JP2006516291A - アンドロゲン受容体アンタゴニストによる乳癌の治療方法。 - Google Patents

アンドロゲン受容体アンタゴニストによる乳癌の治療方法。 Download PDF

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Abstract

本発明は、患者(例えば、女性患者)の乳癌の予防及び治療に関する。本発明は、(a)乳癌の治療、(b)乳癌の予防、抑止、抑制、及び発生率の低下、(c)乳癌の進行の遅延、(d)乳癌の再発の予防、(e)乳癌の再発の治療、及び/又は(f)乳癌の転移の治療、予防、抑止、抑制のための方法を提供する。この方法は、患者に、治療に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニスト、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、プロドラッグ或いはそれらの任意の組み合わせを投与することにより行われる。

Description

本発明は、患者(例えば、女性患者)の乳癌の予防及び治療に関する。より詳しくは、本発明は、(a)乳癌の治療、(b)乳癌の予防、抑止、抑制、及び発生率の低下、(c)乳癌の進行の遅延、(d)乳癌の再発の予防、(e)乳癌の再発の治療、及び/又は(f)乳癌の転移の治療、予防、抑止、抑制のための方法を提供する。この方法は、患者に、治療に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニスト、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、プロドラッグ或いはそれらの任意の組み合わせを投与することにより行われる。
アメリカ合衆国だけでも年間4万5千人の女性が乳癌で死亡している。毎年18万以上の新しい乳癌が診断され、女性の8人に1人が乳癌を発現すると推定されている。これらの数字は、乳癌が女性にとって最も危険な病気の1つであることを示している。これまで、癌の研究は、乳癌の原因を解明することはできず、適切な治療又は予防方法を見つけることができなかった。
現在、乳癌と診断された女性は、外科手術、ホルモン療法、化学療法、及び放射線療法による治療が可能である。患者が転移性疾患を発現した場合、脳、骨、肝臓などの離れた領域での癌を除去するために、放射線及び高用量化学療法が必要である。
現在の乳癌治療に利用できる治療は、有毒、危険、高価であり、多くは特に転移性疾患を治療する場合に効果がない。(a)乳癌の治療、(b)乳癌の予防、抑止、抑制、及び発生率の低下、(c)乳癌の進行の遅延、(d)乳癌の再発の予防、(e)乳癌の再発の治療、及び/又は(f)乳癌の転移の治療、予防、抑止、抑制に有用である化合物を開発するために、基礎科学と臨床レベルの両方において新規で革新的なアプローチが緊急に必要とされている。
本発明は、患者(例えば、女性患者)の乳癌を予防及び治療する方法を提供する。より詳しくは、本発明は、(a)乳癌の治療、(b)乳癌の予防、抑止、抑制、及び発生率の低下、(c)乳癌の進行の遅延、(d)乳癌の再発の予防、(e)乳癌の再発の治療、及び/又は(f)乳癌の転移の治療、予防、抑止、抑制のための方法を提供する。この方法は、患者に、治療に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニスト、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、プロドラッグ或いはそれらの任意の組み合わせを投与することにより行われる。
本発明のある実施形態では、この本発明は、乳癌の患者に、乳癌の治療に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニスト、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、プロドラッグ或いはそれらの任意の組み合わせを投与するステップを含んでいる。ある実施形態では、前記患者は、女性である。他の実施形態では、前記患者は男性である。
本発明の他の実施形態では、この本発明は、乳癌の患者に、乳癌の予防に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニスト、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、プロドラッグ或いはそれらの任意の組み合わせを投与するステップを含んでいる。ある実施形態では、前記患者は、女性である。他の実施形態では、前記患者は男性である。
本発明の他の実施形態では、この本発明は、乳癌の患者に、乳癌の進行の遅延に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニスト、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、プロドラッグ或いはそれらの任意の組み合わせを投与するステップを含んでいる。ある実施形態では、前記患者は、女性である。他の実施形態では、前記患者は男性である。
本発明の他の実施形態では、この本発明は、乳癌の患者に、乳癌の再発の予防に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニスト、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、プロドラッグ或いはそれらの任意の組み合わせを投与するステップを含んでいる。ある実施形態では、前記患者は、女性である。他の実施形態では、前記患者は男性である。
本発明の他の実施形態では、この本発明は、乳癌の患者に、乳癌の再発の治療に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニスト、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、プロドラッグ或いはそれらの任意の組み合わせを投与するステップを含んでいる。ある実施形態では、前記患者は、女性である。他の実施形態では、前記患者は男性である。
本発明の他の実施形態では、この本発明は、乳癌の患者に、乳癌の転移の治療、予防、抑止、抑制に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニスト、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、プロドラッグ或いはそれらの任意の組み合わせを投与するステップを含んでいる。ある実施形態では、前記患者は、女性である。他の実施形態では、前記患者は男性である。
ある実施形態において、乳癌の治療、予防、進行遅延、再発防止及び/又は再発乳癌の治療、及び/又は乳癌の転移の治療、予防、抑止、又は抑制に効果的なアンドロゲン受容体アンタゴニストは、次の化学構造式1で表される化合物、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせである。

Figure 2006516291
ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
Gは、O、又はSであり、
Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFであり、
は、F、Cl、Br、I、CH、CF、OH、CN、NO、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、アルキル、アリルアルキル、OR、NH、NHR、NR、又はSRであり、
は、F、Cl、Br、I、CN、NO、COR、COOH、CONHR、CF、SnRであるか、又は、ベンゼン環と結合して次の構造式

Figure 2006516291
で表されるような縮合環系を形成し、
Zは、NO、CN、COR、COOH、又はCONHRであり、
Yは、CF、F、Br、Cl、I、CN、又はSnRであり、
Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
nは、1〜4の整数であり、
mは、1〜3の整数である。
ある実施形態において、化合物1のGはO、TはOH、RはCH、XはO、ZはNO、YはCF、QはNCSである。
別の実施形態において、乳癌の治療、予防、進行遅延、再発防止及び/又は再発乳癌の治療、及び/又は乳癌の転移の治療、予防、抑止、又は抑制に効果的なアンドロゲン受容体アンタゴニストは、次の化学構造式2で表される化合物、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせである。

Figure 2006516291
ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
Gは、O、又はSであり、
は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFであり、
Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
Aは、

Figure 2006516291
から選択される環であり、
Bは、

Figure 2006516291
から選択される環である。
ここで、A及びBは同時にはベンゼン環であり得ず、
Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
は、NCS、SCN、NCO、又はOCNであり、
は、水素、アルキル、ハロゲン、CF、CN、CR、SnR、NR、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、NHCONHR、NHCOOR、OCONHR、CONHR、NHCSCH、NHCSCF、NHCSR、NHSOCH、NHSOR、OR、COR、OCOR、OSOR、SOR、SR、又は

Figure 2006516291
である。
及びQは、互いに独立して、水素、アルキル、ハロゲン、CF、CN、CR、SnR、NR、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、NHCONHR、NHCOOR、OCONHR、CONHR、NHCSCH、NHCSCF、NHCSR、NHSOCH、NHSOR、OR、COR、OCOR、OSOR、SOR、又はSRであり、
は、O、NH、NR、NO、又はSであり、
は、N、又はNOである。
ある実施形態において、化合物2のGはO、TはOH、RはCH、XはO、ZはNO、YはCF、QはNCSである。
別の実施形態において、乳癌の治療、予防、進行遅延、再発防止及び/又は再発乳癌の治療、及び/又は乳癌の転移の治療、予防、抑止、又は抑制に効果的なアンドロゲン受容体アンタゴニストは、次の化学構造式3で表される化合物、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせである。

Figure 2006516291
ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
Gは、O、又はSであり、
Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFである。
ある実施形態において、化合物3のGはO、TはOH、RはCH、XはO、ZはNO、YはCF、QはNCSである。
別の実施形態において、乳癌の治療、予防、進行遅延、再発防止及び/又は再発乳癌の治療、及び/又は乳癌の転移の治療、予防、抑止、又は抑制に効果的なアンドロゲン受容体アンタゴニストは、次の化学構造式4で表される化合物、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせである。

Figure 2006516291
ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHである。
ある実施形態において、化合物4のXはO、ZはNO、YはCF、QはNCSである。
別の実施形態において、乳癌の治療、予防、進行遅延、再発防止及び/又は再発乳癌の治療、及び/又は乳癌の転移の治療、予防、抑止、又は抑制に効果的なアンドロゲン受容体アンタゴニストは、次の化学構造式5で表される化合物、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせである。

Figure 2006516291
ある実施形態において、製剤1〜5の任意のアンドロゲン受容体アンタゴニストはアルキル化剤である。別の実施形態においては、製剤1〜5の任意のアンドロゲン受容体アンタゴニストはアンドロゲン受容体に不可逆的に結合する。別の実施形態においては、製剤1〜5の任意のアンドロゲン受容体アンタゴニストはアンドロゲン受容体に不可逆的に結合するアルキル化剤である。別の実施形態においては、製剤1〜5の任意のアンドロゲン受容体アンタゴニストはアルキル化剤である。
本発明に係るアンドロゲン受容体アンタゴニストは、単独でも、或いは医薬組成物としても、(a)乳癌の治療、(b)乳癌の予防、抑止、抑制、及び発生率の低下、(c)乳癌の進行の遅延、(d)乳癌の再発の予防、(e)乳癌の再発の治療、及び/又は(f)乳癌の転移の治療、予防、抑止、抑制に有用である。
本発明に係るアンドロゲン受容体アンタゴニストは、これらの化合物による乳癌の治療は、副作用、投与の不便さ、高価さを伴わず、経口での吸収率の高く、他のステロイド受容体との交叉反応がなく、生物学的半減期が長いため、ステロイド性アンドロゲン治療を大きく進歩させる。
本発明は、患者(例えば、女性患者)の乳癌を予防及び治療する方法を提供する。より詳しくは、本発明は、次の(a)〜(f)のための方法を提供する。(a)乳癌の治療、(b)乳癌の予防、抑止、抑制、及び発生率の低下、(c)乳癌の進行の遅延、(d)乳癌の再発の予防、(e)乳癌の再発の治療、及び/又は(f)乳癌の転移の治療、予防、抑止、抑制。この方法は、患者に、治療に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニスト、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、プロドラッグ或いはそれらの任意の組み合わせを投与することにより行われる。
本発明のある実施形態では、この本発明は、乳癌の患者に、乳癌の治療に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニスト、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、プロドラッグ或いはそれらの任意の組み合わせを投与するステップを含んでいる。ある実施形態では、前記患者は、女性である。他の実施形態では、前記患者は男性である。
本発明の他の実施形態では、この本発明は、乳癌の患者に、乳癌の予防に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニスト、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、プロドラッグ或いはそれらの任意の組み合わせを投与するステップを含んでいる。ある実施形態では、前記患者は、女性である。他の実施形態では、前記患者は男性である。
本発明の他の実施形態では、この本発明は、乳癌の患者に、乳癌の進行の遅延に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニスト、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、プロドラッグ或いはそれらの任意の組み合わせを投与するステップを含んでいる。ある実施形態では、前記患者は、女性である。他の実施形態では、前記患者は男性である。
本発明の他の実施形態では、この本発明は、乳癌の患者に、乳癌の再発の予防に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニスト、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、プロドラッグ或いはそれらの任意の組み合わせを投与するステップを含んでいる。ある実施形態では、前記患者は、女性である。他の実施形態では、前記患者は男性である。
本発明の他の実施形態では、この本発明は、乳癌の患者に、乳癌の再発の治療に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニスト、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、プロドラッグ或いはそれらの任意の組み合わせを投与するステップを含んでいる。ある実施形態では、前記患者は、女性である。他の実施形態では、前記患者は男性である。
本発明の他の実施形態では、この本発明は、乳癌の患者に、乳癌の転移の治療、予防、抑止、抑制に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニスト、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、プロドラッグ或いはそれらの任意の組み合わせを投与するステップを含んでいる。ある実施形態では、前記患者は、女性である。他の実施形態では、前記患者は男性である。
ある実施形態において、乳癌の治療、予防、進行遅延、再発防止及び/又は再発乳癌の治療、及び/又は乳癌の転移の治療、予防、抑止、又は抑制に効果的なアンドロゲン受容体アンタゴニストは、次の化学構造式1で表される化合物、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせである。

Figure 2006516291
ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
Gは、O、又はSであり、
Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFであり、
は、F、Cl、Br、I、CH、CF、OH、CN、NO、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、アルキル、アリルアルキル、OR、NH、NHR、NR、又はSRであり、
は、F、Cl、Br、I、CN、NO、COR、COOH、CONHR、CF、SnRであるか、又は、ベンゼン環と結合して次の構造式

Figure 2006516291
で表されるような縮合環系を形成し、
Zは、NO、CN、COR、COOH、又はCONHRであり、
Yは、CF、F、Br、Cl、I、CN、又はSnRであり、
Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
nは、1〜4の整数であり、
mは、1〜3の整数である。
ある実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式1の化合物の類似体を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式1の化合物の誘導体を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式1の化合物の異性体を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式1の化合物の代謝産物を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式1の化合物の薬学的に許容される塩を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式1の化合物の医薬品を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式1の化合物の水和物を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式1の化合物のN酸化物を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式1の化合物の結晶を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式1の化合物の多形体を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式1の化合物のプロドラッグを投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式1の化合物の類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、またはプロドラッグの任意の組み合わせを投与する過程を含む。
ある実施形態においては、化合物1のGはOである。別の実施形態においては、化合物1のXはOである。別の実施形態においては、化合物1のTはOHである。別の実施形態においては、化合物1のRはCHである。別の実施形態においては、化合物1のZはNOである。別の実施形態においては、化合物1のZはCNである。別の実施形態においては、化合物1のYはCFである。別の実施形態においては、化合物1のQはNCSである。別の実施形態においては、化合物1のQはパラ位にある。別の実施形態においては、化合物1のZはパラ位にある。別の実施形態においては、化合物1のYはメタ位にある。別の実施形態においては、化合物1のGはO、TはOH、RはCH、XはO、ZはNO、YはCF、QはNCSである。
置換基Z、Y及びRは、それらの置換基が結合される環(以降、「環A」という)の任意の場所に位置することができる。ある実施形態では、置換基Zは環Aのパラ位にある。他の実施形態では、置換基Yは環Aのメタ位にある。他の実施形態では、置換基Zは環Aのパラ位、置換基Yは環Aのメタ位にある。
置換基Q及びRは、それらの置換基が結合される環(以降、「環B」という)の任意の場所に位置することができる。ある実施形態では、置換基Qは環Bのパラ位にある。他の実施形態では、置換基Qは環Bのパラ位にある。他の実施形態では、置換基QはNCSでありかつ環Bのパラ位にある。
別の実施形態において、乳癌の治療、予防、進行遅延、再発防止及び/又は再発乳癌の治療、及び/又は乳癌の転移の治療、予防、抑止、又は抑制に効果的なアンドロゲン受容体アンタゴニストは、次の化学構造式2で表される化合物、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせである。

Figure 2006516291
ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
Gは、O、又はSであり、
は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFであり、
Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
Aは、

Figure 2006516291
から選択される環であり、
Bは、


Figure 2006516291
から選択される環である。
ここで、A及びBは同時にはベンゼン環であり得ず、
Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
は、NCS、SCN、NCO、又はOCNであり、
は、水素、アルキル、ハロゲン、CF、CN、CR、SnR、NR、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、NHCONHR、NHCOOR、OCONHR、CONHR、NHCSCH、NHCSCF、NHCSR、NHSOCH、NHSOR、OR、COR、OCOR、OSOR、SOR、SR、又は

Figure 2006516291
である。
及びQは、互いに独立して、水素、アルキル、ハロゲン、CF、CN、CR、SnR、NR、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、NHCONHR、NHCOOR、OCONHR、CONHR、NHCSCH、NHCSCF、NHCSR、NHSOCH、NHSOR、OR、COR、OCOR、OSOR、SOR、又はSRであり、
は、O、NH、NR、NO、又はSであり、
は、N、又はNOである。
ある実施形態では、本発明の方法は、化学構造式2の化合物の類似体を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式2の化合物の誘導体を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式2の化合物の異性体を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式2の化合物の代謝産物を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式2の化合物の薬学的に許容される塩を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式2の化合物の医薬品を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式2の化合物の水和物を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式2の化合物のN酸化物を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式2の化合物の多形体を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式2の化合物の結晶を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式2の化合物のプロドラッグを投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式2の化合物の類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、多形体、結晶、またはプロドラッグの任意の組み合わせを投与する過程を含む。
ある実施形態においては、化合物2のGはOである。別の実施形態においては、化合物2のXはOである。別の実施形態においては、化合物2のTはOHである。別の実施形態においては、化合物2のRはCHである。別の実施形態においては、化合物2のZはNOである。別の実施形態においては、化合物2のZはCNである。別の実施形態においては、化合物2のYはCFである。別の実施形態においては、化合物2のQはNCSである。別の実施形態においては、化合物2のQはパラ位にある。別の実施形態においては、化合物2のZはパラ位にある。別の実施形態においては、化合物2のYはメタ位にある。別の実施形態においては、化合物2のGはO、TはOH、RはCH、XはO、ZはNO、YはCF、QはNCSである。
置換基Z及びYは、それらの置換基が結合される環(以降、「環A」という)の任意の場所に位置することができる。ある実施形態では、置換基Zは環Aのパラ位にある。他の実施形態では、置換基Yは環Aのメタ位にある。他の実施形態では、置換基Zは環Aのパラ位、置換基Yは環Aのメタ位にある。
置換基Q及びQは、それらの置換基が結合される環(以降、「環B」という)の任意の場所に位置することができる。ある実施形態では、置換基Qは環Bのパラ位にある。他の実施形態では、置換基QはHである。他の実施形態では、置換基Qは環Bのパラ位にありかつ置換基QはHである。他の実施形態では、置換基QはNCSでありかつ環Bのパラ位にあり、置換基QはHである。
別の実施形態において、乳癌の治療、予防、進行遅延、再発防止及び/又は再発乳癌の治療、及び/又は乳癌の転移の治療、予防、抑止、又は抑制に効果的なアンドロゲン受容体アンタゴニストは、次の化学構造式3で表される化合物、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせである。

Figure 2006516291
ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
Gは、O、又はSであり、
Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFである。
ある実施形態では、本発明の方法は、化学構造式3の化合物の類似体を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式3の化合物の誘導体を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式3の化合物の異性体を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式3の化合物の代謝産物を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式3の化合物の薬学的に許容される塩を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式3の化合物の医薬品を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式3の化合物の水和物を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式3の化合物のN酸化物を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式3の化合物の多形体を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式3の化合物の結晶を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式3の化合物のプロドラッグを投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式3の化合物の類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、多形体、結晶、またはプロドラッグの任意の組み合わせを投与する過程を含む。
ある実施形態においては、化合物3のGはOである。別の実施形態においては、化合物3のXはOである。別の実施形態においては、化合物3のTはOHである。別の実施形態においては、化合物3のRはCHである。別の実施形態においては、化合物3のZはNOである。別の実施形態においては、化合物3のZはCNである。別の実施形態においては、化合物3のYはCFである。別の実施形態においては、化合物3のQはNCSである。別の実施形態においては、化合物3のQはパラ位にある。別の実施形態においては、化合物3のZはパラ位にある。別の実施形態においては、化合物3のYはメタ位にある。別の実施形態においては、化合物3のGはO、TはOH、RはCH、XはO、ZはNO、YはCF、QはNCSである。
置換基Z及びYは、それらの置換基が結合される環(以降、「環A」という)の任意の場所に位置することができる。ある実施形態では、置換基Zは環Aのパラ位にある。他の実施形態では、置換基Yは環Aのメタ位にある。他の実施形態では、置換基Zは環Aのパラ位、置換基Yは環Aのメタ位にある。
置換基Qは、それらの置換基が結合される環(以降、「環B」という)の任意の場所に位置することができる。ある実施形態では、置換基Qは環Bのパラ位にある。他の実施形態では、置換基QはNCSでありかつ環Bのパラ位にある。
別の実施形態において、乳癌の治療、予防、進行遅延、再発防止及び/又は再発乳癌の治療、及び/又は乳癌の転移の治療、予防、抑止、又は抑制に効果的なアンドロゲン受容体アンタゴニストは、次の化学構造式4で表される化合物、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせである。

Figure 2006516291
ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHである。
ある実施形態では、本発明の方法は、化学構造式4の化合物の類似体を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式4の化合物の誘導体を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式4の化合物の異性体を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式4の化合物の代謝産物を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式4の化合物の薬学的に許容される塩を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式4の化合物の医薬品を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式4の化合物の水和物を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式4の化合物のN酸化物を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式4の化合物の多形体を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式4の化合物の結晶を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式4の化合物のプロドラッグを投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式4の化合物の類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、多形体、結晶、またはプロドラッグの任意の組み合わせを投与する過程を含む。
ある実施形態においては、化合物4のXはOである。別の実施形態においては、化合物4のZはNOである。別の実施形態においては、化合物4のZはCNである。別の実施形態においては、化合物4のYはCFである。別の実施形態においては、化合物4のQはNCSである。別の実施形態においては、化合物4のXはO、ZはNO、YはCF、QはNCSである。
別の実施形態において、乳癌の治療、予防、進行遅延、再発防止及び/又は再発乳癌の治療、及び/又は乳癌の転移の治療、予防、抑止、又は抑制に効果的なアンドロゲン受容体アンタゴニストは、次の化学構造式5で表される化合物、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせである。

Figure 2006516291
ある実施形態では、本発明の方法は、化学構造式5の化合物の類似体を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式5の化合物の誘導体を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式5の化合物の異性体を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式5の化合物の代謝産物を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式5の化合物の薬学的に許容される塩を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式5の化合物の医薬品を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式5の化合物の水和物を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式5の化合物のN酸化物を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式5の化合物の多形体を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式5の化合物の結晶を投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式5の化合物のプロドラッグを投与する過程を含む。別の実施形態では、本発明の方法は、化学構造式5の化合物の類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、多形体、結晶、またはプロドラッグの任意の組み合わせを投与する過程を含む。
本明細書において考察されているように、本発明の範囲に含まれかつ乳癌の治療/予防に有用な化合物の他の特定の実施形態は、化合物6及び7である。

Figure 2006516291

Figure 2006516291
ここで、Qは、NCS、SCN、NCO、又はOCNである。これらの化合物の類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、多形体、結晶またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせは本発明の範囲に含まれる。
ある実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式6の化合物の類似体を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式6の化合物の誘導体を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式6の化合物の異性体を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式6の化合物の代謝産物を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式6の化合物の薬学的に許容される塩を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式6の化合物の医薬品を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式6の化合物の水和物を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式6の化合物のN酸化物を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式6の化合物の結晶を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式6の化合物の多形体を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式6の化合物のプロドラッグを投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式6の化合物の類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、またはプロドラッグの任意の組み合わせを投与する過程を含む。
ある実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式7の化合物の類似体を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式7の化合物の誘導体を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式7の化合物の異性体を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式7の化合物の代謝産物を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式7の化合物の薬学的に許容される塩を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式7の化合物の医薬品を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式7の化合物の水和物を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式7の化合物のN酸化物を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式7の化合物の結晶を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式7の化合物の多形体を投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式7の化合物のプロドラッグを投与する過程を含む。別の実施形態においては、本発明の方法は、化学構造式7の化合物の類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体、またはプロドラッグの任意の組み合わせを投与する過程を含む。
《定義》
ここでは、置換基Rは、アルキル基、ハロアルキル基、ジハロアルキル基、トリハロアルキル基、CHF基、CHF基、CF基、CFCF基、アリル基、フェニル基、ハロゲン基、アルケニル基、又はヒドロキシル(OH)基と定義する。
“アルキル”基は、直鎖型、分枝型及び環状の飽和脂肪族炭化水素である。ある実施形態では、アルキル基は、1〜12個の炭素を有する。他の実施形態では、アルキル基は、1〜7個の炭素を有する。ある実施形態では、アルキル基は、1〜6個の炭素を有する。ある実施形態では、アルキル基は、1〜4個の炭素を有する。アルキル基は、ハロゲン基、水酸基、アルコキシ・カルボニル基、アミド基、アルキルアミド基、ジアルキルアミド基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボニル基、チオ基、及びチオアルキル基から成る群より選択される1つ又は複数の基と置換又は無置換される。
“ハロアルキル”基は、先に定義したアルキル基を1つ又は複数のハロゲン原子(例えば、F、Cl、Br又はI)で置換したものである。
“アリル”基は、ハロゲン基(例えば、F、Cl、Br又はI)、ハロアルキル基、水酸基、アルコキシ・カルボニル基、アミド基、アルキルアミド基、ジアルキルアミド基、ニトロ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボニル基、チオ基、及びチオアルキル基から成る群より選択される1つ又は複数の基と置換又は無置換される、少なくとも1つの炭素環式芳香族基又は複素環式芳香族基を有する芳香族基である。アリル環としては、例えば、フェニル、ナフチル、ピラニル、ピロリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、ピリジニル、フラニル、チオフェニル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリルなどがある(ただし、これらに限定されるものではない)。
“ヒドロキシル”基は、OH基である。“アルケニル”基は、少なくとも1つの炭素間二重結合を有する基である。ハロ基は、F、Cl、Br又はIである。
“アリルアルキル”基は、アリル基と結合したアルキル基である。なお、アルキル基とアリル基は、先に定義したとおりである。アリルアルキル基としては、例えば、ベンジル基がある。
本発明は、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物、及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、プロドラッグ、多形体、結晶或いはそれらの任意の組み合わせの使用に関する。ある実施形態では、本発明は、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物の類似体の使用に関する。ある実施形態では、本発明は、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物の誘導体の使用に関する。ある実施形態では、本発明は、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物の異性体の使用に関する。ある実施形態では、本発明は、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物の代謝産物の使用に関する。ある実施形態では、本発明は、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物の薬学的に許容される塩の使用に関する。ある実施形態では、本発明は、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物の医薬品の使用に関する。ある実施形態では、本発明は、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物の水和物の使用に関する。ある実施形態では、本発明は、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物のN酸化物の使用に関する。ある実施形態では、本発明は、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物のプロドラッグの使用に関する。ある実施形態では、本発明は、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物の多形体の使用に関する。ある実施形態では、本発明は、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物の結晶の使用に関する。ある実施形態では、本発明は、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物の類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、プロドラッグ、多形体、又は結晶の任意の組み合わせの使用に関する。
ここで定義される“異性体”という用語は、光学異性体とその類似体、構造異性体とその類似体、及び配座異性体とその類似体などを含む(ただし、これらに限定されるものではない)。
ある実施形態では、本発明は、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物の様々な光学異性体の使用を含む。本発明に係るアンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物が少なくとも1つのキラル中心を有していることは、当業者には周知である。したがって、本発明に係る方法で使用されるアンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物は、光学的活性体又はラセミ体内で、存在しており、単離されている。ある化合物は、多形性を示す。当然のことながら、本発明は、前述したアンドロゲンに関連する病気の治療に有用である特性を有する、任意のラセミ体、光学活性体、多形型、立体異性形状、又はそれらの混合物を含む。ある実施形態では、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物は、純粋な(R)異性体である。他の実施形態では、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物は、純粋な(S)異性体である。他の実施形態では、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物は、(R)異性体と(S)異性体との混合物である。他の実施形態では、アンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物は、同量の(R)異性体と(S)異性体とを含むラセミ混合物である。当該技術分野では、光学活性体を生成する方法は周知である(例えば、再結晶法によるラセミ体の分解、光学体活体開始物質の合成、キラル合成、又はキラル固定相を使用したクロマトグラフ分離など)。
本発明は、例えばクエン酸や塩酸のような有機酸又は無機酸を有するアミノ置換化合物の“薬学的に許容される塩”を提供する。また、本発明は、ここに記載した化合物のアミノ置換基のN酸化物を提供する。薬学的に許容される塩は、例えば水酸化ナトリウムのような無機塩基を処理することにより、フェノール化合物から生成することもできる。また、フェノール化合物のエステルは、脂肪族カルボン酸と芳香族カルボン酸(例えば、酢酸エステルと安息香酸エステル)から生成することもできる。
本発明は、さらに、アンドロゲン受容体アンタゴニストの誘導体を提供する。“誘導体”という用語は、エーテル誘導体、酸誘導体、アミノ誘導体、エステル誘導体などを含む(ただし、これらに限定されるものではない)。さらに、本発明は、アンドロゲン受容体アンタゴニストの水和物を提供する。“水和物”という用語は、半水和物、一水和物、二水和物、三水和物などを含む(ただし、これらに限定されるものではない)。
本発明は、さらに、アンドロゲン受容体アンタゴニストの代謝産物を提供する。“代謝産物”という用語は、代謝作用又は代謝過程によって、別の物質から生成された物質を意味する。
本発明は、さらに、アンドロゲン受容体アンタゴニストの医薬品を提供する。“医薬品”という用語は、医薬品としての使用に適した組成物を意味する。
本発明は、さらに、アンドロゲン受容体アンタゴニストのプロドラッグを提供する。“プロドラッグ”という用語は、加水分解、エステル化、ジエステル化、活性化、塩生成などの反応によりインビボで生物活性物質に変換される物質を意味する。
本発明は、さらに、アンドロゲン受容体アンタゴニストの結晶を提供する。さらに、本発明は、アンドロゲン受容体アンタゴニストの多形体を提供する。“結晶”という用語は、結晶状態の物質を意味する。“多形体”という用語は、特別な物理的性質(例えば、X線回折、IRスペクトル、融点など)を有する、物質の特別な結晶状態を意味する。
《アンドロゲン受容体アンタゴニストの生物活性》
ここで提供されるアンドロゲン受容体アンタゴニストは、アンドロゲン受容体と不可逆的に結合する新規な化合物である。ある化合物は、アンドロゲン受容体に対する非ステロイド性リガンドとしての予期せぬ抗アンドロゲン活性を有する。さらに、本発明に係るある化合物は、アルキル化剤である。また、ある実施形態では、本発明に係るアンドロゲン受容体アンタゴニストは、選択的アンドロゲン受容体調節剤(SARM)化合物である。
適切に置換されたアンドロゲン受容体アンタゴニストは、(a)乳癌の治療、(b)乳癌の予防、抑止、抑制、及び発生率の低下、(c)乳癌の進行の遅延、(d)乳癌の再発の予防、(e)乳癌の再発の治療、及び/又は(f)乳癌の転移の治療、予防、抑止、抑制に有用である。
ここで使用される、細胞外シグナル伝達分子の受容体は、まとめて“細胞シグナル伝達受容体”と呼ばれている。多くの細胞シグナル伝達受容体は、細胞表面上の膜貫通タンパク質である。それらの受容体は、細胞外シグナル伝達分子(すなわちリガンド)と結合すると活性化し、細胞の行動を変える細胞内シグナル伝達のカスケードを生成する。その一方、ある場合では、受容体は細胞の内部にあり、それらの受容体を活性化するためには、シグナル伝達リガンドは細胞内に進入しなければならない。そのため、それらのシグナル伝達分子は、細胞の血漿膜を透過して拡散できるように、充分に小さく、疎水性である必要がある。
ステロイドホルモンは、小さな疎水性分子の一例であって、標的細胞の血漿膜を透過して直接的に拡散し、細胞内細胞シグナル伝達受容体と結合する。これら受容体は、構造的に関連しており、細胞内受容体スーパーファミリー(又はステロイドホルモン受容体スーパーファミリー)を構成する。ステロイドホルモン受容体としては、プロゲステロン受容体、エストロゲン受容体、アンドロゲン受容体、グルーコルチノイド(glueocorticoid)受容体、及び硬質コルチノイド受容体がある(ただし、これらに限定されるものではない)。ある実施形態では、本発明は、特に、アンドロゲン受容体を対象とする。
受容体に結合するリガンドに加えて、リガンド結合を妨げるべく受容体をブロックすることもできる。物質が受容体に結合する場合、ボール及びソケット立体配置において、3次元受容体構造物質によって作成された空間に、物質の3次元構造が適合する。ボールがソケットに巧く適合すればするほど、それは堅固に保持される。この現象は、親和性と呼ばれる。物質の親和性がオリジナルのホルモンと比較して高ければ高いほど、ホルモンと競合し、より頻繁に結合部位と結合する。一度結合すると、信号は受容体を介して細胞内へと送信され、何らかの方法で細胞を反応させる。このことを活性化と呼ぶ。活性化すると、活性化された受容体は、その後、特定遺伝子の転写を直接的に調整する。ただし、細胞を活性化するために、物質及び受容体は、親和性以外のいくつかの特性を有している。物質の原子と、受容体の原子との間には、化学結合が生ずる。ある場合には、これは、活性化プロセスを開始する(シグナル伝達と呼ばれる)のに充分な受容体の立体配置の変化を導く。
受容体アゴニストは、受容体に結合しそれらを活性化させる物質である。アンドロゲン受容体アンタゴニストは、アンドロゲン受容体のシグナル伝達活性をブロックする分子である。したがって、ある実施形態では、本発明に係るアンドロゲン受容体アンタゴニストは、不活性のステロイド性ホルモン受容体に結合して活性化するのに有用である。ある実施形態では、本発明に係るアゴニスト化合物は、アンドロゲン受容体に結合するアゴニストである。他の実施形態では、アゴニスト化合物は、アンドロゲン受容体に対して高い親和性を有する。
本発明に係る化合物がARアゴニストかアンタゴニストかを判断するための分析方法は、当該技術分野では周知である。例えば、ARアゴニスト活性は、アンドロゲン受容体アンタゴニストにおけるARを含んでいる組織(例えば、前立腺や精嚢)の成長を維持及び/又は刺激する能力を、重量測定によりモニタリングすることで測定できる。ARアンタゴニスト活性は、AR含有組織の成長を阻害するアンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物の能力を、モニタリングすることで測定できる。
アンドロゲン受容体は、任意の種のアンドロゲン受容体であり、例えば、哺乳類のアンドロゲン受容体である。ある実施形態では、アンドロゲン受容体は、ヒトのアンドロゲン受容体である。したがって、他の実施形態では、アンドロゲン受容体アンタゴニストは、ヒトのアンドロゲン受容体と不可逆的に結合する。他の実施形態では、アンドロゲン受容体アンタゴニストは、哺乳類のアンドロゲン受容体と不可逆的に結合する。
ここに定義するように、“アンドロゲン受容体アンタゴニスト”は、ある実施形態では、天然のリガンドよりも強固に結合するという相互作用によって、アゴニストによる受容体の活性化を防止する、結合相互作用リガンド受容体である。他の実施形態では、“アンドロゲン受容体アンタゴニスト”は、反転しない、即ちリガンドは一度結合すると受容体から離れないという相互作用によって、アゴニストによる受容体の活性化を防止する、結合相互作用リガンド受容体の他の実施形態である。限定するものではないが、非可逆的結合の一例は、リガンドと受容体との間の共有結合である。前記共有結合は、リガンドがアルキル化物質(即ち、標的受容体をアルキル化する官能基を有している)の場合に形成される。したがって、ある実施形態では、本発明に係る化合物は、アンドロゲン受容体(すなわち共有結合構造)をアルキル化する官能基(例えば、親和性標識)を有している。この場合、前記化合物は、受容体と不可逆的に結合するアルキル化物質である(したがって、内在性リガンドDHTやテストステロンなどのステロイドによって置換されない)。ここでは、“アルキル化物質”という用語は、DNA、RNA及び酵素などの細胞成分をアルキル化する(共有結合を形成する)物質と定義する。アルキル化因子は高い反応性を有する化学物質であり、アルキル・ラジカルを生物学的に活性な分子内に取り込むことによってその正常な機能を阻害する。アルキル化成分は、細胞成分の求核性成分と相互作用する親電子基である。例えば、ある実施形態では、アルキル化基は、細胞成分において親電子基が求核基(N、O、Sなど)と共有結合する、イソシアン酸塩部分である。他の実施形態では、アルキル化基は、細胞成分において他の親電子基が求核基(N、O、Sなど)と共有結合する、イソシアン酸塩部分である。他の実施形態では、アルキル化基は、細胞成分において親電子基が求核基と共有結合する、ハロアルキル(CHX。Xはハロゲン)である。他の実施形態では、アルキル化基は、細胞成分において親電子基が求核基と共有結合する、ハロアルキルアミド(NHCOCHX。Xはハロゲン)である。
アンドロゲン受容体アンタゴニストは、アンドロゲン受容体化合物である。ある実施形態では、本発明に係るアンドロゲン受容体アンタゴニストは、哺乳類(例えば、ヒト)のアンドロゲン受容体と可逆的に結合する。ある実施形態では、前記化合物は、アルキル化物質である。
アンドロゲン受容体アンタゴニストの生物学的作用は、本発明の範囲を限定しない。理論により制約されることは望まないが、前記作用は、次の(a)〜(f)の内の1つ以上である(ただし、これらに限定されるものではない)。(a)内因性又は外因性ホルモンの活動を防止するための、酵素の活性部位の不可逆的又は共有結合的な修飾。(b)DNA内の転写要素との相互作用を防止するための、酵素の活性部位の不可逆的又は共有結合的な修飾。(c)核ホルモン受容体、転写因子との相互作用を防止するための、リガンド結合受容体によるDNAの不可逆的又は共有結合的な修飾。(d)DNAの非特異的アルキル化。(e)ペプチド成長因子及び他のホルモンによる非特異的クロストークの阻止。(f)受容体と結合して、受容体の核転座を防止する。
ここで定義されている“接触”という用語は、本発明に係るアンドロゲン受容体アンタゴニストが、試験管、フラスコ、組織培養、チップ、アレイ、プレート、マイクロプレート、毛細管などの内部にある、酵素を含有するサンプル内に導入され、アンドロゲン受容体アンタゴニストが酵素に結合可能な温度又は時間で培養することを意味する。サンプルに、アンドロゲン受容体アンタゴニスト又は他の特異結合成分を接触させる方法は、当業者に周知であり、実施する分析方法の種類に応じて選択することができる。また培養方法は標準的なものであり、当業者に周知である。
他の実施形態では、“接触”という用語は、本発明に係るアンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物が治療対象の患者に投与され、インビボでアンドロゲン受容体アンタゴニスト化合物がアンドロゲン受容体と接触可能であることを意味する。
ここで使用される“治療”という用語は、疾患を軽減する治療は勿論のこと、予防をも含んでいる。ここで使用される“減少”、“抑止”及び“抑制”という用語は、一般的な解釈では、「低下」又は「減少」の意味である。ここで使用される“進行”という用語は、範囲や重傷度の増大、進行、成長、又は悪化を意味する。ここで使用される“再発”という用語は、病状が一時的に回復した後に、また元の病状に戻ることを意味する。ここで使用される“遅延”という用語は、停止、遅らせる、減速、延期、停滞、後退を意味する。ここで使用される“転移”という用語は、ある器官(又はその一部)から、前記器官とは直接的には連結していない他の器官への、病気の移転を意味する。転移は、例えば、悪性細胞の、ある器官(例えば、乳房)から他の器官への移転により起こる。
ここで使用される“投与”という用語は、患者に、本発明に係る化合物を接触させることを意味する。投与は、インビトロ(すなわち試験管内)、又はインビボ(すなわち、例えばヒトなどの生体の細胞又は組織内)で実施される。ある実施形態では、本発明は、本発明に係る化合物を患者に投与することを含む。
ある実施形態では、本発明に係る方法は、唯一の活性化成分としてアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与する過程を含む。また、本発明に係る方法は、1つ又は複数の治療物質と一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与する過程を含む、乳癌を治療するための、乳癌の進行を遅らせるための、及び、乳癌の再発及び/又は転移を予防及び治療するためのホルモン療法も本発明の範囲に含まれる。前記治療物質としては、HRH類似体、可逆的抗アンドロゲン、抗エストロゲン、抗癌剤、5−αレダクターゼ阻害剤、アロマターゼ阻害剤、プロゲスチン、別の核ホルモン受容体を介して作用する薬剤、選択的エストロゲン受容体調節剤(SERM)、プロゲステロン、エストロゲン、PDE5抑制剤、アポモルヒネ、ビスフォスフォネート、成長因子抑制剤(例えば、VEGF抑制剤、IGF抑制剤など)、選択的アンドロゲン受容体調節剤(SARM)、及び1つ以上のさらなるアンドロゲン受容体アンタゴニストがある(ただし、これらに限定されるものではない)。
したがって、ある実施形態では、本発明に係る方法は、LHRH類似体と一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与することを含む。また、他の実施形態では、本発明に係る方法は、可逆的抗アンドロゲンと一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与することを含む。他の実施形態では、本発明に係る方法は、抗エストロゲンと一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与することを含む。他の実施形態では、本発明に係る方法は、抗癌剤と一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与することを含む。他の実施形態では、本発明に係る方法は、5−αレダクターゼ阻害剤と一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与することを含む。他の実施形態では、本発明に係る方法は、アロマターゼ阻害剤と一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与することを含む。他の実施形態では、本発明に係る方法は、プロゲスチンと一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与することを含む。他の実施形態では、本発明に係る方法は、別の核ホルモン受容体を介して作用する薬剤と一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与することを含む。他の実施形態では、本発明に係る方法は、選択的エストロゲン受容体調節剤(SERM)と一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与することを含む。他の実施形態では、本発明に係る方法は、プロゲステロンと一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与することを含む。他の実施形態では、本発明に係る方法は、エストロゲンと一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与することを含む。他の実施形態では、本発明に係る方法は、PDE5抑制剤と一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与することを含む。他の実施形態では、本発明に係る方法は、アポモルヒネと一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与することを含む。他の実施形態では、本発明に係る方法は、ビスフォスフォネートと一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与することを含む。他の実施形態では、本発明に係る方法は、成長因子抑制剤と一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与することを含む。他の実施形態では、本発明に係る方法は、選択的アンドロゲン受容体調節剤(SARM)と一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与することを含む。他の実施形態では、本発明に係る方法は、1つ以上のさらなるアンドロゲン受容体アンタゴニストと一緒にアンドロゲン受容体アンタゴニストを投与することを含む。
《医薬組成物》
ここで使用される“医薬組成物”という用語は、薬学的に許容される希釈液、防腐剤、可溶化剤、乳化剤、補助剤、及び/又は担体と共に、効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニストを含んでいる組成物である。“効果的な量”は、与条件及び投薬計画について治療効果を与える量を意味する。前記組成物は、液体又は凍結乾燥されている又は乾燥させた製剤であり、種々のpH及びイオン強度の緩衝液(例えば、トリス−HCI、アセテート、リン酸塩)、界面に対する吸収を予防するためのアルブミン又はゼラチンのような添加物、洗剤(例えば、トウィーン20、トウィーン80、プルロニックF68、胆汁酸塩)、可溶化剤(例えば、グリセロール、ポリエチレングリセロール)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸、メタ重亜硫酸ナトリウム、ブチルヒドロキシアニソール)、防腐剤(例えば、チメロサール、ベンジルアルコール、パラオキシ安息香酸エステル類)、充填剤又は等張化剤(乳糖、マンニトール)をさらに含むことができる。また、前記組成物は、ポリマーと共有結合し(例えば、ポリエチレン・グリコールのタンパク質と結合する)、金属イオンにより錯化する。そして、前記組成物は、ポリマー化合物(例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ヒドロゲル)などの粒子状製剤や、リポソーム、マイクロエマルション、ミセル、単層又は多層状の小胞、赤血球ゴースト、又はスフェロプラストに活性物質を取り込むことができる。そのような組成物は、物理的状態、溶解度、安定性、インビボでの放出速度、及びインビボでの排出速度に影響を与える。徐放又は持続組成物としては、脂溶性のデポー製剤(脂肪酸、ワックス、油)がある。
また、本発明は、ポリマー(例えば、ポロキサマー又はポロキサミン)で被覆された粒子状組成物を含む。本発明の他の実施形態では、組成物は、微粒子状に形成され、保護コーティングされ、様々な経路による投与(非経口投与、経肺投与、経鼻投与、経口投与)のためにプロテアーゼ抑制剤又は浸透エンハンサーを有する。ある実施形態では、医薬組成物は、非経口的、側癌的(paracanceraly)、経粘膜的、経皮的、筋肉内、静脈内、皮内、皮下、腹膜内、脳室内、脳内、膣内及び腫瘍内に投与される。
ここで使用される“薬学的に許容される担体又は希釈液”という用語は、当業者に周知であり、例えば、0.01〜0.1M(好ましくは0.01M)のリン酸緩衝液又は0.08%の生理食塩水がある(ただし、これらに限定されるものではない)。また、前記薬学的に許容される担体としては、水溶性又は非水性の溶液、懸濁液、又は乳濁液がある。非水溶媒の例としては、プロピレン・グリコール、ポリエチレン・グリコール、植物油(例えば、オリーブ油)、及び注射用有機エステル(オレイン酸エチル)などがある。水溶性担体としては、水、アルコール性/水溶性の溶液、乳濁液、又は懸濁液(生理食塩水及び緩衝培地を含む)がある。
非経口媒体としては、塩化ナトリウム溶液、リンガーブドウ糖、ブドウ糖及び塩化ナトリウム、乳酸加リンガーオイル、及び固定油がある。経静脈媒体としては、液体及び栄養補充薬、電解質補充薬(例えば、リンガーブドウ糖に基づくもの)などがある。また、防腐剤及び他の添加物(例えば、抗菌薬、酸化防止剤、照合物質、不活性気体など)を含むこともできる。
徐放又は持続組成物としては、脂溶性のデポー製剤(脂肪酸、ワックス、油)がある。また、本発明は、ポリマー(例えば、ポロキサマー又はポロキサミン)で被覆された粒子状組成物を含む。そして、組織特異受容体、リガンド、又は抗原に対する抗体と結合した化合物、或いは組織特異受容体のリガンドと結合した化合物も本発明に含まれる。
本発明に係る組成物の他の実施形態では、組成物は、微粒子状に形成され、保護コーティングされ、様々な経路による投与(非経口投与、経肺投与、経鼻投与、経口投与)のためにプロテアーゼ抑制剤又は浸透エンハンサーを有する。
また、本発明は、水溶性ポリマーの共有結合によって修飾された化合物を含む。前記水溶性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレン・グリコール、ポリエチレン・グリコールとポリプロピレン・グリコールのコポリマー、カルボキシメチル・セルロース、デキストラン、ポリビニル・アルコール、ポリビニルピロリドン、又はポリプロリンがある。これらの修飾された化合物は、対応する修飾されていない化合物と比較して、静脈注射後、血液中で著しく長い半減期を示すことが知られている(Abuchowski et al., 1981; Newmark et al., 1982; and Katre et al., 1987)。また、そのような修飾は、水溶液中における化合物の溶解度を高め、凝集を予防し、化合物の物理的及び化学的安定性を向上させ、化合物の免疫原性及び反応性を著しく低下させる。そのため、修飾されていない化合物よりも低い頻度又は少ない投与量でポリマー化合物を投与することにより、インビボでの望ましい生物学的活性が得られる。
さらに他の実施形態では、医薬組成物は、徐放システムによって送達される。例えば、薬剤は、静脈内注入、植込型浸透圧ポンプ、経皮パッチ、リポソーム、又は他の投与形態により投与される。ある実施形態では、ポンプを使用することができる(Langer, supra; Sefton, CRC Crit. Ref. Biomed. Eng. 14:201 (1987)、Buchwald et al., Surgery 88:507 (1980); Saudek et al., N. Engl. J. Med. 321:574 (1989))。他の実施形態では、高分子材料を使用することができる。さらに他の実施形態では、徐放システムは、治療ターゲットすなわち脳に近接して設けられることが可能である。その場合、必要とされるのは全身投与量のほんの一部である(例えば、Goodson, in Medical Applications of Controlled Release, supra, vol. 2, pp.115-138 (1984)を参照)。他の徐放システムは、Langerによるレビューに記載されている(Science 249:1527-1533 (1990))。
医薬組成物は、アンドロゲン受容体アンタゴニストのみを含んでいてもよいし、他の薬学的に許容される担体を含んでいてもよい。また、固体でもよいし、液体でもよい(例えば、錠剤、粉末、カプセル、ペレット、溶液、懸濁液、分散液、乳濁液、ゲル、クリーム、及び直腸坐剤及び尿道坐剤などの坐剤)。また、薬学的に許容される担体としては、ガム、デンプン、糖、セルロース系材料、又はそれらの混合物がある。アンドロゲン受容体アンタゴニストを含んでいる医薬組成物(製剤)は、例えば、ペレットの皮下埋め込みによって患者に投与される。さらなる実施形態では、ペレットは、長時間にわたるアンドロゲン受容体アンタゴニストの徐放をもたらす。また、医薬組成物は、液体製剤の静脈内注射、動脈内注射、又は筋肉内注射によって投与される。また、医薬組成物は、固体又は液体の製剤の経口投与よって投与される。また、医薬組成物は、局所的に投与される。また、医薬組成物の投与は、直腸坐剤及び尿道坐剤を使用して行われる。
本発明に係る医薬組成物は、当該技術分野で周知である、溶解、混合、顆粒化、又は錠剤形成プロセスによって作成する。経口投与するために、アンドロゲン受容体アンタゴニスト又はその生理学的に許容される派生物(例えば、塩、エステル、N酸化物など)は、この目的に使用されることが慣例となっている添加物(例えば、媒体、安定剤又は不活性希釈液など)と混合され、慣例的な方法によって投与に適した形状(例えば、錠剤、コート錠、硬又は軟ゼラチンカプセル、水溶性、アルコール性又は油性溶液など)に変換される。適切な不活性媒体としては、例えば、乳糖、サッカロース、又はコーンスターチをベースにして、結合剤(アカシア、コーンスターチ、ゼラチン)、崩壊剤(例えば、コーンスターチ、バレイショデンプン、アルギン酸)、又は潤滑剤(ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム)と組み合わせた一般的な錠剤がある。
適切な油性の媒体又は溶媒の例としては、植物性油(例えばひまわり油)、又は動物性油(例えば魚肝油)がある。医薬組成物は、乾いた及び湿った顆粒として作成することができる。非経口的投与(皮下注射、静脈内注射、動脈内注射、又は筋肉内注射用)としては、アンドロゲン受容体アンタゴニスト又はその生理学的に許容される派生物(例えば、塩、エステル、N酸化物など)は、所望であればこの目的に用いられることが慣例になっている適切な物質(例えば、可溶化剤や補助剤など)によって、溶液、懸濁液、又は乳濁液に変換される。一例としては、界面活性剤及び他の薬学的に許容されるアジュバントを添加した、又は添加しない、水や油などの無菌液がある。油の例としては、石油、動物性、植物性、又は合成されたものがある(例えば、ラッカセイ油、大豆油、鉱油)。一般に、水、生理食塩水、水溶性ブドウ糖や関連した糖液、及びグリコール(プロピレン・グリコール又はポリエチレン・グリコールなど)は、特に、注射用溶液に適した液体担体である。
活性成分を含む医薬組成物の作成は、当該技術分野では周知である。一般に、そのような組成物は、鼻咽頭へ送達されるポリペプチドのエアロゾル、又は水溶液又は懸濁液の注入物質として作成される。また、溶液又は懸濁液に入れるのに適した固形、注射前の液体も作成することができる。また、医薬組成物は、乳状にすることができる。活性治療成分は、しばしば、薬学的に許容され、活性成分と相性の良い賦形剤と混合される。適切な賦形剤としては、例えば、水、生理食塩水、D形グルコース、グリセロール、エタノール、又はそれらの組み合わせがある。
さらに、医薬組成物は、例えば、活性成分の効力を高める、湿潤剤、乳化剤、pH緩衝剤などの少量の補助剤を含むことができる。
活性成分は、中和された薬学的に許容される塩の形態で、医薬組成物内に配合することができる。薬学的に許容される塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩酸、リン酸)や有機酸(例えば、酢酸、シュウ酸、酒石酸、マンデル酸)によって形成される酸付加塩(ポリペプチド又は抗体分子の遊離アミノ基で形成される)がある。遊離カルボキシル基から形成された塩は、例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム又は水酸化第二鉄や、有機塩基(例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、2−エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカインなど)などからも得られる。
例えば、クリーム、ゲル、ドロップなどを使用して、体の表面に局所的に投与するために、アンドロゲン受容体アンタゴニスト又はその生理学的に許容される派生物(例えば、塩、エステル、N酸化物など)は、薬品担体を用いて又は用いることなく、生理学的に認容されている希釈液として、水溶液、懸濁液、又は乳状液として作成され、使用される。
他の実施形態では、活性化合物は、小胞(特にリポソーム)に送達してもよい(Langer, Science 249:1527-1533 (1990)、Treat et al., in Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer, Lopez-Berestein and Fidler (eds.), Liss, New York, pp. 353-365 (1989); Lopez-Berestein, ibid, pp. 317-327)。
医学的に使用するために、アンドロゲン受容体アンタゴニストの塩は、薬学的に許容される塩になり得る。また、他の塩は、本発明に係る化合物又はその薬学的に許容される塩の作成に使用される。本発明に係る化合物の適切な薬学的に許容される塩としては、例えば、本発明に係る化合物の溶液と、薬学的に許容される酸(例えば、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、安息香酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、炭酸又はリン酸)の溶液とを混合することによって形成した酸付加塩がある。
次の実施例は、本発明の実施形態をより詳細に説明するためのものである。ただし、これらの実施例は、本発明の範囲を限定するものではない。
実験方法
細胞株
本明細書中で述べている研究に用いた細胞株の由来を下表に示す。
Figure 2006516291
細胞成長条件
PPC−1、LNCaP、TSU、PC−3、DU145は、10%のウシ胎児血清(FBS)を補充した2mMのLグルタミンを含むPRMI−1640培地で成長させた。細胞は、37℃で5%CO/95%空気加湿雰囲気中に維持した。
スルホロダミンB(SRB)アッセイ
SRBアッセイを用いて細胞傷害実験中に細胞数を決定した。手順は以下のものを用いた。
1.0.25%トリプシンで細胞を分離した。
2.96ウェル微量定量プレートで実験培養物を培養した(1ウェル当たり200uLの成長培地;1ウェル当たり1,000〜200,000個の細胞)
3.50uLの50%TCA(4℃)で培養物を固定した(詳細は細胞固定手順を参照)。
4.固定された細胞を、1%酢酸に溶かした50uLの0.4%(wt/vol)SRBで10分間染色した。
5.SRBを除去し、培養物を1%酢酸で迅速に(注1)5回すすいで非結合の色素(注2)を除去した。
6.目に見える水分がなくなるまで培養物を一晩空気乾燥した。
7.細胞タンパク質が結合したSRBを震盪装置上で30分間200uLの緩衝されていないトリス塩基(10mM、pH10.5)に溶解させた。
8.540nmで吸収度を読み取った。
(注1)迅速にすすぎ処理を行うことによって、タンパク質が結合したSRBの脱着を防止する。
(注2)プレートをシンクで激しく叩くことにより残留洗浄溶液を完全に除去する。
可塑基質に付着した細胞の固定
以下の手順を用いて細胞を固定した。
a.50uLの50%TCA(4℃)を各ウェル中の成長培地の上部に徐々に層状にし、最終的なTCA濃度を10%にした。
b.4℃で1時間培養物をインキュベートした。
c.培養物を水道水で5回洗浄し、TCA、成長培地、低分子代謝産物、血清タンパク質を除去した。
d.目に見える水分がなくなるまでプレートを空気乾燥した。
結果
例1
分化型細胞株における化合物の細胞毒性の拡大研究
薬剤で1日間及び4日間インキュベートした後の、異なる前立腺癌細胞株(DU145、PC−3、TSU、PPC−1、LNCaP)、乳癌細胞株(MCF−7)、他の癌細胞株(MCF−7)、及び対照細胞株(CV−1)におけるI−31、I−29、S−NTBA、化合物5のIC50を表2A及び表2Bに示す。
Figure 2006516291

Figure 2006516291
例2
分化型細胞株における化合物のアポトーシスへの影響
異なる前立腺癌細胞株(DU145、PC−3、TSU、PPC−1及びLNCaP)、乳癌細胞株(MCF−7)、他の癌細胞株(TCCSUP、HT−29)、対照細胞株(CV−1)において、I−31、I−29、S−NTBA、化合物5がアポトーシスを誘発する能力を表3に示す。
Figure 2006516291
例3
アンドロゲン受容体反応性細胞の化合物5に対する感受性
種々の細胞株に対する相対的アンドロゲン受容体(AR)発現を表4に示す。LNCaP前立腺癌及びMCF−7乳癌細胞株は共にアンドロゲン受容体を発現し、前立腺癌細胞株PC−3、Du145、アフリカミドリザル腎臓上皮CV−1細胞は、アンドロゲン受容体を発現しない(Chlenski,MacIndoe, Warriar, Webber 1 & 2)。
Figure 2006516291
材料及び方法
材料:DMSOは、ICI182,780及び化合物5に対する媒体対照及び溶媒である。ICI182,780は、インビトロ及びインビボの両方に部分アゴニストがない高親和性エストロゲン受容体アンタゴニストである。化合物5は、アンドロゲン受容体アンタゴニストである。
方法:100,000(10)細胞/ウェルを5つの6ウェルプレートに全量2.5mL培地/ウェルになるように播種した。実験開始時に細胞が付着しかつ対数増殖期成長にあるように十分な時間を与えるために、プレートを37℃、5%COで24時間インキュベートした。プレートのうちの4つから培地を吸引し、濃度を増加させた化合物5(0.5、1.0、5.0、7.5、10.0、20.0μM)と組み合わせて、媒体対照(0.125%のDMSO)、0.25nMのICI182,780、または0.25nMのICI182,780を含む2.5mLの培地と置換した。3つのウェルには、上記の各処置条件に対して同一濃度の薬剤またはDMSOを投与した。各ウェルに加えたDMSO/薬剤の全量は、各ウェルの培地量の0.125%に等しい。残りの6ウェルプレートから得られた細胞を回収及び計数して細胞定着率を決定した。DMSO/薬剤を含む6ウェルプレートを37℃、5%COで120時間インキュベートした。120時間後、各ウェルからの培地をトリプシン処理された細胞と共に回収し、150×gでペレットにした。600μlの培地で細胞を再懸濁し、そこから90μlを採って10μlのトリパンブルーと混ぜて血球計算盤で計数した。
細胞培養物及び試薬:LNCaP細胞、PC−3細胞、MCF−7細胞、CV−1細胞は、ATCC(American Type Culture Collection (Manassas, VA))から入手し、PC−3細胞を除いてATCCガイドラインに沿って成長させた。PC−3細胞は、10%FBS(HyClone, Logan, UT)及びLグルタミン(Mediatech, Herndon, VA)を補充したPRMI−1640培地(Mediatech)で成長するように適応させた。LNCaP細胞もまた、チャコール処理FBS(CS LNCaP)を含む培地で成長するように適応させた。チャコール処理FBSを含む培地でLNCaP細胞を2週間成長させると、何らかの実験を行う前に適応のための十分な時間が与えられる。DMSO(Sigma, St. Louis, MO)は、化合物5及びICI182,780(Tocris, Ellisville, MO)に対する媒体対照及び溶媒である。ICI182,780は、インビトロ及びインビボの両方に部分アゴニストがない高親和性エストロゲン受容体アンタゴニストである。
チャコール処理ウシ胎児血清:既述(Klus et al, 1996)のようにFBSからステロイドを除去した。簡単に言うと、血清に4mg/mLの活性チャコールを添加し、4℃で16時間撹拌した。血清を4℃で1時間、1600×gで遠心した。上清を回収し、オプティマ(Optima)LE−80K超遠心機を用いて4℃で1.5時間、25,000rpmで遠心した。その後、0.22μMフィルタで上清をろ過し、100mLアリコートを作製して−20℃で保存した。
細胞生存度アッセイ:細胞を100,000(105)細胞/ウェルで5つの6ウェルプレートに全量2.5mL培地/ウェルになるように播種した。実験開始時に細胞が付着しかつ対数増殖期成長にあるように十分な時間を与えるために、プレートを37℃、5%COで24時間インキュベートした。プレートのうちの4つから培地を吸引し、DMSOに溶解させた媒体対照(DMSO)または薬剤を含む2.5mLの培地と置換した。各ウェルに加えたDMSO/薬剤の全量は、各ウェルの培地量の0.1%に等しい。LNCaP細胞、CS LNCaP細胞、PC−3細胞、MCF−7細胞、CV−1細胞は、媒体対照と、濃度を増加させた化合物5(0.01、0.05、0.1、0.5、1.0、5.0、10.0μM)とで処置した。それに加えて、濃度を増加させた化合物5(0.5、1.0、5.0、7.5、10.0、20.0μM)と組み合わせて、媒体対照、0.25nMのICI182,780、または0.25nMのICI182,780でMCF−7細胞を処置した。3つのウェルには、上記の各処置条件に対して同一濃度の薬剤またはDMSOを投与した。残りの6ウェルプレートから得られた細胞を回収及び計数して細胞定着率を決定した。DMSO/薬剤を含む6ウェルプレートを37℃、5%COで120時間インキュベートした。120時間後、各ウェルからの培地をトリプシン処理された細胞と共に回収し、150×gで遠心した。600μlの培地で細胞を再懸濁し、そこから90μlを採って10μlのトリパンブルー(Mediatech)と混ぜて血球計算盤で計数した。
これらの細胞株の幾つかについては、チャコール処理FBS(ステロイドホルモンなし)(CS LNCaP)を含む培地で2週間培養したLNCaP細胞と化合物5に対する感受性を検査した(図1)。細胞を100,000(105)細胞/ウェルで5つの6ウェルプレートに全量2.5mL培地/ウェルになるように播種した。実験開始時に細胞が付着しかつ対数増殖期成長にあるように十分な時間を与えるために、プレートを37℃、5%COで24時間インキュベートした。プレートのうちの4つから培地を吸引し、DMSOに溶解させた媒体対照(DMSO)または薬剤を含む2.5mLの培地と置換した。各ウェルに加えたDMSO/薬剤の全量は、各ウェルの培地量の0.1%に等しい。LNCaP細胞、CSLNCaP細胞、PC−3細胞、MCF−7細胞、CV−1細胞は、媒体対照と、濃度を増加させた化合物5(0.01、0.05、0.1、0.5、1.0、5.0、10.0μM)とで処置した。3つのウェルには、上記の各処置条件に対して同一濃度の薬剤またはDMSOを投与した。残りの6ウェルプレートから得られた細胞を回収及び計数して細胞定着率を決定した。DMSO/薬剤を含む6ウェルプレートを37℃、5%COで120時間インキュベートした。120時間後、各ウェルからの培地をトリプシン処理された細胞と共に回収し、150×gで遠心した。600μlの培地で細胞を再懸濁し、そこから90μlを採って10μlのトリパンブルー(Mediatech)と混ぜて血球計算盤で計数した。
結果
AR(PC−3及びCV−1)を発現しない細胞株は、化合物5に感受性を持たない。このことは、成長阻害にAR発現が必要であることを示している(図1)。
MCF−7細胞におけるアンドロゲン受容体経路の遮断の重要性を決定するために、エストロゲン受容体経路を阻害して一次成長シグナル伝達経路を遮断する必要があった。ICI182,780は、インビトロ及びインビボ両方に部分アゴニストがない高度に選択的なエストロゲン受容体アンタゴニストである。濃度を増加させたICI182,780でMCF−7細胞を120時間処置し、媒体対照で処置したMCF−7細胞(データ表示なし)と比較して20%未満の成長阻害性である投与量を見出した。その後、濃度を増加させた化合物5(0.5、1.0、5.0、7.5、10.0、20.0μM)と組み合わせて、媒体対照、0.25nMのICI182,780、または0.25nMのICI182,780でMCF−7細胞を処置した。
図2に示すように、エストロゲン受容体経路を遮断すると、MCF−7細胞の化合物5に対する感受性を持つようになる。但し、より高い11.5μMのIC50においてであり、成長阻害が最大になるのは56%である。このことは、化合物5がアンドロゲン受容体経路を通して働いており、これがMCF−7乳癌細胞に対する二次成長経路であることを示している。
当業者であれば、本発明は上記した内容に限定されるものではないことは容易に理解できるであろう。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって規定される。
LNCaP細胞株、CS LNCaP細胞株、PC−3細胞株、MCF−7細胞株、CV−1細胞株の成長に対する化合物5の影響を示す成長曲線である。 純粋な抗エストロゲンICI−182の存在下でのMCF−7乳腺癌細胞の成長阻害を示す図である。

Claims (102)

  1. 乳癌の患者を治療する方法であって、前記患者の乳癌治療に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニストを前記患者に投与する過程を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストの類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせを投与する過程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストがアルキル化剤であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、アンドロゲン受容体に不可逆的に結合するアルキル化剤であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式1で表されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFであり、
    は、F、Cl、Br、I、CH、CF、OH、CN、NO、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、アルキル、アリルアルキル、OR、NH、NHR、NR、又はSRであり、
    は、F、Cl、Br、I、CN、NO、COR、COOH、CONHR、CF、SnRであるか、又は、ベンゼン環と結合して次の構造式

    Figure 2006516291
    で表されるような縮合環系を形成し、
    Zは、NO、CN、COR、COOH、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、Br、Cl、I、CN、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    nは、1〜4の整数であり、
    mは、1〜3の整数である。
  6. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式2で表されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    Aは、

    Figure 2006516291
    から選択される環であり、
    Bは、

    Figure 2006516291
    から選択される環である。
    ここで、A及びBは同時にはベンゼン環であり得ず、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    は、NCS、SCN、NCO、又はOCNであり、
    は、水素、アルキル、ハロゲン、CF、CN、CR、SnR、NR、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、NHCONHR、NHCOOR、OCONHR、CONHR、NHCSCH、NHCSCF、NHCSR、NHSOCH、NHSOR、OR、COR、OCOR、OSOR、SOR、SR、又は

    Figure 2006516291
    である。
    及びQは、互いに独立して、水素、アルキル、ハロゲン、CF、CN、CR、SnR、NR、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、NHCONHR、NHCOOR、OCONHR、CONHR、NHCSCH、NHCSCF、NHCSR、NHSOCH、NHSOR、OR、COR、OCOR、OSOR、SOR、又はSRであり、
    は、O、NH、NR、NO、又はSであり、
    は、N、又はNOである。
  8. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式3で表されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFである。
  10. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式4で表されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHである。
  12. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式5で表されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

    Figure 2006516291
  13. 前記患者が女性であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  14. 前記患者が男性であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  15. 前記投与する過程が、前記アンドロゲン受容体アンタゴニスト及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせと、適切な担体又は希釈液とを含む医薬組成物を投与する過程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  16. 前記投与する過程が、
    液状の前記医薬組成物を前記患者に静脈注射、動脈注射、又は筋肉注射する過程か、
    前記医薬組成物を含むペレットを前記患者に皮下埋込する過程か、
    液状又は固形の前記医薬組成物を前記患者に経口投与する過程か、或いは
    前記医薬組成物を前記患者の皮膚表面に局所塗布する過程を含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記医薬組成物が、ペレット、錠剤、カプセル、溶液、懸濁液、乳濁液、エリキシル剤、ゲル、クリーム、坐薬、又は非経口製剤であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  18. 患者の乳癌を予防、抑止、抑制するか或いは発生率を低下させる方法であって、前記患者の乳癌の予防、抑止、抑制、又は発生率低下に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニストを前記患者に投与する過程を含むことを特徴とする方法。
  19. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストの類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせを投与する過程を含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストがアルキル化剤であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  21. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、アンドロゲン受容体に不可逆的に結合するアルキル化剤であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  22. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式1で表されることを特徴とする請求項18に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFであり、
    は、F、Cl、Br、I、CH、CF、OH、CN、NO、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、アルキル、アリルアルキル、OR、NH、NHR、NR、又はSRであり、
    は、F、Cl、Br、I、CN、NO、COR、COOH、CONHR、CF、SnRであるか、又は、ベンゼン環と結合して次の構造式

    Figure 2006516291
    で表されるような縮合環系を形成し、
    Zは、NO、CN、COR、COOH、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、Br、Cl、I、CN、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    nは、1〜4の整数であり、
    mは、1〜3の整数である。
  23. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式2で表されることを特徴とする請求項18に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    Aは、

    Figure 2006516291
    から選択される環であり、
    Bは、

    Figure 2006516291
    から選択される環である。
    ここで、A及びBは同時にはベンゼン環であり得ず、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    は、NCS、SCN、NCO、又はOCNであり、
    は、水素、アルキル、ハロゲン、CF、CN、CR、SnR、NR、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、NHCONHR、NHCOOR、OCONHR、CONHR、NHCSCH、NHCSCF、NHCSR、NHSOCH、NHSOR、OR、COR、OCOR、OSOR、SOR、SR、又は

    Figure 2006516291
    である。
    及びQは、互いに独立して、水素、アルキル、ハロゲン、CF、CN、CR、SnR、NR、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、NHCONHR、NHCOOR、OCONHR、CONHR、NHCSCH、NHCSCF、NHCSR、NHSOCH、NHSOR、OR、COR、OCOR、OSOR、SOR、又はSRであり、
    は、O、NH、NR、NO、又はSであり、
    は、N、又はNOである。
  25. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  26. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式3で表されることを特徴とする請求項18に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFである。
  27. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式4で表されることを特徴とする請求項18に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHである。
  29. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式5で表されることを特徴とする請求項18に記載の方法。

    Figure 2006516291
  30. 前記患者が女性であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  31. 前記患者が男性であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  32. 前記投与する過程が、前記アンドロゲン受容体アンタゴニスト及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせと、適切な担体又は希釈液とを含む医薬組成物を投与する過程を含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
  33. 前記投与する過程が、
    液状の前記医薬組成物を前記患者に静脈注射、動脈注射、又は筋肉注射する過程か、
    前記医薬組成物を含むペレットを前記患者に皮下埋込する過程か、
    液状又は固形の前記医薬組成物を前記患者に経口投与する過程か、或いは
    前記医薬組成物を前記患者の皮膚表面に局所塗布する過程を含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
  34. 前記医薬組成物が、ペレット、錠剤、カプセル、溶液、懸濁液、乳濁液、エリキシル剤、ゲル、クリーム、坐薬、又は非経口製剤であることを特徴とする請求項32に記載の方法。
  35. 乳癌患者の乳癌の進行を遅延させる方法であって、前記患者の乳癌の進行遅延に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニストを前記患者に投与する過程を含むことを特徴とする方法。
  36. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストの類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせを投与する過程を含むことを特徴とする請求項35に記載の方法。
  37. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストがアルキル化剤であることを特徴とする請求項35に記載の方法。
  38. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、アンドロゲン受容体に不可逆的に結合するアルキル化剤であることを特徴とする請求項35に記載の方法。
  39. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式1で表されることを特徴とする請求項35に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFであり、
    は、F、Cl、Br、I、CH、CF、OH、CN、NO、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、アルキル、アリルアルキル、OR、NH、NHR、NR、又はSRであり、
    は、F、Cl、Br、I、CN、NO、COR、COOH、CONHR、CF、SnRであるか、又は、ベンゼン環と結合して次の構造式

    Figure 2006516291
    で表されるような縮合環系を形成し、
    Zは、NO、CN、COR、COOH、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、Br、Cl、I、CN、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    nは、1〜4の整数であり、
    mは、1〜3の整数である。
  40. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項39に記載の方法。
  41. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式2で表されることを特徴とする請求項35に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    Aは、

    Figure 2006516291
    から選択される環であり、
    Bは、

    Figure 2006516291
    から選択される環である。
    ここで、A及びBは同時にはベンゼン環であり得ず、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    は、NCS、SCN、NCO、又はOCNであり、
    は、水素、アルキル、ハロゲン、CF、CN、CR、SnR、NR、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、NHCONHR、NHCOOR、OCONHR、CONHR、NHCSCH、NHCSCF、NHCSR、NHSOCH、NHSOR、OR、COR、OCOR、OSOR、SOR、SR、又は

    Figure 2006516291
    である。
    及びQは、互いに独立して、水素、アルキル、ハロゲン、CF、CN、CR、SnR、NR、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、NHCONHR、NHCOOR、OCONHR、CONHR、NHCSCH、NHCSCF、NHCSR、NHSOCH、NHSOR、OR、COR、OCOR、OSOR、SOR、又はSRであり、
    は、O、NH、NR、NO、又はSであり、
    は、N、又はNOである。
  42. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項41に記載の方法。
  43. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式3で表されることを特徴とする請求項35に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFである。
  44. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項43に記載の方法。
  45. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式4で表されることを特徴とする請求項35に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHである。
  46. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式5で表されることを特徴とする請求項35に記載の方法。

    Figure 2006516291
  47. 前記患者が女性であることを特徴とする請求項35に記載の方法。
  48. 前記患者が男性であることを特徴とする請求項35に記載の方法。
  49. 前記投与する過程が、前記アンドロゲン受容体アンタゴニスト及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせと、適切な担体又は希釈液とを含む医薬組成物を投与する過程を含むことを特徴とする請求項35に記載の方法。
  50. 前記投与する過程が、
    液状の前記医薬組成物を前記患者に静脈注射、動脈注射、又は筋肉注射する過程か、
    前記医薬組成物を含むペレットを前記患者に皮下埋込する過程か、
    液状又は固形の前記医薬組成物を前記患者に経口投与する過程か、或いは
    前記医薬組成物を前記患者の皮膚表面に局所塗布する過程を含むことを特徴とする請求項49に記載の方法。
  51. 前記医薬組成物が、ペレット、錠剤、カプセル、溶液、懸濁液、乳濁液、エリキシル剤、ゲル、クリーム、坐薬、又は非経口製剤であることを特徴とする請求項49に記載の方法。
  52. 患者の乳癌の再発を予防する方法であって、前記患者の乳癌の再発予防に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニストを前記患者に投与する過程を含むことを特徴とする方法。
  53. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストの類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせを投与する過程を含むことを特徴とする請求項52に記載の方法。
  54. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストがアルキル化剤であることを特徴とする請求項52に記載の方法。
  55. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、アンドロゲン受容体に不可逆的に結合するアルキル化剤であることを特徴とする請求項52に記載の方法。
  56. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式1で表されることを特徴とする請求項52に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFであり、
    は、F、Cl、Br、I、CH、CF、OH、CN、NO、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、アルキル、アリルアルキル、OR、NH、NHR、NR、又はSRであり、
    は、F、Cl、Br、I、CN、NO、COR、COOH、CONHR、CF、SnRであるか、又は、ベンゼン環と結合して次の構造式

    Figure 2006516291
    で表されるような縮合環系を形成し、
    Zは、NO、CN、COR、COOH、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、Br、Cl、I、CN、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    nは、1〜4の整数であり、
    mは、1〜3の整数である。
  57. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項56に記載の方法。
  58. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式2で表されることを特徴とする請求項52に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    Aは、

    Figure 2006516291
    から選択される環であり、
    Bは、

    Figure 2006516291
    から選択される環である。
    ここで、A及びBは同時にはベンゼン環であり得ず、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    は、NCS、SCN、NCO、又はOCNであり、
    は、水素、アルキル、ハロゲン、CF、CN、CR、SnR、NR、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、NHCONHR、NHCOOR、OCONHR、CONHR、NHCSCH、NHCSCF、NHCSR、NHSOCH、NHSOR、OR、COR、OCOR、OSOR、SOR、SR、又は

    Figure 2006516291
    である。
    及びQは、互いに独立して、水素、アルキル、ハロゲン、CF、CN、CR、SnR、NR、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、NHCONHR、NHCOOR、OCONHR、CONHR、NHCSCH、NHCSCF、NHCSR、NHSOCH、NHSOR、OR、COR、OCOR、OSOR、SOR、又はSRであり、
    は、O、NH、NR、NO、又はSであり、
    は、N、又はNOである。
  59. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項58に記載の方法。
  60. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式3で表されることを特徴とする請求項52に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFである。
  61. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項60に記載の方法。
  62. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式4で表されることを特徴とする請求項52に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHである。
  63. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式5で表されることを特徴とする請求項52に記載の方法。

    Figure 2006516291
  64. 前記患者が女性であることを特徴とする請求項52に記載の方法。
  65. 前記患者が男性であることを特徴とする請求項52に記載の方法。
  66. 前記投与する過程が、前記アンドロゲン受容体アンタゴニスト及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせと、適切な担体又は希釈液とを含む医薬組成物を投与する過程を含むことを特徴とする請求項52に記載の方法。
  67. 前記投与する過程が、
    液状の前記医薬組成物を前記患者に静脈注射、動脈注射、又は筋肉注射する過程か、
    前記医薬組成物を含むペレットを前記患者に皮下埋込する過程か、
    液状又は固形の前記医薬組成物を前記患者に経口投与する過程か、或いは
    前記医薬組成物を前記患者の皮膚表面に局所塗布する過程を含むことを特徴とする請求項66に記載の方法。
  68. 前記医薬組成物が、ペレット、錠剤、カプセル、溶液、懸濁液、乳濁液、エリキシル剤、ゲル、クリーム、坐薬、又は非経口製剤であることを特徴とする請求項66に記載の方法。
  69. 乳癌患者の再発乳癌を治療する方法であって、前記患者の再発乳癌の治療に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニストを前記患者に投与する過程を含むことを特徴とする方法。
  70. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストの類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせを投与する過程を含むことを特徴とする請求項69に記載の方法。
  71. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストがアルキル化剤であることを特徴とする請求項69に記載の方法。
  72. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、アンドロゲン受容体に不可逆的に結合するアルキル化剤であることを特徴とする請求項69に記載の方法。
  73. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式1で表されることを特徴とする請求項69に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFであり、
    は、F、Cl、Br、I、CH、CF、OH、CN、NO、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、アルキル、アリルアルキル、OR、NH、NHR、NR、又はSRであり、
    は、F、Cl、Br、I、CN、NO、COR、COOH、CONHR、CF、SnRであるか、又は、ベンゼン環と結合して次の構造式

    Figure 2006516291
    で表されるような縮合環系を形成し、
    Zは、NO、CN、COR、COOH、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、Br、Cl、I、CN、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    nは、1〜4の整数であり、
    mは、1〜3の整数である。
  74. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項39に記載の方法。
  75. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式2で表されることを特徴とする請求項69に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    Aは、

    Figure 2006516291
    から選択される環であり、
    Bは、

    Figure 2006516291
    から選択される環である。
    ここで、A及びBは同時にはベンゼン環であり得ず、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    は、NCS、SCN、NCO、又はOCNであり、
    は、水素、アルキル、ハロゲン、CF、CN、CR、SnR、NR、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、NHCONHR、NHCOOR、OCONHR、CONHR、NHCSCH、NHCSCF、NHCSR、NHSOCH、NHSOR、OR、COR、OCOR、OSOR、SOR、SR、又は

    Figure 2006516291
    である。
    及びQは、互いに独立して、水素、アルキル、ハロゲン、CF、CN、CR、SnR、NR、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、NHCONHR、NHCOOR、OCONHR、CONHR、NHCSCH、NHCSCF、NHCSR、NHSOCH、NHSOR、OR、COR、OCOR、OSOR、SOR、又はSRであり、
    は、O、NH、NR、NO、又はSであり、
    は、N、又はNOである。
  76. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項75に記載の方法。
  77. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式3で表されることを特徴とする請求項69に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFである。
  78. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項77に記載の方法。
  79. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式4で表されることを特徴とする請求項69に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHである。
  80. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式5で表されることを特徴とする請求項69に記載の方法。

    Figure 2006516291
  81. 前記患者が女性であることを特徴とする請求項69に記載の方法。
  82. 前記患者が男性であることを特徴とする請求項69に記載の方法。
  83. 前記投与する過程が、前記アンドロゲン受容体アンタゴニスト及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせと、適切な担体又は希釈液とを含む医薬組成物を投与する過程を含むことを特徴とする請求項69に記載の方法。
  84. 前記投与する過程が、
    液状の前記医薬組成物を前記患者に静脈注射、動脈注射、又は筋肉注射する過程か、
    前記医薬組成物を含むペレットを前記患者に皮下埋込する過程か、
    液状又は固形の前記医薬組成物を前記患者に経口投与する過程か、或いは
    前記医薬組成物を前記患者の皮膚表面に局所塗布する過程を含むことを特徴とする請求項83に記載の方法。
  85. 前記医薬組成物が、ペレット、錠剤、カプセル、溶液、懸濁液、乳濁液、エリキシル剤、ゲル、クリーム、坐薬、又は非経口製剤であることを特徴とする請求項83に記載の方法。
  86. 乳癌患者の乳癌の転移を治療、予防、抑止、又は抑制する方法であって、前記患者の乳癌の転移の治療、予防、抑止、又は抑制に効果的な量のアンドロゲン受容体アンタゴニストを前記患者に投与する過程を含むことを特徴とする方法。
  87. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストの類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせを投与する過程を含むことを特徴とする請求項86に記載の方法。
  88. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストがアルキル化剤であることを特徴とする請求項86に記載の方法。
  89. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、アンドロゲン受容体に不可逆的に結合するアルキル化剤であることを特徴とする請求項86に記載の方法。
  90. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式1で表されることを特徴とする請求項86に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFであり、
    は、F、Cl、Br、I、CH、CF、OH、CN、NO、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、アルキル、アリルアルキル、OR、NH、NHR、NR、又はSRであり、
    は、F、Cl、Br、I、CN、NO、COR、COOH、CONHR、CF、SnRであるか、又は、ベンゼン環と結合して次の構造式

    Figure 2006516291
    で表されるような縮合環系を形成し、
    Zは、NO、CN、COR、COOH、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、Br、Cl、I、CN、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    nは、1〜4の整数であり、
    mは、1〜3の整数である。
  91. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項39に記載の方法。
  92. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式2で表されることを特徴とする請求項86に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    Aは、

    Figure 2006516291
    から選択される環であり、
    Bは、

    Figure 2006516291
    から選択される環である。
    ここで、A及びBは同時にはベンゼン環であり得ず、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    は、NCS、SCN、NCO、又はOCNであり、
    は、水素、アルキル、ハロゲン、CF、CN、CR、SnR、NR、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、NHCONHR、NHCOOR、OCONHR、CONHR、NHCSCH、NHCSCF、NHCSR、NHSOCH、NHSOR、OR、COR、OCOR、OSOR、SOR、SR、又は

    Figure 2006516291
    である。
    及びQは、互いに独立して、水素、アルキル、ハロゲン、CF、CN、CR、SnR、NR、NHCOCH、NHCOCF、NHCOR、NHCONHR、NHCOOR、OCONHR、CONHR、NHCSCH、NHCSCF、NHCSR、NHSOCH、NHSOR、OR、COR、OCOR、OSOR、SOR、又はSRであり、
    は、O、NH、NR、NO、又はSであり、
    は、N、又はNOである。
  93. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項92に記載の方法。
  94. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式3で表されることを特徴とする請求項86に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Gは、O、又はSであり、
    Tは、OH、OR、−NHCOCH、又はNHCORであり、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHであり、
    は、CH、CHF、CHF、CF、CHCH、又はCFCFである。
  95. GがO、TがOH、RがCH、XがO、ZがNO、YがCF、QがNCSであることを特徴とする請求項94に記載の方法。
  96. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式4で表されることを特徴とする請求項86に記載の方法。

    Figure 2006516291
    ただし、Xは、結合部、O、CH、NH、S、Se、PR、NO、又はNRであり、
    Zは、NO、CN、COOH、COR、NHCOR、又はCONHRであり、
    Yは、CF、F、I、Br、Cl、CN、CR、又はSnRであり、
    Qは、SCN、NCS、OCN、又はNCOであり、
    Rは、アルキル、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、CHF、CHF、CF、CFCF、アリル、フェニル、ハロゲン、アルケニル、又はOHである。
  97. 前記アンドロゲン受容体アンタゴニストが、化学構造式5で表されることを特徴とする請求項86に記載の方法。

    Figure 2006516291
  98. 前記患者が女性であることを特徴とする請求項86に記載の方法。
  99. 前記患者が男性であることを特徴とする請求項86に記載の方法。
  100. 前記投与する過程が、前記アンドロゲン受容体アンタゴニスト及び/又はその類似体、誘導体、異性体、代謝産物、薬学的に許容される塩、医薬品、水和物、N酸化物、結晶、多形体またはプロドラッグ、或いはそれらの任意の組み合わせと、適切な担体又は希釈液とを含む医薬組成物を投与する過程を含むことを特徴とする請求項86に記載の方法。
  101. 前記投与する過程が、
    液状の前記医薬組成物を前記患者に静脈注射、動脈注射、又は筋肉注射する過程か、
    前記医薬組成物を含むペレットを前記患者に皮下埋込する過程か、
    液状又は固形の前記医薬組成物を前記患者に経口投与する過程か、或いは
    前記医薬組成物を前記患者の皮膚表面に局所塗布する過程を含むことを特徴とする請求項100に記載の方法。
  102. 前記医薬組成物が、ペレット、錠剤、カプセル、溶液、懸濁液、乳濁液、エリキシル剤、ゲル、クリーム、坐薬、又は非経口製剤であることを特徴とする請求項100に記載の方法。
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