JP2006521408A - 脱随状態の処置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、多発性硬化症を処置するための新規方法および組成物を提供する。

Description

発明の詳細な説明
[発明の分野]
本発明は、多発性硬化症のような脱随状態を処置するための、非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストを含む組成物および方法に関する。
[発明の背景]
a) 処置の適応
多発性硬化症 (MS) は、250,000人を超えるアメリカ人が患う進行性の中枢神経系 (CNS) 疾患 である。MSは、神経細胞の軸索の周囲からの絶縁ミエリン鞘の喪失(脱随)が関連する中枢神経系における神経変性を特徴とする。このミエリンの喪失により、電気絶縁および影響を受けた神経が仲介する電気経路の「ショートカット」が消失し、進行性の神経障害に到る。
ミエリンの多発性硬化症斑は、体の免疫系により慢性炎症自己免疫反応を介して破壊される。この破壊は、その下の神経繊維に瘢痕および損傷をもたらし、冒された脳および脊髄の部分に依存して様々な症状として現れうる。
MSに関連する症状には、痛み、四肢のうずき;局所性および全身性しびれ、筋けいれんおよび筋脱力;腸および膀胱機能障害;歩行および起立時の平衡困難;並びに疲労が含まれる。ほとんどの場合、MSを患う人々は、起立および/または歩行の能力を完全に失う。疾患の経過において、視神経炎が偶発的に起こる場合がある。これら症状は、身体的疲労または感情的ストレスによって悪化する。
本疾患を有する人の約半数が再発寛解型MSであり、これには臨床症状が悪くなる予測不可能な発病(悪化)の間に、症状が安定または消失する寛解期間がある。他の半数は、寛解期間のない慢性進行型MSである。
MSにおいて再発および悪化が起こった場合、患者は一部の多発性硬化症症状を一時的に改善しうる高用量のステロイドを経口または静脈注射で処置されることが多い。この処置にもかかわらず、神経系変性は徐々に進行する。
非刺激性の薬理学的治療が長い間必要とされていた別の状態は、多発性硬化症(MS)に関連する疲労である。656人のMS患者による研究において、78%が疲労を訴え、60%が毎日疲労を経験し、そして22%が日常生活の寸断に苦しんでいた(Freal et al., Arch. Physe Med. Rehabil. 65: 135,1984)。全米多発性硬化症協会(National Multiple Sclerosis Society)が、10年を超えてMSを患っていたにもかかわらず神経障害がわずかであった839人の患者を評価したところ、疾患が軽度なこの患者群において、疲労が最も報告の多い症状であった(Jones, New York: National Multiple Sclerosis Society, Health Services Research Report, 1991)。別の研究では、40%のMS患者が、自分の疾患の最も深刻な症状として疲労を挙げている (Murray, Can. J. Neurol. Sci. 12: 251,1985)。疲労は、最大75%のMS患者で、少なくとも一時的な能力障害の原因として報告されている。
b) 本適応および関連の適応における、従来の非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストの使用
アマンタジンは、MS関連疲労を処置するために使用されている。MS疲労の機構はあまり理解されていないが、中枢神経系における神経伝達異常および神経能力障害によって起こるエネルギー需要の増加が原因とされている。MS疲労の幾つかの特徴は、身体機能および日常生活動作の障害、熱による増悪、および1日の終わりにおける悪化である。MS疲労を処置するため処方される医薬には、アマンタジン、ペモリンその他の刺激物が含まれる。アマンタジンは、二重盲検無作為試験において、79%の患者でMS疲労に有益であることが示されているが、その有益な作用の機構は明らかでない(Krupp et al., Neurology 45: 1956,1995)。アマンタジンは、厳密な方法でMS疲労に有益であることが示されているが、ほとんどの患者で部分的に有益であるにすぎず、また、有益でないと報告される患者も多数存在する。
より一般的には、メマンチン(EBIXATM)のような非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストは神経保護的であることが知られており、それらの作用は、ほぼ全て、主要な興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸の上昇によって引き起こされた興奮毒性状態にある神経が感受する。過剰なグルタミン酸はまた、MSまたは他の神経変性性適応の進行に寄与すると考えられる神経細胞アポトーシスの危険性を増大させる可能性がある。最近、FDAは、メマンチン(NAMENDATM)のアルツハイマー病の処置のための使用を米国において認可した。
c) 本適応における従来の他の治療法の使用
MSにおける免疫仲介CNS損傷を制限するため、幾つかの一般的治療方法、例えば抗原非特異的免疫抑制剤および処置、抗原特異的免疫抑制剤および処置、並びにサイトカイン特異的治療が試みられてきた。多発性硬化症に対する現在の単剤治療には、急性症状を緩和するメチルプレドニゾロン(SOLUMEDROLTM)のようなコルチコステロイド薬、塩酸チザニジン(ZANAFLEXTM)のような筋弛緩剤、および酢酸グラチラマー(COPAXONETM)およびメトキサントロン(NOVANTRONETM)のような他の生体分子が含まれる。特に、β-インターフェロン(IFN-β)、例えばインターフェロン-β1a(AVONEXTM、REIFTM)またはインターフェロン-β1b(BETASERONTM)が試験され、米国食品医薬品局(FDA)にMS治療の認可を受けた。他の薬物として、例えば、τ-インターフェロン(例えば米国特許番号6,060, 450を参照)、ビタミンDアナログ、例えば1,25(OH)(例えば米国特許番号5,716, 946を参照)、IFN-β-2(米国特許公開番号20020025304)、スピロゲルマニウム(例えば米国特許番号4,654, 333参照)、プロスタグランジン、例えばラタノプロスト、ブリモニジン、PGE1、PGE2、またはPGE3(例えば米国特許公開番号20020004525を参照)、テトラサイクリンおよびその誘導体、例えばミノサイクリン、ドキシサイクリン(米国特許公開番号20020022608)、が知られている。
[発明の概要]
本発明は、多発性硬化症を処置する方法、および多発性硬化症を処置するための医薬組成物を提供する。
ある態様において、本発明は、1またはそれ以上のアミノ-アダマンタン由来非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニスト、例えばメマンチン、リマンタジン、およびアマンタジン、を投与することにより多発性硬化症を処置する方法に関する。本態様において、非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストは、多発性硬化症を有する被験者に、多発性硬化症が処置されるか、または少なくとも部分的に緩和されるように投与される。非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストは、医薬組成物の一部として投与される。他の態様において、患者が診断を受け、例えば処置が必要か否か決定され、その上で患者を処置するために本発明に従い治療が施される。
ある態様において、本発明は、1またはそれ以上の非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニスト、例えばメマンチン、リマンタジン、およびアマンタジン、を投与することにより、多発性硬化症に関連する症状を処置する方法に関する。本態様においては、既知の非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストが、多発性硬化症を有する被験者に、その多発性硬化症が処置されるか、または少なくとも部分的に緩和されるように投与される。
多発性硬化症に関連または起因する症状には、疲労、痛み、および四肢のうずき;局所性および全身性しびれ、筋けいれんおよび筋脱力;腸および膀胱機能障害;歩行または起立時の平衡困難、が含まれる。非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストおよび/または多発性硬化症治療物質の量は、典型的には、症状を減少させ、かつ症状の減少を観察可能にするのに有効な量である。
本発明はまた、アミノ-アダマンタン由来非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニスト物質を含み、多発性硬化症を患う患者の処置に使用される組成物、を提供する。
ある態様において、非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニスト物質は、医薬組成物の一部として投与される。別の態様においては、患者が診断を受け、例えば処置が必要か否か決定され、その上で患者を処置するために本発明の医薬組成物が投与される。非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストの量は、典型的には、症状を減少させ、かつ症状の減少を観察可能にするのに効果的である。
本発明で用いるアミノ-アダマンタン由来非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニスト物質には、メマンチン(1−アミノ−3,5−ジメチルアダマンタン)、リマンタジン(1−(1−アミノエチル)アダマンタン)、またはアマンタジン(1−アミノ−アダマンタン)が含まれることが好都合である。他のアミノ-アダマンタン由来非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニスト物質は、米国特許5,061, 703に記載されている。
非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニスト物質は、通常30〜400 mg/日の投与量で投与される。例えば、メマンチンの投与量は、好ましくは30 mg/日より多く、例えば約30〜約80 mg/日である。メマンチンは、30、40、50、60、70、または80 mg/日で投与される。アマンタジンは、約150〜約400 mg/日、例えば、180、200、250、300、350、または400 mg/日で投与される。リマンタジンは、約150〜約400 mg/日、例えば180、200、250、300、350、または400 mg/日で投与される。メマンチンが特に好ましい。
本発明の治療は、経口、局所、鼻腔内、皮下、筋肉内、または静脈内投与により施すことができる。
本発明はさらに、治療上有効量の非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストおよびその使用説明書を含む、多発性硬化症を有する患者を処置するためのキット、に関する。
非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストを多発性硬化症を処置するのに有効な量で含む医薬組成物もまた、本発明に包含される。
上記記載は、以下の本発明の詳細な説明が理解できるように、また本発明の従来技術への貢献がより良く理解できるように、本発明のより重要な特徴を比較的広範に説明するものである。本発明の他の目的および特徴は、以下の詳細な説明により明らかになるであろう。
[発明の詳しい説明]
本発明の特徴その他の詳細は、ここにより具体的に記載され、また特許請求の範囲において指摘されるであろう。本明細書に記載される具体的態様は例示であり、本発明を限定するものでないことは理解されるであろう。本発明の主要な特徴は、本発明の範囲を逸脱することなく、様々な態様に用いることができる。割合およびパーセンテージは、特記なき限り全て重量による。本書類の様々なセクションに引用される科学論文、特許、特許出願は、引用により本明細書に含まれる。
定義
便宜のため、本明細書、実施例、添付の特許請求の範囲で用いる一部の用語をここに集める。
ここで用いる「物質」なる用語には、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、核酸(DNAおよびRNAを含む)、抗体、分子、化合物、抗生物質、または薬物、およびそれらの組み合わせ、が含まれる。
「処置する」には、状態、疾患、障害等を改善する結果となる作用、例えば軽減、減少、調節、または除去することが含まれる。
「被験者」なる用語は、好ましくは哺乳類を意味する。より好ましくは、被験者なる用語は霊長類を意味する。より好ましくは、「被験者」なる用語はヒトを意味する。
「多発性硬化症症状」には、一般的に観察される多発性硬化症の症状、例えば「Treatment of Multiple Sclerosis : Trial Design, Results, and Future Perspectives, ed. Rudick and D. Goodkin, Springer-Verlag, New York, 1992」に記載される症状、特に48-52頁に記載される症状、が含まれる。
「製薬上または薬理学上許容される」には、必要に応じて動物またはヒトに投与された場合に、有害反応、アレルギー反応、または他の不都合な反応を起こさない分子本体および組成物が含まれる。
「製薬上許容される担体」には、全ての溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張化剤および吸収遅延化剤等が含まれる。医薬活性物質のためのそのような媒体および物質の使用は、当業界で周知である。常套的媒体または物質が活性成分と不適合でない限り、それを治療用組成物に使用することは考えられる。補助的活性成分もまた、組成物に含めることができる。
「製薬上許容される塩」には、例えば塩酸またはリン酸のような無機酸、または酢酸、シュウ酸、酒石酸、マンデル酸のような有機酸等と形成される酸付加塩が含まれる。遊離のカルボキシル基と形成される塩もまた、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウム、または二酸化水素鉄のような無機塩基、およびイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ヒスチジン、プロカイン等のような有機塩基から誘導することができる。
「非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニスト」には、アミノ-アダマンタン、ニトロ-アミノ-アダマンタン、ニトロン-アダマンタン、ニトロキシド-アダマンタン、およびそれらの誘導体が含まれる。アミノ-アダマンタンおよび誘導体には、N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)型受容体のアンタゴニストとして作用する能力のあるアミノ-アダマンタンまたはアマンタジン由来分子、および製薬上許容されるそれらの塩およびエステルが含まれる。非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストファミリーのメンバーには、米国特許5,061, 703に記載のものが含まれる。好ましくは、本発明の非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストは、アマンタジン、メマンチンおよびリマンタジンである。
好ましい非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストは、NMDA拮抗性を有する活性な代謝物を生じず、かつ測定可能な血清レベルを有する。
アミノ-アダマンタン
ある種のアミノ-アダマンタン非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストは、病気を処置するために用いられている。非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストの1つがメマンチンであり、現在ドイツでアルツハイマー病の処置およびパーキンソン病関連けいれんの処置について認可されており(Schneider et al., Dtsch. Med. Wschr. 109: 987 (1984) )、また様々な神経変性疾患の処置について臨床試験中である。最近、FDAは、メマンチン(EBIXATM、NAMENDATM)のアルツハイマー病の処置のための使用を米国において認可した。
メマンチンのような非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストは神経保護的であることが知られており、それらの作用はほぼ全て、グルタミン酸レベルの上昇および細胞内カルシウム濃度の増大によって引き起こされた興奮毒性状態にある神経において発揮される。グルタミン酸は、重要な興奮性神経伝達物質である。過剰なグルタミン酸はまた、同様に神経変性の進行に寄与すると考えられている神経細胞アポトーシスの危険性を増大させる可能性がある。
理論に拘束されることを意図するものではないが、メマンチンは、NMDA受容体チャンネルのマイクロモルのアンタゴニストであることから、神経保護作用を発揮すると考えられる (Bormann J. , Eur. J. Pharmacol. 166: 59 1 (1989) )。メマンチンは、皮質および網膜培養神経細胞を、グルタミン酸、NMDAおよびHIV-1外殻タンパク質であるgpl20の毒性から保護する (Deyer et al., Science 248: 364,1990)。メマンチンは、in vitroおよびin vivoにおいて抗低酸素性を有する。メマンチンはまた、ラットにおけるキノリン酸誘発海馬損傷を防ぐ (Keilhoff et al., Eur. J. Pharmacol. 219: 451,1992)。他のNMDAチャンネルブロッカーとは構造がかなり異なるが、メマンチンは、脳膜への [3H]ジゾシルピン(dizocilpine)(Chen et al., J. Neurosci. 12: 4427,1992)の結合を阻害する。メマンチンはまた、他の神経伝達物質開口性イオンチャンネル型受容体、例えばニコチン性アセチルコリン受容体(Masou et al., Eur. J. Pharmacol. 130: 187 , 1986)および5-ヒドロキシトリプタミン5-HT3受容体(Reiser et al., Brain Res. 443: 338, 1988)を遮断する。メマンチンは、in vitroおよびin vivoにおいて、抗低酸素性を示す。
他のNMDAアンタゴニストと比較して、メマンチンは、PCPおよびMK-801受容体部位で最も効果的に結合する能力を有することがヒト脳組織において報告されている(Kornhuber et al.,Eur J Pharmacol (Mod Pharmacol Sect) 1991 ; 206: 297- 300)。 メマンチンは、死後のヒト前頭葉において、治療的濃度でNMDA受容体のPCPおよびMK-801結合部位に結合し (Kornhuber et al.,Eur J Pharmacol 1989 ; 166:589-590)、膜電流を減少させる(Bormann,Eur J Pharmacol 1989; 66: 591-592)。
化学的には、メマンチン(EBIXATM, NAMENDATM)は、アダマンタン類の、1−アミノ−3,5−ジメチルアダマンタンである。
Figure 2006521408
メマンチンは、好ましい薬理学的性質を有し、耐用性が良好であり、かつ副作用が最小限で長年臨床にて使用されている(Kornhuber et al., J Neural Transm Suppl 1994; 43: 91-104)。メマンチンは、他のNMDAアンタゴニスト、例えばフェンシクリジンおよびケタミン、に見られるような認知異常、興奮、混乱、および精神異常のような深刻な副作用を伴うことは滅多にない(Rabey et al., J Neural Transm 1992; 4: 277-282; Riederer et al., Lancet, 1991 Oct 19; 338 (8773): 1022-3)。 メマンチンは、主としてヨーロッパで処方対象である老人集団において耐用性が良好である(Grtelmeyeret al., Arzneim-Forsch/Drug Res 1992 ; 42: 904-913)。
理論に拘束されないが、メマンチンが認知欠損および精神異常をあまり誘発しないのは、ケタミンのような他のNMDAアンタゴニストと比較して視床下部-下垂体軸(HPA)に対する作用がごくわずかであることによる可能性がある。NMDA受容体は、コルチゾール過剰症(hypercortisolemia)に到るHPA軸からのホルモン放出の生理学的脈動調節に関与することが報告されている(Bhat et al., Neuroendocrinology. 62 (2):187-97,178-186 (1995) )。多発性硬化症における精神症状および認知欠損は、このHPA過活性に続くドパミン活性の上昇が関連している(Walder etal., Biol Psychiatry 2000 ; 48: 1121-1132)。メマンチンがHPA軸に対する作用およびその結果のドパミン活性上昇を欠くことは、この薬物について精神異常が見られる割合が低いことを説明しうる。
メマンチンは、顕著な神経栄養性および調節性を有し、グルタミン酸作動性神経伝達を調節するのに使用できる一方で、直接的細胞内機構を介して強い神経栄養作用を提供する。メマンチンは、強力な非競合的電位依存性NMDAアンタゴニストの性質を示し、MK-801に匹敵する効果を有する(Bormann, Eur J Pharmacol 1989 ; 66: 591-592を参照)。メマンチンはまた、抗けいれん性および神経保護性、さらにin vitroにおけるドパミン様作用を示す(Maj, Arzneim Forsch/Drug Res 1982; 32: 1236-1273)。メマンチンは1978年から使用されており、ドイツにおいて、集中力および記憶障害、興味および意欲の消失、早期疲労、および痴呆症候群の主症状を伴う軽度および中程度の脳動作障害の処置に、および注意と意識集中(覚醒)の増大が必要な疾患において認可されている。メマンチンが使用可能な他の適応は、皮質および脊髄性けいれん、パーキンソンおよびパーキンソン様疾患である。
神経変性後、グルタミン酸放出が減少した状態では、メマンチンはシグナル伝達および神経細胞の活性化を改善する。大量のグルタミン酸が放出された状態、例えば虚血状態では、メマンチンは、神経細胞に対するグルタミン酸の興奮毒性作用を仲介するNMDA受容体を遮断する。その神経保護性は、グルタミン酸の増加を伴う病態におけるNMDA受容体拮抗作用によると考えられる。パーキンソン病におけるメマンチンの有効性は、グルタミン酸作動性皮質-線条体経路および視床下部淡蒼球(subthalamicopallidal)経路の活性の上昇を中和(または調節)する能力によると示唆されている(Klockgether and Turski, Trends Neurosci 1989 ; 12: 285-286; Ann Neurol 1990; 28: 539-546, and Schmidt et al., Trends Neurosci 1990 ; 13: 46-47)。この効果は、ドパミンまたはノルエピネフリン放出とは無関係である。
メマンチンは、パーキンソン病や痴呆のような他の神経学的状態で一般的に見られる欠損症状およびうつ症状に有効であることが長年報告されている。メマンチンは、痴呆およびパーキンソン病患者の研究において、憂うつ感、不安、意欲の消失、身体障害、覚醒障害、短期記憶および集中力を顕著に改善した。これらの研究のうち幾つかでは、メマンチンによる多動、不穏、多幸感の有害事象もまた報告された。したがって、メマンチンは、多発性硬化症の症状に対して同様の活性化作用を有する可能性がある。
様々な苦痛の処置に効果的であることが証明されている他の非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストは、例えばリマンタジン(1−(1−アミノエチル)アダマンタン、FLUMADINETM)であり、ヒトにおけるインフルエンザの予防および処置に用いられる。
Figure 2006521408
アマンタジン(1-アミノ-アダマンタン、SYMMETRELTM)は、インフルエンザとパーキンソン病の両方の治療に用いられている(Schwab et al., J. Am. Med. Assoc. (1969) 208: 1168)。
Figure 2006521408
本発明また、多発性硬化症の処置に有効な量で非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストを含有する医薬組成物も包含する。本明細書に記載の方法は、in vivoまたはin vitro(またはex vivo)のいずれにおいても実施できる。
本発明の組成物に用いる非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニスト物質は、通常30〜400 mg/日で投与される。例えば、メマンチンについては、投与量は30 mg/日を超えることが好ましく、例えば約30〜約80 mg/日である。メマンチンは、30、40、50、60、70、または80 mg/日で投与される。アマンタジンは、約150〜約400 mg/日、例えば180、200、250、300、350、または400 mg/日で投与される。リマンタジンは、約150〜約400 mg/日、例えば、180、200、250、300、350、または400 mg/日で投与される。特にメマンチンが好ましい。好ましい態様において、本発明の化合物は、1日1回または1日2回、経口投与される。
本発明は、多発性硬化症を処置するためのより有効な方法、およびその方法において使用できる多発性硬化症を処置するための医薬組成物を提供する。ある態様において、本発明は、1またはそれ以上の非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストを含有する組成物を投与することにより多発性硬化症を患う患者を処置する方法に関する。
ある態様において、多発性硬化症を有する被験者に多発性硬化症が処置されるか、または少なくとも部分的に緩和されるように非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストを投与する、多発性硬化症を処置する方法が開示される。非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストは、医薬組成物の一部として投与される。別の態様では、患者を診断して例えば処置が必要か否かを決定し、その患者を処置するために本発明の組成物を投与する。非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストの量は、典型的には、症状を減少させ、かつそれら症状の減少を観察可能にするのに有効である。
投与計画
本発明の組成物は、患者の多発性硬化症を所望のように処置するのに適した方法で投与する。
本発明は、多発性硬化症を処置するためのより有効な方法、およびそのような方法で使用できる多発性硬化症を処置するための医薬組成物を提供する。
本発明はさらに、多発性硬化症を有する患者を処置するためのキットであって、その状態の症状を処置するか、または少なくとも部分的に緩和するため治療上有効量の非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストおよびその使用説明書を含むもの、に関する。
本発明は、多発性硬化症症状の減少に適する。多発性硬化症に関連または起因する症状には、疲労、痛み、および四肢のうずき;局所性および全身性しびれ、筋けいれんおよび筋脱力;腸および膀胱機能障害;並びに歩行および起立時の平衡困難が含まれる。非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストの量は、典型的には、症状を減少させ、かつそれら症状の減少の観察を可能とするのに有効である。
患者にその処置が有益であるか否かを評価するには、患者の症状を、定量的方法、例えば動作機能障害症状の減少、認知能力の改善もしくは認知能力下降の減少、または総体的精神症状の減少、によって調べる。処置が成功した場合、患者の病状は改善されるであろう(すなわち、症状の減少、認知能力の改善もしくは認知能力下降の減少、または総体的精神症状の減少)。
全ての薬物と同様に、投与量は、処置の成功および患者の健康にとって重要な部分である。いずれの場合も、特定の範囲内で、医師が患者にとって最善の投与量を患者の性別、年齢、体重、病理学的状態その他のパラメーターに従い決定しなければならない。
本発明の医薬組成物は、治療上有効量の活性物質を含有する。化合物の量は、処置対象の患者に依存するであろう。適正な量を決定するには、患者の体重、病気の重症度、投与方法、および処方する医師の判断が考慮されなければならない。非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストの治療上有効量の決定は、当業者が十分可能な範囲である。
ある場合においては、患者を処置するため、医薬品添付文書に記載の範囲外の投与量を使用する必要がある。これらの場合は、処方する医師には明らかであろう。それが必要な場合、医師はまた、特定の患者の応答に連動して何時どのように処置を中断するか、調整するか、または終了するかも理解しているであろう。
製剤および投与
本発明の化合物は、適切に製剤化された投与形態で投与される。化合物は、製薬上許容される塩の形態で、または医薬組成物に含まれて投与される。医薬組成物に含まれて投与される化合物は、治療上有効量がその組成物中に存在するように、適した担体または賦形剤と混合される。「治療上有効量」なる用語は、所望のエンドポイントを達成する(例えば、多発性硬化症に関連する症状を減少させる)のに必要な化合物の量を意味する。
非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストを含む医薬組成物を製剤化するため、固体、半固体、液体および気体形態を含む様々な製剤が、使用可能である。製剤化および投与のための技術は、「Remington: The Science and Practice of Pharmacy, Twentieth Edition」(Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia, PA)に見られる。錠剤、カプセル、ピル、粉末、顆粒、糖衣錠、ゲル、スラリー、軟膏、溶液、坐剤、注射剤、吸入剤、およびエアロゾルが、そのような製剤の例である。製剤は、局所または全身性いずれの方法でも、あるいは持効性または徐放性の様式で、投与することができる。組成物は、様々な方法で投与することができる。好ましい態様において、投与経路は経口である。他の態様において、経路として、頬側、直腸、非経口、腹腔内、皮内、経皮、鼻腔内、および気管支内手段を用いることができる。本発明の組成物は、本明細書に記載の安定化剤、担体、および/またはカプセル化製剤を含む様々な製薬的賦形剤と組み合わせて投与してもよい。
本開示に照らせば、医薬組成物または薬理学的組成物の製剤は、当業者に理解されるであろう。典型的には、そのような組成物は、固体形態で、錠剤または他の経口投与用製剤として、時限放出カプセルとして、調製することができる。
ヒトへ投与するには、FDAが要求する無菌CMC製造基準を満たした製剤でなければならない。
化合物の投与は、経口送達が予想される(固体または液体)。本発明の化合物の特に好都合な投与頻度は、1日1回または1日2回である。
製剤化後、投与製剤に適合する方法で、かつ薬理学上有効な量で、この治療剤が投与される。製剤は、容易に様々な投与形態で投与され、例えば前記の経口製剤であるが、薬物放出改変錠剤およびカプセル等も用いることができる。この点に関し、活性成分の含量および投与する組成物の量は、処置される宿主の動物に依存する。投与に必要な正確な活性化合物の量は、実施者の判断に依存し、かつ各個体に特有である。
典型的には、活性化合物を分散させるのに必要となる組成物の最低量が使用される。適した投与計画もまた多様であるが、典型的には、始めに化合物を投与し、結果をモニターし、そしてさらに投与量を調整して間をおき投与するであろう。本発明の化合物は、水溶性または非水溶性溶媒に溶解、懸濁または乳化して製剤化することができる。植物油(例えば、ゴマ油)または同様の油、合成脂肪酸グリセリド、高級脂肪酸およびプロピレングリコールのエステルが、非水溶性溶媒の例である。ハンクス液、リンガー液、または生理食塩水のような水溶液もまた、使用可能である。
遊離塩基または製薬上許容される塩の活性化合物の溶液は、ヒドロキシプロピルセルロースのような界面活性剤を適切に混合した水にて調製することができる。分散液もまた、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、およびそれらの混合物にて、並びに油にて、調製することができる。通常の保存および使用条件下では、これら製剤は、微生物の成長を防止するため保存剤を含む。
経口製剤は、当業界にて周知の製薬上許容される担体と組み合わせることで製剤化することができる。担体は、例えば錠剤、ピル、カプセル、溶液、懸濁液、徐放製剤、患者が経口摂取するための粉末、液体またはゲルとして、化合物を製剤化することを可能にする。経口用製剤は、化合物を固体賦形剤と混合し、場合により得られた混合物を粉砕し、適した補助剤を添加し、そしてその顆粒混合物を加工するなど、様々な方法で得られる。以下のリストには、経口製剤に使用可能な賦形剤の例が含まれる:乳糖、ショ糖、マンニトール、またはソルビトールのような糖;トウモロコシデンプン、グルテン不含小麦デンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカント・ゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびポリビニルピロリドン(PVP)のようなセルロース製剤。経口製剤は、例えば製薬グレードのマンニトール、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウム等のような、通常用いられる賦形剤を含有する。
ある特定の態様において、経口医薬組成物は、不活性な希釈体または吸収可能な食用担体を含有するであろうし、あるいは硬または軟ゼラチンカプセルに封入されてもよく、圧縮して錠剤とされてもよく、食品または食物と直接あわせてもよい。治療的経口投与のため、活性化合物を賦形剤とあわせて、摂取可能な錠剤、バッカル錠、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁液、シロップ、ウェーハ等の形態で使用することができる。そのような組成物および製剤は、活性化合物を少なくとも0.1%含有すべきである。無論、組成物および製剤の前記割合は様々であり、ユニット重量の約2〜約75%、好ましくは25〜60%が好都合であろう。このような治療上有用な組成物中の活性化合物の量は、適した投与量が得られるであろう量である。
錠剤、トローチ、ピル、カプセル等はまた、以下のものを含むことができる:トラガカント・ゴム、アカシア、コーンスターチ、またはゼラチンのような結合剤;第二リン酸カルシウムのような賦形剤;コーンスターチ、ジャガイモデンプン、アルギン酸等の崩壊剤;ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤;およびショ糖、乳糖、またはサッカリンのような甘味料、およびペパーミント、ウィンターグリーン油、またはチェリーフレーバーのような着香剤を添加してもよい。投与ユニット形態がカプセルの場合、上記タイプの物質に加えて、液体担体を含んでもよい。様々な他の物質が、コーティングとして、あるいは投与ユニットの物理学的形態を修飾するため、存在してもよい。例えば、錠剤、ピル、またはカプセルは、シェラック、糖またはその両方によりコートしてもよい。エリキシルのシロップは、活性化合物、甘味料としてスクロース、保存剤としてメチルおよびプロピルパラベン、色素、およびチェリーまたはオレンジフレーバーのような着香剤を含むことができる。
本発明の組成物はまた、エアロゾルスプレー製剤にて加圧パック、ネブライザーから、または乾燥粉末吸入器から、送達することもできる。ネブライザーに使用可能な適した噴霧剤には、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、および二酸化炭素が含まれる。投与量は、加圧エアロゾルの場合、調節済みの量の化合物が送達されるようにバルブを準備することで決定できる。
吸入または注入用組成物には、製薬上許容される水性または有機性溶媒またはそれらの混合物における溶液および懸濁液、並びに粉末が含まれる。液体または固体組成物は、前述のような適した製薬上許容される賦形剤を含んでも良い。好ましくは、組成物は、局所または全身効果を目的として経口または経鼻吸入経路によって投与される。組成物、好ましくは無菌の製薬上許容される溶媒における組成物は、不活性ガスを使用して噴霧することができる。噴霧された溶液は、噴霧装置から直接吸い込まれてもよく、あるいは噴霧装置がフェイスマスク、テントまたは間欠的陽圧呼吸器に連結していてもよい。溶液、懸濁液、または粉末組成物は、好ましくは経口または経鼻にて、製剤を適切な形で送達する装置から投与すればよい。
他の投与方法に適するさらなる製剤には、直腸カプセルまたは坐剤が含まれる。坐剤に関して、古典的な結合剤および担体には、例えばポリアルキレングリコールまたはトリグリセリドが含まれる。そのような坐剤は、活性成分を0.5%〜10%、好ましくは1%〜2%の範囲で含有する混合物から形成することができる。
本発明の方法により処置される被験者は、哺乳類、より好ましくはヒトである。これら方法の以下の性質および適応は、基本的にヒトを対象として記載されるであろうが、それらはまた、類人猿、サル、イヌ、マウス等の非ヒト哺乳類にも適用可能である。それゆえ本発明はまた、獣医学的にも使用可能である。
本発明の医薬組成物は、多発性硬化症を処置するために使用される。本発明の医薬組成物はまた、多発性硬化症に起因する症状を処置することができる。多発性硬化症に関連または起因する症状には、不随意運動、異常運動、および舞踏病のような運動障害;知的低下、精神的柔軟性困難、新規情報学習困難、および想起困難のような認知変化;および、うつ、不安、強迫、短気、衝動、ひきこもり、活動開始困難、精神異常、幻覚、妄想、自殺傾向、が含まれる。
実施例1:メマンチン試験
本実施例において、多発性硬化症のためのメマンチン投与量の一連の比較試験を示す。本試験は、様々な投与量のメマンチンの、多施設、二重盲検、無作為、プラセボ対照有効性試験である。本試験には、6〜10箇所の125人のMS患者を登録する。試験期間は1年である。
患者
本試験の対象とする患者には、年齢18歳から55歳、過去2年以内に再発寛解型MS(RR-MS)と診断されたIFN未感作患者が含まれる。そのような患者は、典型的には、脳のMRI走査で脱随所見があり、拡大障害度尺度(Extended Disability Status Scale、EDSS)スコアが0〜3.5の間である。
試験設計
二重盲検処置有効性試験(Treatment, Double-Blind, Efficacy Study)
試験評価
はじめのスクリーニング評価には、完全な神経学的および医学的病歴、および拡大障害度尺度(extended disability status scale、EDSS)、歩行運動インデックス(Ambulation Index、AI)、疾患段階(DS)スケールMS機能集成値(DS scale MS functional composite score)、PASAT、9ホール・ペグ・テスト(9 hole peg test)、および25歩歩行時間などの身体的および神経学的検査が含まれる。12リード心電図 (EKG)および胸部X線が予定される。電解質および甲状腺刺激ホルモン(TSH)レベルとともに血液生化学検査を行う。脳MRI(ガドリニウム有りまたは無し)、尿検査、および尿妊娠検査(生殖能のある女性)を行う。機構研究のため、血液を収集する。
試験第1日目に、神経学的検査およびMRI走査を繰り返し行う。患者は、始めの24週の処置期間中4週毎に、さらに36週目および48週目に、定期的なフォローアップのために試験施設に戻る。評価医師によるFSおよびEDSSスコアリングを含む詳細な神経学的評価は、ベースライン、12、24、36、および48週目に、また再発評価の必要に応じて行う。血液学的生化学試験および甲状腺機能試験のため、また中和抗体(Nab)タイターの測定のため、連続して血液試料を採取する。再発は、発熱なしに少なくとも24時間続き、臨床的安定または改善が少なくとも30日先行し、盲検評価者による神経学的検査において適当な客観的所見が伴う、新しい症状の発現または以前の症状の悪化、として規定される。MRI走査は、試験第1日目および24週まで4週毎に行う。48週目に最後の走査を行い、試験開始前の走査を適格化する。重要なエンドポイントは、24週の間に再発しなかった患者の割合である。
処置
患者は、無作為に、以下の試験治療群のうち1つを受ける:治療群1: メマンチン 30 mg /日、経口;治療群2: メマンチン 40 mg/日; 治療群3: メマンチン 50 mg/日; 治療群4: メマンチン 60 mg/日 ; 治療群5 : メマンチン 70 mg/日; 治療群6: メマンチン 80mg/日 ; 治療群7: プラセボ。試験は、全部で1年間継続する。
実施例2:アマンタジン試験
本実施例においては、多発性硬化症のためのメマンチン投与量の一連の比較試験を示す。本試験は、メマンチンの各種投与量についての、多施設、二重盲検、無作為、プラセボ対照有効性試験である。本試験には、6〜10箇所の125人のMS患者を登録する。試験期間は1年である。
患者
本試験の対象とする患者には、年齢18歳から55歳、過去2年以内に再発寛解型MS(RR-MS)と診断されたIFN未感作患者が含まれる。そのような患者は、典型的には、脳のMRI走査で脱随所見があり、拡大障害度尺度(Extended Disability Status Scale、EDSS)スコアが0〜3.5の間である。
試験設計
二重盲検処置有効性試験
試験評価
はじめのスクリーニング評価には、完全な神経学的および医学的病歴、および拡大障害度尺度(EDSS)、歩行運動インデックス(AI)、疾患段階(DS)スケールMS機能集成値、PASAT、9ホール・ペグ・テスト、および25歩歩行時間などの身体的および神経学的検査が含まれる。12リード心電図 (EKG)および胸部X線が予定される。電解質および甲状腺刺激ホルモン(TSH)レベルとともに血液生化学検査を行う。脳MRI(ガドリニウム有りまたは無し)、尿検査、および尿妊娠検査(生殖能のある女性)を行う。機構研究のため、血液を収集する。
試験第1日目に、神経学的検査およびMRI走査を繰り返し行う。患者は、始めの24週の処置期間中4週毎に、さらに36週目および48週目に、定期的なフォローアップのために試験施設に戻る。評価医師によるFSおよびEDSSスコアリングを含む詳細な神経学的評価は、ベースライン、12、24、36、および48週目に、また再発評価の必要に応じて行う。血液学的生化学試験および甲状腺機能試験のため、また中和抗体(Nab)タイターの測定のため、連続して血液試料を採取する。再発は、発熱なしに少なくとも24時間続き、臨床的安定または改善が少なくとも30日先行し、盲検評価者による神経学的検査において適当な客観的所見が伴う、新しい症状の発現または以前の症状の悪化、として規定される。MRI走査は、試験第1日目および24週まで4週毎に行う。48週目に最後の走査を行い、試験開始前の走査を適格化する。重要なエンドポイントは、24週の間に再発しなかった患者の割合である。
処置
患者は、無作為に、以下の試験治療群のうち1つを受ける:治療群1: アマンタジン 180 mg /日、経口;治療群2: アマンタジン 200 mg/日; 治療群3: アマンタジン 250 mg/日; 治療群4: アマンタジン 300 mg/日 ; 治療群5 : アマンタジン 350 mg/日; 治療群6: アマンタジン 400 mg/日 ; 治療群7: プラセボ。試験は、全部で1年間継続する。
実施例3:リマンタジン試験
本実施例において、多発性硬化症のためのメマンチン投与量の一連の比較試験を示す。本試験は、メマンチンの各種投与量についての、多施設、二重盲検、無作為、プラセボ対照有効性試験である。本試験には、6〜10箇所の125人のMS患者を登録する。試験期間は1年である。
患者
本試験の対象とする患者には、年齢18歳から55歳、過去2年以内に再発寛解型MS(RR-MS)と診断されたIFN未感作患者が含まれる。そのような患者は、典型的には、脳のMRI走査で脱随所見があり、拡大障害度尺度(Extended Disability Status Scale、EDSS)スコアが0〜3.5の間である。
試験設計
二重盲検処置有効性試験
試験評価
はじめのスクリーニング評価には、完全な神経学的および医学的病歴、および拡大障害度尺度(EDSS)、歩行運動インデックス(AI)、疾患段階(DS)スケールMS機能集成値、PASAT、9ホール・ペグ・テスト、および25歩歩行時間などの身体的および神経学的検査が含まれる。12リード心電図 (EKG)および胸部X線が予定される。電解質および甲状腺刺激ホルモン(TSH)レベルとともに血液生化学検査を行う。脳MRI(ガドリニウム有りまたは無し)、尿検査、および尿妊娠検査(生殖能のある女性)を行う。機構研究のため、血液を収集する。
試験第1日目に、神経学的検査およびMRI走査を繰り返し行う。患者は、始めの24週の処置期間中4週毎に、さらに36週および48週目に、定期的なフォローアップのために試験施設に戻る。評価医師によるFSおよびEDSSを含む詳細な神経学的評価は、ベースライン、12、24、36、および48週目に、また再発評価の必要に応じて行う。血液学的生化学試験および甲状腺機能試験のため、また中和抗体(Nab)タイターの測定のため、連続して血液試料を採取する。再発は、発熱なしに少なくとも24時間続き、臨床的安定または改善が少なくとも30日先行し、盲検評価者による神経学的検査において適当な客観的所見が伴う、新しい症状の発現または以前の症状の悪化、として規定される。MRI走査は、試験第1日目および24週まで4週毎に行う。48週目に最後の走査を行い、試験開始前の走査を適格化する。重要なエンドポイントは、24週の間に再発しなかった患者の割合である。
処置
患者は、無作為に、以下の試験治療群のうち1つを受ける:治療群1: リマンタジン 180 mg /日、経口;治療群2: リマンタジン 200 mg/日; 治療群3: リマンタジン 250 mg/日; 治療群4: リマンタジン 300 mg/日 ; 治療群5 : リマンタジン 350 mg/日; 治療群6: リマンタジン 400 mg/日 ; 治療群7: プラセボ。試験は、全部で1年間継続する。
均等物
当業者は、通常の実験のみによって、本明細書に記載の具体的手段の均等物を認識し、あるいは確かめることが出来るであろう。そのような均等物は、本発明の範囲内であり、以下のクレームによりカバーされる。クレームにより規定される本発明の精神および範囲から離れることなく、様々な置換、変更、および修飾をなすことができる。他の局面、利点、および修飾は、本発明の範囲内である。本出願全体を通じて引用された全ての文献、交付済み特許、および特許公開公報は、引用により完全に本明細書に含まれる。本発明およびその態様のため、これら特許、出願、その他の書類に記載の適切な要素、工程、および方法が選択可能である。

Claims (17)

  1. 多発性硬化症を処置する方法であって、多発性硬化症を有する被験者にその多発性硬化症が処置されるか、または少なくとも部分的に緩和されるように非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストを投与することを含む方法。
  2. 多発性硬化症を処置する方法であって、それを必要とする患者に非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストを含む医薬組成物を該患者においてその多発性硬化症を処置するのに有効な量で投与することを含む方法。
  3. 多発性硬化症を処置する方法であって、処置が必要な患者を診断し、そしてそれを必要とする患者に多発性硬化症が処置されるか、または少なくとも部分的に緩和されるように非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストを投与することを含む方法。
  4. 非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストの量が、症状を減少させ、かつ症状の減少を観察可能にするのに有効である、請求項1記載の方法。
  5. 非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストが、メマンチン、リマンタジン、およびアマンタジンよりなる群から選択される、請求項1記載の方法。
  6. 処置が経口で施される、請求項1記載の方法。
  7. 非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストの量が少なくとも約30〜400 mg/日である、請求項1記載の方法。
  8. 非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストの量が少なくとも約30〜180 mg/日である、請求項1記載の方法。
  9. 非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストの量が少なくとも約30〜80 mg/日である、請求項1記載の方法。
  10. 非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストの量が少なくとも約180〜400 mg/日である、請求項1記載の方法。
  11. 治療上有効量の非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストおよびその使用説明書を含む、多発性硬化症を有する患者を処置するためのキット。
  12. 非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストがメマンチン、リマンタジン、およびアマンタジンよりなる群から選択される、請求項11記載のキット。
  13. 多発性硬化症を処置するのに有効な量で非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストを含む医薬組成物。
  14. 非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストがメマンチン、リマンタジン、およびアマンタジンよりなる群から選択される、請求項13記載の医薬組成物。
  15. 多発性硬化症を処置する方法であって、多発性硬化症の症状を有する被験者に該症状を減少させ、かつ該症状の減少を観察可能にするのに有効な量で非競合的NMDA受容体チャンネルアンタゴニストを投与することを含む方法。
  16. 症状が、疲労、痛み、および四肢のうずき、局所性しびれ、全身性しびれ、筋けいれん、筋脱力;腸機能障害、膀胱機能障害;並びに歩行および起立時の平衡困難よりなる群から選択される、請求項15記載の方法。
  17. 多発性硬化症を有する被験者にメマンチンを少なくとも30 mg/日の投与量で投与することを含む、多発性硬化症を処置する方法。
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