JP2006514028A - プロパンジオールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

以下を含む、プロピレンオキシドからの1,2−プロパンジオール製造方法。(a)リン含有均一触媒の存在下においてプロピレンオキシドを二酸化炭素に接触させてプロピレンカーボネートを得ること、(b)場合によっては二酸化炭素の少なくとも一部を除去すること、(c)プロピレンカーボネートとリン含有触媒を含む反応生成物に水および/またはアルコールを添加し、混合物を不均一触媒と接触させてジアルキルカーボネートおよび/または二酸化炭素との組合せにおいて1,2−プロパンジオールを得ること、さらに(d)得られた反応生成物から1,2−プロパンジオールを分離すること。

Description

本発明はプロピレンオキシドからのプロパンジオールの製造方法に関する。
適当な触媒の存在下において、アルキレンオキシドを環状アルキレンカーボネートに変換することはよく知られている。このような方法は、例えば、米国特許第4508927号および日本特許出願第73022702号に記載されている。これらの特許明細書は、リン含有触媒の存在下においてアルキレンオキシドを二酸化炭素と反応させて環状アルキレンカーボネートを生成させる反応を記載する。この触媒は、米国特許第4508927号において記載されている有機ホスホニウムハライド、あるいは、日本特許出願第73022702号において記載されている有機3置換ホスフィンであり得る。
WO−A−03/000641は、公開されていない文書であるが、その第2の態様において、エチレンオキシドと二酸化炭素を反応させるための、第1の炭酸化反応ゾーンにおける炭酸化均一触媒と、第2の反応ゾーンにおけるエステル交換反応不均一触媒の使用に関する。炭酸化触媒は、好ましくは、KIのようなアルカリ金属ハロゲン化物、あるいは第4級アンモニウムハロゲン化物である。
米国特許第5847189号は、環状アルキレンカーボネートを加水分解してジオールと二酸化炭素を生成させる方法を記載する。さらに、米国特許第5847189号は、環状アルキレンカーボネートをアルコールでアルキレングリコールとジアルキルカーボネートに変換させると利点があることを記載している。
今や、より魅力的なやり方で、プロピレンオキシドから1,2−プロパンジオールを調製できることが見出された。本発明による方法により、プロピレンカーボネートの加水分解および/またはエステル交換反応のために活性不均一触媒を使用することが可能であると同時に、その方法により、プロピレンオキシドのプロピレンカーボネートへの変換と、プロピレンカーボネートの1,2−プロパンジールへの変換を依然として密接に統合することが可能である。このような統合は、変換と得られた生成物の精製との双方に必要である設備がより少なくてよいという点で魅力的である。
本発明は、プロピレンオキシドを二酸化炭素でプロピレンカーボネートに変換するために使用されるリン含有均一触媒が、プロピレンカーボネートを1,2−プロパンジオールに変換するのに使用される活性不均一触媒の活性にとって有害ではないという驚くべき発見に基づいている。このことは、ホスホニウムハライド触媒で最も顕著に認められた。1000時間以上の長さで操業された工程において、不均一触媒の失活は全く見られなかった。同じ様に驚くべきことは、リン含有均一触媒の失活が、不均一触媒との接触では全く認められないという事実であった。
こうして、本発明は、プロピレンオキシドからの1,2−プロパンジオールの製造方法に関し、その方法は以下を含む。
(a)リン含有均一触媒の存在下においてプロピレンオキシドを二酸化炭素に接触させてプロピレンカーボネートを得ること、
(b)場合によっては二酸化炭素の少なくとも一部を除去すること、
(c)プロピレンカーボネートとリン含有触媒を含む反応生成物に水および/またはアルコールを添加し、その混合物を不均一触媒と接触させてジアルキルカーボネートおよび/または二酸化炭素との組合せにおいて1,2−プロパンジオールを得ること、および
(d)得られた反応生成物から1,2−プロパンジオールを分離すること。
本発明の方法のステップ(a)において、リン含有均一触媒の存在下に、プロピレンオキシドは二酸化炭素と接触する。
前記二酸化炭素は、純粋な二酸化炭素、または別の成分を含む二酸化炭素であり得る。本発明において使用するのに特に適する二酸化炭素は、本発明の方法の後のステップにおいて分離された二酸化炭素である。二酸化炭素は、プロピレンオキシドが二酸化炭素と反応した直後に、あるいは、後の段階で分離され得る。
二酸化炭素はプロピレンカーボネートと水との反応において生成する。したがって、水がステップ(c)において添加される場合、二酸化炭素を後の段階で分離することは特に魅力的である。このような後の方法ステップにおいて分離された二酸化炭素は、そのまま、あるいは精製後に、ステップ(a)にリサイクルされ得る。二酸化炭素がどの程度精製されるかは、二酸化炭素中に存在する汚染物質の性質と量に依存し、それらはまた本発明の方法の正確な反応条件と精製ステップに応じて決まる。
プロピレンオキシドは、適切であることがよく知られている操業条件で二酸化炭素と反応させられる。このような工程条件は、一般に、50から200℃、より特定すると、100から150℃の温度、少なくとも5×10N/mの圧力、より特定すると、5ないし100×10N/m、最も特定すると、10ないし30×10N/mの圧力を含むであろう。
ステップ(a)において使用される均一触媒は当技術分野においてよく知られている。リンは通常、触媒中にその元素の形では存在しないであろう。適切な触媒であるよく知られたリン含有化合物はホスホニウム化合物である。触媒は、好ましくは、均一ホスホニウム触媒、より具体的にはホスホニウムハライド触媒である。テトラアルキルホスホニウムハライド、より具体的にはヨウ化ホスホニウムトリブチル−メチルを用いると特に利点のあることが見出された。
リン含有触媒を、そのものとして添加しても、あるいはin−situに生成させてもよい。
リン含有触媒は、環状カーボネートのような不活性溶剤の触媒溶液として反応器に添加され得る。触媒は、プロピレンオキシドまたは二酸化炭素あるいはこれらの混合物の何れかに添加され得る。好ましくは、触媒溶液がプロピレンオキシドと二酸化炭素の混合物に添加される。
本発明の要点は、ステップ(a)において得られる反応混合物を、さらに精製することなく、1,2−プロパンジオールの製造に使用できるという事実にある。しかし、反応混合物のいくらかの精製は、本発明の要点から逸脱することなく実施され得る。利点のあり得る精製は、反応混合物の残りにステップ(c)を行う前に、ステップ(a)において得られる反応混合物から少なくとも一部の二酸化炭素を除去することである。このような精製により、ステップ(c)が行われる反応混合物の容積をかなり減少させることができる。さらなる、あるいは別の精製もまた、リン含有均一触媒の大部分がステップ(c)に従う反応混合物中に残っている限り、実施することができる。利点のある精製ステップは、実際の工程条件に応じて決まり、当業者には明らかであろう。1つの例は、変換レベルが非常に低い場合に、未反応プロピレンオキシドを分離することであろう。
水および/またはアルコールが、プロピレンカーボネートとリン含有触媒を含む反応生成物に添加される。使用されるアルコールは、1つまたは複数のアルコール基を含み得る。好ましくは、アルコールは、非芳香族であり、C〜Cアルキルアルコールからなる群から選択される。好ましくは、アルコールはメタノールおよび/またはエタノールである。最も好ましくは、アルコールはメタノールである。
好ましくは、水だけ、またはアルコールだけが、プロピレンカーボネートとリン含有触媒を含む反応生成物に添加される。水だけを添加することが好ましい。
本発明において使用される不均一触媒は当技術分野においてよく知られている。これらの化合物が、水が添加された場合の加水分解反応と、アルコールが添加された場合のエステル交換反応との両方の触媒となることができると特に利点がある。このような触媒の例には、固体無機化合物、例えば、アルミナ、シリカ−アルミナ、銅化合物を担持するアルミナ、銅化合物を担持するシリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、アルミノシリケート、ガリウムシリケート、ゼオライト、金属交換ゼオライト、アンモニウム交換ゼオライト、担体上の亜鉛、担体上のランタン、アルミニウムおよびマグネシウムの(水)酸化物の混合物ならびにイオン交換樹脂が含まれる。
好ましくは、ステップ(c)で用いられる不均一触媒は、アルミニウムおよびマグネシウムの(水)酸化物の混合物、担体上の亜鉛、担体上のランタン、ならびにアルミナからなる群から選択される。これらの触媒は、後に、より詳細に記載される。
アルミニウムおよびマグネシウムの(水)酸化物の混合物は、好ましくは、3から50、より好ましくは、4から20の範囲にあるマグネシウムとアルミニウムのモル比をもつ。触媒の調製において、通常、所謂マグネシウム/アルミニウム混合水酸化物が生成する。しかし、操業条件の下では、マグネシウム/アルミニウム混合酸化物が存在することになり得る。アルミニウムおよびマグネシウムの(水)酸化物の混合物で我々が指示するものは、アルミニウムおよびマグネシウムの水酸化物の混合物と、アルミニウムおよびマグネシウムの酸化物の混合物、ならびに両方の混合物の組合せを包含している。これらの混合物は、3を超え、好ましくは4を超えるモル比で最高の活性を示すことが見出された。好ましい範囲は、4から20、より特定的には5から15、最も特定すると5から10であることが見出された。好ましい触媒は、PCT特許出願PCT/EP02/12640(我々のTS 1067、未公開)に記載されている。
本発明の別の好ましい実施形態において、触媒は担体上のランタン化合物を含む。好ましい触媒は、担体上に担持された少なくとも7wt%のランタンを含む。ランタン化合物は、好ましくは、Laまたはその前駆体である。反応条件の下で、このランタン化合物は、一時的に、かつ/または可逆的に、反応条件により、水酸化ランタン(La(OH))、オキシ水酸化ランタン(LaO(OH))および/または対応するアルコラート化学種、例えば、(La(OR)もしくはLaO(OR))に変換され得る。
ランタン含有触媒の担体として、適切な如何なる担体でも用いることができる。担体は、好ましくは、反応条件の下で実質的に不活性であり、十分な機械的強度を備えている。可能性のある担体には、クレー鉱物、無機担体、例えば、Al、SiO、MgO、TiO、ZrO、ZnOおよびこれらの混合物が含まれる。他の例は、カオリナイト、ハロサイト、クリソタイル、モンモリロナイト、バイデライト、ヘクトライト、ソーコナイト、白雲母、金雲母、黒雲母、ハイドロタルサイトおよびタルクである。特に好ましいのは、Al、SiO、MgO、TiO、ZrO、ZnOおよびこれらの混合物からなる群から選択される無機担体である。
ランタン含有触媒は、好ましくは、触媒の全重量に対して、7から40wt%の範囲のランタンを含む。ランタン含有触媒は適切な如何なる方法を用いて製造されてもよい。好ましい方法は、担体にランタン含有塩を含浸させ、次に、含浸された担体を乾燥し、焼成することである。含浸後、含浸された担体を乾燥し、次いで焼成することができる。焼成は、通常、120から700℃の間の焼成温度で実施される。触媒を350から600℃の範囲の温度で焼成すると、触媒活性をさらに一層向上させることができる。好ましい触媒は、PCT特許出願PCT/EP02/12638(我々のTS 1144、未公開)に記載されている。
本発明のステップ(c)において使用するのに特に適するさらなる触媒は、亜鉛担持触媒である。担体は、好ましくは、Al、SiO、MgO、TiO、ZrO、Cr、カーボンおよびこれらの混合物からなる群から選択される。亜鉛担持触媒は、シリカ、アルミナ、あるいは、アルミニウムおよびマグネシウムの(水)酸化物の混合物に、硝酸亜鉛溶液を含浸させることにより調製され得る。好ましくは、亜鉛担持触媒は、少なくとも20m/g、より好ましくは、少なくとも40m/gの表面積をもつ担体上に、少なくとも15wt%の亜鉛を含む。好ましい触媒は、欧州特許出願02256347.2(我々のTS 1199、未公開)の優先権を主張する特許出願に記載されている。
好ましく使用されるさらなる触媒は、アルミナからなる触媒である。好ましくは、このアルミナはガンマ−アルミナである。驚くべきことに、アルミナ触媒は、ステップ(c)において水が添加される場合、さらに特定すると、ステップ(c)において水だけが添加される場合に、特に好ましいということが見出された。プロピレンカーボネートが水と反応する時に、二酸化炭素が放出され、二酸化炭素は、塩基性または両性の触媒と共に存在すると問題を引き起こすことがよく知られている。したがって、アルミナ触媒の不変の良好な性能は予想外である。アルミナ触媒の活性と選択性は、5ないし50×10N/m、より特定すると、7ないし40×10N/m、最も特定すると、10ないし30×10N/mの二酸化炭素分圧のような、かなりの量の二酸化炭素が存在する場合でさえ、高いままであることが認められた。
プロピレンカーボネートを含む反応生成物に水だけが添加される場合、その工程は、好ましくは、50から300℃、好ましくは、80から250℃、より特定すると、100から200℃の温度で実施される。圧力は広い範囲で変わり得るが、好ましくは、高くても50×10N/m、より特定すると、高くても20×10N/mである。
アルコール、より特定すると、メタノールだけが、プロピレンカーボネートを含む反応生成物に添加される場合、その工程は、好ましくは、50から300℃、より好ましくは、100から200℃の温度で実施される。好ましくは、圧力は、1ないし100×10N/m、好ましくは、5ないし60×10N/m、より特定すると、20ないし40×10N/mである。
1,2−プロパンジオールは、ステップ(c)において得られた反応混合物から、当技術分野において知られているどのようなやり方で分離されてもよい。さらなる選択肢は、接触蒸留(catalytic distillation)を用いることにより、ステップ(c)と(d)を一緒にすることである。
好ましい分離は、反応混合物の1回または複数の蒸留を含む。分離された1つまたは複数の画分では、1,2−プロパンジオールの含量は大きいであろう。蒸留により得られた1,2−プロパンジオールの純度は、通常、そのまま使用するのに十分なだけ高い。必要であれば、少量の副生成物を別途、除去することができる。1,2−プロパンジオールの製造におけるよく知られた副生成物はジプロピレングリコールである。蒸留により後者を比較的容易に除去することができる。
アルコールがステップ(c)において添加される場合、ステップ(c)の反応生成物中に、ジアルキルカーボネートが存在するであろう。ステップ(c)においてアルコールだけが添加されるこのような方法では、その方法は、好ましくは、ステップ(d)において、反応生成物からジアルキレンカーボネートを分離することをさらに含む。当業者に適切であるとして知られているどのようなやり方で、ジアルキルカーボネートを分離除去してもよい。好ましくは、ジアルキルカーボネートは、1,2−プロパンジオールが分離される(複数の)蒸留ステップにおいて分離除去される。
ステップ(c)における反応の粗生成物に存在するリン含有触媒を、ステップ(c)および/またはステップ(d)において得られる反応混合物から分離除去することができ、その触媒の少なくとも一部をステップ(a)において使用するためにリサイクルすることができる。添加されたか、本発明による方法において生成した、さらなる化合物との組合せとして、リン含有触媒をリサイクルすることができる。好ましくは、触媒は、1,2−プロパンジオールに溶けている状態でリサイクルされるであろう。
驚くべきことに、本発明による方法において、溶剤の存在には利点があり得ることが見出された。プロトン性溶剤はリン含有触媒の分解を減らすことがわかった。1,2−プロパンジオールが特に有利な溶剤であることがわかった。溶剤は、好ましくは、変換ステップ(a)および/または(c)ならびに分離ステップ(b)および/または(d)のような全工程の間を通して存在する。水および/またはアルコールが、ステップ(c)および(d)においては存在するが、同時に、さらに、1,2−プロパンジオールがこれらのステップにおいて生成しているか、あるいは存在する。したがって、通常、プロトン性溶剤、好ましくは1,2−プロパンジオールをステップ(a)に添加すれば十分である。これで、溶剤は後のステップにおいて存在する。最も好ましくは、プロトン性溶剤は、ステップ(a)に添加される前に、リン含有触媒と一緒にされる。
本発明は以下の実施例によりさらに例示される。これらの実施例は、本発明のさらなる例示として与えられており、本発明を限定していない。
150℃、25×10N/mの二酸化炭素分圧と、0.1Nl/hourの二酸化炭素流量で、0.13gのフィード/1gの触媒/hourの重量空間速度で、水とプロピレンカーボネートの混合物を、マグネシウムおよびアルミニウム(5対1のモル比をもつ)の水酸化物の混合物からなる触媒と接触させた。フィードと得られた生成物とのさらなる詳細は、表1に与えられている。リン触媒は、ヨウ化ホスホニウムトリブチル−メチルであった。
表1から、リン触媒を含むフィードと、リン触媒を含まないフィードで、同様の転化率が得られたことが明らかである。水とプロピレンカーボネートのモル比が小さいフィードは、驚くべきことに、ヨウ化ホスホニウム触媒を含んでいる状態でさえ、同様の転化率を与えた。
ヨウ化ホスホニウムトリブチル−メチルの分解で、トリブチルホスフィンオキシドとメチルジブチルホスフィンオキシドが生成する。トリブチルホスフィンオキシドの量を、マグネシウムおよびアルミニウムの水酸化物からなる触媒と接触させる前にフィード中で、また、マグネシウムおよびアルミニウムの水酸化物からなる触媒と接触させた後の生成物中で、測定した。同じ様な量が見出された。このことから、不均一触媒は、リン含有均一触媒を劣化させないと結論できる。
実施例1と同様であるが、より大きな重量空間速度を用いて実験を行った。
140℃、25×10N/mの窒素の圧力で、15gのフィード/1gの触媒/hourの重量空間速度で、水とプロピレンカーボネートの混合物(水とプロピレンカーボネートのモル比は0.36)を、マグネシウムおよびアルミニウム(5対1のモル比をもつ)の水酸化物の混合物からなる触媒と接触させた。フィードと得られた生成物のさらなる詳細は、表2に与えられている。リン触媒は、ヨウ化ホスホニウムトリブチル−メチルであった。フィードは1,2−プロパンジオールを含んでいなかった。
Figure 2006514028
Figure 2006514028

Claims (11)

  1. (a)リン含有均一触媒の存在下においてプロピレンオキシドを二酸化炭素に接触させてプロピレンカーボネートを得ること、
    (b)場合によっては二酸化炭素の少なくとも一部を除去すること、
    (c)プロピレンカーボネートとリン含有触媒を含む反応生成物に水および/またはアルコールを添加し、その混合物を不均一触媒と接触させてジメチルカーボネートおよび/または二酸化炭素との組合せにおいて1,2−プロパンジオールを得ること、および
    (d)得られた反応生成物から1,2−プロパンジオールを分離すること
    を含む、プロピレンオキシドからの1,2−プロパンジオールの製造方法。
  2. 前記リン含有均一触媒がテトラアルキルホスホニウムハライド触媒である請求項1に記載の方法。
  3. ステップ(c)において用いられる前記不均一触媒が、アルミニウムおよびマグネシウムの(水)酸化物の混合物、担体上の亜鉛、担体上のランタン、およびアルミナからなる群から選択される請求項1および/または2に記載の方法。
  4. 前記不均一触媒が、マグネシウムとアルミニウムのモル比が4から20の範囲にある、アルミニウムおよびマグネシウムの(水)酸化物の混合物である請求項3に記載の方法。
  5. 方法ステップ(d)がステップ(c)の前記反応生成物の蒸留を含む請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. アルコールだけがステップ(c)において添加され、ステップ(d)において前記反応生成物からジアルキルカーボネートを分離することをさらに含む請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記アルコールがメタノールであり、前記ジアルキルカーボネートがジメチルカーボネートである請求項6に記載の方法。
  8. 水だけがステップ(c)において添加されることにより、1,2−プロパンジオールが二酸化炭素との組合せにおいて得られる請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  9. 二酸化炭素がステップ(b)において除去されない請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 1,2−プロパンジオールがステップ(a)に添加される請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記リン含有均一触媒が、ステップ(c)および/または(d)において得られる反応混合物から分離され、その触媒の少なくとも一部がステップ(a)における使用のためにリサイクルされる請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
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