JP2006526659A - 化学療法を受けている癌患者の治療方法 - Google Patents

化学療法を受けている癌患者の治療方法 Download PDF

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Abstract

プロダクトR(ペプチド−核酸調製物)の投与による、化学療法の処置を受けている癌患者の治療方法が開示される。

Description

1.発明の分野
本発明は、化学療法の処置を受けている癌患者を治療するための、ペプチド−核酸組成物であるプロダクトRの使用方法に関する。
2.発明の背景
悪性のまたは癌性の腫瘍は、局部組織への腫瘍の浸潤および体の別の部位へ拡大または転移するその能力によって定義される。このような腫瘍の発生率は高く、小児および成人の両者における死因の第2位である。悪性腫瘍は、その名のとおり、その浸潤および転移特性のために(治療されない限り)常に死に至らしめる。腫瘍はそれを取りまく正常な組織への侵食によって局所的に増殖する。腫瘍は悪性細胞から離れた部位にまで広がる。次いで、これらの細胞は血液およびリンパ系を介して移動し、離れた部位で多かれ少なかれこれら自身が接着し、新たなコロニーとして増殖し始める。
腫瘍増殖を制御する因子は十分に理解されていない。実験動物における腫瘍は、1つの腫瘍細胞のみを用いて第2の宿主に移植し得る。この容易さは、腫瘍増殖が開始するにはわずかに1つの正常な細胞が(悪性に)形質転換される必要があるにすぎないことを示唆している。しかし、腫瘍増殖が確立する前に、多くの形質転換細胞は、死滅するか、または潜伏期もしくは休止状態を長期間の間維持すると考えられている。動物において、腫瘍は化学薬剤、物理的因子およびウイルス因子、ならびに放射線および慢性的な刺激によって実験的に誘導されてきた。
免疫反応はin vivoで(潜在的に悪性の)新生細胞を破壊することができ、腫瘍中にマクロファージが蓄積することでその破壊が引き起こされる。細胞傷害性Tリンパ球、ナチュラルキラー(NK)細胞および活性化マクロファージは、in vitroで腫瘍細胞を殺傷することができる。これらの観察は、免疫系が癌の発生および拡大に対して何らかの耐性を与えるという主張が、先天的または後天的な免疫不全疾患の個体における自然発生腫瘍の発生率の増大によって強化されたことを示唆する。
腫瘍に対する従来の処置療法には、放射線および薬剤あるいは両者の組合せが含まれる。従来の全ての抗癌剤はかなり有毒であり、治療を受けているにも関わらず患者を非常に不調にする傾向がある。強力な治療は、全ての癌性細胞が破壊されているにも関わらず、残りの細胞が増殖し、再発を引き起こすという前提に基づいている。
腫瘍治療において使用されている従来の化学療法剤の大部分は、腫瘍細胞を特異的に死滅させるものではない。大部分の癌において癌性細胞は正常な細胞よりも早く増殖するため、多くの有毒な化学療法剤を利用することで癌細胞を特異的に死滅させるという事実に依存している。化学療法の処置は、単回または数回大量で与えられるか、あるいはより一般的には、数週間から数ヶ月の不定の時間にわたって1日当たり1〜4回少量で与えられる。癌を治療するのに用いられる非常に多くの細胞傷害剤が存在し、各薬剤の細胞傷害効果の機構はしばしば知られていないかまたは部分的に知られている。従来の化学療法剤の投与には、癌細胞を死に至らしめるが正常な細胞は生存するように、薬剤の量および濃度あるいは薬剤の組合せに対する慎重な注意が要求される。そのため、従来の化学療法によって全ての癌性細胞を死滅させることは困難である。癌治療のための化学療法剤の使用の成功は、癌細胞に対する薬剤の致死作用の、正常な組織に対する作用との差異に左右される。
正常な組織に対する化学療法剤の効果は癌治療の副作用と言われる。化学療法の即時的な副作用(数分から数時間)には、眩暈感、吐気、嘔吐および下痢が含まれる。これらの副作用は不快なものであるが、これ自体は生命を脅かすものではない。一連の化学療法の開始後数日から数週間に生じる正常な組織内の細胞の殺滅または損傷は、不快なおよび/または生命を脅かす副作用をもたらし得る。これらの副作用には、脱毛、難聴、不妊、胃腸管の粘膜上皮への損傷(すなわち、GI毒性)、口腔粘膜、食道、小腸および大腸への損傷、腎損傷、皮膚損傷、心臓損傷、白血球細胞の殺滅および抑制(感染症になる可能性がある)、血中の血小板の減少ならびに血液形成造血細胞の殺滅が挙げられる。これらの副作用の多くは、多数の分裂細胞(増殖細胞)を保有する組織および器官系に関連する。これらの副作用の一部は生命を脅かすものではないが、これらの副作用の低減および予防は、癌患者に対して有益な効果を有し得る、または正常組織における細胞の損傷もしくは死滅を最小化しながら高用量の化学療法剤の投与を可能とし得る。
レチクロース(Reticulose)(登録商標)は1930年代に抗ウイルス製品として出現した。これは本来ペプトン、ペプチドおよび核酸から構成される製品であると考えられていたが、正確な組成は同定されないままであった。レチクロース(登録商標)を製造する方法は、参照によりその全体を本明細書に組み入れる米国特許第5,849,196号に示されている。それにも関わらず、レチクロース(登録商標)は幾つかのウイルス疾患の経過を急速に阻害する能力が立証されている。これは非毒性で、組織液および血液血清と混和性であり、かつアナフィラキシー特性がない。
米国特許第5,849,196号で教示されるように、従来のレチクロース(登録商標)組成物の15KDaを超える成分は、HIV、インフルエンザウイルス、単純ヘルペスウイルス等のウイルス性疾患の治療により有効であるが、約1〜15KDaの範囲の成分は食作用阻害物質として機能する。
レチクロース(登録商標)は幾つかの不利益を欠点として持つ。すなわち、1)製造方法が各製造ごとに同率の最終成分の生成を確保することができない、すなわち最終製品に再現性がない;2)従来の製造方法は、広範な最終成分を生成し、可能であってもあまりにも多くのパラメーターを測定する必要があるため、調製物の質の制御が著しく困難となる;3)25KDa成分などの高分子量成分(本質的にはペプチド)の存在により、過敏症または免疫応答のリスクが上昇し、より安定性の低い産物を与える。したがって、製品をレチクロース(登録商標)の治療上の性質を維持しつつ従来のレチクロース(登録商標)の欠陥がないものとすることが望まれる。
いずれも参照によりその全体を本明細書に組み入れる米国特許第6,303,153号および同第6,528,098号は、プロダクトR、すなわちレチクロース(登録商標)を製造するのに用いられるものと同じ出発物質に由来するがレチクロース(登録商標)とは異なる組成物の製造を開示する。例えば、プロダクトRを製造する際、14kDaを超える分子量の物質は除かれる。
出願人が知る限りにおいて、プロダクトRは、化学療法の処置を受けている癌患者の治療に未だ使用されていないばかりか、その示唆もなされていない。プロダクトRが化学療法の処置を受けている患者に投与される際に予想外の結果をもたらすことは今回見出された。
発明が解決しようとする課題及び課題を解決するための手段
3.発明の概要
したがって、本発明の1つの目的は、化学療法の処置を受けている癌患者を治療する方法であって、患者にペプチドおよび核酸からなる抗ウイルス剤であるプロダクトRを投与することによって、癌患者に対する化学療法剤の副作用を低減するおよび/または癌患者の免疫系を刺激する、上記方法を提供することである。
本発明は、化学療法の処置を受けている癌患者において白血球細胞の数を維持するかまたは増加させる方法であって、該患者にプロダクトRの治療上の有効量を投与することを含む、上記方法を包含する。特定の実施形態において、癌患者は基底細胞癌またはリンパ球細胞の癌を有しない。特定の実施形態において、投与は皮下投与、病巣内投与、局所投与または注射による投与ではない。好ましい実施形態において、プロダクトRは滅菌の注射可能な製剤の状態で非経口投与される。特定の実施形態において、プロダクトRの治療上の有効量は、滅菌製剤で、体重1kg当たり約5〜約40μl/日、または体重1kg当たり約10〜約25μl/日の範囲である。さらに別の実施形態において、プロダクトRの治療上の有効量は、約1週間の間は滅菌製剤で体重1kg当たり約30μl/日であり、その後は滅菌製剤で体重1kg当たり約15μl/日である。
本発明はまた、化学療法の処置を受けている癌患者において血中の血小板の数を維持するかまたは増加させる方法であって、該患者にプロダクトRの治療上の有効量を投与することを含む、上記方法を包含する。特定の実施形態において、癌患者は基底細胞癌またはリンパ球細胞の癌を有しない。特定の実施形態において、投与は皮下投与、病巣内投与、局所投与または注射による投与ではない。好ましい実施形態において、プロダクトRは滅菌の注射可能な製剤の状態で非経口投与される。特定の実施形態において、プロダクトRの治療上の有効量は、滅菌製剤で、体重1kg当たり約5〜約40μl/日、または体重1kg当たり約10〜約25μl/日の範囲である。さらに別の実施形態では、プロダクトRの治療上の有効量は、約1週間の間は滅菌製剤で体重1kg当たり約30μl/日であり、その後は滅菌製剤で体重1kg当たり約15μl/日である。
本発明はまた、化学療法剤から生じる癌患者における胃腸毒性を低減する方法であって、該患者にプロダクトRの治療上の有効量を投与することを含む、上記方法を包含する。特定の実施形態において、癌患者は基底細胞癌またはリンパ球細胞の癌を有しない。特定の実施形態において、投与は皮下投与、病巣内投与、局所投与または注射による投与ではない。好ましい実施形態において、プロダクトRは滅菌の注射可能な製剤の状態で非経口投与される。特定の実施形態において、プロダクトRの治療上の有効量は、滅菌製剤で、体重1kg当たり約5〜約40μl/日、または体重1kg当たり約10〜約25μl/日の範囲である。さらに別の実施形態では、プロダクトRの治療上の有効量は、約1週間の間は滅菌製剤で体重1kg当たり約30μl/日であり、その後は滅菌製剤で体重1kg当たり約15μl/日である。
具体的な実施形態では、前記プロダクトRの投与ステップ前に、患者に抗癌化学療法剤が投与されている。
本発明は、プロダクトRの治療上の有効量、化学療法剤および製薬上許容される担体を含む医薬組成物をさらに包含する。
本発明は、プロダクトRの単位投与剤形を含有する第1の容器と化学療法剤を含有する第2の容器とを含むキットをさらに包含する。特定の実施形態では、キットはさらに針または注射器を含む。
4.現在の好適な実施形態の詳細な説明
本発明は、化学療法を受けている癌患者をプロダクトRを用いて治療するための方法および組成物を提供する。本発明の治療方法は、癌治療が望まれる被験体、および化学療法剤を投与されてきたかまたは投与される予定の被験体において、化学療法剤の副作用を低減することおよび/または免疫応答を誘起することを基礎とする。
本明細書で使用される「約」は、通常の実験的変動を意味する。
リンパ球細胞の癌には、限定されるものではないが、急性リンパ性白血病、慢性リンパ球性白血病、ホジキン病および非ホジキンリンパ腫が含まれる。
4.1 プロダクトR
ウイルス感染を治療しかつ免疫系を刺激するための治療用組成物であるプロダクトRは、14kDa以下、実質的には8kDa以下の分子量を有するヌクレオチドおよびペプチドを含む。この組成物は、260nm/280nmで1.998(±10%)および260nm/230nmで1.359(±10%)である特有の吸収比の光吸収スペクトルを有する。
プロダクトRは幾つかの文献中ではレチクロース(Reticulose)(登録商標)の同義語として使用された。本発明に関しては、プロダクトRとレチクロース(登録商標)は2つの異なる製品を表す。
一般的に、プロダクトRは以下の方法に従って製造される。
最初に、出発物質であるカゼイン、牛肉ペプトン、RNA、ウシ血清アルブミン(BSA)、および水酸化ナトリウムを、適当量の蒸留水中で、35〜50%(カゼイン)、15〜40%(牛肉ペプトン)、10〜25%(RNA)、1〜10%(BSA)および5〜25%(水酸化ナトリウム)の重量比で懸濁する。全ての出発物質は一般的に入手可能であるか、あるいは当業者が容易に製造することができる。あらゆるRNAが本発明の意図する目的に適切であるが、植物RNAが好ましく、酵母RNAが最も好ましい。総タンパク質の蒸留水量に対する重量比は、一般的には約1.5〜2.5から約100であり、好ましくは約2.2〜約100の重量比である。これは1.5〜2.5gの総タンパク質毎に約100mlの蒸留水で懸濁されることを意味する。
次いで、上で調製された懸濁液を、例えば約150°〜300°F、好ましくは約200°〜230°Fの範囲の高温下で、約2〜10時間、好ましくは3時間より長い期間にわたって、約5〜15ポンド、好ましくは8〜10ポンドの圧力で加圧滅菌する。当業者に公知のように、上記条件下でRNAは完全にヌクレオチドに加水分解され得る。加圧滅菌後、溶液を室温まで冷まし、その後、少なくとも12時間にわたって3°〜8℃の温度に置き、不溶成分を沈殿させる。あるいは冷却した溶液を8℃以下の温度で遠心して沈殿物を除去してもよい。
次いで、得られた溶液を、窒素またはアルゴン等の希ガス下、約1〜6ψの圧力で、2ミクロンおよび0.45ミクロンのフィルターを通して濾過する。同様の方法で、溶液を(好ましくは0.2ミクロンの)発熱物質保持フィルターを通して再度濾過する。
上記濾過後、溶液を少なくとも約12時間にわたり3〜8℃で再び冷却し、上記と同様の方法で再度濾過しても良い。
次いで、得られた濾液を、ケルダール法(Kjeldahl, Z. 1983, Anal. Chem., Vol. 22: 366)およびその改良法等、当業者に公知の方法を用いて総窒素含量についてアッセイする。このアッセイに基づいて、濾液をその後、冷却した滅菌蒸留水によって165〜210mg/mlの範囲の好ましい総窒素含量を有するように適当な量まで希釈する。
次いで、上述されるように希ガス下で希釈溶液を0.2ミクロンのフィルターを通して再度濾過した後に、希釈溶液のpHをHClを用いて生理学的に許容されるpH、好ましくは約7.3〜7.6に調整する。
こうして作製されるプロダクトRは、本質的に、RNAの完全な加水分解に由来する低分子量のヌクレオチド、ヌクレオシドおよび遊離の核酸塩基、ならびにタンパク質の部分的な加水分解に由来する小ペプチドを含む。タンパク質の塩基加水分解によって遊離アミノ酸を生じさせることも可能である。
濾過技術の使用が細菌または細菌と同一サイズもしくは細菌よりも大きなサイズの他の粒子を除去するのに不可欠であることが理解される。したがって、作製されるその製品または物質の種類に関らず、あらゆるフィルターが意図する目的に適切である。本工程に用いられる全てのフィルターは、当業者にとって広く利用可能である。
次いで、最終濾液を、希ガス下、2mlまたは10mlのガラスバイアル等の適当なバイアル中に満たし、密封する。充填されたバイアルは、これらが使える状態となった後に最終滅菌のために加圧滅菌する。
プロダクトRの組成の分析により、プロダクトRがSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動において5.2kDaおよび4.3kDaの分子量を有する2種類のバンドとして示される2種類の主要な成分、すなわちそれぞれペプチドAおよびペプチドBを含むことが明らかとなる。ペプチドAは新規な単一のペプチドであり、ペプチドBはオリゴヌクレオチドと共有結合した単一のペプチドを含む。ペプチドAおよびペプチドBはほぼ等量でプロダクトR組成物中に存在し、これら2種類のペプチドの総量は約4.8〜5.3mg/mlである。これはローリー蛋白分析によって測定される。
ペプチドAの配列はKVLPVPQKAVPYPQRDMPIQAFLLYQEPVLG(配列番号1)である。ペプチドBの配列はGEIPDAGGRIVDYYVGFSDSV(配列番号2)である。プロダクトRはまた、ヌクレオシド、ヌクレオシド二リン酸およびヌクレオシド一リン酸を含む。
プロダクトRの物理的、化学的および生物学的性質は、その全体の内容を参照により組み入れる米国特許第6,303,153号および同第6,528,098号にさらに記載される。
4.2 標的の癌
本発明の方法は、化学療法剤による治療を受けている患者を治療するための、プロダクトRの使用を包含する。具体的な実施形態では、この併用療法は癌の再発を予防し、転移を阻害し、あるいは癌もしくは転移の増殖および/または拡大を阻害することに用いることができる。
プロダクトRは、限定されるものではないが、ヒトの肉腫および癌腫、例えば繊維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、骨膜腫、中皮腫、ユーイング腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、大腸癌、脾臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭状癌、乳頭状腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支癌、腎細胞癌、肝癌、胆管癌、絨毛膜癌、精上皮腫、胎児性癌、ウィルムス腫、子宮頸癌、精巣腫瘍、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮性癌、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽細胞腫、頭蓋咽頭腫、脳室上皮細胞腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫、網膜芽腫;白血病、例えば急性リンパ性白血病および急性骨髄性白血病(骨髄芽球性、前骨髄球性、骨髄単球性、単球性および赤白血病);慢性白血病(慢性骨髄性(顆粒球性)白血病および慢性リンパ球性白血病);ならびに真性多血症、リンパ腫(ホジキン病または非ホジキン病)、多発性骨髄腫、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、および重鎖病を含む、癌のタイプに対する化学療法を受けているかまたは受ける予定である患者を治療することに用いることができる。
一般的に、プロダクトRは1以上の抗癌剤による化学療法を受けている被験体に投与される。抗癌剤は、腫瘍または癌の治療を支援するあらゆる分子または化合物を指す。かかる抗癌剤は当業者に周知であり、限定されるものではないが、以下のカテゴリーおよび具体的な化合物を含む:アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗癌性抗生物質、ビンカアルカロイドおよびエピドフィロトキシン(epidophyllotoxin)剤、ニトロソ尿素、化学合成物質ならびにホルモン療法用生物製剤。
上記アルキル化剤には、限定されるものではないが、窒素マスタード、クロラムブシル、シクロホスファミド(サイトキサン)、イホスファミド、メルファラン、チオテパおよびブスルファンが含まれ得る。
代謝拮抗剤としては、限定されるものではないが、メトトレキサート、5−フルオロウラシル、シトシンアラビノシド(アラC)、5−アザシチジン、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、およびリン酸フルダラビンが挙げられる。抗腫瘍抗生物質としては、限定されるものではないが、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、ブレオマイシン、マイトマイシンC、プリカマイシン、イダルビシンおよびミトキサントロンが含まれ得る。ビンカアルカロイドおよびエピドフィロトキシンには、限定されるものではないが、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、エトポシドおよびテニポシドが含まれ得る。
ニトロソ尿素にはカルムスチン、ロムスチン、セムスチンおよびストレプトゾシンが含まれる。化学合成物質としては、限定されるものではないが、デカルバジン(Dacrabazine)、ヘキサメチルメラミン、ヒドロキシ尿素、ミトテンプロカルバジン(mitotane procabazine)、シスプラチン、シスプラチナおよびカルボプラチンを含むことができる。
ホルモン療法剤としては、限定されるものではないが、コルチコステロイド(酢酸コルチゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロンおよびデキサメタゾン)、エストロゲン(ジエチルスチベステロール、エストラジオール、エステル化エストロゲン、結合型エストロゲン、クロロトリアニセン(chlorotiasnene))、プロゲスチン(酢酸メドロキシプロゲステロン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール)、抗エストロゲン(タモシキフェン)、アロマターゼ阻害剤(アミノグルテチミド)、アンドロゲン(プロピオン酸テストステロン、メチルテストステロン、フルオキシメステロン、テストラクトン)、抗アンドロゲン(フルタミド)、LHRH類似体(酢酸ロイプロリド)、および前立腺癌の内分泌物(ケトコナゾール)が挙げられる。
本発明によれば、癌の治療のために、抗癌剤の使用前後に、または使用と同時にプロダクトRを投与することができる。癌のタイプ、被験体の病歴および状態、選択した抗癌剤に応じて、プロダクトRの使用を化学療法の投与量およびタイミングと共に調整することができる。
プロダクトRは、コルチコステロイド、γグロブリン、グルコース、またはビタミン、インターフェロンもしくはインターロイキン等の抗ウイルス剤を含む、他の医薬と併用して治療に使用してもよい。
4.3 投与量および投与
癌の治療が望まれる個体または被験体は動物、好ましくは哺乳動物、非ヒト動物または霊長類であり、最も好ましくはヒトである。本明細書で使用される「動物」という用語には、限定されるものではないが、ネコおよびイヌ等のペット動物;動物園の動物;シカ、キツネおよびアライグマを含む野生動物;ウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ、シチメンチョウ、アヒル、ニワトリを含む農業動物、家畜および家禽、ならびにあらゆる齧歯動物が含まれる。
例えば、6−メルカプトプリン、アドリアマイシン、ブレオマイシン、サイトキサン、クロラムブシル、メトトレキサート、ビンクリスチン、5−フルオロウラシルもしくはシスプラチナ等の化学療法剤の副作用を有するか、または該化学療法剤によって免疫系が抑制された患者について、化学療法剤が個々に用いられようとあらゆる組合せにおいて用いられようと、プロダクトRの適切な有効量は、一般的には、体重1kg当たり約5〜約40μl/日、好ましくは体重1kg当たり約10〜約25μl/日の範囲であろう。プロダクトRが、約1週間の間、体重1kg当たり約30μl/日の量で投与され、その後は、滅菌の注射可能な製剤で体重1kg当たり約15μl/日の量で投与されることが最も好ましい。所望の服用量を、2回、3回またはそれ以上の用量に分けて、1日を通じて適切な間隔、一般的には等間隔の時間で投与してもよい。好ましくは、1日服用量の全てが1回の投与で投与される。
プロダクトRの代表的な投与経路には、限定されるものではないが、経口、局所、非経口、舌下、直腸、経膣、眼内および鼻腔内経路が含まれ得る。非経口投与には、皮下注射、静脈内、筋肉内、腹膜内、胸腔内、胸骨内注射または注入技術が含まれる。好ましい実施形態において、プロダクトRは、限定されるものではないが、静脈内、腹膜内、皮下、筋肉内および皮内等を含むあらゆる適切な注射経路によって投与してもよい。好ましくは、組成物は非経口投与され、最も好ましくは静脈内投与される。現時点における好適な投与経路は筋肉内である。好適な経路が、例えば受容者の症状および年齢によって変わり得ることは理解されるであろう。
プロダクトRの効力は、当業者に周知の標準的な方法を用いて、白血球細胞数の維持もしくは改善、血小板の産生、または胃腸毒素の低減によって評価することができる。
4.4 医薬製剤
プロダクトRを医薬製剤の一部として投与することが可能である場合は、プロダクトRが単独で存在することが好ましいが、1以上の別の医薬を単独で投与する際にほぼ同時に投与してもよい。プロダクトRが医薬製剤の一部として投与される場合、本発明の製剤は、上で規定されるように、少なくとも1つの投与成分、すなわちプロダクトRを、その1以上の許容される担体および場合によっては他の治療成分と共に含む。担体は、製剤の他の成分と適合性であり、その受容者に有害なものではないという意味で「許容される」ものとする。
製剤は単位用量または複数回用量容器、例えば密封したアンプルおよびバイアルで都合よく提供してもよい。
好適な単位用量製剤は、1日服用量もしくは1日単位、1日分割服用量(sub-dose)または投与成分の適当な画分を含むものである。
本発明の組成物は、固体、液体または気体(エアロゾル)の形態であり得る。本発明の医薬組成物は、本発明の化合物が被験体への該組成物の投与時に生物に利用可能なものとなるように製剤化することができる。組成物は1以上の用量単位の形態を採ることができ、そして例えば、錠剤は単回用量単位であることができ、エアロゾル形態における本発明の化合物の容器は複数回用量単位を保有することができる。プロダクトRの1単位用量を含む注射器も提供される。
4.5 キット
本発明はまた、本発明の方法および/または治療計画を実施するためのキットを提供する。
一実施形態では、前記キットは1以上の容器中にプロダクトRを含む。
別の実施形態では、前記キットは1以上の容器中に、製薬上許容される形態でプロダクトRの治療上または予防上の有効量を含む。
本発明のキットの容器中のプロダクトRは、製薬上許容される溶液、例えば滅菌の生理食塩水、デキストロース溶液または緩衝化溶液との組合せ、あるいは他の製薬上許容される滅菌液の形態であり得る。あるいは、プロダクトRは凍結乾燥または乾燥されてもよい。この場合には、キットは場合により、プロダクトRを再構成して注射用の溶液を形成するために、好ましくは滅菌の、製薬上許容される溶液(例えば、生理食塩水、デキストロース溶液等)を容器中にさらに含んでもよい。
別の実施形態では、本発明のキットは、プロダクトRを注射するための、好ましくは滅菌の形態で包装された、針もしくは注射器、および/または包装されたアルコールパッドをさらに含む。場合により、臨床医または患者によるプロダクトRの投与のために説明書が含められてもよい。
キットはまた、本発明の併用療法を実施するために提供される。一実施形態では、キットは、プロダクトRを含む第1の容器と癌治療のための化学療法剤を含む第2容器とを含む。
キットは、例えばブリスターパック等の、金属箔またはプラスチック箔を含んでもよい。キットに、1以上の再使用可能なもしくは処分可能な投与用の装置、および/または投与用の説明書が添付されてもよい。
5.実施例
5.1 実施例1:プロダクトRの製造方法
適当な容器中で、約35.0gのカゼイン、約17.1gの牛肉ペプトン、約22.0gの核酸(RNA)、約3.25gのウシ血清アルブミンを、約3〜7℃、約2.5リットルのUSP規格の注射用水で懸濁し、全ての成分が適切に湿潤するまで穏やかに攪拌する。攪拌しながら約16.5gの水酸化ナトリウム(試薬用ACS)を注意深く添加し、水酸化ナトリウムが完全に溶解するまで攪拌し続ける。約9ポンドの圧力、そして200〜230°Fで、RNAが完全に消化されるまでの一定期間(例えば約4時間)加圧滅菌する。この期間の最後に、加圧滅菌を停止し、反応フラスコおよび内容物を周囲温度まで穏やかに冷ます。次いで、少なくとも6時間、約3〜8℃で冷却する。得られた溶液を、窒素またはアルゴン等の希ガスを用いて低圧力(1〜6ψ)で2ミクロンおよび0.45ミクロンのフィルターを通して濾過する。同様の方法で、0.2ミクロンの発熱物質保持フィルターを通して溶液を再度濾過する。得られた濾液を採取し、総窒素についてアッセイする。次いで、濾液に添加されるべき注射用冷却水の量を決定して、約165〜210mg/100mlの窒素含量を伴い、最終容量が約5リットルである希釈濾液を生成するための計算を行う。その後、濃HCl(試薬用ACS)または1.0N NaOHのいずれかを用いて、pHを約7.3〜7.6の範囲に調整する。次いで、0.2ミクロンのフィルターを通して、希釈溶液を希ガスを用いて低圧力で再び濾過する。その後、最終濾液を希ガス環境にある2mlのガラスアンプル中に満たし、密封する。アンプルを集め、最終滅菌のために240°F、20〜30ポンドの圧力で約30分間加圧滅菌する。滅菌サイクルの後、プロダクトRを含むアンプルを冷却し、洗浄する。
全ての量は、pH、量および分析調整に関して±2.5%の変動を対象とする。
5.2 実施例2
ケース1は、脳、肺、肝臓および脾臓に及ぶ広範囲に転移しかつ進行性の悪性黒色腫の病歴を有する36歳の白人男性のものである。彼はテマドール(temador)(テマゾールアミド(temazolamide))75mg/m、およびサリドマイド400mg(毎日就寝前)の療法を開始した。彼はかなりの副作用(化学療法による胃腸(GI)毒性のため、食欲の喪失を伴う極度の疲労および減量)を伴う治療に耐えた。彼の要求によりプロダクトR(2cc、皮下投与、毎日)を与えた際、彼の一般状態はKPS 60/100であった。注射後24時間以内に、気分、食欲の実質的な改善と治療を続けるおよび意欲を報告した。彼は正常なCBCを保っていた。これは約2週間の間続いた。不運にも、彼はその後大脳転移に由来する出血の症状を有し、進行に注意が図られた。彼は緩和的放射線照射を受け、その後、肺炎の合併症により死亡した。彼は、最後の入院期間の間プロダクトRの使用を続けることができなった。
5.3 実施例3
ケース2は、網および腸間膜に及ぶ広範囲に転移した膀胱癌の病歴を有する65歳の白人男性のものである。彼はタキソール化学療法に関連する重篤な神経障害に罹患しており、最初の劇的な反応後にこれは進行した。ジェムザールの投与は更なる進行ならびに食欲の喪失および極端な疲労を示す重篤なGI毒性を伴った。最後に、プロダクトRと共にタキソテール(Taxotere)を投与する緩和的療法が施された。患者は彼の活力レベル、食欲を改善することができ、そして更なる神経毒症状なく、本質的に平均の用量(60mg/m)でのタキソテール化学療法に耐えることができた。彼は2ヵ月後に脳卒中で亡くなるまで、プロダクトRを処方している間は積極的治療を受けている患者であり、かつ体重およびヘムパラメーターを維持した。
5.4 実施例4
ケース3は、ABVDおよび幹細胞移植に失敗した進行性ホジキン病を有する34歳の黒人女性のものである。彼女は極度の疲労および減量のためにナベルビンによる緩和的化学療法に耐えることができなかった。彼女は少しでも活力または食欲を維持するために12〜24mgのデキサメタゾンの用量を必要とし、輸血に頼っていた。さらに、頚椎のリンパ節腫張が激しい痛みと不快感を引き起こしていた。プロダクトRをナベルビン療法に加えた。2週間以内に、患者は体重、食欲を維持し、完全ではないが赤血球数および血小板数を維持する能力に改善があった。骨髄におけるHDの大規模な発症により、彼女は増殖因子の断続的な使用が必要だった。汚染されたメディポート(Mediport)に起因する血液由来の敗血症の1症状の発症は例外として、患者は、全体的なリンパ節腫張および脾腫の有意な減少(CTスキャンに基づく)とともによくなっていた。彼女は6週間後、プロダクトRを中断した際に菌血症によって死亡した。
5.5 実施例5
ケース4は、近頃急性リンパ性白血病と診断された72歳の男性のものである。彼の病歴は最も劇的なものである。彼は、フロリダの腫瘍学者が2001年1月7日に骨髄がts値の25%偏りで再発を示していることを告げた後、彼は2001年1月10にニューヨークに到着した。その時点で、3週間前から開始したプロダクトRの用量を1日につき2ccから4ccに増加した。彼は非常に疲労し、15ポンド体重が減った。WBCは800個で2000個の芽細胞を伴った。へモグロビンは11.0で、そして血小板数は110,000であった。フロリダにおいて予防療法として与えられたバクトリムは中断され、彼はプレドニゾンを絶った。彼は約6週間のプロダクトR処置のために、プロダクトR療法を続けた。彼は2000年の12月の終わりに最後のビンクリスチン投与を受けた。彼は3回のG−CDF投与を受けた。次の週に彼のWBCは改善し、G−CSFを中断した。二週間後、彼は正常の差異である10,000個のWBCを有した。ヘモグロビンは14.2、ヘマトクリットは45、そして血小板数は157,000であった。珍しい異常なリンパ球が見られた。骨髄吸引および生体組織検査を2001年の1月30日に行い、これは副次的な芽細胞を表し、生体組織検査も同様であった。正常な骨髄系統が穏やかな赤血球過形成と共に見られた。患者は気分がよく、体重が増え、そして体力も改善した。彼はプロダクトRを処方するのみで、追加の細胞傷害性療法なく寛解となった。
本明細書で引用された全ての参考文献は、個々の刊行物、特許または特許出願が具体的かつ個別的に、あらゆる目的のためにその全文を参考として本明細書に組み入れるように示されているのと同程度に、あらゆる目的のためにその全文を参考として本明細書に組み入れるものとする。
本発明の精神および範囲から逸脱することなく本発明の多くの修飾および変更を成すことができ、同様に当業者に明らかであろう。本明細書に記載される具体的な実施形態は例示目的でのみ提供され、本発明は添付の特許請求の範囲の用語のみによって制限されるべきであり、権利が与えられる前記特許請求の範囲と同等な全ての範囲も本発明の範囲に加えられる。
【配列表】
Figure 2006526659
Figure 2006526659

Claims (27)

  1. 癌に対する化学療法の処置を受けている癌患者において白血球細胞の数を維持するかまたは増加させる方法であって、該患者にプロダクトRの治療上の有効量を投与することを含む、上記方法。
  2. 前記癌患者が基底細胞癌またはリンパ球細胞の癌を有しない、請求項1に記載の方法。
  3. 前記投与が、皮下投与、病巣内投与、局所投与または注射による投与ではない、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記患者への投与が非経口投与であり、かつ前記プロダクトRが滅菌の注射可能な製剤の状態にある、請求項1に記載の方法。
  5. 前記癌患者が基底細胞癌またはリンパ球細胞の癌を有しない、請求項4に記載の方法。
  6. プロダクトRの治療上の有効量が、滅菌製剤で体重1kg当たり約5〜約40μl/日の範囲である、請求項1に記載の方法。
  7. プロダクトRの治療上の有効量が、滅菌製剤で体重1kg当たり約10〜約25μl/日の範囲である、請求項1に記載の方法。
  8. プロダクトRの治療上の有効量が、約1週間の間は滅菌の注射可能な製剤で体重1kg当たり約30μl/日であり、その後は滅菌製剤で体重1kg当たり約15μl/日である、請求項1に記載の方法。
  9. 癌に対する化学療法の処置を受けている癌患者において血中の血小板数を維持するかまたは増加させる方法であって、該患者にプロダクトRの治療上の有効量を投与することを含む、上記方法。
  10. 前記癌患者が基底細胞癌またはリンパ球細胞の癌を有しない、請求項9に記載の方法。
  11. 前記投与が、皮下投与、病巣内投与、局所投与または注射による投与ではない、請求項9または10に記載の方法。
  12. 前記患者への投与が非経口投与であり、かつ前記プロダクトRが滅菌の注射可能な製剤の状態にある、請求項9に記載の方法。
  13. 前記癌患者が基底細胞癌またはリンパ球細胞の癌を有しない、請求項12に記載の方法。
  14. プロダクトRの治療上の有効量が、滅菌製剤で体重1kg当たり約5〜約40μl/日の範囲である、請求項9に記載の方法。
  15. プロダクトRの治療上の有効量が、滅菌製剤で体重1kg当たり約10〜約25μl/日の範囲である、請求項9に記載の方法。
  16. プロダクトRの治療上の有効量が、約1週間の間は滅菌の注射可能な製剤で体重1kg当たり約30μl/日であり、その後は滅菌製剤で体重1kg当たり約15μl/日である、請求項9に記載の方法。
  17. 抗癌化学療法剤によって生じる癌患者における胃腸毒性を低減する方法であって、該患者にプロダクトRの治療上の有効量を投与することを含む、上記方法。
  18. 前記癌患者が基底細胞癌またはリンパ球細胞の癌を有しない、請求項17に記載の方法。
  19. 前記投与が、皮下投与、病巣内投与、局所投与または注射による投与ではない、請求項17または18に記載の方法。
  20. 前記患者への投与が非経口投与であり、かつ前記プロダクトRが滅菌の注射可能な製剤の状態にある、請求項17に記載の方法。
  21. 前記癌患者が基底細胞癌またはリンパ球細胞癌を有しない、請求項20に記載の方法。
  22. プロダクトRの治療上の有効量が、滅菌製剤で体重1kg当たり約5〜約40μl/日の範囲である、請求項17に記載の方法。
  23. プロダクトRの治療上の有効量が、滅菌製剤で体重1kg当たり約10〜約25μl/日の範囲である、請求項17に記載の方法。
  24. プロダクトRの治療上の有効量が、約1週間の間は滅菌の注射可能な製剤で体重1kg当たり約30μl/日であり、その後は滅菌製剤で体重1kg当たり約15μl/日である、請求項17に記載の方法。
  25. プロダクトRの治療上の有効量、抗癌化学療法剤および製薬上許容される担体を含む医薬組成物。
  26. プロダクトRの治療上の有効量を含有する第1の容器と抗癌化学療法剤を含有する第2の容器とを含むキット。
  27. 針または注射器をさらに含む請求項26に記載のキット。
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