JP2006520436A - 保護密閉箱 - Google Patents
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Abstract
少なくとも一つの耐こじり装置を有する保護密閉箱。少なくとも一つの耐こじり装置は、扉パネルの少なくとも一つの側部で、許可されていない者による扉パネルのこじり開けを防止する。
Description
本発明は保護密閉箱、さらに詳しくは、許可されていない者が扉をこじって開けることを防止する密閉箱に関する。
金銭出納機のような密閉箱は、内部空間内に納められている高価な品を保護するために、公知文献で広く知られている。高価な品とは、現金、小切手、宝石等である。許可されていない者が、しばしば、密閉箱の扉を開けようとする。それ故に、密閉箱には、受動的なロック機構が用いられている。この受動ロック機構は、許可されていない者がこじり開けをしたときに、密閉箱が変形してしまうことを防止するように、鋼や他の材料での強度に依存している。
発見できず
これらの密閉箱を形成する鋼や他の材料の厚みが増大すると、密閉箱は重くなり高価なものとなってしまう。
しかしながら、許可されていない者による扉パネルのこじり開け、したがって、内部空間へのアクセスを防止する、一つもしくはそれ以上の、能動的に作用する耐こじり装置をもつ密閉箱が求められている。
本発明は、許可されていない者によるこじりがなされても保護密閉箱へ扉パネルを確実に取り付けられているようにする装置を提供する。この装置は、複数のスロットと、複数のタブをとを有し、複数のタブのそれぞれは、許可されていない者によって扉パネルの縁部がこじられたとき、複数の対応スロットと係合するように作動する。
本発明は、また、保護密閉箱をも提供する。この保護密閉箱は、内部空間を形成する背壁パネル、底パネル、上壁パネルそして包囲側壁パネルを有するハウジング構造体であって、内部空間へのアクセスを可能とし開口前部を有する該ハウジング構造体と、上記内部空間内に配され、複数の上部スロットが形成された上部水平防護部材と、開口前部を遮るように配されて閉位置をなしハウジング構造体の内部空間を閉じるように操作可能な扉パネルであって、複数の上部タブを有し、該複数の上部タブのそれぞれが、扉パネルの上縁に下向きの力が作用したときに、対応せる複数の上部スロットに係合するようになる該扉パネルと、側壁の一つに対して扉パネルを取り付けるヒンジ部材と、を有している。
さらに、本発明は、許可されていない者によるこじりがなされても保護密閉箱へ扉を確実に取り付けられているようにする装置を提供する。この装置は、複数のスロットが形成された水平防護部材であって、保護密閉箱の内部空間内に取り付けられた該水平防護部材と、扉に接続あるいは一体形成された複数のタブであって、複数のタブのそれぞれが、扉が複数のタブの位置でこじられたとき、対応せる複数のスロットと係合するようになっている該タブと、を有している。
さらに、本発明は、許可されていない者によるこじりがなされても保護密閉箱へ扉パネルを確実に取り付けられているようにする装置を提供する。この装置は、複数のスロットであって、該複数のスロットのそれぞれが耐こじり部を有する該スロットと、複数のフィンガであって、該複数のフィンガのそれぞれが、通常使用時に、対応せる複数のスロットと係合そして係合解除する該フィンガと、を有し、複数のフィンガの少なくとも一つが、扉パネルが許可されていない者によって複数のフィンガの位置でこじられたとき、少なくとも一つの対応耐こじりノッチ部に押し込まれるようになっている。
これに加え、本発明は保護密閉箱を提供する。この保護密閉箱は、内部空間を形成する背壁パネル、底パネル、上壁パネルそして包囲側壁パネルを有するハウジング構造体であって、内部空間へのアクセスを可能とし開口前部を有する該ハウジング構造体と、複数のスロットが形成された複数の側壁パネルの一つが有する内フランジであって、複数のスロットのそれぞれが耐こじりノッチ部を有する該内フランジと、第一側部と第二側部とを有する扉パネルであって、開口前部を遮るように配されて閉位置をなしハウジング構造体の内部空間を閉じるように操作可能な該扉パネルと、扉パネルの第一側部に可動に接続され複数のフィンガを有するロックバーと、を有し、ロックバーは、通常使用時に、扉パネルの第一側部で上下にスライド動して、複数のフィンガと対応する複数のスロットとを係合させそして係合解除するようになっており、複数のフィンガの少なくとも一つが、扉パネルの第一側部に力が作用したとき、対応する少なくとも一つの耐こじりノッチ部に押し込まれるようになっており、扉パネルの第二側部を他の側壁パネルに取り付けるヒンジ部材を有している。
本発明は、また、許可されていない者によるこじりがなされても保護密閉箱へ、第一側部と第二側部を有する扉パネルを確実に取り付けられているようにする装置を提供する。この装置は、複数のスロットが形成された複数の側壁パネルの一つが有する内フランジであって、複数のスロットのそれぞれが耐こじりノッチ部を有する該フランジと、扉パネルの第一側部に可動に接続され複数のフィンガを有するロックバーと、を有し、ロックバーは、通常使用時に、扉パネルの第一側部で上下にスライド動して、複数のフィンガと対応する複数のスロットとを係合させそして係合解除するようになっており、複数のフィンガの少なくとも一つが、扉パネルの第一側部に力が作用したとき、対応する少なくとも一つの耐こじりノッチ部に押し込まれるようになっている。
さらに本発明は保護密閉箱を提供し、この保護密閉箱は、内部空間を形成する背壁パネル、底パネル、上壁パネルそして包囲側壁パネルを有するハウジング構造体であって、内部空間へのアクセスを可能とし開口前部を有する該ハウジング構造体と、上記内部空間内に配され、複数の上部スロットが形成された上部水平防護部材と、第一側部と第二側部、上縁と下縁とを有する扉パネルであって、開口前部を遮るように配されて閉位置をなしハウジング構造体の内部空間を閉じるように操作可能であり、複数の上部タブを有し、該複数の上部タブのそれぞれが、扉パネルの上縁に下向きの力が作用したときに、対応せる複数の上部スロットに係合するようになる該扉パネルと、複数のスロットが形成された複数の側壁パネルの一つが有する内フランジであって、複数のスロットのそれぞれが耐こじりノッチ部を有する該内フランジと、扉パネルの第一側部に可動に接続され複数のフィンガを有するロックバーと、を有し、ロックバーは、通常使用時に、扉パネルの第一側部で上下にスライド動して、複数のフィンガと対応する複数のスロットとを係合させそして係合解除するようになっており、複数のフィンガの少なくとも一つが、扉パネルの第一側部に力が作用したとき、対応する少なくとも一つの耐こじりノッチ部に押し込まれるようになっており、扉パネルの第二側部を他の側壁パネルに取り付けるヒンジ部材を有している。
図1は本発明による保護密閉箱を示す図である。保護密閉箱100は安全あるいは旋錠箱としてそして/あるいは自動金銭出納機(ATM)そして類似機として用いられることができる。保護密閉箱100は、例えばATMと一緒に内容物を自動的に操作できる。ここで示される保護密閉箱は、例えば、許可されていない者が、扉パネル150をこじ開けたりすることを防止するとことにより、該保護密閉箱100内の内容物の安全を確保する。図1に示されている保護密閉箱の大きさや形、そして各構成物の寸法比等は、単なる図示のための例である。
保護密閉箱100は、背壁パネル110、底パネル115、上パネル195そして側壁105a,105bを備えて内部空間を形成するハウジング構造体190を有している。図1に見られるように、ハウジング構造体190は、内部空間へのアクセスを許容する開放前部領域を有している。また、保護密閉箱100は、ハウジング構造体190の内部空間を密閉するために、前部領域で閉位置にもたらされる扉パネル150をも有している。図1は、該扉パネル150を開位置にて図示している。扉パネル150はヒンジ部材195によりハウジング構造体190に回動自在に取り付けられている。ハウジング構造体190と扉パネル150は、特定の大きさそして形状には限定されない。
保護密閉箱100は、扉パネル150の上部そして/あるいは下部さらにはハウジング構造体190に、耐こじり装置が設けられている。特に、保護密閉箱100は、上部水平防護部材145と下部水平防護部材147とを有している。これに代えて、保護密閉箱100は上部水平防護部材145と下部水平防護部材147のいずれかを有しているようにしてもよい。上部水平防護部材145と下部水平防護部材147は上パネル195と底パネル115へそれぞれ取り付けられるようにしたり、あるいは、上パネル195と底パネル115、そして上部水平防護部材145と下部水平防護部材147を、それぞれ一つの部材として構成することができる。
例示された形態では、上部水平防護部材145と下部水平防護部材147は、少なくとも一つのスロットを有している。例えば、図1では、上部水平防護部材145には五つのスロット140a…140e、そして下部水平防護部材147にも五つのスロット185a…185eが形成されている。扉パネル150は、複数の対応上部タブ135a…135eそして複数の対応下部タブ180a…180eを有している。複数の上部タブ135a…135eのそれぞれそして複数の下部タブ180a…180eのそれぞれは、扉パネル150の上部そして底部がこじり具でこじられたときにのみ、対応せる上部スロット140a…140eのそれぞれそして対応せる下部スロット185a…185eのそれぞれと協働する。しかしながら、通常の作動時には、複数の上部タブ135a…135eと複数の下部タブ180a…180eは、対応せるスロットとは協働しない。上部水平防護部材145と下部水平防護部材147と同様に、複数の上部タブ135a…135eと複数の下部タブ180a…180eが扉パネル150に取り付けられ、あるいは扉パネル150と一体に形成されることができる。複数の上部スロット140a…140eと複数の下部スロット185a…185e、そして対応せる上部タブ135a…135eそして対応せる下部タブ180a…180eの機能は、例えば、図2そして6を参照して、以下に説明される通りである。
本発明の変形実施形態では、ハウジング構造体190は複数の上部タブ135a…135eそして/あるいは複数の下部タブ180a…180eを有し、扉パネル150は複数の対応上部スロット140a…140eそして/あるいは複数の下部スロット185a…185eを有している。
さらに、耐こじり装置が保護密閉箱100の少なくとも一方の側部に配されることができ、その結果、この耐こじり装置が、扉パネル150の少なくとも一つの側部での扉パネル150のこじり開けを防止する。したがって、この耐こじり装置は、扉パネル150の四つの側部のどこにおいても、こじり開けの防止のために、用いられることができる。
また、保護密閉箱100は、側パネル105aが扉パネル150と隣接する角部に耐こじり装置を配することもできる。保護密閉箱100は、側パネル105aの位置に内フランジ127を有している。この内フランジ127は複数のスロット130a…130eが形成され、この複数のスロット130a…130eのそれぞれは、図4に示される耐こじりノッチ部405を有している。内フランジ127は側パネル105aに取り付けられ、あるいは側パネル105aと一体的に形成される。
扉パネル150の側部にはロックバー155が取り付けられている。ロックバー155は複数のフィンガ120a…120eを有しており、複数のフィンガ120a…120eのそれぞれは対応する複数のスロット130a…130eのそれぞれと協働する。ロックバー155は、図8に見られるように、扉パネル150の側部に対して可動に接続されている。特に、ロックバー155は、通常の使用時では、ハウジング構造体190の内部空間内で側部に対して上下にスライド移動するように協働する。複数のスロット130a…130eと複数の対応フィンガ120a…120eの機能は、例えば、図3,4そして7を参照しつつ、以下に説明される。
本発明の変形実施形態においては、ハウジング構造体190は複数のフィンガ120a…120eを有し、扉パネル150に可動に取り付けられたロックバー155が複数のスロット130a…130eを有している。
さらに耐こじり装置は、ハウジング構造体190そして扉パネル150の上部、底部そして/あるいは他の側部に設けることができ、その結果、耐こじり装置は扉パネル150がこじり開けられることを防止する。したがって、耐こじり装置は、扉パネル150の四つの側部のどこにおいても、こじり開けを防止するように設けられることができる。
さらには、保護密閉箱は、扉パネル150が側部パネル105aと隣接する角部に耐こじり装置を配設している。扉パネル150は複数のL状のスロット165a…165dが形成されたロックバー505を有している。ロックバー505は縦方向部材170に可動に取り付けられており、縦方向部材170はヒンジ部材195に隣接して扉パネル150の側部にしっかりと取り付けられている。ロックバー105は、ハウジング構造体190の内部空間内で上下にスライドできるようになっている。ハウジング構造体190は側壁パネル105bの前部が上記内部空間へ突入する複数のボルト160a…160dを有しており、複数のボルト160a…160dのそれぞれは複数のL状スロット165a…165dに沿ったものとなっている。複数のL状スロットと複数の対応ボルト160a…160dの機能は、例えば、図2そして5を参照しつつ以下説明される通りである。
ロックバー155とロックバー505はクロス部材175により互いに接続されており、ラッチノブ205が、図1,8そして9に見られるように、クロス部材175に接続されている。例示した形態では、ラッチノブ205の一部が扉パネル105を通して突出している。許可された者が、クロス部材175に接続されているラッチノブ205によって、ロックバー155とロックバー505をもち挙げることができる。さらには、扉のロック機構の動きがラッチノブ205により制御される。上述したように、ラッチノブ205は、クロス部材175を通して、スライドするロックバー155,505に取り付けられている。デッドボルトの組合せによるロックが、例えば、高強度ボルトを用いてロック組立プレート998に組み立てられている。扉パネル150のロックを解除するには、先ず、ロックバー155のデッドボルトスロット999からデッドボルトをスライドすることにより、デッドボルトの組合せによるロックが開けられる。それから、クロスバー175とロックバー155,505をもち上げることにより、ラッチノブ205がもち上げられる。上昇位置でのラッチノブ205で、扉パネル105は引いて開けられる。
ここで説明された能動的な耐こじり装置は、許可されていない者の操作によるいかなるこじり力にも対抗するように作用する。許可されていない者が扉パネル150をこじると、これは、扉パネル150の歪とハウジング構造体190の特徴部分とのインターロックにより、阻止される。能動的な耐こじり装置は、わずかなこじりに対してさえも、互いに協働するハウジング構造体190と扉パネル150との間の特徴部分でのインターロックを生ずることにより、扉パネル150が開くことを阻止する。
例示された形態において、保護密閉箱100は、許可されていない者が扉パネル150をこじ開けようとすることを、扉パネル150の上部から底部までにおいて阻止する。例として、図2,3そして6は、扉パネル150が閉じられた位置にあるときの、複数の上部スロット140a…140eそして複数の下部スロット185a…185eと、複数の対応上部タブ135a…135eそして複数の下部タブ180a…180eとの間のそれぞれの相互作用を示している。図6は、複数のうちの一つの上部スロット140eと複数のうちの一つの対応タブ135aとの間の作用を示している。例示された形態では、図6に見られるように、タブ135は扉パネル150に一体的に形成されている。これに代えて、複数の上部タブ135a…135eそして/あるいは複数の下部タブ180a…180eは、図示されない部材で係合されているようにすることができ、この部材は扉パネル150にしっかりと取り付けられる。各スロットと対応タブは同様であるので、ここでは一つのタブと対応すとが図示されている。
通常の使用時ででは、タブ135aはスロット140eよりも距離xだけ上方に位置しているので、ラッチノブ205を用いてクロス部材175を上下して、必要に応じ扉パネル150が開閉される。距離xは特定した距離には限定されない。
タブ135aは、図2そして6に示されるように、許可されていない者がこじり具を空間610に挿入して使用するときにのみ、スロット140eと協働する。図2は、複数の下部スロット185a…185eと複数の対応タブ180a…180eとの間の空間210を示している。特に、許可されていない者がタブ135aの上方で、あるいはタブ135aの近傍で、扉パネル150をこじ開けようとすると、少なくともタブ135aが下方に押しやられてエルボ605と当接する。空間610におけるこじり具の位置によっては、一つもしくはそれ以上の他のタブが対応スロットと係合するようになる。エルボ605との当接そしてこじり具による力の継続的な印加の結果として、タブ135aは下方に移動してスロット140eと係合する。あるいは、タブ135aはスロット140eのすぐ上にあるときは、エルボ605は要らない。かくして、扉パネル150は、タブ135aがスロット140eと係合するので、こじり開けられることはない。本発明として例示された形態においては、こじり開けようとする試みが一旦中止されると、タブ135aは再びスロット140eの上部を通り、その結果、扉パネル150は、例えばラッチノブ205を用いて、正規の状態で開けられる。あるいは、たとえこじりの試みが中止された後でも、タブ135aはスロット140e内に留まる。
同様に、こじり具が空間610、あるいは空間210における他の位置に挿入されたときには、他の上部タブ135a…135eのうちの少なくとも一つ、あるいは他の下部タブ180a…180eのうちの少なくとも一つが上部スロット140a…140eそして下部スロット185a…185eの一つもしくはそれ以上とそれぞれ係合する。上述したように、こじり具の上方あるいは下方、あるいはこじり具の近傍でのタブがそれぞれスロットと係合する。
また、保護密閉箱100は、許可されていない者がヒンジ部材195とは反対側で扉パネル150をこじ開けることを阻止する。この耐こじり装置は、例えば、図3,4そして7を参照して以下説明される。しかし、図4と7には、複数のフィンガ120a…120eのうちの一つのみ、すなわち、フィンガ120b、そして複数のスロット130a…130eのうちの一つのみ、すなわち、対応スロット130bが示されている。他のフィンガ120a…120eのそれぞれ、そして対応スロット130a…130eのそれぞれは同様に作用し、したがって、ここでは説明しない。
通常の使用時では、複数のフィンガ120a…120eは、対応する複数のスロット130a…130eと係合そして解除してハウジング構造体190の内部空間への進入をそれぞれ阻止そして許容する。上記内部空間への進入を阻止するには、ロックバー155のフィンガ120bが、図7に示されるように、内フランジ127のスロット130bと係合する。係合すると、フィンガ120bの下部710がスロット130bの底部よりも低くなる。さらに、フィンガ120bのリップ705が、スロット130bの右側部分で、上記底部の上に位置する。図4は、耐こじりノッチ部405に隣接するスロット130bの右側部分で、底部に位置するフィンガ120bを図示している。したがって、扉パネル150は、スロット130bの底部よりも低く位置しているフィンガ120bの下部710によって、開かれることはない。
フィンガ120a…120eをもつロックバー155は、通常の使用時に、例えば、扉パネル150から一部分が突出しているラッチノブ205を用いることにより、ハウジング構造体190の内部空間内で上下にスライドするように操作できる。レベル205は、クロス部材175とここに取り付けられたロックバー155を上下させる操作、したがってフィンガ120bを上下させる操作が行なえる。ここで述べたように、ラッチノブ205は、クロス部材175により接続された二つのロックバーにより、ロックバー155と連係してロックバー505を上下動させるように操作される。
扉パネル150を開けるには、フィンガ120bが係合から解除されなければならない。特に、ラッチノブ205は操作可能で、クロス部材175はロックバー155を内部空間内で上方へもち上げる。フィンガ120bの下部710がスロット130bの底部を通ると、扉パネル150は許可を得た者によって開けられる。逆に、扉パネル150を閉じるには、フィンガ120bが上昇位置にある状態で、扉パネルは閉じられてフィンガ120bがスロット130bの中へ挿入される。しかる後、レベル205が操作されてフィンガ120bとスロット130bが係合するようにフィンガ120bを降下させる。フィンガ120bのリップ705は、スロット130bの右側部で、底部にある。結果として、扉パネル150はしっかり閉められる。
フィンガ120bを含めた耐こじり装置は、許可を得ていない者が扉パネル150をその側部でこじり開けようとするとき、次のように作用する。許可されていない者は、扉パネル150の側部と側パネル150aとの間の空隙1005にこじり具を挿入する。空隙1005、そして空隙210,610,1010は図10と11に示されている。こじり具が用いられると、複数のフィンガ120a…120eが、こじり工具の力によって、対応せる耐こじりノッチ部405に押し込められる。例えば、フィンガ120bは、図4bに図示されるように、スロット130bの耐こじりノッチ部405に押し込まれる。図4a,4bそして7に見られるように、耐こじりノッチ部405の長さ(a+b)はフィンガ120bの長さ(a)よりも長さ(b)だけ大きい。長さ(b)はフィンガ120bの長さ(c)よりも小さい。あるいは、耐こじりノッチ部405の長さはフィンガ120bの長さ(a)と同じである。これらの寸法関係により、フィンガ120bはスロット130bからの係合解除がなされず、フィンガ120bは耐こじりノッチ部405に留まる。特にフィンガ120bの下部710はスロット130bの底部を通れない。例示の形態では、こじりが止められると、フィンガ120bはスロット130bの右部で底部に戻り、その結果、扉パネル150は、上述のごとく、通常の操作により開かれる。あるいは、こじりが止められると、フィンガ120bは耐こじりノッチ部405に留まる。
同様に、許可されない者がヒンジ部材195と反対側の扉パネル150の側部での他の位置をこじり工具で開けようとすると、複数の他のフィンガ130a…130bのうちの少なくとも一つが他のスロット130a…130eの対応する耐こじりノッチ部405に押し込まれる。
保護密閉箱100は、また、許可されていない者が扉パネル150をそのヒンジの側で開けることをも防止する。扉パネル150はL状スロットを少なくとも一つ形成されたロックバー505を有する。例えば、扉パネル150の側部には、本願で図示そして説明されている場合、四つのL状スロット165a…165dが形成されている。ロックバー505は、扉パネル150にしっかりと取付けられている縦部材170に可動に取り付けられている。ロックバー505は、二つのロックバー505,155を対とせしめるクロスバー175により、ロックバー155と連係して、ハウジング構造体190の内部空間内で上下スライド動するように操作可能である。ハウジング構造体190は側壁パネル105bの前部から上記内部空間内へ突入する複数のボルト160a…160dを有し、複数のボルト160a…160dのそれぞれは、扉パネル150と関連する複数のL状スロット165a…165dに対応している。複数のL状スロット165a…165dと対応する複数のボルト160a…160dの機能は、各スロットと対応ボルトは同じ動作をするので、ここでは、一つのスロット165cと対応ボルト160cについてのみ説明する。
図1に見られるように、ボルト160cはハウジング構造体190の内部空間内に突入している。例示の形態では、ボルト160cは頭部510と、上記内部空間内へ突入する軸部515とを有している。内部空間内へ突入するボルト160cの部分は図5bに示されている。本願で図示そして説明されているボルトの大きさ、形、形式は単なる一例である。ボルト160cは可動ロックバー505に形成されたL状スロット165cと係合する。
扉パネル150が当初開位置にあって、許可された者がこの扉パネル150を閉めたいときには、ラッチノブ205が操作されて、ロックバー505,150がすでに正規位置にないとして、クロス部材175がロックバー505とロックバー150とをもち上げる。ロックバー505が上昇する結果、スロット165cも上昇し、ボルト160cがL状スロット165cの水平部分と一致する。図5aは、例えば、L状スロット165cを図示していて、特に、L状スロット165cの水平部分が上方縦部分よりも幅が広くなっていることを示している。許可された者が、その後、扉パネル150を閉めると、ボルト160cの頭部510がスロット165cを通る。特に、扉パネル150が閉じられているが未だロックされていないというときは、例えば、頭部510はスロット165cの水平部分の左側に在る。図5bに示されているように、頭部510の全体がロックバー505を通る。頭部510の背部とロックバー505との間の距離は、特定値に限定されず、この距離はゼロよりも大きくも等しくもすることもできる。
扉パネル150をロックするには、ラッチノブ205が操作されて、クロス部材175がロックバー505とロックバー155を下げる。ロックバー505の降下の結果として、スロット165cも降下し、ボルト160cの軸部515がL状スロット165cの狭い上方縦部にスライドして入る。ボルト160cがL状スロット165cの狭い上方縦部に留まると、扉パネル150は、頭部510の背部がロックバー505と接触するので、開けられなくなる。したがって、許可されていない者が、例えば、図11に示されるようにこじり具をスペース1010で用いても、扉パネル150をその側パネル150bにて開けることはできない。
複数のL状スロット165a…165dの形状そして大きさは単なる例示である。例えば、縦部分は、逆L状に似た水平部分の右側部分に位置させることも可能である。さらには、狭い部分があればL状以外の形も可能である。スロットの形そして位置によって、ボルトは、図示と同じ位置あるいは異なる位置とすることができ、ボルトは対応スロットと係合する。
図8と9は、本発明の保護密閉箱の扉パネル150についての分離状態での斜視図である。図8そして9においては、ラッチノブ205、クロス部材175、ロックバー155,505、縦部材170、複数のスロット135a…135e,180a…180e、そして複数のフィンガ120a…120eの間の接続関係そして作用が理解できる。
本発明の他の実施形態においては、ラッチノブ205は、ハウジング構造体190から扉パネル150を係合解除するために、ロックバー505とロックバー155を下げるように操作可能であり、そして、ハウジング構造体190に対して扉パネル150を係合させるためにロックバー505とロックバー155を上げるように操作可能である。結果として、複数のフィンガ120a…120eと複数の対応スロット130a…130e、複数のボルト160a…160eとL状の複数のスロット165a…165eの位置づけは、本発明の図面を180°回転したものとなる。しかし、耐こじり装置は、上述したものと同じく機能する。
既述した実施形態は本発明の図示のための例であり、本発明がこれらの特殊な例に限定されると解釈されてはならない。種々の変更そして変形が、請求の範囲に記載された本発明の範囲から逸脱することなく、当業者により成し得る。
Claims (12)
- 許可されていない者によるこじりがなされても保護密閉箱へ扉パネルを確実に取り付けられているようにする装置において、
複数のスロットと、
複数のタブをとを有し、複数のタブのそれぞれは、許可されていない者によって扉パネルの縁部がこじられたとき、複数の対応スロットと係合するように作動することを特徴とする装置。 - 内部空間を形成する背壁パネル、底パネル、上壁パネルそして包囲側壁パネルを有するハウジング構造体であって、内部空間へのアクセスを可能とし開口前部を有する該ハウジング構造体と、
上記内部空間内に配され、複数の上部スロットが形成された上部水平防護部材と、
開口前部を遮るように配されて閉位置をなしハウジング構造体の内部空間を閉じるように操作可能な扉パネルであって、複数の上部タブを有し、該複数の上部タブのそれぞれが、扉パネルの上縁に下向きの力が作用したときに、対応せる複数の上部スロットに係合するようになる該扉パネルと、
側壁の一つに対して扉パネルを取り付けるヒンジ部材と、
を有することを特徴とする保護密閉箱。 - 内部空間に配され複数の下部スロットを有する下部水平防護部材と、
複数の下部タブを有し、該複数の下部タブのそれぞれが、扉パネルの下縁に上向きの力が作用したとき、対応せる複数の下部スロットに係合するような該扉パネルと、
を有することとを特徴とする請求項2に記載の保護密閉箱。 - 上部防護部材が側壁パネルに接続されていることとする請求項2に記載の保護密閉箱。
- 下部防護部材が側壁パネルに接続されていることとする請求項3に記載の保護密閉箱。
- ハウジング構造体が自動金銭出納機として操作可能であることとする請求項2に記載の「保護密閉箱。
- 許可されていない者によるこじりがなされても保護密閉箱へ扉を確実に取り付けられているようにする装置において、
複数のスロットが形成された水平防護部材であって、保護密閉箱の内部空間内に取り付けられた該水平防護部材と、
扉に接続あるいは一体形成された複数のタブであって、複数のタブのそれぞれが、扉が複数のタブの位置でこじられたとき、対応せる複数のスロットと係合するようになっている該タブと、
を有することを特徴とする装置。 - 許可されていない者によるこじりがなされても保護密閉箱へ扉パネルを確実に取り付けられているようにする装置において、
複数のスロットであって、該複数のスロットのそれぞれが耐こじり部を有する該スロットと、
複数のフィンガであって、該複数のフィンガのそれぞれが、通常使用時に、対応せる複数のスロットと係合そして係合解除する該フィンガと、
を有し、
複数のフィンガの少なくとも一つが、扉パネルが許可されていない者によって複数のフィンガの位置でこじられたとき、少なくとも一つの対応耐こじりノッチ部に押し込まれるようになっていることを特徴とする装置。 - 内部空間を形成する背壁パネル、底パネル、上壁パネルそして包囲側壁パネルを有するハウジング構造体であって、内部空間へのアクセスを可能とし開口前部を有する該ハウジング構造体と、
複数のスロットが形成された複数の側壁パネルの一つが有する内フランジであって、複数のスロットのそれぞれが耐こじりノッチ部を有する該内フランジと、
第一側部と第二側部とを有する扉パネルであって、開口前部を遮るように配されて閉位置をなしハウジング構造体の内部空間を閉じるように操作可能な該扉パネルと、
扉パネルの第一側部に可動に接続され複数のフィンガを有するロックバーと、
を有し、
ロックバーは、通常使用時に、扉パネルの第一側部で上下にスライド動して、複数のフィンガと対応する複数のスロットとを係合させそして係合解除するようになっており、
複数のフィンガの少なくとも一つが、扉パネルの第一側部に力が作用したとき、対応する少なくとも一つの耐こじりノッチ部に押し込まれるようになっており、
扉パネルの第二側部を他の側壁パネルに取り付けるヒンジ部材を有している、
ことを特徴とする保護密閉箱。 - ハウジング構造体が自動金銭出納機として操作可能であることとする請求項9に記載の保護密閉箱。
- 許可されていない者によるこじりがなされても保護密閉箱へ、第一側部と第二側部を有する扉パネルを確実に取り付けられているようにする装置において、
複数のスロットが形成された複数の側壁パネルの一つが有する内フランジであって、複数のスロットのそれぞれが耐こじりノッチ部を有する該フランジと、
扉パネルの第一側部に可動に接続され複数のフィンガを有するロックバーと、
を有し、
ロックバーは、通常使用時に、扉パネルの第一側部で上下にスライド動して、複数のフィンガと対応する複数のスロットとを係合させそして係合解除するようになっており、
複数のフィンガの少なくとも一つが、扉パネルの第一側部に力が作用したとき、対応する少なくとも一つの耐こじりノッチ部に押し込まれるようになっている、
ことを特徴とする装置。 - 内部空間を形成する背壁パネル、底パネル、上壁パネルそして包囲側壁パネルを有するハウジング構造体であって、内部空間へのアクセスを可能とし開口前部を有する該ハウジング構造体と、
上記内部空間内に配され、複数の上部スロットが形成された上部水平防護部材と、
第一側部と第二側部、上縁と下縁とを有する扉パネルであって、開口前部を遮るように配されて閉位置をなしハウジング構造体の内部空間を閉じるように操作可能であり、複数の上部タブを有し、該複数の上部タブのそれぞれが、扉パネルの上縁に下向きの力が作用したときに、対応せる複数の上部スロットに係合するようになる該扉パネルと、
複数のスロットが形成された複数の側壁パネルの一つが有する内フランジであって、複数のスロットのそれぞれが耐こじりノッチ部を有する該内フランジと、
扉パネルの第一側部に可動に接続され複数のフィンガを有するロックバーと、
を有し、
ロックバーは、通常使用時に、扉パネルの第一側部で上下にスライド動して、複数のフィンガと対応する複数のスロットとを係合させそして係合解除するようになっており、
複数のフィンガの少なくとも一つが、扉パネルの第一側部に力が作用したとき、対応する少なくとも一つの耐こじりノッチ部に押し込まれるようになっており、
扉パネルの第二側部を他の側壁パネルに取り付けるヒンジ部材を有している、
ことを特徴とする保護密閉箱。
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