JP2007000411A - ゴルフクラブ用グリップ - Google Patents

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Naruya Kaneko
成家 金子
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Abstract

【課題】使用時に、フィット感を保ちつつ、スイングの方向性を確保する。
【解決手段】握った際に手の平の当てがわれる部分7がJIS−A型硬度計:30〜45度の硬度を有するシリコンゴムからなるゴルフクラブ用グリップであり、両手の親指が押し当てられる部分5、6は、JIS−A型硬度計:60〜80度のSBR、BR等の前記シリコンゴムよりも硬度の高いゴムを使用する。握った際、シリコンゴムの部分7は、手のひらの凹凸形状に沿って変形し、フィット感がある。一方、一般に、スイングの方向性は親指により決められ、その親指は硬いゴムの部分5、6に押し当てられるため、スイングの方向性を確保することができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、ゴルフクラブ用グリップに関するものである。
パター等のゴルフクラブ10には、図4に示すように、シャフト11の基部にゴム製のグリップ12を嵌めたものが一般的であり、そのゴルフクラブ10はグリップ12を両手で握って使用する。
このようなゴルフクラブ10において、従来から、そのグリップ12を握った際のフィット感を高めるために、種々の工夫がなされており、その一つに、グリップ12をなすゴムの硬度を適宜な値に設定することがなされている。そのゴムの硬度の調整に、2層の異なる硬度のゴムを使用したものがある(特許文献1 段落0025、図2参照)。
特開平6−246022号公報
また、グリップ12の長さ方向において硬度の異なるゴムを使用したものもある(特許文献2 段落0012 図2、図3参照)。
特開2003−117035号公報
さらに、グリップエンドに近い部分のゴムをヘッドに近い部分のゴムよりも軟らかくしたものもある(特許文献3 実用新案登録請求の範囲 図1参照)。
実開昭64−56268号公報
ところで、図4に示す、ゴルフクラブ10の使用時(スイング時)のフィット感は、通常、グリップ12のゴムを柔らかくすれば得ることができるが、ゴムを柔らかくしてフィット感を高めるとスイングの方向性が定まらない。一般に、同図に示すように、スイングの方向性の確保は利き手の親指により行われ、その親指はグリップ12に強く押し当てて動かない方がスイングの方向性を確保することが容易である。
この点を考慮すると、上記の特許文献1〜3記載の技術は、ある程度フィット感を向上させるが、利き手の親指が押し当てられる部分についての考慮がされていないため、スイングの方向性を確保することが難しいという問題があった。
この発明は、このような状況の下、フィット感を保ちつつ、スイングの方向性を確保することを課題とする。
上記課題を達成するために、この発明は、基本的には、フィット感を得られる硬度のゴムを使用し、利き手の親指が押し当てられる部分にはそのゴムより高い硬度のゴムを使用することとしたのである。
このようにすれば、握った時のフィット感を維持しつつ、親指は強く押し当てられるため、スイングの方向性を確保することができる。
具体的には、握った際に手のひらの凹凸形状に沿って変形する硬度を有するゴムからなるゴルフクラブ用グリップにおいて、利き手の親指が押し当てられる部分に前記ゴムよりも硬度の高いゴムを使用し、利き手の親指によるスイングの方向性を維持するようにした構成としたのである。
この構成において、上記利き手以外の手の親指が押し当てられる部分にも上記ゴムより高い硬度のゴムを使用することができる。
利き手以外の手の親指も少なからず、スイングの方向性の確保に影響を与えるため、その親指も強く押し当てることが好ましいからである。
この発明は、以上のように構成したので、フィット感を保ちつつ、スイングの方向性を確保することができる。
この発明の実施形態のゴルフクラブ用グリップを図1〜図3に示し、この実施形態のゴルフクラブ用グリップ1も、従来と同様に、シャフト2の基部に嵌め込み固定される。このグリップ1は、図1、図2(d)(e)に示すように、その長さ方向にゴルフクラブのヘッド(図示省略)のフェース面に対して直角な平坦面4が形成されており、このグリップ1を握ると、その平坦面4が手の平の母指球部分に押し当てられ、この部分を境として、前側(ヘッド側)に利き手の親指が押し当てられる前部親指押し当て部5と、後側(グリップエンド3側)に利き手でない手の親指が押し当てられる後部親指押し当て部6とに分けられる。
上記前部親指押し当て部5は、図2(a)に示すように、上記グリップ1中央側の端部から、シャフト2側端部に向かって、角度を持ってグリップ1の両側面に延び、途中でグリップ1の長さ方向に延びている。一方、上記後部親指押し当て部6は、グリップ1中央側の端部から、グリップエンド3側端部に向かって、グリップ1の両側面に湾曲して延び、グリップエンド3付近において全周にわたっている。
この両親指押し当て部5、6の材質は、天然ゴムや、SBR、BR、NBR、CR、EPDM、CMS、AR、PU等の合成ゴムを主成分としたゴムである。このゴムの硬度は、後述する指押し当て部7の硬度よりも高ければ、任意であり、例えば、JIS−A型硬度計(JIS K 6253(加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法)のスプリング式硬さ試験機A型)で60〜80度とする。このようにすれば、グリップ1を握った際、両親指を両親指押し当て部5、6に強く押し当てることができる。
上記グリップ1の両親指押し当て部5、6を除いた部分(指押し当て部7)は、図2(a)(c)に示すように、グリップ1の後面のシャフト2側端部からグリップエンド3側端部付近まで連続している。
この指押し当て部7はシリコンゴムからなって、そのゴムの硬度は、グリップ1を握った際に、手のひらの凹凸形状に沿ってフィット感を得られる程度であれば、任意であり、例えば、JIS−A型硬度計で30〜45度とする。
なお、上記指押し当て部7は、図2(a)に示すように、後部親指押し当て部6がグリップエンド3に向かって徐々にその全周に至るように形成されているので、グリップ1の側面のグリップエンド3寄りの部分がシャフト2寄りの部分よりも範囲が広く、利き手でない手の親指を除く指のほとんどを押し当てることができるため、さらにフィット感が高まっている。
この実施形態は以上のような構成であり、いま、図3に示すように、平坦面4を上にして、前部親指押し当て部5に利き手の親指を、後部親指押し当て部6に利き手でない手の親指をそれぞれ押し当てて、グリップ1を握ると、図1(b)に示すように、両親指を除いた両手の指の凹凸に沿って、指押し当て部7が変形するため、フィット感が得られる。一方、両親指はその押し当て部5、6に強く押し当てることができるため、スイングの方向性を確保することができる。
この実施形態は、両親指が押し当てられる部分5、6に硬度の高いゴムを使用したが、利き手でない手の親指が押し当てられる部分6には、指押し当て部7と同等のゴムを使用することもできる。また、両親指が押し当てられる部分5、6のゴム硬度も異ならせることができる。例えば、利き手の親指が押し当てられる部分5のゴム硬度を高くすることもできる。
(a)一実施形態のゴルフクラブ用グリップの斜視図、(b)同上のゴルフクラブ用グリップの握った状態の斜視図 (a)同上のゴルフクラブ用グリップの正面図、(b)同上のゴルフクラブ用グリップの上面図、(c)同上のゴルフクラブ用グリップの下面図、(d)同上のゴルフクラブ用グリップのシャフト側の側面図、(e)同上のゴルフクラブ用グリップのグリップエンド側の側面図 同上のゴルフクラブ用グリップの使用状態を示す斜視図 従来のゴルフクラブ用グリップの使用状態を示す斜視図
符号の説明
1 グリップ
2 シャフト
3 グリップエンド
4 平坦面
5 前部親指押し当て部
6 後部親指押し当て部
7 指押し当て部
10 ゴルフクラブ
11 シャフト
12 グリップ

Claims (3)

  1. 握った際に手のひらの凹凸形状に沿って変形する硬度を有するゴムからなるゴルフクラブ用グリップにおいて、
    利き手の親指が押し当てられる部分(5)に上記ゴムよりも硬度の高いゴムを使用し、前記利き手の親指によるスイングの方向性を維持するようにしたことを特徴とするゴルフクラブ用グリップ。
  2. 利き手でない手の親指が押し当てられる部分(6)にも上記ゴムより高い硬度のゴムを使用したことを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブ用グリップ。
  3. 上記握った際に変形して手のひらの凹凸形状に沿う硬度のゴムをシリコンゴムとし、親指が押し当てられる部分のゴムを、天然ゴムや、SBR、BR、NBR、CR、EPDM、CMS、AR、PU等の合成ゴムを主成分としたゴムとしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のゴルフクラブ用グリップ。
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