JP4251416B2 - カルボキシレートを使用するシス−1,4−ポリブタジエンの分子量調節 - Google Patents

カルボキシレートを使用するシス−1,4−ポリブタジエンの分子量調節 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は1,4−ポリブタジエンの重合における分子量調節剤としてカルボキシレートの使用に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機ニッケルをベースとする触媒系を使用する高シス−1,4−ポリブタジエンを生成するための1,3−ブタジエンの重合はいくつかの特許及び刊行物に記載されている。
【0003】
1974年12月24日に発行された米国特許第3856764号には、(1)少なくとも1種の有機アルミニウム化合物、(2)カルボン酸のニッケル塩、ニッケルの有機錯化合物及びニッケルテトラカルボニルから成る群より選ばれた少なくとも1種のニッケル化合物及び(3)フッ化水素をケトン、エステル、エーテル、アルコール、ニトリル及び水から成る群の1種以上の構成員(members)で錯化することにより製造された少なくとも1種のフッ化水素錯体から成る触媒と1,3−ブタジエンを接触させることによりシス−1,4−ポリブタジエンを製造する方法が開示されている。
【0004】
1970年9月15日に発行された米国特許第3528957号には、周期律表の1、2及び3族の有機金属化合物、特にトリアルキルアルミニウム化合物及び(2)有機ニッケル化合物から成る群よりの少なくとも1種の化合物及び、(3)一価アルコール、フェノール、水及び酸素を含む鉱酸から成る群の構成員で三フッ化ホウ素を錯化することにより製造された少なくとも1種の三フッ化ホウ素錯体の存在下にブタジエンを重合することを含む高シスポリブタジエンを生成させるためのブタジエンの溶液重合が記載されている。
【0005】
1975年10月7日に発行された米国特許第3910869号には、溶液重合条件下にブタジエンを(1)有機アルミニウム化合物、(2)有機ニッケル化合物及び(3)フッ化水素を含んで成る触媒と接触させることを含む高い割合のシス−1,4配置のブタジエン単位を含有するポリマーを生成させるためのブタジエンの重合方法が開示されている。
【0006】
1969年12月9日に発行された米国特許第3483177号には、ブタジエンを重合条件下に、(1)金属が周期律表I、II及びIII族から選ばれる少なくとも1種の有機金属化合物、(2)カルボン酸のニッケル塩、ニッケルの有機錯化合物及びニッケルカルボニルの群より選ばれる少なくとも1種の有機金属化合物及び(3)ケトン、アルデヒド、エステル及びニトリルから成る群の構成員で三フッ化ホウ素を錯化することにより製造された少なくとも1種の三フッ化ホウ素錯体を含んで成る触媒と接触させることを含む高い割合のシス−1,4配置のブタジエン単位を含有するポリブタジエンを生成させるためのブタジエンの重合方法が開示されている。
【0007】
1977年4月26日に発行された米国特許第4020255号には、触媒として(a)アルキル基が2〜8個の炭素原子を含む少なくとも1種のトリアルキルアルミニウム、(b)少なくとも1種のカルボン酸のニッケル塩及び(c)少なくとも1種のエーテルの三フッ化ホウ素錯体を含んで成る混合物を使用して不活性脂肪族又は環状脂肪族溶媒中でブタジエンを連続的に重合することを含む高シス−1,4−ポリブタジエンを製造する方法であって、個々の触媒成分の各々をブタジエンと不活性溶媒の混合物を含有する重合容器に連続的に注入するようにした方法が開示されている。
【0008】
ポリブタジエンを触媒するためのニッケルをベースとする第2の最も重要な工業的触媒系は、有機アルミニウム化合物及び三フッ化ホウ素エーテレートとともにニッケルカルボキシレートを使用する系である。この系は非常に高いシス−1,4−ポリブタジエンを生成する。しかしながら、分子量はフッ化水素又はフッ化水素錯体を使用する系より僅かに低い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
シス−1,4−ポリブタジエンの多くに用途においては、一般に上記した重合系のいずれかにより得られるポリマーより高い分子量のポリマーを使用することが通常望ましい。例えば、或るタイヤ用途には、約3又はそれより高いDSV(希薄溶液粘度)を有する高シス−1,4−ポリブタジエンを使用するのが望ましい。
【0010】
ここに述べた本発明は上記したポリブタジエン合成のための分子量調節剤(molecular weight regulators)としてカルシウムカルボキシレート化合物のような有機カルボン酸の種々のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の使用に関する。有機アルミニウム/有機ニッケル/フッ素触媒下の1,3−ブタジエン重合系におけるこれらの分子量調節剤の使用は、重合プロセスのモノマー転化率(monomer conversion rate)を著しく減少させることなく高分子量のシス−1,4−ポリブタジエンエラストマーの合成を可能とする。
【0011】
種々の分子量のポリブタジエンのこれらの合成は、それぞれ触媒レベル又は連鎖移動レベルの機構によりアニオン重合系又は乳化重合系で容易に行うことができる。しかしながら、これらの重合系は、上記したアルミニウム/ニッケル/フッ素をベースとする溶液重合の典型的な高シス−1,4−構造を生成しない。例えば、典型的なアルキルリチウムで開始される(アニオン性)1,3−ブタジエン重合は一般に36〜44重量%シス−1,4−ポリマー、48〜50重量%のトランス−1,4−ポリマー及び8〜10%の1,2−構造を含むポリマーを生成させる。他方、ブタジエンの典型的な乳化重合は約60%のトランス−1,4−構造、約20%のシス−1,4−構造及び約20%の1,2−構造を含むポリマーを生成させる。
【0012】
本発明は、望ましい重合転化率を維持しながら高分子量のシス−1,4−ポリブタジエンを製造することにより高シス−1,4−を指向する1,3−ブタジエン重合系の範囲を広げる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a)有機アルミニウム化合物、(b)有機ニッケル化合物及びフッ素含有化合物の混合物を触媒系として使用してブタジエンを溶液重合条件下に重合することにより製造された高シスポリブタジエンの分子量の調節方法を含んで成り、該重合は有機カルボン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の存在下に行われる。これらの条件はこの出願において後にもっと詳細に説明されるであろう。
【0014】
溶液重合条件下にブタジエンを重合させることにより製造された高シス−1,4−ポリブタジエンの分子量を制御する際に分子量調節剤として有機カルボン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩が有用であることが決定された。これらの化合物は共役ジエンモノマーの重合において停止剤(terminating agent)であると以前は考えられていた。しかしながら、意外にも、有機カルボン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩は分子量を調節し、かつ高い数平均分子量(Mn)のシス−1,4−ポリブタジエンを製造するのに使用できることが見いだされた。
【0015】
本発明の実施において有用な分子量調節カルボキシレートは、式
(RCOO)nM、式中Rは1〜約30個の炭素原子を含むアルキル、シクロアルキル、アリール、アルカリール及びアリールアルキル基を表し、Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属を表し、nは1又は2である、により表すことができる。
【0016】
適当なアルカリ金属カルボキシレートはリチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム及びルビジウムのようなアルカリ金属のカルボキシレートであることができる。適当なアルカリ土類金属カルボキシレートは、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム及びラジウムのようなアルカリ土類金属のカルボキシレートであることができる。
【0017】
本発明で分子量調節剤として使用するための、以後金属カルボキシレート又はカルボン酸の金属塩と称する、有機カルボン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、(RCOO)nMは、未置換の、又は置換された又は多官能性の脂肪族、脂環式及び芳香族一塩基性及び多塩基性カルボキシレートのような1個以上のカルボキシ基置換基を有する種々の一価及び多価炭化水素群の塩を包含する。有機カルボキシレートは天然又は合成又はその混合物であることができる。官能性部分はエーテル、エステル、チオエステル、ケトン、アミン、ニトリル及び複素環式連結基及び置換基を包含する。通常精製されているけれども、天然の酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の例は、トール油酸(tall oilacids)のような混合物を含む直鎖又は分岐鎖カルボン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩及びナフテネートのような環状カルボン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩を包含する。様々な合成カルボキシレート及び特に脂肪族カルボキシレート又はその混合物が有用である。本発明で使用される脂肪族カルボキシレートは少なくとも2個の炭素原子を含みそして約30個まであるいはそれ以上の炭素原子を含むことができる。脂環式カルボキシレートは5〜約30個の炭素原子を含有することができる。芳香族カルボキシレートは7〜約30個の炭素原子を含有する。アルカリ土類金属カルボキシレートが一般に好ましい。
【0018】
一般に、脂肪族金属カルボキシレートは少なくとも4個の炭素原子を含み、好ましくは少なくとも約6個、更に好ましくは少なくとも約8個の炭素原子を含み、そして一般に約18個までの、更に好ましくは約12個までの炭素原子、更に好ましくは約10個までの炭素原子を含む。1種より多くのカルボン酸を含んで成る金属塩が使用される場合には、例えば、少なくとも約6個の炭素原子を含有するカルボン酸の金属塩を、金属塩混合物の酸の1つとしてわずか2個の炭素原子を有するカルボン酸の金属塩と組み合わせて有利に使用することができる。
【0019】
有用な有機金属カルボキシレートの例は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソペンタン酸、ヘキサン酸、2−エチル酪酸、安息香酸、ノナン酸、デカン酸、2−エチルヘキサン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、ネオデカン酸、ドデカン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えばナフテン酸、トール油酸、ロジン酸等のような2種以上のカルボン酸の商業的に入手可能な混合物のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩を包含する。好ましいカルボン酸の金属塩はカルシウムカルボキシレート、最も好ましくはイソオクタン酸カルシウムである。
【0020】
得られるシス−1,4−ポリブタジエンの分子量を制御するのに使用される有機カルボン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の量は重合されるべきモノマーの全量の約0.02〜2.0%の範囲内にあることができる。有機カルボン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩対ニッケル錯体のモル比として表すと、重合工程中に存在する金属カルボキシレートの量はニッケルの濃度の約1〜約3000倍の範囲内にあることができる。金属カルボキシレート対ニッケルの好ましいモル比は約1:1〜500:1である。約2:1〜約25:1を使用するのが最も好ましい。完全な開始及び触媒利用を保証するために触媒の添加後に金属カルボキシレートを重合系に加えるのが好ましい。
【0021】
本発明の実施に有用な分子量調節金属カルボキシレートを利用して、1,3−ブタジエンモノマーのシス−1,4−ポリブタジエンへの高い転化率を維持しながら50,000から200,000以上までの範囲の数平均分子量(Mn)を有するシス−1,4−ポリブタジエンを製造することが可能である。
【0022】
シス−1,4−ポリブタジエンの製造において、触媒系として(a)有機アルミニウム化合物、(b)有機ニッケル化合物及び(c)フッ素含有化合物の混合物を使用することが望ましい。
【0023】
“有機アルミニウム化合物”という用語は、式
AlR1(R2)(R3
式中、R1はアルキル(シクロアルキルを包含する)、アリール、アルカリール、アリールアルキル、アルコキシ及び水素から成る群より選ばれ、R2及びR3はアルキル(シクロアルキルを包含する)、アリール、アルカリール及びアリールアルキルの群より選ばれる、
に相当する有機アルミニウム化合物を意味する。上記式に相当する化合物の代表的なものは、水素化ジエチルアルミニウム、水素化ジ−n−プロピルアルミニウム、水素化ジ−n−ブチルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化ジフェニルアルミニウム、水素化ジ−p−トリルアルミニウム、水素化ジベンジルアルミニウム、水素化フェニルエチルアルミニウム、水素化フェニル−n−プロピルアルミニウム、水素化p−トリルエチルアルミニウム、水素化p−トリル−n−プロピルアルミニウム、水素化p−トリルイソプロピルアルミニウム、水素化ベンジルエチルアルミニウム、水素化ベンジルn−プロピルアルミニウム、及び水素化ベンジルイソプロピルアルミニウム、及び他の水素化有機アルミニウムである。トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリシクロヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリフェニルアルミニウム、トリ−p−トリルアルミニウム、トリベンジルアルミニウム、エチルジフェニルアルミニウム、エチルジ−p−トリルアルミニウム、エチルジベンジルアルミニウム、ジエチルフェニルアルミニウム、ジエチルp−トリルアルミニウム、ジエチルベンジルアルミニウム、及び他のトリオルガノアルミニウム化合物も包含される。ジエチルアルミニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニウムエトキシド及びジプロピルアルミニウムメトキシドも包含される。
【0024】
ニッケルを含有する本発明の触媒の成分はいかなる有機ニッケル化合物であってもよい。ニッケルの可溶性化合物を使用するのが好ましい。かくして、カルボン酸のニッケル塩及びニッケルの有機錯化合物が適当である。これらの可溶性ニッケル化合物は、普通は20個までの炭素を含有する一座又は二座有機リガンド(ligand)とのニッケルの化合物である。“リガンド”は金属原子又はイオンに結合した又は結合したと考えられるイオン又は分子として定義される。一座とは、1つの位置を介して金属との共有結合又は配位結合が形成されうるその1つの位置を有することを意味する。二座とは2つの位置を介して金属との共有結合又は配位結合が形成されうるその2つの位置を有することを意味する。“可溶性”という用語は不活性な溶媒に可溶であることを意味する。かくして、約1〜20個の炭素原子を含有するいかなる塩又は有機酸も使用することができる。有機ニッケル化合物の代表的なものは、安息香酸ニッケル、酢酸ニッケル、ナフテン酸ニッケル、オクタン酸ニッケル、ビス(α−フリルジオキシム)ニッケル、パルミチン酸ニッケル、ステアリン酸ニッケル、ニッケルアセチルアセトネート(nickel acetylacetonate)、サリチルアルデヒドニッケル(nickel salicaldehyde)、ビス(サリチルアルデヒド)エチレンジイミンニッケル、ビス(シクロペンタジエニル)ニッケル、シクロペンタジエニルニッケルニトロシル(cyclopentadienylnickel nitrosyl)及びニッケルテトラカルボニルである。ニッケルを含有する好ましい成分はカルボン酸のニッケル塩又はニッケルの有機錯化合物、例えばアシル基が上記した有機酸由来のものであるニッケルボロアシレート(nickel boroacylate)である。
【0025】
本発明で使用される触媒系の他の成分はフッ素含有化合物である。フッ素はフッ化水素、三フッ化ホウ素により供給されることができ、又は一価アルコール、フェノール、水、酸素を含有する鉱酸、水、アルデヒド、エステル、エーテル、ケトン及びニトリルから成る群の構成員と錯化しているフッ化水素及び三フッ化ホウ素により供給されうる。
【0026】
ケトンのサブクラス(ketone subclass)は、式 R′COR、ここにR′及びRは1〜約30個の炭素原子を含有するアルキル、シクロアルキル、アリール、アルカリール、及びアリールアルキル基を表し、R′及びRは同じであるか又は相異なることができる、により定義することができる。これらのケトンは、二重結合により酸素に結合した炭素原子を有する化合物の部類を表す。本発明の三フッ化ホウ素及びフッ化水素錯体の製造に有用なケトンの網羅的なものではないが代表的なものは、アセトン、メチルエチルケトン、ジブチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルオクチルケトン、2,4−ペンタンジオン、ブチルシクロヘプタノン、アセトフェノン、アミルフェニルケトン、ブチルフェニルケトン、ベンゾフェノン、フェニルトリルケトン、キノン等である。ケトンの典型的な錯体は、三フッ化ホウ素・アセトフェノン及び三フッ化ホウ素・ベンゾフェノン、フッ化水素・アセトフェノン、及びフッ化水素・ベンゾフェノン及びフッ化水素・アセトンである。
【0027】
アルデヒドのサブクラスは、式、RCHO、ここに、Rは1〜約30個の炭素原子を含有するアルキル、シクロアルキル、アリール、アルカリール、及びアリールアルキル基を表す、により定義されうる。アルデヒドは二重結合により酸素原子に結合した炭素原子を有する。アルデヒドの網羅的なものではないが代表的なものは、ブチルアルデヒド、アニスアルデヒド、シンナムアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ヘプトアルデヒド、ドデシルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、トルアルデヒド、m−ニトロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、m−ヒドロベンズアルデヒド等である。アルデヒドから形成された典型的な錯体は、三フッ化ホウ素・ベンズアルデヒド、三フッ化ホウ素・トルアルデヒド、フッ化水素・ベンズアルデヒド、及びフッ化水素・トルアルデヒドである。
【0028】
エステルのサブクラスは、式 R′−COOR、ここに、R′及びRは1〜約30個の炭素原子を含有するアルキル、シクロアルキル、アリール、アルカリール、及びアリールアルキル基により表される、により表すことができる。エステルは二重結合により酸素原子に結合した炭素原子を含む。エステルの網羅的なものではないが代表的なものは、酪酸エチル、オクタン酸エチル、ヘキサン酸イソプロピル、酢酸アミル、プロピオン酸ヘキシル、酢酸セチル、安息香酸エチル、安息香酸アミル、酢酸フェニル、酪酸フェニル、安息香酸フェニル等である。エステルから形成された典型的な錯体は三フッ化ホウ素・安息香酸エチル及び三フッ化ホウ素・酢酸フェニル、フッ化水素・安息香酸エチル、及びフッ化水素・酢酸フェニルである。
【0029】
エーテルのサブクラスは式、R−O−R、ここにRは各々独立に1〜約30個の炭素原子を含有するアルキル、シクロアルキル、アリール、アルカリール、及びアリールアルキル基を表す、により定義することができる。エーテルの網羅的なものではないが代表的なものは、エトキシブタン、エトキシオクタン、イソプロポキシヘキサン、プロポキシヘキサン、エトキシベンゼン、アミルオキシベンゼン等である。
【0030】
ニトリルのサブクラスは、式、RCN、ここにRはアルキル、シクロアルキル、アリール、アルカリール、及びアリールアルキルを表す、により表すことができる。ニトリルは、三重結合により窒素原子に結合した炭素原子を含む。ニトリルサブクラスの網羅的なものではないが代表的なものは、アセトニトリル、ブチロニトリル、アクリロニトリル、ベンゾニトリル、トルニトリル、フェニルアセトニトリル等である。ニトリルから製造された典型的な錯体は三フッ化ホウ素・ベンゾニトリル及びフッ化水素・ベンゾニトリルである。
【0031】
上記部類の化合物の一価アルコールサブクラスは、ROH、ここに、Rは1〜30個の炭素原子を含有するアルキル、シクロアルキル及びアリールアルキル基を表す、として記号で表すことができる。アルコール群の網羅的なものではないが代表的なものは、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール等である。上記の群から形成された典型的な錯体は下記のとおりである。BF3・メタノール、BF3・エタノール、BF3・ブタノール、BF3・n−ヘキサノール、HF・メタノール、HF・ブタノール及びHF・ヘキサノール。
【0032】
上記部類の化合物のフェノールサブクラスは、ф−OH、ここに、фはベンゼン系列の基を表す、として記号により表すことができる。フェノール群の網羅的なものではないが代表的なものは、フェノール、p−クレゾール、レゾルシノール、ナフトール、ヒドロキノン等である。上記フェノールサブグループから形成された典型的な錯体は下記のとおりである。BF3・2−フェノール、BF3・p−クレゾール、HF・p−クレゾール、及びHF・フェノールである。
【0033】
酸素を含有する鉱酸のサブグループの多数のメンバーは、BF3及びHFと錯体を形成するであろう。鉱酸サブグループの網羅的なものではないが代表的なものは、リン酸、硫酸、硝酸等である。鉱酸サブグループから形成された好ましい錯体はBF3−100%リン酸及びBF3−85%リン酸及びHF−100%リン酸である。
【0034】
水は、それ自体サブグループにあるけれども、少なくとも2つの水和物錯体を形成する。これらはBF3・H2O及びBF3・2H2Oである。
【0035】
商業的に入手できない場合には、三フッ化ホウ素錯体の多くは、三フッ化ホウ素ガス(常温及び常圧で無色のガス)を、錯化剤として使用される化合物、即ち電子供与体化合物と直接接触させることにより容易に生成することができる。この接触はBF3と電子供与体化合物との所望のモル比を達成するために、鋭敏な重量測定機構と組み合わせた反応装置により達成される。反応は不活性雰囲気下に行われる。反応環境は反応成分、BF3ガス及び電子供与体化合物のみから成ることができ、又は便利ならば、反応は不活性有機希釈剤の媒体中で行うことができる。この最後の条件は電子供与体化合物が固体として存在し、そしてBF3ガスとの十分な接触を確実にするために溶液又は懸濁液に入れられなければならない場合に通常必要である。
【0036】
種々の三フッ化ホウ素錯体はその貯蔵寿命安定性(shelf life stability)において大きく変わる、あるもの、例えばBF3・イソプロパノールは室温で昼光中で極めて不安定である。他のもの、例えばBF3・フェノールは極めて安定でありそして室温で相対的に長い貯蔵寿命を有する。触媒成分として特定された特定のBF3錯体が不安定な貯蔵寿命を有する場合には、できるかぎり重合時に近い時に製造されるべきである。
【0037】
フッ化水素は空気中で強く発煙する透明な液体であり、非常に毒性であり、皮膚と接触すると潰瘍性の糜爛を生じさせ、そして取り扱うのに又は操作するのに非常に危険である。フッ化水素を上記した錯化剤で錯化することによって、本発明の利点のいくつかは、触媒系のフッ化水素成分を取り扱うのにより安全で、より容易で且つより正確な方法であるということである。フッ化水素錯体は通常より低い蒸気圧を有しそしてフッ化水素が発煙する程ひどく発煙はしない。フッ化水素は19.7℃で沸騰し、これに対して40重量%フッ化水素ジエチルエーテル共沸混合物は74℃で沸騰する。フッ化水素が錯化されると、フッ化水素の腐食性は減少する。フッ化水素錯体は溶媒に溶解させることができ、従って液体溶液として取り扱うことができそして液体溶液として系に加えることができる。使用できる溶媒はアルキル、アルカリール、アリールアルキル、又はアリール炭化水素であることができる。例えばベンゼンは便利な溶媒系である。
【0038】
本発明の錯体は、通常、適当な溶媒に適当な量の錯化剤、例えばケトン、エーテル、エステル、アルコール、ニトリル又は水を単に溶解し、適当な溶媒に適当な量のフッ化水素を溶解し、そして2つの溶媒系を混合することにより製造される。水を除いて、錯化剤の混合は水蒸気の不存在下になされるべきである。他の可能な方法はフッ化水素又は錯化剤のいずれかを適当な溶媒に溶解し、そして他の成分を加えることである。更に他の混合方法は、錯化剤を溶媒に溶解し、そして錯化剤がフッ化水素と反応するまでガス状フッ化水素を系を通して単に泡立たせる(bubble)ことであろう。濃度は重量増加(weight gain)又は化学滴定により決定することができる。錯化剤の量は特に規定することはできない。錯化剤の量は反応系の状態、錯化剤の水素結合強度、錯化剤のサイズに依存する範囲であることができ、又はフッ化水素錯体とフッ化水素+錯化剤との間の平衡であることができる。
【0039】
フッ素含有化合物が三フッ化ホウ素又は三フッ化ホウ素錯体由来のものである場合には、1つの触媒成分からの最適濃度はHFが使用される場合の最適濃度から変化する。何故ならば三フッ化ホウ素は3個のフッ素原子を含んでおり、従って触媒成分のモル比は異なるからである。例えば、有機アルミニウム化合物(Al)対有機ニッケル化合物(Ni)が約0.3/1〜約500/1の範囲にありそして三フッ化ホウ素をエステル、アルデヒド、ケトン及びニトリルから成る群の構成員で錯化することにより製造された三フッ化ホウ素錯体(BF3・錯体)対有機ニッケル化合物(Ni)のモル比が約0.3/1〜約500/1の範囲にある場合には、有機アルミニウム(Al)対BF3・錯体のモル比は約0.1/1〜 約4/1の範囲にある。
【0040】
好ましいAl/Niモル比は約1/1〜約150/1の範囲にあり、好ましいBF3・又はBF3・錯体/Niモル比は約1/1〜約150/1の範囲にあり、好ましいAl/BF3・錯体モル比は約0.3/1〜約1.4/1の範囲にある。
【0041】
フッ素含有化合物がフッ化水素又はフッ化水素錯体由来のものである場合には、重合活性は広い範囲の触媒濃度及び触媒比にわたって好結果が得られる。3つの触媒成分は相互作用して触媒成分を形成する。結果として、最適濃度又は1つの触媒成分は他の2つの触媒成分の各々の濃度に大きく依存している。更に、重合は広い範囲の触媒濃度及びモル比にわたって起こるが、最も望ましい性質を有するポリマーはより狭い範囲にわたって得られる。
【0042】
有機アルミニウム化合物(Al)対有機ニッケル化合物(Ni)のモル比が約0.3/1〜約300/1の範囲にあり、HF又はフッ化水素錯体(HFC)対有機ニッケル化合物(Ni)のモル比が約2/1〜約300/1の範囲にありそしてフッ化水素錯体対有機アルミニウム化合物のモル比が約0.2/1〜約15/1の範囲にある場合に重合は起る。しかしながら好ましいAl/Niのモル比は約2/1〜約80/1の範囲にあり、HF又はHFC/Niの好ましいモル比は約5/1〜約100/1の範囲にあり、HF又はHFC/Alの好ましいモル比は約0.4/1〜約7/1の範囲にある。
【0043】
使用される触媒の濃度は純度、所望の速度、温度及び他の因子の如き因子に依存し、従って触媒量(catalytic amount)が使用されるということ以外には特定の濃度を規定することはできない。望ましい性質を有するエラストマーを製造する或る特定の濃度及び割合は本発明の教示を説明するために本発明において与えられた実施例で説明されるであろう。
【0044】
本発明で有用な3つの触媒成分はブタジエン及び溶媒系の入った反応器に別々に、従って段階的に、又は同時に加えることができる。3つの触媒成分を反応器の外で一緒に混合し、次いで反応器に加える場合には、触媒系は活性がないことが見いだされた。かくして、触媒はブタジエンに接触する前に3つの触媒成分を一緒に混合することにより予備形成されるべきではない。
【0045】
一般に、本発明の重合は不活性溶媒中で行われ、即ち溶液重合である。“不活性溶媒”という用語は、溶媒又は希釈剤が得られるポリマーの構造中に入って行かず、また使用される触媒の活性に対して何らの不利な効果も及ぼさないことを意味する。このような溶媒は通常、脂肪族、芳香族又は環状脂肪族炭化水素であり、その例はペンタン、ヘキサン、トルエン、ベンゼン、シクロヘキサン等である。好ましい溶媒はヘキサン及びベンゼンである。溶媒/モノマー容積比は広い範囲にわたって変えることができる。モノマー1に対し溶媒20迄又はそれ以上の容積比を使用することができる。約3/1〜約6/1の溶媒/モノマー容積比を使用するのが通常好ましいか又はより便利である。懸濁重合は、生成したポリマーが不溶性である溶媒、例えばブタン又はペンタンを使用することにより行うことができる。しかしながら、本願の範囲からバルク重合を排除することを意図するものではないことは理解されるべきである。
【0046】
空気のない且つ水分のない技術(air−free and moisture−free techniques)を使用して本発明の重合を行うことは通常望ましい。
【0047】
本発明の重合で使用される温度は臨界的(critical)ではなく、−10℃以下のように非常に低い温度から140℃以上のような高い温度まで変えることができる。しかしながら、通常は約40℃〜約120℃のより便利な温度を使用するのがより望ましい。
【0048】
【実施例】
本発明の実施を下記の実施例を参照して更に説明する。これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではなくて代表的なものである。特記しない限り、すべての部は特定の濃度の仕込み(stock)触媒溶液ミリリットルで与えられる。希薄溶液粘度(DSV)は30℃でトルエン中で測定された。
【0049】
実施例1〜6
1,3−ブタジエン/n−ヘキサン(1,3−ブタジエン約25重量%)溶液を窒素雰囲気下に分子ふるいカラムに通すことにより重合グレードに乾燥した。カラムに通した溶液のアリクォート(aliquots)(〜300ml)を穴をあけた王冠(drilled crown cap)を備えた32オンスの隔壁でキャップされたびん(septum capped bottles)に分配した。
【0050】
分子量調節剤としてのイソオクタン酸カルシウムを評価するために一連の重合を行った。次いで触媒成分をトリイソブチルアルミニウム、ニッケルボロアシレート及び最後にBF3/n−C613OHの順序でブタジエン溶液に加え、そして40℃の水浴中で重合を行った。各重合においてイソオクタン酸カルシウム調節剤を、既に触媒を加えられたモノマー溶液の入った重合びんに皮下注射器により表Iに示された時点で加えた。次いで重合びんを40℃の水浴に戻しそしてびんを撹拌した。19時間後びんを水浴から取り出し、そしてイソプロパノール(約1phm)及び2,6−ジ第三級ブチル−p−クレゾール(1phm)及び、びんからポリマーセメント(polymer cements)を容易に除去できる粘度にポリマーセメントを希釈するのに十分なヘキサンを加えることにより反応を終了させた。次いで溶媒を室温で蒸発させ、続いて60℃で真空乾燥した。ポリマー希薄溶液粘度(DSV)は30℃の0.2重量/容積%トルエン溶液で測定された。プロセス条件、反応体及び触媒比(モル比)及び回収されたシスポリブタジエンのポリマーの性質を表Iに示す。
【0051】
実施例7
イソオクタン酸カルシウムの代わりにイソプロパノール0.5mlを加えたことを除いては実施例1〜6の方法と本質的に同じ方法を用いて重合を行った。プロセス条件、反応体及び触媒比(モル比)及び回収されたシスポリブタジエンのポリマーの性質を表Iに示す。
【0052】
実施例8〜20
n−ヘキサン中の1,3−ブタジエン12.5重量%の(1,3−ブタジエン約12.5重量%)の溶液を使用したことを除いては実施例1〜6の方法を用いて一連の重合を行った。プロセス条件、反応体及び触媒比(モル比)及び回収されたシスポリブタジエンのポリマーの性質を表IIに示す。
【0053】
【表1】
Figure 0004251416
【0054】
【表2】
Figure 0004251416
本発明を説明する目的で或る代表的な態様及び詳細を示してきたが、本発明の範囲から逸脱することなく種々の変更及び修正がなされうることは当業者には明らかであろう。

Claims (2)

  1. 1種以上の有機アルミニウム化合物、1種以上の有機ニッケル化合物及び1種以上のフッ素含有化合物を含んで成る触媒混合物の存在下及び少なくとも2個の炭素原子を含む有機カルボン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の少なくとも1種を含んで成る分子量調節剤の存在下にブタジエンを溶液重合することを特徴とする高シスポリブタジエンの分子量を調節する方法。
  2. 該分子量調節剤をブタジエン100部当たり0.01〜1.0部の範囲の量で使用する請求項1の方法。
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