JP2006516676A - 鉄を製造するための改良製錬プロセス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鉄が酸化物の状態及び/又は一部金属化した状態で存在する鉄含有原料を、スラグ相を有する溶融浴を含む反応器を用いて製錬することにより金属鉄及びスラグを製造するためのプロセスにおいて、少なくとも1個の先端サブマージ型ランスによって燃料/還元剤及び酸素含有ガスをスラグ相内に注入し、浴内の少なくとも一還元領域に加熱及び還元状態を発生させる。反応器の前記少なくとも一還元領域或いはその領域に隣接する箇所に、鉄含有原料を追加還元剤及び融剤と共に供給し、該原料をCO及びH2を含む燃焼ガスを発生させる溶融還元に付す。酸素含有ガス及び燃料/還元剤の注入速度を前記少なくとも1個のランスによって制御し、必要十分な還元状態を達成させ、溶融還元によって発生した燃焼ガスを反応器内の浴上方で後燃焼させる。工程(c)における制御は、注入された酸素含有ガス中の酸素含量が約40vol%〜約100vol%となり、前記少なくとも1個のランスによって注入された燃料/還元剤の燃焼度が60wt%を超えるのに十分となるように行う。
Description
本発明は、適切な鉄源材料から鉄を製造するための製錬プロセスに関する。
本発明者らのオーストラリア特許明細書AU−B−25725/92(656228)号及びこれに対応するフロイド(Floyd)らに付与された米国特許第5498277号には、スラグ浴を有する先端サブマージ型(top-submerged)ランシング反応器を用いて鉄含有材料を製錬するためのプロセスが開示されている。このプロセスにおいては、少なくとも1個の先端サブマージ型ランスにより炭素質燃料/還元剤及び酸素含有ガスを注入することによって、スラグ浴の少なくとも一還元領域に加熱還元状態を発生させる。鉄含有材料、追加炭素質還元剤及び融剤を、反応器の還元領域或いはそれに隣接する箇所に供給して鉄含有材料を溶融還元に付すが、追加還元剤としては石炭を用いる。注入された酸素含有ガス中の酸素含量は40〜100vol%である。本発明者らの存続中の特許には、酸素含有ガス及び燃料/還元剤の注入速度を制御して燃料/還元剤の燃焼度を40wt%〜50wt%にすることが開示されている。燃焼、溶融及び還元反応によって発生するガス状生成物には、かなりの量の還元成分(一酸化炭素や水素等)や単体炭素含有ダストが含まれている場合がある。反応器内に第2の酸素含有ガス流を注入することによって、スラグ浴から持出されるこれらのガスやダストを後燃焼に付し熱エネルギーを発生させるが、この熱エネルギーの少なくとも一部はスラグ浴に伝達される。
基礎熱力学的考察及び実地操業によって、酸化鉄から金属鉄を製造する際、1400℃を超える典型的な製鉄温度では約10-8気圧未満という非常に低い酸素ポテンシャルが要求されることが示されている。このような操業温度で鉄を十分に融解させるためには、還元条件は、溶融鉄中の炭素量を典型的には3〜4wt%に維持できる、適切なものでなければならない。このような還元状態下では、浴内で生成した二酸化炭素及び水蒸気が酸化剤として作用し金属鉄の形成を少なくとも一部抑制或いは阻止すると共に含有炭素を酸化するであろうと予想される。従って、特許明細書AU−B−25725/92(626228)号のプロセスにおいては、ランスによって注入される燃料/還元剤及び酸素含有ガスの燃焼化学量論量の上限を50wt%に定めているが、このレベルでは、燃料/還元剤の燃焼によって浴内で酸化種(二酸化炭素や水蒸気等)が発生したとしても、その量はごく僅かとなる。
炭素質燃料の燃焼で発生する熱エネルギーの大半は、一酸化炭素の燃焼による二酸化炭素の生成と水素の燃焼による水蒸気の生成とによって生じる。この熱エネルギーを回収するに当り、明細書AU−B−25725/92(656228)号のプロセスでは、燃料のエネルギー価の回収を殆ど後燃焼だけに依存している。
後燃焼においては、生成した一酸化炭素及び水素、更に飛沫同伴される炭素含有ダストを浴の直上で燃焼するために、追加酸素含有ガスを独立して反応器のガス空間へ注入する。この後燃焼によって、ガス空間からの対流及び放射や、ガス空間を通過する新たな供給材料(new feed)やスラグの飛沫滴への直接伝導等のメカニズムにより、エネルギーが浴に回収される。後燃焼により熱エネルギーを回収するプロセスによって、基本的に、金属鉄相は酸化されたガスには殆ど接触しなくなる。しかし、浴へのエネルギーの相当量が回収され、且つそれなりの実益が得られる一方、エネルギー回収効率が100%をかなり下回り、この非効率性によって反応器オフガス温度が浴温度よりも相対的に高くなる。
本発明の目的は、スラグ浴と少なくとも1個の先端サブマージ型ランスとを有する先端サブマージ型ランシング反応器を用いる、鉄原料を製錬するための改良プロセスを提供することであり、本発明によって熱エネルギー利用の改善が可能となる。
本発明のプロセスにおいては、前記少なくとも1個のランスによって第1の酸素含有ガス及び炭素質燃料/還元剤を、燃料/還元剤の燃焼度が50wt%を大幅に超えるような速度でスラグ浴内に注入する。即ち、燃料/還元剤に対する酸素の化学量論比は50%を超える。
このように、本発明によると、鉄が酸化物及び/又は一部金属化した状態で存在する好適な鉄含有原料を製錬するためのプロセスであって、少なくとも1個の先端サブマージ型ランスを通して燃料/還元剤及び酸素含有ガスをサブマージ注入(submerged injection)することにより溶融浴のスラグ相内に少なくとも一燃焼領域を発生させ、燃料/還元剤の燃焼度が60wt%を超えるように酸素含有ガス及び燃料/還元剤の注入速度を制御し、且つ、燃焼、溶融還元反応によって発生するガス状物とこのガス状物に飛沫同伴されるダスト中の単体炭素とをスラグ相上方で後燃焼に付し、得られた熱エネルギーを浴に伝達するプロセスが提供される。
本発明のプロセスでは、反応器に鉄原料、追加還元剤及び融剤を供給するが、その供給は、第1の酸素含有ガス及び燃料/還元剤の注入によって発生した燃焼領域に隣接する箇所、或いはその燃焼領域から適当な距離だけ離れた箇所で行う。
より具体的には、本発明は、鉄が酸化物の状態、一部金属化した状態、或いはそれらの組合せの状態で存在する鉄含有原料を、スラグ相を有する溶融浴を含む反応器を用いて製錬することにより金属鉄及びスラグを製造するためのプロセスであって、
(a)少なくとも1個の先端サブマージ型ランスによって燃料/還元剤及び酸素含有ガスをスラグ相内に注入し、浴内の少なくとも一還元領域に加熱還元状態を発生させる工程と、
(b)反応器の前記少なくとも一還元領域或いはその領域に隣接する箇所に、鉄含有原料を追加還元剤及び融剤と共に供給することによって、該原料をCO及びH2を含む燃焼ガスを発生させる溶融還元に付す工程と、
(c)酸素含有ガス及び燃料/還元剤の注入速度を前記少なくとも1個のランスによって制御し、必要十分な還元状態を達成する工程と、
(d)溶融還元によって発生した燃焼ガスを反応器内の浴上方で後燃焼させる工程とを含むプロセスにおいて、工程(c)における制御は、注入された酸素含有ガス中の酸素含量が約40vol%〜約100vol%となり、前記少なくとも1個のランスによって注入された燃料/還元剤の燃焼度が60wt%を超えるのに十分となるように行う、プロセスを提供する。
(a)少なくとも1個の先端サブマージ型ランスによって燃料/還元剤及び酸素含有ガスをスラグ相内に注入し、浴内の少なくとも一還元領域に加熱還元状態を発生させる工程と、
(b)反応器の前記少なくとも一還元領域或いはその領域に隣接する箇所に、鉄含有原料を追加還元剤及び融剤と共に供給することによって、該原料をCO及びH2を含む燃焼ガスを発生させる溶融還元に付す工程と、
(c)酸素含有ガス及び燃料/還元剤の注入速度を前記少なくとも1個のランスによって制御し、必要十分な還元状態を達成する工程と、
(d)溶融還元によって発生した燃焼ガスを反応器内の浴上方で後燃焼させる工程とを含むプロセスにおいて、工程(c)における制御は、注入された酸素含有ガス中の酸素含量が約40vol%〜約100vol%となり、前記少なくとも1個のランスによって注入された燃料/還元剤の燃焼度が60wt%を超えるのに十分となるように行う、プロセスを提供する。
注入される「燃料/還元剤」は、燃焼して熱エネルギーを生じる燃料成分と燃焼しない還元剤成分とを有する材料を含むため、製錬反応においては還元剤として利用できる。燃料/還元剤における還元剤に対する燃料の比率は、当然のことながら、酸素含有ガス中の酸素含量が一定の場合、酸素含有ガス及び燃料/還元剤の注入速度によって決まる。製錬開始に先立ち、ランスを高い位置に保ったまま点火し、燃料の消費によって燃焼炎を発生させる。次いで、ランスを降下させてその下端をスラグ相内に埋没させるが、炎は維持されスラグ相内に燃焼領域が生じる。
上述のように、熱力学的考察及び実地操業によると、燃料/還元剤に対する酸素の化学量論比が約50%を超えた場合、スラグ浴内の二酸化炭素及び水蒸気が金属鉄の形成を抑制或いは阻止すると共に、炭素や存在する金属鉄を酸化するであろうと予想される。しかし、本発明においては、驚くべきことに、この予想が根拠のないものであることが示される。これは、酸素及び燃料/還元剤の先端サブマージ注入と追加還元剤の供給との組合せに関連する個々の要因によるものかもしれないし、或いはこれら要因の組合せによるものかもしれない。
化学量論比が約50%を超えると二酸化炭素及び水蒸気が金属鉄の形成を抑制或いは阻止し、炭素や金属鉄を酸化するであろうという予想は、高温平衡についての従来の単純な考察に起因する。即ち、系が実質的に平衡状態にあって、基本的に反応器浴全体に同じ還元ポテンシャルが存在すると想定する。先端サブマージ注入によってスラグ内に高レベルの乱流が発生するが、このことが上述の想定を合理的に正当化する。しかし、50%を超える化学量論比を用いることを可能にすると思われる第1の要因は、このような乱流にもかかわらず、個々のランスによって発生する燃焼領域よりも還元ポテンシャルが十分に高い領域を浴が維持し得るという点である。即ち、各領域間で還元ポテンシャルにかなりの差があるため、想定される系平衡理論からの予想外の逸脱があり得る。
上述のものとは別の要因或いは付加的な要因は、各領域間の距離に起因するであろう。領域間距離は、個々のランスによって発生する燃焼領域から離れた位置で鉄原料、追加還元剤及び融剤を浴に添加することに起因するであろう。或いは、領域間距離は、サブマージ注入によって乱流が発生した結果、供給されたこれらの材料がランスによって発生する燃焼領域から押し流されることに起因するであろう。実際には、鉄原料、追加還元剤及び融剤をランス設置箇所或いはランスに近接した箇所で添加する場合でも、サブマージ注入は通常、スラグ浴内の比較的深い位置で行うため、これらの材料はランスによって発生する還元領域から押し流されるであろう。また、追加還元剤が塊炭の場合(好ましい例であるが)、その密度は比較的低いため、浴の表面に浮上し、ランスによって発生する還元領域からは離れることになるであろう。
関与する一要因或いは複数の要因の組合せにかかわらず、予想外にも60%を超える化学量論比を用いることができるため、操作効率の改善が可能となる。
迅速なプロセス反応を可能にする温度まで反応器の内容物を加熱し、且つ溶融浴を維持するために必要な熱エネルギーを発生させるためには、注入された燃料/還元剤の燃料成分を燃焼させる必要がある。浴内で燃焼がより完全に行われる限り、浴による直接エネルギー回収の効率は大幅に上昇するが、このエネルギーが利用可能かどうかは予測できない。サブマージ燃焼、溶融還元反応によって発生する残存未燃焼ガス種(一酸化炭素や水素等)の後燃焼、或いは飛沫同伴される炭素含有ダストの後燃焼により、浴によって回収されるエネルギーの全体レベルは更に上昇し得る。後燃焼によって発生する熱エネルギーの浴による回収は、サブマージ燃焼によって発生するエネルギーの回収に比べてまだ効率が悪い。
従って、直接サブマージ燃焼及び後燃焼の双方によって燃料/還元剤から発生するエネルギーの全回収は、本発明のプロセスにより大幅に増加する。よって、燃料に対する酸素の化学量論比を以前の許容限界値50%を超えて増加させサブマージ燃焼度を上昇させることにより、一定の燃料消費レベルに対する製鉄量(iron production intensity)を実質的に上昇させることができ、一方、本発明では、一定の製鉄量に対する燃料消費レベルを大幅に低下させることができる。いずれの場合にも、製造される鉄単位量当りのエネルギー消費という点でより効率的な製鉄となる。
本発明のプロセスにおいては、注入燃料/還元剤の燃料成分に対する注入酸素の化学量論比は65%を超えることが好ましい。ランス燃焼化学量論比(lance combustion stoichiometry)は60%と100%との間の値をとり得るが、より好ましくは65%と90%との間の値である。化学量論比が65%と85%との間にある場合、効果を最適化できることが分かっている。
一般に、製鉄効率を大幅に高めるためには、60%を越える化学量論比を用いることが望ましい。しかし、望ましい化学量論比の範囲は、プロセスに用いる燃料/還元剤或いは追加炭素質材料の等級や化学的及び物理的特性に応じて変わることが分かっている。例えば、低級燃料を用いる場合、化学量論比は60%〜75%の範囲であることが好ましく、高級燃料(黒炭等)を用いる場合、化学量論比は、70%から100%に近い値までの範囲をとり得る。
本発明のプロセスでは、基本的な酸化鉄の炭素熱還元を利用して金属鉄の製造を行う。燃料のサブマージ燃焼によって、溶融還元反応を行うのに必要な熱エネルギーを得る。ランス燃焼化学量論比が高くなるに伴い、燃料/還元剤の直接燃焼によって生成する一酸化炭素及び水素のレベルは低下するが、一酸化炭素及び水素は溶融還元反応によっても生成する。よって、特許明細書AU−B−25725/92(656228)号のプロセスと同様、本発明のプロセスも後燃焼を利用し、浴による熱エネルギー回収を最大化する。即ち、ランス燃焼化学量論比の増加によって燃料利用効率が向上しても、総合的操業効率の最大化には後燃焼が必要となる。
後燃焼は、反応器オフガスについての次の比率(CO2+H2O)/(CO+H2+CO2+H2O)によって決定される酸化度が0.2を超えるように行うのが好ましい。酸化度は約0.95〜1.0に制御するのが好ましい。酸化度の制御につては、オフガスの後利用法にもよるが、浴の再酸化を防ぎつつ、浴への熱伝達レベルが最大となるように行う。オフガスの後利用法としては、供給材料やガスの予備加熱、及び/又は蒸気発生、或いはガスからエネルギーを回収する他の手段等が挙げられる。
本発明に従った先端サブマージ注入によって、金属鉄を製造するのに十分な還元条件が得られる一方、浴内のエネルギー回収が最適化される。注入される燃料/還元剤は、微細粒子状石炭、燃料油、天然ガス、LPG及び他の好適な炭素質材料の内少なくとも1種を含むことができる。特に微細石炭を含む燃料の場合、燃料はキャリアガスを用いて注入するが、このキャリアガスは燃料燃焼に必要な酸素の少なくとも一部を含むことができる。或いは、キャリアガスは不活性ガス(窒素等)と空気との混合ガス、酸素富化空気或いは酸素のみを含んでいてもよく、単に不活性ガスを含むものであってもよい。燃焼に必要な酸素含有ガスの一部を、燃料/還元剤の流れとは別のランスを通して注入することもできるが、その際、これらの別個の流れはランスの下端及び/又はスラグ浴内でのみ混ざり合う。このような別個の流れによって酸素含有ガスの一部を注入する場合、該ガスは酸素のみ、酸素富化空気、或いはこのようなガスと不活性ガス(窒素等)とを混合したものを含むことができる。
第1の酸素含有ガス及び燃料/還元剤の注入速度は必要燃焼条件を達成するように制御するが、上述のように、この状態は十分に還元性である。即ち、第1の注入酸素含有ガス中の酸素含量は通常40〜100vol%であり、これは燃料/還元剤の燃焼度が50%を超える(好ましくは60%を超える)には十分である。
追加炭素質還元剤は石炭が好ましい。この還元剤は鉄原料と共に浴へ供給されるが、その供給量は鉄原料に対して重量比で約20〜60%とするのが最も好ましい。石灰石、ドロマイト、仮焼石灰、仮焼ドロマイト及びシリカの内の少なくとも一種等の好適な融剤も、鉄原料にもよるが、好適な流体浴が形成されるように鉄原料と共に供給することができる。追加炭素質還元剤及び鉄原料は製錬操作時に連続的に供給することができるが、その際、スラグ及び金属鉄を連続的或いはバッチ的に排出する。材料の供給はそれぞれ独立して行ってもよく、又は供給成分の一部或いは全部を含む凝集状態で行ってもよい。
様々な形状の先端サブマージ型ランスを用いることができる。しかし、本発明の溶融還元プロセスでは、比較的高い反応器温度(例えば、約1350℃〜約1500℃)を必要とする。従って、先端サブマージ型ランスは、好適な鋼(例えば、ステンレス鋼)或いは他の好適な材料(例えば、銅、金属酸化物、セラミック、及び被覆剤(coatings)等のこれら材料の組合せや混合物)で形成されているのが好ましい。
通常、製錬操作時にランスに冷却液を供給してランスを冷却することが必要である。この冷却を可能にするため、ランスの形状を、例えば、本発明者らによる1990年9月26日出願の国際出願PCT/AU90/00466(WO91/05214)号、或いは本発明者らのオーストラリア特許第647669号に開示されているようにすることができる。尚、これら各文献の開示内容を本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する。
本発明のプロセスに必要な後燃焼は、スラグ浴上方の反応器空間へ酸素或いは酸素含有ガス(空気や酸素富化空気等)を吹き込むことによって行う。後燃焼は好ましくは浴表面に近接した箇所で行い、最も好ましくは還元領域に隣接した箇所で行って、スラグ浴への高い熱伝達を達成させる。いずれの場合にも、後燃焼は浴表面に近接する後燃焼域で行うが、これによって、スラグ浴への注入により生じる乱流によって浴からスラグの飛沫滴が発生し、この飛沫滴が後燃焼域を通過し、後燃焼域内で熱エネルギーを回収する。
後燃焼のための酸素含有ガスは、好適なものである限りいかなる手段を用いて供給してもよく、例えば、浴表面上方に排出端を有する少なくとも1個の導管を用いて供給することができる。或いは、酸素含有ガスは、燃料/還元剤注入用先端サブマージ型ランスがその内部に延在し、その末端が浴表面上方に存在するシュラウド管を通して反応器空間へ吹き込んでもよい。PCT/AU90/00466号に記載の被覆ランス(shrouded lance)や本発明者らの同時係属オーストラリア特許第647669号に開示されたシュラウド管搭載ランスが上述の目的に対して好適である。
鉄原料は、塊状態、粒子状態或いは微細状態をとり得るが、特に微細原料の場合、原料が反応器煙道ガスによって吹き飛ばされることのないよう、原料自身が凝集しているか、或いは融剤及び/又は石炭と共に凝集していることが好ましい。この凝集はパギングスクリュ(pugging screw)或いは他の好適な装置にて水を添加することによって行うことができる。
鉄原料及び他の材料(融剤や追加還元剤等)は、好適に配置された注入口を経由させ、サブマージ注入によって発生した燃焼領域、或いはその領域に隣接する箇所へ供給することが最も好ましい。しかし、鉄原料及び融剤の一部或いは全部は、好適な粒径を有する場合、先端サブマージ型ランスを通して反応器へ供給することができる。いずれの場合にも、先端サブマージ注入は、かなりの乱流(典型的には浴表面のかなりの膨張を伴う)が燃焼領域に発生するように行うことが最も好ましい。
鉄原料は、塊状鉄鉱石、粒子状鉄鉱石或いは微細鉄鉱石を含むことができる。或いは、鉄原料は、ペレット、粒子状或いは微細ペレット、砂鉄、鉄残渣、スケール、鋼プラント煙道ダスト、鉄屑、一部金属化した材料、及び高鉄含有スラグを含むことができる。
本発明がより容易に理解され得るよう、添付図面を参照しながら説明する。この図面は先端サブマージ型ランシング反応器システム10を概略的に示すものであり、システム10の長手方向に延びる垂直面上の断面図である。
システム10は溶融浴14を含む反応器12を有し、溶融浴14は金属鉄から成る下層16とスラグから成る上層18とを含む。反応器12はその一端に堰20を有し、これによって鉄製品を連続的に排出できるようになっている。また、反応器12はその他端に堰22を有し、これによってスラグを連続的に排出できるようになっている。堰22から排出されたスラグは樋24に沿って通過し、造粒機等のスラグ処理システム(図示せず)へと送ることができる。
ここでは堰20、22を示したが、別の形状の排出設備を設け得ることは理解されるであろう。
他の配置も可能ではあるが、システム10では複数のランス装置26を反応器12の中心線に沿って一定の間隔を置いて連続的に配置している。装置26は反応器12の屋根12aを通って下方に延在し、これらは反応器12の上方に設置された支持機構(図示せず)によって独立的に上昇降下が可能である。装置26は、本発明者らの国際特許出願PCT/AU90/00466(WO91/05214)号、及びこれに対応するフロイド(Floyd)に付与された米国特許第5251879号に開示されたタイプのものである。装置26の各々は先端サブマージ型ランス28と筒状シュラウド30とを有し、ランス28によって必要な製錬操作が行われ、ランス28はシュラウド30の内部に延在する。各ランス28の下部排出端及びその下端における燃焼炎はスラグ層内に埋没しているため、ランスによってスラグ層内への酸素含有ガス及び燃料/還元剤の注入が可能となる(上述の通りである)。しかし、各シュラウド30はそれに対応するランス28よりも短い。従って、上述のサブマージ注入を可能にするようにランス28を降下させた場合、各シュラウド30の下端はスラグ層の上方に層から一定の距離だけ離れて存在する。各シュラウド30とそれに対応するランス28との間に形成された通路へ追加酸素含有ガスを下向きに流しシュラウドの下端から排出することによって、この追加ガスを反応器12内の浴14上方へ供給することができる。
システム10は更に複数の供給口32を有し、各供給口には供給制御装置34が設けられている。供給口32の内1個は、反応器12の堰20が設けられた一端と堰20に最も近いランス装置26との間に設置されている。更なる供給口32はそれぞれ各一対の連続するランス装置26間に設置されている。もう1個の供給口32は、反応器12の堰22が設けられた他端と堰22に最も近いランス装置26との間に設置されている。
本発明を実施する際には、先ず、少なくともスラグ層18を形成する。このスラグ層は前回の操作から残っているものであってもよい。或いは、鉄含有原料(酸化物を含む)と融剤とから成る投入物(charge)を反応器内で溶融することによって層18を形成してもよいが、好ましくは粒状スラグを用いて形成する。この際、ランス28の少なくとも1個に点火し、燃料の燃焼によって発生する炎を用いて該投入物を加熱、溶融する。
少なくともスラグ層18が一旦形成されれば、本発明に従った製錬を進めることができる。好ましい方法においては、微細石炭を燃料/還元剤として用い、空気及び酸素を各ランス28を通して注入する。各ランスが点火され、まだ高い位置にある場合には、上方からの注入によってスラグ層内に乱流が発生し、この乱流によってスラグが飛び散り、各ランス28の露出部分及び各シュラウド30の下部領域にスラグ被膜が形成される。この被膜は各装置26を循環する冷却液によって固化する。次いで、装置26を降下させて各ランス28の下端とそこで発生した炎とをスラグ層内に埋没させた後、スラグ層内への注入を続ける。各ランスの下端が埋没しているにもかかわらず、循環する冷却液によって保護スラグ被膜を維持することができる。
先端サブマージ注入と同時に、鉄含有原料、追加還元剤及び融剤を供給口32を通して投入する。追加還元剤は塊炭が好ましい。また、酸素をスラグ層上方の反応器空間へ注入して、製錬時に発生し浴14から放出されるガスの後燃焼を行う。
ランスによる酸素含有ガス及び燃料/還元剤の注入の速度は、燃料/還元剤の燃焼度が60wt%を超えるように制御する。即ち、燃料成分としての燃料/還元剤の60wt%を超える量が酸素によって消費される。燃料/還元剤の還元剤成分が残っているため、各ランスによってスラグ層内に発生する燃焼領域は通常還元性であるが、上述の明細書AU−B−25725/92(656228)号のプロセスの場合に比べてその還元力は弱い。しかし、注入燃料/還元剤の還元剤成分と塊炭から成る追加還元剤とによって、十分な全還元状態を維持することができる。
製錬は、炭素還元によりスラグ相内で酸化鉄が鉄へと還元されることによって進む。この還元は、燃焼領域内での燃料/還元剤に対する注入酸素の亜化学量論比(substoichiometric ratio)によって促進される。また、注入ガスや発生ガスによって生じる乱流によって、36に示すようなスラグ滴のカスケードが発生する。発生ガスにはCO、H2、及び飛沫同伴される炭素質ダストが含まれる。各ランス装置26のシュラウド30を通してスラグ層上方に供給した酸素によりこの発生ガスやダストを後燃焼させることによって、上述の還元を更に促進することができる。後燃焼によってかなりの熱エネルギーが発生するが、その大部分はカスケード状スラグによって回収される。
燃料/還元剤としては微細石炭が好ましいが、上で詳述したような他の材料を用いることもできる。また、追加還元剤としては塊炭が好ましいが、別の還元剤を用いることもできる。好適な融剤については上で詳述した通りである。また、注入された後燃焼用酸素含有ガス中の酸素含量についても、上で詳述したようになり得る。
本発明では予備還元した材料を、それが独立プラントで生成されたものであろうと或いは本発明によって発生した反応器オフガスを用いて生成したものであろうと、用いる必要がない。このような予備還元材料を用いると、本発明によって為し得る費用対効果や操作効率の向上が相殺されるであろう。むしろ、酸化度が約0.95〜1.0となるまで後燃焼を行い、後燃焼によって発生する熱エネルギーの浴への投入を最大化した方がよい。
上述したように、燃料/還元剤の燃焼度が60wt%を超えるように酸素及び燃料/還元剤の注入速度を制御することによって、鉄製品単位量当りのエネルギー消費という点でより効率的な製鉄が可能となる。これは一つには、スラグ層上方で行う後燃焼よりもスラグ層内で行うサブマージ燃焼の方が燃料効率が高いことに起因する。こうして、燃料及び還元剤全量の消費を所定のレベルに維持しながら製錬温度を上昇させること、即ち製錬反応速度を上昇させることができる一方、燃料及び還元剤全量の消費レベルを低下させながら所定の製鉄レベルを達成することができる。
反応器12において、各供給口を通した供給、及び各ランスを通した注入は均一に行うことができる。しかし、供給口32における追加還元剤に対する鉄含有原料の比率は、堰22が設置された末端から堰20が設置された末端へ向かう方向において順次低下する場合がある。また、燃料/還元剤全体に対する注入酸素の比率は燃料/還元剤の燃焼度が60%を超えるように設定されているが、ランス28における燃焼度は、連続燃焼域の還元性が堰20へ向かって次第に強くなる方向において順次低下する場合がある。
最後に、上述の部品の構造及び配置に対し、本発明の精神や範囲を逸脱することなく様々な変更、修正及び/又は追加を行うことができるものと理解されるべきである。
Claims (21)
- 鉄が酸化物の状態、一部金属化した状態、或いはそれらの組合せの状態で存在する鉄含有原料を、スラグ相を有する溶融浴を含む反応器を用いて製錬することにより金属鉄及びスラグを製造するためのプロセスであって、
(a)少なくとも1個の先端サブマージ型ランスによって燃料/還元剤及び酸素含有ガスをスラグ相内に注入し、浴内の少なくとも一還元領域に加熱還元状態を発生させる工程と、
(b)反応器の前記少なくとも一還元領域或いはその領域に隣接する箇所に、鉄含有原料を追加還元剤及び融剤と共に供給することによって、該原料をCO及びH2を含む燃焼ガスを発生させる溶融還元に付す工程と、
(c)酸素含有ガス及び燃料/還元剤の注入速度を前記少なくとも1個のランスによって制御し、必要十分な還元状態を達成する工程と、
(d)溶融還元によって発生した燃焼ガスを反応器内の浴上方で後燃焼させる工程
とを含むプロセスにおいて、工程(c)における制御は、注入された酸素含有ガス中の酸素含量が約40vol%〜約100vol%となり、前記少なくとも1個のランスによって注入された燃料/還元剤の燃焼度が60wt%を超えるのに十分となるように行う、プロセス。 - 工程(c)における制御は、前記少なくとも1個のランスによって注入された燃料/還元剤の燃焼度が65wt%を超えるように行う、請求項1に記載のプロセス。
- 工程(c)における制御は、前記少なくとも1個のランスによって注入された燃料/還元剤の燃焼度が65wt%と90wt%との間の値となるように行う、請求項1に記載のプロセス。
- 工程(c)における制御は、前記少なくとも1個のランスによって注入された燃料/還元剤の燃焼度が65wt%と85wt%との間の値となるように行う、請求項1に記載のプロセス。
- 燃料/還元剤及び石炭含有追加還元剤は低級燃料であり、工程(c)における制御は、前記少なくとも1個のランスによって注入された燃料/還元剤の燃焼度が60wt%と75wt%との間の値となるように行う、請求項1に記載のプロセス。
- 燃料/還元剤及び石炭含有追加還元剤は高級燃料であり、工程(c)における制御は、前記少なくとも1個のランスによって注入された燃料/還元剤の燃焼度が少なくとも70wt%となるように行う、請求項1に記載のプロセス。
- 工程(d)における後燃焼は、得られた反応器オフガスについての次の比率(CO2+H2O)/(CO2+H2+O2+H2O)によって決定される燃焼度が0.2を超えるように行う、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプロセス。
- 酸化度は約0.95〜1.0に制御される、請求項7に記載のプロセス。
- 燃料/還元剤は、粒子状石炭、燃料油、天然ガス及びLPGから選択される少なくとも一種の炭素質還元剤を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
- 燃料/還元剤は、キャリアガスを用いて注入される粒子状石炭を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
- キャリアガスは、燃料/還元剤の燃料を燃焼するのに必要な酸素の少なくとも一部を含む、請求項10に記載のプロセス。
- キャリアガスは、窒素、酸素、空気及び酸素富化空気から選択される、請求項10に記載のプロセス。
- 追加還元剤は石炭である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のプロセス。
- 追加還元剤は、鉄含有原料に対して約20〜60%の重量比で供給される石炭である、請求項1〜12のいずれか一項に記載のプロセス。
- 融剤は、石灰石、ドロマイト、仮焼石灰、仮焼ドロマイト及びシリカの内の少なくとも一種を含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載のプロセス。
- 溶融還元は約1350℃〜約1500℃の反応器温度で行う、請求項1〜15のいずれか一項に記載のプロセス。
- 後燃焼は、空気及び酸素富化空気から選択される酸素含有ガスを溶融浴上方で反応器空間に吹き込むことによって行う、請求項1〜16のいずれか一項に記載のプロセス。
- 後燃焼は浴表面に近接する後燃焼域で行い、これによって、スラグ相への注入により生じる乱流によって浴から発生するスラグの飛沫滴は後燃焼域を通過し、後燃焼域内で熱エネルギーを回収する、請求項1〜17のいずれか一項に記載のプロセス。
- 後燃焼域は前記少なくとも一還元領域に隣接する、請求項18に記載のプロセス。
- 鉄含有原料は塊状物或いは凝集微細物から成る、請求項1〜19のいずれか一項に記載のプロセス。
- 鉄含有原料は、塊状鉄鉱石、粒子状鉄鉱石、ペレット、微細ペレット、砂鉄、鉄残渣、スケール、鋼プラント煙道ダスト、鉄屑、一部金属化した材料、及び高鉄含有スラグの内の少なくとも一種である、請求項1〜20のいずれか一項に記載のプロセス。
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