mm以上である調湿炭1における塩3の担持状態を誇張して模式的に示している。図1(b)から明らかなとおり、木炭粒子に対する塩結晶の相対的な寸法が小さくなるので、塩3は木炭2の表面に均一に担持され、このため調湿炭1の調湿性能は高くなる。
なお、木炭2の表面が平坦な場合、木炭2と塩3の結合力が比較的低いので、一部の塩3が木炭2から離脱するおそれがある。そこで、図1(c)に示すように、木炭2の表面が凹凸状であれば、木炭2と塩3の結合力を高めることができ、塩3の離脱を防止することができる。なお、オガ炭は、その表面が凹凸状であるので、木炭2としてオガ炭を用いることは、この観点からも好ましいものである。
また、調湿炭1は、一般に袋詰めにして用いられるが、袋詰めを容易にするといった観点からは、木炭2の粒径は30mm以下であるのが好ましい。しかし、製造プロセス上の観点からは、木炭2の粒径は20mm以下であるのが好ましい。なぜなら、調湿炭1は、例えば、塩水溶液と木炭粒子とを混合・攪拌した後、この混合物を広げて静置して塩水溶液を木炭粒子に含浸させ、この後混合物を乾燥機内で乾燥させるなどといった手順で製造されるが、木炭2の粒径が20mmを超えると、かかる製造方式を用いるのが困難となるからである。なお、木炭2への塩3の担持ないしは含浸を均一化するには、木炭2の粒径は10mm以下であるのが好ましい。また、調湿性能を高めるには、木炭2の粒径は5mm以下であるのが好ましい。
このように、調湿炭1においては、木炭2に担持されている塩3が、低湿度環境下においてはもとより、高湿度環境下においても高い調湿性能ないしは吸湿能力を発揮する。そして、塩3が空気中の水蒸気を吸収して潮解したときに生じる水は木炭2が吸収して保持する。なお、調湿炭1は従来の木炭の1.2〜4倍の調湿性能を示し、とくに塩3として塩化カルシウムを用いた調湿炭1は、木炭2の種類および粒子径にさほど関係せず高い調湿性能を示す。したがって、高い調湿性能を実現しつつ、吸収した水が漏れ出るなどといった不具合が生じるのを有効に防止することができる。また、備長炭、オガ炭等の木炭はシリカゲルなどに比べて安価であるので、調湿炭1は低コストで製造することができる。
調湿炭1は、加熱して水を脱離(放出)させることにより、容易に再生して再使用することができる。また、調湿炭1は、シリカゲルとは異なり、再生を繰り返しても(繰り返し吸放湿)調湿性能ないしは吸湿能力はほとんど低下しないので、長期間にわたって安定して使用することができる。つまり、調湿炭1は、木炭2が有する繰り返し連続使用性を損なうことなく、シリカゲルなどの吸湿材料より優れた吸着持続性を示す。
以下、本発明にかかる調湿炭(強化型調湿炭)を実際に調製した上で、該調湿炭および従来の吸湿材の調湿性能ないしは吸湿能力を測定した結果を、具体的に説明する。
(1) 材料
まず、本発明にかかる調湿炭の調製方法を説明する。調湿炭の材料は主として木炭および塩であるが、木炭として奈良炭化工業株式会社製の備長炭およびオガ炭(粒径1.2〜2.5mmおよび2.5〜5.0mm)を用い、塩として塩化ナトリウム(和光1級)および塩化カルシウム(試薬特級)を用いて、粒径、木炭の種類または塩の種類が互いに異なる8種類の調湿炭を調製した。なお、比較のための吸湿材(吸湿剤)として市販のシリカゲルを用いた。
(1) 材料
まず、本発明にかかる調湿炭の調製方法を説明する。調湿炭の材料は主として木炭および塩であるが、木炭として奈良炭化工業株式会社製の備長炭およびオガ炭(粒径1.2〜2.5mmおよび2.5〜5.0mm)を用い、塩として塩化ナトリウム(和光1級)および塩化カルシウム(試薬特級)を用いて、粒径、木炭の種類または塩の種類が互いに異なる8種類の調湿炭を調製した。なお、比較のための吸湿材(吸湿剤)として市販のシリカゲルを用いた。
(2) 調湿炭の調製方法
8種類の各調湿炭は、それぞれ、次のような手順で調製した。すなわち、まず200gの塩(塩化ナトリウムまたは塩化カルシウム)を1800mlの水に溶解させた塩水溶液に、2000g(絶乾量)の木炭(オガ炭または備長炭)を加え、JIS型モルタルミキサーでこのサンプル(混合物)を3分間、低速で攪拌した。次に、サンプルをバットに広げて2時間静置し、木炭に塩水溶液を含浸させた。その際、塩水溶液と木炭とができる限り均一に分布するように広げた。この後、乾燥温度を120℃に調整した乾燥機で、サンプルを絶乾状態となるまで乾燥させた。乾燥開始後、1時間、2時間および4時間経過した時点で、バットに広げられたたサンプルを攪拌し、乾燥むらが生じないようにした。サンプルは乾燥機中に保存しておき、測定前に絶乾状態にして測定を行った。
8種類の各調湿炭は、それぞれ、次のような手順で調製した。すなわち、まず200gの塩(塩化ナトリウムまたは塩化カルシウム)を1800mlの水に溶解させた塩水溶液に、2000g(絶乾量)の木炭(オガ炭または備長炭)を加え、JIS型モルタルミキサーでこのサンプル(混合物)を3分間、低速で攪拌した。次に、サンプルをバットに広げて2時間静置し、木炭に塩水溶液を含浸させた。その際、塩水溶液と木炭とができる限り均一に分布するように広げた。この後、乾燥温度を120℃に調整した乾燥機で、サンプルを絶乾状態となるまで乾燥させた。乾燥開始後、1時間、2時間および4時間経過した時点で、バットに広げられたたサンプルを攪拌し、乾燥むらが生じないようにした。サンプルは乾燥機中に保存しておき、測定前に絶乾状態にして測定を行った。
(3) 調湿性能の測定
調湿炭および比較のための吸湿材の調湿性能(吸湿能力)の測定は、本発明にかかる上記8種類の調湿炭と、塩を担持していない粒状のオガ炭および備長炭と、シリカゲルとについて、恒温恒湿度機(ESPEC PR−1K)を用いて行った。恒温恒湿度機内において、グラム(g)で小数点下2桁まで測定可能な天秤(エー・アンド・デイ GX−2000)にステンレスバット(150×100×25mm)をつり下げ、50gの試料について、水分吸収による重量増加を経時的に測定した。そして、15℃、大気圧の環境下で、湿度を45%から90%まで、表1に示すプログラムに従って変化させ、重量増加を測定した。
調湿炭および比較のための吸湿材の調湿性能(吸湿能力)の測定は、本発明にかかる上記8種類の調湿炭と、塩を担持していない粒状のオガ炭および備長炭と、シリカゲルとについて、恒温恒湿度機(ESPEC PR−1K)を用いて行った。恒温恒湿度機内において、グラム(g)で小数点下2桁まで測定可能な天秤(エー・アンド・デイ GX−2000)にステンレスバット(150×100×25mm)をつり下げ、50gの試料について、水分吸収による重量増加を経時的に測定した。そして、15℃、大気圧の環境下で、湿度を45%から90%まで、表1に示すプログラムに従って変化させ、重量増加を測定した。
(4) 吸放湿繰り返し試験
また、それぞれ粒径が2.5〜5.0mmである、本発明にかかる塩化カルシウム担持オガ炭と、塩を担持していないオガ炭と、シリカゲルとについて、2週間の吸放湿繰り返し試験を行った。具体的には、35℃、大気圧の環境下において、湿度を30〜90%の範囲内で表2に示すプログラムに従って変化させるといったプロセスを、2週間連続的に繰り返し行った。試料の設置方法等は、調湿性能の測定の場合と同様である。
また、それぞれ粒径が2.5〜5.0mmである、本発明にかかる塩化カルシウム担持オガ炭と、塩を担持していないオガ炭と、シリカゲルとについて、2週間の吸放湿繰り返し試験を行った。具体的には、35℃、大気圧の環境下において、湿度を30〜90%の範囲内で表2に示すプログラムに従って変化させるといったプロセスを、2週間連続的に繰り返し行った。試料の設置方法等は、調湿性能の測定の場合と同様である。
(5) 顕微鏡観察
ニコン製実体顕微鏡SMZ−2Tを用いて、本発明にかかる8種類の調湿炭を観察し、表面に堆積した塩の結晶の状態を確認した。図2(a)〜(d)および図3(a)〜(d)に、これらの8種類の調湿炭の顕微鏡写真を示す。
図2(a):塩化ナトリウム担持オガ炭(粒径1.2〜2.5mm)
図2(b):塩化ナトリウム担持オガ炭(粒径2.5〜5.0mm)
図2(c):塩化ナトリウム担持備長炭(粒径1.2〜2.5mm)
図2(d):塩化ナトリウム担持備長炭(粒径2.5〜5.0mm)
図3(a):塩化カルシウム担持オガ炭(粒径1.2〜2.5mm)
図3(b):塩化カルシウム担持オガ炭(粒径2.5〜5.0mm)
図3(c):塩化カルシウム担持備長炭(粒径1.2〜2.5mm)
図3(d):塩化カルシウム担持備長炭(粒径2.5〜5.0mm)
ニコン製実体顕微鏡SMZ−2Tを用いて、本発明にかかる8種類の調湿炭を観察し、表面に堆積した塩の結晶の状態を確認した。図2(a)〜(d)および図3(a)〜(d)に、これらの8種類の調湿炭の顕微鏡写真を示す。
図2(a):塩化ナトリウム担持オガ炭(粒径1.2〜2.5mm)
図2(b):塩化ナトリウム担持オガ炭(粒径2.5〜5.0mm)
図2(c):塩化ナトリウム担持備長炭(粒径1.2〜2.5mm)
図2(d):塩化ナトリウム担持備長炭(粒径2.5〜5.0mm)
図3(a):塩化カルシウム担持オガ炭(粒径1.2〜2.5mm)
図3(b):塩化カルシウム担持オガ炭(粒径2.5〜5.0mm)
図3(c):塩化カルシウム担持備長炭(粒径1.2〜2.5mm)
図3(d):塩化カルシウム担持備長炭(粒径2.5〜5.0mm)
以下、本発明にかかる8種類の調湿炭と、塩を担持していない粒状のオガ炭および備長炭と、シリカゲルとについて、調湿性能ないしは吸湿能力を測定した結果を説明する。まず、調湿性能(吸湿能力)の測定結果を説明する。
図4および図5は、それぞれ、塩を担持している調湿炭(強化型調湿炭)と、塩を担持していないオガ炭および備長炭と、シリカゲルとについての、水吸着量(吸湿量)と相対湿度との関係を示すグラフである。なお、図4では各調湿材の粒径は1.2〜2.5mmであり、図5では各調湿材の粒径は2.5〜5.0mmである。
図6および図7は、それぞれ、粒径が1.2〜2.5mmである、塩を担持した備長炭およびオガ炭と、塩を担持していない(オリジナルの)備長炭およびオガ炭とについての、水吸着量(吸湿量)と相対湿度との関係を示すグラフである。
図4および図5から明らかなとおり、概して、塩を担持していないオガ炭および備長炭の調湿性能(吸湿能力)は、シリカゲルに比べて高くない。シリカゲルは高湿度域において水吸着量(吸湿量)が上昇するのに対して、塩を担持していないオガ炭および備長炭は、高湿度域では水吸着量が平衡状態になる傾向がある。このような傾向は、高湿度条件下で性能を発揮すべき調湿材としては短所というべきである。
これに対して、図4〜図7から明らかなとおり、塩を担持している調湿炭は、上記の短所を克服し、とくに塩化カルシウムを担持させた場合、オガ炭、備長炭ともに高い水吸着量(吸湿量)を維持できている。これは、塩の潮解が高湿度域で生じ、塩が積極的に吸湿する一方、木炭が保水(吸水)するといった、吸湿機能と保水機能の分化が行われた結果であると考えられる。測定後、水分を含んでいる木炭が目視できたことからも、木炭はその高い保水性(吸水性)を活かして、リザーバーとしての役割を果たしていると判断できる。
表3および表4は、それぞれ、相対湿度90%における水吸着量と、相対湿度55%における水吸着量との差で定義される調湿性能(吸湿能力)の値を、各調湿材について示している。表3から明らかなとおり、オガ炭、備長炭ともに、塩の担持により、塩化ナトリウムで約1.5倍、塩化カルシウムで約3倍の高性能化が達成されている。シリカゲルとの比較においても、シリカゲルの調湿性能の値を100%とした場合、最高で約75%の性能が得られており(塩化カルシウム担持備長炭)、吸湿材としての性能が十分得られているものと判断される。
図4は各調湿材の粒径が1.2〜2.5mmの場合の測定結果であり、図5は粒径が2.5〜5.0mmの場合の測定結果であるが、図5では、図4に比べて、塩化ナトリウム担持備長炭のグラフ(等温線)が高吸湿量側に推移する一方、塩化カルシウム担持備長炭のグラフがやや低吸湿量側に推移している。一般に、木炭を破砕する際には、木炭は均一な粒子形状で破砕されるのではなく、それぞれの木炭の特性を反映した形状で粒子化される。とくに、備長炭などの硬質の木炭は、分子レベルでの共役平面の構築が堅固であるので、破砕すると平面的で表面が平滑な形状となる。一方、大鋸屑を熱成型して炭化することにより製造されたオガ炭は、破砕後は表面の凹凸が多い形状となる。これらの粒子形状は、木炭表面における塩の結晶の状態にも影響を与える。実験結果からは、とくに塩化ナトリウム結晶がその影響を受けやすいことが認められる。
図2(a)、(b)から明らかなとおり、オガ炭では、粒径(粒子サイズ)にかかわりなく、塩化ナトリウムの結晶が木炭表面の凹凸内に入り込み、表面には一定の結晶形は認められない。
一方、図2(c)、(d)から明らかなとおり、備長炭では、結晶形を有する塩化ナトリウムの結晶が木炭表面に認められる。しかし、備長炭の場合、粒子サイズにより、生じる結晶の大きさや、結晶が認められる粒子の頻度に違いがある。すなわち、粒径が1.2〜2.5mmの場合は、比較的大きな塊の結晶が木炭表面を覆っているものが認められ、粒子約40個に1個の頻度で、このような結晶塊で被覆された備長炭粒子が認められた。一方、粒径2.5〜5.0mmの備長炭では、比較的小さな結晶が木炭表面に分散して多く分布し、ほぼ全ての備長炭粒子に結晶が認められた。
一方、図2(c)、(d)から明らかなとおり、備長炭では、結晶形を有する塩化ナトリウムの結晶が木炭表面に認められる。しかし、備長炭の場合、粒子サイズにより、生じる結晶の大きさや、結晶が認められる粒子の頻度に違いがある。すなわち、粒径が1.2〜2.5mmの場合は、比較的大きな塊の結晶が木炭表面を覆っているものが認められ、粒子約40個に1個の頻度で、このような結晶塊で被覆された備長炭粒子が認められた。一方、粒径2.5〜5.0mmの備長炭では、比較的小さな結晶が木炭表面に分散して多く分布し、ほぼ全ての備長炭粒子に結晶が認められた。
図1(a)、(b)、(c)は、それぞれ、粒径が1.2〜2.5mmの備長炭、粒径が2.5〜5.0mmの備長炭および粒径が2.5〜5.0mmのオガ炭についての、木炭表面への塩の担持状態をモデル化して示している。水蒸気との接触のしやすさという点から考えれば、図1(c)に示すオガ炭のモデルは、水蒸気が塩に接触しにくく、接触面積の不足により塩の結晶が溶解しにくいものと考えられる。また、図1(a)に示す、粒径が1.2〜2.5mmの備長炭モデルでは、木炭表面には、大きな塩の結晶が少量しか存在しないので、全結晶に対する水蒸気の接触しやすさは悪いものと考えられる。
これに対して、図1(b)に示す粒径2.5〜5.0mmの備長炭のモデルでは、木炭表面に小さな結晶が多量存在するので、全結晶に対する水蒸気の接触しやすさは非常に良好である。また、塩の結晶の大きさは、水蒸気に対する結晶の溶解しやすさにも影響を与える。すなわち、粒径2.5〜5.0mmの備長炭に担持されている結晶が小さい塩は、粒径1.2〜2.5mmの備長炭に担持されている結晶が大きい塩よりも溶解しやすいものと考えられる。このような理由により、図5において、粒径2.5〜5.0mmの塩化ナトリウム担持備長炭の水吸着量(吸湿量)が高くなっているものと考えられる。
表3および表4の結果によれば、粒径による調湿性能の違いは、塩化ナトリウム担持備長炭以外では、さほど大きくはない。しかし、粒径2.5〜5.0mmの塩化ナトリウム担持備長炭は、塩を担持していない備長炭の約2.5倍の調湿性能を示している。したがって、塩化ナトリウムも、本発明にかかる調湿炭の材料として非常に有効であり、調湿性能の大幅な向上が期待できることを示している。なお、図5においては、塩化カルシウム担持備長炭のグラフ(等温線)が低吸湿量側に推移しているが、これはベースラインが下がっているだけであり、塩化カルシウム担持備長炭の調湿性能には大きな影響はない。
図4、図5、表3および表4の結果からは、塩として塩化カルシウムを用いた調湿炭では、木炭の種類や粒径による、水吸着量と相対湿度との関係(吸着等温線)あるいは調湿性能の差は、塩化ナトリウムを用いた調湿炭の場合ほどは大きくないが、その理由は、以下のとおりであると考えられる。すなわち、図3(a)〜(d)に示すように、塩化カルシウムを用いた4種類の調湿炭のどの表面にも、塩化カルシウムの結晶塊は認められない。したがって、塩化カルシウムの結晶は、実体顕微鏡で確認することが可能なサイズではなく、木炭表面の凹凸に影響されない程度に微細な結晶であると考えられる。その結果、木炭の種類や粒径の違いによって、吸着等温線あるいは調湿性能に、塩化ナトリウムを用いた調湿炭ほどは、大きな差が生じないものと考えられる。
以上の結果から、本発明にかかる調湿炭(強化型調湿炭)に用いる塩としては、結晶が微細であるもの、あるいは水蒸気のアクセサビリティの良いものが有効であることが指摘できる。とくに、塩化カルシウムを用いた調湿炭は木炭の種類や粒径による影響が小さいことから、塩化カルシウムは塩としてとくに有効であるといえる。
以下、吸放湿繰り返し試験の結果を説明する。
図8は、それぞれ粒径が2.5〜5.0mmである、塩化カルシウム担持オガ炭と、塩を担持していないオガ炭と、シリカゲルとについて、30〜90%の湿度範囲内で、吸放湿繰り返し試験を行った結果を示している。
図8は、それぞれ粒径が2.5〜5.0mmである、塩化カルシウム担持オガ炭と、塩を担持していないオガ炭と、シリカゲルとについて、30〜90%の湿度範囲内で、吸放湿繰り返し試験を行った結果を示している。
この吸放湿繰り返し試験では、前記の調湿性能の測定結果に鑑み、とくに調湿性能が優れている塩化カルシウム担持オガ炭(粒径2.5〜5.0mm)と、塩を担持していないオガ炭と、シリカゲルとを比較した。吸放湿繰り返し試験の結果からは、各調湿材の長期安定性を確認することができる。調湿材は、その環境の湿度の高低によって吸放湿を繰り返す必要のある素材であるので、このような吸放湿繰り返し試験により、調湿材としての適性を判断することができる。この吸放湿繰り返し試験において注目すべき点は、繰り返し生じる波形の振幅の大きさと、上限ピークおよび下限ピークの位置の安定性とである。
一般に、木炭は、長期にわたる繰り返し使用性に優れた調湿材であることから、床下などの調湿材として広く用いられている。図8に示す結果からもこれを確認することができ、オガ炭は、一定の振幅で連続する安定した波形を描いている。しかし、振幅は小さく、湿度30〜90%で受容できる水蒸気のキャパシティはさほど大きくないことがわかる。また、シリカゲルは、その振幅が最も大きく、最高で約30%の振幅が認められ、湿度30〜90%で受容できる水蒸気のキャパシティの大きさでは最高である。しかし、シリカゲルの振幅の上限ピークの位置は、振動の回数が増すごとに低下している。したがって、シリカゲルは、最高の吸放湿特性を有しているものの、長期安定性に欠ける調湿材であるといえる。
これに対して、塩化カルシウム担持オガ炭(強化型調湿炭)は、シリカゲルと比べて、振幅は小さいものの、塩を担持していないオガ炭に比べて約3倍のキャパシティを有し、さらに振幅の上限ピークおよび下限ピークも安定した位置を保持している。このことから、塩化カルシウム担持オガ炭は、塩化カルシウムの結晶の潮解性により空気中の水蒸気を集積するが、それは水蒸気を固定するのではなく、湿度の低下とともに保持している水を水蒸気として放湿しているものと考えられる。また、これらの吸放湿は連続的に安定であると評価できる。したがって、塩化カルシウム担持オガ炭、ひいては本発明にかかる調湿炭は、長期利用性に優れた高性能な調湿材であるといえる。
以下、本発明にかかる調湿炭の1つである塩化ナトリウム担持備長炭と従来用いられているシリカゲルとについて、その製造コストとの関連において、調湿性能ないしは吸湿能力を比較した結果を説明する。
図9および図10は、それぞれ、粒径が1.2〜2.5mmの塩化ナトリウム担持備長炭およびシリカゲルについての、水吸着量と相対湿度の関係を、20〜40℃の範囲(5℃差)で温度をパラメータとして示したものである。図11は、塩化ナトリウム担持備長炭およびシリカゲルについて、調湿性能と温度との関係を比較して示している。図12は、塩化ナトリウム担持備長炭およびシリカゲルについて、100円当たりの調湿性能と温度との関係を比較して示している。なお、ここでは、シリカゲルおよび備長炭の単価を、それぞれ、360円/kgおよび150円/kgとしている。
図9〜図11から明らかなとおり、吸湿性能だけを単純に比較すれば、20〜40℃の温度範囲では、シリカゲルは塩化ナトリウム担持備長炭よりも優れている。しかし、図12から明らかなとおり、100円当たりの吸湿性能で比較すれば、塩化ナトリウム担持備長炭はシリカゲルよりも優れている。したがって、従来はシリカゲルなどを用いている床下あるいは押し入れ等の調湿材ないしは吸湿材として、本発明にかかる塩化ナトリウム担持備長炭を用いれば、調湿ないしは吸湿に要するコストを低減することができることになる。なお、塩として塩化カルシウムあるいは塩化マグネシウムを用いた場合も、同様に、100円当たりの吸湿性能はシリカゲルを上回るものと考えられる。また、木炭としてオガ炭を用いる場合は、オガ炭が備長炭に比べて安価であるので、備長炭を用いる場合よりもさらに100円当たりの吸湿性能は高くなるものと考えられる。
以上、本発明にかかる強化型調湿炭では、吸湿と保水(吸水)の分化を通して飛躍的に調湿性能ないしは吸湿能力を向上させることができ、オリジナルの木炭よりも優れた吸放湿性能を得ることができる。また、調湿材としての長期安定性はシリカゲルよりも優れている。とくに、塩として塩化カルシウムを用いる場合は、木炭の種類、粒径に影響されにくい調湿炭を得ることができる。これは、樹種や部材の選別が期待できない木質系廃棄物にとって有効な性能均一化手法であることを示している。以上により、従来の調湿材に代わり、強化型調湿炭は優れた調湿材として代替できるだけでなく、リサイクル材料としての利用を促進することにより、木質系廃棄物のリサイクル率の向上に貢献することが期待できる。
1 強化型調湿炭
2 木炭
3 塩
2 木炭
3 塩
Claims (8)
- 保水性を有し粒径が2.5〜30mmの範囲内である粒状の木炭に、潮解性を有する塩が担持されていて、上記塩が空気中の水蒸気を吸収して潮解し、該潮解により生じた水が上記木炭に吸収または吸着されて保持されるようになっていることを特徴とする強化型調湿炭。
- 上記木炭の粒径が2.5〜20mmの範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載の強化型調湿炭。
- 上記木炭の粒径が2.5〜10mmの範囲内であることを特徴とする、請求項2に記載の強化型調湿炭。
- 上記木炭の粒径が2.5〜5mmの範囲内であることを特徴とする、請求項3に記載の強化型調湿炭。
- 上記塩が塩化カルシウム、塩化ナトリウムまたは塩化マグネシウムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の強化型調湿炭。
- 上記木炭が備長炭であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1つに記載の強化型調湿炭。
- 上記木炭が木質系廃棄物の炭化物であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1つに記載の強化型調湿炭。
- 上記木材廃棄物が木材の切削屑であることを特徴とする、請求項7に記載の強化型調湿炭。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005180941A JP2007000701A (ja) | 2005-06-21 | 2005-06-21 | 強化型調湿炭 |
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JP2008246293A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Iwate Univ | 調湿剤およびその製造方法 |
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CN115770551A (zh) * | 2022-12-12 | 2023-03-10 | 江苏苏盐井神股份有限公司 | 一种利用氯化钙型卤水生产多功能除湿剂和竹盐的方法 |
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2005
- 2005-06-21 JP JP2005180941A patent/JP2007000701A/ja active Pending
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