JP2006521317A - プロペンからアクロレインへの不均一系接触部分気相酸化法 - Google Patents

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Abstract

反応ガス出発混合物を、<160Nlプロペン/l固定床触媒バルク・hのプロペン負荷で、2つの連続した反応領域A、B中に収納されている固定床触媒バルク上で酸化し、その際、反応領域Aの内部の反応ガス混合物の最高温度が反応領域Bの内部の反応ガス混合物の温度を上回る、プロペンからアクロレインへの不均一系接触部分気相酸化法。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、分子酸素及びプロペンをO:C≧1のモル比で含有する、プロペン、分子酸素及び少なくとも1種の不活性ガスを含有する反応ガス出発混合物を、一つの反応工程において、2つの空間的に連続した反応領域A、B中に配置されている固定床触媒バルクに導通し、その際、反応領域Aの温度は290〜380℃の範囲内の温度であり、かつ反応領域Bの温度は同様に290〜380℃の範囲内の温度であり、かつ前記の固定床触媒バルクの活性材料は元素Mo、Fe及びBiを含有する少なくとも1種の多重金属酸化物であり、反応領域Aは40〜80モル%のプロペンの変換率にまでわたっており、かつ反応ガス出発混合物が固定床触媒バルク全体を1回だけ通過した際にプロペン変換率は≧90モル%であり、かつアクロレイン形成の選択率は、反応したプロペンに対して≧90モル%であり、その際、反応ガス出発混合物が反応領域を導通する時間的順序は反応領域のアルファベット順に相当する、プロペンからアクロレインへの不均一系接触部分気相酸化法に関する。
上記のプロペンからアクロレインへの接触気相酸化法は一般に公知であり(例えばDE−A19910506参照)、殊にプロペンから出発する二工程の接触気相酸化によるアクリル酸の製造における第一の酸化工程として重要である。アクリル酸は、そのままで、又はアルキルエステルの形で、例えば接着剤として適当なポリマーの製造のために使用される重要なモノマーである。アクロレインは重要な中間生成物である。
従って、反応ガス混合物を爆発範囲外に保持するために、分子酸素及び反応物の他に、反応ガス出発混合物は特に不活性ガスを含有する。
そのようなプロペンからアクロレインへの不均一系接触部分気相酸化の目標設定は、反応ガス混合物を他の所定の周辺条件下で反応工程に1回だけ通過させた際に、アクロレイン(主生成物)の出来るだけ高い収率AACを達成することである(これは、使用されたプロペンのモル数に対する、アクロレインへと反応したプロペンのモル数である)。
そのようなプロペンからアクロレインへの不均一系接触部分気相酸化のもう1つの目標設定は、アクロレインの出来る限り高い空時収率(RZAAC)を達成することである(これは、連続的な処理方式において、時間及び使用される固定床触媒バルクの体積(リットル)当たりで生じるアクロレインの全量である)。
収率AACが一定である場合、プロペンでの反応工程の固定床触媒バルクの負荷が大きい程空時収率は大きくなる(これは、標準リットルでのプロペンの量(=Nl;相応するプロペン量が標準条件で、即ち25℃かつ1バールで占めるであろうリットルでの体積)であると解釈され、これは反応ガス出発混合物の成分として、1時間当たり、固定床触媒バルク1リットルに導通される)。
従って刊行物WO01/36364、DE−A19927624、DE−A19948248、DE−A19948523、DE−A19948241及びDE−A19910506の教示は、本質的に一定のAACにおいて、反応工程の固定床触媒バルクのプロペン負荷を著しく高めることに向けられている。これは本質的に、反応工程における固定床触媒バルクをそれぞれ2つの空間的に連続した温度領域(反応領域)内に配置することにより成功する。固定床触媒バルクのプロペン負荷は、この場合、≧160Nl/l固定床触媒バルク・hとなるように選択され、かつそれぞれの第二の(反応ガス混合物の流動方向における)温度領域の温度は、第一の温度領域の温度を少なくとも5℃上回らねばならない。
同様に、EP−A1106598にも、プロペンからアクロレインへの不均一系接触部分気相酸化のための高負荷処理方式の方法が教示されており、その際、反応工程の固定床触媒バルクは複数の温度領域内に配置されている。この場合、EP−A1106598の教示によれば、反応ガス混合物の流動方向での後続の温度領域の温度差は、先行する温度領域の温度よりも5℃を上回って高いか、又は5℃未満高くてよく、その際、EP−A1106598では、どのような条件下でより大きな温度差を適用すべきであり、かつどのような条件下でより小さい温度差を適用すべきであるかが完全に未決定のままである。
EP−A1106598でも、反応領域又は温度領域の温度をどう解釈すべきであるかが完全に未決定のままである。
これとは異なり、引用された先行技術の残りの刊行物では、反応領域の温度とは、化学反応の不在下に方法を実施する際に反応領域中に存在する固定床触媒バルクの温度であると解釈されている。この反応領域の内部の温度が一定ではない場合、反応領域の温度という概念は、ここでは反応領域に沿った固定床触媒バルクの温度の(数値)平均値を指す。この場合、個々の反応領域の調温は本質的に互いに無関係に行われるため、反応領域が常に温度領域に相当することは本質的なことである。反応領域の温度の上記の定義は、本願明細書においても当てはまる。
プロペンからアクロレインへの不均一系接触部分気相酸化は顕著な発熱反応であるため、固定床触媒バルクを反応的に通過する際の反応ガス混合物の温度は、通常、反応領域の温度と異なる。前記の反応ガス混合物の温度は、通常、反応領域の温度を上回っており、かつ反応領域の内部で、通常、最大(高温点最大)を通過するか又は最大値から出発して低下する。
しかしながら先行技術の教示の欠点は、先行技術が専ら複数領域の装置を高いプロペン負荷下で運転することに向けられていることである。これは、そのような処理方式には必ず高いRZAACが付随するという点で不利である。しかしながらこれはアクロレイン及び/又はアクリル酸の相応する市場の需要を必要とする。後者がない場合(例えば一時的に)、複数領域の装置を必ず比較的低いプロペン負荷で運転させねばならず、その場合更に、反応したプロペンに対するアクロレイン形成のできる限り高い選択率が、得ようと努力すべき目標パラメータとして重要である(SAC)。これは、複数領域の装置を1回だけ通過した際に反応したプロペンのモル数に対する、複数領域の装置を1回だけ通過した際に形成されるアクロレインのモル量である。
従って本発明の課題は、<160Nl/l・hのプロペン負荷で、アクロレイン形成を出来る限り高い選択率で行う、複数領域の装置内でのプロペンからアクロレインへの不均一系接触部分気相酸化法を提供することであった。
それに応じて、分子酸素及びプロペンをO:C≧1のモル比で含有する、プロペン、分子酸素及び少なくとも1種の不活性ガスを含有する反応ガス出発混合物を、一つの反応工程において、2つの空間的に連続した反応領域A、B中に配置されている固定床触媒バルクに導通し、その際、反応領域Aの温度は290〜380℃の範囲内の温度であり、かつ反応領域Bの温度は同様に290〜380℃の範囲内の温度であり、かつ前記の固定床触媒バルクの活性材料は元素Mo、Fe及びBiを含有する少なくとも1種の多重金属酸化物であり、反応領域Aは40〜80モル%のプロペンの変換率にまでわたっており、かつ反応ガス出発混合物が固定床触媒バルク全体を1回だけ通過した際にプロペン変換率は≧90モル%であり、かつアクロレイン形成の選択率は、反応したプロペンに対して≧90モル%であり、その際、反応ガス出発混合物が反応領域を導通する時間的順序は反応領域のアルファベット順に相当する、プロペンからアクロレインへの不均一系接触部分気相酸化法において、
a)反応ガス出発混合物中に含まれるプロペンでの固定床触媒バルクの負荷が、<160Nlプロペン/l固定床触媒バルク・hかつ≧90Nlプロペン/l固定床触媒バルク・hであり、
b)固定床触媒バルクにわたって、反応ガス混合物の流動方向における固定床触媒バルクの比体積活性は一定であるか又は少なくとも1回増加し、かつ
c)反応ガス混合物が反応領域Aの内部で示す最高温度TmaxAと、反応ガス混合物が反応領域Bの内部で示す最高温度TmaxBとから形成される差TmaxA−TmaxBが≧0℃であることを特徴とする、プロペンからアクロレインへの不均一系接触部分気相酸化法が見出された。
有利に、固定床触媒バルクの比体積活性は流動方向で少なくとも1回増加する。
通常、本発明による方法において、差TmaxA−TmaxBは80℃を上回らない。本発明によれば、有利にTmaxA−TmaxBは≧3℃かつ≦70℃である。極めて殊に有利に、TmaxA−TmaxBは本発明による方法において≧20℃かつ≦60℃である。
本発明による方法は、例えば、反応ガス出発混合物中に含まれるプロペンでの固定床触媒バルクの負荷が≧90Nlプロペン/l・hかつ≦155Nlプロペン/l・h、又は≧100Nlプロペン/l・hかつ≦150Nlプロペン/l・h、又は≧110Nlプロペン/l・hかつ≦145Nlプロペン/l・h、又は≧120Nlプロペン/l・hかつ≦140Nlプロペン/l・h、又は125Nlプロペン/l・hかつ≦135Nlプロペン/l・hである場合に有利であることが判明した。
当然のことながら、本発明による方法は、反応ガス出発混合物中に含まれるアクロレインでの固定床触媒バルクの負荷が<90Nlアクロレイン/l・hである場合にも用いられる。しかしながら、そのようにわずかな反応物質負荷での複数領域の装置の運転はなおも非経済的であろう。
本発明により必要とされる差TmaxA−TmaxBは、本発明による方法を実施する際、通常、一方では反応領域Aの温度のみならず反応領域Bの温度もが290〜380℃の範囲内にあり、他方では反応領域Bの温度(T)と反応領域Aの温度(T)との間の差、即ちT−Tが≦0℃かつ≧−20℃又は≧−10℃ないし≦0℃かつ≧−5℃、又はしばしば≦0℃かつ≧−3℃である場合に生じる。
即ち、高い負荷に関する先行技術の教示とは異なり、本発明による方法の場合、後続の領域の温度は通常先行する反応領域の温度よりも低い。
温度差T−Tに関する上記の内容は、反応領域Aの温度が305〜365℃の有利な温度範囲内、ないし、310〜340℃の殊に有利な範囲内にある場合にも当てはまる。
作業圧力は、本発明による方法の場合、標準圧力(例えば0.5バールまで)を下回っていてもよいし、標準圧力を上回っていてもよい。典型的には、作業圧力は1〜5バール、しばしば1〜3バールの値である。通常、反応圧力は100バールを超えない。
本発明によれば、有利に、反応領域Aは50〜70モル%ないし60〜70モル%のプロペンの変換率にまで亘る。
通常、1回の通過に対するプロペン変換率は、本発明による方法において≧92モル%又は≧94モル%又は≧96モル%である。この場合、アクロレイン形成の選択率は規則的に≧92モル%ないし≧94モル%、しばしば≧95モル%又は≧96モル%ないし≧97モル%の値である。
反応ガス出発混合物中のO:プロペンのモル比は本発明によれば≧1でなければならない。しばしば前記の比は>1の値である。通常、前記の比は≦3の値である。しばしば、反応ガス出発混合物中のO:プロペンのモル比は本発明によれば1〜2ないし1〜1.5である。
必要とされる分子酸素のための給源として、空気及び分子窒素を減損させた空気が該当する。
本発明による方法の固定床触媒バルクのための触媒として、活性材料がMo、Bi及びFeを含む少なくとも1種の多重金属酸化物である全ての触媒が該当する。
これは、殊にDE−A19955176の一般式Iの多重金属酸化物活性材料、DE−A19948523の一般式Iの多重金属酸化物活性材料、DE−A10101695の一般式I、II及びIIIの多重金属酸化物活性材料、DE−A19948248の一般式I、II及びIIIの多重金属酸化物活性材料及びDE−A19955168の一般式I、II及びIIIの多重金属酸化物活性材料、並びにEP−A700714中に記載された多重金属酸化物活性材料である。
更に、固定床触媒バルクのために、刊行物DE−A10046957、DE−A10063162、DE−C3338380、DE−A19902562、EP−A15565、DE−C2380765、EP−A807465、EP−A279374、DE−A3300044、EP−A575897、US−A4438217、DE−A19855913、WO98/24746、DE−A19746210(一般式IIのそれ)、JP−A91/294239、EP−A293224及びEP−A700714に開示されたMo、Bi及びFeを含む多重金属酸化物触媒が適当である。これは、殊に前記刊行物中の例示的な実施形に当てはまり、その中でもEP−A15565、EP−A575897、DE−A19746210及びDE−A19855913の触媒は殊に有利である。これに関連して、EP−A15565からの実施例1cによる触媒、並びに、相応して製造することができるが但しその活性材料が組成Mo12Ni6.5ZnFeBi0.00650.06・10SiOを有する触媒を殊に強調することができる。更に、DE−A19855913からの連続番号No.3を有する、寸法5mm×3mm×2mmないし5mm×2mm×2mm(それぞれ外径×高さ×内径)の中空円筒体完全触媒(vollkatalysator)としての例(化学量論:Mo12CoFeBi0.60.08Si1.6)、並びにDE−A19746210の例1による多重金属酸化物II完全触媒を強調することができる。更に、US−A4438217の多重金属酸化物触媒を挙げることができる。後者は、殊に、これが5.5mm×3mm×3.5mm又は5mm×2mm×2mm又は5mm×3mm×2mm又は6mm×3mm×3mm又は7mm×3mm×4mm(それぞれ外径×高さ×内径)のサイズの中空円筒体形状を有する場合に当てはまる。同様に、DE−A10101695ないしWO02/062737の多重金属酸化物触媒及び形状は適当である。
更に、5mm×3mm×2mmないし5mm×2mm×2mm(それぞれ外径×長さ×内径)の寸法の中空円筒体(リング)完全触媒としてのDE−A10046957からの実施例1(化学量論:[Bix2WO0.5・[Mo12Co5.6Fe2.94Si1.590.08)、並びに、相応するシェル厚の環状シェル型触媒としての、及び5mm×3mm×1.5mmないし7mm×3mm×1.5mm(それぞれ外径×長さ×内径)の寸法の担体リング上に施与された、DE−A10063162からのシェル型触媒1、2及び3(化学量論:Mo12Bi1.0FeCoSi1.60.08)が適当である。
固定床触媒バルクの触媒のために適当な多数の多重金属酸化物活性材料は、一般式I
Mo12BiFe (I)
[式中、変数は以下の意味を有する:
=ニッケル及び/又はコバルト、
=タリウム、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属、
=亜鉛、リン、ヒ素、ホウ素、アンチモン、スズ、セリウム、鉛及び/又はタングステン、
=ケイ素、アルミニウム、チタン及び/又はジルコニウム、
a=0.5〜5、
b=0.01〜5、有利に2〜4、
c=0〜10、有利に3〜10、
d=0〜2、有利に0.02〜2、
e=0〜8、有利に0〜5、
f=0〜10及び
n=I中の酸素以外の元素の原子価及び頻度により決定される数]
に包含され得る。
これは自体公知の方法で得ることができ(例えばDE−A4023239参照)、通常は塊状で球、リング又は円筒体に成形されるか、又はシェル型触媒、即ち、活性材料で被覆された予備成形された不活性担体の形状でも使用される。しかしながら当然のことながら、これらを粉末形で触媒として使用することもできる。
原則的に、一般式Iの活性材料は、その元素成分の好適な給源から、できるだけ緊密に混和された、有利に微粉砕された、その化学量論に相応して構成された乾燥混合物を製造し、これを350〜650℃の温度でか焼させることによって容易に製造することができる。か焼は、不活性ガス下でも、酸化的雰囲気、例えば空気(不活性ガスと酸素とから成る混合物)下でも、並びに還元的雰囲気(例えば不活性ガス、NH、CO及び/又はHから成る混合物)下でも行なうことができる。か焼時間は数分間から数時間であり、通常、温度と共に減少する。多重金属酸化物活性材料Iの元素成分のための給源として、既に酸化物である化合物、及び/又は、少なくとも酸素の存在下で加熱によって酸化物に変換可能である化合物が該当する。
酸化物の他に、そのような出発化合物として、特に、ハロゲン化物、硝酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、アミン錯体、アンモニウム塩及び/又は水酸化物が該当する(遅くとも、その後のか焼の際に崩壊及び/又は分解され、ガス状で漏出する化合物へと変換され得る化合物、例えば、NHOH、(NHCO、NHNO、NHCHO、CHCOOH、NHCHCO及び/又はシュウ酸アンモニウムを、緊密に混和された乾燥混合物に付加的に混入することができる)。
多重金属酸化物活性材料Iの製造のための出発化合物の緊密な混合は、乾式もしくは湿式で行うことができる。乾式で行なう場合には、出発化合物を有利に微粉末として使用し、混合及び場合による圧縮後にか焼させる。しかし有利には緊密な混合を湿式で行う。この場合、通常は出発化合物を水溶液及び/又は懸濁液の形で相互に混合させる。特に緊密乾燥混合物は、前記の混合法の場合、専ら溶解された形で存在する元素成分の給源から出発する場合に得られる。溶剤として有利に水を使用する。引き続き、得られる水性材料を乾燥させ、その際、乾燥プロセスは有利に水性混合物の噴霧乾燥によって排出温度100〜150℃で行なわれる。
通常、固定床触媒バルク中の一般式Iの多重金属酸化物活性材料は、粉末形ではなく一定の触媒形状に成形されて使用され、その際、成形は、最後のか焼の前又は後に行なうことができる。例えば、活性材料の粉末形又はその未か焼及び/又は部分的にか焼された前駆体材料から、所望の触媒形状への圧縮によって(例えば、錠剤化、押出成形又はストランド圧縮によって)完全触媒を製造することができ、その際、場合により、助剤、例えばグラファイト又はステアリン酸を滑剤及び/又は成形助剤として、及び強化剤、例えばガラス、石綿、炭化ケイ素又はチタン酸カリウムから成るマイクロ繊維を添加することができる。適当な完全触媒形状は、例えば、2〜10mmの外径及び長さを有する中実円筒体又は中空円筒体である。中空円筒体の場合には、1〜3mmの壁厚が有利である。当然のことながら、完全触媒は球状の形状を有することもでき、その際、球径は2〜10mmであってよい。
殊に有利な中空円筒体形状は、殊に完全触媒の場合、5mm×3mm×2mm(外径×長さ×内径)である。
当然のことながら、粉末状の活性材料、又はその粉末状の、未か焼及び/又は部分的にか焼された前駆体材料の成形は、予備成形された不活性触媒担体への施与により行うこともできる。シェル型触媒を製造するための担体の被覆は、通常、例えばDE−A2909671、EP−A293859から、又はEP−A714700から公知であるような適当な回転式容器中で実施される。有利に、担体の被覆のために、施与すべき粉末材料を湿潤させ、施与後に、例えば熱気によって再度乾燥させる。担体上に施与された粉末材料の層厚は、有利に10〜1000μmの範囲内、有利に50〜500μmの範囲内、特に有利に150〜250μmの範囲内で選択される。
この場合、担体材料として、慣用の多孔性又は非多孔性酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、二酸化トリウム、二酸化ジルコン、炭化ケイ素又はケイ酸塩、例えばケイ酸マグネシウム又はケイ酸アルミニウムを使用することができる。担体材料は、第一の反応工程における本発明による方法の基礎を成す目的反応に関して、通常本質的に不活性な挙動を示す。担体は、規則的又は不規則的に成形されていてよく、その際、明らかに形成された表面粗性を有する規則的に成形された担体、例えば球又は中空円筒体が有利である。直径が1〜8mm、有利に4〜5mmであるステアタイト(CeramTec社のSteatit C220)からの本質的に非多孔質の表面の粗い球状の担体の使用は適当である。しかしながら、長さが2〜10mmでありかつ外径が4〜10mmである担体としての円筒体の使用も適当である。更に、担体としての本発明により適当なリングの場合、壁厚は通常1〜4mmである。本発明により有利に使用することができる環状の担体は、2〜6mmの長さ、4〜8mmの外径及び1〜2mmの壁厚を有する。本発明によれば、とりわけ7mm×3mm×4mm(外径×長さ×内径)の形状のリングも担体として適当である。担体の表面に施与することのできる触媒活性酸化物材料の微細度は当然のことながら所望のシェル厚に適合される(EP−A714700参照)。
反応工程の触媒のために適当な多重金属酸化物活性材料は、更に、その局所的環境とは異なるその組成に基づいてその局所的環境から区画され、その最大直径(領域の表面(界面)上に存在する2つの点の、領域の重心を通る最長の結合距離)が1nm〜100μm、しばしば10nm〜500nm又は1μm〜50ないし25μmである、化学組成Y a’ b’x’の3次元に広がった領域を含む、一般式II
[Y a’ b’x’[Y c’ d’ e’ f’ g’ h’y’ (II)
[式中、変数は以下の意味を有する:
=ビスマスのみか、又はビスマスと少なくとも1種の元素テルル、アンチモン、スズ及び銅、
=モリブデン又はモリブデン及びタングステン、
=アルカリ金属、タリウム及び/又はサマリウム、
=アルカリ土類金属、ニッケル、コバルト、銅、マンガン、亜鉛、スズ、カドミウム及び/又は水銀、
=鉄、又は鉄と少なくとも1種の元素クロム及びセリウム、
=リン、ヒ素、ホウ素及び/又はアンチモン、
=希土類金属、チタン、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、レニウム、ルテニウム、ロジウム、銀、金、アルミニウム、ガリウム、インジウム、ケイ素、ゲルマニウム、鉛、トリウム及び/又はウラン、
a’=0.01〜8、
b’=0.1〜30、
c’=0〜4、
d’=0〜20、
e’>0〜20、
f’=0〜6、
g’=0〜15、
h’=8〜16、
x’、y’=II中の酸素以外の元素の原子価及び頻度により決定される数、及び
p、q=その比率p/qが0.1〜10である数]
の材料である。
特に有利な本発明による多重金属酸化物材料IIは、式中のYがビスマスのみであるものである。
その中で、またもや一般式III:
[Bia” b”x”]p”[Z 12 c” d”Fee” f” g” h”y”]q”
(III)
[式中、変数は以下の意味を有する:
=モリブデン又はモリブデン及びタングステン、
=ニッケル及び/又はコバルト、
=タリウム、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属、
=リン、ヒ素、ホウ素、アンチモン、スズ、セリウム及び/又は鉛、
=ケイ素、アルミニウム、チタン及び/又はジルコニウム、
=銅、銀及び/又は金、
a”=0.1〜1、
b”=0.2〜2、
c”=3〜10、
d”=0.02〜2、
e”=0.01〜5、有利に0.1〜3、
f”=0〜5、
g”=0〜10、
h”=0〜1、
x”、y”=III中の酸素以外の元素の原子価及び頻度により決定される数、
p”、q”=その比率p”/q”が0.1〜5、有利に0.5〜2である数]
に相応するものは有利であり、その際、式中のZ b”=(タングステン)b”及びZ 12=(モリブデン)12である材料IIIが極めて特に有利である。
更に、本発明により適当な多重金属酸化物材料II(多重金属酸化物材料III)中での、本発明により適当な多重金属酸化物材料II(多重金属酸化物材料III)の[Y a’ b’x’([Bia” b”x”p”)の全割合の少なくとも25モル%(有利に少なくとも50モル%及び特に有利に少なくとも100モル%)が、その局所的環境とは異なるその化学組成に基づいてその局所的環境から区画され、その最大直径が1nm〜100μmの範囲内である、化学組成Y a’ b’x’[Bia” b”x”]の3次元に広がった領域の形で存在する場合、有利である。
多重金属酸化物材料II触媒に関する成形については、多重金属酸化物材料I触媒で記載したことが当てはまる。
多重金属酸化物材料II活性材料の製造は、例えばEP−A575897並びにDE−A19855913に記載されている。
固定床触媒バルクの準備のために、本発明による方法において、相応する多重金属酸化物活性材料を有する触媒成形体のみを使用することもできるし、多重金属酸化物活性材料を有する触媒成形体と、多重金属酸化物活性材料を有しない、不均一系接触部分気相酸化に関して本質的に不活性に挙動する成形体(希釈成形体)とから成る十分に均質な混合物を使用することもできる。そのような不活性成形体のための材料として、原則的に、本発明により適当なシェル型触媒のための担体材料としても適当である全ての材料が該当する。そのような材料として、例えば多孔性又は非多孔性酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、二酸化トリウム、二酸化ジルコン、炭化ケイ素、ケイ酸塩、例えばケイ酸マグネシウム又はケイ酸アルミニウム、又は既に記載されたステアタイト(例えばCeramTec社のSteatit C220)が該当する。
そのような不活性希釈成形体の形状は原則的に任意であってよい。即ちこれは例えば球、多角形、中実円筒体又はリングであってよい。本発明によれば有利に、不活性希釈体として、寸法が不活性希釈体を用いて希釈すべき触媒成形体の寸法に相当するものが選択される。
本発明によれば、使用される活性材料の化学組成が固定床触媒バルクにわたって不変である場合に有利である。即ち、個々の触媒成形体のために使用される活性材料は確かに元素Mo、Fe及びBiを含む種々の多重金属酸化物から成る混合物であってよいが、固定床触媒バルクの全ての触媒成形体に関しては同じ混合物を使用しなければならない。
比体積(即ち体積の単位に関して正規化された)活性は、この場合例えば容易に、統一的に製造された触媒成形体の基礎量を、希釈成形体で均一に希釈することにより低下され得る。希釈成形体の割合を高く選択すればする程、バルクの所定の体積中に含まれる活性材料ないし触媒活性は低くなる。
反応ガス混合物の流動方向で、固定床触媒バルクに亘って少なくとも1回増加する比体積活性を、本発明による方法のために、容易に、例えば、堆積を、1種の触媒成形体に関して高い割合の不活性希釈成形体を用いて開始し、かつこの希釈成形体の割合を流動方向で連続的にか又は少なくとも1回又は複数回急激に(例えば段階的に)低下させることにより調節することができる。希釈成形体の割合を一定にするか又は固定床触媒バルク中で希釈成形体を全く併用しない場合、固定床触媒バルクにわたって反応ガス混合物の流動方向に一定の比体積活性が生じる。しかしながら、比体積活性の増加は、例えば、シェル型触媒成形体の形状及び活性材料種が変化しない場合、担体上に施与された活性材料層の厚さを高めるか、又は、同じ形状を有するが活性材料の質量割合が異なるシェル型触媒から成る混合物中で、高められた活性材料質量割合を有する触媒成形体の割合を高めることによっても可能である。それとは異なって、活性材料を製造する際、例えば、不活性の希釈作用を有する材料、例えば高焼成二酸化ケイ素を、出発化合物から成るか焼すべき乾燥混合物に混入させることにより、活性材料自体を希釈することもできる。希釈作用を有する材料の種々の添加量により、自動的に種々の活性が導かれる。希釈作用を有する材料を多く添加する程、生じる活性は少なくなる。類似の作用を、例えば、完全触媒とシェル型触媒(同じ活性材料の場合)とから成る混合物中で、相応する方法で混合比を変化させることにより達成することもできる。当然のことながら、前記の変形を組み合わせて適用することもできる。
当然のことながら、固定床触媒バルクのために、化学的に異なる活性材料組成を有し、かつ結果として種々の活性の前記の種々の組成を有する触媒から成る混合物を使用することもできる。前記混合物をまたもや不活性成形体を用いて希釈することができる。
通常、本発明による方法の場合、固定床触媒バルクの内部で、反応ガス混合物の流動方向で、比体積活性は1回も低下しない。
固定床触媒バルクの前及び/又は固定床触媒バルクに引き続き、不活性材料のみ(例えば希釈成形体のみ)から成るバルクが存在する(これは、本願明細書中では概念上固定床触媒バルクには分類されず、それというのも、これは多重金属酸化物活性材料を有する成形体を含まないためである)。この場合、不活性バルクのために使用される希釈成形体は、固定床触媒バルク中で使用される触媒成形体と同じ形状を有してよい。しかしながら、不活性バルクのために使用される希釈成形体の形状は、触媒成形体の上記の形状と異なっていてもよい(例えば環状の代わりに球状)。
しばしば、そのような不活性バルクのために使用される成形体は、7mm×7mm×4mm(外径×長さ×内径)の環状の形状か、又は直径d=4〜5mmの球状の形状を有する。
本発明によれば有利に、本発明による方法の場合、固定床触媒バルクは反応ガス混合物の流動方向で以下のように構造化されている。
まず、それぞれ固定床触媒バルク1の全長の10〜60%、有利に10〜50%、殊に有利に20〜40%、極めて殊に有利に25〜35%の長さで(即ち、例えば0.70〜1.50m、有利に0.90〜1.20mの長さで)、触媒成形体と希釈成形体とから成る1つの均一な混合物が存在し(その際、双方は有利に本質的に同一の形状を有する)、その際、希釈成形体の質量割合(触媒成形体の質量密度と希釈成形体の質量密度とは通常わずかに異なるに過ぎない)は通常5〜40質量%又は10〜40質量%、又は20〜40質量%又は25〜35質量%である。固定床触媒バルクのこの第一の領域に引き続き、本発明によれば有利に、固定床触媒バルクの長さの端部まで(即ち例えば2.00〜3.00m、有利に2.50m〜3.00mの長さで)、(第一の領域内よりも)小さな範囲内にのみ触媒成形体の希釈されたバルクが存在するか、又は極めて殊に有利に、第一の領域内でも使用されていた同じ触媒成形体の唯一の(希釈されていない)バルクが存在する。上記のことは、殊に、固定床触媒バルク中で触媒成形体として完全触媒リング又はシェル型触媒リング(殊に、本願明細書中で有利なものとして挙げられたもの)が使用される場合に当てはまる。有利に、前記の構造化の範囲内で、触媒成形体のみならず希釈成形体もが、本発明による方法において本質的に5mm×3mm×2mm(外径×長さ×内径)の環形状を有する。
応用技術的に有利に、本発明による方法の本発明による反応工程の実施は、例えばDE−A19910508、19948523、19910506及び19948241に記載されているような2領域管束型反応器中で実施される。本発明により使用可能な2領域管束型反応器の有利な変形は、DE−C2830765に開示されている。しかしながら、DE−C2513405、US−A3147084、DE−A2201528、EP−A383224及びDE−A2903218に開示されている2領域管束型反応器も、本発明による方法の第一の反応工程の実施のために適当である。
即ち、極めて単純には、本発明により使用することができる(場合により前方及び/又は後方に配置された不活性バルクを有する)固定床触媒バルクが管束型反応器の金属管中に存在し、かつ金属管の周囲に、2つの連続する本質的に空間的に分離された調温媒体、通常は塩溶融物が導かれる。それぞれの塩浴が延びている管断片は、本発明によれば1つの反応領域を表す。即ち、単純には、例えば塩浴Aは、プロペンの酸化反応が(1回の通過の際に)40〜80モル%の範囲内の変換率が達成されるまで生じる管の断片(反応領域A)の周囲を流動し、かつ塩浴Bは、プロペンの後続の酸化反応が(1回の通過の際に)少なくとも90モル%の変換率値が達成されるまで生じる管の断片(反応領域B)の周囲を流動する(必要な場合には、本発明により使用することができる反応領域A、Bに、個々の温度に維持されている他の反応領域が接続されていてよい)。
応用技術的に有利に、本発明による方法の反応工程は他の反応領域を含まない。即ち、塩浴Bは有利に、プロペンの後続の酸化反応が(1回の通過の際に)≧90モル%又は≧92モル%又は≧94モル%又はそれを上回る変換率値まで生じる管の断片の周囲を流動する。
通常、反応領域Bの開始は反応領域Aの高温点最大の後方にある。
2つの塩浴A、Bは本発明によれば、反応管を導通する反応ガス混合物の流動方向に対して並流又は向流で、反応管を包囲する空間を導通してよい。当然のことながら、本発明によれば、反応領域A中で並流が適用され、反応領域B中で向流が適用されてもよい(又はその逆も言える)。
当然のことながら、前記の全ての事例態様において、それぞれの反応領域の内部で、反応管に対して生じる塩溶融物の並流に更に1つの横断流を重ねることができ、従って、個々の反応領域は例えばEP−A700714又はEP−A700893に記載されているような管束型反応器に相応し、全体で、接触管束を通る縦断面で熱交換媒体の蛇行形の流れが生じる。
有利に、本発明による方法の場合、反応ガス出発混合物は反応温度に予熱された固定床触媒バルクに供給される。
通常、2領域管束型反応器において、接触管はフェライト鋼製であり、典型的には1〜3mmの壁厚を有する。その内径は、通常20〜30mm、しばしば21〜26mmである。その長さは有利に2〜4m、有利に2.5〜3.5mである。全ての温度領域内で、固定床触媒バルクは、領域の長さの少なくとも60%ないし少なくとも75%、又は少なくとも90%を占める。場合により残存する残りの長さは場合により不活性バルクで占められる。応用技術的に有利に、管束型容器中に納められた接触管の数は、少なくとも5000、有利に少なくとも10000に達する。反応容器中に納められた接触管の数は、しばしば15000〜30000である。40000を上回る接触管の数を有する管束型反応器は、むしろ例外である。接触管は、通常、容器の内部で均一に分配されて配置されており(接触管1つ当たり有利に6個の等距離の隣接する管)、その際、分配は有利に、相互に隣接している接触管の中心的内軸の距離(いわゆる接触管分配)が、35〜45mmであるように選択される(例えばEP−B468290参照)。
熱交換媒体として、2領域方式のためにも、殊に流体の調温媒体が好適である。塩、例えば硝酸カリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸ナトリウム及び/又は硝酸ナトリウムの溶融物、又は低溶融金属、例えばナトリウム、水銀及び種々の金属の合金の溶融物の使用が特に有利である。
通常、2領域管束型反応器中の流通の前記の全態様において、流速は2つの必要な熱交換媒体循環内で、熱交換媒体の温度が、反応領域への入口箇所から反応領域からの出口箇所まで(反応の発熱により引き起こされて)0〜15℃上昇するように選択される。即ち、前記の△Tは、本発明によれば1〜10℃、又は2〜8℃又は3〜6℃であってよい。
反応領域A中への熱交換媒体の入口温度は、本発明によれば通常、290〜380℃の範囲内、有利に305〜365℃の範囲内、殊に有利に310〜340℃の範囲内ないし330℃である。反応領域Bへの熱交換媒体の入口温度は、本発明によれば通常、同様に290〜380℃の範囲内であるが、しかしながら同時に通常、反応領域A中に進入する熱交換媒体の入口温度を≧0℃〜≦20℃ないし≦10℃、ないし≧0℃かつ≦5℃、又はしばしば≧0℃かつ≦3℃下回る。
ここで、本発明による方法の反応工程の実施のために、再度、殊に、DE−AS2201528に記載された2領域管束型反応器型を使用することもできることについて言及するが、この反応器型は、場合により冷たい反応ガス出発混合物又は冷たい循環ガスの加熱を惹起させるために、反応領域Bのより熱い熱交換媒体から部分量を反応領域Aに移すという可能性が包含されている。更に、各個の反応領域内の管束の特徴は、EP−A382098に記載されているように形成することができる。
反応工程から去る生成物ガス混合物から、アクロレインを自体公知の方法で分離し、この場合残留する残ガスを自体公知の方法で少なくとも部分的に希釈ガスとしてプロペン部分酸化に返送することができる。しかしながら有利に、この中に含まれるアクロレインからアクリル酸への後続の不均一系接触部分酸化の装入のために使用される。有利に、これはそのような後続の反応工程への入口の前で直接的及び/又は間接的に冷却され、プロペン酸化工程において形成されたアクロレインの部分の後完全燃焼が抑制される。
通常、そのために2つの反応工程の間に後冷却器が接続される。これは、最も簡単な場合には間接的管束型熱伝導体であってよい。そのようなアクロレイン酸化のために有利な過化学量論的酸素含分を提供するために、大抵は更に酸素が空気の形で補充される。
反応ガス出発混合物中のプロペン含分は、本発明による方法の場合、(それぞれ全体積に対して)例えば4〜15体積%の値、しばしば5〜12体積%ないし5〜8体積%の値であってよい。
しばしば、本発明による方法は反応ガス出発混合物1中のプロペン:酸素:中性ガス(水蒸気を含む)の体積比1:(1.0〜3.0):(5〜25)、有利には1:(1.7〜2.3):(10〜15)で実施される。通常、中性(不活性)ガスはその体積の少なくとも20%が分子窒素から成る。しかしながら、これは≧30体積%、又は≧40体積%、又は≧50体積%、又は≧60体積%、又は≧70体積%、又は≧80体積%、又は≧90体積%、又は≧95体積%まで分子窒素から成ってもよい(総じて、本願明細書中で、不活性希釈ガスは、反応工程を1回だけ通過する際に5%未満、有利に2%未満が反応するガスであるべきであり;これは分子窒素の他に例えばプロパン、エタン、メタン、ペンタン、ブタン、CO、CO、水蒸気及び/又は希ガスのようなガスである)。当然のことながら、不活性希釈ガスは本発明による方法の場合50モル%までないし75モル%及びそれを上回ってプロパンから成っていてもよい。希釈ガスの成分は、例えば生成物ガス混合物からのアクロレイン及び/又は(例えば後接続された第二の酸化工程の場合には)アクリル酸の分離の後に残留するような循環ガスであってもよい。
本発明によれば、DE−A10302715で推奨されているように、例えば、
プロペン 6〜15(有利に7〜11)体積%、
水 4〜20(有利に6〜12)体積%、
プロペン、水、酸素及び窒素とは異なる成分 ≧0〜10(有利に≧0〜5)体積%、
含まれるプロペンに対する含まれる分子酸素のモル比が1.5〜2.5(有利に1.6〜2.2)である量の分子酸素、及び、残量として100体積%の全量までが分子窒素から構成されているものも有利な反応ガス出発混合物である。
ここで、固定床触媒バルクのための活性材料として、DE−A10261186の多重金属酸化物材料も有利であることが確認される。
総じて、2つの固定床触媒バルク領域の間の比体積活性を、実験的に容易に、同一の周辺条件(有利に意図的な方法の条件)下で、同一の長さの固定床触媒バルクに、しかしながらその都度それぞれの固定床触媒バルク領域の組成に相応して、同一のプロペンを含む反応ガス出発混合物を導通させることにより区別することができる。反応したプロペンの比較的高い量は、比較的高い比体積活性を示す。
本発明による反応工程のための2領域管束型反応器の本発明により有利な実施態様は、以下の通りであってよい(構造上の詳細な態様は実用新案出願20219277.6、200219278.4及び20219279.2ないしPCT出願PCT/EP02/14187、PCT/EP02/14188又はPCT/EP02/14189において行われている通りであってよい):
接触管:
接触管の材料:フェライト鋼;
接触管の寸法:長さ例えば3500mm;
外径例えば30mm;
壁厚例えば2mm;
管束中の接触管の数:例えば30000又は28000又は32000又は34000;更に、接触管と同様に装入されており(コイル状に完全に外部から内部へ巻いている)、例えば長さ及び壁厚は同じだがしかしながら例えば33.4mmの外径を有し、かつ例えば8mmの外径及び例えば1mmの壁厚の中央に配置されたサーモウェルを有する、(例えばEP−A873783及びEP−A1270065に記載されているような)10個までの加熱管;
反応器(接触管と同一の材料):
6000〜8000mmの内径の円筒状容器;
1,4541型の特殊鋼でメッキされた反応器フード;メッキ厚:数mm;
例えば中央の自由空間を有する環状に配置された管束;
中央の自由空間の直径:例えば1000〜2500mm(例えば1200mm又は1400mm又は1600mm又は1800mm又は2000mm又は2200mm又は2400mm);
通常、管束中で均一な接触管分配(接触管1つ当たり6個の等距離の隣接する管)、正三角形での配置、接触管分配(相互に隣接している接触管の中央の内軸の間隔):35〜45mm、例えば36mm又は38mm又は40mm又は42mm又は44mm;
接触管は接触管板(例えば100〜200mmの厚さを有する上方板及び下方板)中のその端部で密閉補強されており、上方端部で、容器と接続されかつ反応ガス出発混合物のための入口を有するフードに合流し;例えば接触管長の半分に亘って存在する、厚さ20〜100mmの分離板は、反応器の空間を対称的に2つの反応領域(温度領域)A(上方領域)とB(下方領域)とに分割しており;全ての反応領域は偏向板により2つの等距離の縦断片に分割されており;
偏向板は有利に環形状を有しており;接触管は有利に分離板上で密閉補強されており;塩溶融物の横断流速度が領域の内部で出来る限り一定となるように、偏向板上では密閉補強されておらず;
全ての領域には特別な塩ポンプにより伝熱体としての塩溶融物が供給され;塩溶融物の供給部は例えば偏向板の下方に存在し、かつ排出部は例えば偏向板の上方に存在し;
2つの塩溶融物循環から例えば部分流を取り出し、かつ例えば一緒にか又は2つの別個の間接的な熱交換器中で冷却し(蒸気生成);
第一の場合、冷却された塩溶融物流を分配し、それぞれの残流と統合し、それぞれのポンプによって、反応器中へ、塩溶融物を容器の周囲に分配する相応する環状路へと押し出し;
反応器ジャケット中に存在する窓を経て塩溶融物が管束に達し;流入を例えば管束に対して半径方向に行い;
塩溶融物は全ての領域において偏向板の規定に従って、例えば
−外側から内側へ
−内側から外側へ
の順に接触管の周囲を流動し;
部分流冷却を含めてポンプ循環させるために、塩溶融物は、容器の周囲に取り付けられた窓を経て、全ての領域端部で、反応器ジャケットの周囲に取り付けられた環状路中に集まり;
塩溶融物を全ての反応領域にわたって下方から上方へと導く;
反応ガス混合物は、本発明による反応工程の反応器を、塩浴入口温度よりも数℃高い温度で去る。反応ガス混合物は後続のアクロレイン酸化工程における後処理のために有利に、第一の工程の反応器に後接続されている別個の後冷却器中で、220℃〜280℃、有利に240℃〜260℃に冷却される。
後冷却器には通常下方の管板の下方にフランジが設置され、通常、フェライト鋼を有する管から成る。後冷却器の管中には、有利に、熱伝達を改善するために、部分的又は完全に巻かれていてよい特殊鋼の金属薄板コイルが内部に挿入されている。
塩溶融物:
塩溶融物として、硝酸カリウム53質量%、亜硝酸ナトリウム40質量%及び硝酸ナトリウム7質量%から成る混合物を使用することができ;2つの反応領域及び後冷却器では有利に同一の組成の塩溶融物が使用され;反応領域中にポンプ循環された塩量は領域1つ当たり約10000m/hであってよい。
流通:
反応ガス出発混合物は有利に上方から下方へと第一の工程の反応器を導通し、その一方で、様々に調温された個々の領域の塩溶融物を有利に下方から上方へと搬送する;
接触管及び加熱管の装入(上方から下方へ)は、例えば以下の通りである:
断片1:長さ50cm
予備バルクとしての、寸法7mm×7mm×4mm(外径×長さ×内径)のステアタイトリング
断片2:長さ140cm
寸法5mm×3mm×2mm(外径×長さ×内径)のステアタイトリング30質量%及び断片3からの完全触媒70質量%から成る均一な混合物を用いた触媒装入
断片3:長さ160cm
DE−A10046957の実施例1記載の環状(5mm×3mm×2mm=外径×長さ×内径)の完全触媒(化学量論:[Bix2WO0.5[Mo12Co5.5Fe2.94Si1.590.08)を用いた触媒装入
それとは別に、接触管及び加熱管の装入(上方から下方へ)は以下の通りであってもよい:
断片1:長さ50cm
予備バルクとしての、寸法7mm×7mm×4mm(外径×長さ×内径)のステアタイトリング
断片2:長さ300cm
DE−A10046957の実施例1記載の環状(5mm×3mm×2mm=外径×長さ×内径)の完全触媒(化学量論:[Bix2WO0.5・[Mo12Co5.6Fe2.94Si1.590.08)を用いた触媒装入
上記の全ての装入において、DE−A10046957の実施例1からの完全触媒を以下のものに代えることもできる:
a)EP−A15565からの実施例1c記載の触媒、又は、この実施例に従って製造することができるが但し活性材料Mo12Ni6.5ZnFeBi0.00650.06・10SiOを有する触媒;
b)寸法5mm×3mm×2mmないし5mm×2mm×2mmの中空円筒体完全触媒としての、DE−A19855913からの実施例No.3;
c)DE−A19746210の実施例1に記載の多重金属酸化物II−完全触媒;
d)DE−A10063162からのシェル型触媒1、2及び3、但し、同じシェル厚で寸法5mm×3mm×1.5mmないし7mm×3mm×1.5mmの担体リング上に施与されたもの。
その他の点で、固定床触媒バルクは、本発明によれば有利に、(例えば不活性材料を用いた希釈により)、個々の反応領域内の反応ガス混合物の高温点最大と反応領域のそれぞれの温度との間の温度差が通常80℃を超えないように選択される。大抵、この温度差は≦70℃、しばしば20〜70℃であり、有利にこの温度差はわずかである。更に、前記の固定床触媒バルクは、安全性の理由から当業者に自体公知のように、(例えば不活性材料を用いた希釈により)、EP−A1106598中の定義による”ピークトゥソルト温度感度”が≦9℃又は≦7℃又は≦5℃又は≦3℃であるように選択される。
その固定床触媒を伴う装入を含めた上記の反応器設備は、刊行物WO01/36364、DE−A19927624、DE−A19948248、DE−A19948523、DE−A19948241、DE−A19910506、DE−A10302715及びEP−A1106598に記載されているように高いプロペン負荷で運転することもできる。
有利に、反応領域A、Bはこの場合本願明細書中で推奨されている温度を有してよいが、しかしながら、それぞれ第二の反応領域は、上記の刊行物の教示によれば、それぞれ第一の反応領域よりも高い温度を有する。第二の反応領域中の高温点温度は、有利に常にそれぞれの第一の反応領域の高温点温度を下回る。
しかしながら本発明によるプロペン負荷の場合、本発明による処理方式で、高いプロペン負荷のために推奨される処理方式と比較して高められたアクロレイン形成の選択率が生じる。
実施例及び比較例
反応管(V2A鋼;外径30mm、壁厚2mm、内径26mm、長さ:350cm、並びにその全長にわたって反応管中の温度を測定できる熱電対を収容するための反応管中心に配置された加熱管(外径4mm))を上方から下方へ以下のように装入する;
断片1:長さ50cm
予備バルクとしての、寸法7mm×7mm×4mm(外径×長さ×内径)のステアタイトリング
断片2:長さ140cm
寸法5mm×3mm×2mm(外径×長さ×内径)のステアタイトリング30質量%及び断片3からの完全触媒70質量%から成る均一な混合物を用いた触媒装入
断片3:長さ160cm
DE−A10046957の実施例1記載の環状(5mm×3mm×2mm=外径×長さ×内径)の完全触媒(化学量論:[Bix2WO0.5[Mo12Co5.5Fe2.94Si1.590.08)を用いた触媒装入
上方から下方へ、第一の175cmを向流でポンプ輸送された塩浴Aを用いてサーモスタットで調温する。第二の175cmを向流でポンプ輸送された塩浴Bを用いてサーモスタットで調温する。
上記の第一の反応工程に、以下の組成の反応ガス出発混合物1を連続的に装入し、その際、第一の反応管の負荷及びサーモスタットによる調温を変化させる:
プロペン 6〜6.5体積%、
O 3〜3.5質量%、
CO 0.3〜0.5体積%、
CO 0.8〜1.2体積%、
アクロレイン 0.01〜0.04体積%
10.4〜10.7体積%及び
100%までの残量としての分子窒素。
反応ガス混合物は反応管を上方から下方へと貫流する。
反応管の入口での圧力は、選択されたプロペン負荷に依存して2.3〜3.1バールの間で変動する。
生成物ガス混合物から反応管出口で少量の試料をガスクロマトグラフィーによる分析のために採取する。反応領域Aの端部には同様に分析箇所が存在する。
負荷及び塩浴温度に依存した結果を以下の表に示す(括弧内の文字Bは実施例を表し、括弧内の文字Vは比較例を表す)。
、Tは、反応領域A及びBにおけるポンプ循環された塩浴の温度を表す。
PAは、反応領域Aの端部でのプロペン変換率をモル%で表したものである。
PBは、反応領域Bの端部でのプロペン変換率をモル%で表したものである。
ACは、反応したプロペンに対する、生成物ガス混合物中のアクロレイン形成の選択率をモル%で表したものである。
AAは、反応したプロペンに対する、生成物ガス混合物中のアクリル酸副生成物形成の選択率をモル%で表したものである。
maxA、TmaxBは、反応領域A及びBの内部での反応ガス混合物の最高温度を℃で表したものである。
Figure 2006521317

Claims (8)

  1. 分子酸素及びプロペンをO:C≧1のモル比で含有する、プロペン、分子酸素及び少なくとも1種の不活性ガスを含有する反応ガス出発混合物を、一つの反応工程において、2つの空間的に連続した反応領域A、B中に配置されている固定床触媒バルクに導通し、その際、反応領域Aの温度は290〜380℃の範囲内の温度であり、かつ反応領域Bの温度は同様に290〜380℃の範囲内の温度であり、かつ前記の固定床触媒バルクの活性材料は元素Mo、Fe及びBiを含有する少なくとも1種の多重金属酸化物であり、反応領域Aは40〜80モル%のプロペンの変換率にまでわたっており、かつ反応ガス出発混合物が固定床触媒バルク全体を1回だけ通過した際にプロペン変換率は≧90モル%であり、かつアクロレイン形成の選択率は、反応したプロペンに対して≧90モル%であり、その際、反応ガス出発混合物が反応領域を導通する時間的順序は反応領域のアルファベット順に相当する、プロペンからアクロレインへの不均一系接触部分気相酸化法において、
    a)反応ガス出発混合物中に含まれるプロペンでの固定床触媒バルクの負荷が、<160Nlプロペン/l固定床触媒バルク・hかつ≧90Nlプロペン/l固定床触媒バルク・hであり、
    b)固定床触媒バルクにわたって、反応ガス混合物の流動方向における固定床触媒バルクの比体積活性は一定であるか又は少なくとも1回増加し、かつ
    c)反応ガス混合物が反応領域Aの内部で示す最高温度TmaxAと、反応ガス混合物が反応領域Bの内部で示す最高温度TmaxBとから形成される差TmaxA−TmaxBが≧0℃であることを特徴とする、プロペンからアクロレインへの不均一系接触部分気相酸化法。
  2. 差TmaxA−TmaxBが≧0℃かつ≦80℃である、請求項1記載の方法。
  3. 差TmaxA−TmaxBが≧3℃かつ≦70℃である、請求項1記載の方法。
  4. 差TmaxA−TmaxBが≧20℃かつ≦60℃である、請求項1記載の方法。
  5. 反応ガス出発混合物中に含まれるプロペンでの固定床触媒バルクの負荷が、≧90Nlプロペン/l・hかつ≦155Nlプロペン/l・hである、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 反応ガス出発混合物中に含まれるプロペンでの固定床触媒バルクの負荷が、≧100Nlプロペン/l・hかつ≦150Nlプロペン/l・hである、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  7. 固定床触媒バルクの活性材料が、少なくとも1種の、一般式I
    Mo12BiFe (I)
    [式中、変数は以下の意味を有する:
    =ニッケル及び/又はコバルト、
    =タリウム、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属、
    =亜鉛、リン、ヒ素、ホウ素、アンチモン、スズ、セリウム、鉛及び/又はタングステン、
    =ケイ素、アルミニウム、チタン及び/又はジルコニウム、
    a=0.5〜5、
    b=0.01〜5、有利に2〜4、
    c=0〜10、有利に3〜10、
    d=0〜2、有利に0.02〜2、
    e=0〜8、有利に0〜5、
    f=0〜10及び
    n=I中の酸素以外の元素の原子価及び頻度により決定される数]
    の多重金属酸化物材料である、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 固定床触媒バルクの比体積活性が少なくとも1回増加する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
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