JP2006524640A - ウイルス疾患の予防又は治療用活性物質の使用とこの活性物質同定用の試験システム - Google Patents

ウイルス疾患の予防又は治療用活性物質の使用とこの活性物質同定用の試験システム Download PDF

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Abstract

【課題】ウイルス感染、特にRNAマイナス鎖ウイルス感染、好ましくはインフルエンザ感染の予防及び/又は治療用薬剤組成の調合およびその適切な活性物質同定の試験システムを提供する。
【解決手段】活性物質がウイルス増殖を阻害するように細胞カスパーゼ、特にカスパーゼ−3、を阻害することを特徴とする、少なくとも一つのウイルス疾患の予防及び/又は治療用薬剤組成の調合およびその適切な活性物質同定の試験システムである。

Description

発明の分野
本発明はウイルス疾患の予防及び/又は治療での少なくとも一つの活性物質の使用に関し、少なくとも一つの活性物質がウイルス増殖を阻害するように少なくとも一つの細胞成分を阻害する。本発明は更に少なくとも一つのこの活性物質と少なくとも一つのウイルス疾患の予防及び/又は治療用の少なくとも一つの更に異なる抗ウイルス作用性物質との組み合わせに関する。
発明と先行技術の分野
RNAウイルスやDNAウイルス感染はヒトと動物の健康にとって大いなる脅威である。インフルエンザウイルス感染は今なお人類の大伝染病に属し、年々多数の死者を招く。これは例えば病気により働けないため、経済にとって莫大なコスト要因となる。特にウマやヒツジを攻撃するボルナ病ウイルス(BDV)は、ヒトでは既に隔離されるが、神経性疾患と関連して、特に経済的に重要である。
特にRNAウイルス制御の問題はウイルスポリメラーゼの高不良率により起こるウイルスの適応能力と関連し、適合ワクチンの調整のみならず抗ウイルス物質の設計も非常に難しい。
更に抗ウイルス物質を適応するとウイルス機能に直ちに対抗し、治療初期ではかなり抗ウイルス効果があるが、突然変異により非常に速く耐性変異株を選ぶことが見いだされている。例としてはウイルスの膜貫通タンパク質に対抗する抗インフルエンザ薬アマンタジン及びその誘導体がある。その適応後短時間にウイルスの耐性変異株が生成する。
他の例としてはインフルエンザウイルス表面タンパク質ノイラミニダーゼを阻害するインフルエンザ反応用の新規治療薬がある。例えばリレンザがこれに属する。既に患者にリレンザ耐性変異株が見いだされている(グバレバ(Gubareva)等、ジャーナルオブインフェクシャスデジーズ(J. Infect. Dis.)、178巻、1257−1262頁、1998年)。この治療薬に託された望みは実現できなかった。
大抵の場合これらが非常に小さいゲノムであり、それ故複製に必要な機能のコード化能が限定されているため、全ウイルスはこれらの宿主細胞機能に強く依存せざるをえない。ウイルス複製に必要なこの細胞機能に影響する事により、感染細胞中のウイルス複製にマイナスの影響が起り得る。従ってウイルスが選択強制を免れるため、順応により特に突然変異により、欠落細胞機能を置換する可能性はない。この事は細胞キナーゼ及びメチル基転移酵素に対する比較的非特異的な阻害物質によるインフルエンザAの例で既に示された(ショルテイゼック及びムラー(Scholtissek and Mueller)、アーカイブウイロロジー(Arch. Virol.)、119巻、111−118頁、1991年)。
細胞は多数の信号伝達経路を有し、これにより細胞への作用信号を細胞核に伝達する事が知られている。その結果細胞は外部刺激に反応して、細胞増殖、細胞活性化、分化又は制御された細胞死を起こす事ができる。
これらの信号伝達経路はリン酸化により少なくとも一つのタンパク質を活性化し、その後信号伝達する少なくとも一つのキナーゼを有する点で共通である。
ウイルス感染後に起こる細胞過程を観察すると、多くのDNA及びRNAウイルスが感染宿主細胞で好ましくは確定信号伝達経路、所謂Raf/MEK/ERKキナーゼ信号伝達経路又はMEK/SEK/JNK信号伝達経路を活性化することが分かった。
新規データによりこの信号伝達経路を含む一つ又は幾つかのキナーゼ、例えばMEK及び/又はSEK、核内複製マイナス鎖RNAウイルス、例えばインフルエンザAウイルス及びボルナ病ウイルス(BDV)の細胞内増殖を選択的に阻害する活性物資によりRas-Raf-MEK-ERK信号伝達経路が阻害されることが示された。(PCT/DE01/01292;PCT/DE02/02810)。
ウイルスが感染細胞のアポトーシスを阻害することは知られている。これは体外及び体内で例えばインフルエンザウイルスで検出できた。(フェスク等(Fesq et al.)、1994年、ヒンショウ等(Hinshaw et al.)1994年、森等(Mori et al.)、1995年、滝沢等(Takizawa et al.)、1993年)。いずれのウイルスタンパク質がそこでアポトーシス促進的に作用するかは完全には解明されず、多分宿主細胞のアポトーシスがインターフェロン生成によるか(バラチャンドラン等(Balachandran et al.)、2000年)又はPB1-F2のようなアポトーシス促進性ウイルスタンパク質(チェン等(Chen)、2001年)により誘導されるのであろう。
ウイルス誘導アポトーシスがウイルス増殖にいずれの影響が及ぼすかは明らかでない。アポトーシス促進性ウイルスタンパク質の放除によりリンパ球がアポトーシスし、その結果ウイルス感染細胞に対する免疫防御を低下させ、ウイルス増殖を促進するという仮説がある。(ヴァンカンペン等(van Campen),1989年、タンペイー等、(Tumpey et al.)、2000年)。他の仮説では貪食による宿主細胞のアポトーシスを増加し、その結果ウイルスに対する免疫反応が強まる。(渡辺等(Watanabe et al.)、2002年)。一方アンチアポトーシス的に作用するBcl−2の過剰発現によりウイルス増殖が阻害されることが知られている。(ヒンショウ等、(Hinshaw et al.)、1994年、オルセン等(Olsen et al.)、1996年)。これと対照的にカスパーゼの阻害剤によるウイルス誘導アポトーシス阻害はウイルスタンパク質合成になんら影響しないという結果もある。(滝沢等(Takizawa et al.)、1999年)。
細胞のアポトーシスはウイルスによる以外に、異なるアポトーシス促進機構やタンパク質により誘導される。これらの異なる機構とタンパク質に共通なのは、これらによりシステイニルプロテアーゼのタンパク質分解性細胞カスケードシリーズ、所謂カスパーゼが活性化されることである。カスパーゼ−8やカスパーゼ−9のような初期活性化カスパーゼはカスパーゼ−3やカスパーゼ−6のようなエフェクターカスパーゼを活性化する。これにより順に一連の細胞基質が切断され、その結果各細胞のアポトーシスが起こる。(コーエンによる研究、1997年、ソーンベリー及びラゼブニク、1998年)。
発明の技術目的
本発明の目的は改良抗ウイルス効果を示す薬剤組成用活性物質と、この活性物質の同定用の試験システムを提供することである。
発明が基礎とする研究結果
驚くべきことにi)インフルエンザウイルスは増殖に際し細胞カスパーゼ、特にカスパーゼ−3を必要とし、カスパーゼ−3なしの細胞ではウイルスゲノムリボ核酸タンパク質複合体は、核膜孔から細胞質に拡散できず核に残り、ii)少なくとも一つの細胞カスパーゼの阻害特にカスパーゼ−3の阻害により、マイナス鎖RNAウイルス特にインフルエンザウイルスの増殖を阻害し、且つiii)カスパーゼ、特にカスパーゼ−3の阻害剤と他の抗ウイルス的有効物質、例えば細胞キナーゼの阻害剤と組み合わすことによりウイルス増殖の阻害に相乗効果が有ることが分かった。
ウイルス、特にマイナス鎖RNAウイルス、例えばインフルエンザウイルスの増殖に対するカスパーゼ阻害剤の驚異的効果は、カスパーゼ阻害によるウイルス増殖の阻害が初期又は後期ウイルスタンパク質(例えばNP又はNS1(初期)と同様にマトリックスタンパク質(M1,後期))の合成阻害とは関係なしに、カスパーゼ阻害剤を感染後4時間で添加すると今なお観察されることから明白である。
発明と実施形態の基礎
本発明は技術目的を達成するのに以下の特許請求項の主題を教示する。特にi)ウイルス疾患、特にマイナス鎖RNAウイルス、例えばインフルエンザウイルスで起こるウイルス疾患の予防及び/又は治療で、細胞カスパーゼ特にカスパーゼ−3の量又は活性を減少する少なくとも一つの活性物質の使用、ii)細胞カスパーゼ特にカスパーゼ−3の量又は活性を減少する少なくとも一つの活性物質と、他の抗ウイルス性活性物質との組み合わせ及び、ウイルス疾患特にマイナス鎖RNAウイルス、例えばインフルエンザウイルスにより起こるウイルス疾患の予防及び/又は治療でのこの組み合わせの使用、iii)本発明による活性物質発見のための試験システムで、この試験システムが1)細胞カスパーゼ、好ましくはカスパーゼ−3を試験物質と接触させ、カスパーゼのプロテアーゼ活性が試験物質により減少するか否かを測定するためのカスパーゼと、2)細胞を試験物質と接触させ、細胞カスパーゼ好ましくはカスパーゼ−3の量又は活性が試験物質により減少するか否かを測定するための細胞と、3)細胞をウイルス好ましくはマイナス鎖RNAウイルス、例えばインフルエンザウイルスで感染させ、その後細胞カスパーゼ、特にカスパーゼ−3の量又は活性を減少できる試験物質を添加して、この試験物質が細胞中のウイルス増殖を阻害するか否かを測定するための細胞からなる。
本発明での意義ある活性物質としては、例えば以下のものが属する。Z-DEVD-FMK, Ac-DEVD-CHO, Ac-DMQD-CHO, Z-D(OMe)E(OMe)VD(OMe)-FMK, Z-D(OMe)QMD(OMe)-FMK(これら全てはアレクシスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals)から入手可)のような細胞性カスパーゼ−3のペプチド及び非ペプチド阻害剤、Z-LE(OMe)HD(OMe)-FMK, Z-LEHD-FMK, Ac-LEHD-CHO(これら全てはアレクシスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals)から入手可)のようなカスパーゼ−9のタンパク質又は非タンパク質阻害剤、Z-LE(OMe)TD(OMe)-FMK, Ac-ESMD-CHO, Ac-IETD-CHO, Z-IETD-FMK(これら全てはアレクシスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals)から入手可)のようなカスパーゼ―8のペプチド及び非ペプチド阻害剤、Ac-AEVD-CHO, Z-AEVD-FMK(両者はアレクシスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals)から入手可)のようなカスパーゼ―10のペプチド及び非ペプチド阻害剤、Z-VAD-FMK, Z-VAD-(OMe)-FMK(この両者はアレクシスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals)から入手可)Ac-YVAD-CHO, Z-YVAD-FMK, Z-VDVAD-FMK, Ac-LEVD-CHO(全てがカルバイオケム社(Calbiochem)から入手可)のような他のカスパーゼか又はグランザイムB及び汎カスパーゼ阻害剤のペプチド及び非ペプチド阻害剤のようなカスパーゼ−3を活性化できる細胞カスパーゼ阻害剤、細胞カスパーゼ、特にカスパーゼ−3の優性阻害変異体、細胞カスパーゼをコード化するDNA配列又は伝令RNAで特異的に集まり、且つそこでの転写や翻訳を阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチド、ツシュル等(Tuschl et al.)(ジーンデベロプメント(Genes Dev)、13巻、3191−3197頁、1999年)及びザモーア等(Zamore et al.)(セル(Cell)、101巻、25−33頁、2000年)記載の方法によるRNA干渉法を用いた細胞カスパーゼの伝令RNAの特異的分解に適した二本鎖RNAオリゴヌクレオチド、細胞カスパーゼに特異的な抗体又は抗体断片、少なくとも一つの抗体断片含有融合タンパク質、例えば少なくとも一つのカスパーゼのプロテアーゼ活性を阻害するFv断片、細胞カスパーゼ、特にカスパーゼ−3の発現又は活性化を間接的に阻害する阻害剤、カスパーゼに阻害的に作用するタンパク質発現、例えばアポトーシスタンパク質cIAP1, cIAP2の細胞阻害剤、アポトーシスタンパク質XIAPのX−結合阻害剤、抗アポトーシスタンパク質Bcl-2又はバキュロウイルスp35がある。
好ましくは本発明による少なくとも一つの活性物質をRNAウイルスかDNAウイルス、好ましくはマイナス鎖RNAウイルス、例えばインフルエンザウイルスかボルナ病ウイルスにより起こるウイルス疾患時に使用する。
本発明の他実施形態は少なくとも一つのウイルス疾患の予防及び/又は治療用の少なくとも二つの抗ウイルス活性物質含有の組み合わせ調剤に関し、少なくとも一つの物質が細胞カスパーゼ、好ましくはカスパーゼ−3を阻害し、少なくとももう一つのものが抗ウイルス活性物質である。
更に抗ウイルス活性物質に属するものは、例えば特許出願PCT/DE01/01292及びPCT/DE-2/02810に記載されているように、例えば1−アダマンタンアミン(アマンタジン)、リマンタジン、レレンザのようなノイラミニダーゼ阻害剤、3−デアザアデノシンやリバビリンのような合成ヌクレオチド類似体、細胞キナーゼの抗ウイルス作用性阻害剤がある。
組み合わせ調剤の投与を活性物質混合物により行う。しかし活性物質は同じ場所で、例えば静脈で別々に、或いは別の場所で同時に又は別の時に最初の投与物が未だ有効な時、例えば三日以内に投与しても良い。
本発明の他実施形態はウイルス、特にマイナス鎖RNAウイルス、例えばインフルエンザウイルスの増殖が、a)少なくとも一つのウイルスで感染できる少なくとも一つの細胞と、少なくとも一つのカスパーゼ、特にカスパーゼ−3と少なくとも一つの細胞感染ウイルスからなるか、又はb)少なくとも一つのウイルスで感染できる少なくとも一つの細胞と少なくとも一つのカスパーゼ、特にカスパーゼ−3からなるように、少なくとも一つの細胞カスパーゼ、特にカスパーゼ−3を阻害する活性物質を同定する試験システムに関する。
本発明で意味する細胞とは異なる器官及び組織の細胞、例えば血管やリンパ管細胞や体腔を覆う細胞である。同様に細胞培養物も含まれ、特にATCCのような細胞バンクから得られるもので、特に許容性真核細胞培養物、例えば全てマウス由来のA549(ヒト)B82, NIH, 3T3, L929、コモンハムスター由来のBHK,チャイニーズハムスター由来のCHO、イヌ由来のMDCK、全てサバンナサル由来のベロ、COS-1及びCOS-7及びニワトリ由来の一次胚線維芽細胞(CEF細胞)がある。
例えば活性物質同定用の本発明による試験システムでは、好ましくは濃度0.001マイクロモルから100マイクロモルでその物質と選択細胞を感染できる粒子数のウイルスを添加し、物質が細胞を損傷することなしにウイルス増殖を阻害できるか否かを試験する。
好ましくは本発明の試験システムで用いるウイルスはRNAウイルスかDNAウイルス、好ましくはインフルエンザウイルスである。
好ましい実施形態では本発明による試験システムの細胞は、特にカスパーゼに影響する一つ又は数個の遺伝子導入により、少なくとも一つの過剰発現カスパーゼ、特にカスパーゼ−3を含有する。この過剰発現により、カスパーゼを強力に阻害し、更には過剰発現カスパーゼ阻害のために細胞内で高濃度に達する物質が検出される。
対照目的のため本発明による試験システムの細胞中の少なくとも一つのカスパーゼ、好ましくはカスパーゼ−3の発現を、例えばa)アンチセンスDNA又はアンチセンスRNAの導入、或いはb)少なくとも一つのカスパーゼの少なくとも一つの優性阻害変異体をコード化する遺伝子の少なくとも一つを導入することで阻害する。
本発明の他実施形態はウイルス疾患中でのウイルス増殖を阻害するウイルス疾患の予防及び/又は治療用の本発明による少なくとも一つの活性物質の同定法に関し、以下のステップからなる。a)本発明による少なくとも一つの試験システムを少なくとも一つの見込みある活性物質と接触させ、且つb)ウイルス増殖に対する効果を決定する。
接触させることは、本発明の意味において、例えば活性物質を細胞培養物の培地に添加するか、又は活性物質を生物体に局所又は全身投与する事により行なう。
本発明で意味において接触させることは、無傷細胞へこの物質を導入が可能な先行技法、例えば技術の熟知者には知られた感染、形質導入、形質移入及び/又は形質転換及び他の方法を含む。もしその物質がウイルス、裸の核酸、例えばアンチセンスDNA及び/又はアンチセンスRNA、ウイルス様体、ビロゾーム及び/又はリポソームを含むならば、これらの方法は好ましく、且つビロソームとリポソームも又核酸分子以外に更に活性物質を細胞に導入するの適している。
ウイルス増殖に対する効果の決定は、例えば溶菌斑分析か感染又は非感染細胞のウイルス力価の比較により行う。
本発明の他の好ましい実施形態は、ウイルス増殖を大幅に阻害するか完全に阻害する少なくとも一つのウイルス疾患の予防及び/又は治療用薬剤の調合法に関し、以下のステップからなる。a)本発明による試験システムを実施し、且つb)少なくとも一つの補助物及び/又は追加物と一つ又は複数の活性物質と反応する。
好ましくは本発明による活性物質を技術の熟知者に知られた方法と薬剤の補助物及び/又は追加物を用いて生物体に局所又は全身投与する。
例えば薬剤や診断用薬の安定化や保存に役立つ適切な補助物及び/又は追加物は通常技術の熟知者に知られている。(例えばズッカー、エッチ等、1991年、薬剤技術(Pharmazeutische Technologie)、第二版、ゲオルグティーメ出版社(Georg Thieme Verlag )、シュトゥットガルト(Stuttgart)参照)。この補助物及び/又は追加物の例として生理食塩溶液、リンゲルブドウ糖、ブドウ糖、リンゲル乳糖、脱塩水、安定剤、抗酸化剤、錯体形成剤、抗菌剤、プロティナーゼ阻害剤及び/又は不活性ガスがある。
局所投与は例えば皮膚、粘膜、体腔、器官、関節又は連結か支持組織に、径鼻投与や吸入により行われる。全身投与は好ましくは血液循環又は腹腔内で行う。
本発明による活性物質含有薬剤の調合は活性物質のタイプや投与法に依存し、例えば溶液、懸濁物、軟膏、粉末、噴霧或いは他の吸入調合がある。好ましくはヌクレオチド配列を技術の熟知者に知られた方法でウイルスベクターかプラスミドに挿入し、細胞形質移入用補助物と反応する。これら補助物に属するのは、例えば陽イオンポリマーや陽イオン脂質がある。アンチセンスオリゴヌクレオチドのDNA分解酵素やRNA分解酵素による酵素分解を防ぐため、技術の熟知者にはおなじみの方法でそれらを誘導化する。
本発明による活性物質は塩、エステル、アミドの形で或いは前段階物として存在でき、好ましくは患者にいかなる過剰毒性、刺激又はアレルギー反応を起こさないような活性物質の修正のみを行う。
活性物質をその適用に依存するが、減菌状態で生理的容認の担体物質と潜在的防腐剤、緩衝剤或いは駆動剤と混合する。薬剤調合用のこの担体物質は技術の熟知者にはなじみ深い。
好ましくは本発明による活性物質は一度だけの用量で、特に好ましくは数回の用量で投与し、各用量はヒトへの各活性物質の最大耐量(MTD)を越えない。好ましくは用量はMTDの半分であるように選ぶ。
本発明によるとその投与を局所的か全身的のいずれかで、治療効果が目に見えるまで一日だけか、数日間毎日か、又は数週間毎二日目又は第三日目に行う。
以下に本発明を実施形態で代表される実施例を参考により詳細に説明する。
実施例1:野生型細胞とカスパーゼ−3欠如細胞でのウイルス増殖
カスパーゼ、特にカスパーゼ−3がインフルエンザウイルス増殖で役割を果たすか否かを分析するため、一つ又は複数のプロテアーゼの活性と発現を以下の4つの方法で阻害した。a)他のカスパーゼに加えて、カスパーゼ−3活性を好ましく阻害する細胞透過性阻害(Z-DEVD-FMK)の添加、b)とりわけカスパーゼ−3を阻害するカスパーゼの抑制性タンパク質、XIAP(アポトーシスのX−結合阻害剤)(デゥベロー等(Devereaux et al. )、ネーチャー(Nature)、388巻、300−304頁、1997年)の発現、c)カスパーゼ−3の伝令RNAに対して低分子干渉RNAを形成するベクターの安定形質移入、d)カスパーゼ−3欠如(イエーニッケ等(Jaenicke et al.)、ジャーナルオブバイオロジカルケミストリー(J. Biol. Chem)、273巻、9357−9360頁)で、且つ一過性形質移入によりプロカスパーゼ−3で補完した細胞株(MCF-7)の研究によった。
a)に関して以下のことを行った。MDCK細胞を好ましくはカスパーゼ−3を阻害する
カスパーゼ阻害剤Z-DEVD-FMKの非存在下と漸増量(2,4,20、40マイクロモル、アレクシスバイオケミカルズ(Alexis Biochemicals))存在下と感染効率1(M.O.I.=1)でインフルエンザAウイルス株ブラチスラバ/79(家禽ペストウイルス、FPV)で感染した。最高阻害剤量(2%)に相当するジメチルスルホキシド濃度を溶剤対照として用いた。他の対照として不活性阻害剤類似体Z-FA-FMKを濃度40マイクロモルで使用した。24時間後細胞上澄みを在来法(溶菌斑滴定)により新規生成のウイルス量について調べた。これと平行してカスパーゼ阻害剤効果を、細胞可溶化物中のウエスタンブロットで、例えばカスパーゼ−3により開裂(テワリ等(Tewari et al. )、セル(Cell)、81巻、801−809頁、1995年)する細胞カスパーゼ−基質RARP(ポリアデノシン二リン酸リボースポリメラーゼ)の開裂を測定分析した。初期又は後期ウイルスタンパク質(NS1, NP, M1)の発現に対する阻害剤の効果を又ウエスタンブロットで調べた。この実験の変形では阻害剤VEVD-FMKを濃度40マイクロモルで添加し、感染後2時間して洗い流し、新規培地で置換するか、又は感染後4時間で添加だけ行った。この実験の他の変形では広帯域カスパーゼ−阻害剤Z-VAD-FMKを比較のために類似濃度のA549、MDCKと同様にベロ細胞で使用した。
b)に関しては以下のことを行った。MDCK細胞をベクタープラスミド又はXIAPかプロカスパーゼ−3を発現するプラスミドで形質移入した。形質移入は標準法(ルードヴィヒ等(Ludwig et al.)、ジャーナルオブバイオケミストリー(J. Biol. Chem.)、276巻、10990−10998頁、2001年)により形質移入試薬リポフェクタミン2000(ライフテクノロジー社(Life Technolgies))により実施した。形質移入効率は約60%であった。形質移入後24時間でインフルエンザAウイルス株家禽ペストウイルス(FPV)による感染は感染効率1(M.O.I.=1)であった。感染後更に24時間で細胞培養物上澄み中の新規生成ウイルスの力価をMDCK細胞用の標準溶菌斑分析で調べた。一過性発現タンパク質発現の成功がウエスタンプロットで証明された。
c)に関しては以下のことを行った。肺上皮細胞A549を標準法(リポフェクタミン2000(ライフテクノロジー社(Life Technolgies)、ルードヴィヒ等(Ludwig et al.)、ジャーナルオブバイオケミストリー(J. Biol. Chem.)、276巻、10990−10998頁、2001年))を用いて、細胞中に低分子妨害二本鎖RNA断片(低分子干渉RNA)(ブルンメルカンプ等(Brummelkamp et al.)、サイエンス(Science)、296巻、550−553頁、2002年)を生成するベクターpSUPERで形質移入した。挿入断片として以下のカスパーゼ−3の目標断片を用いた。(遺伝子バンク協会番号NM004346)、TGACATCTCGGTCTGGTAC(nt 417-435)、CTGGACTGTGGCATTGAGA(734-755)、及びTACCAGTGGAGGCCGACTT(795-813)(クローン番号113、番号252及び番号311)。他のクローン(番号313)で挿入断片を同定した。従ってこのクローンが負の対照となる。作成物を抗生物質ピューロマイシンで細胞が選択できるようにベクターpCAGI-puroと一緒に形質移入した。形質移入後24時間で細胞を洗い、ピューロマイシン1μg/ml含有の培地で温置した。24時間後細胞をリン酸緩衝食塩水でよく洗浄し、新規抗生物質含有培地を加えた。この手法をピューロマイシン0.6μg/ml存在下で7日間繰り返した。7日後異なる細胞でのカスパーゼ−3の発現を調べた。又7日後異なる細胞株のインフルエンザAウイルス株家禽ペストウイルス(FPV)による感染は感染効率1(M.O.I.=1)であった。感染後更に24時間して細胞培養物上澄み中の新規形成ウイルスの力価をMDCK細胞用の標準溶菌斑分析で調べた。
d)に関しては以下のことを行った。カスパーゼ−3欠如の乳ガン細胞株MCF-7をベクタープラスミドか又はプロカスパーゼ−3を発現するプラスミドで形質移入した。形質移入を標準法(ルードヴィヒ等(Ludwig et al.)、ジャーナルオブバイオケミストリー(J. Biol. Chem.)、276巻、10990−10998頁、2001年))により形質移入試薬リポフェクタミン2000(ライフテクノロジー社(Life Technolgies))で実施した。形質移入効率は約50%であった。形質移入後24時間でインフルエンザAウイルス株家禽ペストウイルス(FPV)による感染は感染効率1(M.O.I.=1)であった。感染後更に24時間して細胞培養物上澄み中の新規生成ウイルスの力価をMDCK細胞用の標準溶菌斑分析で調べた。プロカスパーゼー3発現の成功がウエスタンプロットにより証明された。
以下の結果が得られた。
カスパーゼ−3―阻害剤Z-DEVD-FMKは用量に依存してインフルエンザウイルス
力価を低下し、24時間後濃度40マイクロモルで約60%まで阻害した。この阻害はカスパーゼ基質PARP開裂により測定した獲得カスパーゼ阻害と正確に相関した。これにより細胞カスパーゼ、特にカスパーゼ−3の活性レベルはウイルス増殖効率と直接に相関し、カスパーゼ阻害剤がインフルエンザ増殖の阻害に使用できることが分かる。ウイルス増殖阻害が同じ効率でA-549 細胞と同様にMDCKやベロ細胞中のパンカスパーゼZ-VAD-FMKで得られる一方、不活性阻害剤類似体Z-FA-FMKではいかなる効果も見られなかった。更にウイルス増殖に対する阻害効果にもかかわらず、Z-DEVD-FMKはウイルスタンパク質発現に対して有意な効果がなかった。この事はカスパーゼ活性がウイルス複製の比較的後期に必要であるという一つの証拠である。この事はこの阻害剤が感染後4時間で、即ち複製サイクルの後期に添加したときのみ、ウイルス増殖を有効に継続して阻害するという結果からも支持される。感染後最初の2時間にZ-DEVD-FMKが存在しても、後で除去すると有意な効果は無かった。
b)カスパーゼ−阻害性タンパク質XIAPの発現により24時間後インフルエンザウイ
ルス力価は約50%に減少した。この減少は元の活性効率の約40―50%になったタンパク質PARPの開裂低下を測定したカスパーゼ活性阻害で得たものとほぼ相関した。一方ウイルス増殖の増加がプロカスパーゼ−3の発現による形質移入細胞で見られた。これにより細胞中のカスパーゼ−3の活性レベルがインフルエンザウイルスの複製効率と直接相関することを再度証明する。
c)ウエスタンブロット実験でA549細胞中の異なる低分子干渉RNA断片の安定な発現
により、異なる細胞株中のカスパーゼ−3のタンパク質レベルが事実上大いに減少する一方、参照低分子干渉RNA断片の発現では何らの効果も示さないこと分かった。タンパク質量の減少程度により、異なる株でのインフルエンザウイルスの複製に対して漸進的な効果が見られ、最強の阻害性低分子干渉RNA断片(番号113)ではウイルス力価が約十分の一に減少した。参照低分子干渉RNA断片(番号313)ではウイルス増殖に何ら効果は無かった。ここに特に指摘すべきことは、カスパーゼ−3の強い発現阻害により、細胞株番号113中のカスパーゼ−7の発現と活性の増加をもたらす事である。この効果は細胞の代償反応と考えられるが、ウイルス増殖の欠陥を排除する事はできない。
d)野生型かベクター形質移入MCF-7細胞の感染により子孫ウイルスの力価がほとんど
無くなり、これによりこれらカスパーゼ−3欠如細胞中のウイルスは非常に少ないことを示唆する。しかしプロカスパーゼ−3をこれら細胞に一過性形質移入により導入すると、子孫ウイルスの力価の30倍増加が見られ、効果的なインフルエンザウイルス増殖にカスパーゼ、特にカスパーゼ−3が重要であるという追加の証拠となる。
全体としてこれらの結果はカスパーゼ、特にカスパーゼ−3の発現と活性程度がインフルエンザウイルスの複製効率と直接相関するという結論となる。従ってカスパーゼ、特にカスパーゼ−3は抗インフルエンザウイルス予防又は治療の目標点となる。
実施例2:カスパーゼ阻害剤によるウイルス増殖の阻害機構
カスパーゼ阻害剤で処理したインフルエンザウイルス感染細胞を細胞可溶化物のウエスタンブロット分析することにより、ウイルス増殖が効果的に阻害されるにもかかわらず、ウイルスタンパク質合成には何ら効果がなく、ウイルスタンパク質合成が実質的に達成されると、複製サイクルの後期段階がカスパーゼ活性により影響されると思われることが分かった。(a)の結果を参照)。この事はこのカスパーゼ阻害剤が感染後4時間で、即ち感染サイクルの後期に添加したときのみ、ウイルス増殖を有効に阻害する一方、感染後最初の2時間にこの物質が存在しても、後で除去すると全く効果が無いことを示す結果から支持される。インフルエンザウイルス感染サイクルの後期での重要段階は感染細胞の細胞核から新規形成ウイルスRNAをリボ核酸タンパク質複合体(RNP)の形で輸送する事である。最近細胞中のカスパーゼ活性により核膜孔が広がり、細胞核と細胞質間での巨大タンパク質やタンパク質複合体の自由な拡散が可能になることが分かった。(ファレリオ及びラゼブニク(Falerio and Lazebnik)、ジャーナルオブセルバイオロジー(J. Cell Biol.)、151巻、951−959頁、2000年)。カスパーゼ活性が細胞核からのウイルスタンパク質又はRNPの輸送を規制的に影響するか否か、及びこれがタンパク質の自由な拡散により起こるのか否かを分析するため、以下の実験群を実施した。a)カスパーゼ−3低分子干渉RNAを運ぶ野生型A549細胞及びA549細胞を感染し、免疫蛍光法分析によりRNPの局在化を調べ、b)野生型MDCK細胞をカスパーゼ−3阻害剤 Z-DEVD-FMKで感染処理し、免疫蛍光法分析によりRNPの局在化を調べ、c)MDCK細胞をインフルエンザAウイルス核タンパク質(NP)用プラスミドで形質移入し、そのNPの局在化をカスパーゼ阻害剤の存在下と非存在下でスタウロスポリンによりアポトーシス誘導後、免疫蛍光法分析で調べ、d)MDCK細胞をRNP複合体を再構築するのにNP及びインフルエンザポリメラーゼPB2,PB1及びPAをコード化するプラスミド及びインフルエンザウイルス特異的RNA基質を発現するプラスミドで形質移入した。RNP複合体の局在化に対する効果をカスパーゼ阻害剤存在下と非存在下で免疫蛍光法分析により調べた。
a)に関して以下のことを行った。低分子干渉RNA断片番号113を運ぶA549細胞又はA549細胞株をインフルエンザAウイルス株家禽ペストウイルス(FPV)で感染効率3(M.O.I.=3)で感染した。感染後5時間で、その細胞を在来法(プレシュカ等(Pleschka et al.)、ネイチャーセルバイオロジー(Nat. Cell Biol.)、3巻、301−305頁、2001年)を用いてヤギアンチNP抗血清(ロバートウエブスター(Robert Webster)、メンフィス(Memphis)、米国)とアンチヤギテキサス赤色免疫グロブリンG第二次抗体 (デアノーヴァ(Dianova))による免疫蛍光法分析に送った。細胞核をDAPIで染色した。逆蛍光顕微鏡により倍率40で可視化した。
b)に関しては以下のこと行った。MDCK細胞をインフルエンザAウイルス株家禽ペストウイルス(FPV)で感染効率5(M.O.I.=5)で、ジメチルスルホキシド(2%)、カスパーゼ−3阻害剤Z-DEVD-FMK(40マイクロモル、アレクシスバイオケミカルズ(Alexis Biochemicals))、不活性阻害剤類似体Z-FA-FMK(40マイクロモル、アレクシスバイオケミカルズ(Alexis Biochemicals))、又はMEK阻害剤U0126(50マイクロモル、タロスカスタムバイオケミカルズ(Taros Coustom Biochemicals)存在下で感染した。感染後5時間でその細胞を在来法(プレシュカ等(Pleschka et al.)、ネイチャーセルバイオロジー(Nat. Cell Biol.)、3巻、301−305頁、2001年)を用いてヤギアンチNP抗血清(ロバートウエブスター(Robert Webster)、メンフィス(Memphis)、米国)とアンチヤギテキサス赤色免疫グロブリンG第二次抗体 (デアノーヴァ(Dianova))による免疫蛍光法分析に送った。細胞核をDAPIで染色し、細胞骨格の染色をファロイジンフルオレッセインイソチオシアネートで行った。逆蛍光顕微鏡により倍率40で可視化した。
c)に関しては以下のことを行った。MDCK細胞をインフルエンザAウイルスタンパク質PB2、PB1、PA及びNPをコード化するプラスミドと、ポリメラーゼ複合体用基質としてインフルエンザウイルス特異的プロモーター因子を伴う緑色蛍光性タンパク質用のアンチセンスRNAを形成するプラスミドで形質移入した。これらプラスミド発現によりRNP複合体が再構築されることは知られており、レポーター遺伝子、ここでのGFPの発現により示された。(プレシュカ等(Pleschka el al.)、ジャーナルオブウイロロジー(J. Virol.)、70巻、4188−4192頁、1996年)。形質移入は標準法(ルードヴィッヒ等、(Ludwig et al.)、ジャーナルオブバイオロジカルケミストリー(J. Biol. Chem.)、276巻、10990−10998頁、2001年))により形質移入試薬リポフェクタミン2000(ライフテクノロジー社(Life Technologies))で行った。形質移入後16時間で、細胞を5時間ジメチルスルホキシド、スタウロスポリン(1モル)とジメチルスルホキシド、スタウロスポリン(1モル)とZ-DEVD-FME(40マイクロモル)又はスタウロスポリン(1モル)とレプトマイシンB(2ng/ml)で処理した。その細胞を在来法(プレシュカ等(Pleschka et al.)、ネイチャーセルバイオロジー(Nat. Cell Biol.)、3巻、301−305頁、2001年)を用いてヤギアンチNP抗血清(ロバートウエブスター(Robert Webster)、メンフィス(Memphis)、米国)とアンチヤギテキサス赤色免疫グロブリンG第二次抗体 (デアノーヴァ(Dianova))による免疫蛍光法分析に送った。細胞核をDAPIで染色した。逆蛍光顕微鏡により倍率40で可視化した。
d)に関しては以下のことを行った。MDCK細胞をインフルエンザAウイルスNPをコード化するプラスミドで形質移入した。形質移入は標準法(ルードヴィッヒ等、(Ludwig et al.)、ジャーナルオブバイオロジカルケミストリー(J. Biol. Chem.)、276巻、10990−10998頁、2001年))により形質移入試薬リポフェクタミン2000(ライフテクノロジー社(Life Technologies))で行った。形質移入後16時間で、細胞を5時間ジメチルスルホキシド、スタウロスポリン(1モル)とジメチルスルホキシド、スタウロスポリン(1モル)とZ-DEVD-FME(40マイクロモル)又はスタウロスポリン(1モル)とU0126(40マイクロモル)で処理した。その細胞を在来法(プレシュカ等(Pleschka et al.)、ネイチャーセルバイオロジー(Nat. Cell Biol.)、3巻、301−305頁、2001年)を用いてヤギアンチNP抗血清(ロバートウエブスター(Robert Webster)、メンフィス(Memphis)、米国)とアンチヤギテキサス赤色免疫グロブリンG第二次抗体 (デアノーヴァ(Dianova)))による免疫蛍光法分析に送った。細胞核をDAPIで染色した。逆蛍光顕微鏡により倍率40で可視化した。
以下の結果が得られた。
a)RNP複合体(ウイルス核タンパク質(NP)に対する抗血清よる検出のRNP主成分)の局在化の比較から、感染A549細胞が低分子干渉RNAに依存してカスパーゼ−3発現を強く減少し、RNPは細胞核感染後5時間抑止される一方、野生型A549では同時にRNPが細胞質に効果的に集まることが分かった。これによりカスパーゼ−3発現の度合いが細胞核内から外へのRNPの移行効率と相関することが分かり、且つこの効果がカスパーゼ−3介在であることを示唆する。
b)溶剤又は異なる阻害剤で温置した感染MDCK細胞中のRNP質複合体の局在化を比較すると、感染後5時間で細胞核内から外へのリボ核タンパク質の移行がカスパーゼ阻害剤Z-DEVDと同様にMEK阻害剤U0126により効果的に阻害されるが、不活性カスパーゼ阻害剤類似体Z-FA-FMKでは阻害されないことが分かった。これはカスパーゼ、特にカスパーゼ−3が細胞核内から外へのRNPの効果的輸送を仲介するという別証拠である。
c)刺激無し細胞の一過性発現後インフルエンザウイルスNPは核局在化を示した。しかしこれら細胞中でカスパーゼ活性がアポトーシス誘導源のスタウロスポリン添加により誘導されるなら、核タンパク質の細胞全体への分布が見られるであろう。この細胞核からの“流出”はカスパーゼ−3阻害剤Z-DEVDの添加により防止できるが、活性核輸送阻害剤レプトマイシンBでは防止できない。これはカスパーゼ活性が多分核膜孔のタンパク分解性膨脹により巨大タンパク質の自由な拡散を仲介し、その結果NPの細胞質への移行を促進することを示唆する。
d)更にプラスミドから始まって、緑色蛍光性タンパク質レポーター遺伝子を伴うインフルエンザウイルス特異的プロモーター領域でRNA基質を更に発現するMDCK細胞中のウイルスタンパク質PB2、PB1、PA及びNPの一過性発現後、緑色染色した細胞が培養皿に見いだされ、これら細胞に無傷RNP複合体が形成されていることを示唆する。緑色蛍光性タンパク質と同様にリボ核タンパク質複合物は核の刺激無し細胞の存在した。しかしこれら細胞中でカスパーゼ活性がアポトーシス誘導源のスタウロスポリン添加により誘導されるなら、緑色蛍光性タンパク質と同様にRNP複合体の細胞全体への分布が再度見いだされるであろう。同様にこの細胞核からの“流出”はカスパーゼ−3阻害剤Z-DEVD添加により防止できるが、活性核輸送阻害剤U0126では防止できない。これはカスパーゼ活性が多分核膜孔のタンパク分解性膨脹により巨大タンパク質の自由な拡散を仲介し、その結果RNPの細胞質への移行を促進することを示唆する。更にZ-DEVD-FMKの阻害能力により実証されたように、核細胞がカスパーゼ活性有するが、膜小庖形成又は縮合核のようなアポトーシス細胞の形態的兆しが無いことは興味有る。これにより初期カスパーゼ活性のようなアポトーシス誘導の初期現象が、既に十分にタンパク質複合体のより良好な核輸送を仲介することを示す。アポトーシスの計画を完全に実行する必要はなく又逆効果でさえある。
実施例3:ウイルス増殖阻害でのカスパーゼ阻害剤とキナーゼ阻害剤の相乗効果
インフルエンザウイルスRNPの輸送は少なくとも一部は活性核の輸送により仲介され(オネール等(O'Neill et al.)、EMBOジャーナル(EMBO J.)、17巻、288−296頁、1998年)、且つ同様にレプトマイシンBのような活性核輸送
機構の阻害剤により阻害されることは知られている。RNPは増殖後段でRaf/MEK/ERKキナーゼカスケードの阻害、例えばMEK阻害剤U0126により阻害され、これにより活性輸送機構を妨害することが知られている。驚くべきことに本発明との関連でインフルエンザウイルスRNPの核輸送は代わりにカスパーゼ阻害剤により阻害され、これが受動過程を主として遮ることも見いだされている。
ついでa)カスパーゼ活性化信号経路とRaf/MEK/ERKカスケードが互いに影響するか否か、及びb)U0126による活性輸送の阻害及びカスパーゼ阻害剤により増加の受動拡散の阻害、即ちいわば二つの代替え輸送機構を遮ることで、インフルエンザウイルス複製に対する相乗効果が得られるか否かを見いだそうとした。
a)に関しては以下のことを行った。A549細胞をインフルエンザAウイルス株家禽ペストウイルス(FPV)で感染効率1(M.O.I.=1)で、ジメチルスルホオサシド(2%)、カスパーゼ−3阻害剤Z-DEVD-FMK(40マイクロモル、アレクシスバイオケミカルズ(Alexis Biochemicals))又はMEK阻害剤U0126(40マイクロモル、タロスカスタムバイオケミカルズ(Taros Coustom Biochemicals))存在下で感染した。感染後24
時間で細胞を溶解し、溶解物を在来法(プレシュカ等(Pleschka et al.)、ネイチャーセルバイオロジー(Nat. Cell Biol.)、3巻、301−305頁、2001年)を用いて感染処理細胞中のカスパーゼ活性決定のためアンチPARPウエスタンブロットと同様にRaf/MEK/ERK信号経路の活性を決定のため、ERK酵素免疫複合体キナーゼ分析に送った。
b)に関しては次のことを行った。A549細胞とカスパーゼ−3欠如MCF−7細胞をインフルエンザAウイルス株家禽ペストウイルス(FPV)で感染効率1(M.O.I.=1)で、ジメチルスルホキシド(2%)、カスパーゼ−3阻害剤Z-DEVD-FMK(40マイクロモル、アレクシスバイオケミカルズ(Alexis Biochemicals))又はMEK阻害剤U0126(40マイクロモル、タロスカスタムバイオケミカルズ(Taros Coustom Biochemicals))存在下で感染した。感染後9時間と24時間で細胞培養物上澄みの新規形成ウイルスの力価をMDCK細胞用の標準溶菌斑分析で調べた。
以下の結果が得られた。
a)実質的にジメチルスルホオキサイドとZ-DEVD-FMK処理細胞と同一の免疫複合体キナーゼ分析によるERKウイルス誘導活性の度合いを測定すると、感染細胞でのカスパーゼ−3の阻害によりカスパーゼ基質PARP開裂の減少をもたらすが、Raf/MEK/ERK信号経路活性の減少とはならなかった。更にERKのウイルス誘導活性を効果的に阻害する濃度でのU0126によるMEKの阻害はPARP開裂を修正しなかった。この事はカスパーゼ−3依存カスケードとRaf/MEK/ERK信号経路には独立に互いに異なる過程が介在し、代わりにRNP輸送を促進し且つウイルス増殖をより効果的にする事を示唆する。
b)もしA549細胞でカスパーゼ、特にカスパーゼ−3がZ-DEVD-FMK とRaf/MEK/ERKカスケードにより同時に阻害されるならば、ウイルス増殖に対する相乗的阻害効果が9時間後と同様に24時間後にも観察できるだろう。従って孤立に用いた試薬により10倍以下の次善の阻害効果が、組み合わせ投与では10倍以上まで増加できた。カスパーゼ−3欠如MCF−7細胞では、予期されるように、Z-DEVD-FMKはウイルス増殖に対していかなる効果もなかった。しかしこれら細胞の子孫ウイルスでのただでさえ小さい力価は、U0126の使用により再度減少した。この結果により実際にカスパーゼカスケードとRaf/MEK/ERK信号経路が二つの別の過程を制御してウイルス増殖を有効に支持し、この結果からカスパーゼ阻害剤とMEK阻害剤を組み合わして活用するのはインフルエンザウイルス増殖を阻害するのに理想的に適することがわかる。

Claims (21)

  1. 活性物質がウイルス増殖を阻害するように細胞カスパーゼを阻害することを特徴とする、少なくとも一つのウイルス疾患の予防及び/又は治療用の少なくとも一つの活性物質の使用。
  2. このカスパーゼがカスパーゼ−3で有ることを特徴とする請求項1記載の少なくとも一つの活性物質の使用。
  3. この一つ又は複数の活性物質が以下の活性物質から選ばれるものであることを特徴とする請求項1又は2記載のいずれかによる少なくとも一つの活性物質の使用。
    ―Z-DEVD-FMK(アレックスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals))、 Ac-DEVD-CHO(アレックスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals))、 Ac-DMQD-CHO(アレックスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals))、 Z-D(OMe)E(OMe)VD(OMe)-FMK(アレックスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals))、 Z-D(OMe)QMD(OMe)-FMK(アレックスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals))のような細胞カスパーゼ−3のペプチド及び非ペプチド阻害剤、
    ―以下のようなカスパーゼ−3を活性化できる細胞カスパーゼの阻害剤で
    Z-LE(OMe)HD(OMe)-FMK (アレックスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals))、Z-LEHD-FMK(アレックスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals))、 Ac-LEHD-CHO(アレックスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals))のような細胞カスパーゼ−9のペプチド及び非ペプチド阻害剤、
    Z-LE(OMe)TD(OMe)-FMK (アレックスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals))、 Ac-ESMD-CHO(アレックスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals))、 Ac-IETD-CHO(アレックスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals))、 Z-IETD-FMK(アレックスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals))のような細胞カスパーゼ−8のペプチド及び非ペプチド阻害剤、
    Ac-AEVD-CHO(アレックスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals))、 Z-AEVD-FMK(アレックスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals))のような細胞カスパーゼ−10のペプチド及び非ペプチド阻害剤、
    Z-VAD-FMK(アレックスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals))、 Z-VAD-(OMe)-FMK (アレックスバイオケミカルズ社(Alexis Biochemicals))、 Ac-YVAD-CHO(カルバイオケム社(Calbiochem))、Z-YVAD-FMK(カルバイオケム社(Calbiochem))、Z-VDVAD-FMK(カルバイオケム社(Calbiochem))、Ac-LEVD-CHO(カルバイオケム社(Calbiochem))のような他のカスパーゼ又はグランザイムのペプチド及び非ペプチド阻害剤及びパンカスパーゼ阻害剤、
    ―阻害性ペプチド、特にZ-VAD-FMK又は Z-DEVD-FMK、
    ―カスパーゼの非ペプチド阻害剤、
    ―カスパーゼの優性阻害変異体、
    ―細胞カスパーゼをコード化するDNA配列又は伝令RNA配列で特異的に集まり且つその複写か翻訳を阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチド、
    ―カスパーゼに対し阻害的に作用するタンパク質で、例えばアポトーシスタンパク質の細胞阻害剤cIAP1とcIAP2、アポトーシスタンパク質XIAPのX結合阻害剤、抗アポトーシスタンパク質Bcl-2又はバキュロウイルスタンパク質p35、
    ―RNA干渉法による細胞カスパーゼの伝令RNAの特異的分解に適した二本鎖RNAオリゴヌクレオチド、
    ―カスパーゼに特異的な抗体又は抗体断片、又は少なくとも一つの抗体断片、例えばカスパーゼのプロテアーゼ活性を阻害するFv断片を含有する融合タンパク質。
  4. ウイルス疾患がRNAウイルスかDNAウイルス、好ましくはインフルエンザウイルスで起こることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか記載の少なくとも一つの活性物質の使用。
  5. 少なくとも一つのウイルス疾患の予防及び/又は治療のための組み合わせ調合で、少なくとも二つの抗ウイルス性活性物質からなり、少なくとも一つの抗ウイルス性活性物質を請求項3から選択される活性物質から選び、この組み合わせ調合を混合物の形か又は各成分として同一場所か異なる場所で、同時か又は異なる時に各成分を使用する調合。
  6. ウイルス疾患の予防及び/又は治療のための組み合わせ調合で、請求項1〜5のいずれか記載の少なくとも一つの活性物質とキナーゼ阻害剤である少なくとも一つの抗ウイルス的に作用する物質からなる調合。
  7. ウイルス疾患の予防及び/又は治療のための組み合わせ調合で、請求項1〜5のいずれか記載の少なくとも一つの活性物質と1−アダマンタンアミン、リマンタジン、ノイラミニダーゼ阻害剤又はリバビリンのようなヌクレオチド類似体である少なくとも一つの抗ウイルス的に作用する物質からなる調合。
  8. マイナス鎖RNAウイルス、特にインフルエンザウイルス又はボルナ病ウイルスによる感染の予防及び/又は治療のための請求項1〜7のいずれか記載の活性物質か又は組み合わせ調合。
  9. ウイルス増殖を阻害するように少なくとも一つの細胞カスパーゼ、特にカスパーゼ−3の作用する活性物質を見いだす試験システムであって、
    a.少なくとも一つウイルスで感染できる少なくとも一つの細胞と少なくとも一つの細胞カスパーゼと細胞を感染する少なくとも一つのウイルスからなるか、又は
    b.少なくとも一つのウイルスで感染できる少なくとも一つの細胞と少なくとも一つの細胞カスパーゼからなる試験システム。
  10. ウイルスがRNAウイルスかDNAウイルス、好ましくはインフルエンザウイルスであることを特徴とする、請求項9記載の試験システム。
  11. 細胞が少なくとも一つの過剰発現カスパーゼ、特にカスパーゼ−3からなることを特徴とする、請求項9又は10記載の試験システム。
  12. 細胞を含有し、その中で少なくとも一つのカスパーゼの少なくとも一つの優性阻害変異体をコード化する少なくとも一つの遺伝子が発現されることを特徴とする、請求項9〜11のいずれか記載の試験システム。
  13. 細胞を含有し、その中で少なくとも一つのカスパーゼ、特にカスパーゼ−3の発現が阻害されることを特徴とする、請求項9から12の一つによる試験システム。
  14. ウイルス疾患の間ウイルス増殖を十分に阻害するか又は完全に阻害するウイルス疾患の予防及び/又は治療のための少なくとも一つの活性物質の同定法であって、
    a.請求項9〜14のいずれか記載の少なくとも一つの試験システムを少なくとも一つの見込み有る活性物質と接触させ、且つ
    b.ウイルス増殖に対する効果を決定することからなる方法。
  15. ウイルス疾患の間ウイルス増殖を十分に阻害するウイルス疾患の予防及び/又は治療のための薬剤調合法であって、以下のステップからなる。
    a.請求項9〜15のいずれか記載の試験システムを実施し、且つ
    b.一つ又は複数の活性物質を少なくとも一つの補助物及び/又は追加物と反応すること。
  16. ウイルス感染、特にRNAマイナス鎖ウイルス感染、好ましくはインフルエンザ感染の予防及び/又は治療のための薬剤組成調合のための、少なくとも一つのカスパーゼ阻害剤、特にカスパーゼ−3阻害剤の使用。
  17. 薬剤組成が更にカスパーゼ阻害剤でない、特に一つ又は幾つかの細胞キナーゼ阻害剤でない、少なくとも一つの抗ウイルス活性物質を含む請求項16記載の使用。
  18. 特にウイルス感染の治療用の組み合わせ調合で、少なくとも一つのカスパーゼ阻害剤とカスパーゼ阻害剤でない、特に一つ又は幾つかの細胞キナーゼ阻害剤でない他の抗ウイルス活性物質を含み、それぞれが生理的に良く容認の用量で生薬補助剤と担体剤を含み、そのカスパーゼ阻害剤と更なる抗ウイルス活性物質が同時又は継続投与をするように混合物又は別の生薬調合となる調合。
  19. カスパーゼ阻害剤が請求項3記載の物質と該物質の混合物からなる集団から選んだ請求項16〜18のいずれか記載の使用又は組み合わせ調合。
  20. 更なる抗ウイルス活性物質が以下の集団から選ばれる請求項16〜19のいずれか記載の使用又は組み合わせ調合。
    “ノイラミニダーゼ阻害剤、ヌクレオチド類似体、1−アダマンタンアミン、リマンタジン、リバビリン、リレンザ、デアザアデノシン、特にブタジエン誘導体、フラボン誘導体及びベンズアミド誘導体物質グループのMEK阻害剤、2−(2−アミノ−3―メトキシフェニル)―4−オキソー4H−(1)ベンゾピラン、U0126、PD18453、PD98059、NF-kB信号伝達経路キナーゼの阻害剤、例えばスリンダクスリンダクスルホキシド、スリンダクスルホン、スリンダクスルフィドベンジルアミドスリンダク類似体のようなスリンダク誘導体のようなフェニルアルキルカルボン酸誘導体、サリチル酸、アセチルサリチル酸、サリシルアミド、サラセタミド、エテンザミド、ジフルニサル、オルサラジン、サラゾスルファピリジン、クルクミンのようなサリチル酸誘導体のようなNF-kB活性を阻害する非ステロイド系抗炎症性物質、ピロリジンジチオカルバメート(PTDC)、ピロキシカムのようなオキシカム、ペンタメチルヒドロキシクロマン(PMC)のようなビタミンEとその誘導体、17−β―エストラジオールとその誘導体、エピガロカテキンー3−没食子酸エステル(EGCG)のような葉のポリフェノール、ベイル07182のような抗酸化剤、NF-kB信号伝達経路の少なくとも二成分の相互作用を阻害するペプチド、例えばNEMO結合ペプチド、PS−341やラクタシスチンのようなプロテオソーム阻害剤、NF-kB信号伝達経路の一成分をコード化するDNA配列又は伝令RNA配列で特異的に集まり、且つその転写又は翻訳を阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチド、例えばp65又は p50に特異なアンチセンスヌクレオチド配列、NF-kB信号伝達経路の一成分の優性阻害変異体、RNA干渉法によるNF-kB信号伝達経路の一成分の伝令RNAを特異的に分解するに適した二本鎖オリゴヌクレオチド、NF-kB信号伝達経路の一成分に特異的な抗体及び抗体断片、少なくとも一つの抗体断片含有の融合タンパク質、例えばNF-kB信号伝達経路の少なくとも一成分を阻害するFv断片、キナーゼ阻害性フラボン誘導体又はベンゾピラン誘導体、4H−1−ベンゾピランのキナーゼ阻害性誘導体、フラボピリドール誘導体、2−(2−アミノメトキシフェニル)―4−オキソー4H(1)ベンゾピラン、7,12−ジヒドロインドロ(3,2−d)(1)ベンズアゼピンー6(5H)―オン、70H−スタウロスポリン及び/又は70H−スタウロスポリンのホスホキナーゼ阻害性誘導体、ブチロラクトン、ロスコビチン、プルバラノールA、エモジン、アニリノキナゾリン、フェニルアミノピリミジン、トリオイルイミダゾール、パウルロン、(4−(4−フルオロフェニル)―2−(4−メチルスルフィニルフェニル)−5−(4−ピリジル)1H−イミダゾール、(1,4−ジアミノー2,3−ジシアノー1,4−ビス(2−アミノフェニルチオ)ブタジエン、ブタジエンのキナーゼ阻害性誘導体、2―(2‘−アミノー3’−メトキシフェニル)オキサナフタレンー4−オン、2−(2−クロロー4−ヨードフェニルアミノ)―N−シクロプロピルメトキシー3,4−ジフルオロベンズアミド、CEP−1347(KT7515)ビス(エチルチオメチル)、テトラピロール型多環状化合物、ピリミドン誘導体、3−アミノメチレンインドリン誘導体、ピラゾロ(3,4−b)ピリジン誘導体、ピラゾール誘導体、1,4−置換ピペリジン誘導体、類脂質アンモニュウム塩、細胞信号伝達経路キナーゼの優性阻害変異体、細胞信号伝達経路キナーゼをコード化するDNA配列又は伝令RNA配列で特異的に集まり、且つその転写又は翻訳を阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチド、RNA干渉法による細胞信号伝達経路キナーゼで伝令RNAを特異的に分解するに適した二本鎖オリゴヌクレオチド、キナーゼ又は少なくとも一つの抗体断片含有融合タンパク質に特異的な抗体及び抗体断片、例えばキナーゼ要素のキナーゼ活性を阻害するFv断片、及び/又は互いの細胞の信号伝達経路直後に好ましくは活性化できる少なくとも二つのキナーゼ相互作用を阻害するペプチド及びこの物質の混合物。
  21. 見込み有る抗ウイルス活性物質の選別法であって、以下のステップからなる。
    a)カスパーゼ、特にカスパーゼ−3含有細胞をウイルス、特にRNAマイナス鎖ウイルス、好ましくはインフルエンザウイルスで感染し、
    b)その細胞を一つ又は幾つかの見込み有る活性物質と接触し、
    c)細胞中のウイルス増殖を決定し、
    d)もし見込み有る活性物質なしで或いは不活性物質存在下で、ステップc)で測定したウイルス増殖がステップa)からc)で行った場合より小さい場合に、活性物質又は活性物質混合物として選び、
    e)任意に選択した活性物質をカスパーゼ、特にカスパーゼ−3を発現しないか含有しないウイルスで感染した細胞と接触し、ウイルス増殖を測定し、もしウイルス増殖の測定でこの感染細胞を不活性物質と接触するか又はいずれの活性物質もなしの場合に比して有意な改善が得られなければ、活性物質を更に選択する方法で
    ステップa)とb)はいずれの順序でも同時でも良く、ステップa)からd)が一方でステップe)が他方でいずれの順序でも同時でも良い。


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