JP2006517103A - シトシンのメチル化パターンの高感度検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】DNAサンプル中のシトシンのメチル化を検出する方法を提供する。
【解決手段】以下の工程を行うことを特徴とする方法とする。
標的DNA及びバックグラウンドDNAを含むゲノムDNAサンプルを、全ての非メチル化シトシン塩基がウラシルに変換され、他方、5−メチルシトシン塩基はそのままであるような化学的処理を行う、
上記化学的処理を行ったDNAサンプルを、少なくとも2つのプライマーオリゴヌクレオチド、ポリメラーゼ及び鋳型として、バックグラウンドDNAよりも標的DNAを優先させる組成のヌクレオチド混合物を用いて増幅する、
標的DNAのメチル化状態を上記増幅物の存在又はその量から決定する。

Description

本発明は、DNAサンプル中のシトシンのメチル化を検出する方法に関する。
近年における方法の進歩により、分子生物学でよく研究されている観察レベルには、遺伝子自体、これら遺伝子のRNAへの転写、及びRNAからタンパク質への翻訳が含まれる。個体の発達の過程において、どの遺伝子が活性化し、ある細胞及び組織内の遺伝子の活性化及び不活化が、どのようにコントロールされるかは、遺伝子又はゲノムのメチル化の程度及び特性と相互に関連付けられる。この点で、病理学上の状態は、個体の遺伝子又はゲノムの修飾されたメチル化パターンを反映する。
5−メチルシトシンは、真核生物のDNAにおいて、最も頻繁に認められる共有結合的に修飾された塩基である。例えば、5−メチルシトシンは、転写の調節、遺伝子のインプリンティング、及び腫瘍形成に影響を与えている。したがって、遺伝子情報の1つの要素として、5−メチルシトシンの同定については、非常に関心がもたれている。しかしながら、5−メチルシトシンは、シトシンと同じ塩基対挙動を有しているため、5−メチルシトシンの位置は、シーケンシングでは同定することができない。しかも、PCRで増幅する場合、5−メチルシトシンのエピジェネティックな情報は、完全に消失する。
DNAの5−メチルシトシンを調べる最も広く使用されるようになった比較的新しい方法は、重亜硫酸塩(bisulfite)とシトシンの特異的反応に基づくものであり、続くアルカリ加水分解の後、シトシンはウラシルに変換され、それは塩基対挙動の点でチミンに相当する。それとは対照的に、5−メチルシトシンは、それらの条件下では修飾されない。このように、初めはハイブリダイゼーション挙動により、シトシンと区別することができないメチルシトシンは、標準的な分子生物学的手法、例えば、増幅及びハイブリダイゼーション又はシーケンシングによって、唯一残存するシトシンとして検出することができるように、元のDNAは変換される。これら全ての手法は、塩基対形成を基礎としており、現在、非常によく利用されている。感受性に関する従来技術は、アガロースマトリックスに対象とするDNAを埋め込み、重亜硫酸塩処理する方法であり、それにより、DNAの拡散と再生が防止され(重亜硫酸塩は、単一鎖DNAにのみ反応する)、沈降及び精製過程の代わりに急速透析が行われる(Olek A、Oswald J、Walter J.A modified and improved method for bisulphite based cytosine methylation analysis.Nucleic Acids Res.1996 Dec 15;24(24):5064−6)。この方法により、個別の細胞のDNAを処理することができ、そのことが該方法の有用性を示している。しかしながら、現在に至るまで、約3000塩基対までの個別領域のみが処理されており、何千もの可能領域に対する全体的な細胞処理は不可能である。しかも、この方法では、信頼性をもって、非常に小さな断片の少量のサンプルを変換することができない。マトリックスから拡散しないように保護しても、それらは失われる。
5−メチルシトシンを検出するための他の公知方法に関する総説は、次の総説記事が挙げられる。Rein T, DePamphilis ML, Zorbas H. Identifying 5-methylcytosine and related modifications in DNA genomes. Nucleic Acids Res. 1998 May 15;26 (10):2255-64.
重亜硫酸塩を用いる方法は、これまで、少数の例外を除き、研究においてのみ使用されてきた(例えば、Zeschnigk M, Lich C, Buiting K, Doerfler W, Horsthemke B. A single-tube PCR test for the diagnosis of Angelman and Prader-Willi syndrome based an allelic methylation differences at the SNRPN locus. Eur J Hum Genet 1997 Mar-Apr, 5(2):94-8)。しかしながら、いかなる方法であっても、公知の遺伝子の短く特異的なセグメントは、重亜硫酸塩処理後に増幅され、完全にシーケンシングされるか(Olek A, Walter J. The pre-implantation ontogeny of the H19 methylation imprint. Nat Genet. 1994 Nov.; 17(3): 275-6)、個々のシトシンの位置をプライマー伸長反応(Gonzaigo ML, Jones PA. Rapid quantitation of methylation differences at specific sites using methylation-sensitive single nucleotide primer extension (Ms-SnuPE). Nucleic Acids Res. 1997 Jun. 15;25 (12): 2529-31, WO 95/00669)又は酵素処理(Xiong Z, Laird PW. COBRA: a sensitive and quantitative DNA methylation assay. Nucleic Acids Res. 1997 Jun. 15;25(12):2532-4)によって検出する。ハイブリダイゼーションによる検出も開示されている(Olekら, WO 99/28498)。
尿素は、ゲノムDNAの5−メチルシトシンのシーケンシングに先立つ重亜硫酸塩処理の有効性を高める(Paulin R, Grigg GW, Davey MW, Piper AA. Urea improves efficiency of bisulphite-mediated sequencing of 5-methylcytosine in genomic DNA. Nucleic Acids Res. 1998 Nov 1;26(21):5009-10)。
個々の遺伝子のメチル化を検出するための重亜硫酸塩処理の適用に関する他の文献には以下のものがある。Grigg G, Clark S. Sequencing 5-methylcytosine residues in genomic DNA. Bioassays. 1994 Jun.; 16(6): 431-6, 431; Zeschnigk M, Schmitz B, Dittrich B, Buiting K, Horsthemke B, Doerfler W. Imprinted segments in the human genome: different DNA methylation patterns in the Prader-Willi/Angelman syndrome region as determined by the genomic sequencing method. Hum Mol Genet. 1997 Mar;6(3): 387-95; Feil R, Charlton J, Bird AP, Walter J, Reik W. Methylation analysis on individual chromosomes: improved protocol for bisulfite genomic sequencing. Nucleic Acids Res. 1994 Feb. 25;22(4): 695-6; Martin V, Ribieras S, Song-Wang X, Rio MC, Dante R. Genomic sequencing indicates a correlation between DNA hypomethylation in the 5' region of the pS2 gene and in its expression in human breast cancer cell lines. Gene. 1995 May 19; 157(1-2):261-4; WO 97/46705, WO 95/15373 and WO 97/45560
他の公知の方法は、いわゆるメチル化感受性PCRである(Herman JG, Graff JR, Myohanen S, Nelkin BD, Baylin SB(1996), Methylation-specific PCR: a novel PCR assay for methylation status of CpG islands. Proc Natl Acad Sci USA. Sep 3; 93(18): 9821-6)。この方法では、プライマーが使用され、該プライマーは、それぞれの位置で非メチル化されているDNAの重亜硫酸塩処理を行った配列にのみハイブリダイズするか、又は逆に、それぞれの位置でメチル化されているDNAの重亜硫酸塩処理を行った核酸にのみ結合する。このように、増幅物はこれらのプライマーを用いて産生され、それらの検出をそれぞれ行うことにより、プライマーが結合するサンプルにおけるメチル化又は非メチル化の位置の存在が判明する。
さらに新しい方法として、MethylLight(WO 00/70090)として知られるTaqman PCRによるシトシンのメチル化を検出する方法もある。この方法によって、個々の位置又はいくつかの位置のメチル化状態をPCRにおいて直接、検出することができる。そのため、該産物の後の解析が不要となる。
オリゴマーアレイ生産に関する従来技術の総説も、1997年1月に発行されたNature Geneticsの特別号(Nature Genetics Supplement, Volume 21, January 1993)からのものであり、そこに引用されたUS特許5994065号の文献は、少ない非特異的バックグラウンドシグナルの場合において、オリゴヌクレオチドのような標的分子を対象とした固体担体の生産方法に関するものである。
多数の蛍光標識をもったプローブが、固定化されたDNAアレイを解析するために使用されている。特に好適な蛍光標識は、各プローブの5’−OHにCy3及びCy5色素を単に導入したものである。ハイブリダイズしたプローブの蛍光は、例えば、共焦点顕微鏡で検出される。とりわけ、Cy3及びCy5色素は市販されており、入手することができる。
マトリックス支援レーザー脱離/イオン化質量分析法(MALDI−TOF)は、生体分子の解析に対し、非常に強力な手段である(Karas M, Hillenkamp F. Laser desorption ionization of proteins with molecular masses exceeding 10,000 daltons. Anal Chem. 1988 Oct. 15;60(20):2299-301)。分析試料は光吸収マトリックスに混合される。該マトリックスは短時間のレーザー光によって気化され、分析試料分子は分解することなく気相空間を飛行する。分析試料はマトリックス分子との衝突によりイオン化される。印加電圧により該イオンを無電場領域のフライトチューブ中で加速する。該イオンはその異なる質量に基づく異なる程度で加速される。小さいイオンほど検出器に早く到達する。
MALDI−TOF分析法は、ペプチド及びタンパク質の解析に非常に適している。核酸の解析はいくらか困難である(Gut, I. G. and Beck, S.(1995), DNA and Matrix Assisted Laser Desorption Ionization Mass Spectrometry. Molecular Biology: Current Invations and Future Trends 1: 147-157)。核酸に対しては、ペプチドよりも感度が約100倍劣り、断片の大きさが増加するにしたがって、不釣合いに大きく減少する。多数の負の電荷を骨格にもつ核酸に対して、マトリックスを用いたイオン化工程は基本的に有効ではない。MALDI−TOF分析法において、マトリックスの選択は、切迫した重要な役割を果たす。非常に細かい結晶を生じさせるいくつかの非常に強力なマトリックスが、ペプチドの脱離のために発見されている。また、いくつかの効果的なマトリックスがDNAのために開発されているが、感度の違いは該方法によっても減少していない。感度の違いは、ペプチドに似せるように、DNAを化学的に修飾することによって減少させうる。
骨格にある通常のリン酸がチオリン酸で置換されているホスホチオエート核酸は、簡単なアルキル化によって無電荷DNAに変換することができる(Gut, I. G. and Beck, S.(1995), A procedure for selective DNA alkylation and detection by mass spectrometry. Nucleic Acids Res. 23: 1367-1373)。この修飾DNAに電荷タグをカップリングすると、ペプチドの場合と同じ程度にまで感度が上昇することになる。電荷タグの他の好ましい点は、非修飾の基質の検出を非常に困難にする不純物の存在下において、解析の安定性を向上させることである。
ゲノムDNAは、スタンダードな方法によって、細胞、組織又は他の試験サンプルのDNAから得られる。スタンダードな方法は、Sambrook, Fritsch and Maniatis, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 1989, p9.16-9.19のような参考文献に見られる。
したがって、多くのメチル化解析の方法が従来技術となっている。しかしながら、本発明は、最近の方法が解決できない問題を解決するものであり、すなわち、他の出所から得られた相同配列をもつ他のDNAセグメントが同時に存在する場合に、標的を狙う方法により、体液又は血清中にある所望するDNA又は調査すべきDNA(以後、標的DNAという)を増幅することである。
一般的に、標的DNA及び核酸に存在する他のDNA(以後、バックグラウンドDNAと名づける)は同程度に増幅される。その理由は、使用されるプライマーは、標的DNAとバックグラウンドDNAを区別することができないからである。しかしながら、これらのDNAを区別する可能性は、それらの異なるメチル化パターンにある。この目的のために通常使用される方法は、メチル化感受性PCR、略してMSPである(Herman JG, Graff JR, Myohanen S, Nelkin BD, Baylin SB. (1996), Methylation-specific PCR: a novel PCR assay for methylation status of CpG islands. Proc Natl Acad Sci USA. Sep 3;93(18): 9821-6)。この方法はいくつかのサブ工程からなる。まず最初は、従来技術である重亜硫酸塩処理が行われ、それにより全てのシトシン塩基はウラシルに変換される一方、メチル化シトシン塩基(5−メチルシトシン)は変化しないままである。次の工程では、プライマーが使用されるが、該プライマーは重亜硫酸塩によって変換したメチル化DNAと完全に相補的であるが、当初非メチル化であったDNAには相補的ではない。このようなプライマーを用いてPCRを行った場合、初めからメチル化されたDNAのみが増幅されることになる。したがって、反対に、非メチル化されたDNAのみを増幅するプライマーを用いることが可能である。このようにして、解析すべきDNAとバックグラウンドDNAが存在する場合に、CpG位置のメチル化状態に関係して、解析すべきDNAがバックグラウンドDNAと区別することができることを考慮すると、調査すべきDNA断片は選択的に産生される。従来技術は、調査すべきDNA分子の検出から、メチル化状態又は標的DNAの存在を推測するものであり、そのことは、本質的に、例えば、患者の腫瘍の診断を可能とする。それは、例えば、血清DNA濃度が腫瘍患者において一部劇的に上昇することが知られているからである。その場合、バックグラウンドDNAは別にして、腫瘍からのDNAのみ検出する。原則として、他の体液のDNA解析は比較することができる。
しかしながら、最も近い先行技術と思われる、ここで述べた方法には、いくつかの欠点がある。例えば、標的DNAの増幅した断片を検出できるという事実から、血清中に存在する標的DNAの量を推定することはできない。該DNAの最小量があれば、明確な結果を得るには十分であり、このことは一方では利点であるが、例えば、腫瘍の一部切除の血清DNAに対する効果を評価する場合には、大きな不都合となりうる。最も大きな困難は、多くのCpG部位があることであり、標的DNAとバックグラウンドDNAは、CpG部位のメチル化状態に関して、きわめてわずかしか区別することができない。現在のMSP法は、誤った結果を得るリスクを冒したくないのならば、バックグラウンドDNAが標的DNAとは、各CpG部位が、はっきりと区別され、100%異なることがわかっている場合にのみ行うことができることは明らかである。対照的に、腫瘍組織において、例えば、腫瘍細胞の95%で、特異的部位がメチル化されて存在し、他方、それ以外の存在しているバックグラウンドDNAでは、最大5%のみがメチル化されて存在していることが典型的であるならば、PCRによる鋳型DNAの定量は本質的に不可能又は多くある場合にのみ可能であるため、MSP法を用いて、有益な結果を生み出すことは不可能である。また、本発明は、DNA断片において、メチル化状態のパターンがしばしば認められるという知見に基づいており、該パターンは腫瘍細胞等の特異的なタイプの細胞に典型的に見られる。
また、従来技術は、Epigenomicsにより開発された方法であり、該方法は、重亜硫酸塩処理後に標的DNA及びバックグラウンドDNAを同程度に増幅し、その後、ハイブリダイゼーション法、または、ミニシーケンシングあるいは最近の方法を用いて、断片中に含まれる前者のCpG部位を調べる方法である。これは、調べるメチル化部位に関して定量パターンが得られるという長所があり、例えば、それにより、複数の部位に対し、メチル化の程度を決定することができ、例えば、固形癌の場合において、非常に正確な分類を可能にする。しかし、この方法の欠点は、過剰にバックグラウンドDNAがある場合に、正確な情報を提供することができないことである。その理由は、バックグラウンドDNAは正確に標的DNAと共に増幅され、両者は混合物の形で解析されるからである。この問題は、固形癌の解析には存在しない。標的を狙う方法によって調べるサンプルを選択することができるからである。しかし、例えば、血清DNAの解析は煩雑となる。
本発明の目的は、従来技術の欠点を解消することであり、また、体液及び血清での検出のために、前記した両方の方法がもつ長所を結合させることである。
したがって、未だ解決されていなかった、比較的多量のバックグラウンドDNAの存在下において、少量の非メチル化DNAを検出することに特に重点がある。
この課題は、DNAサンプルのシトシンメチル化の検出方法を開発することによって解決され、該方法は、以下の工程を行う。
標的DNA及びバックグラウンドDNAを含むゲノムDNAサンプルを、全ての非メチル化シトシン塩基がウラシルに変換され、他方、5−メチルシトシン塩基はそのままであるような化学的処理を行う、
上記化学的処理を行ったDNAサンプルを、少なくとも2つのプライマーオリゴヌクレオチド、ポリメラーゼ及び鋳型として、バックグラウンドDNAよりも標的DNAを優先させる組成のヌクレオチド混合物を用いて増幅する、
そして、上記増幅物を解析し、標的DNAのメチル化状態を増幅物の存在又はその量から決定する。
本発明方法の特に好ましい態様においては、上記ヌクレオチド混合物は、2’−デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)2’−デオキシアデノシン三リン酸(dATP)、及び2’−デオキシチミジン三リン酸(dATP)のみを含む。しかし、ヌクレオチド混合物は、付加的に比較的低濃度の2’−デオキシシチジン三リン酸(dCTP)を含むことも好ましい。特にdCTPの当初の濃度は、増幅のため、最大で、他の3つのヌクレオチドの当初濃度の平均値の半分であることが好ましい。
また、本発明方法の特に好ましい態様においては、上記ヌクレオチド混合物は、2’−デオキシシチジン三リン酸(dCTP)、2’−デオキシアデノシン三リン酸(dATP)及び2’−デオキシチミジン三リン酸(dTTP)のみを含む。しかし、ヌクレオチド混合物は、付加的に比較的低濃度の2’−デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)を含むことも好ましい。特にdGTPの当初の濃度は、増幅のため、最大で、他の3つのヌクレオチドの当初濃度の平均値の半分であることが好ましい。
本発明方法の特に好ましい態様においては、2’−デオキシウリジン三リン酸を2’−デオキシチミジン三リン酸の代わりに用いる。
本発明方法の他の特に好ましい態様においては、終結させるジデオキシヌクレオチドを付加的に用いる。
また、PCR増幅において、変性温度を90℃以下とすることも特に好ましい。
本発明においては、DNAサンプルは、血清、血漿、尿、痰又は他の個人の体液から得たものであることが好ましい。
さらに、本発明においては、DNAサンプルは、細胞株、血液、痰、大便、尿、血清、血漿、脳脊髄液、パラフィン包埋組織、例えば、眼、小腸、腎臓、脳、心臓、前立腺、肺、胸又は肝臓、病理スライド、及びこれらのあらゆる組み合わせから得たものであることが好ましい。
本発明の最も好ましい態様は、重亜硫酸塩(亜硫酸水素塩)で化学的処理を行う。アガロースにDNAを埋め込んだ後に化学的処理を行うことも好ましい。また、化学的処理において、2本鎖DNAを変性させる試薬及び/又はラジカルスカベンジャーを用いることが好ましい。
第二の工程の増幅は、5’−CG −3’ −ジヌクレオチド又は5’−tG −3’ −ジヌクレオチド又は5’−Ca −3’ −ジヌクレオチドと結合する、少なくとも1つの他のオリゴヌクレオチド又はPNAオリゴマーの存在下で行い、この他のオリゴヌクレオチド又はPNAオリゴマーは、好ましくはバックグラウンドDNAに結合し、その増幅に逆に作用することが好ましい。ここで、tは重亜硫酸塩処理前の非メチル化シトシンと相互に関連する位置のチミンを表し、aはそのようなチミンの位置と相互に関連する。
他のオリゴヌクレオチド又はPNAオリゴマーの結合部位は、バックグラウンドDNAのプライマーの結合部位と重なり、この他のオリゴヌクレオチド又はPNAオリゴマーは少なくとも1つのプライマーオリゴヌクレオチドのバックグラウンドDNAへの結合を阻害することが特に好ましい。
少なくとも2つの他のオリゴヌクレオチド又はPNAオリゴマーが使用され、それらの結合部位が、それぞれプライマーのバックグラウンドDNAへの結合部位と重なり、これら他のオリゴヌクレオチド及び/又はPNAオリゴマーが両方のプライマーオリゴヌクレオチドのバックグラウンドDNAへの結合を阻害することも特に好ましい。
その上、これら他のオリゴヌクレオチド及び/又はPNAオリゴマーの1つが、フォワードプライマーの結合を阻害し、他の1つはリバースプライマーの結合を阻害することが特に好ましい。
これら他のオリゴヌクレオチド及び/又はPNAオリゴマーは、プライマーオリゴヌクレオチドの少なくとも5倍の濃度であることが特に好ましい。
さらに、本発明では、化学的処理されたDNAサンプルが、第二工程において、少なくとも2つのプライマーオリゴヌクレオチドと、5’−CG −3’ −ジヌクレオチド又は5’−tG −3’ −ジヌクレオチド又は5’−Ca −3’ −ジヌクレオチドとハイブリダイズする他のオリゴヌクレオチド、ポリメラーゼを用いて増幅され、付加的なオリゴヌクレオチドは、好ましくはバックグラウンドDNAに結合し、増幅に逆に作用し、レポーターオリゴヌクレオチドは、標的DNAに結合し、増幅を示すことが好ましい。ここで、tは重亜硫酸塩処理前の非メチル化シトシンと相互に関連する位置のチミンを表し、aはそのようなチミンの位置と相互に関連する。
したがって、レポーターオリゴヌクレオチドに加えて、蛍光色素で標識した他のオリゴマーを使用し、該オリゴマーはレポーターオリゴヌクレオチドの隣にハイブリダイズし、このハイブリダイゼーションは蛍光共鳴エネルギー移動によって検出できることが好ましい。
さらに、Taqmanアッセイを行うことが好ましい。また、Molecular Beaconsを用いてアッセイを行うことも好ましい。
本発明方法の他の特に好ましい態様においては、他のオリゴヌクレオチド及び/又はPNAオリゴマーが、バックグラウンドDNAに結合し、ポリメラーゼ反応において完全なプライマーオリゴヌクレオチドの伸長を阻害することが好ましい。また、使用するポリメラーゼは、5’−3’エキソヌクレア−ゼ活性を有さないことが好ましい。他の好ましい態様は、他のオリゴヌクレオチドは5’−末端で修飾された状態にあり、したがって、5’−3’エキソヌクレア−ゼ活性を有するポリメラーゼで著しく分解されないことである。
特に好ましい態様は、プライマー自体が標的DNAとバックグラウンドDNAを識別することである。また、特に好ましくは、増幅のための、少なくとも1つのプライマーが結合する部位で、バックグラウンドDNAはメチル化され、標的DNAは非メチル化されており、1又はそれ以上のプライマーが標的DNAに結合することである。プライマーが標的DNAを優先して増幅する場合、該プライマーは、好ましくは重亜硫酸処理前のCG配列に相当する部位でTG又はCA配列を含む。このように、プライマーは、以前にメチル化された未だCGを含む配列は増幅せず、したがって、これらの条件下で、理想的にバックグラウンドDNAを増幅しない。このことは、増幅において、非メチル化DNAを優先するヌクレオチド混合物によってもたらされる効果を高める。
本発明において、増幅の結果、蛍光性が変化する少なくとも1つのレポーターオリゴヌクレオチドを付加的に使用することが特に好ましい。また、Taqmanアッセイ又はLightCyclerアッセイ又はMolecular Beaconsを使用したアッセイを行うのが好ましい。
また、本発明では、プライマーに加えて使用されるオリゴヌクレオチドは、3’−OH基をもたないことが好ましい。さらに、レポーターオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの蛍光標識を有することが好ましい。また、該レポーター分子は、蛍光の増加又は減少によって増幅を指示することが好ましい。特に好ましくは、蛍光の増加又は減少が直接解析に使用され、解析するDNAのメチル化状態に関する結論が蛍光シグナルから得られることである。
本発明においては、バックグラウンドDNAは標的DNAの100倍の濃度で存在することが好ましい。さらに、バックグラウンドDNAは標的DNAの1000倍の濃度で存在することが好ましい。
また、調べた個々のCpG部位のメチル化程度から、疾患の存在又は患者の他の健康状態に関する判断を行うことが好ましい。
上記用語、健康状態は、医学的バックグラウンドをもった複数の人々、例えば、医師、歯科医師、検査技師、看護士が健康と呼ぶ状態とは異なるヒトの全ての状態を意味する。健康状態は、全ての疾患、ヒトの体の遺伝的な肉体的欠陥及び行動上の病気、また、癌を含み、中枢神経系(CNS)の不全、障害又は疾患、悪化の兆候又は行動不全、脳の損傷による心理的及び社会的結果、精神障害及び人格障害、痴呆及び/又は関連した症候群、心臓の疾患、不全及び損傷、胃腸管の疾患、不全及び損傷、呼吸器系の疾患、不全及び損傷、障害、炎症、感染症、免疫及び/又は健康回復、成長過程での異常性の結果としての体の損傷又は疾患、肌、筋肉、結合組織又は骨の不全、損傷又は障害、内分泌性及び代謝性の不全、損傷又は障害、頭痛又は性機能不全を含む。
増幅物自体が検出のための検出可能な標識を有していることが好ましい。また、該標識は、蛍光標識及び/又は放射性核種及び/又は質量分析計で検出される脱着可能な質量標識とするのが好ましい。
増幅において、プライマーの1つは、固相に結合していることが好ましい。
本発明では、増幅物を質量分析計で検出し、その質量によって明確に特徴付けることが好ましい。
他の本発明は、患者又は個人の診断及び/又は治療後の副作用の予測のための、本発明方法の使用である。上記の副作用は以下のカテゴリーの少なくとも1つに属する。望まない薬物相互作用、癌、CNS不全、損傷又は疾患、悪化の兆候又は行動不全、脳の損傷による心理的及び社会的結果、精神障害及び人格障害、痴呆及び/又は関連した症候群、心臓の疾患、不全及び損傷、胃腸管の疾患、不全及び損傷、呼吸器系の疾患、不全及び損傷、障害、炎症、感染症、免疫及び/又は健康回復、成長過程での異常性の結果としての体の損傷又は疾患、肌、筋肉、結合組織又は骨の不全、損傷又は障害、内分泌性及び代謝性の不全、損傷又は障害、頭痛又は性機能不全。
本発明の使用は、また、細胞型又は組織を区別するため、あるいは、細胞の分化を調べるための使用が好ましい。
本発明の使用は、また、患者をサブグループに分類するための使用が好ましい。
本発明は、重亜硫酸塩を含む試薬、増幅のためのプライマー及びヌクレオチド混合物からなるキットであり、該混合物は2’−デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)、2’−デオキシアデノシン三リン酸(dATP)及び2’−デオキシアデノシン三リン酸(dTTP)だけを含み、dCTPを含まないか、あるいは、比較的低濃度の2’− デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)のみを含む。dGTPの濃度は、最大で、他の3つのヌクレオチドの平均濃度の半分であることが特に好ましい。
本発明は、重亜硫酸塩を含む試薬、増幅のためのプライマー及びヌクレオチド混合物からなるキットであり、該混合物は2’−デオキシシチジン三リン酸(dCTP)、2’−デオキシアデノシン三リン酸(dATP)及び2’−デオキシアデノシン三リン酸(dTTP)だけを含み、dGTPを含まないか、あるいは、比較的低濃度の2’− デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)のみを含む。dGTPの濃度は、最大で、他の3つのヌクレオチドの平均濃度の半分であることが特に好ましい。
このように、本発明は、ゲノムDNAサンプルのメチル化状態を検出する方法である。従来の方法とは対照的に、選択されたDNA断片のサブグループ、例えば、血清、血漿、尿又は痰において、1つのCpG部位のメチル化の程度が決定されるので、診断上無関係なバックグラウンドDNAの存在下でも解析は可能である。本発明によって、診断上無関係な過剰のメチル化バックグラウンドDNAの存在下で、非メチル化標的DNAの選択的な検出をうまく行うことができる。このことは、現在に至るまで、比較しうる方法では示されていない。
以上のように、本発明の好ましい方法は、複数の工程からなり、それらは以下のように要約される。
最初に、血清及び/又は他の体液を患者から採取し、そこに存在するDNAを必要なだけ単離する。次いで、第二工程では、化学処理、好ましくは重亜硫酸塩処理を行い、それにより、例えば、非メチル化シトシン塩基をウラシルに変換し、メチル化シトシン塩基(5−メチルシトシン)はそのままとする。本発明方法の第三工程では、増幅を行い、好ましくは標的DNAの増幅を行い、バックグラウンドDNAの増幅は行わないか、標的DNAより少ない程度に増幅する。特に好適なヌクレオチド混合物は、前記したように、増幅において標的DNAを優先するか、少なくとも優先するように寄与するものである。また、変性温度は、非メチル化DNAを優先して溶融するが、最初からメチル化されているDNAは2本鎖のままである温度を採用するのが好ましい。次いで、第四工程では、増幅した断片を検出する。さらに詳しく、メチル化に基づいて解析することもでき、また、増幅物において、複数の以前のCpG部位におけるメチル化の程度を決定することもできる。本発明方法の第五工程では、患者の病気又は他の健康状態について、調べた個々のCpG部位のメチル化の程度、増幅物の存在、又はこの増幅物自体の形成された量から結論付けられる。
本発明方法の第一工程、すなわちサンプルの採取は、体液、例えば、痰、尿、血漿又は血清から行うが、請求項では完全には挙げていないけれども、本発明方法が、ここに挙げた各種出所から得られる多くの異なる種類のサンプルを用いて行うことができることは明らかである。
本発明方法で使用されるゲノムDNAは、好ましくは、例えば、細胞株、血液、痰、大便、尿、血清、脳脊髄液、パラフィン包埋組織、例えば、眼、腸、腎臓、脳、心臓、前立腺、肺、胸、肝臓の組織、病理スライド、及びこれらの全ての可能な組み合わせを含むDNA源から得られるDNAサンプルより採取する。
あまりに多くの不純物量による重亜硫酸塩処理及び/又は後のPCRの妨害を回避するため、重亜硫酸塩処理に先だって、DNAの精製あるいは濃縮を、いくつかの場合において行う。しかしながら、例えば、さらなる精製を行うことなく、組織をプロテイナーゼKで処理した後、PCRを行うことができることは公知であり、このことは、重亜硫酸塩処理とその後のPCRに対しても、論理的に当てはまる。
上記化学処理は、好ましくは重亜硫酸塩、さらに好ましくは重亜硫酸ナトリウム(重亜硫酸アンモニウムは重亜硫酸ナトリウムよりも劣る)で処理する。該反応は、公開されている態様、好ましくは、処理の間、1本鎖の状態でDNAを維持するために、アガロースにDNAを埋め込むか、あるいは、新たな態様として、ラジカルスカベンジャー及び変性剤、好ましくは、オリゴエチレングリコールジアルキルエーテル又は例えばジオキサンの存在下の処理により行う。PCR反応に先だって、アガロース方法の場合は洗浄するか、DNA精製方法(従来技術、沈降又は固相、膜への結合)により試薬を除去するか、あるいは、単に希釈することにより、PCRに重大な影響を及ぼさない範囲の試薬濃度にする。
本発明方法の第三工程では、重亜硫酸塩処理したDNAの増幅を行う。ここに述べる増幅方法はバックグラウンドDNAよりも標的DNAを優先する。このような優先は、PCRにおいて、ヌクレオチド濃度の違いによって達成される。PCRにおいて、4つのヌクレオチドの濃度がたとえ同じであっても、当初メチル化及び非メチル化DNAの等しくない増幅が起こる。この優先性は、PCR反応の1回の増幅サイクルにおいては、ごくわずかであっても、通常30〜40サイクルの後には、増幅効率の点でかなりの差となる。本発明の基本となる思想は、PCR条件を調整することにより、バックグラウンドDNAよりも標的DNAに対する優先性を高めることであり、通常は要求されていない、この効果を利用することである。本発明の方法は、したがって、特にバックグラウンドDNAの存在下において、非メチル化DNAを優先的に増幅するのに適している。前記ヌクレオチドの互いの相対的濃度は、特にこのような当初からの非メチル化DNAの優先性を達成するために変化する。非メチル化DNAを重亜硫酸塩で処理し、その後、増幅すると、対応するメチル化DNAから産生された断片よりも、かなり少ないCG塩基対を含む断片が形成される。本来的にdATP及びdTTPよりも、少ないdCTP及び/又はdGTPが、PCR反応に対して添加されるという事実により、非メチル化DNAへの優先性が本発明において達成される。このように、PCRにおいて、dCTP及びdGTPヌクレオチドを制限しているという事実から、C及びGを少なく含む標的DNAがバックグラウンドDNAよりも優先される。
同様に、標的DNAに対する優先性は、前記ヌクレオチドの組成を変更することによっても達成される。そのため、ジデオキシ誘導体のような、例えば、終結ヌクレオチド三リン酸を低濃度で使用する。これにより、鎖伸長が阻害されるため、PCR反応における増幅効率が低下するが、バックグラウンドDNAは、増幅において、例えば、ddCTP又はddGTPをターミネーターとして選択した場合、非メチル化標的DNAよりも、より多くの逆の作用を受ける。
PCR条件の他の変更は、変性温度を変更することである。低い変性温度ほど、当初非メチル化DNAを促進する。なぜなら、該DNAは、少ないC/G塩基対を含み、それ以外の点では同様の配列だからである。したがって、当初メチル化DNAは、これらの条件下で不完全に溶融され、以下の増幅サイクルにおいて鋳型として使用することはできない。
複数のサイクルで、バックグラウンドDNAの増幅を最終的に実質的、完全に抑制するためには、変性温度の変更及びヌクレオチド組成の上記変更を組み合わせることが特に好ましい。
本発明方法は、好ましくは、適当な方法(例えば、MSP)と、そのために調整され、別のやり方で標的DNAを選択的増幅させるメチル化部位とを組み合わせて使用することもできる。ここでの個々のCpG部位の選択は、可能な限り、メチル化に関して、バックグラウンドDNAと標的DNAを区別するという前提に基づいて行われる。この目的のため、好ましくは、毎回、調べるべき腫瘍及び健康な人のバックグラウンドDNAに対し、問題となっている遺伝子の断片のメチル化プロファイルを決定する。ここで挙げた方法によって区別されるであろう、腫瘍DNAとバックグラウンドDNA(例えば、血清の)の間で最も大きな相違をもつ部位をメチル化部位として選択する。そのような部位は、すでに複数の遺伝子、例えば、GSTpi、HIC−1及びMGMTに知られている(von Wronski MA, Harris LC, Tano K, Mitra S, Bigner DD, Brent TP. (1992) Cytosine methylation and suppression of O6−methylguanine−DNA methyltransferase expression in human rhabdomyosarcoma cell lines and xenografts. Oncol Res.; 4(4-5): 167-74; Esteller M, Toyota M, Sanchez−Cespedes M, Capella G, Peinado MA, Watkins DN, Issa JP, Sidransky D, Baylin SB, Herman JG. (2000), Inactivation of the DNA repair gene O6−methylguanine−DNA methyltransferase by promoter hypermethylation is associated with G to A mutations in K−ras in colorectal tumorigenesis. Cancer Res. May 1; 60(9): 2368-71)。
標的DNAの選択的増幅の後、他のCpG部位のメチル化状態を公知方法により好ましく決定することができる。この場合、増幅の際の優先性を考慮するならば、これにより、通常、増幅結果が確認できる。
しかしながら、この場合においてさえも、増幅において、既に調べた部位が実質的に100%非メチル化であるが(例えば、バックグラウンドDNA)、標的DNAはメチル化されている状況が与えられれば、MSPにおいても、PCR断片自体の形成が、個々のケースにおいて十分な情報を提供することは明らかである。個々のケースにおいて、このことは診断に対して十分でさえある。PCR反応では、例えば、マルチプレックスPCRを行い、複数の断片を同時に増幅させることが好ましい。プライマーだけでなく、使用される他のヌクレオチドは互いに相補的とならないよう、それらの設計に注意しなければならない。しかしながら、重亜硫酸塩処理したDNAの場合、2本のDNA鎖のG及びC含有量が異なるため、フォワードプライマーはリバースプライマーのようには決して機能できないという利点があり、このことはマルチプレックスを容易にする。
最も簡単なケースでは、上記産生した断片を直ちに検出する。この目的のため、ゲル電気泳動、シーケンシング、液体クロマトグラフィー、ハイブリダイゼーションのような、すべての公知の分子生物学手法、が利用可能である。これらの手法は、先に行った工程の質を管理するのにも使用することができる。しかしながら、上記したように、他のCpG部位におけるメチル化の程度に関する解析をさらに行うことは特に好ましい。
特に好適な検出手法は、オリゴマーアレイへのハイブリダイゼーション、及び、例えば、プライマー伸長(ミニシーケンシング)反応である。オリゴマーアレイへのハイブリダイゼーションは、最近の先行文献(Okek A, Olek S, Walter J; WO 99/28498)と比較した場合、プロトコールを変更することなく、使用することができる。しかしながら、増幅物をオリゴマーアレイにハイブリダイズし、該オリゴマーは、固相に固定化されたオリゴヌクレオチド対からなり、そのうちの1つは、最も好ましくは、重亜硫酸塩処理及び増幅よりも以前の当初非メチル化CpGを含むDNAセグメントにハイブリダイズし、他は最も好ましくは、重亜硫酸塩処理及び増幅よりも以前の当初メチル化CpGを含む対応するセグメントにハイブリダイズするものであることは好ましい。このケースでは、増幅物を蛍光的又は放射線的又は脱着可能な質量的タグで標識して、ハイブリダイゼーション後に、両方のオリゴヌクレオチド対に結合した断片を検出し、この標識に基づいて定量できるようにすることが特に好ましい。強度比が得られ、それから、各CpG部位でのメチル化の程度を決定することができる。例えば、完全にメチル化及び完全に非メチル化されたDNAを用いた実験のキャリブレーション後である。ここでは、また、増幅においての優先性を考慮しなければならない。このようなオリゴマーアレイにより、同時に複数の断片を検出することができる。また、オリゴマーアレイが実験コントロールのためのオリゴマーを有することは意味があることであり、好ましい。なぜなら、そうすることによって、例えば、解析を始める標的DNAのバックグラウンドDNAに対する比を決定することができる。
プライマーの伸長反応は、固相に固定したオリゴヌクレオチドで行うこともできる。絶対に必要であるというわけではないが、それらのプライマーを固定化することは好ましい。その理由は、通常、いくつかの増幅物の複数のCpG部位を調べることが行われ、このことは、1つの実験で、きわめて容易に、オリゴマーアレイの固相上で行われるからである。プライマーは調べるCpG部位の直接隣にあり、伸長が1つのヌクレオチドのみによって起こることが特に好ましい。ジデオキシチミジン及びジデオキシシチジンだけヌクレオチドとして添加し、これらをそれぞれ異なる蛍光色素で標識化することが特に好ましい。当然のことながら、質量タグのような識別しうる他の標識も使用でき、好ましい。重亜硫酸塩処理及び増幅後は、以前のメチル化CGはCGとして存在し、非メチル化CGはTGとして存在する。プライマー伸長反応は、このようにジデオキシチミジン又はジデオキシシチジンを取り入れる。個々の部位のメチル化について、これら2つのターミネーターに対し、各回検出される蛍光標識の比によって結論が得られる。この場合、あらゆるグアニン誘導体を添加せず、結果として、TG又はCG配列に対し、プライマー伸長が1つの塩基後に既に終結するならば、プライマー伸長をデオキシチミジン又はデオキシシチジンを用いて行うことも可能であり、好ましい。さらに、CAとCGを識別し、それによりジデオキシATP及びジデオキシGTP又はその誘導体にすることにより、相当する鎖を同様にして解析することも好ましい。本発明において、プライマー伸長反応における部位の選択及びターミネーター及びヌクレオチドの選択は、増幅におけるヌクレオチドと反応条件の選択に適応させなければならない。意味のある及び意味のない組み合わせは、当業者にとって自明のことである。
本発明方法の特に好ましい態様は、増幅において、Taqman又はLightCycler法を直接使用して、CpG部位を解析することである。このようにして、付加的な蛍光標識化されたオリゴヌクレオチドは、標的DNAの増幅のために供給されたオリゴヌクレオチドに添加され、PCR反応中の蛍光の変化が測定される。標的DNAが主として増幅されるため、異なるCpG部位のメチル化状態に関する情報は、大部分この蛍光の変化から直接得られる。異なる各オリゴヌクレオチドには、異なる蛍光色素を供給すると、異なる部位及び断片に対して、PCR反応中における蛍光の変化の識別も別々に行うことができて好ましい。
メチル化状態に基づく、この蛍光の変化は多くの方法によって得ることができ、そのうちの2つの方法が実施例で紹介される。
まず最初に、非メチル化DNAの化学処理により生じた配列に、対応する部位で結合するか、メチル化DNAの化学処理により生じた配列に、対応する部位で特異的に結合するオリゴヌクレオチドのプローブが好ましく用いられる。これらのプローブには、マーカーとして機能する2つの蛍光色素、クエンチャー色素と蛍光色素を供給することが特に好ましい。標的DNAを鋳型としてPCR反応を行うならば、蛍光的に標識化されたオリゴマープローブによりPCR反応は妨害される。しかしながら、ポリメラーゼのヌクレアーゼ活性に抵抗するわけではないので、鋳型DNAに結合したプローブの分解はPCR反応中に起こり、それは鋳型へのプローブの結合有効性と相互に関連する。結合していないプローブはポリメラーゼで分解しないからである。プローブの分解は、マーカー色素の蛍光度の増加によって直接見ることができる。なぜなら、マーカーとして機能するクエンチャー色素と蛍光色素は互いに離れているからである。本質的には、これはいわゆるTaqmanアッセイの変形を含む。
そのため、標的DNAからのPCR産物の形成が測定され、調べる部位がメチル化状態で存在するのであれば、化学的処理したDNAへのハイブリダイゼーションによって、プローブは検出することができる。他のメチル化状態にある個々のCpG部位に結合するプローブを用いたクロスチェックは適切であり、好ましい。
プローブ間の識別を可能とし、そうしてマルチプレックスを行うことができるようにするため、いくつかのプローブに対し、異なる発光波長をもった異なる蛍光色素はクエンチャーと共に好ましく使用される。
このようなアッセイでは、個々のCpG部位に結合するオリゴヌクレオチドが使用され、それらはバックグラウンドDNAの重要な増幅を阻害する。標的DNAの増幅も、同じ部位を上記したプローブを用いて調べ、個々のCpG部位に結合するプローブにより増幅を検出するようにして解析される。この場合、分解しないオリゴヌクレオチドが選択的にバックグラウンドDNAに結合し、蛍光標識したプローブは標的DNAに結合することが特に好ましい。本発明の特に好ましい態様においては、分解しないオリゴヌクレオチドとプローブは、2以上の核酸塩基は変わらない同じ配列をもつ。
メチル化の程度に適した1つのプローブを用いて、いくつかの部位を同時に調べることも好ましい。
部位のメチル化の程度をより詳しく定量化することを望むならば、互いに競合し、異なる色素をもった2つのプローブを用いることも好ましい。それにより、それらのうちの1つは、優先して標的DNAの非メチル化部位に結合し、他は優先してメチル化部位に結合する。調べる部位のメチル化状態及び標的DNAに特異的な増幅を成功裡に行うことは、2つの色素の蛍光の増加割合から決定される。
同様にPCR中の蛍光が変化するが基本的に異なる方法が、LightCycler手法(商標)として現在知られている。2つの色素が互いにすぐ近く、例えば、1−5ヌクレオチド以内にあるならば、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)は2つの色素の間でだけ起こるという事実を利用している。その場合のみ、第二の色素は第一の色素の発光によって励起することができ、その後、他の波長の光を発し、それが検出される。
メチル化解析の実際のケースでは、個々の化学的処理したDNAへの蛍光標識したプローブのハイブリダイゼーションはCpG部位で起こり、このプローブの結合は、重亜硫酸塩処理以前に、標的DNAがその部位でメチル化又は非メチル化されていたかに基づく。直接このプローブに隣接して、他の蛍光色素をもつ他のプローブは結合する。他のメチル化されうる部位が個々の配列セグメントに存在すると、この結合はメチル化の機能として優先的に起こる。増幅中において、DNAは増幅され、連続的に多くの蛍光標識化したプローブは、問題の部位に隣接して結合するのに必要なメチル化部位を有する限り、問題の部位に隣接して結合するため、その結果、増加したFRETが測定される。
本発明方法においては、蛍光標識した異なるプローブを用いたマルチプレックスを行うことも好ましい。
要約すると、本方法は、特にDNAサンプル中のシトシンのメチル化を検出するのに好適であり、以下の工程を行う。すなわち、最初に、標的DNAとバックグラウンドDNAを含むゲノムDNAサンプルを、非メチル化シトシン塩基がウラシルに変換され、5−メチルシトシン塩基はそのままとなるように、化学的処理を行う。次いで、その化学処理したDNAサンプルを少なくとも2つのプライマーオリゴヌクレオチドとポリメラーゼを用いて、鋳型DNAとしてバックグラウンドDNAよりも標的DNAを優先して増幅する。そして、その次の工程では、増幅物を解析し、該増幅物の存在及び/又は付加的な部位の解析から、標的DNAのメチル化状態について結論を得る。
本発明方法の特に好ましい態様においては、該ヌクレオチド混合物は2’−デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)、2’−デオキシアデノシン 三リン酸(dATP)、及び2’−デオキシチミジン三リン酸(dTTP)のみを含む。しかしながら、該ヌクレオチド混合物が付加的に比較的低濃度の2’−デオキシシチジン 三リン酸(dCTP)を含むことも好ましい。dCTPの当初の濃度は、増幅のため、最大でも、他の3つのヌクレオチドの当初の平均濃度の半分であることが特に好ましい。
本発明方法の態様においては、該ヌクレオチド混合物は2’−デオキシシチジン三リン酸(dCTP)、2’−デオキシアデノシン 三リン酸(dATP)、及び2’−デオキシチミジン三リン酸(dTTP)のみを含むことも特に好ましい。しかしながら、該ヌクレオチド混合物が付加的に比較的低濃度の2’−デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)を含むことも好ましい。dGTPの当初の濃度は、増幅のため、最大でも、他の3つのヌクレオチドの当初の平均濃度の半分であることが特に好ましい。
本発明方法の他の態様として、標的DNAが融解するが、バックグラウンドDNAは融解しないように、PCRにおける変性温度を変えることが特に好ましい。
本発明方法の特に好ましい態様として、核酸又はハイブリダイゼーション特性が類似するPNAのような分子からなるオリゴマーを有するオリゴマーアレイで、ハイブリダイゼーションによる解析を行う。該オリゴマーは、好ましくは、解析するDNAに12〜22塩基長さのセグメント上でハイブリダイズし、CG、TG又はCAジヌクレオチドを含む。好ましくは、本発明方法を用いて、標的DNAの20以上のメチル化部位のメチル化状態を1回の実験で検出し、60以上のメチル化部位を検出することが特に好ましい。
本発明方法においては、ゲル電気泳動、キャピラリーゲル電気泳動、クロマトグラフィー(HPLC等)、質量スペクトル、及び他の適当な方法を含む長さ測定のための方法で、増幅した標的DNAの長さを測定することにより、さらなる解析を行うことも特に好ましい。
本発明方法においては、また、Sanger法、Maxam−Gilbert法、及びハイブリダイゼーションにより配列決定する他の方法(SBH)を含むシーケンシングのための方法で、シーケンシングすることにより、さらなる解析を行うことも特に好ましい。各CpG部位又はCpG部位の小さな集まりに対して、それぞれ別々のプライマーオリゴヌクレオチドを用いてプライマーの伸長は1又は少数の塩基からなるシーケンシング(Sanger法による)を行い、標的DNAの個々の部位のメチル化状態について、プライマー伸長のタイプから結論を得ることは好ましい。
本発明方法の特に好ましい態様においては、調査する異なったCpG部位のメチル化の程度から、病気の存在又は患者の他の健康状態に関する結論を得る。
増幅物自体に検出のための検出可能な標識を付与することも特に好ましい。該標識としては、好ましくは、蛍光標識、放射性核種、及び質量分析計で検出される脱着可能な質量標識が挙げられる。
さらに、本発明方法は、増幅において、プライマーの1つは固相に結合していることが好ましい。
全ての増幅物を質量分析計で検出し、その質量によって明確に特徴付けることも、本発明方法においては好ましい。
他の本発明は、既述した方法を、患者又は個人の診断及び/又は治療後の副作用予想のために使用することであり、その副作用は以下の分類の少なくとも1つに属する。望まない薬物相互作用、癌、CNS不全、損傷又は疾患、悪化の兆候又は行動不全、脳の損傷による心理的及び社会的結果、精神障害及び人格障害、痴呆及び/又は関連した症候群、心臓の疾患、不全及び損傷、胃腸管の疾患、不全及び損傷、呼吸器系の疾患、不全及び損傷、障害、炎症、感染症、免疫及び/又は健康回復、成長過程での異常性の結果としての体の損傷又は疾患、肌、筋肉、結合組織又は骨の不全、損傷又は障害、内分泌性及び代謝性の不全、損傷又は障害、頭痛又は性機能不全。
細胞型又は組織の識別、又は細胞分化の調査のために本発明方法を使用することも好ましい。
他の本発明は、重亜硫酸塩を含む試薬、プライマー、及び増幅物を産生するためのヌクレオチド混合物からなるキットであり、また、選択的に、既述の本発明方法の少なくとも1つを実施するための説明書も含む。
該キットは、少なくとも3つの試薬、重亜硫酸塩試薬、ヌクレオチド混合物、及び個別的に又は混合物として含めるプライマーからなる。
該ヌクレオチド混合物は、好ましくは、2’−デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)、2’−デオキシアデノシン 三リン酸(dATP)、及び2’−デオキシチミジン三リン酸(dTTP)のみを含む。しかしながら、該ヌクレオチド混合物が付加的に比較的低濃度の2’−デオキシシチジン 三リン酸(dCTP)を含むことも好ましい。dCTPの濃度は、最大でも、他の3つのヌクレオチドの平均濃度の半分であることが特に好ましい。
該ヌクレオチド混合物は、2’−デオキシシチジン三リン酸(dCTP)、2’−デオキシアデノシン 三リン酸(dATP)、及び2’−デオキシチミジン三リン酸(dTTP)のみを含むことも好ましい。しかしながら、該ヌクレオチド混合物が付加的に比較的低濃度の2’−デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)を含むことも好ましい。dGTPの濃度は、最大でも、他の3つのヌクレオチドの平均濃度の半分であることが特に好ましい。
該ヌクレオチド混合物は、ジデオキシヌクレオチドを含むこともできる。該キットは、また、増幅及び/又は重亜硫酸塩処理のためのバッファー成分を含むことができる。
以下、本発明の実施例を示す。
実施例1:鋳型DNAの調製及びGSTp1のメチル化感受性PCRの実施
未処理であって、in vitroで酵素によりメチル化した末梢血液からのヒトDNA(Promega, Madison USA)を、対応する非メチル化DNAと同様に後に重亜硫酸塩処理を施し、鋳型DNAとする。CGジヌクレオチドのメチル化のため、反応容量150μl中のDNA6μgを製造業者の指示に従って、Sssl(New England Biolabs、Frankfurt/Main)と反応させた。公知方法に従って、重亜硫酸塩処理を行った(Olek A, Oswald J, Walter J. A modified and improved method for bisulphate based cytosine methylation analysis Nucleic Acids Res. 1996 Dec 15;24(24):5064-6)。
153−bp GSTp1断片(配列番号M24485.1の1442-1393部位)を、以下のPCR条件下(95℃−15分;46サイクル:88.5℃−0:45分、52℃−0:45分、72℃−0:20分;72℃−10分)で、反応液25μl(1×反応バッファー、Qiagen; 1U Hotstar Taq、Qiagen;200μMの各dNTP、但しdCTPは75μM、500nMの各プライマー、0.05-10ngの重亜硫酸塩処理鋳型DNA)中の重亜硫酸塩−DNA特異的プライマー2cf GTTTT(CT)GTTATTAGTGAGT及び2cr TCCTAAATCCCCTAAACCで増幅した。GSTp1断片をシーケンシングすることにより、末梢血液はこの断片にメチル化CGジヌクレオチドをもたず、全てのCGジヌクレオチドはSssl処理DNAにおいてメチル化された形で存在することが示される。また、PCRは、メチル化DNAに対しては、所定の条件下において、実質的に検出しうる産物が得られなかったことから、メチル化DNAよりも当初同じ濃度の非メチル化DNAに対し、明らかにより効率的に進行することがわかる。
実施例2:重亜硫酸塩処理したメチル化及び非メチル化DNA鋳型に対する異なるdNTP混合物を用いたGSTP1 PCR
ゲノムDNAをサンプルから単離し、Olek Aら, Nucleic Acids Res. 1996 Dec 15;24(24):5064-6に記載されているように、重亜硫酸塩溶液で処理した。この処理の結果、非メチル化シトシン塩基はチミンに変換した。そして、それは、以後、重亜硫酸塩処理以前からのチミン塩基である大文字のTの代わりに、小文字のtを使用して示す。それらは、いずれもチミン塩基を表す。重亜硫酸塩処理したメチル化及び非メチル化鋳型DNAから産生したGSTP1(Exon1)PCR増幅物(Genbank Accession M24485.1、NT 1183−nt 1309)のヌクレオチド組成がかなり異なることが算定できる。重亜硫酸塩処理メチル化DNAから増幅したGSTP1断片はG+C含量が46%であり、重亜硫酸塩処理非メチル化DNAから増幅したGSTP1断片はG+C含量が35%である。したがって、重亜硫酸塩処理した混合物すなわちメチル化及び非メチル化DNAの組み合わせのGSTP1 PCRのパフォーマンスは、PCRで使用したdNTP混合物中の異なるdNTP(dATP、dTTP、dGTP及びdCTP)の濃度に依存する。このことを以下証明する。
GSTP1(Exon1)のPCRを全容量20μlで、LightCycler装置(Roche Diagostics)を使用して行った。リアルタイムPCR混合物には、10μlの鋳型DNA(濃度は下記)、2UのFastStart DNAポリメラーゼ(Roche Diagostics、Penzberg)、1×反応バッファー(Roche Diagostics、Penzberg)、0.25mg/mlのウシ血清(Roche Diagostics、Penzberg)、50〜200μMのdNTP溶液(Roche Diagostics、Penzberg 濃度200μM dNTP(dATP、dTTP、dGTP及びdCTP(各50μM))、SybrGreen(MoBiTec、Goettingen)1:80000希釈物、3mM MgCl2を含めた。
サーモサイクリング条件は95℃のインキュベーションを10分、次いで以下の工程、すなわち、95℃で10秒、56℃で30秒、72℃で10秒を55サイクルで行った。
各サイクルにおいて、56℃でのアニーリング処理後に蛍光を検出した。
鋳型DNAとして、いずれも重亜硫酸塩処理を施した、末梢血液細胞から単離したヒトDNA及び市販入手可能な酵素的にアップ−メチル化されたヒトDNA(Serologicals)を使用した。重亜硫酸塩処理後のDNA量は260nmでのUV吸収により測定した。100ng、10ng、1ng、0.5ng、0.25ng、0.125ng及び0.0625ngの重亜硫酸塩で処理した鋳型DNAについての上記アッセイのパフォーマンスについて解析した。表1は、LightCyclerソフトウエアで算定して、4回の反復したCt(cycle threshold)値の平均を示す。該データから、重亜硫酸塩処理鋳型DNAに関し、該アッセイが少なくとも4つの順番の大きさが直線性を示すことがわかる。該アッセイの絶対的な解析感受性は、少なくとも25pgの重亜硫酸塩で処理した鋳型DNAであった。4つの全てのヌクレオチドを使用した場合、メチル化したものは、非メチル化のものと比べて、PCRのパフォーマンスの点で大きな違いは認められなかった。
異なるメチル化重亜硫酸塩処理鋳型DNAのPCRパフォーマンスは、PCRで使用するdNTP混合物の組成に依存していると考える。表2及び表3は、2つの異なるdNTP混合物を使用したGSTP1 PCRの予想されたパフォーマンスを示している(Ctが低いほど高いパフォーマンスを表す)。
Figure 2006517103
Figure 2006517103
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Claims (40)

  1. 以下の工程を行うことを特徴とするDNAサンプル中のシトシンのメチル化を検出する方法。
    標的DNA及びバックグラウンドDNAを含むゲノムDNAサンプルを、全ての非メチル化シトシン塩基がウラシルに変換され、他方、5−メチルシトシン塩基はそのままであるような化学的処理を行う、
    上記化学的処理を行ったDNAサンプルを、少なくとも2つのプライマーオリゴヌクレオチド、ポリメラーゼ及び鋳型として、バックグラウンドDNAよりも標的DNAを優先させる組成のヌクレオチド混合物を用いて増幅する、
    標的DNAのメチル化状態を上記増幅物の存在又はその量から決定する。
  2. ヌクレオチド混合物は、2’−デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)、2’−デオキシアデノシン三リン酸(dATP)及び2’−デオキシチミジン三リン酸(dATP)のみを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. ヌクレオチド混合物は、付加的に比較的低濃度の2’−デオキシシチジン三リン酸(dCTP)を含むことを特徴とする請求項2記載の方法。
  4. dCTPの当初の濃度は、増幅のため、最大で、他の3つのヌクレオチドの当初濃度の平均値の半分であることを特徴とする請求項3記載の方法。
  5. ヌクレオチド混合物は、2’−デオキシシチジン三リン酸(dCTP)、2’−デオキシアデノシン三リン酸(dATP)及び2’−デオキシチミジン三リン酸(dTTP)のみを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. ヌクレオチド混合物は、付加的に比較的低濃度の2’−デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)を含むことを特徴とする請求項5記載の方法。
  7. dGTPの当初の濃度は、増幅のため、最大で、他の3つのヌクレオチドの当初濃度の平均値の半分であることを特徴とする請求項6記載の方法。
  8. 2’−デオキシウリジン三リン酸を2’−デオキシチミジン三リン酸の代わりに用いることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 増幅において、終結させるジデオキシヌクレオチドを付加的に用いることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. PCR増幅において、変性温度を90℃以下とすることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. DNAサンプルは、血清、血漿、尿、痰又は他の個人の体液から得たものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 化学的処理を、重亜硫酸塩溶液を用いて行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. アガロースにDNAを埋め込んだ後に化学的処理を行うことを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 化学的処理において、2本鎖DNAを変性させる試薬及び/又はラジカルスカベンジャーを用いることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  15. 増幅は、5’−CG −3’ −ジヌクレオチド又は5’−tG −3’ −ジヌクレオチド又は5’−Ca −3’ −ジヌクレオチドと結合する、少なくとも1つの他のオリゴヌクレオチド又はPNAオリゴマーの存在下で行い、この他のオリゴヌクレオチド又はPNAオリゴマーは、好ましくはバックグラウンドDNAに結合し、その増幅に逆に作用し、ここで、tは重亜硫酸塩処理前の非メチル化シトシンと相互に関連する位置のチミンを表し、aはそのようなチミンの位置と相互に関連していることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 他のオリゴヌクレオチド又はPNAオリゴマーの結合部位は、バックグラウンドDNAのプライマーの結合部位と重なり、この他のオリゴヌクレオチド又はPNAオリゴマーは少なくとも1つのプライマーオリゴヌクレオチドのバックグラウンドDNAへの結合を阻害することを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 少なくとも2つの他のオリゴヌクレオチド又はPNAオリゴマーを使用し、それらの結合部位が、それぞれプライマーのバックグラウンドDNAへの結合部位と重なり、これら他のオリゴヌクレオチド及び/又はPNAオリゴマーが両方のプライマーオリゴヌクレオチドのバックグラウンドDNAへの結合を阻害することを特徴とする請求項15又は16に記載の方法。
  18. これら他のオリゴヌクレオチド及び/又はPNAオリゴマーは、プライマーオリゴヌクレオチドの少なくとも5倍の濃度であることを特徴とする請求項15〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 使用するポリメラーゼは、5’−3’エキソヌクレア−ゼ活性を有さないことを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 他のオリゴヌクレオチドは5’−末端で修飾された状態にあり、したがって、5’−3’エキソヌクレア−ゼ活性を有するポリメラーゼで著しく分解されないことを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 増幅において、プライマーが標的DNAとバックグラウンドDNAを識別することを特徴とする請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 増幅のための、少なくとも1つのプライマーが結合する部位で、バックグラウンドDNAはメチル化され、標的DNAは非メチル化されており、1又はそれ以上のプライマーが、前記化学的処理の後に標的DNAに結合することを特徴とする請求項21記載の方法。
  23. 増幅の結果、蛍光性が変化する少なくとも1つのレポーターオリゴヌクレオチドを増幅において付加的に使用することを特徴とする請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
  24. Taqmanアッセイ又はLightCyclerアッセイ又はMolecular Beaconsを使用したアッセイを行うことを特徴とする請求項21記載の方法。
  25. レポーターオリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの蛍光標識を有することを特徴とする請求項23又は24記載の方法。
  26. 1又は複数のレポーター分子は、蛍光の増加又は減少によって増幅を指示することを特徴とする請求項18〜22のいずれか1項に記載の方法。
  27. 蛍光の増加又は減少が直接解析に使用され、解析するDNAのメチル化状態に関する結論が蛍光シグナルから得られることを特徴とする請求項26記載の方法。
  28. バックグラウンドDNAは標的DNAの100倍の濃度で存在することを特徴とする請求項1〜27のいずれか1項に記載の方法。
  29. バックグラウンドDNAは標的DNAの1000倍の濃度で存在することを特徴とする請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
  30. 調べた個々のCpG部位のメチル化程度から、疾患の存在又は患者の他の健康状態に関する判断を行うことを特徴とする請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 増幅物自体が検出のための検出可能な標識を有していることを特徴とする請求項1〜30のいずれか1項に記載の方法。
  32. 標識は、蛍光標識であることを特徴とする請求項31記載の方法。
  33. 標識は、放射性核種であることを特徴とする請求項31記載の方法。
  34. 質量分析計で検出される脱着可能な質量標識であることを特徴とする請求項31記載の方法。
  35. 増幅において、プライマーの1つは、固相に結合していることを特徴とする請求項1〜34のいずれか1項に記載の方法。
  36. 増幅物を質量分析計で検出し、その質量によって明確に特徴付けることを特徴とする請求項1〜34のいずれか1項に記載の方法。
  37. 患者又は個人の診断及び/又は治療後の副作用、すなわち、望まない薬物相互作用、癌、中枢神経系の不全、損傷又は疾患、悪化の兆候又は行動不全、脳の損傷による心理的及び社会的結果、精神障害及び人格障害、痴呆及び/又は関連した症候群、心臓の疾患、不全及び損傷、胃腸管の疾患、不全及び損傷、呼吸器系の疾患、不全及び損傷、障害、炎症、感染症、免疫及び/又は健康回復、成長過程での異常性の結果としての体の損傷又は疾患、肌、筋肉、結合組織又は骨の不全、損傷又は障害、内分泌性及び代謝性の不全、損傷又は障害、頭痛又は性機能不全のうちの少なくとも1つのカテゴリーに属すること、の予測のための請求項1〜36のいずれか1項に記載の方法の使用。
  38. 患者をサブグループに分類するための請求項1〜36のいずれか1項に記載の方法の使用。
  39. 細胞型又は組織を区別するため、あるいは、細胞の分化を調べるための請求項1〜36のいずれか1項に記載の方法の使用。
  40. 重亜硫酸塩を含む試薬、増幅のためのプライマー及び請求項2〜8のいずれか1項に記載のヌクレオチド混合物からなるキット。
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