JP2006524082A - 磁気共鳴位置検出方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、特に生体内の介入装置の位置を検出するための磁気共鳴方法において、介入装置には、磁気共鳴収集において、測定信号に影響を与えるか又は独自の測定信号を生成するマーキングが付けられる方法に関連し、測定信号は、雑音とアーチファクトを抑制するために、1次元信号処理法によって処理される。1次元信号処理は特に最大エントロピー法であり得、この方法は、モデル関数の使用によって更に拡張されることが可能である。これらのモデル関数は、アーチファクトの除去を更に向上するよう反復方法の間に測定信号から差し引かれる。最大エントロピー法の使用の代替として、特に、ウィーナフィルタ又は帯域通過フィルタといったフィルタの使用も可能である。
Description
本発明は、特に生体内の介入装置の位置を検出する磁気共鳴方法に係り、ここでは介入装置には、磁気共鳴収集において測定信号に影響を与えるか又は独自の測定信号を生成するマーキングが付けられる。
医用介入における磁気共鳴方法(MR方法)の使用は、ますます重要となってきている。MRイメージングは、一方では最良の軟組織コントラストと画像平面の任意の向きとによって優れ、他方ではX線方法において使用されるような電離放射線による患者と操作スタッフへの健康上の危険性が回避される。
しかしながら、特にカテーテルである患者の体内への挿入用の介入装置を視覚化する及びその位置を検出する際に、これらの装置は通常、直接的に観察可能ではないという問題がある。X線放射線の使用に基づいたイメージング方法では、非常に小さな金属線であっても、カテーテルを視覚化するのに十分な画像コントラストをもたらすが、磁気共鳴イメージングでは、この金属線は、不十分な信号低減しかもたらさない。何故なら、このような小さな対象物は、非常に少量の水しか動かさないからである。このような理由から、介入装置の視認性は別の方法によって増加されなければならず、このために様々な方法が展開されてきた。
文献に記載される位置検出方法は、2つのカテゴリに分割される。アクティブ方法では、介入装置は受信コイルを有し、それにより、信号が、追加の経路を介して装置の周囲から受信可能である。対照的に、パッシブ方法は、周囲の組織に対するコントラストによってMR画像において介入装置を視覚化する。
アクティブ方法の領域では、2つのカテーテル位置検出方法が、これまでのところ確立されている。まず、小さい受信コイルがカテーテルの先端に組み込まれることが可能である。この受信コイルは、カテーテルの中を通される同軸ケーブルを介して受信経路に接続される(C.L.デュモウリン(Dumoulin)外、Magn.Reson.Med.29、411−415(1993))。この方法の大きな利点は、傾斜磁場を印加することによって、投影から対応空間方向におけるカテーテルの先端の座標を決定する可能性である。更に、この方法は、全ての高速イメージング方法と適合性があり、従って、リアルタイム能力を有する。
受信コイルの使用の代替として、細長いアンテナをカテーテル内に挿入することも可能である。このアンテナは、カテーテルに沿ってMR信号を受信する。このようにすると、ガイドワイヤ及び神経用カテーテルといった小さい直径を有する器具でも視覚化可能である。1つの特定の適用分野は、血管内イメージングである。
両方の方法において、カテーテルを通り受信経路に流れるHF励起パルス用のラインが無意図的にアンテナとして作用することが可能であるということが不利点である。従って、ガイドワイヤは、グラジエントエコーシーケンスの30秒後に74℃にまで加熱可能であることが示されている。この場合の共鳴状態は変動し、臨床実務では、モニタリングすることが困難である。
その一方でパッシブ技術があり、この技術では、カテーテルの視認性は特定の方法で増加される。1つの可能性は、造影剤の使用であり、その容積が適切な媒体(Gd−DTPA)で充填されるか、又は、その被覆がコントラストを増幅するようにコーティングされるカテーテルが使用される。
別のアプローチは、一般的に、静磁場B0を乱すことによってMR画像内にサセプティビリティアーチファクトを生成することにある。従来のポリエチレンカテーテルには、このために、常磁性リング(Dy2O3)が備えられる。アーヘンにおけるRWTHの大学クリニックにおけるワーキンググループが、カテーテル内のワイヤループによって局所的な磁場の不均一性がもたらされる代替の方法を開発した。このワイヤループは次に、外部の電源に接続される(A.グロウィンスキ(Glowinski)外、Magn.Reson.Med.38、253−258(1997))。このようにして、画像アーチファクトは、介入時に電源を介して制御されることが可能である。
これらの3つのパッシブ視覚化技術において、肯定的な面は、カテーテルの全長を視覚化可能であり、また、これらの方法は全てのイメージング方法と適合可能である点である。不利点は、全ての方法は、比較的時間がかかり、カテーテル位置の座標は、直ちにアクセス可能ではないという点である。従って、カテーテルの自動追跡は可能ではない。
M.ブーレル(Burl)、Magn.Reson.Med.36、491−493(1996)及びS.ヴァイス(Weiβ)、Proc.ISMRM、544(2001)に説明される別の位置検出方法によれば、オプティマ(OptiMa)カテーテルとも称されるカテーテルは、その先端にラーモア周波数に同調される電気的に絶縁された共振回路が取り付けられる。B1HFパルスが送信されると、共振回路は励起され、B1磁場の共振における局所的な増加を引き起こす。この局所的な増加は、フリップ角従って信号を局所的に増加する。共振回路は、カテーテルの中を通されるライトガイドによって照明されるフォトダイオードによって光学的に離調可能であり、従って、信号増幅はオンとオフに切り替えられることが可能である。信号の背景は、オン/オフ信号を差し引くことによって抑えられる。マーキングがアクティブ及び非アクティブにされたときに得られる測定信号は、それぞれ、オンプロジェクション及びオフプロジェクションとも称される。
この方法は、カテーテル座標が直ちにアクセス可能で、また、この技術は全てのイメージング方法と適合可能である点で優れている。患者の安全性も確実にされる。何故なら、カテーテルの中を通されるライトガイドは、電気ガイドと異なり、HFパルスの影響下で相当に加熱してしまうアンテナとして作用しないからである。最後に、この方法は更に、リアルタイム能力も有する。
しかし、この従来技術における1つの不利点は、どの場合でも介入装置の検出が確実であるわけではないという点である。何故なら、座標の決定は、雑音及びアーチファクトによって妨害されることが可能だからである。介入装置の位置は、最大信号振幅を有するサンプル値によるオンプロジェクションとオフプロジェクションとの間の差分から決定される。しかし、信号品質は、様々な影響によって不利に影響を受ける。まず、信号の品質は、受信コイルと介入装置上のマーキングとの間の距離に非常に依存する。というのは、パルスは、信号の起源から受信コイルが遠ざかる程弱いからである。しかしながら、信号品質は、送信及び受信コイルに対する装置の向きによってより大きい度合いで影響を受ける。双極子モーメントによって局所的に近似される共振コイルと、送信及び受信コイルの力線との間に大きい角度がある場合、これらは、弱い度合いでしか結合しない。
介入装置によってもたらされるパルスにおける大きい度合いの変動以外で、位置検出作業は、拡張されたアーチファクトによって相当に妨害される。しばしば、差分における背景信号は完全に消失されず、これは、各プロジェクションのための励起の瞬間における磁化は、同じ状態にはなく、むしろ、過渡的なプロセスによる影響を受けるという事実による。この理由から、オンプロジェクション及びオフプロジェクションにおける振幅は異なるレベルにある。このようにしてもたらされるアーチファクトは、以下に過渡的アーチファクトと称する。
画像スライスアーチファクトとも称される更なるアーチファクトは、各新しい検出において、前の画像スライスにおける磁化は一般的に完全に消失していないことによって発生する。この残留磁化は、オンプロジェクションとオフプロジェクションとの間で消失し、従って、異なるプロジェクションにおいて、データベクトルの中心におけるアーチファクトとして現れる。最後に、呼吸及び心臓の鼓動によって引き起こされる動作と、更に脈動する血流が信号の品質に負の影響を与え得る。
介入装置の位置に関する信頼のある結果は、雑音及びアーチファクトによって引き起こされる介入装置のマーキングから放射されるパルスの振幅の背景が近づくと、もはや引き出すことができない。従って、この従来技術に基づいて、本発明は、介入装置の位置を検出するための磁気共鳴方法であって、介入装置のマーキングから来る信号の検出可能性が常に確実にされるような度合いまで雑音及びアーチファクトが抑制される磁気共鳴方法を提供することを目的とする。
本発明では、この目的は、請求項1の特徴を示す部分の前に記載される磁気共鳴方法によって達成され、この方法では、測定信号は、位置検出作業を向上するよう1次元信号処理法によって処理される。
更に、本発明は、本発明の方法を実行する機器及びコンピュータプログラムに関連する。
本発明のコンテキストにおいて、介入装置という用語は、特に、カテーテルであるが、更に生検針、低侵襲外科用器具、ガイドワイヤ、ステント等を意味すると理解するものとする。介入装置上のマーキングは、特に、オプティマカテーテルの先端における共振回路であり得るが、アクティブ位置検出方法に使用されるマイクロコイルといった他のタイプの構成であってもよい。本願のコンテキストにおいて、オンプロジェクション及びオフプロジェクションとも称されるオン状態及びオフ状態における測定信号の別個の記録を可能にする、オンとオフに切り替え可能なマーキングが本願では有利であり、従って、マーキングの位置決定は、オンプロジェクションとオフプロジェクションとの間の差分形成によって可能である。
1次元信号処理法は、解析によって直ちに解決可能ではない問題に対し与えられるような反復方法であることが好適である。いわゆる最大エントロピー法が特に好適である。
最大エントロピー法(ME法)は、信号回復のための反復性の非線形の方法である。ME法は、データと適合可能な全ての解から最大エントロピーを有する解を選択することによって十分に定義されていない(underdefined)問題を解決する。1つの特定の利点は、アルゴリズムに追加のパラメータを含むことによって測定処理についての事前の知識を考慮に入れる可能性によって与えられる。
最大エントロピー法が基づく初期問題は、一般的に以下のように説明することが可能である。
目的は、状態の分布に対する最良の推定としての分布関数を決定することである。通常、2次的な条件に適合可能な無限量の分布がある。最大エントロピーの原理は、これらから、最大エントロピーを有する分布が選択されるべきであることを意味する。この選択は、追加情報を加えることなくデータに対応する唯一のものである。
ME法を実証するための確率論に基づいた1つのアプローチは、特に、G.J.ダニエル(Daniell)及びS.F.ガル(Gull)によって、IEEE Proc.127、Pt. E、170−172(1980)において説明される。これは、入力信号に白色雑音が重ね合わされると以下の式は真であることを述べている。
本発明の有利な設計では、測定信号に発生するアーチファクトを抑制するために、反復方法が実行される時に、モデル関数が形成され、適応され、また、測定信号から差し引かれる。記録された測定信号(オンプロジェクション)へのモデル関数の適応は、モデル関数がスケーリングパラメータを用いて計算されることによって便宜に行われる。最大エントロピーアルゴリズムへの組み込みは、2つの異なる方法で行われることが可能である。スケーリングパラメータは、各反復段階後に、又は、ME反復の前に一度だけ新たに適応されることが可能である。この目的のために行われたテストでは、第1の場合では、パラメータは、1乃至4パーセントの精度を有する雑音の関数として決定され、対照的に、第2の場合では、相対偏差は約2倍の大きさであった。その一方で、第2の場合では、必要な計算時間は約10パーセント少なかった。
除去されるべきアーチファクトの場合、既に上述したように、過渡的アーチファクトと、画像スライスアーチファクトとが区別されなければならない。過渡的アーチファクトの発生は、励起時の磁化は、その中での測定では介入装置上のマーキングはオンとオフに切り替えられるが、同じ状態になく、この同じ状態にない、特に、上述した光学的に切り替え可能なマーキングを有するオプティマカテーテルを使用する場合に言えることであり、背景信号は、アクティブにされたマーキングと非アクティブにされたマーキングでの測定の差分を形成することによって完全に消失されないという事実に帰因することが可能である。
この理由から、記録されたオフプロジェクションを、過渡的アーチファクトを抑制するためにモデル関数として使用することが可能である。上述したスケーリングパラメータによって、このようにして作成されたモデル関数は、オンプロジェクションとオフプロジェクションが互いに比較されることによって、記録された測定信号に適応されることが可能である。
対照的に、発生し得るまた個々の検出において前の画像スライスにおける磁化が完全に消滅していない事実に帰因し得る画像スライスアーチファクトを抑制するために、他のモデル関数が使用されなければならない。この場合、矩形関数又はガウス関数を使用してもよく、これらは、同様にスケーリングパラメータによって適応されることが可能である。使用されるモデル関数のタイプの理由は、画像スライスアーチファクトの相当に細い画像において見ることが可能であり、画像スライスアーチファクトは、過渡的アーチファクトに比べて、画像スライスの幅の大きさのオーダーである。
入力信号の品質に対する信号処理の能力について結論を引き出すことが可能であるために、2つの異なるパラメータが使用される。最初に、信号対雑音比S/Nが、信号処理に続く雑音最小化についての情報を供給する。しかしながら、一部の状況下では介入装置の位置の決定を雑音だけよりも損なうアーチファクトによる任意の信号干渉は考慮に入れられない。従って、より多くの情報が、信号対干渉比S/Aによって供給される。これは、高周波雑音に加えて、低周波アーチファクトも考慮に入れる。これらは、有用な信号パワーとDC信号のパワーによって低減された全体のパワーの商である。信号における雑音が支配的である場合、S/Aは、S/N比と争う(strive against)。しかし、雑音のみの抑制は、S/A比における僅かな改善しかもたらさない。S/A比は、S/N比よりも、位置が決定される確実性を評価するのにより適している。従って、行われた実験では、>20dBのS/A比が測定されるときに、介入装置の位置の信頼のある検出可能性があることが分かった。
最大エントロピーアルゴリズムの集束率は、主に雑音に依存する。それとは関係なく、反復の回数は、ユーザが決定した背景、即ち、反復の開始値の適切な選択に左右されることが可能であり、何故なら、反復の始まりにおける
本発明の方法では、モデル関数の追加の使用なしで、集束率は、測定信号の平均値が反復の開始値として選択されると最大であることが分かった。同時に、最大S/N比も、このユーザが決定した背景の選択に対して得られ、一方、S/A比は、反復の開始値の選択に非常に無関係である。適切な開始値の選択が与えられると、MEアルゴリズムは、10より少ない数の反復段階に集束する。一方で、信号処理の最適化及びアーチファクトの除去に関する上述内容に応じてモデル関数が使用される場合、反復の開始値として測定信号とモデル関数との差分の平均値を使用することが好都合であることが分かっている。この平均値は、測定信号の平均値より相当に少なく、というのは、相当のアーチファクトがモデル関数によって既に抑制されているからである。
最大エントロピー法によって提供される測定信号の品質を増加する更なる可能性は、対応する高周波又は低周波入力信号部分を消失することによって雑音及びアーチファクトを抑制することにある。介入装置の位置の信頼のある決定は、高い振幅を有する拡張されたアーチファクトがある場合に、雑音だけよりも大きい度合いで損なわれるので、このアーチファクトを抑制することが特に重要である。生体外及び生体内の両方において、マーキングから放射されるパルスより4乃至5倍広いアーチファクトが通常観察された。256個のサンプル値の総数Nが与えられるに、これらは一般的に、32個以上のサンプル値に広がるアーチファクトである。
しかしながら、不必要に大量の信号部分の抑制は、S/N比における損失につながり、また、これは、これらの低周波信号部分を消失することによって、平均値が相当に下がり、一方で、雑音が基本的に影響を受けないままであるという事実によることが可能である。従って、例えば、32個のサンプル値のアーチファクトの幅が与えられるに、S/A比は、8つの低周波サンプル値が除去されると最大にあり、これは、サンプル値の総数と1つのアーチファクトが延在するサンプル値の数の商に対応する。更に、大規模なアーチファクトが発生したときに多くの信号パワーを含む低周波信号部分を消失しすぎると、MEアルゴリズムの集束基準が、反復に低すぎる開始値が使用される場合は、もはや満たされなくなり得る。
雑音を除去することによる信号品質における改善、従って、S/N比における改善は、スペクトルにおける高周波サンプル値を消すことによって選られ得る。しかしながら、高周波サンプル値を多く消しすぎると、有用な信号パワーにおける相当の低減につながる。これは、S/A比における損失に関連付けられる。N=256個のサンプル値の総数が与えられるに、96個以上の高周波サンプル値が消されるべきではないことが分かった。何故なら、この範囲では、有用信号のスペクトルは、無視可能だからである。高周波又は低周波信号部分を抑制することによる反復段階の数、従って計算時間への有意な効果は、確立することができなかった。
生体内実験では、信頼のある位置決定は、多くの雑音を含み、アーチファクトによって非常に乱される入力信号がある場合でも信号部分を除去することによって可能であることを示すことが可能であった。しかし、適応されたモデル関数が測定信号から差し引かれる上述した拡張ME法では、サンプル値の除去は有用ではないことを指摘しなければならない。これは、
特に最大エントロピー法である上述した反復方法に加えて、例えば、フィルタといった別の1次元信号処理法を使用することも可能である。基本的に、有限インパルス応答を有するフィルタ及び無限インパルス応答を有するフィルタの両方が適しており、これらは、FIR(有限インパルス応答)及びIIR(無限インパルス応答)という用語でも称される。このようなフィルタは、原則的に当業者に周知である。本発明の目的を達成するために好適であると分かった2つの一般的なフィルタは、ウィーナフィルタと帯域通過フィルタである。
ウィーナフィルタは、フーリエ形式で以下のように記述することができる。
ウィーナフィルタは、S/N比を改善する、即ち、雑音を効果的に抑制するのに適している。一方で、アーチファクトは、最大エントロピー法が使用されるときよりもより劣る度合いで抑制される。
更なる好適なフィルタは、帯域通過フィルタであり、雑音とアーチファクトを抑制するのに効果的であると証明されている。介入装置の位置検出することの出来る確実性は、帯域通過フィルタにより相当に増加可能である。帯域通過フィルタは、例えば、画像スライスアーチファクトといった細いアーチファクトを抑制する場合にのみあまり適していない。
最も好適な信号処理法の選択は、問題の実際の性質に依存する。一方で、最大エントロピー法は、特に、上述した追加の特徴を実施するときに、アーチファクト及び雑音抑制について最良の結果を与える。他方で、反復不法としてのME法は、フィルタが使用される場合よりも相当に多くの計算時間を必要とする。この計算時間は、フィルタでは1乃至2msの範囲であるのに対して、ME法では、計算時間は、サンプル値の総数に依存して>100msであり得る。従って、リアルタイムビジュアライゼーションのために計算時間の簡潔さについて非常に要件が厳しい場合、ME法ではなくフィルタが使用されるべきである。
介入装置の位置検出における更なる改善は、位置検出目的に使用される多数の測定信号がある場合に、1次元信号処理法による測定信号の処理後に、処理された測定信号によって決定される介入装置の位置の一致に関する確認が行われる。そのような確認は、特に、上述したオプティマカテーテルを使用するときに与えられ、この場合、測定信号を並列に受信する多数の受信コイルは、患者の体の上に位置付けられる。これらの測定信号は、位置検出作業の間に、振幅について互いから異なるが、介入装置に対して空間について同じ位置が得られるべきである。
測定信号の処理後に処理された測定信号を一致に関して確認する際に、測定信号の処理後に、個々の受信コイルを介して決定された位置が一致するか否かが確認される。そのような完全又は部分的な一致は、決定された位置が正しいという確率を更に増加する。
介入装置の位置を検出するために使用される様々な測定信号は、1次元信号処理法において一緒に処理され、それにより、個々の測定信号に対する位置決定への効果も同じであるようにすることが好適である。このことは、最大エントロピー法といった反復方法を使用する及びフィルタを使用することの両方によって可能である。介入装置に対して決定された位置は、一致に関して確認されることが可能である。測定信号の相関性も、信号スペクトルの一致の尺度を得るために1次元信号処理法によって順番に直接的に計算されることが可能である。
本発明は更に、図面に示す実施例を参照しながら更に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例に制限されない。
図1(a)は、N=256のサンプル値の総数を有する生体外信号を示し、このうちカテーテル位置を矢印でマークする。縦軸上の信号振幅が、個々のサンプル値のための横軸に対してグラフ形式で示される。測定は、「スポイルド(spoiled)」グラジエントエコーシーケンス(FOV=256mm)を用いる1.5テスラMRコンピュータ断層撮影スキャナ(フィリップスメディカシステムズからのGyroScan ACS−NT)によって行われ、オプティマカテーテルであるカテーテルが、管ファントムの中に配置された。入力信号は、過渡的アーチファクトによって非常に乱され、この過渡的アーチファクトは、ME法の際に測定信号から差し引かれるモデル関数を形成及び適応させることによって排除される。用いられるモデル関数は、(b)に示すオフプロジェクションであり、これは、カテーテル上のマーキングが非アクティブにされた時の記録信号を示す。信号回復が完了した後の結果は、(c)に示し、ここでは、カテーテル位置の曖昧でない決定可能性を明らかに見ることができる。信号処理は、S/N及びS/A比における相当な上昇に関連付けられる。同様に、図(d)−(f)は、過渡的アーチファクトによって非常に乱される生体内入力信号の信号回復を示し、ここでは、サンプル値の総数は、N=128であった。この場合、図1(d)は入力信号を示し、(e)は対応するオフプロジェクションを示し、(f)は、信号回復が完了した後の結果を示す。生体内測定と生体外測定のために同じ方法が使用されたが、生体内測定の場合では、適切なカテーテルが豚の大動脈内に挿入され、リフォーカスドグラジエントエコーシーケンス(FOV=300mm)が使用された。
図2(a)は、細い画像スライスアーチファクトを有するカテーテル信号を示す。ここでも、信号振幅は、個々のサンプル値に対してグラフ形式で示され、カテーテルの位置を矢印でマークする。反復方法において測定信号から差し引かれる、拡張ME法のコンテキストにおいて使用されるモデル関数を、(b)に示す。(c)では、信号回復後、カテーテルの位置は、(a)において発生するアーチファクトが非常に細く、振幅に関して真のカテーテル位置を超えるにも関わらず曖昧でなく決定することが可能であることが分かる。
Claims (20)
- 特に生体内の介入装置の位置を検出するための磁気共鳴方法において、前記介入装置には、磁気共鳴収集において、測定信号に影響を与えるか又は独自の測定信号を生成するマーキングが付けられる方法であって、
前記測定信号は、1次元信号処理法によって処理されることを特徴とする方法。 - 前記1次元信号処理法は、反復方法であることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記反復方法は、最大エントロピー法に基づくことを特徴とする請求項2記載の方法。
- 前記測定信号において生じるアーチファクトに対して、前記反復方法が実行される時に、モデル関数が形成され、適応され、及び前記測定信号から差し引かれることを特徴とする請求項2又は3記載の方法。
- 前記モデル関数は、スケーリングパラメータによって前記記録された測定信号に適応されることを特徴とする請求項4記載の方法。
- 前記モデル関数は、前記反復方法における各反復段階後に、前記記録された測定信号に新たに適応されることを特徴とする請求項5記載の方法。
- 前記モデル関数は、前記反復方法が実行される前に、前記記録された測定信号に一回適応されることを特徴とする請求項5記載の方法。
- 前記介入装置上の前記マーキングが非アクティブである時に記録された前記測定信号が、モデル関数として使用されることを特徴とする請求項4乃至7のうちいずれか一項記載の方法。
- 矩形関数又はガウス関数が、前記モデル関数として使用されることを特徴とする請求項4乃至8のうちいずれか一項記載の方法。
- 前記測定信号と前記モデル関数との間の差分の平均値が、反復の開始値として選択されることを特徴とする請求項4乃至9のうちいずれか一項記載の方法。
- 前記測定信号の平均値が、反復の開始値として選択されることを特徴とする請求項2乃至9のうちいずれか一項記載の方法。
- 前記記録された測定信号における雑音及び/又はアーチファクトを抑制するために高い及び/又は低い周波数信号部分が除去されることを特徴とする請求項1乃至11のうちいずれか一項記載の方法。
- 有限又は無限インパルス応答を有するフィルタが、前記1次元信号処理法として使用されることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記フィルタは、ウィーナフィルタ又は帯域通過フィルタであることを特徴とする請求項13記載の方法。
- 前記介入装置の位置を検出するために使用される多数の測定信号の評価の間に、前記1次元信号処理法による前記測定信号の処理後に、前記処理された測定信号により決定される前記介入装置の位置の一致について確認が行われることを特徴とする請求項1乃至14のうちいずれか一項記載の方法。
- 前記介入装置の位置を検出するために使用される多数の測定信号は、前記1次元信号処理法において一緒に処理されることを特徴とする請求項1乃至15のうちいずれか一項記載の方法。
- 前記測定信号は、多数の受信コイルによって並列に記録されることを特徴とする請求項1乃至16のうちいずれか一項記載の方法。
- 前記1次元信号処理法は、1つ以上の測定信号の相関性を計算することを特徴とする請求項1乃至17のうちいずれか一項記載の方法。
- 磁気共鳴収集に支援されて介入装置の位置を検出するための機器において、前記介入装置には、前記磁気共鳴収集において、測定信号に影響を与えるか又は独自の測定信号を生成するマーキングが付けられる機器であって、
該機器は、請求項1乃至18のうちいずれか一項記載の方法を実行するためのプログラム制御部を有することを特徴とする機器。 - 磁気共鳴収集に支援されて介入装置の位置を検出する際に測定信号を処理するコンピュータプログラムにおいて、前記介入装置には、前記磁気共鳴収集において、前記測定信号に影響を与えるか又は独自の測定信号を生成するマーキングが付けられるコンピュータプログラムであって、
請求項1乃至18のうちいずれか一項によって記載される方法が、該コンピュータプログラムによって実行可能であることを特徴とするコンピュータプログラム。
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