JP2007000171A - 歯列矯正装置及び歯列矯正補助具 - Google Patents

歯列矯正装置及び歯列矯正補助具 Download PDF

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Abstract

【課題】 外科手術を必要とせずに、臼歯の位置を可能な限り移動させることなく、上顎若しくは下顎前突症を矯正することを課題とする。
【解決手段】 歯列矯正装置を、矯正される歯列を構成する1以上の歯面に固定されるブラケットと、前記歯列面と口唇裏面との間に嵌入される、所定の厚さを有する板状体により形成されるとともに、前記ブラケットに係合する係合穴が設けられた歯列矯正補助具とから構成し、口唇裏面により歯列矯正補助具を介して前歯を押圧することにより、歯列を矯正する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、歯列を矯正するために用いられる歯列矯正装置およびその補助具に関し、特に、上顎前突出症もしくは下顎前突出症の度合い大きい歯列を矯正するための歯列矯正装置およびその補助具に関する。
現在、最も多く使用されている歯科矯正装置は、下記特許文献1に例示されるようなアーチワイヤーと呼ばれる針金を用いて矯正するマルチブラケット装置である。かかる矯正装置では、口内の歯の表面にブラケットと呼ばれる器具を接着し、接着したブラケットに、金属製のアーチワイヤーを調節して取り付ける。このアーチワイヤーに生じたたわみが、歯を支えている歯槽骨に持続的な荷重として加わる。これにより、歯槽骨が圧迫を受ける部分では骨吸収が起こり、歯槽骨が牽引される部分では骨添加が起きて歯槽骨は改造され、その結果、歯が移動する。アーチワイヤーを定期的に調節することにより、前歯部あるいは側方歯部に属する歯を望む方向に移動させ、それによって歯列と歯のかみ合わせ(咬合)を整え、その後、治療当初に設定した矯正治療終了時の歯列デザインに適った歯科矯正を行う。
また、最近ではアーチワイヤーの張力を利用しない歯列矯正方法がある。これはスケレタルアンカレッジという金属のねじを骨にねじ込み、そこから前歯を後ろにひく方法であり、例えば下記非特許文献1に示されている。具体的には、上顎歯列を矯正する場合、まず上顎の骨を手術で露出させ、その骨に対して金属ねじを埋め込み、前歯や臼歯をゴムで引っ張り、この張力により歯槽骨を改善し、歯を移動させるものである。
特開平8−150155号公報 東北大学大学院歯学研究科顎口腔矯正学分野,東北矯歯誌11:9−16
ところで、マルチブラケット法のようにアーチワイヤーの張力を用いて前歯を矯正する場合、前歯のみを矯正することが難くなるという問題が生じる。何故ならば、この方法は、前歯を下げるときに臼歯と前歯を引っ張り合わせるものであり、作用・反作用により前歯は後ろに、臼歯は前に移動してしまうためである。
従って、歯を抜くことにより生じたスペースを最大限利用して前歯を下げたいときにも、臼歯が前に移動してしまうことにより前歯の後退量が少なくなってしまい、前歯を後退させたい位置まで下げられない場合がしばしば生じる。
一方、上記非特許文献1に記載されるように、金属のねじを骨にねじ込み、そこから前歯を後ろにひく方法を用いれば、骨に固定源を求めて前歯を引っ張るため臼歯に対しては力がかからず、矯正時に臼歯の位置が移動することはない。しかし、この方法では金属ねじをねじ込むときと外すときに、大掛かりな外科手術が2回必要となってしまい、患者に大きな苦痛が負わせることとなる。
本発明は、上述したような問題に鑑みて、外科手術を必要とせずに、臼歯の位置を可能な限り移動させることなく、上顎若しくは下顎前突症を矯正することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は次のような構成を有する。
請求項1に記載の発明は、矯正される歯列を構成する1以上の歯面に固定されるブラケットと、前記歯列面と口唇裏面との間に嵌入される、所定の厚さを有する板状体により形成されるとともに、前記ブラケットに係合する係合穴が設けられた歯列矯正補助具と
からなる歯列矯正装置である。
請求項2に記載の発明は、前記歯列矯正装置において、前記歯列矯正補助具は、弾性体により形成されるものである。
請求項3に記載の発明は、前記歯列矯正装置において、前記歯列矯正補助具の前記所定の厚さは、移動させる歯列の距離に応じて定められるものである。
請求項4に記載の発明は、前記歯列矯正装置において、前記歯列矯正補助具の少なくとも口唇裏面側の面は、歯色を有するものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1から3に記載の歯列矯正装置において、前記歯列矯正補助具は透明な部材により形成されるものである。
請求項6に記載の発明は、前記歯列矯正装置において、前記歯列矯正補助具は、前記ブラケットを固定した歯列に対して型取りをすることにより形成されるものである。
請求項7に記載の発明は、前記ブラケットには略水平方向にアーチワイヤーを通すアーチワイヤー挿入溝が形成されており、前記歯列矯正装置は、さらに、前記アーチワイヤー挿入溝に通されるアーチワイヤーを有するものである。なお、アーチワイヤー挿入溝には、上面が塞がったものも含まれる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の歯列矯正装置において、前記アーチワイヤーは前記ブラケットに長手方向に摺動可能に固定されるものである。
請求項9に記載の発明は、前記歯列矯正装置において使用される歯列矯正補助具である。
請求項1に記載の発明は、歯列面に固定されたブラケットに所定の厚さを有する歯列矯正補助具が固定されることで、歯列矯正補助具が口唇の裏面によ押圧されることになる。これにより、歯列前面が歯列矯正補助具から後方へ持続的に押されることになり、歯槽骨は改善されて歯が移動する。この歯列矯正装置は、大掛かりな外科施術は必要でなく、前歯に対して口唇裏面からの押圧力を付加するので、原理として臼歯の移動はなくなる。また、従来のマルチブラケット方法と併用する場合でも、臼歯よりも前歯にかかる荷重をより多くできるので、臼歯の移動量を減少させることができる。
請求項2に記載の発明は、歯列矯正補助具を弾性体により形成することで、歯列面に沿って柔軟に装着することができ、ブラケットへの係合も素材の弾性変形を利用して行うことができる。
請求項3に記載の発明は、前記歯列矯正補助具の前記所定の厚さを移動させる歯列の距離に応じて定めることで、予定する移動量に実際の移動量をより近づけることが可能となる。
請求項4に記載の発明は、前記歯列矯正補助具の少なくとも口唇裏面側の面を歯色とすることで、患者が歯列矯正補助具を使用している際に口を開けても、目立つことがなく、治療中の患者のストレスを軽減させることができる。
請求項5に記載の発明は、前記歯列矯正補助具を透明な部材により形成することで、やはり、患者が歯列矯正補助具を使用している際に口を開けても、目立つことがなく、治療中の患者のストレスを軽減させることができる。
請求項6に記載の発明は、前記歯列矯正装置において、前記歯列矯正補助具は、前記ブラケットを固定した歯列に対して型取りをすることにより形成されるものとすることで、個々の患者の歯列面に適合した歯列矯正補助具を得ることができ、装着感が高まるとともに、比較的簡易にブラケットに係合する歯列矯正補助具を得ることができる。
請求項7に記載の発明は、前記ブラケットにアーチワイヤーを通すことで、歯列の移動に対する規制をより増やすことができ、より想定される歯列の位置へ歯を矯正することができる。
請求項8に記載の発明は、アーチワイヤーを使用する際に、長手方向に摺動可能に固定することで、臼歯へ加える荷重をほとんどなくしながら、アーチワイヤーによる規制力を用いた矯正を行うことができる。
請求項9に記載の発明は、ブラケットやアーチワイヤーと組み合わせることで、上記のような歯列矯正装置を形成することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に本実施形態にかかる歯列矯正装置Yに用いる歯列矯正補助具Xの背面から見た斜視図を示し、図2に図1のA−A拡大断面図を示す。
歯列矯正補助具Xの本体10はシリコーンゴムにより形成される長細い前面が凸になるように湾曲した板状体により形成される。そして、背面には歯列矯正用のブラケットに係合できる係合穴11が直列に形成され、さらに、並んだ係合穴11を通るように歯列矯正用のアーチワイヤーが嵌入できる溝12が形成されている。
この歯列矯正補助具Xの製造方法について、以下に簡単に説明する。歯列矯正補助器具Xは原則として歯列矯正を行う患者ごとに製作される。製作に際しては、まず、従来のマルチブラケット法で用いられるブラケットを患者の各歯面にダイレクトボンドテクニックを用いて装着する。そして、前歯のコントラクション(前歯を下げる)時に、ブラケットの挿通溝に多少の遊びがあるように0.018インチのブラケットであれば、0.016インチ×0.016インチのレクトアンギュラーワイヤーか0.016インチのラウンドワイヤーをセットする。そして、アーチワイヤーをセットした状態で硬化剤を混合した直後のシリコーンゴムを左右の中切歯、側切歯、犬歯の前面にブラケットごと押し当て形状を整える。なお、ブラケットには通常タイワイヤを掛ける溝(アンダーカット部)が設けられており、シリコーンゴムを押し当てる際には、シリコーンゴムがこのブラケットのアンダーカット部に入りこむようにする。歯列矯正補助具Xの厚みは、歯列の所望する移動量に応じて調整する。ここでは、歯列を3mm移動させるものとして、歯列矯正補助器具Xの厚みは3mmに設定している。所定時間経過してシリコーンゴムが硬化したのち、ブラケットからとりはずすと、患者の歯列に適合した歯列矯正補助具Xの外形が完成する。歯列矯正補助具Xはこのように製造されるので、全体が湾曲し、係合穴11はブラケットのアンダーカット部分に係合するような凹部11、アーチワイヤーが係合する溝12が形成され、また、歯面に合うような凹凸が形成される。最後に、歯列矯正補助具Xを装着した際に、目立たなくするために背面部分以外に歯色に着色する。
次に、このような構成を有する歯列矯正補助具Xを用いた歯列矯正方法について説明する。まず、歯列を矯正する患者の歯列に、従来のマルチブラケット法に用いるブラケットを、それぞれの歯ごとに歯科用の接着剤(例えば、スーパーボンドやトランスボンド)を用いて接着する。その後、ブラケットにアーチワイヤーをタイワイヤなどで固定する。この際、歯に外力が付加されたときに、アーチワイヤーを滑らせることができる程度に固定し、第二大臼歯においてアーチワイヤーの先端は移動可能に開放しておく。なお、ここでは、アーチワイヤーの形状は、断面丸型のものを採用している。これは、ブラケット上を滑りやすくするためであるが、断面角型のものであってもよいことはいうまでもない。なお、アーチワイヤーのサイズはアーチワイヤー挿入孔やアーチワイヤー挿入溝に応じた太さのものを採用するべきであるが、現時点での実験では、0.016インチの丸型ワイヤーか0. 016×0.016インチの角型ワイヤーであると摩擦抵抗が少なく滑りやすいことが確認できている。
次に、上述のようにこの状態でシリコーンゴムにより型取りをして歯列矯正補助具Xを製造する。そして、この歯列矯正補助具Xの各係合穴11を対応するブラケットに係合させることにより、歯列前面に装着固定する。歯列矯正補助具Xはシリコーンゴムにより形成されているので、患者が自ら容易に装着することができ、また、取り外すことができる。このように、ブラケットおよびアーチワイヤーに歯列矯正補助具Xを係合させたものにより、本実施形態にかかる歯列矯正装置Yが形成される。
図3に上顎歯列に歯列矯正装置Yを装着した状態を模式的に表す正面図を示し、図4に上顎歯列に歯列矯正装置Yを装着した状態を模式的に表す側面図を示し、図5に上顎歯列に歯列矯正装置Yを装着した状態を模式的に表す底面図を示す。なお、ここでは、矯正のために第1小臼歯は抜歯している。図に示すように、この状態で、各歯の表面にはブラケット20が接着固定され、アーチワイヤー30がブラケットのアーチワイヤー挿入溝21に通されており、左右の中切歯、側切歯、犬歯に固定されるブラケットには歯列矯正補助具Xが係合固定している。
この状態で口唇の裏側が歯列矯正補助具Xに接触して押圧し、さらに、歯列矯正補助具Xが歯列前面を押圧する。患者は、常時もしくは所定時間帯、この歯列矯正装置Yを装着した状態で過ごすことにより、口唇の裏面からの押圧力により前歯を後退させることができる。なお、歯列矯正補助具Xをを装着するだけで、口唇から押圧力が前歯に加わることになるが、さらに効果的に押圧力を加えるためには、歯列矯正者が、意識して口を閉じるようにするとよい。
なお、本実施形態にかかる歯列矯正補助具Xを介して口唇が前歯に加える圧力は、歯列矯正者が特に意識して口を閉じていない状態では、約3g/cmであり、意識して口を閉じた状態では、約50g/cm となることが実験により分かっている。また、歯を移動させるに必要な力は約50g/cmであるため、歯列矯正補助具Xを介して受ける口唇からの押圧力は、前歯を矯正するのに必要十分な力であるということができる。
そして、このような押圧力により前歯の矯正が進行すると、アーチワイヤー30が、ブラケット20の挿通溝を摺動し、アーチワイヤー30の先端部分が第二大臼歯のブラケット20の後端部分よりも突出することになる。このアーチワイヤー30の突出部分は、定期的に専用器具(エンドカッター)等でカットしていく。
本実施形態に係る歯列矯正装置Yおよび歯列矯正補助具Xは、上記のような構成、作用により、次のような効果を奏する。まず、前歯にのみ押圧力がかかり臼歯には力が作用しないので、前歯のみを移動させることができる。また、ブラケット20およびアーチワイヤーを装着することで、歯の移動方向を適切な方向に規制することができ、所望の歯列移動を実現することができる。
また、歯列矯正補助具Xは、着脱可能に形成されるので、歯列矯正者が、睡眠時にだけ装着する、また食事中にはとりはずすなど、患者の体調、ライフスタイルなどにあわせて時間を選択して歯列矯正を行うことができる。
さらに、患者の歯根が短い場合や歯周病患者の場合、従来のマルチブラケット法による矯正では100g/cm前後の強い力がかかるため、歯を動かすと歯根が吸収して消失したり、歯周病の患者の場合には骨が収縮して歯がぐらぐらに動揺したり、稀ではあるが歯が抜け落ちてしまうこともあったが、本発明の歯列矯正補助装置による矯正方法であれば10g/cm〜50g/cmと従来の半分以下の力で歯を動かすため、このような危険性を極めて少なくすることができる。
なお、上記実施の形態では、ブラケットは従来のマルチブラケット法に用いる物を使用したが、本発明に適した専用のブラケットを開発使用してもよい。
また、状況によってはアーチワイヤーを装着することなく、矯正することも可能であり、この場合、ブラケットにはアーチワイヤー挿入溝は不要ある。
さらに、上記実施の形態では、歯列矯正補助具は、シリコーンゴムにより形成されている。シリコーンゴムは、弾性部材であるために係合穴がスムーズにブラケットに係合することができ、アレルギーが少なく生体内で使用する材料としては極めて安全性が高く使用感もマイルドであるため、現時点ではもっとも適した材料であるが、場合によっては、その他の合成樹脂材料を使用することもでき、また、セラミックなどの硬質の素材を用いたり、内部に硬質な素材で形成される心材を設けることも可能である。また、上記実施の形態では歯列矯正補助具を目立たなくするように、歯列矯正補助具の前面等を歯色に着色しているが、歯列矯正補助具を透明なシリコーンゴムによって形成することで目立たなくするようにしてもよい。
上記実施の形態では、アーチワイヤーはブラケットに摺動可能に固定していたが、従来のマルチブラケット法のように、アーチワイヤーをブラケットに摺動できないように固定する方法と併用することも可能である。即ち、従来のマルチブラケット法のように、ブラケットとアーチワイヤーとを固定した後に、歯列矯正補助具を前歯に固定するようにする。この方法によれば、アーチワイヤーに設けたループの弾性力を用いる等、前歯により大きな力を付加することができるので、より早い矯正が実現できる。この方法を採っても、前歯には臼歯から引っ張られる力と口唇裏面から押される力が働くので、前歯の移動量は、前歯から引っ張られる力のみを受ける臼歯の移動量よりも大きくなる。
実施形態に係る歯列矯正補助具の斜視図である。 図1のA−A断面図である。 上顎歯列に歯列矯正装置を装着した状態を模式的に表す正面図である。 上顎歯列に歯列矯正装置を装着した状態を模式的に表す側面図である。 上顎歯列に歯列矯正装置を装着した状態を模式的に表す底面図である。
符号の説明
X 歯列矯正補助具
Y 歯列矯正装置
10 歯列矯正補助具本体
11 係合穴
20 ブラケット
30 アーチワイヤー
上記課題を解決するために、本発明は次のような構成を有する。
請求項1に記載の発明は、矯正される歯列を構成する1以上の歯面に固定されるブラケットと、前記歯列面と口唇裏面との間に嵌入される、歯列の所望する移動量に応じた厚さを有する板状体により形成されるとともに、前記ブラケットに係合する係合穴が設けられた歯列矯正補助具とからなる歯列矯正装置である。
請求項2に記載の発明は、前記歯列矯正装置において、前記歯列矯正補助具は、弾性体により形成されるものである。
請求項3に記載の発明は、前記歯列矯正装置において、前記歯列矯正補助具の前記所定の厚さは、移動させる歯列の距離に応じて定められるものである。
請求項4に記載の発明は、前記歯列矯正装置において、前記歯列矯正補助具の少なくとも口唇裏面側の面は、歯色を有するものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1から3に記載の歯列矯正装置において、前記歯列矯正補助具は透明な部材により形成されるものである。
請求項1に記載の発明は、歯列面に固定されたブラケットに歯列の所望する移動量に応じた厚さを有する歯列矯正補助具が固定されることで、歯列矯正補助具が口唇の裏面によ押圧されることになる。これにより、歯列前面が歯列矯正補助具から後方へ持続的に押されることになり、歯槽骨は改善されて歯が移動する。この歯列矯正装置は、大掛かりな外科施術は必要でなく、前歯に対して口唇裏面からの押圧力を付加するので、原理として臼歯の移動はなくなる。また、従来のマルチブラケット方法と併用する場合でも、臼歯よりも前歯にかかる荷重をより多くできるので、臼歯の移動量を減少させることができる。
請求項2に記載の発明は、歯列矯正補助具を弾性体により形成することで、歯列面に沿って柔軟に装着することができ、ブラケットへの係合も素材の弾性変形を利用して行うことができる。
請求項3に記載の発明は、前記歯列矯正補助具の前記所定の厚さを移動させる歯列の距離に応じて定めることで、予定する移動量に実際の移動量をより近づけることが可能となる。
請求項4に記載の発明は、前記歯列矯正補助具の少なくとも口唇裏面側の面を歯色とすることで、患者が歯列矯正補助具を使用している際に口を開けても、目立つことがなく、治療中の患者のストレスを軽減させることができる。
請求項5に記載の発明は、前記歯列矯正補助具を透明な部材により形成することで、やはり、患者が歯列矯正補助具を使用している際に口を開けても、目立つことがなく、治療中の患者のストレスを軽減させることができる。
上記課題を解決するために、本発明は次のような構成を有する。
請求項1に記載の発明は、矯正される歯列を構成する1以上の歯面に固定されるブラケットと、前記歯列面と口唇裏面との間に嵌入される、歯列の所望する移動量に応じた厚さを有する板状体により形成されるとともに、前記ブラケットに係合する係合穴が設けられた歯列矯正補助具とからなる歯列矯正装置である。
請求項2に記載の発明は、前記歯列矯正装置において、前記歯列矯正補助具は、弾性体により形成されるものである。
請求項3に記載の発明は、前記歯列矯正装置において、前記歯列矯正補助具の少なくとも口唇裏面側の面は、歯色を有するものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の歯列矯正装置において、前記歯列矯正補助具は透明な部材により形成されるものである。
請求項5に記載の発明は、前記歯列矯正装置において、前記歯列矯正補助具は、前記ブラケットを固定した歯列に対して型取りをすることにより形成されるものである。
請求項6に記載の発明は、前記ブラケットには略水平方向にアーチワイヤーを通すアーチワイヤー挿入溝が形成されており、前記歯列矯正装置は、さらに、前記アーチワイヤー挿入溝に通されるアーチワイヤーを有するものである。なお、アーチワイヤー挿入溝には、上面が塞がったものも含まれる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の歯列矯正装置において、前記アーチワイヤーは前記ブラケットに長手方向に摺動可能に固定されるものである。
請求項8に記載の発明は、前記歯列矯正装置において使用される歯列矯正補助具である。
請求項1に記載の発明は、歯列面に固定されたブラケットに歯列の所望する移動量に応じた厚さを有する歯列矯正補助具が固定されることで、歯列矯正補助具が口唇の裏面によ押圧されることになる。これにより、歯列前面が歯列矯正補助具から後方へ持続的に押されることになり、歯槽骨は改善されて歯が移動する。この歯列矯正装置は、大掛かりな外科施術は必要でなく、前歯に対して口唇裏面からの押圧力を付加するので、原理として臼歯の移動はなくなる。また、従来のマルチブラケット方法と併用する場合でも、臼歯よりも前歯にかかる荷重をより多くできるので、臼歯の移動量を減少させることができる。
請求項2に記載の発明は、歯列矯正補助具を弾性体により形成することで、歯列面に沿って柔軟に装着することができ、ブラケットへの係合も素材の弾性変形を利用して行うことができる。
請求項3に記載の発明は、前記歯列矯正補助具の少なくとも口唇裏面側の面を歯色とすることで、患者が歯列矯正補助具を使用している際に口を開けても、目立つことがなく、治療中の患者のストレスを軽減させることができる。
請求項4に記載の発明は、前記歯列矯正補助具を透明な部材により形成することで、やはり、患者が歯列矯正補助具を使用している際に口を開けても、目立つことがなく、治療中の患者のストレスを軽減させることができる。
請求項5に記載の発明は、前記歯列矯正装置において、前記歯列矯正補助具は、前記ブラケットを固定した歯列に対して型取りをすることにより形成されるものとすることで、個々の患者の歯列面に適合した歯列矯正補助具を得ることができ、装着感が高まるとともに、比較的簡易にブラケットに係合する歯列矯正補助具を得ることができる。
請求項6に記載の発明は、前記ブラケットにアーチワイヤーを通すことで、歯列の移動に対する規制をより増やすことができ、より想定される歯列の位置へ歯を矯正することができる。
請求項7に記載の発明は、アーチワイヤーを使用する際に、長手方向に摺動可能に固定することで、臼歯へ加える荷重をほとんどなくしながら、アーチワイヤーによる規制力を用いた矯正を行うことができる。
請求項8に記載の発明は、ブラケットやアーチワイヤーと組み合わせることで、上記のような歯列矯正装置を形成することができる。

Claims (9)

  1. 矯正される歯列を構成する1以上の歯面に固定されるブラケットと、
    前記歯列面と口唇裏面との間に嵌入される、所定の厚さを有する板状体により形成されるとともに、前記ブラケットに係合する係合穴が設けられた歯列矯正補助具と
    からなる歯列矯正装置。
  2. 前記歯列矯正補助具は、弾性体により形成される請求項1に記載の歯列矯正装置。
  3. 前記歯列矯正補助具の前記所定の厚さは、移動させる歯列の距離に応じて定められる請求項1又は2に記載の歯列矯正装置。
  4. 前記歯列矯正補助具の少なくとも口唇裏面側の面は、歯色を有する請求項1から3のいずれか1項に記載の歯列矯正装置。
  5. 前記歯列矯正補助具は透明な部材により形成される請求項1から3のいずれか1項に記載の歯列矯正装置。
  6. 前記歯列矯正補助具は、前記ブラケットを固定した歯列に対して型取りをすることにより形成される請求項1から5のいずれか1項に記載の歯列矯正装置。
  7. 前記ブラケットには略水平方向にアーチワイヤーを通すアーチワイヤー挿入溝が形成されており、
    前記歯列矯正装置は、さらに、
    前記アーチワイヤー挿入溝に通されるアーチワイヤーを有する
    請求項1から6のいずれか1項に記載の歯列矯正装置。
  8. 前記アーチワイヤーは前記ブラケットに長手方向に摺動可能に固定される請求項7に記載の歯列矯正装置。
  9. 請求項1から6のいずれか1項に記載の歯列矯正補助具。
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