JP2006511225A - 固定化オリゴヌクレオチドフィーチャーを用いた比較ゲノムハイブリダイゼーションアッセイ及びその実施に用いるための組成物 - Google Patents
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Abstract
比較ゲノムハイブリダイゼーションアッセイ及びそれを実施する際に用いる組成物を提供する。本発明の比較ゲノムハイブリダイゼーションアッセイの特徴は、固体担体に固定化されたオリゴヌクレオチドフィーチャー要素を、例えば、アレイの形態で、用いることである。詳細には、ゲノムテンプレートから調製した、少なくとも第1及び第2の核酸集団を、固体担体の表面に固定化させた複数の別個のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素に接触させ、次にその少なくとも第1及び第2の集団の結合を評価する。また、本発明の方法を実施する際に用いるキットも提供する。
Description
関連出願の相互参照
本願は、合衆国法典第35編第119条(e)に従い、2002年12月23日付け米国仮特許出願第60/436,053号の出願日に優先権を主張するものであり、参照することでその開示内容を本明細書に取り入れることとする。
本願は、合衆国法典第35編第119条(e)に従い、2002年12月23日付け米国仮特許出願第60/436,053号の出願日に優先権を主張するものであり、参照することでその開示内容を本明細書に取り入れることとする。
本発明の技術分野は、比較ゲノムハイブリダイゼーション(CGH)である。
ゲノム及び遺伝子に関する多くの研究は、疾病の研究や検知のために、細胞群における遺伝子量や遺伝子発現の差異を検証することに向けられている。例えば、多くの悪性腫瘍は、発癌遺伝子の活性化若しくは腫瘍抑制遺伝子の不活性化に帰着する遺伝子配列の増加又は損失を伴う。癌化並びにその進行へとつながる遺伝子事象を特定することにより、疾病の生物学的根拠を明らかにしたり、治療応答の予測性を改善したり、早期腫瘍発見を可能にする取り組みを容易にすることができる。また、周産期における遺伝的問題は、多くの場合、トリソミー21や微小欠失症候群(micro deletion syndromes)などの染色体セグメントの損失又は増加により引き起こされる。従って、そのような異常を出生前に検査する方法は、疾病の早期診断に有用である。
比較ゲノムハイブリダイゼーション(CGH)は、増幅又は欠失の生じた配列の有無を検出したり、その位置を特定するために用いられてきた1つの手法である。CGHの一実施形態においては、被検細胞(例えば、腫瘍細胞)並びに正常な参照細胞からゲノムDNAを単離する。その2種の核酸を区別し得るように標識化し、次いで、同時に参照細胞の分裂中期の染色体とin situにてハイブリダイゼーションさせる。コピー数が増加若しくは減少した被検細胞の染色体領域は、2種のDNAからのシグナル比が変化する領域を検出することにより特定することができる。例えば、被検細胞内のコピー数が減少した領域では、ゲノムの他の領域と比較して、被検DNAからのシグナルは参照DNAよりも比較的低くなる。被検細胞内のコピー数が増加した領域では、被検DNAからのシグナルが比較的高くなる。
上記の従来のCGH法の最近の変更形態においては、染色体に代えて、固体担体に結合させた核酸コレクション、例えばBAC(バクテリア人工染色体)クローンアレイ又はcDNAアレイなどに標識化核酸をハイブリダイズさせる。このような手法は、染色体変化の位置をゲノムの特定領域にまで突き止めることのできるアッセイ能によって明示されるように、より高い解像度をはじめとする、固定化染色体法よりも優れたメリットをもたらす。しかし、このような方法は、単一遺伝子解析(BACクローンアレイの場合)において、又はcDNAクローンアレイの場合のゲノムの非コード領域において、染色体変化の検出能に未だにかなりの制限がある。また、長い核酸配列を含むアレイ構造は、クロスハイブリダイズする配列と非常に結合しやすく、そこでは、任意の固定化された核酸が、溶液中の2以上の別個の配列とハイブリダイズする。この特性によって、低レベルの増幅及び欠失を高感度且つ正確に検出できるこれらの手法の能力がいくぶん制限される。
CGH用途におけるcDNAアレイの使用に関連した上記欠点のうち、少なくともいくつかを解決するための取り組みとして、cDNAアレイの代わりにオリゴヌクレオチドアレイを利用する提案がなされている。詳細には、米国特許第6,465,182号明細書を参照されたい。しかしながら、米国特許第6,465,182号明細書は、オリゴヌクレオチドアレイを利用するCGH法を提案すると共に、当該アレイを利用するためにはサンプルの複雑度を低減させなければならないことも教示している。
関連文献
関連する米国特許明細書として、以下が挙げられる:第6,465,182号;第6,335,167号;第6,251,601号;第6,210,878号;第6,197,501号;第6,159,685号;第5,965,362号;第5,830,645号;第5,665,549号;第5,447,841号;及び第5,348,855号。また、関連する米国特許出願公開明細書として第2002/0006622号が、関連する国際公開パンフレットとして第99/23256号が挙げられる。関連する文献として、以下が挙げられる:Kallioniemiらによる、Science (1992) 258:818−21;Pinkelらによる、Nat. Genet. (1998) 20:207−11; Nat. Genet. (1999) 23:41−6; Science (1995) 270:467−470; 及びPollackらによる、Proc. Nat’l Acad. Sci., USA (October 1 2002) 99: 12963−12968。また、以下のポスター要旨も関連する:Baldocchiらによる、“Oligonucleotide−array−based comparative genomic hybridization”, The Microarray Meeting, Scottsdale AZ, September 22−25, 1999。
関連する米国特許明細書として、以下が挙げられる:第6,465,182号;第6,335,167号;第6,251,601号;第6,210,878号;第6,197,501号;第6,159,685号;第5,965,362号;第5,830,645号;第5,665,549号;第5,447,841号;及び第5,348,855号。また、関連する米国特許出願公開明細書として第2002/0006622号が、関連する国際公開パンフレットとして第99/23256号が挙げられる。関連する文献として、以下が挙げられる:Kallioniemiらによる、Science (1992) 258:818−21;Pinkelらによる、Nat. Genet. (1998) 20:207−11; Nat. Genet. (1999) 23:41−6; Science (1995) 270:467−470; 及びPollackらによる、Proc. Nat’l Acad. Sci., USA (October 1 2002) 99: 12963−12968。また、以下のポスター要旨も関連する:Baldocchiらによる、“Oligonucleotide−array−based comparative genomic hybridization”, The Microarray Meeting, Scottsdale AZ, September 22−25, 1999。
複雑度を低減させていないサンプル、例えば、それの生成元であるゲノム核酸ソースと複雑度が同一でないにせよ、ほぼ同じである標識化サンプル、のスクリーニングを行いたい場合がある。従って、改良されたアレイベースのCGH法の開発、詳細には、オリゴヌクレオチドアレイを用いた、複雑度を低減させていないサンプルのスクリーニング法の開発に関心が集まっている。本発明は、このような必要性にこたえるものである。
比較ゲノムハイブリダイゼーションアッセイ及びその実施に用いるための組成物を提供する。本願の比較ゲノムハイブリダイゼーションアッセイの特徴は、固体担体に固定化させたオリゴヌクレオチドフィーチャー、例えばアレイ形態の、を用いることである。詳細には、異なるゲノムソースから調製された、少なくとも第1及び第2の核酸群を、固体担体の表面に固定化させた複数のオリゴヌクレオチドフィーチャーに接触させ、次いで前記少なくとも第1及び第2の群の結合を評価する。また、本願の方法を実施する際に用いるためのキットも提供する。
定義
本明細書では、用語“オリゴマー”とは、複数のモノマーを含む化学物質を表すために用いる。本明細書で用いるとき、用語“オリゴマー”と“ポリマー”は、同義的に使用される。オリゴマー及びポリマーとしては、例えば、ポリデオキシリボヌクレオチド(DNA)、ポリリボヌクレオチド(RNA)、プリン又はピリミジン塩基のC−グリコシドである他の核酸、ポリペプチド(タンパク質)、多糖類(デンプン、又は高分子糖(polysugar))、並びに類似の化学構造の繰り返し単位を含む他の化学物質が挙げられる。
本明細書では、用語“オリゴマー”とは、複数のモノマーを含む化学物質を表すために用いる。本明細書で用いるとき、用語“オリゴマー”と“ポリマー”は、同義的に使用される。オリゴマー及びポリマーとしては、例えば、ポリデオキシリボヌクレオチド(DNA)、ポリリボヌクレオチド(RNA)、プリン又はピリミジン塩基のC−グリコシドである他の核酸、ポリペプチド(タンパク質)、多糖類(デンプン、又は高分子糖(polysugar))、並びに類似の化学構造の繰り返し単位を含む他の化学物質が挙げられる。
本明細書で用いるとき、用語“核酸”には、例えばデオキシリボヌクレオチドやリボヌクレオチドなどのヌクレオチドから構成されるポリマー、又は、天然に存在する2つの核酸のそれに類似の配列特異的な様式にて天然に存在する核酸とハイブリダイズできる、例えばワトソン−クリックの塩基対相互作用に関与し得る、合成化合物(例えば、米国特許第5,948,902号明細書及びその中で引用された参考文献に記載されているPNAなど)が挙げられる。
本明細書で用いるとき、用語“リボ核酸”及び“RNA”とは、リボヌクレオチドから構成されるポリマーを意味する。
本明細書で用いるとき、用語“デオキシリボ核酸”及び“DNA”とは、デオキシリボヌクレオチドから構成されるポリマーを意味する。
本明細書で用いるとき、用語“オリゴヌクレオチド”とは、その長さが、約10〜100のヌクレオチドから、200までのヌクレオチドである、一本鎖ヌクレオチド多量体を意味する。
本明細書で用いるとき、用語“官能化”とは、複数の官能基を基材表面に付与する、固体基材の変性に関する。“官能化表面”とは、その上に複数の官能基が存在するように変性された基材表面を意味する。
用語“反応性サイト”、“反応性官能基”又は“反応性基”とは、有機合成プロセスにおける起点として用い得る、モノマー、ポリマー又は基材表面上の成分を意味する。これは、基材表面に同様に存在し得る“不活性な”親水性基(例えば、ポリエチレングリコール、ポリアミド等に関連する親水性サイト)とは異なる。
本明細書で用いるとき、用語“サンプル”とは、必ずではないが、典型的には液状の、一つ又は複数の対象とする成分を含有する物質あるいは物質の混合物を意味する。
用語“ヌクレオシド”及び“ヌクレオチド”とは、公知のプリン及びピリミジン塩基だけでなく、他の変性されたヘテロ環式塩基を含む成分を包含する意がある。そのような変性物としては、メチル化プリンやメチル化ピリミジン、アシル化プリンやアシル化ピリミジン、アルキル化リボースやアルキル化された他のヘテロ環が挙げられる。さらに、用語“ヌクレオシド”及び“ヌクレオチド”には、従来のリボース糖及びデオキシリボース糖だけでなく、他の糖も同様に含む成分が包含される。変性ヌクレオシド又はヌクレオチドには、糖部分における修飾も含まれ、例えば、一つ以上の水酸基が、ハロゲン原子又は脂肪族基と置換されていたり、エーテルやアミン等として官能化されている。
“固体担体表面に結合させたオリゴヌクレオチド”という表現は、フィーチャー又はスポットにおいて、固体基材表面に固定化されているオリゴヌクレオチド又はその類似物、例えばPNA、を意味し、ここで、基材は種々の形態、例えばシート構造、粒状構造、あるいは他の構造、を有し得る。ある実施形態では、本発明で用いられるオリゴヌクレオチドフィーチャーの一群は、例えばアレイの形態にて、同じ平面担体の表面上に存在する。
用語“アレイ”には、用語“マイクロアレイ”が包含され、それは、核酸等を結合させるために設けられた、秩序のある配列を意味する。アレイは、以下に非常に詳しく説明するように、一般に複数の別個の、即ち、異なるフィーチャーから構成される。本明細書では、用語“フィーチャー”は、 “フィーチャー群”“フィーチャー要素”、“スポット”、“アドレス指定可能な領域”、“異なる成分から成る領域”、“表面又は基材に固定化された要素”及び“アレイ要素”と同義的に使用され、各フィーチャーは、固体担体表面に結合させたオリゴヌクレオチドから構成されており、基材に固定化された核酸も意味する。
“アレイ”には、核酸、特にオリゴヌクレオチドやその合成類似物(即ち、上で定義したオリゴヌクレオチド)等を有する、一次元、二次元又はほぼ二次元(同様に三次元)の構造を有するアドレス指定可能な領域(即ち、例えばスポット形態のフィーチャー)が包含される。アレイが核酸アレイである場合、核酸は、当該核酸鎖上の任意の箇所にて、アレイに吸着したり、即ち物理吸着したり、化学吸着したり、又は共有結合したりし得る。
任意の基材は、当該基材の表面上に配置された、1つ、2つ、4つあるいはそれ以上のアレイを有し得る。用途に応じて、いくつか又は全てのアレイを同種としたり、互いに異種のものとしたりすることができ、且つ各アレイは、複数のスポット、即ちフィーチャーを含むことができる。典型的なアレイは、20cm2未満あるいは10cm2未満、例えば約5cm2未満、約1cm2未満、約1mm2未満、例えば100μm2、あるいは、さらにそれよりも小さい面積内に、1つ又は複数の、例えば、2つを超える、10を超える、100を超える、1000を超える、10000を超えるフィーチャー、あるいは100000を超えるフィーチャーさえ含むことができる。例えば、フィーチャーは、10μm〜1.0cmの範囲の幅(即ち、円形スポットの場合、直径)を有し得る。他の実施形態では、各フィーチャーは、1.0μm〜1.0mm、一般的には5.0μm〜500μm、より一般的には10μm〜200μmの範囲の幅を有し得る。円形でないフィーチャーに関しては、上記の範囲の幅(直径)を有する円形フィーチャーと同等の範囲の面積を有し得る。少なくとも幾つかの又は全てのフィーチャーは、異なる組成物で構成される(例えば、各フィーチャー組成物の重複部を全て排除した場合、残りのフィーチャーは、フィーチャー総数に対し、少なくとも5%、10%、20%、50%、95%、99%又は100%の割合を占めることができる)。フィーチャー間の領域は、(必ずではないが)典型的に、いかなる核酸(又はフィーチャーを構成する他の種類のバイオポリマーや化学成分)も有していない状態で存在する。このようなフィーチャー間の領域は、典型的に、試薬の滴下配置を伴う工程によりアレイを形成する場合には存在するが、例えば、フォトリソグラフィーアレイ製造法を用いる場合には存在しない場合がある。当然のことながら、フィーチャー間の領域は、それが存在する場合は、様々な寸法及び形態とし得る。
各アレイは、200cm2未満、あるいは50cm2、5cm2、1cm2、0.5cm2、若しくは0.1cm2未満の面積を被覆し得る。ある実施形態では、1つ又は複数のアレイを有する基材は、ほぼ直方体(他の形でもよい)の形状を有しており、それは、4mmを超え150mm未満の、一般的には4mmを超え80mm未満の、より一般的には20mm未満の、長さを有し;4mmを超え150mm未満の、一般的には80mm未満の、より一般的には20mm未満の、幅を有し;0.01mmを超え5.0mm未満の、一般的には0.1mmを超え2mm未満の、より一般的には0.2mmを超え1.5mm未満の、例えば約0.8mmを超え約1.2mm未満の、厚さを有する。蛍光を検出することにより読み取られるアレイを用いる場合、基材は、励起光を照射される際に低い蛍光を発する物質で構成することができる。また、この場合、集束レーザー光線が非常にゆっくりと領域上を移動する場合は、入射する照射レーザー光の吸収及びその結果起こる加熱を低減し得るように、基材は比較的透明とし得る。例えば、基材は、そのような照射光の総合スペクトルの全体にわたって、あるいは代替的に532nm若しくは633nmにおいて測定する際に、表面へ入射する照射光のうち少なくとも20%あるいは50%(又は、少なくとも70%、90%若しくは95%)を透過させ得る。
アレイは、in situ作成の場合は核酸前駆体ユニット(モノマーなど)の、又は予め得た核酸の、パルスジェットによる滴下配置を利用して製造することができる。このような方法は、例えば、米国特許第6,242,266号、第6,232,072号、第6,180,351号、第6,171,797号、第6,323,043号明細書、Carenらによる1999年4月30日付け米国特許出願公開第09/302,898号明細書をはじめとする前述の引用文献、並びにそれらの中で引用された参考文献に詳しく記載されている。既に述べたように、これらの参考文献は、参照することで本明細書に取り入れることとする。本明細書において前述したように、他の滴下配置法を製造に使用することができる。また、滴下配置法の代わりに、フォトリソグラフィーアレイ製造法を使用することもできる。フィーチャー間の領域は、特に、それらの特許明細書に記載されているようなフォトリソグラフィー法でアレイを製造する場合は存在する必要は無い。
特に興味深い特定の実施形態では、in situにて調製したアレイが用いられる。in situにて調製したオリゴヌクレオチドアレイ、例えば核酸アレイ、は、フィーチャーとフィーチャー間領域との間で、基材の表面特性が著しく異なることにより特徴付けることができる。詳細には、当該アレイは、表面エネルギーの高い親水性のフィーチャーと、表面エネルギーの低い疎水性のフィーチャー間領域とを有し得る。基材の所与の領域、例えばフィーチャーやフィーチャー間領域、が、高い表面エネルギーを有するか、低い表面エネルギーを有するかは、当技術分野で公知であり且つ同時係属の出願第10/449,838号に記載されているように、その領域の水への“接触角”を測定することにより容易に判断することができる。本発明の特定の実施形態における、特に興味深いそのようなアレイフォーマットを形成するin situ調製アレイの他の特徴としては、限定はしないが、以下が挙げられる:フィーチャー密度、各フィーチャー内のオリゴヌクレオチド密度、フィーチャー均一性、低いフィーチャー内バックグラウンド、例えば疎水性のフィーチャー間領域に起因する、低いフィーチャー間バックグラウンド、個々のフィーチャーを構成するオリゴヌクレオチド要素の正確性(fidelity)、アレイ/フィーチャー再現性など。上記のin situで製造されたアレイの利点は、高複雑度のサンプルに対応するのに必要とされる、ストリンジェントな条件下での操作において、適切な感度を維持する助けとなる。
アレイは、異なる成分から成る複数の領域、即ちフィーチャー(例えば、各々が異なるオリゴヌクレオチド配列で構成されている)を有する場合に“アドレス指定可能”であり、それによって、アレイ上の予め決められた特定の位置(即ち、“アドレス”)にある領域(即ち、アレイの“フィーチャー”又は“スポット”)が、特定の溶液相の核酸配列を検出することができる。アレイフィーチャーは、そうである必要はないが、典型的に、その間の間隔により隔てられている。
例示的なアレイを図1から図3に示す。この代表的実施形態のアレイは、基材110の裏面111b上に配置されたアレイ112を有する連続的な平面基材110を含む。理解されるであろうが、2つ以上のアレイ(各々が同じでも異なっていてもよい)を、アレイ間に間隔を置いてあるいは置かずに、裏面111b上に存在させ得る。即ち、任意の基材は、基材の表面上に配置された、1つ、2つ、4つあるいはそれ以上のアレイを有することができ、当該アレイの用途に応じて、アレイの一部、あるいは全部を同じとしたり異なるものとしたりすることができ、且つ各アレイは複数のスポット、即ちフィーチャーを含むことができる。通常、裏面111bの一部のみが一つ又は複数のアレイ112によって被覆され、スライド110の対向する側面113c、113d、並びに先端113a、後端113bに隣接する裏面111bの領域は、アレイ112によって全く被覆されていない。スライド110の表面111aは、アレイ112を全く有していない。各アレイ112は、試験サンプルであろうと、参照サンプルであろうと、それらの組み合わせであろうと、あるいはポリヌクレオチドなどのバイオポリマーの混合物であろうと、任意の種類のサンプルについて試験し得るように設計することができる。基材110は、前述したように、任意の形態を有し得る。
前述したように、アレイ112は、例えばポリヌクレオチドの形態のオリゴマー、特にオリゴヌクレオチド、から成る複数のスポット、即ちフィーチャー116を含む。前述したように、フィーチャー116は、全て異なるものであってもよいし、幾つかあるいは全てが同じであってもよい。フィーチャー間領域117は、様々な寸法及び形態とし得る。各フィーチャーは、予め決められたポリヌクレオチドなど(ポリヌクレオチド混合物の可能性を含む)の予め決められたオリゴマーを有する。裏面111bと第1のヌクレオチドとの間には、任意の既知の種類のリンカー分子(図示せず)が存在し得ることは理解されよう。
基材110は、前面111a上に、識別コードを有することができ、例えば、基材に印刷されたバーコード(図示せず)等の形態のものや、接着剤や他の簡便な手段により付着させた紙ラベルの形態のものがある。識別コードには、アレイ112に関する情報が含まれており、そのような情報としては、限定はしないが、アレイ112のID、即ち、そのアレイに関するレイアウト情報、等を挙げることができる。
本願の内容におけるアレイの場合には、“ターゲット”とは、基材の様々な領域に結合させた“プローブ”により検出すべき、移動相(典型的には液体)中の成分のことを意味し得る。
“スキャン領域”とは、先に定義したように、対象とするアレイスポット、即ちフィーチャーが見出されるか又は検出される、連続的な(好ましくは長方形の)領域をいう。蛍光標識を用いる場合、スキャン領域は、照射した全領域のうち、結果として生じる蛍光が検出され記録される部分である。他の検出プロトコルを用いる場合、スキャン領域は、問題となっている全領域のうち、結果として生じるシグナルが検出され記録される部分である。本発明の目的においては、並びに蛍光検出の実施形態に関しては、スキャン領域には、たとえ対象とするフィーチャーの無い中間領域が存在したとしても、レンズが通過する毎にスキャンされた、対象とする第1のフィーチャーと、対象とする最後のフィーチャーとの間のスライドの全領域が含まれる。
“アレイレイアウト”とは、例えば、基材上におけるフィーチャーの配置、フィーチャーの1つ又は複数の寸法、所与の位置における成分の表示などの、フィーチャーの一つ又は複数の特徴をいう。核酸に関しては、“ハイブリダイズする”及び“結合する”は、同義的に使用される。
“離れた場所”とは、アレイが存在し且つハイブリダイゼーションが起こる場所以外の場所をいう。例えば、離れた位置とは、同じ市内の他の場所(例えば、オフィス、研究所など)であるかもしれないし、異なる市の他の場所、異なる州の他の場所、異なる国の他の場所等であるかもしれない。従って、1つの事物が他方から“離れている”と表示される場合、2つの事物は、少なくとも異なる部屋あるいは異なる建物にあり、また少なくとも1マイル又は10マイル、あるいは少なくとも100マイル離れているかもしれないことを意味する。情報を“通信する”とは、適切な通信チャンネル(例えば、民営ネットワーク又は公共ネットワークなど)を通じて、電気シグナルとして情報を表すデータを送信することをいう。事物を“転送する”とは、事物を物理的に輸送するか、あるいは別の方法(可能な場合)で輸送するかに関わらず、事物を或る場所から次の場所に到達させる任意の方法のことをいい、少なくともデータの場合、データを保持する媒体を物理的に輸送するか、又はデータを通信することを包含する。アレイ“パッケージ”とは、アレイに、当該アレイが配置されている基材のみを加えたものとし得るが、当該パッケージは、他の構造物(チャンバを備えたハウジングなど)を含むこともできる。“チャンバ”とは、包囲された空間をいう(チャンバは、1つ又は複数のポートを介してアクセス可能であってもよいが)。また、本願の全体にわたって、“最上部”、“上部”及び“下部”等の用語は、相対的意味においてのみ用いられることが理解されよう。
本明細書で用いるとき、用語“ストリンジェントなアッセイ条件”とは、アッセイにおいて、望ましいレベルの特異性をもたらすために十分な相補性を有する核酸、例えば、表面に結合させた核酸と液相核酸、の結合対を作成するには適合するが、望ましい特異性をもたらすには相補性が不十分な結合成分間において結合対を形成するにはさほど適合しない条件をいう。ストリンジェントなアッセイ条件は、ハイブリダイゼーション条件と洗浄条件の両方の和、即ち組み合わせ(総計(totality))である。
核酸ハイブリダイゼーション(例えば、アレイにおける、サザンハイブリダイゼーションあるいはノーザンハイブリダイゼーション)の文脈における “ストリンジェントなハイブリダイゼーション”及び“ストリンジェントなハイブリダイゼーション洗浄条件”は、配列依存性であり、種々の実験パラメータの下で異なる。本発明の範囲内の、核酸を同定するために用い得るストリンジェントなハイブリダイゼーション条件としては、例えば、50%ホルムアミド、5×SSC、及び1%SDSを含んで成るバッファー中で42℃にて行うハイブリダイゼーション、又は5×SSC及び1%SDSを含んで成るバッファー中で65℃にて行うハイブリダイゼーションがあり、両者とも0.2×SSC及び0.1%SDSを用いて65℃にて洗浄を行う。例示的なストリンジェントなハイブリダイゼーション条件としてはまた、40%ホルムアミド、1M NaCl、及び1%SDSを含んで成るバッファー中で37℃にてハイブリダイゼーションを行い、1×SSCを用いて45℃にて洗浄を行うものも挙げられる。あるいはまた、0.5M NaHPO4、7%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、1mM EDTA中、65℃にて、フィルターに結合させたDNAとのハイブリダイゼーションを行い、0.1×SSC/0.1%SDS中、68℃にて洗浄を行うことも採用し得る。さらに他のストリンジェントなハイブリダイゼーション条件としては、60℃以上にて、3×SSC(450mMの塩化ナトリウム/45mMのクエン酸ナトリウム)でのハイブリダイゼーション、又は42℃にて、30%ホルムアミド、1M NaCl、0.5%サルコシンナトリウム、50mM MESを含んで成るpH6.5の溶液中で、インキュベーションすることが挙げられる。同様のストリンジェントな条件をもたらすために、代わりの匹敵するハイブリダイゼーション条件及び洗浄条件を利用し得ることは、当業者には容易に理解されよう。
ある実施形態では、核酸が、表面に結合させた核酸と特異的にハイブリダイズするかどうかを決める条件は、洗浄条件のストリンジェンシーである。核酸の同定に用いる洗浄条件としては、例えば、塩濃度約0.02モル、pH7、温度少なくとも約50℃、又は約55℃〜約60℃;又は、約0.15M NaClの塩濃度、72℃、約15分間;又は、約0.2×SSCの塩濃度、温度少なくとも約50℃、又は約55℃〜約60℃、約15〜約20分間;又は、ハイブリダイゼーション複合体を、0.1%SDSを含む塩濃度約2×SSCの溶液を用いた、室温、15分間の洗浄を2回行い、次いで0.1%SDSを含む0.1×SSCを用いた、68℃、15分間の洗浄を2回行う;又は、同等の条件、を挙げることができる。洗浄のためのストリンジェントな条件はまた、例えば、0.2×SSC/0.1%SDS、42℃である。
ストリンジェントなアッセイ条件の具体的な例は、一価カチオン総濃度1.5Mの塩ベースのハイブリダイゼーションバッファー中での65℃におけるハイブリダイゼーション(例えば、2000年9月5日付けの、米国特許出願第09/655,482号明細書に記載されており、参照することで、この開示内容を本明細書に取り入れることとする)と、それに次ぐ0.5×SSC及び0.1×SSCによる室温での洗浄を繰り返すことである。
ストリンジェントなアッセイ条件は、少なくとも、上述の代表的な条件と同程度にストリンジェントであるハイブリダイゼーション条件であり、ここで、上記の特定の条件と比較して、所与の条件セットにおいて、望ましい特異性をもたらすのに十分な相補性が無い結合複合体が余計に形成されることが実質的に無い場合は、この所与の条件セットは、少なくとも同程度にストリンジェントであるとみなされる。ここで、“実質的に無い”とは、約5倍以上、典型的には、約3倍以上少ないことを意味する。他のストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、当該技術分野で公知であり、適宜使用し得る。
感度とは、サンプル中の任意の検体(例えば、関係する核酸種など)を検出するための、任意のアッセイの性能を表すために用いる用語である。例えば、アッセイが、サンプル中の低濃度の検体分子を検出することができる場合、そのアッセイは感度が高い。反対に、任意のアッセイが、サンプル中の高濃度の検体分子(即ち、対象となる特定の液相核酸)しか検出しない場合、そのアッセイは感度が低い。任意のアッセイの感度は、採用する試薬の特異性(例えば、標識の種類、結合分子の種類など)、採用するアッセイ条件、採用する検出プロトコル等の多数のパラメータに依存する。本発明のもののようなアレイハイブリダイゼーションアッセイの文脈においては、任意のアッセイの感度は、表面に固定化された核酸の性質、ハイブリダイゼーション条件及び洗浄条件の特質、標識システムの特性、検出システムの特性等のうちの1つ又は複数に左右され得る。
特定の実施形態の説明
比較ゲノムハイブリダイゼーションアッセイ並びにそれを実施する際に用いる組成物を提供する。本発明の比較ゲノムハイブリダイゼーションアッセイの特徴は、固体担体に固定化されたオリゴヌクレオチドフィーチャー、例えばアレイ形態の、を用いることである。詳細には、ゲノムソースから調製された、少なくとも第1及び第2の核酸群を、固体担体表面に固定化させた複数の別個のオリゴヌクレオチドフィーチャーに接触させ、次いで前記少なくとも第1及び第2の群の結合を評価する。また、本発明の方法を実施する際に用いるキットも提供する。
比較ゲノムハイブリダイゼーションアッセイ並びにそれを実施する際に用いる組成物を提供する。本発明の比較ゲノムハイブリダイゼーションアッセイの特徴は、固体担体に固定化されたオリゴヌクレオチドフィーチャー、例えばアレイ形態の、を用いることである。詳細には、ゲノムソースから調製された、少なくとも第1及び第2の核酸群を、固体担体表面に固定化させた複数の別個のオリゴヌクレオチドフィーチャーに接触させ、次いで前記少なくとも第1及び第2の群の結合を評価する。また、本発明の方法を実施する際に用いるキットも提供する。
本発明についてさらに説明する前に、本発明は、以下に説明する本発明の特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。その特定の実施形態の変更形態を構成し得、それも添付の特許請求の範囲内である。また、用いる専門用語は、特定の実施形態を説明するためのものであり、制限する意のないことも理解されたい。代わりに、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲により規定することとする。
本明細書並びに添付の特許請求の範囲において、単数形の“a”、“an”及び“the”は、別途明確に指示のない限り、複数形の意味を包含する。別途明確に指示のない限り、本明細書で用いる全ての技術的及び科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者により通常理解されているのと同じ意味を有する。
数値範囲が提示される場合、その範囲の上限と下限の間にある各値、別途本文に明確に指示のない限り、下限の10分の1の単位までの各値、並びにその記載された範囲内の任意の他の値あるいはその間にある値が、本発明の範囲に包含される。これらの狭い範囲の上限及び下限は、この狭い範囲に独立して包含され得、また記載した範囲内における特に除外した限界を除いて、本発明内に包含される。記載する範囲に一方あるいは両方の限界が含まれる場合は、包含される限界の一方あるいは両方を除外する範囲もまた、本発明に含まれる。
本明細書で用いる全ての技術的及び科学的用語は、他に記載が無ければ、本発明が属する技術分野の当業者によって通常理解されているのと同じ意味を有する。本明細書に記載するものに類似の或いは同等の任意の方法、装置及び物質を本発明の実施又は試験において用いることができるが、好ましい方法、装置及び物質について以下に説明する。
本明細書に記載する全ての刊行物は、現在説明している発明に関連して用い得るところの、当該刊行物に記載されている発明の構成要素を説明し、開示するために、参照することで本明細書に取り入れることとする。
先に要約したように、本発明は、核酸の群を比較する方法、例えばアレイ比較ゲノムハイブリダイゼーション(aCGH)用途、並びにそれにおいて用いるための組成物を提供する。以下の本発明の説明においては、まず、本発明の方法についてより詳しく説明し、その後、本発明の方法を実施するのに用いる代表的なキットについて説明する。
方法
本発明は、核酸の集団を比較する方法、並びにそれにおいて用いるための組成物を提供する。ここで、本発明の方法の特徴は、基材に固定化された別個のオリゴヌクレオチドフィーチャーの集団(例えば、基材に固定化されたオリゴヌクレオチドフィーチャーのアレイなど)を使用することである。
本発明は、核酸の集団を比較する方法、並びにそれにおいて用いるための組成物を提供する。ここで、本発明の方法の特徴は、基材に固定化された別個のオリゴヌクレオチドフィーチャーの集団(例えば、基材に固定化されたオリゴヌクレオチドフィーチャーのアレイなど)を使用することである。
本発明の方法の実施に関しては、第1ステップは、少なくとも2つの異なる比較すべき核酸集団、即ち核酸コレクションを設けることである。この2つ以上の核酸集団は、所与のアッセイで採用される特定の検出プロトコルに応じて、標識化したり、しなかったりし得る。例えば、ある実施形態では、基材表面における結合事象は、標識化された核酸を検出する以外の方法、例えば、立体配座的に標識化した固定化オリゴヌクレオチドの立体配座の変化、基材表面における結合事象により起こる電気的シグナルの検出等により、検出することができる。しかしながら、多くの実施形態では、核酸集団は標識化される。この場合、当該集団は、実際に採用するアッセイプロトコルに応じて、同じ標識、又は異なる標識を用いて標識化することができる。例えば、各集団を、同一でない異なるアレイに接触させる場合、核酸の各集団、即ちコレクションは、同じ標識を用いて標識化することができる。あるいはまた、両方の集団を、固定化されたオリゴヌクレオチドフィーチャーの単一アレイに同時に接触させる場合、即ち、固定化された核酸フィーチャーの同じアレイに共ハイブリダイズさせる場合、液相の、比較すべき核酸コレクション、即ち核酸集団は、一般に、お互いに関して区別し得るように、即ち異なるように、各々標識化される。
2つ以上(即ち、少なくとも第1及び第2の、ある実施形態では、異なるコレクションの数が3あるいは4以上であってもよい)の核酸集団は、異なるゲノムソースから作成される。従って、本発明の方法の多くの実施形態において、第1ステップは、核酸、例えば標識化された核酸、のコレクションを、比較すべきゲノム毎に最初のゲノムソースから調製することである。
ゲノムという用語は、あらゆるウィルス、単細胞(真核細胞及び原核細胞)、又は後生動物の組織内にある各種細胞及びその細胞小器官(例えば、ミトコンドリアなど)、内に存在するか又はそれに由来する、全ての核酸配列(コード配列及び非コード配列)及び要素を意味する。ゲノムという用語はまた、あらゆる天然に存在する配列、又はあらゆるウィルス若しくは各種細胞の変異体、あるいは疾患変異株に存在し得る、これらの配列の誘導変異形態にも適用される。これらの配列として、限定はしないが、核酸の、維持、複製、分離、及びより高次の構造(例えば、クロマチン及び染色体におけるDNAの折り畳み及び圧縮など)に関与するもの、並びに所与の有機体における各種粒子、細胞、細胞種を作成及び維持するために必要な全てのコード領域及びそれに対応する調節要素が挙げられる。
例えば、ヒトゲノムは、別個の染色体に編成された、およそ3×109個のDNA塩基対により構成される。標準二倍体のヒト体細胞のゲノムは、22対の常染色体(染色体1〜22)、及び染色体XとY(男性)あるいは1対の染色体XX(女性)の、全部で46個の染色体により構成される。癌細胞のゲノムは、任意のサブ染色体領域又はDNA配列の欠失、再配列及び増幅に加え、種々の数の各染色体を含む場合がある。
“ゲノムソース”とは、液相核酸が作られる元の核酸ソースとして、例えば、以下にさらに詳しく説明する、標識化した液相核酸生成プロトコルにおけるテンプレートとして、用いられる最初の核酸を意味する。
ゲノムソースは、任意の簡便なプロトコルを用いて作成することができる。多くの実施形態では、ゲノムソースの作成は、まず、ゲノムDNAの出発組成物(例えば、細胞溶解物の核分画など)を得ることにより行う。このような分画を得るためには、任意の簡便な方法を用いることができ、それを実施する多くのプロトコルは、当技術分野で周知である。ゲノムソースは、関連する多くの実施形態では、特定の有機体、組織、又は細胞種からの全ゲノムを表すゲノムDNAである。しかしながら、ある実施形態では、ゲノムソースは、ゲノムの一部、例えば、一つ又は複数の特定の染色体、もしくは特定のプライマー対を用いて作成されたPCR増幅領域のような、その領域など、を含むことができる。
所与の最初のゲノムソースは、例えば、植物や動物のような被験体から調製することができ、当該被験体は、ゲノム領域の欠失や増幅において同型接合型又は異型接合型であると推測される。ある実施形態では、最初のゲノムソースを構成している構成分子の平均サイズは、代表的なサイズ範囲(representative range of size)が約50〜約250Mb以上である場合、典型的に平均サイズは少なくとも約1Mbであるが、他の実施形態では、サイズは約1Mbを超えなくてもよく、従って、サイズは約1Mb以下、例えば、約500Kb未満などでもよい。
ある実施形態では、ゲノムソースは“哺乳動物”であり、ここで当用語は、肉食動物類(例えば、犬、及び猫)、げっ歯類(例えば、ネズミ、モルモット、及びラット)、霊長類(例えば、ヒト、チンパンジー、及び猿)といった哺乳類に含まれる生物体について説明するために広く使用される。ある実施形態において特に重要となるのは、ヒトもしくはネズミのゲノムソースである。ある実施形態では、ゲノムは少なくとも約1×108の塩基対、少なくとも約1×109の塩基対、例えば約3×109の塩基対を含むため、ゲノムソース内の一群の核酸配列は複雑である。
望まれる場合には、最初のゲノムソースは、必要に応じて、断片化されたゲノムソースを製造すべく、生成プロトコルにおいて断片化することができ、そこでは、分子は所望の平均サイズ範囲(例えば、約10kbまで(約1kbまで等))を有する。ここで、断片化は、任意の簡便なプロトコルを用いて達成することができる。このプロトコルとしては、限定はしないが、機械的プロトコル、例えば超音波、剪断等、化学的プロトコル、例えば酵素消化等が挙げられる。
望まれる場合には、最初のゲノムソースは、液相核酸の生成プロトコルの一部において、増幅させることができ、この場合、増幅は、任意の断片化ステップに先だって行ってもよいし、行わなくてもよい。製造された核酸コレクションが、それが調製された元の最初のゲノムソースと実質的に同じ複雑度を有するような実施形態においては、増幅ステップには、複雑度を低減させないもの、例えば、以下に説明するような、ランダムプライマーセットを採用するもの、が用いられる。例えば、最初のゲノムソースは、まず、標識化の前に、全ゲノムとまではいかないが実質的に全ゲノムが増幅されるように増幅することができ、ここで、断片化を採用する場合は、増幅の前あるいは後に実施することができる。
最初のゲノムソースの準備並びに上記の任意選択の初期処理ステップ(例えば、断片化、増幅など)の後に、液相核酸コレクションを、本発明の方法において使用するために調製する。特に重要な実施形態では、最初のゲノムソースから調製された液相核酸コレクションは、最初のゲノムソースの複雑度と実質的に同じ複雑度を有するものである。生成物である核酸コレクション/集団を記載する際に用いる複雑度とは、ゲノムソースに存在する別個の、即ち異なる核酸配列の数に対する、核酸コレクションに存在する別個の、即ち異なる核酸配列の数をいう。
調製した液相核酸コレクションは、最初のゲノムソースと比較して、“複雑度が低減されていない”液相核酸コレクションである。複雑度が低減されていないコレクションとは、サンプルの複雑度を低減させるように設計された方法で製造されていないものである。遺伝子型タイピング並びに遺伝子発現に有用な、複雑度の低減された生成組成物を製造し得るプロトコルとしては、例えば、米国特許第6,465,182号明細書、及び開示された国際公開第99/23256号パンフレット、及び開示された米国特許出願公開第2003/0036069号明細書、及びJordanらによる、Proc. Nat’l Acad. Sci. USA (March 5, 2002) 99: 2942−2947に記載されるものが挙げられる。複雑度の低減された生成物を製造するこれらの各プロトコルにおいては、最初のゲノムソース、例えばゲノム、の選択断片、即ち一部のみから生成核酸を意図的に製造するように設計されたプライマーが用いられ、ここで、断片、即ち一部は、ゲノムのサブセット又は代表的サブセットと定義し得る。
生成組成物は、最初のゲノムソースの配列から無作為に選択した特定の長さの配列が、生成物の単一核酸要素又は生成物の2つの異なる核酸要素の“コンカテマー”(即ち、単一の分子を生成するために、2つの異なる要素が合わさることにより作成される実質的な分子)のどちらかで、当該生成組成物内に存在する確率が高い場合、それが調製された元の最初の核酸ソースと比較して、複雑度が低減されていない生成組成物であるとみなされる。即ち、最初のソースから無作為に選択したN−マー(N−mer)配列(即ち、“N”個のヌクレオチドからなる配列)が、生成組成物内のN−merと同じ配列を(生成物の単一核酸要素又は生成物の2つの異なる核酸要素の“コンカテマー”のどちらかで)有する確率が高い場合、その生成組成物は、最初のソースと比較して、複雑度が低減されていない組成物であるとみなされる。多くの実施形態では、最初のソースから無作為に選択する、長さがNの配列(即ち、N−mer)は、約45〜約200ntの範囲内であり、約55〜約65nt(例えば、60ntなど)などの約50〜約100ntの範囲が含まれる。例えば、均等に最初のゲノムソース配列より無作為に選択される、長さ60ntの配列が、生成組成物中に存在する確立が高い場合は、その生成組成物は、元の組成物と比較して、複雑度が低減されていない。このため、任意の配列が、単一核酸要素又は2つの異なる核酸要素のコンカテマーのどちらかで生成組成物中に存在する確率が少なくとも約10%、例えば少なくとも約25%、少なくとも約50%含む、である場合は、この配列は、生成組成物中に高い確率で存在するとみなされる。ここで、ある実施形態では、確率は、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、あるいはそれ以上、例えば、約98%などであり得る。ゲノムソース及び生成物内の配列が分かれば、最初のソースから無作為に選択した任意の配列が任意の生成組成物中に存在する確率は、以下のパラメータに従って決定することができる。
ゲノムソースの塩基配列をGとみなす。固定整数をNとみなす。核酸コレクションを、M={m1、m2、...、mk}とみなす。ただし、各miは、Gのサブ配列である。任意のN−merの配列wについては、以下のように定める。
そして、
及び
と設定する。ここで、和は、数学的に可能な全てのN−merにわたる。従って、G全体にわたって均等に選択された無作為N−merのWがM内に存在する確率は、
である。
そして、
及び
と設定する。ここで、和は、数学的に可能な全てのN−merにわたる。従って、G全体にわたって均等に選択された無作為N−merのWがM内に存在する確率は、
である。
実践的観点から、数SM及びSGは、配列に沿って進め、新たなN−merが得られるごとに1ずつ増加させることにより、算出し得る。また、Mからのコンカテマーを構成する全ての対も同様に処理する。式を考えれば、この計算は、プログラミング分野の当業者には明らかである。
複雑度が低減されていない核酸コレクションは、数多くの異なるプロトコルを用いて容易に同定することができる。任意の核酸コレクションが、複雑度の低減されていない核酸コレクションであるかどうかを判定するための簡便なプロトコルの1つは、最初の、例えば問題となるゲノムソースに関して、ゲノムワイドなフィーチャーアレイを用いて、当該コレクションのスクリーニングを実施することである。即ち、ゲノムソースに関しゲノムワイドなアレイを用いて核酸コレクションをアッセイすることによって、ゲノムソースに対して、この所与の核酸コレクションの複雑度が低減されているかどうかを見分けることができる。この目的に向いている、ゲノムソースに関しゲノムワイドなアレイとは、サンプル試験に用いられるアレイフィーチャーコレクションが、最初のゲノムソースから均等に且つ独立して無作為に選択した配列から構成されているような、フィーチャーアレイである。従って、最初の核酸ソースを均等にサンプリングし、最初の核酸ソースから無作為に独立して選択した、十分な長さを有する配列、例えば先述の長さNの配列が、アレイフィーチャーコレクションに存在する。“均等に”とは、最初のゲノムソースからの配列の選択に偏りが無いことを意味する。このようなゲノムワイドなサンプルのアッセイでは、複雑度の低減されていないサンプルでは、アレイ上の実質的に全てのアレイフィーチャーが当該サンプル中に存在する核酸に特異的にハイブリダイズする。ここで、“実質的に全て”とは、少なくとも約10%、例えば少なくとも約50%を含む少なくとも約25%、例えば少なくとも約60、70、75、80、85、90又は95%以上などをいう。
従って、上記の指針によれば、サンプルは、その複雑度が、上述のように、ゲノムソースの複雑度の少なくとも約10%、例えば少なくとも約50%を含む少なくとも約25%、例えば少なくとも約60、70、75、80、85、90又は95%以上である場合、ゲノムソースと比較して、複雑度が低減されていないとみなされる。
多くの重要な実施形態では、本発明のこのステップで調製される核酸のコレクション、即ち集団は、検出可能な標識を用いて標識化されるているものである。液相の核酸集団が、複雑度の低減されていない核酸集団である実施形態では、上記のように、最初のゲノムソースと比較して複雑度が著しく低減されない方法にて、標識化された核酸を調製する。多くの異なる核酸の標識化プロトコルが、当技術分野において知られており、標識化された核酸の集団を製造するために用いることができる。特定のプロトコルには、標識化されたプライマー、標識化されたヌクレオチド、種々の色素と結合し得る変性ヌクレオチド、1つ又は複数の増幅ステップ等の使用が包含される。
重要な、代表的な標識化プロトコルの一例においては、最初のゲノムソースは、ほとんどの場合(上述のように)断片化されており、標識化された核酸の調製において、標識化された核酸がそこから酵素的に製造されるところのゲノムテンプレートとして使用される。種々の種類のテンプレート依存型標識化核酸生成プロトコルが当技術分野において既知である。ある種のプロトコルでは、テンプレートは、非増幅プライマー伸長核酸生成プロトコルにおいて用いられる。さらに他の実施形態では、テンプレートは、増幅プライマー伸長プロトコルに用いられる
増幅プライマー伸長反応であろうと、非増幅プライマー伸長反応であろうとも、上述の実施形態において重要なのは、高い複雑度、即ち、最初のゲノムソースに匹敵するか又は実質的に同等な複雑度、を有する所望の核酸コレクションに帰着するプライマーセットを用いることである。多くの実施形態では、最初のゲノムソースにおいて見出せる、全てとまではいかないにしても実質的に全ての配列が存在する上記核酸コレクションは、ランダムプライマー、即ち、ランダム配列のプライマー、のプライマー混合物を用いて製造される。本発明の方法で用いるプライマーは、様々な長さのものとし得、多くの実施形態では、その長さは、約3〜約25nt、時には約5〜約20nt、またあるときは約5〜約10ntの範囲内である。所与のランダムプライマー集団に存在する異なる配列のランダムプライマーの総数は、様々であってよく、そのセット中のプライマーの長さに依存する。従って、可能な全てのバリエーションを含むランダムプライマーセットにおいては、用いられるプライマーセット内のプライマー総数nは、4Yであり、ここで、Yはプライマーの長さを表す。従って、プライマーセットが3merより構成される場合は、Y=3であり、当該セット中のランダムプライマーの総数nは、43、即ち64である。同様にして、プライマーセットが8merより構成される場合は、Y=8であり、ランダムプライマーの総数nは、48、即ち65536である。典型的に、過剰なランダムプライマーが使用され、そのため、本発明で用いられる任意のプライマーセットには、異なるランダムプライマー配列の複数のコピーがそれぞれ存在する。そして、そのセット中のプライマー分子の総数は、別個のプライマー配列の総数をはるかに上回り、よって、総数は、約1.0×1010〜約1.0×1020の範囲内とし得、例えば、3.7×1015などの、約1.0×1013〜約1.0×1017とし得る。上記の及びこの明細書の全体にわたって記載するプライマーは、任意の適切な方法、例えば、公知のリン酸トリエステル法や亜リン酸トリエステル法など、又はそれのオートメーション化した態様を用いて調製することができる。このような、オートメーション化した態様では、ジアルキルホスホラミダイトが出発物質として使用され、そして、Beaucageらによる、Tetrahedron Letters 22, 1859(1981)に記載されているように、合成し得る。変性された固体担体上でオリゴヌクレオチドを合成する1つの方法は、米国特許第4,458,066号明細書に記載されている。
上記のように、本発明の方法のこれらの実施形態に従って標識化された核酸を生成する際、上述のゲノムテンプレート及びランダムプライマー集団を、所望の標識化核酸を製造するプライマー伸長反応において、共に用いる。標識化核酸を製造するプライマー伸長反応は、当業者に周知であり、上記のゲノムソース(テンプレートとして使用される)及びランダムプライマー集団を用いる限り、任意の簡便なプロトコルを用いることができる。本発明の方法におけるこのステップでは、プライマーを、プライマーを伸長させるのに十分な条件下でテンプレートに接触させ、プライマー伸長産物を、増幅方法あるいは非増幅方法において製造する(ここで、非増幅方法とは、基本的に、テンプレート鎖ごとに単一産物を製造するものである)。従って、上記のプライマーを、所望のプライマー伸長分子を製造するのに十分なプライマー伸長条件下において、十分なDNAポリメラーゼの存在下、ゲノムテンプレートに接触させる。重要なDNAポリメラーゼとしては、限定はしないが、大腸菌、好熱性菌、始原細菌、ファージ、酵母、ニューロスポラ、ショウジョウバエ、霊長類、及びげっ歯類由来のポリメラーゼが挙げられる。DNAポリメラーゼは、限定はしないが、dNTPs;一価及びニ価のカチオン(例えば、KCl、MgCl2);スルフヒドリル試薬(例えば、ジチオスレイトール);緩衝液(例えば、Tris−Cl)をはじめとする追加の試薬の存在下で、プライマーを、それがハイブリダイズしているゲノムテンプレートに沿って伸長させる。
上記のようにして製造した伸長産物は、典型的に、本法で標識化される。従って、本発明のプライマー伸長反応で使用される試薬には、典型的に標識試薬が含まれる。ここで、標識試薬は、プライマー、又は標識化された核酸とし得、これは直接的あるいは間接的に検出可能な標識を用いて標識化することができる。直接的に検出可能な標識とは、追加の試薬を用いることなく直接検出できる標識のことをいう。一方、間接的に検出可能な標識とは、1種以上の追加の試薬を使用することにより検出し得るものであり、例えば、当該標識が、2つ以上の要素から構成されるシグナル生成システムの1要素である場合がある。多くの実施形態では、標識は、蛍光標識のような、直接検出できる標識であり、ここで、このような実施形態で使用される標識試薬は、蛍光タグを付されたヌクレオチド(例えば、dCTP)である。標識化核酸を製造するにあたり、ヌクレオチドにタグを付すために用い得る蛍光成分としては、限定はしないが、フルオレセイン、例えばCy3、Cy5、Alexa 555、Bodipy630/650などのシアニン色素が挙げられる。当技術分野で既知のように、他の標識も用いることができる。
本発明の方法のこれらの実施形態において使用されるプライマー伸長反応では、ゲノムテンプレートは、典型的に、まず鎖解離条件に付される。例えば、しばらくの間、約80℃〜約100℃、通常は約90℃〜約95℃の範囲の温度に付し、次に、生じた、解離したテンプレート分子を、アニーリング条件下でプライマー分子に接触させる。ここで、テンプレートとプライマー組成物の温度を約20℃〜約80℃、通常は約37℃〜約65℃のアニーリング温度に下げる。ある実施形態では、“スナップ冷却(snap−cooling)”プロトコルが採用される。即ち、温度を、約1秒〜約30秒間、通常は約5秒〜約10秒間、アニーリング温度、即ち約4℃以下に下げる。
その結果生じる、アニーリングされたプライマー/テンプレート複合体を、次いで、所望の標識化核酸を製造するのに十分な温度にて、十分な時間、上述の試薬を含む反応混合物中に保持する。典型的には、インキュベーション温度は、約20℃〜約75℃、通常は約37℃〜約65℃の範囲である。インキュベーション時間は、典型的には約5分〜約18時間、通常は約1時間〜約12時間の範囲である。
上記プロトコルを用いて、少なくとも第1の核酸コレクション及び第2の核酸コレクションを、2つの異なるゲノムソース、例えば、参照及び試験ゲノムテンプレート、から製造する。上記のように、特定のアッセイプロトコル(例えば、2つの集団を同時に単一アレイにハイブリダイズさせるか、それぞれの集団を、異なるが、全く同じではないにしても実質的に同じである2つのアレイにハイブリダイズさせるかなど)に応じて、その集団を、同じか又は異なる標識により標識化することができる。従って、ある実施形態では、製造された標識化核酸の異なるコレクション、即ち集団が、全て同じ標識で標識化されていることが特徴であり、それによってそれらは区別し得るようには標識化されていない。他の実施形態では、製造された標識化核酸の異なるコレクション、即ち集団の特徴は、第1及び第2の標識が、典型的に互いに識別可能であることである。上記の製造されたコレクションの構成要素の長さは、典型的に、約100〜約10,000ntの範囲にあり、例えば、約100〜約1,000nt、約100〜約500nt等をはじめとする約200〜約10,000ntなどの範囲にある。
本発明の方法の次のステップでは、本発明の方法により製造された標識化核酸のコレクション、即ち集団を、表面に固定化された要素との核酸ハイブリダイゼーションが起こり得るような条件下で、複数の異なる表面に固定化させた要素(即ち、フィーチャー)に接触させる。当該コレクションは、同時に又は逐次的に、表面に固定化させた要素に接触させることができる。多くの実施形態では、当該組成物を、表面に固定化させた複数の要素、例えば、異なる配列を有する別個のヌクレオチドアレイ、に同時に接触させる。コレクション、即ち集団を標識化する方法に応じて、当該コレクション、即ち集団を、同じアレイ又は異なるアレイに接触させることができる。ここで、コレクション、即ち集団を、異なるアレイに接触させる場合、当該異なるアレイは、フィーチャーの寸法及び構成については、完全ではないにしても、実質的に互いに同じである。
本発明の特徴は、本発明の方法に用いるアレイフィーチャーを構成する、基材に固定化された核酸が、オリゴヌクレオチドであることである。オリゴヌクレオチドとは、長さが、約10〜約200ntの範囲にある核酸を意味し、約10又は約20nt〜約100ntのものが含まれる。ここで、多くの実施形態では、固定化核酸の長さは、約50〜約90nt又は約50〜約80ntであり、例えば約50〜約70ntなどである。
このような用途に用いられるアレイフィーチャーを構成するところの、表面に固定化された核酸は、実質的に任意のソースから得ることができる。典型的には、当該核酸は、対象とする染色体の代表的な場所、対象とする染色体領域、対象とする全ゲノム、cDNAライブラリー等から得られた配列を有する核酸分子であろう。
使用する表面固定化核酸の選択は、特定の疾患状態への特定の染色体又は染色体領域の関連性に関する予備的知識により左右される。国際出願第93/18186号パンフレットには、科学論文に記載されている染色体異常とそれに関連する疾患のリストが記載されている。あるいはまた、コピー数が頻繁に変化しやすい新しい領域を同定すべく、本発明の方法を用いて、全ゲノムスクリーニングを実施することができる。これらの実施形態では、表面に固定化された要素、即ちフィーチャーは、通常、ゲノム全体にわたって分布する場所を表す核酸を含む。このような実施形態では、解像度は様々であり、ある実施形態では、解像度は、少なくとも約500kbであり、例えば少なくとも約250kb、少なくとも約200kb、少なくとも約150kb、少なくとも約100kb、少なくとも約50kbなどであり、少なくとも約25kb、少なくとも約10kb以上が含まれる。ある実施形態では、重要なのは、約20kb〜約100kbの範囲の解像度であり、例えば約30kb〜約100kbであり、約40kb〜約75kbが含まれる。解像度とは、表面に固定化された要素、即ちフィーチャーに見出される、配列間のゲノム上の間隔を意味する。ある実施形態では(例えば、高い複雑度を有する多数のフィーチャーを用いる場合)、ゲノム内の全ての配列を、アレイに存在させることができる。ある実施形態では、解像度は、ゲノムの少なくとも一部についてであり、上記の数値だけでなく、約1kbごと、約2kbごと、約5kbごと、約10kbごととし得る。フィーチャーコレクションのフィーチャーにおいて表されるゲノムの異なる場所の間隔もまた、様々であってよく、サンプリングされた領域間で、たとえ同じでないにしても、その間隔が実質的に同じであるように、要望に応じて均等とも、あるいは均等でないようにもし得る。
いくつかの実施形態では、対象とする特定の染色体領域からの、予め同定された領域を、アレイ要素として用いる。当該領域は、ゲノミクスにおける世界的なイニシアチブの飛躍的な進歩の結果、入手できるようになってきている。ある実施形態では、アレイは、(前のアッセイで同定された)特定領域に“タイル張りされた”表面固定化オリゴヌクレオチドから構成されたフィーチャーを含み得る。それは、フィーチャーが、問題となる特定領域のいずれかの側、即ち、問題となる領域の5’か3’、において、定められた間隔にて見出されるゲノム配列及び問題となる領域に対応し、ここで、この間隔は均等であってもよいし、均等でなくてもよく、且つこの問題となる特定領域及びアッセイの目的に対し適応させ得ることを意味する。即ち、タイル張り密度は、問題となる特定領域及びアッセイの目的に応じて調整し得る。このような“タイル張りされた”アレイ、及びこれを用いるアッセイは、第1の解像度で対象となる領域を同定し、次いでより高次の解像度で当該領域をさらに分析すべく、例えば反復プロトコルにて、最初に同定した領域に対し適応させたタイル張りアレイを用いるような用途をはじめとする、多くの用途において有用である。従って、本発明の方法には少なくとも2回の反復処理が含まれ、本発明の方法の第1の反復処理では、対象となる領域を同定し、次の1回以上の反復処理では、タイル張りされた、表面固定化フィーチャーセット、例えば、改善された解像度又は代替の解像度の、を用いて当該領域をアッセイする。
対象となるのは、ゲノムのコード領域及び非コード領域の両方、(並びに転写されるが翻訳されない領域)であり、ここで、コード領域とは、mRNA産物へと転写され且つそれからタンパク質産物へと翻訳される、1つ又は複数のエクソンを有する領域を意味し、一方、非コード領域とは、エクソン領域の外にある任意の配列を意味し、この領域には、例えば、プロモーター、エンハンサー、イントロン、遺伝子間領域などの、制御配列が含まれ得る。ある実施形態では、少なくとも一部のフィーチャーに非コード領域を対象とさせ、他にコード領域を対象とさせることができる。ある実施形態では、全てのフィーチャーに非コード配列を対象とさせることができる。ある実施形態では、全てのフィーチャーにコード配列を対象とさせる、即ち、コード配列に対応するものとし得る。
ある実施形態では、別個のフィーチャーを構成するオリゴヌクレオチドは、所与の用途における使用に適するように、1つ以上の特定のパラメーターに従って設計されたものであり、ここで、代表的なパラメーターとしては、限定はしないが、長さ、融点(TM)、ゲノムの他の領域との非相同性、シグナル強度、ハイブリダイゼーション条件下における力学的特性、などが挙げられ、例えば、米国特許第6,251,588号明細書を参照されたい。参照することで、その開示内容を本明細書に取り入れることとする。ある実施形態では、フィーチャーオリゴヌクレオチドの全長が、ゲノム配列とハイブリダイズさせるのに使用されるが、他の実施形態では、固定化オリゴヌクレオチドの一部のみが、対象とするゲノムに存在する配列にハイブリダイズする配列を有する。例えば、オリゴヌクレオチドの一部が、テザーとして機能する場合である。例えば、所与のオリゴヌクレオチドは、30ntのテザーに結合した、30ntの長さのゲノム特異的配列を含むことができ、それによって、当該オリゴヌクレオチドは、長さが60merであり、一部、例えば30ntの長さ、のみがゲノム特異的である。
本発明の方法に用いられるフィーチャーである、表面固定化オリゴヌクレオチドは、固体担体に固定化される。各種固体担体の表面に核酸を固定化させる多くの方法が、当技術分野において知られている。例えば、固体担体は、膜、ガラス、プラスチック、あるいはビーズとし得る。所望の構成要素は、共有結合させたり、又は非特異的結合、吸着、物理吸着や化学吸着により非共有結合的に結合させたりすることができる。核酸の固体担体表面への固定化は、以下にさらに詳細に説明する。
多種多様の有機ポリマー及び無機ポリマー、また他の物質を、天然物質であれ合成物質であれ、固体表面の材料として使用することができる。具体的な固体表面としては、ニトロセルロース、ナイロン、ガラス、石英ガラス、ジアゾ化された膜(紙又はナイロン)、シリコーン、セルロース、及び酢酸セルロースが挙げられる。さらに、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンのようなプラスチック等も使用することができる。用い得る他の物質としては、紙、セラミックス、金属、准金属、半導体物質、陶性合金などが挙げられる。さらに、ゲルを形成する物質も使用することができる。このような物質としては、タンパク質(例えば、ゼラチン)、リポ多糖類、ケイ酸塩、アガロース及びポリアクリルアミドが挙げられる。固体表面が多孔性の場合、システムの性質に応じて、様々な孔径のものを用いることができる。
上述のように、アレイは、種々の異なるプロトコルを用いて製造することができる。ある実施形態では、重要なのは、in situ製造の場合の核酸前駆体ユニット(モノマーなど)、又は予め入手した核酸、のどちらかのパルスジェットによる滴下付着により調製されたアレイである。このような方法は、例えば、米国特許第6,242,266号、第6,232,072号、第6,180,351号、第6,171,797号、第6,323,043号明細書、Carenらによる1999年4月30日付けの米国特許出願公開第09/302,898号明細書、並びにそれらの中で引用されている参考文献をはじめとする、前述の引用文献に詳しく記載されている。前述のとおり、これらの参考文献は参照することで本明細書に取り入れることとする。本明細書において前述したように、他の滴下付着法を製造に用いることもできる。また、滴下付着法の代わりに、フォトリソグラフィーアレイ製造法を用いることができる。フィーチャー間領域は、特にそれらの特許明細書に記載されるフォトリソグラフィー法によりアレイを製造する場合、存在する必要は無い。ある実施形態では、特に重要であるのは、in situ製造プロトコルにより製造されるアレイである。
(上述の)本発明の方法においては、2つの液相コレクション内の特定の核酸配列のコピー数を、上述のように、当該コレクションを1つ又は複数の核酸アレイ、詳細にはオリゴヌクレオチドアレイとハイブリダイズさせることにより比較する。製造して得た、表面固定化二本鎖核酸(フィーチャーオリゴヌクレオチドと液相核酸とがハイブリダイズして構成される)から読み取られるハイブリダイゼーションのシグナル強度、及び強度比を測定する。フィーチャーに関するシグナル強度は、液相核酸集団のコピー数以外の要因による影響を受け得るため、ある実施形態では、別個の標識を有する2つの標識化された集団の存在下で分析を実施する。従って、特定の表面固定化要素に関してシグナル強度を比較することにより、所与の配列のコピー数を直接比較することができる。異なる表面固定化要素は、液相集団における異なる配列のコピー数を反映する。この比較によって、サンプルの各々が対象とする配列をあるコピー数にて含むが、各サンプルにおけるコピー数が異なっている場合の状態を明らかにすることができる。また、この比較によって、1つのサンプルが、対象とする配列のコピーを欠いており、他のサンプルが、対象とする配列の1つ又は複数のコピーを含む場合の状態も明らかにすることができる。
標準的なハイブリダイゼーション技術(高ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件及び洗浄条件を用いる)を用いて、核酸アレイのアッセイをすることができる。適切な方法は、CGH技術に関し記載する参考文献に記載されている(Kallioniemiらによる、Science 258:818−821 (1992)、及び国際公開第93/18186号パンフレット)。一般的な技術に関するいくつかの手引書を利用し得る、例えば、Tijssenによる、Hybridization with Nucleic Acid Probes, Parts I and II (Elsevier, Amsterdam 1993)。in situハイブリダイゼーションに適する方法に関する説明については、Gallらによる、Meth. Enzymol., 21:470−480 (1981)及びAngererらによる、in Genetic Engineering: Principles and Methods Setlow and Hollaender, Eds. Vol 7, pgs 43−65 (plenum Press, New York 1985)を参照されたい。また、米国特許第6,335,167号、第6,197,501号、第5,830,645号及び第5,665,549号明細書も参照されたい。これらの開示内容は、参照することで本明細書に取り入れることとする。
一般的に、核酸のハイブリダイゼーションには、以下の主なステップが包含される:(1)表面に固定化された核酸、即ちフィーチャーのアレイを設けること;(2)フィーチャーへのアクセス可能性を増大させ、非特異的結合を減少させるために、任意選択的に、予備ハイブリダイゼーション処理を行うこと;(3)典型的に高ストリンジェントな条件下で、核酸の混合物を固体表面上のフィーチャーとハイブリダイズさせること;(4)上記ハイブリダイゼーションで結合しなかった核酸断片を除去すべく、ハイブリダイゼーション後に洗浄を行うこと;及び(5)ハイブリダイズした核酸断片を検出すること。これらのそれぞれのステップにおいて使用される試薬並びにそれらの条件は、具体的用途に応じて異なる。
上記のように、ハイブリダイゼーションは、適切なハイブリダイゼーション条件下で行われ、必要に応じて、ストリンジェンシーを変更し得る。ある実施形態では、極めてストリンジェントなハイブリダイゼーション条件を採用することができる。本明細書で用いるとき、用語“極めてストリンジェントなハイブリダイゼーション条件”とは、相補的な結合要素間、即ち、固定化されたフィーチャーとサンプル中の相補的な液相核酸との間、における核酸結合複合体を、アレイの表面にて形成させるのに適合する条件をいう。これらの実施形態で採用し得る代表的な高ストリンジェントなアッセイ条件は、先に提示している。
上記のハイブリダイゼーションステップには、固定化されたフィーチャーと液相核酸サンプルを攪拌するステップが包含され得、ここで、攪拌は、任意の簡便なプロトコル、例えば、振盪、回転、スピン(spinning)などを用いて実施し得る。
ハイブリダイゼーションに続いて、典型的には、結合しなかった核酸を除去すべく、核酸が固定化された表面を洗浄する。洗浄は、任意の簡便な洗浄プロトコルを用いて実施し得る。この場合、洗浄条件は、上述のように、典型的にストリンジェントな条件である。
上述のように、ハイブリダイゼーション及び洗浄に続いて、固定化フィーチャー、例えばアレイの表面を読み取り得る標準的な方法を用いて、標識化核酸のアレイへのハイブリダイゼーションを検出する。生じた、ハイブリダイゼーション後のアレイの読み取りは、アレイ表面の結合複合体を検出すべく、アレイに光を照射し、それにより生じた蛍光の位置と強度をアレイフィーチャー毎に読み取ることによって達成し得る。例えば、この目的のために、(アジレントテクノロジー:カリフォルニア州パロアルト)より入手できるAGILENT MICROARRAY SCANNERのようなスキャナーを用いることができる。他の適切な装置及び方法は、Dorsalらによる米国特許出願公開第09/846125号明細書“Reading Multi−Featured Arrays”及び米国特許第6,406,849号明細書に記載されており、これらの参考文献は、参照することで本明細書に取り入れることとする。また、アレイは、上記以外の任意の他の方法や装置を用いて読みとることができ、他の読み取り方法としては、他の光学的方法(例えば、化学発光や電界発光標識の検出など)、又は電気的方法(米国特許第6,221,583号明細書等に開示されている方法で、各フィーチャーに電極を与え、そのフィーチャーにおけるハイブリダイゼーションを検出する)が挙げられる。間接的に標識化する場合、アレイの読み取りを可能にするような、適切な試薬を用いたアレイの後処理を採用することができる。例えば、表面プラズモン共鳴のような、いくつかの検出法は、核酸の標識化を全く行う必要が無く、いくつかの実施形態に適している。
読み取り、即ち評価によって得られる結果は、未処理結果(1つ又は複数のカラーチャンネルにおけるフィーチャー毎の蛍光強度の読み取り値など)であってもよいし、処理済結果、例えば、バックグラウンド測定値を差し引くことにより、又は所定の閾値に満たないフィーチャーの読み取り値を排斥することにより、及び/又はアレイから読み取られたパターンに基づいて結論(特定のフィーチャー配列がサンプル中に存在していたかどうか、又はパターンがサンプルを入手した生物体の特定の条件を示すかどうかなど)得られた結果など)を作成するなどして得られるもの、であってもよい。
ある実施形態では、本発明の方法は、本明細書では評価ステップとも称される、上述の検出ステップ及び抽出ステップのうち少なくとも1つから得られるデータ又は結果を離れた場所に送信するステップを包含する。“離れた場所”とは、アレイが存在し且つハイブリダイゼーションが起こる場所以外の場所を意味する。例えば、離れた場所は、同じ市の他の場所(例えば、オフィス、研究所など)であったり、又はは異なる市の他の場所、異なる州の他の場所、異なる国の他の場所等であったりし得る。従って、1つの事物が他から“離れている”と記載する場合、2つの事物は、少なくとも異なる建物にあり、また少なくとも1マイル又は10マイル、あるいは少なくとも100マイル離れているかもしれないことを意味する。
情報を“通信する”とは、適切な通信チャンネル(例えば、民営ネットワーク又は公共ネットワークなど)を介して、電気シグナルとして情報を表すデータを送信することをいう。事物を“転送する”とは、事物を物理的に輸送するか、あるいは他の方法(可能であれば)で輸送するかに関わらず、事物を或る場所から次の場所へ到達させる任意の方法をいい、少なくともデータの場合、データを保持する媒体を物理的に輸送するか、又はデータを通信することが包含される。データは、さらに評価及び/又は使用するために、離れた場所に送信することができる。データを送信するために、例えば、ファクシミリ、モデム、インターネットなどの、任意の簡便な遠距離通信方法を用いることができる。
上記方法に関するある実施形態の特徴は、所与の2つのサンプルの間で、対象とする配列の量に関し、単一コピー数の差や変化を検出するのに十分な感度を有することである。即ち、本発明の方法は、所与の2つのサンプル間における配列の単一コピー数の変化を検出することができる。従って、本発明の方法は、2つ以上のサンプル間において、1つ又は複数の配列のコピー数を比較する極めて感度の高い方法である。
有用性
上述した方法は、2つ以上の集団ににおいて見出される核酸配列のコピー数の比較が望まれる、どのような用途においても有用である。本発明の方法が役に立つ代表的な用途の一例は、第1の核酸分子コレクションにおける1つの核酸配列のコピー数を、第2のコレクションにおける同じ配列のコピー数と定量的に比較することである。本発明の方法は、異型接合的及び同型接合的な配列の欠失や配列の増幅、この状態は、特定の状態、例えば疾患状態の特徴であり得る、の両方を検出する際に有用である。
上述した方法は、2つ以上の集団ににおいて見出される核酸配列のコピー数の比較が望まれる、どのような用途においても有用である。本発明の方法が役に立つ代表的な用途の一例は、第1の核酸分子コレクションにおける1つの核酸配列のコピー数を、第2のコレクションにおける同じ配列のコピー数と定量的に比較することである。本発明の方法は、異型接合的及び同型接合的な配列の欠失や配列の増幅、この状態は、特定の状態、例えば疾患状態の特徴であり得る、の両方を検出する際に有用である。
従って、異常な核酸コピー数を比較し且つ疾患に関連した染色体異常をマッピングする方法において、本発明の実施形態を用いることができる。ある実施形態では、本発明の方法は、上記のように製造された、区別し得るように標識化された液相核酸をハイブリダイズさせるところの、固体担体に固定化された核酸を用いる用途において使用される。記載のハイブリダイゼーション実験の処理済結果を解析することによって、ゲノム中の核酸ドメイン、例えば遺伝子、の相対的コピー数に関する情報がもたらされる。
このような用途では、フィーチャーに結合し得る配列のコピー数が比較される。本発明の方法により検出し得るコピー数の変化は、異なる経路を経て起こり得る。例えば、コピー数は、例えば一般に癌の場合に生じるような、染色体領域の増幅又は欠失の結果として変化し得る。
本発明の方法が有用である代表的な用途は、さらに米国特許第6,335,167号、第6,197,501号、第5,830,645号、及び第5,665,549号明細書に記載されており、参照することでそれらの開示内容を本明細書に取り入れることとする。
キット
また、本発明に用いられるキットも提供する。当該キットは、その各々が、本法で用いられる1種以上の種々の試薬/組成物を含む複数の容器を含んで成り、ここで、このような試薬/組成物は、典型的に少なくとも固定化されたオリゴヌクレオチドフィーチャーのコレクションを含み、例えば、オリゴヌクレオチドフィーチャーを有する1つ又は複数のアレイ、及び標識化核酸の製造に用いる試薬、例えば、ランダムプライマー、バッファー、適切なヌクレオチド三リン酸(例えば、dATP、dCTP、dGTP、dTTP)、DNAポリメラーゼ、標識試薬、例えば標識化ヌクレオチド、等が挙げられる。キットが、CGH用途において用いるために特に設計されている場合、当該キットは、本発明の方法に従って、区別し得るように標識化された核酸から成る2つ以上のコレクションを製造するための標識試薬、フィーチャーアレイ、ハイブリダイゼーション溶液などをさらに含むことができる。
また、本発明に用いられるキットも提供する。当該キットは、その各々が、本法で用いられる1種以上の種々の試薬/組成物を含む複数の容器を含んで成り、ここで、このような試薬/組成物は、典型的に少なくとも固定化されたオリゴヌクレオチドフィーチャーのコレクションを含み、例えば、オリゴヌクレオチドフィーチャーを有する1つ又は複数のアレイ、及び標識化核酸の製造に用いる試薬、例えば、ランダムプライマー、バッファー、適切なヌクレオチド三リン酸(例えば、dATP、dCTP、dGTP、dTTP)、DNAポリメラーゼ、標識試薬、例えば標識化ヌクレオチド、等が挙げられる。キットが、CGH用途において用いるために特に設計されている場合、当該キットは、本発明の方法に従って、区別し得るように標識化された核酸から成る2つ以上のコレクションを製造するための標識試薬、フィーチャーアレイ、ハイブリダイゼーション溶液などをさらに含むことができる。
最後に、当該キットは、本発明の方法において当該キット要素を用いるための使用説明書をさらに含み得る。この使用説明書は、紙やプラスチックのような基材に印刷することができる。従って、この使用説明書は、添付文書として、キットの中に存在させてもよいし、キットやキット要素の容器のラベルに存在させる(即ち、包装又は副包装に付随させる)などしてもよい。他の実施形態では、この使用説明書は、適切なコンピュータにおいて読み取り可能な記憶媒体、例えば、CD−ROM、ディスクなどの形態で存在する電子的な保存データファイルとして存在する。
以下の実施例は、説明を目的として提示するものであり、限定する意はない。
実験
I. 結果及び考察
これらの実験には、異なる4種のアレイを使用した。第1の実験セットでは、以下の材料及び方法に記載のプロトコルに従って、男性(XY)及び女性(XX)のゲノムDNAを調製し、アジレント・テクノロジー社(Agilent Technologies)の60merのin situ合成オリゴヌクレオチドマイクロアレイ(アレイ1)にハイブリダイズさせた。このアレイは、NIH(全米バイオテクノロジー情報センター、アメリカ国立医学図書館、メリーランド州20894 ベセスダ ロックビルパイク8600 )のRef Seqデータベースからの、〜約7.9Kの遺伝子に関する遺伝子発現プロファイリング研究の目的で設計された60merのオリゴヌクレオチド配列を用いて、米国特許第6,444,268号明細書(参照することで、この開示内容を本明細書に取り入れることとする)に記載のプロトコルにより調製した。
I. 結果及び考察
これらの実験には、異なる4種のアレイを使用した。第1の実験セットでは、以下の材料及び方法に記載のプロトコルに従って、男性(XY)及び女性(XX)のゲノムDNAを調製し、アジレント・テクノロジー社(Agilent Technologies)の60merのin situ合成オリゴヌクレオチドマイクロアレイ(アレイ1)にハイブリダイズさせた。このアレイは、NIH(全米バイオテクノロジー情報センター、アメリカ国立医学図書館、メリーランド州20894 ベセスダ ロックビルパイク8600 )のRef Seqデータベースからの、〜約7.9Kの遺伝子に関する遺伝子発現プロファイリング研究の目的で設計された60merのオリゴヌクレオチド配列を用いて、米国特許第6,444,268号明細書(参照することで、この開示内容を本明細書に取り入れることとする)に記載のプロトコルにより調製した。
Cy5/Cy3(XY/XX)比については、X染色体(273個フィーチャー)、Y染色体(14個フィーチャー)もしくは全ての常染色体(7722個フィーチャー)から調製されたフィーチャーにおいて計算した。常染色体のフィーチャーにおける平均log2比は、0.02(+/−0.41)であり、X染色体のフィーチャーにおける平均log2比は、−0.87(+/−0.61)だった。この結果は、予測された比である0.0及び−1.0にそれぞれ好都合に匹敵する。アレイ上に存在するY染色体のフィーチャーについては、比の予測値は不明だが、これらの配列は男性のXYのDNAサンプル中に存在し、女性のXXサンプル中には存在しないので、1を超える値のはずである。こうして計算された比の平均値は非常に小さく、潜在的にゼロに近い。Y染色体に特異的な配列の平均log2比は1.30(+/−1.80)であることが認められた。
結腸癌細胞株Colo320は、周知の発癌遺伝子v−mycの増幅を含む。ゲノムDNAをこの細胞株から単離し、正常な女性のゲノム参照DNAと共に、アレイ1にハイブリダイズさせた。v−myc核酸のCy5/Cy3比は、正常な参照物と比べて、100倍もの増加を示した。この結果は、公表されている研究(Nat. Genet. 2001, 29:263−264)に記載されている他の手法により検出されたv−myc増幅の範囲内である。
60merオリゴヌクレオチドマイクロアレイの、ゲノム全域にわたって増幅領域及び欠失領域を検出及びマッピングする性能をさらにキャラクタリゼーションするために、第2のアレイ(アレイ2)を用いて、BAC aCGH法(上記のSnyijdersらによる)のような各種技術により以前にキャラクタリゼーションされた染色体異常を有するColo320やHT−29のような腫瘍細胞株中の変異コピー数を測定した。アレイ2は、17,000を超える転写物の発現プロファイリング用として設計され実証されている、60merのオリゴヌクレオチドフィーチャーから構成した。その参照チャンネルシグナルが162個のネガティブコントロールフィーチャーのシグナル強度の平均を上回る3つの標準偏差より小さい、97個のフィーチャーからのデータは廃棄した。さらに、2以上のゲノム配列と相同性があるもの(5175個のフィーチャー)、又は複数のエクソンにわたるもの(spanned multiple exons)(755個のフィーチャー)のいずれかを含む5950個のフィーチャーを除いたところ、X染色体上の373個を含む11066個のフィーチャーが残った。これらの細胞株中で検出された、以前キャラクタリゼーションされた染色体異常には、Colo320における、高レベル(log2比=6.4)のMYCの増幅(図4a)、並びにHT−29における、MYCコピー数が3倍(log2比=1.5)に上昇すると共に単一コピー8pの欠失した、アンプリコン領域8q23.1−q24.23(amplicon spanning 8q23.1−q24.23)が含まれていた(図4b)。
患者サンプルに関してオリゴヌクレオチドアレイCGH試験を行うために、1980年〜2003年に採取され且つNational Cooperative Human Tissue Network (CHTN)を介して入手した4種の軟部組織の肉腫をスクリーニングした。これらは、正常な女性の参照DNAと共に、アレイ2にハイブリダイズさせた。SAS、HDM1及びHMGICのような肉腫中において増幅する、公知のターゲットを含む染色体12q上のアンプリコンが、これらの腫瘍内で同定された(表1)。
アレイ3は、75kbの平均間隔でX染色体に分布する特有のゲノム配列を表すフィーチャーを含むものであった。また、当該アレイは、18q症候群患者由来の細胞株において染色体内の単一コピーの欠失を検出し且つマッピングする能力を評価するために、染色体18qに沿って約50kbの平均間隔で特有のゲノム配列を表す1653個のフィーチャーを含むものであった。細胞遺伝学的にマッピングされた染色体18q(米国特許第6,465,182号明細書)の欠失を含む18q症候群患者由来の二倍体細胞株からのDNA(1つのXX及び3つのXY)を、正常なXX参照DNAと共に、アレイ3に共ハイブリダイズさせた。当該アレイに関しては、X染色体からの2116個のフィーチャーのうち38個及び18qからの1653個のフィーチャーのうち14個は、11個のハイブリダイゼーション体のうち少なくとも6個において、参照チャンネルにおけるネガティブコントロールフィーチャーの3つの標準偏差値をバックグラウンドレベルに加えた値よりも低い平均シグナルを有していたため、重要でないと考えられた。3つのXY及び1つのXXを有する18q症候群患者に関する、デュプリケートハイブリダイゼーション(duplicate hybridization)からのX染色体フィーチャーの比の調査により、平均中央log2比の値は、XY/XXについては−0.68、XX/XXについては−0.04であることが分かった(図5)。XY/XXとXX/XXとを区別するX染色体フィーチャー比間の最良の閾値は、フィーチャーごとに、85%を超えるXY対XXにおけるコールレート(call rate)を可能にする。それぞれの細胞株において、18q上の単一コピーの欠失を検出し、ブレークポイント領域の場所を、公知の細胞遺伝学的バンド内において視覚的且つ数値的に特定した(図6)(Silvermanらによる、Human Genet. (1995) 56:926−937)。最初のアッセイにおける、120kb内のブレークポイントは、デュプリケートハイブリダイゼーションにおいて観察され、高い再現性を示した。同型接合的欠失を検出し且つ測定する能力を試験するために、フィーチャー含有量が発現遺伝子領域に偏ったフィーチャーを有する、染色体16全域に及ぶ、5464個のフィーチャーを含むアレイ4を利用した。同型接合的欠失を16p12及び16q23(Snijdersらによる、Nat Genet. (2001) 29(3):p. 263−4; Paigeらによる、Cancer Res. (2000) 60: p 1690−7)に含む、よくキャラクタリゼーションされた結腸癌細胞株である、HCT116からのゲノムDNAに、正常な女性のDNAと共に、それらを共ハイブリダイズさせた(図7)。我々は、同型接合的欠失の領域と一致するCGH比を有する、染色体16上の2つの領域を観察し、これらの欠失の場所を、単一遺伝子座:16p12.2(欠失A)A2BP1;16q23.1(欠失B)WWOXに特定することができた。
上記の結果によって、in situ合成した60merオリゴヌクレオチドアレイが、単一コピー欠失や同型接合的欠失をはじめとするゲノムの損傷、並びに種々のアンプリコンについて、各種組織ソースからの全ゲノムをターゲットとして用いて、再現性のある検出を実施し得ることが実証された。オリゴヌクレオチドアレイに固有の無類の設計柔軟性を考えれば、このアレイが、複雑度の低減されていないサンプルにおけるコピー数異常をキャラクタリゼーションするのに用い得るというここでの実証は、当該技術が、他の用途において、癌及び遺伝子疾患の研究や診断に対し標準的なツールとして採用されるであろうことを示している。
II.材料及び方法
A.ゲノムDNA
プロメガ社(ウィスコンシン州マディソン)から、正常な男性46、即ちXYのDNA、及び正常な女性46、即ちXXのDNAよりゲノムDNAを入手した。細胞株:47、即ちXXX(レポジトリー番号:GM04626)、48、即ちXXXX(GM01415D)、49、即ちXXXXX(GM05009C)及び18q欠失症候群細胞株(GM16447,16449,16451,16453,16455及び50122)は、国立一般医科学研究所(NIGMS)のHuman Genetic Cell Repositoryのものであり、Coriell Institute of Medical Researchより入手した。結腸癌細胞株(COLO 320DM、HT29及びHCT−116)及び乳癌細胞株(MDA−MB−231及びMDA−MB−453)は、American Type Culture Collectionより入手した。それぞれの細胞株は、供給者により指示された条件下で生育させた。ゲノムDNAは、DNeasy Tissue Kit (キアゲン社、メリーランド州ジャーマンタウン)を用いて、それぞれの細胞株より調製した。腫瘍の生検試料については、National Cooperative Human Tissue Network(CHTN)を介して入手した、1980年〜2003年のものを収集した。細胞のトータルDNAは、標準的なTRIzol Reagent(インビトロゲン社、メリーランド州ガイサースバーグ)抽出技術を用いて、新鮮な凍結した腫瘍試料から単離し、さらに、標準的なクロロホルム−フェノール抽出技術を用いて精製した。
A.ゲノムDNA
プロメガ社(ウィスコンシン州マディソン)から、正常な男性46、即ちXYのDNA、及び正常な女性46、即ちXXのDNAよりゲノムDNAを入手した。細胞株:47、即ちXXX(レポジトリー番号:GM04626)、48、即ちXXXX(GM01415D)、49、即ちXXXXX(GM05009C)及び18q欠失症候群細胞株(GM16447,16449,16451,16453,16455及び50122)は、国立一般医科学研究所(NIGMS)のHuman Genetic Cell Repositoryのものであり、Coriell Institute of Medical Researchより入手した。結腸癌細胞株(COLO 320DM、HT29及びHCT−116)及び乳癌細胞株(MDA−MB−231及びMDA−MB−453)は、American Type Culture Collectionより入手した。それぞれの細胞株は、供給者により指示された条件下で生育させた。ゲノムDNAは、DNeasy Tissue Kit (キアゲン社、メリーランド州ジャーマンタウン)を用いて、それぞれの細胞株より調製した。腫瘍の生検試料については、National Cooperative Human Tissue Network(CHTN)を介して入手した、1980年〜2003年のものを収集した。細胞のトータルDNAは、標準的なTRIzol Reagent(インビトロゲン社、メリーランド州ガイサースバーグ)抽出技術を用いて、新鮮な凍結した腫瘍試料から単離し、さらに、標準的なクロロホルム−フェノール抽出技術を用いて精製した。
C.サンプルの標識化
各CGHハイブリダイゼーションに関しては、参照(46、XX、女性)サンプル及びそれに対応するAluI(12.5ユニット)及びRsaI(12.5ユニット)(プロメガ社)を含む実験サンプルからのゲノムDNA 20μgを、消化した。消化処理は全て37℃で最低2時間行い、アガロースゲル分析によりその消化を確認した。次いで、個々の参照サンプル及び実験サンプルを、Qiaquick PCR Cleanup Kit(キアゲン社)を用いて、ろ過した。標識化反応は、精製した制限DNA(6μg)とBioprime labeling kit(インビトロゲン社)を用い、製造者の指示に従って、それぞれ120μMのdATP、dGTP及びdTTP、60μMのdTTP、及び実験サンプルには60μMのCy5−dUTPを、又は46、XX、女性の参照サンプル(パーキン−エルマー社、マサチューセッツ州ボストン)には60μMのCy3−dUTPを含む、容量50μlの変性dNTPプールの中で行った。標識化された核酸を、次に、Centricon YM−30 filter (ミリポア社、マサチューセッツ州ベッドフォード)を用いてろ過した。実験核酸及び参照核酸は、ハイブリダイゼーションごとにプールし、50μgのhuman Cot−1 DNA (インビトロゲン社)、100μgの酵母tRNA(インビトロゲン社)及び1Xハイブリダイゼーションコントロール核酸(SP310、オペロン社)と混合した。この核酸混合物を精製し、次いで、Centricon YM−30カラムを用いて濃縮し、最終容量が250μlとなるように再懸濁させた。次いで、等量のAgilent 2X in situ Hybridization Bufferと混合した。
各CGHハイブリダイゼーションに関しては、参照(46、XX、女性)サンプル及びそれに対応するAluI(12.5ユニット)及びRsaI(12.5ユニット)(プロメガ社)を含む実験サンプルからのゲノムDNA 20μgを、消化した。消化処理は全て37℃で最低2時間行い、アガロースゲル分析によりその消化を確認した。次いで、個々の参照サンプル及び実験サンプルを、Qiaquick PCR Cleanup Kit(キアゲン社)を用いて、ろ過した。標識化反応は、精製した制限DNA(6μg)とBioprime labeling kit(インビトロゲン社)を用い、製造者の指示に従って、それぞれ120μMのdATP、dGTP及びdTTP、60μMのdTTP、及び実験サンプルには60μMのCy5−dUTPを、又は46、XX、女性の参照サンプル(パーキン−エルマー社、マサチューセッツ州ボストン)には60μMのCy3−dUTPを含む、容量50μlの変性dNTPプールの中で行った。標識化された核酸を、次に、Centricon YM−30 filter (ミリポア社、マサチューセッツ州ベッドフォード)を用いてろ過した。実験核酸及び参照核酸は、ハイブリダイゼーションごとにプールし、50μgのhuman Cot−1 DNA (インビトロゲン社)、100μgの酵母tRNA(インビトロゲン社)及び1Xハイブリダイゼーションコントロール核酸(SP310、オペロン社)と混合した。この核酸混合物を精製し、次いで、Centricon YM−30カラムを用いて濃縮し、最終容量が250μlとなるように再懸濁させた。次いで、等量のAgilent 2X in situ Hybridization Bufferと混合した。
D.オリゴヌクレオチドマイクロアレイ処理
アレイに対するハイブリダイゼーションを行う前に、500μlのハイブリダイゼーション混合物を、100℃にて1.5分間変性させ、次いで37℃にて30分間インキュベーションした。沈殿物を除去すべく、当該混合物を、14000g以上で、5分間、遠心分離し、少量の残渣容量(5μl以下)を残し、新しいチューブに移した。Agilent microarray hybridization chamberを用いて、サンプルをアレイに適用し、ハイブリダイゼーションを、14〜18時間、65℃にて、Robbins Scientific rotating oven内で、4rpmにて行った。次に、当該アレイを、0.5×SSC/0.005% Triton X 102(洗浄液1)中で、65℃にてばらばらにし、その後、洗浄液1中で、室温にて10分間洗浄し、次いで0.1×SSC/0.005% Triton X 102(洗浄液2)中で、室温にて5分間洗浄した。スライドを乾燥させ、Agilent 2565AA DNA microarray scannerを用いてスキャンした。
アレイに対するハイブリダイゼーションを行う前に、500μlのハイブリダイゼーション混合物を、100℃にて1.5分間変性させ、次いで37℃にて30分間インキュベーションした。沈殿物を除去すべく、当該混合物を、14000g以上で、5分間、遠心分離し、少量の残渣容量(5μl以下)を残し、新しいチューブに移した。Agilent microarray hybridization chamberを用いて、サンプルをアレイに適用し、ハイブリダイゼーションを、14〜18時間、65℃にて、Robbins Scientific rotating oven内で、4rpmにて行った。次に、当該アレイを、0.5×SSC/0.005% Triton X 102(洗浄液1)中で、65℃にてばらばらにし、その後、洗浄液1中で、室温にて10分間洗浄し、次いで0.1×SSC/0.005% Triton X 102(洗浄液2)中で、室温にて5分間洗浄した。スライドを乾燥させ、Agilent 2565AA DNA microarray scannerを用いてスキャンした。
E.画像及びデータ分析
マイクロアレイの画像は、Agilent Feature Extraction software version 6.1.1を用いて解析した。局所加重直線回帰カーブフィット(locally weighted linear regression curve fit: LOWESS)法(http://www.chem.agilent.com/temp/rad506EE/00036948.pdf.)を用いて、色素を標準化するために、二倍体の常染色体からの60merフィーチャーのみを用いる以外は、デフォルト設定を使用した。アレイ2、3及び4は、フィーチャー配列のサブセット用に、複製フィーチャーを含むものであった。これらの複製フィーチャーに関しては、外れ値を除外した後、両チャンネルについて個別にバックグラウンドを差し引いたシグナルの平均及び標準偏差を算出した。外れ値フィーチャーの除外は、中央値からIQR(四分範囲)1.5の限度に基づいて行った。
マイクロアレイの画像は、Agilent Feature Extraction software version 6.1.1を用いて解析した。局所加重直線回帰カーブフィット(locally weighted linear regression curve fit: LOWESS)法(http://www.chem.agilent.com/temp/rad506EE/00036948.pdf.)を用いて、色素を標準化するために、二倍体の常染色体からの60merフィーチャーのみを用いる以外は、デフォルト設定を使用した。アレイ2、3及び4は、フィーチャー配列のサブセット用に、複製フィーチャーを含むものであった。これらの複製フィーチャーに関しては、外れ値を除外した後、両チャンネルについて個別にバックグラウンドを差し引いたシグナルの平均及び標準偏差を算出した。外れ値フィーチャーの除外は、中央値からIQR(四分範囲)1.5の限度に基づいて行った。
上記の結果及び考察によって、CGHを実施する新しい方法が提供されることが実証された。固定化されたオリゴヌクレオチドフィーチャーを用いることに起因する本発明の利点として、限定はしないが、(a)最大のハイブリダイゼーション親和性を維持しつつ、クロス−ハイブリダイゼーションを最小にする、短いフィーチャーオリゴヌクレオチドを使用できること;(b)より低いバックグラウンド、及びそれによるより低い検出限界;(c)コード領域及び非コード領域の両方における解像度の増加;(d)複雑度を低減させた核酸コレクションのスクリーニングやアッセイを行う必要性の排除(従って、望ましくない選択的増強の可能性が伴う、複雑度を低減させるプロトコル、例えば選択的増幅、を用いる必要性の排除);(e)実質的に、ゲノム上のいかなる場所においてもDNAの変化を検出できること;などが挙げられる。従って、本発明の方法は、当技術分野に著しく貢献するものである。
本明細書で引用した全ての刊行物及び特許出願は、参照することで取り入れることとなる個々の刊行物又は特許出願が詳細且つ個別に記載されているかのように、参照することで本明細書に取り入れることとする。刊行物の引用は、本出願日前のその開示内容を示すことを目的とするものであって、本発明が、これら刊行物に対し、先行発明の理由で先行する資格が無いことを認めるものと解釈されるべきでない。
明確な理解を目的として、上記発明について図解や実施例を用いてある程度詳しく説明してきたが、本発明の教示を踏まえて、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、任意の変更及び改良を実施し得ることは、当業者にはすぐに分かるであろう。
Claims (49)
- 少なくとも2つのゲノムソースにおいて、少なくとも1つの核酸配列のコピー数を比較する方法であって、
(a)少なくとも、第1ゲノムソースからの第1の核酸分子コレクションと、第2ゲノムソースからの第2の核酸分子コレクションとを調製すること、ここで、前記第1及び第2のコレクションは、低減されていない複雑度を有する;
(b)前記第1及び第2の核酸分子コレクションを、固体担体の表面に結合させた、1つ又は複数の別個のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素に接触させること;及び
(c)前記第1及び第2の核酸分子コレクションのフィーチャー要素への結合を評価して、前記少なくとも2つのゲノムソースにおいて、少なくとも1つの核酸配列のコピー数を比較すること、
を包含する方法。 - 前記オリゴヌクレオチドフィーチャー要素が、長さ約20nt〜約200ntの寸法の核酸を含んで成る、請求項1に記載の方法。
- 前記核酸の寸法が、長さ約20〜約100ntの範囲である、請求項2に記載の方法。
- 前記核酸の寸法が、長さ約40〜約80ntの範囲である、請求項3に記載の方法。
- 固体担体の表面に結合させた前記複数のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素が、少なくともゲノムの一部にわたって分布する位置を表す配列を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記位置が、少なくともゲノムの一部にわたって均等な間隔を有する、請求項5に記載の方法。
- 前記位置が、少なくともゲノムの一部にわたって不均等な間隔を有する、請求項5に記載の方法。
- 固体担体の表面に結合させた前記複数のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素が、少なくとも約20Kb毎にゲノムをサンプリングする、請求項1に記載の方法。
- 固体担体の表面に結合させた前記複数のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素が、少なくとも約2Kb毎に、少なくともゲノムの一部をサンプリングする、請求項1に記載の方法。
- 前記第1及び第2のコレクションの前記核酸が、長さ約100〜約10000ntの範囲である、請求項1に記載の方法。
- 前記第1及び第2のコレクションの前記核酸が、長さ約100〜約1000ntの範囲である、請求項10に記載の方法。
- 前記核酸コレクションの各々が、前記ゲノムソースをゲノムテンプレートとして用いたプライマー伸長反応によって調製される、請求項1に記載の方法。
- 前記接触を、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で起こす、請求項1に記載の方法。
- 前記核酸コレクションを、同じ複数の別個のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素に接触させる、請求項1に記載の方法。
- 前記核酸コレクションを、識別し得るように標識化する、請求項14に記載の方法。
- 核酸コレクションの各々を、2つの異なる、複数の別個のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素に、別々に接触させる、請求項1に記載の方法。
- 前記複数の別個のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素が、ゲノムの非コード領域に対応する別個のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素を含んで成る、請求項1に記載の方法。
- 前記複数の別個のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素が、ゲノムのコード領域に対応する別個のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素を含んで成る、請求項1に記載の方法。
- 前記固体担体が、平面基材である、請求項1に記載の方法。
- 前記平面基材が、ガラスである、請求項1に記載の方法。
- 前記複雑度の低減されていないコレクションが、少なくともそのゲノムソースの約10%の複雑度を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記複雑度の低減されていないコレクションが、少なくともそのゲノムソースの約25%の複雑度を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記複雑度の低減されていないコレクションが、少なくともそのゲノムソースの約50%の複雑度を有する、請求項1に記載の方法。
- 固体の表面に結合させた前記複数の別個のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素が、アレイを構成する、請求項1に記載の方法。
- 前記方法が、前記第1の核酸コレクションと前記第2の核酸コレクションとの間において、1つのコピーの欠失を検出することができる、請求項1に記載の方法。
- 低減されたゲノム領域をより高い頻度でサンプリングする、固体担体の表面に結合している第2の複数の別個のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素を用いて、(a)〜(c)のステップを繰り返すことをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記方法が、前記評価による結果を第1の場所から第2の場所に送信する、データ送信ステップをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記第2の場所が、離れた場所である、請求項27に記載の方法。
- 請求項1に記載の方法により得られた読み取り結果を示すデータを受信することを包含する方法。
- 少なくとも2つのゲノムソースにおいて、少なくとも1つの核酸配列のコピー数を比較する方法であって、
(a)少なくとも、第1ゲノムソースからの第1の核酸分子コレクションと、第2ゲノムソースからの第2の核酸分子コレクションとを調製すること、ここで、前記第1及び第2のコレクションの各々は、プライマー伸長反応において、ゲノムソースと共にランダムプライマーセットを用いることによって調製される;
(b)前記第1及び第2の核酸分子コレクションを、固体担体の表面に結合させた1つ又は複数のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素に接触させること;及び
(c)前記少なくとも2つのゲノムソースにおける、少なくとも1つの核酸配列のコピー数を比較するために、前記第1及び第2の核酸分子コレクションのオリゴヌクレオチドフィーチャー要素への結合を評価すること、
を含んでなる方法。 - 前記プライマーセットが、長さYのプライマーから構成されており、且つ前記セットに存在する異なるプライマー配列の総数が4Yである、請求項30に記載の方法。
- Yが、3〜25の範囲にある、請求項31に記載の方法。
- 前記オリゴヌクレオチドフィーチャー要素が、長さ約20nt〜約200ntの寸法の核酸を含んで成る、請求項30に記載の方法。
- 前記核酸の寸法が、長さ約20〜約100ntの範囲である、請求項33に記載の方法。
- 前記核酸の寸法が、長さ約40〜約80ntの範囲である、請求項34に記載の方法。
- 固体担体の表面に結合させた前記複数のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素が、少なくともゲノムの一部にわたって分布する位置を表す配列を含む、請求項30に記載の方法。
- 前記位置が、少なくともゲノムの一部にわたって均等な間隔を有する、請求項36に記載の方法。
- 前記位置が、少なくともゲノムの一部にわたって不均等な間隔を有する、請求項36に記載の方法。
- 固体担体の表面に結合させた前記複数のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素が、少なくとも約20kb毎にゲノムをサンプリングする、請求項30に記載の方法。
- 前記第1及び第2のコレクションの前記核酸が、長さ約100〜約10000ntの範囲である、請求項30に記載の方法。
- 前記接触を、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で起こす、請求項30に記載の方法。
- 固体の表面に結合させた前記複数の別個のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素が、アレイを構成する、請求項30に記載の方法。
- 前記方法が、前記第1の核酸コレクションと前記第2の核酸コレクションとの間において、1つのコピーの欠失を検出することができる、請求項30に記載の方法。
- 低減されたゲノム領域をより高い頻度でサンプリングする、固体担体の表面に結合している第2の複数の別個のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素を用いて、(a)〜(c)のステップを繰り返すことをさらに包含する、請求項30に記載の方法。
- 2つ以上のゲノムにおいて、少なくとも1つの核酸配列の相対的なコピー数を比較する際に用いるためのキットであって、
(a)固体担体の表面に結合させた複数の別個のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素;及び
(b)請求項1に記載の方法を実施するための使用説明書
を含む、キット。 - 前記キットが、ランダムプライマーセットをさらに含んで成る、請求項45に記載のキット。
- 前記キットが、識別可能な標識を有する、第1及び第2の核酸標識試薬をさらに含んで成る、請求項45に記載のキット。
- 前記識別可能な標識が、識別可能な蛍光標識である、請求項45に記載のキット。
- 固体の表面に結合させた前記複数の別個のオリゴヌクレオチドフィーチャー要素が、アレイを構成する、請求項45に記載のキット。
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