JP2006514132A - 高シスポリブタジエンの改善した停止及び減少したゲル - Google Patents

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Abstract

本発明は高シスポリジエンの形成方法にある。該方法はジエン重合の触媒作用、並びに無機塩基及びアミンとカルボン酸の少なくとも一つを備える停止混合物による重合の停止反応を含む。この触媒系は(a)有機アルミニウム化合物、(b)有機ニッケル化合物、及び(c)フッ素含有化合物の混合物である。無機塩基の使用は、重合を有効に停止するのに必要なより高価なアミンの量を減少する上に、反応容器の腐食を減ずる。カルボン酸と無機塩基の使用は非常に低いゲル含有量をもたらす上に、該方法で使用する装置の腐食を減ずる。

Description

本発明はジエン重合、特に高シスジエン重合に関する。より詳細には、本発明は高シス低ゲルポリジエン及びその製造方法に関する。
高シスポリジエン類は、有機ニッケルを基にした触媒系を使用して製造されてきた。有機ニッケルを基にした触媒系の使用は、速い重合速度と、触媒比を変えることにより様々な重合体特性を制御する能力をもたらすことができる。その上、有機ニッケルを基にした触媒系は、一般に広範な重合条件で触媒活性を維持できる丈夫な触媒である。高シスポリジエンを形成するための有機ニッケル触媒の使用には、HF又はBFのようなフッ素含有助触媒を必要とする。しかしながら、これら助触媒は水と接触する際に強酸を発生する傾向があるので、共に使うには厄介なことがあり、装置の腐食及び重合体のゲル形成といった可能性につながる。その上、該助触媒の反応生成物は、BFを使うとトリアルキルボランを含み、これが分子酸素と反応してペルオキシボラン、すなわち自発的かつ均一に開裂してラジカルを形成し得る化合物を形成し、最終生成物の老化によるゲル含有量を増加する。
水、アルコール類、ポリオール類、アミン類及びカルボン酸類を含む種々の停止剤を用いてニッケル触媒ジエン重合を停止していた。かかる停止剤はジエン重合の停止反応に有効であるかもしれないが、プロトン性溶媒は重合混合物中のフッ化物含有化合物と反応することができ、その結果強酸を発生して、仕上げ装置の腐食問題の原因となる場合や最終重合体の陽イオン性カップリング(ゲル化)を引き起こす場合もある。
アミン停止反応は、高シスポリジエンの合成に従来使用されていた他の方法であり、この場合アミンは塩基として作用して重合混合物中のあらゆる酸性化合物を中和し、腐食及び陽イオン性ゲル化を減ずる。また、このようにして形成された塩基はトリアルキルボランと反応して、ルイス酸‐ルイス塩基錯体を形成する。かかる錯体は酸素に対するトリアルキルボランの反応性を下げて、ゲル形成をもたらすラジカルの発生を減少する。不運にも、かかるアミン停止剤はたいていの場合非常に高価であり、全工程の費用を増大する。
従って、費用を維持又は低減しながら、上述の停止系で遭遇するゲル含有量の増大及び/又は装置の腐食を克服できる、高シスポリジエンの合成を停止する系を開発することが望まれている。
本発明は、高シスポリジエンの形成方法にある。該方法は、ジエン重合の触媒作用、並びに無機塩基及びアミンとカルボン酸の少なくとも一つを備える停止混合物による重合の停止反応を含む。
本発明の他の実施態様は、無機塩基及びアミンとカルボン酸の少なくとも一つで停止させた高シスポリジエンを含む重合体組成物にある。該ポリジエンは約85〜90%以上のシス含有量及び約5%未満の静的ゲル含有量を有することが好ましい。
本発明のもう一つの実施態様は、高シスポリジエンの製造方法にある。該方法は、水酸化ナトリウムおよびアミンとカルボン酸の少なくともひとつを備える停止混合物によって停止されたニッケル触媒ポリジエンの連続重合を含む。
高シスポリジエン組成物の形成方法を提供する。該方法は、ポリジエン重合の触媒作用と、その後に続く無機塩基を備える停止混合物による停止反応とを含む。重合の触媒作用を少なくとも一つの有機ニッケル化合物、少なくとも一つの有機アルミニウム化合物、及び少なくとも一つのフッ素含有化合物を含む触媒系で行うのが好ましい。停止混合物を用いて重合を停止する。停止混合物にNaOHのような無機塩基を含めることは、重合及び停止反応の間にしばしば形成される酸性の副生物の中和を提供し、重合方法に用いる容器及び装置の腐食を減ずる。無機塩基の使用はまた、アミン停止反応においてより高価な化合物の量を減少する。
生成する高シスポリジエン組成物は約85%以上のシス含有量を有するのが好ましく、約92%以上がより好ましい。該組成物は5%未満の静的ゲル含有量を有するのが好ましく、1.0%未満がより好ましい。
ニッケルを含む本発明の触媒成分は、あらゆる有機ニッケル化合物とすることができる。ニッケルの可溶性化合物を用いるのが好ましい。すなわち、カルボン酸のニッケル塩及びニッケルの有機錯体化合物が適している。これらの可溶性ニッケル化合物は通常、炭素を20個まで含む単座又は二座有機配位子を有するニッケルの化合物である。「配位子」とは、金属原子又は金属イオンに結合した、及び結合したとみなされるイオン又は分子として定義される。単座とは金属と共有結合又は配位結合が形成され得る一つの位置を有することを意味し、二座とは金属と共有結合又は配位結合が形成され得る二つの位置を有することを意味する。「可溶性」とは、不活性溶媒に溶けることを意味する。従って、約1〜20個の炭素原子を含む有機酸のあらゆる塩を用いることができる。有機ニッケル化合物を例示すると、安息香酸ニッケル、酢酸ニッケル、ナフテン酸ニッケル、オクタン酸ニッケル、ビス(アルファ-フリルジオキシム)ニッケル、パルミチン酸ニッケル、ステアリン酸ニッケル、ニッケルアセチルアセトネート、ニッケルサリチルアルデヒド、ビス(サリチルアルデヒド)エチレンジイミンニッケル、ビス(シクロペンタジエニル)ニッケル、シクロペンタジエニルニッケルニトロシル及びニッケルテトラカルボニルがある。ニッケルを含む好ましい成分は、カルボン酸のニッケル塩、又は上述した有機酸由来のアシル基を持つニッケルボロアシレートのようなニッケルの有機錯体化合物である。
「有機アルミニウム化合物」とは、次式:
AlR(R)(R)
に対応するあらゆる有機アルミニウム化合物を意味する。式中、Rはアルキル(シクロアルキルを含む)、アリール、アルカリール、アリールアルキル、アルコキシ及び水素よりなる群から選択し、R及びRはアルキル(シクロアルキルを含む)、アリール、アルカリール及びアリールアルキルの群から選択する。上記に示した式に対応する化合物の代表例としては、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジ-n-プロピルアルミニウムヒドリド、ジ-n-ブチルアルミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジフェニルアルミニウムヒドリド、ジ-p-トリルアルミニウムヒドリド、ジベンジルアルミニウムヒドリド、フェニルエチルアルミニウムヒドリド、フェニル-n-プロピルアルミニウムヒドリド、p-トリルエチルアルミニウムヒドリド、p-トリル-n-プロピルアルミニウムヒドリド、p-トリルイソプロピルアルミニウムヒドリド、ベンジルエチルアルミニウムヒドリド、ベンジル-n-プロピルアルミニウムヒドリド、ベンジルイソプロピルアルミニウムヒドリド及び他の有機アルミニウムヒドリドがある。また、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ-n-プロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリ-n-ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリシクロヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリフェニルアルミニウム、トリ-p-トリルアルミニウム、トリベンジルアルミニウム、エチルジフェニルアルミニウム、エチルジ-p-トリルアルミニウム、エチルジベンジルアルミニウム、ジエチルフェニルアルミニウム、ジエチル-p-トリルアルミニウム、ジエチルベンジルアルミニウム及び他のトリ有機アルミニウム化合物も含まれる。さらに、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニウムエトキシド及びジプロピルアルミニウムメトキシドも含まれる。
本発明で用いる触媒系の他の成分は、フッ素含有化合物である。フッ素をフッ化水素や三フッ化ホウ素によって、又は一価アルコール類、フェノール類、水、酸素を含む無機酸類、アルデヒド類、エステル類、エーテル類、ケトン類及びニトリル類からなる類の一つと錯体化されたフッ化水素及び三フッ化ホウ素によって供給することができる。
上記ケトンは式R’CORで定義することができる。式中のR’及びRは1〜約30個の炭素原子を含むアルキル、シクロアルキル、アリール、アルカリール及びアリールアルキル基を表し、R’及びRは同一でも異なってもよい。これらケトン類は、酸素に二重結合により結合した炭素原子を有する化合物類を表す。本発明の三フッ化ホウ素及びフッ化水素錯体の調製に有用なケトン類の網羅的ではない代表例としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジブチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルオクチルケトン、2,4-ペンタンジオン、ブチルシクロヘプタノン、アセトフェノン、アミルフェニルケトン、ブチルフェニルケトン、ベンゾフェノン、フェニルトリルケトン及びキノン等がある。該ケトンの典型的な錯体は、三フッ化ホウ素-アセトフェノンと三フッ化ホウ素-ベンゾフェノン、さらにフッ化水素-アセトフェノンとフッ化水素-ベンゾフェノン及びフッ化水素-アセトンである。
上記アルデヒドは式R-CHOで定義することができ、式中のRは1〜約30個の炭素原子を含むアルキル、シクロアルキル、アリール、アルカリール及びアリールアルキル基を表す。これらアルデヒド類は、酸素原子と二重結合によって結合した炭素原子を有する。アルデヒド類の網羅的ではない代表例としては、ブチルアルデヒド、アニスアルデヒド、シンナムアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ヘプトアルデヒド、ドデシルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、トルアルデヒド、m-ニトロベンズアルデヒド、p-ニトロベンズアルデヒド及びm-ヒドロベンズアルデヒド等がある。該アルデヒドから形成される典型的な錯体は、三フッ化ホウ素-ベンズアルデヒド、三フッ化ホウ素-トルアルデヒド、フッ化水素-ベンズアルデヒド及びフッ化水素-トルアルデヒドである。
上記エステルは式R’-COORで表すことができ、式中のR’及びRは1〜約30個の炭素原子を含むアルキル、シクロアルキル、アリール、アルカリール及びアリールアルキル基を表す。これらエステル類は、酸素原子に二重結合により結合した炭素原子を含む。エステル類の網羅的ではない代表例としては、酪酸エチル、オクタン酸エチル、ヘキサン酸イソプロピル、酢酸アミル、プロピオン酸ヘキシル、酢酸セチル、安息香酸エチル、安息香酸アミル、酢酸フェニル、酪酸フェニル及び安息香酸フェニル等がある。該エステルから形成される典型的な錯体は、三フッ化ホウ素-安息香酸エチルと三フッ化ホウ素-酢酸フェニル、さらにフッ化水素-安息香酸エチル及びフッ化水素-酢酸フェニルである。
上記エーテルは式R-O-Rで定義することができ、式中の各Rは独立して1〜約30個の炭素原子を含むアルキル、シクロアルキル、アリール、アルカリール及びアリールアルキル基を表す。エーテル類の網羅的ではない代表例としては、エトキシブタン、エトキシオクタン、イソプロポキシヘキサン、プロポキシヘキサン、エトキシベンゼン及びアミロキシベンゼン等がある。
上記ニトリルは式RCNで表すことができ、式中のRはアルキル、シクロアルキル、アリール、アルカリール及びアリールアルキル基を表す。これらニトリル類は、三重結合により窒素原子に結合した炭素原子を含む。該ニトリルの網羅的ではない代表例としては、アセトニトリル、ブチロニトリル、アクリロニトリル、ベンゾニトリル、トルニトリル及びフェニルアセトニトリル等がある。ニトリル類から調製される典型的な錯体は、三フッ化ホウ素-ベンゾニトリル及びフッ化水素-ベンゾニトリルである。
上述した化合物における一価アルコールはROHとして象徴的に表現することができ、式中のRは1〜30個の炭素原子を含むアルキル、シクロアルキル及びアリールアルキル基を表す。アルコールの網羅的ではない代表例としては、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール及びベンジルアルコール等がある。これらの群から形成される典型的な錯体はBF-メタノール、BF-エタノール、BF-ブタノール、BF-n-ヘキサノール、HF-メタノール、HF-ブタノール及びHF-ヘキサノールである。
上述した化合物におけるフェノールはM-OHとして象徴的に表現することができ、式中のMはベンゼノイド基を表す。フェノールの網羅的ではない代表例としては、フェノール、p-クレゾール、レソルシノール、ナフトール及びヒドロキノン等がある。該フェノールから形成される典型的な錯体はBF-2−フェノール、BF-p-クレゾール、HF-p-クレゾール及びHF-フェノールである。
酸素を含む無機酸の多数はBF及びHFと錯化する。かかる無機酸の網羅的ではない代表例としては、リン酸、硫酸及び硝酸等がある。該無機酸から形成される好ましい錯体は、BF-100%リン酸とBF-85%リン酸及びHF-100%リン酸である。
水は単独で一つの下位群であるのだが、少なくとも二つの水和物錯体を形成する。これはBF-HO及びBF-2HOである。
市販されていないが、多くの三フッ化ホウ素錯体は、三フッ化ホウ素ガス(常温常圧で無色の気体)を錯生成剤として用いる化合物、つまり電子供与体化合物と直接的に接触させることにより容易に形成することができる。BFと電子供与体化合物間の所望のモル比を達成するために、この接触を高感度秤量装置と組合せた反応装置で遂行する。該反応を不活性雰囲気下で行う。反応環境は反応成分であるBFガスと電子供与体化合物のみからなり、又は便宜上、反応を不活性有機希釈剤の媒質中で行うことができる。この最後の条件は電子供与体化合物が固体として存在し、BFガスとの十分な接触を保証するため溶液又は懸濁液にしなければならないときに通常必要である。
種々の三フッ化ホウ素錯体は、保存寿命安定性が非常に異なる。或るもの、例えばBF-イソプロパノールは常温で日中極めて不安定である。他のもの、例えばBF-フェノールは常温で非常に安定で、相対的に長い保存寿命を有する。触媒成分として特定したBF錯体が不安定な保存寿命を有する場合には、できるだけ重合時点に近づけて調製すべきである。
フッ化水素は空気中で強く発煙する透明な液体であり、非常に有毒で、皮膚に触れると潰瘍を生じてただれ、取り扱いや操作には非常に危険である。フッ化水素を上述した錯生成剤で錯化することにより、本発明の利点の一部が、触媒系のフッ化水素成分を取り扱うより安全かつ容易で正確な方法となる。フッ化水素錯体は通常低い蒸気圧を有し、フッ化水素ほどひどく発煙しない。フッ化水素は19.7℃(C)で沸騰するのに対して、40重量%のフッ化水素ジエチルエーエル共沸混合物は74℃(C)で沸騰する。フッ化水素が錯化されると、フッ化水素の腐食性を減ずる。フッ化水素錯体を溶媒に溶かすことができ、溶液として取り扱い、系に供給することができる。使用し得る溶媒はアルキル、アルカリール、アリールアルキル又はアリール炭化水素である。例えば、ベンゼンは使いやすい溶媒系である。
本発明の錯体は通常、適切な量の錯生成剤、例えば、ケトン、エーテル、エステル、アルコール、ニトリル又は水を適当な溶媒に単に溶解し、かつ適切な量のフッ化水素を適当な溶媒に溶解し、これら二つの溶媒系を混合することにより製造される。水以外の錯生成剤の混合を水蒸気のない状態で行うべきである。他の可能な方法では、フッ化水素又は錯生成剤のいずれか一方を適当な溶媒に溶解し、残った成分を添加することになる。さらに他の混合方法では、溶媒に錯生成剤を溶解し、錯生成剤がフッ化水素と反応するまで系にフッ化水素ガスを単に通気することになる。その濃度を重量増加又は化学滴定により決定することができる。錯生成剤の量を明確に定めることはできない。錯生成剤の量は反応系の条件、該錯生成剤の水素結合強度、該錯生成剤の大きさに依存した範囲となるか、又はフッ化水素錯体及びフッ化水素と錯生成剤の間の平衡とすることができる。
フッ素含有化合物を三フッ化ホウ素又は三フッ化ホウ素錯体から誘導する場合、三フッ化ホウ素が三個のフッ素原子を含むので、いずれか一つの触媒成分からの最適な濃度が、HFを用いるときのものから変わり、従って触媒成分のモル比が異なる。例えば、有機ニッケル化合物(Ni)に対する有機アルミニウム化合物(Al)が約0.3/1から約500/1の範囲にあり、かつ有機ニッケル化合物(Ni)に対する三フッ化ホウ素をエステル類、アルデヒド類、ケトン類及びニトリル類からなる類の一つで錯化することにより調製した三フッ化ホウ素錯体(BF錯体)のモル比が約0.3/1から約500/1の範囲にある場合、BF錯体に対する有機アルミニウム(Al)のモル比は約0.1/1から約4/1の範囲にある。
好ましいAl/Niのモル比は約1/1から約150/1の範囲にあり、好ましいBF又はBF錯体/Niのモル比は約1/1から約150/1の範囲にあり、好ましいAl/BF錯体のモル比は約0.3/1から約1.4/1の範囲にある。
フッ素含有化合物がフッ化水素又はフッ化水素錯体から誘導される場合、重合活性は広範囲の触媒濃度と触媒比に亘って好結果である。三つの触媒成分は相互作用し、触媒成分を形成する。結果として、最適な濃度又はいずれか一つの触媒成分は、他の二つの触媒成分それぞれの濃度に非常に依存する。その上、重合が広範囲の触媒濃度とモル比に亘って起こるのだが、最も望ましい特性を有する重合体がより狭い範囲で得られる。
有機ニッケル化合物(Ni)に対する有機アルミニウム化合物(Al)のモル比が約0.3/1から約300/1の範囲にあり、有機ニッケル化合物(Ni)に対するHF又はフッ化水素錯体(HFC)のモル比が約2/1から約300/1の範囲にあり、有機アルミニウム化合物に対するフッ化水素錯体のモル比が約0.2/1から15/1の範囲にある時に、重合は起こることができる。しかし、好ましいAl/Niのモル比は約2/1から約80/1の範囲にあり、好ましいHF又はHFC/Niのモル比は約5/1から約100/1の範囲にあり、好ましいHF又はHFC/Alのモル比は約0.4/1から約7/1の範囲にある。触媒の使用濃度は純度、望まれる速度や温度といった要因及び他の要因に依存し、それ故に触媒量を使うと言うだけで明確な濃度を示すことができない。限定するつもりはないが、本発明によって望ましい特性を有するエラストマーを製造するためにヘキサン中でブタジエンを重合するに適した明確で模範的な触媒の組合せは、ブタジエン100gにつきニッケルボロアシレート0.010〜0.020mmol、BF1.0〜2.0mmol及びトリイソブチルアルミニウム1.0〜1.5mmolを含む。
触媒系はアルコール成分を随意的に含むことができる。該アルコール成分をCないしC20のアルコール類よりなる群から選択するのが好ましく、あるいはn-ヘキサノール又はn-オクタノール及びそれらの混合物であるのがより好ましい。アルコール成分をフッ化物成分に配位させるのが好ましい。
主題である高シス低ゲルポリジエンの製造に用いるに適したジエンは共役ジエンを含む。C〜C共役ジエンモノマーが最も好ましい。好ましい共役ジエンモノマー単位を1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、2,4-ヘキサジエン、イソプレン及びそれらの混合物よりなる群から選択する。特に好ましいのは1,3-ブタジエンモノマー単位である。
重合は随意的にビニル置換の芳香族炭化水素モノマー単位のような追加のモノマー単位を含むことができる。ここで含まれる好ましいビニル置換芳香族炭化水素モノマー単位をスチレン、α-メチルスチレン、1-ビニルナフタレン、2-ビニルナフタレン、ビニルトルエン、メトキシスチレン及びt-ブトキシスチレン等と、組合せた炭化水素中の炭素原子の総数は一般的に約18個以下であるアルキル、シクロアルキル、アリール、アルカリール及びアリールアルキル誘導体、ならびにあらゆるジビニル又はトリビニル置換の芳香族炭化水素、及びこれらの混合物の一つ以上から選択する。
重合を当技術分野において既知のあらゆる方法で行うことができる。本発明の好ましい方法は重合反応器にモノマー及び触媒流を連続的に供給することを含む。これは該反応器にモノマー及び触媒流を連続的かつ別々に供給することで達成できる。しかし、重合反応器への注入する前に、まずモノマー及び触媒流を一緒に混合するのがしばしば好ましい。また、好ましい手順ではないが、有機ニッケル化合物、有機アルミニウム化合物及びフッ素含有化合物を反応器に別々に注入することにより触媒成分添加の現場法(in-situ method)を用いることができることにも注目すべきである。
本発明の重合を不活性炭化水素溶媒中で行うので、溶液重合である。「不活性溶媒」の語は、溶媒が生成する重合体の構造に入り込まず、該重合体の特性に悪影響を与えず、用いた触媒の活性にも悪影響を与えないことを意味する。使用し得る適切な炭化水素溶媒は、ヘキサン、ペンタン、トルエン、ベンゼン及びシクロヘキサン等のような脂肪族、芳香族又は脂環式炭化水素を含む。好ましい炭化水素溶媒は脂肪族炭化水素であり、それらの内ヘキサンが特に好ましい。
溶媒/モノマー体積比を広範囲に亘って変えることができる。モノマーに対する溶媒の体積比を4:1から10:1まで用いることができる。懸濁重合をブタン又はペンタンのような溶媒を使用して行うことができ、ここで形成された重合体は溶解しない。しかし、塊状重合を本発明の範囲から排除する意図がないことを理解すべきである。
本発明の重合を窒素のような不活性雰囲気下で行い、触媒成分を失活させる水又は空気のような物質を排除するための予防措置をとるべきである。
いったん所望の転化が達成されると、無機塩基並びに水、酸及び低級アルコール等のような触媒を失活させる非カップリング型の停止剤を備える停止混合物、又はカップリング剤を用いて重合を停止することができる。2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノールのような酸化防止剤を停止剤の添加の前後に加えることができる。本発明における無機塩基と共に停止混合物の使用に適した停止剤はアミン類、並びに水、アルコール類、ポリオール類及びカルボン酸類を含む。特に好ましい停止混合物は、無機塩基と、少なくとも一つのアミン及び/又はカルボン酸とを含む。
本発明の停止混合物の使用に適した無機塩基は、重合体鎖と不利益に反応することなく触媒成分を失活させ、重合中に生ずる酸性の副生物を中和することができるあらゆる無機塩基を含む。適当な無機塩基の限定されない例としては、種々の金属の水酸化物、カルボン酸塩及び炭酸塩のような安価な塩基を含む。好ましい無機塩基はNaOHである。他の好ましい無機塩基はNaCOである。
本発明に用いるに特に好ましい停止混合物は、アミン-水の混合物に無機塩基を含む。水とアミンの混合物を用いて重合を停止する場合、水は有機アルミニウム化合物及び/又はフッ素含有化合物と反応して触媒成分を失活させ、トリアルキルボランとの反応に利用できるアミンを残す。アミン-水の混合物の使用は、「低ゲル高シスポリジエン」という名称で2002年7月30日に出願した同一出願人による同時係属の米国特許出願第10/208,520号に詳しく述べられており、この開示をここに参照して取り込む。無機塩基を使用して、停止及び重合反応の酸性副生物を中和することができる。これは、より少ないアミンの添加を可能にし、系のpHを上げることで反応容器の腐食を低減又は排除する。
無機塩基/アミン/水の混合物を同時に又は連続して添加することができる。該混合物を連続して添加するのが好ましい。好ましいアミン:水のモル比は約1:100であり、より好ましくは約1:500である。停止混合物の水成分はさらにアルコールを含むことができる。好ましいアルコールは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロパノール及びブタノールの一つ以上である。アルコールが含まれる場合、好ましい水:アルコール比は約1:500であり、より好ましくは約1:50である。あるいは、停止混合物はアミン/無機塩基の混合物のみを含むように水を停止混合物から省略することもできる。
適切なアミン類はアンモニア、水酸化アンモニウム、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、脂肪族アミン及び芳香族アミンを含む。代表的なアミン類は、限定されるものではないが、ピリジン、アニリン、ベンジルアミン、n-ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジメチルアミン、ジフェニルアミン、エチルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、N,N-ジエチルシクロヘキシルアミン、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N-トリメチルエチレンジアミン、N,N,N,N-テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、並びにN,N-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、4-ピロリジノピリジン及び4-ピペリジノピリジンのような置換したピリジンを含む。TMEDAは、水を使う場合又は使わない場合でも停止混合物のアミン成分として特に好ましい。
他の好ましい停止混合物はカルボン酸及び無機塩基を含む。無機塩基は上述のものを含む。適切なカルボン酸類は、次式:
Figure 2006514132

で表されるものを含み、式中のRは3個から20個の炭素原子を含む置換又は非置換のアルキル、シクロアルキル及びアリールアルキルよりなる群から選ぶ。停止混合物の使用に好ましいカルボン酸は、2-エチルヘキサン酸(EHA)である。カルボン酸の金属塩もまた、停止混合物に添加することができる。従って、他の好ましい停止混合物はEHAとEHAのカルシウム塩の混合物を含む。上述のアミンを基にした停止混合物と同様に、カルボン酸を基にした停止混合物に水を含む場合や含まない場合がある。この場合もやはり無機塩基は、重合中に生成すると思われる酸性の副生物、並びにEHA又は使用した他のカルボン酸と反応する残留水から生じ得る酸性の生成物と反応すると考えられる。
アミン及びカルボン酸の両方を使用する際、該反応混合物に添加する無機塩基の量は、反応容器中のpHを7以上に保つのに十分であるのが好ましい。好ましくは、pHを約7〜9に調節する量の無機塩基を添加する。限定するつもりはないが、本発明の使用に適した量は、BF又は他のフッ素触媒化合物の添加から反応混合物中に存在するF-イオンのモル当量に等しい量である。停止混合物における無機塩基の使用は、重合を有効に停止するのに必要なアミンの量を減らす。
停止混合物の正確な組成に関係なく、次に重合体セメントを混合タンクへ移送し、ここで温水ストリッピングシステムのような当業者に周知の方法により脱溶媒するまで保管する。
重合反応を停止したとき、重合体を従来の脱溶媒及び乾燥の手順で重合混合物から回収できる。例えば、メタノール、エタノール又はイソプロパノールのようなアルコールを用いた重合混合物の凝固又は溶媒及び未反応モノマーの水蒸気蒸留と、その後に続く濾過によって重合体を重合混合物から単離することができる。次いで、該重合体生成物を乾燥して、残りの溶媒及び水(存在する場合)を除去する。重合体生成物は真空乾燥、ドラム乾燥、押出機乾燥及び水蒸気脱溶媒等の任意の従来方法を用いて乾燥することができる。
重合体をモノマー及び触媒流を重合反応器に供給するのと同じ速度で該反応器から連続的に回収する。三つの滞留サイクルの後に定常状態の条件に達する。この時に、重合体をモノマー及び触媒流を反応器に供給しているのと同じ速度で該反応器から回収することができる。
最終生成物は高シス低ゲルポリジエンである。該ポリジエンは約85%以上のシス含有量を有するのが好ましく、約90%以上がより好ましい。最終生成物のゲル含有量は約20%未満であるのが好ましく、より好ましくは約10%未満である。最終生成物の静的ゲル含有量は約10%未満であるのが好ましく、より好ましくは約5%未満である。停止混合物としてEHA/水/NaOHを使用すると、一般的に2%未満の極度に低い静的ゲル含有量をもたらす。最終生成物の重量平均分子量(M)は約60,000と600,000の間であるのが好ましく、より好ましくは約100,000と450,000の間で、最も好ましくは150,000と400,000の間である。
本発明に関連して形成される高シス低ゲルポリジエンは、種々の用途への使用を見つけることができる。例えば、得られた重合体を機械的特性及び耐磨耗性を必要とする、例えばタイヤ、ホース、ベルト、ゴルフボール、プラスチックの改良及び他の様々な工業的用途といったゴム用途に用いることができる。
本発明の組成物に、当技術分野において既知の他の添加剤を含めることがしばしば望ましい。適当な添加剤は安定化剤、酸化防止剤、従来の充填剤、加工助剤、促進剤、増量剤、硬化剤、補強剤、強化用樹脂、顔料及び芳香剤等を含む。当技術分野で既知の他の添加剤も本発明への使用が意図される。有用な酸化防止剤及び安定化剤の具体例は、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル、亜リン酸トリス(ノニルフェニル)及び2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール等を含む。代表的な従来の充填剤及び顔料は、シリカ、カーボンブラック、二酸化チタン及び酸化鉄等を含む。適当な強化材は高分子量の無機又は有機製品である。例としては、ガラス繊維、石綿、ホウ素繊維、炭素及び黒鉛繊維、ホイスカー、石英、及びシリカ繊維、セラミック繊維、金属繊維、天然有機繊維及び合成有機繊維を含む。これらの配合成分を生成物の意図した用途によって決まる適切な量で混和するが、高シス低ゲルポリジエンの100部につき添加剤又は配合剤は約1〜350部の範囲にあるのが好ましい。
本発明は以下に記載する実施例を基づきより完全に説明する。しかしながら、本発明をこれらの実施例によって制限されると決して解釈すべきでない。
高シスポリブタジエンのサンプルを表1に記載の反応体の量を使用して調製した。種々の停止混合物を使用して反応を停止した。サンプル1はTMEDAによる停止に当たる。サンプル2は水/TMEDAによる停止に当たる。サンプル3〜7はEHA/NaOH/水による停止に当たる。表1から明らかなように、EHA/NaOH/水の停止混合物の使用はすべての場合で1.3%未満の静的ゲル含有量を有する重合体という結果になり、これはTMEDA又はNaOHを除いたTMDEA/水の混合物で停止した重合体よりかなり低い。ミクロゲルは、溶解したサンプルの濾過後に、既知のゲル含有量を有する類似の基準重合体と比較したGPC走査での測定である。
静的ゲルは、攪拌せずに48時間置いた後、トルエンに溶解しなかった重合体の量である。

Figure 2006514132
本発明を模範的な実施態様に関して記述してきた。変更及び変化が、明細書を読んで理解する上で他人に考え付くであろう。本発明は、この開示及びクレームの範囲内で起こる限り、そのような変更及び変化を含むと意図している。

Claims (17)

  1. 高シスポリジエンを形成するに当たり、
    a. ジエン重合に触媒作用する工程と、
    b. 無機塩基並びに少なくとも一つのアミン及びカルボン酸を備える停止混合物を用いて重合を停止する工程とを備える高シスポリジエンの形成方法。
  2. 前記触媒作用を少なくとも有機ニッケル化合物、有機アルミニウム化合物及びフッ素含有化合物を備える触媒系によって行う請求項1に記載の方法。
  3. 前記有機ニッケル化合物を安息香酸ニッケル、酢酸ニッケル、ナフテン酸ニッケル、オクタン酸ニッケル、ビス(アルファ-フリルジオキシム)ニッケル、パルミチン酸ニッケル、ステアリン酸ニッケル、ニッケルアセチルアセトネート、ニッケルサリチルアルデヒド、ビス(サリチルアルデヒド)エチレンジイミンニッケル、ビス(シクロペンタジエニル)ニッケル、シクロペンタジエニルニッケルニトロシル、ニッケルテトラカルボニル、ニッケルボロアシレート及びそれらの混合物よりなる群から選択する請求項2に記載の方法。
  4. 前記フッ素含有化合物は三フッ化ホウ素、又は三フッ化ホウ素を一価アルコール類、フェノール類、水、酸素を含む無機酸類、アルデヒド類、エステル類、エーテル類、ケトン類及びニトリル類よりなる群から選択される一つで錯化することにより調製した三フッ化ホウ素錯体である請求項2に記載の方法。
  5. 前記フッ素含有化合物はフッ化水素、又はフッ化水素を一価アルコール類、フェノール類、水、酸素を含む無機酸類、アルデヒド類、エステル類、エーテル類、ケトン類及びニトリル類よりなる群から選択される一つで錯化することにより調製したフッ化水素錯体である請求項2に記載の方法。
  6. 前記触媒系は、さらに一以上のアルコールを備える請求項2に記載の方法。
  7. 前記停止混合物は、さらに水を備える請求項1に記載の方法。
  8. 前記無機塩基をNaOH及びNaCOよりなる群から選択する請求項1に記載の方法。
  9. 前記アミン化合物をTMEDA、トリエチルアミン、ジエチルアミン及びそれらの混合物よりなる群から選択する請求項1に記載の方法。
  10. 前記無機塩基を、前記停止反応がpH7以上の条件で行われるような分量で添加する請求項1に記載の方法。
  11. 前記無機塩基が、フッ素含有化合物中のF-イオンのモル当量に等しい量で存在する請求項2に記載の方法。
  12. 約92%以上のシス含有量及び約5%未満の静的ゲルを有するポリジエンを少なくとも備える重合体組成物。
  13. 前記ポリジエンは、共役ジエンモノマー単位を含む請求項12に記載の組成物。
  14. 前記共役ジエンモノマー単位を1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、2,4-ヘキサジエン、イソプレン及びそれらの混合物よりなる群から選択する請求項13に記載の組成物。
  15. 水酸化ナトリウム並びに少なくとも一つのアミン及びカルボン酸を備える停止混合物によって停止されるニッケル触媒ポリジエンの連続重合を備える高シスポリジエンの製造方法。
  16. 前記停止混合物はさらに水を備え、前記アミンを第三級アミン、TMEDA、トリエチルアミン、トリプロピルアミン及びそれらの混合物よりなる群から選択する請求項15に記載の方法。
  17. 前記停止混合物は、水酸化ナトリウム、2-エチルヘキサン酸及び2-エチルヘキサン酸のカルシウム塩を備える請求項15に記載の方法。
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