JP2006506559A - 繊維柔軟化剤システムを含む繊維性構造体 - Google Patents
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Abstract
繊維柔軟化剤システムを含む繊維性構造体、そのような繊維性構造体及びそのような繊維性構造体を含む衛生ティッシュ製品の作成方法が提供される。
Description
本発明は、繊維性構造体、特に衛生ティッシュ製品に組み込まれる繊維性構造体に関する。より具体的には、本発明は、繊維柔軟化剤システムを含む繊維性構造体及びそのような繊維性構造体を作製する方法に関する。
従来の衛生ティッシュ製品は、典型的には柔軟化剤などの繊維柔軟化剤を含有する繊維性構造体を組み込んでいる。繊維柔軟化剤は、それらが組み込まれている繊維性構造体の不透明度を低減させる。
したがって、繊維柔軟化剤システムによる繊維性構造体の不透明度の純変化が、繊維柔軟化剤システムの個々の構成成分による繊維性構造体の不透明度の純変化より大きい、繊維柔軟化剤システムを含有する繊維性構造体に対する要求がある。
本発明は、繊維柔軟化剤システムを含む繊維性構造体を提供することにより、上述の要求を満たす。
本発明の一態様において、繊維、好ましくはセルロース性繊維と繊維柔軟化剤システムによる繊維性構造体の不透明度の純変化が、繊維柔軟化剤システムの個々の構成成分による繊維性構造体の不透明度の純変化より大きい、繊維柔軟化剤を含む繊維柔軟化剤システムが提供される。
本発明の更に別の態様において、以下の:
a)繊維性構造体を準備する工程;
b)繊維柔軟化剤を含む繊維柔軟化剤システムと前記繊維性構造体を接触させた結果、前記繊維柔軟化剤システムによる前記繊維性構造体の不透明度の変化が、前記繊維柔軟化剤システムの個々の構成成分による前記繊維性構造体の不透明度の純変化より大きくなる工程と;を含む繊維性構造体を作成する方法が提供される。
a)繊維性構造体を準備する工程;
b)繊維柔軟化剤を含む繊維柔軟化剤システムと前記繊維性構造体を接触させた結果、前記繊維柔軟化剤システムによる前記繊維性構造体の不透明度の変化が、前記繊維柔軟化剤システムの個々の構成成分による前記繊維性構造体の不透明度の純変化より大きくなる工程と;を含む繊維性構造体を作成する方法が提供される。
本発明の更に別の態様において、本発明による方法によって作成された繊維性構造体が提供される。
本発明の更にまた別の態様において、本発明による繊維性構造体を含む単プライ又は多プライの衛生ティッシュ製品が提供される。
したがって、本発明は、繊維柔軟化剤を含む繊維柔軟化剤システムを含む繊維性構造体、そのような繊維性構造体を作成する方法、及びそのような繊維性構造体を含む衛生ティッシュ製品を提供する。
(定義)
本明細書で使用する時、「繊維」は、その見かけの幅より非常に大きい見かけの長さを有する、すなわち長さ対直径の比が少なくとも約10である、細長い微粒子を意味する。より具体的には、本明細書で使用する時、「繊維」は抄紙用繊維を指す。本発明は、多様な抄紙用繊維、例えば天然繊維又は合成繊維、あるいはあらゆるその他の好適な繊維及びそれらのあらゆる組み合わせなどを使用することを企図する。本発明で有用な抄紙用繊維には、木材パルプ繊維として一般的に既知のセルロース繊維が挙げられる。利用可能な木材パルプには、クラフトパルプ、亜硫酸パルプ、及び硫酸塩パルプなどの化学パルプ、並びに例えば、砕木パルプ、サーモメカニカルパルプ、及び化学的に改質したサーモメカニカルパルプなどのメカニカルパルプが挙げられる。しかしながら、化学パルプから作成されたティッシュシートには触知できる優れた柔軟性が付与されることから、それらが好ましいことがある。落葉樹(以下、「広葉樹」とも呼ばれる)及び球果植物(以下、「針葉樹」とも呼ばれる)の両方に由来するパルプを使用してもよい。広葉樹の繊維及び針葉樹の繊維は、混合、あるいは、層状ウェブを提供するために層状に堆積することができる。米国特許第4,300,981号及び同第3,994,771号明細書が、広葉樹及び針葉樹の繊維の層化を開示する目的で、本明細書に組み込まれる。また、上記分類のいずれか又はすべて、並びに始めの抄紙を容易にするために使用された充填剤及び接着剤などの他の非繊維材料、を含有してもよいリサイクル紙に由来する繊維も、本発明に利用できる。上記に加えて、ポリマー類、具体的にはヒドロキシルポリマー類から作成される繊維及び/又は長繊維を本発明に使用してもよい。好適なヒドロキシルポリマー類の非限定的な例としては、ポリビニルアルコール、デンプン、デンプン誘導体類、キトサン、キトサン誘導体類、セルロース誘導体類、ゴム類、アラビナン類、ガラクタン類、及びこれらの混合物が挙げられる。
本明細書で使用する時、「繊維」は、その見かけの幅より非常に大きい見かけの長さを有する、すなわち長さ対直径の比が少なくとも約10である、細長い微粒子を意味する。より具体的には、本明細書で使用する時、「繊維」は抄紙用繊維を指す。本発明は、多様な抄紙用繊維、例えば天然繊維又は合成繊維、あるいはあらゆるその他の好適な繊維及びそれらのあらゆる組み合わせなどを使用することを企図する。本発明で有用な抄紙用繊維には、木材パルプ繊維として一般的に既知のセルロース繊維が挙げられる。利用可能な木材パルプには、クラフトパルプ、亜硫酸パルプ、及び硫酸塩パルプなどの化学パルプ、並びに例えば、砕木パルプ、サーモメカニカルパルプ、及び化学的に改質したサーモメカニカルパルプなどのメカニカルパルプが挙げられる。しかしながら、化学パルプから作成されたティッシュシートには触知できる優れた柔軟性が付与されることから、それらが好ましいことがある。落葉樹(以下、「広葉樹」とも呼ばれる)及び球果植物(以下、「針葉樹」とも呼ばれる)の両方に由来するパルプを使用してもよい。広葉樹の繊維及び針葉樹の繊維は、混合、あるいは、層状ウェブを提供するために層状に堆積することができる。米国特許第4,300,981号及び同第3,994,771号明細書が、広葉樹及び針葉樹の繊維の層化を開示する目的で、本明細書に組み込まれる。また、上記分類のいずれか又はすべて、並びに始めの抄紙を容易にするために使用された充填剤及び接着剤などの他の非繊維材料、を含有してもよいリサイクル紙に由来する繊維も、本発明に利用できる。上記に加えて、ポリマー類、具体的にはヒドロキシルポリマー類から作成される繊維及び/又は長繊維を本発明に使用してもよい。好適なヒドロキシルポリマー類の非限定的な例としては、ポリビニルアルコール、デンプン、デンプン誘導体類、キトサン、キトサン誘導体類、セルロース誘導体類、ゴム類、アラビナン類、ガラクタン類、及びこれらの混合物が挙げられる。
本明細書で使用する時、「衛生ティッシュ製品」とは、排尿及び排便後の清浄のための拭取り用具(トイレットペーパー)、耳鼻咽喉科学的な(otorhinolaryngolical)排泄物のための拭取り用具(顔用ティッシュ)として、並びに吸収及び洗浄のための多機能の使用(吸収性タオル)に有用な、柔軟で低密度(すなわち、約0.15g/cm3未満)のウェブを意味する。
本明細書で使用する時、「坪量」は、lbs/3000ft2(454g/278m2)又はg/m2で報告されるサンプルの単位面積当りの重量である。坪量は、特定の面積(m2)の1又はそれ以上のサンプルを用意し、本発明による繊維性構造体であるサンプル及び/又はそのような繊維性構造体を含む紙製品を、0.01gの最小感度を有する上皿天秤で秤量することにより測定される。天秤は、風防を使用することにより、気流及びその他の外乱から保護される。天秤の表示が安定した時に、重量が記録される。平均重量(g)が計算され、サンプルの平均面積(m2)坪量(g/m2)は、平均重量(g)をサンプルの平均面積(m2)で除算することにより算出される。
本明細書で使用する時、「重量平均分子量」は、「コロイド及び界面A、物理化学及び工学の状況」((Colloids and Surfaces A.Physico Chemical & Engineering Aspects)162、2000、107−121頁)に見出されるプロトコルにしたがって、ゲル浸透クロマトグラフィーを用いて決定される重量平均分子量を意味する。
本明細書で使用する時、「プライ」(単数又は複数)は、他のプライと実質的に隣接した向かい合わせの関係に任意に配置されて、多プライの繊維性構造体を形成する、個々の繊維性構造体を意味する。また、単一の繊維性構造体は、例えばそれ自体の上に折り畳まれることにより、効果的に2つの「プライ」又は多「プライ」を形成できると考えられる。
本明細書で使用する時、「純粋な繊維性構造体」及び/又は「純粋な形態の繊維性構造体」は、繊維のみからなる繊維性構造体を意味する。
本明細書で使用する時、「純粋な繊維性構造体の不透明度」は、以下に説明される不透明度試験にしたがって決定される、純粋な繊維性構造体の、結果生じる不透明度を意味する。
本明細書で使用する時、「繊維柔軟化剤システムによって生じる繊維性構造体の不透明度の純変化」は、繊維柔軟化剤システムを含む繊維性構造体の不透明度と純粋な形態の繊維性構造体の不透明度との差を意味する。
本明細書で使用する時、「繊維柔軟化剤システムの個々の構成成分による繊維性構造体の不透明度の純変化」は、繊維柔軟化剤システムの単一の個々の構成成分をそれぞれ含む繊維性構造体の不透明度と純粋な形態の繊維性構造体の不透明度との差の合計を意味する。
本明細書において考察されるように、繊維柔軟化剤システムによる繊維性構造体の不透明度の純変化は、繊維柔軟化剤システムの個々の構成成分による繊維性構造体の不透明度の純変化より大きい。
明確にするための非限定的な例では、繊維柔軟化剤システムによる繊維性構造体の不透明度の純変化は−0.3%ポイントであり、繊維柔軟化剤システムの個々の構成成分による繊維性構造体の不透明度の純変化は−0.5%ポイントである。繊維柔軟化剤システムによる繊維性構造体の不透明度の純変化が、繊維柔軟化剤システムの個々の構成成分による繊維性構造体の不透明度の純変化より大きいため、この繊維性構造体は本発明の範囲に含まれると考えられる。
別の非限定的な例では、繊維柔軟化剤システムによる繊維性構造体の不透明度の純変化は+0.2%ポイントであり、繊維柔軟化剤システムの個々の構成成分による繊維性構造体の不透明度の純変化は−0.5%ポイントである。繊維柔軟化剤システムによる繊維性構造体の不透明度の純変化が、繊維柔軟化剤システムの個々の構成成分による繊維性構造体の不透明度の純変化より大きいため、この繊維性構造体は本発明の範囲に含まれると考えられる。
更に別の非限定的な例では、繊維柔軟化剤システムによる繊維性構造体の不透明度の純変化は+0.2%ポイントであり、繊維柔軟化剤システムの個々の構成成分による繊維性構造体の不透明度の純変化は+0.05%ポイントである。繊維柔軟化剤システムによる繊維性構造体の不透明度の純変化が、繊維柔軟化剤システムの個々の構成成分による繊維性構造体の不透明度の純変化より大きいため、この繊維性構造体は本発明の範囲に含まれると考えられる。
(繊維性構造体)
発明の繊維性構造体(ウェブ)は、単プライ又は多プライの衛生ティッシュ製品に組み込まれてもよい。
発明の繊維性構造体(ウェブ)は、単プライ又は多プライの衛生ティッシュ製品に組み込まれてもよい。
繊維性構造体は、クレーピング等を介して短縮されても、又はクレーピング等をしないことによって短縮されなくてもよい。
本発明の繊維性構造体は、紙、特に、従来のフェルト圧縮ティッシュペーパー、パターン圧縮ティッシュペーパー、及び嵩高な非圧縮ティッシュペーパーを含むがこれらに限定されない衛生ティッシュペーパー製品に有用である。ティッシュペーパーは、均質な構造又は多層構造であってもよく、これらから作成されるティッシュペーパー製品は、単プライ構造又は多プライ構造であってもよい。ティッシュペーパーは、好ましくは約10g/m2〜約120g/m2の坪量と、約0.60g/cc又はそれ以下の密度を有する。好ましくは、坪量は約35g/m2未満;密度は約0.30g/cc又はそれ以下である。最も好ましくは、本明細書に記載される「坪量方法(Basis Weight Method)」によって計測した時、密度は約0.04g/cc〜約0.20g/ccである。
繊維性構造体は、単層初期(embryonic)繊維ウェブを作り出す繊維性完成紙料、又は多層初期繊維ウェブを作り出す繊維性完成紙料を使って作成されてもよい。
本発明の繊維性構造体及び/又はそのような繊維性構造体を含む紙製品は、本明細書に記載される「総乾燥張力方法」(Total Dry Tensile Method)により計測した時、約59g/cm(150g/in)より大きい、及び/又は約78g/cm(200g/in)〜約394g/cm(1000g/in)、及び/又は約98g/cm(250g/in)〜約335g/cm(850g/in)の総乾燥張力を有してもよい。
本発明の繊維性構造体及び/又はそのような繊維性構造体を含む紙製品は、本明細書に記載される「総湿潤引張強度方法」(Total Wet Tensile Strength Method)により計測した時、約9g/cm(25g/in)より大きい、及び/又は約11g/cm(30g/in)〜約78g/cm(200g/in)、及び/又は約59g/cm(150g/in)〜約197g/cm(500g/in)の総湿潤引張強度を有してもよい。湿潤強度は、当該技術分野において周知の持続性湿潤紙力増強樹脂又は一時性湿潤紙力増強樹脂を添加することにより提供され得る。
本発明の繊維性構造体を作成するための、非限定的で好適なプロセスは、複数のセルロース繊維及び湿潤紙力増強剤を含む完成紙料を提供する工程;完成紙料から繊維性構造体を形成する工程;繊維性構造体を少なくとも約40℃の温度と約5%未満の湿分含量まで加熱する工程;及び、繊維性構造体を繊維柔軟化剤システムと接触させる工程を含む。
繊維性構造体が乾燥手段から分離された直後、かつ親ロールに巻かれる前に、本発明の繊維柔軟化剤を過乾燥された繊維性構造体に塗布するのが有益である。別の方法として又は追加的に、繊維性構造体の組み立て前又は組み立て中に、組成物を繊維性構造体に組み入れるか、又は組成物を、いくらか高い湿分含量を有する乾燥した繊維性構造体、例えばオフライン加工作業中などウェブが親ロールから外される時に周囲と均衡した湿度にあるウェブに組み込むことができる。
(繊維柔軟化剤システム)
本発明の繊維性構造体は、繊維及び繊維柔軟化剤システムを含む。
本発明の繊維性構造体は、繊維及び繊維柔軟化剤システムを含む。
繊維柔軟化剤システムは、繊維柔軟化剤、及び任意に不透明度向上剤を含む。
繊維柔軟化剤システム中にある時、繊維柔軟化剤及び不透明度向上剤は、約1:100〜約10000:1、及び/又は約2:1〜約100:1の重量比で繊維柔軟化剤システム中に存在する。
(繊維柔軟化剤)
本発明の繊維性構造体は、繊維柔軟化剤を含む繊維柔軟化剤システムを含む。
本発明の繊維性構造体は、繊維柔軟化剤を含む繊維柔軟化剤システムを含む。
繊維柔軟化剤は、保湿剤及び/又は可塑剤を含む。
一実施形態において、繊維柔軟化剤は21℃(70°F)で約266Pa(2mm)未満の蒸気圧を有する。
好ましくは、繊維柔軟化剤は約1000g/mol未満、及び/又は約50g/mol〜約1000g/mol、及び/又は約100g/mol〜約400g/molの重量平均分子量を有する。
本明細書で使用する時、用語「保湿剤」は、保湿剤を有さない繊維性構造体の平衡湿分含量を越えて平衡湿分含量を上昇させる材料を意味する。保湿剤は、グリセロールなどのヒドロキシル基を含有する有機化合物;高フルクトースコーンシロップを例とするデンプンヒドロゾレート類(starch hydrosolates)などのペンタエリスリトール糖類;ソルビトール、マルチトール、及びマンニトールなどの糖アルコール類;塩化カルシウム及び乳酸ナトリウムなどの潮解性塩類;トリアセチン;プロピレングリコール及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
本明細書で使用する時、用語「可塑剤」は、繊維に吸収されてより大きい可撓性を繊維に付与することができる材料を指す。酸素又は窒素に結合した水素原子を持つあらゆる化合物は、そのような水素原子の総質量が少なくとも約1重量%の前記可塑剤を含み、かつ前記可塑剤が21℃(70°F)で約266Pa(2mmHg)未満の蒸気圧を有する場合、本発明の目的のための可塑剤として分類される。好適な可塑剤の非限定的な例として、尿素、並びにブドウ糖及びスクロースを含む低吸水性単糖類、二糖類、及びオリゴ糖類、アルキルオキシ化グリコール類(alkyloxylated glycols)、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、及びこれらのいずれかの組み合わせが挙げられる。
また、可塑剤として、21℃(70°F)で約266Pa(2mmHg)未満の蒸気圧を有するエチルオキシレート化化合物及びプロピルオキシレート化化合物も挙げられる。ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールは、そのような可塑剤の非限定的な例である。
可塑剤の他の非限定的な例として、ソルビタンなどの糖アルコールの無水物類、ゼラチンなどの動物性タンパク質類、大豆、綿実、及びヒマワリのタンパク質などの植物性タンパク質類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及び以下の構造を有するポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンなどのコポリマー類を含むアルキルグリコール類及びアルコキシル化グリコール化合物が挙げられる。
HO−(CH2−CH2−O)x(CHCH3−CH2O)y−(CH2CH2−O)z−OH
ここで、xは約2から約40の範囲の値を有し、yは約10から約50の範囲の値を有し、zは約2から約40の範囲の値を有し、またより具体的には、x及びzは同じ値を有する。これらのコポリマー類は、BASF株式会社(BASF Corp.)(ニュージャージー州パーシパニー(Parsippany))からプルロニック(Pluronic)(登録商標)として入手可能である。
ここで、xは約2から約40の範囲の値を有し、yは約10から約50の範囲の値を有し、zは約2から約40の範囲の値を有し、またより具体的には、x及びzは同じ値を有する。これらのコポリマー類は、BASF株式会社(BASF Corp.)(ニュージャージー州パーシパニー(Parsippany))からプルロニック(Pluronic)(登録商標)として入手可能である。
一実施形態では、繊維性構造体の少なくとも0.1重量%、及び/又は少なくとも2重量%、及び/又は少なくとも5重量%、及び/又は少なくとも10重量%、及び/又は少なくとも15重量%から、約60重量%まで、及び/又は約50重量%まで、及び/又は約30重量%まで、及び/又は約20重量%まで、より具体的には約5%より多い、及びより更に具体的には約10%より多い繊維柔軟化剤が、繊維性構造体に適用される。繊維柔軟化剤システムの量は約60%未満、より具体的には約30%未満、及びより更に具体的には約20%未満であるべきである。
(不透明度向上剤)
繊維性構造体は、不透明度向上剤を含んでもよい。
繊維性構造体は、不透明度向上剤を含んでもよい。
本明細書で使用する時、不透明度向上剤(「不透明化剤」)は、基材に添加されて対象となる繊維性構造体の不透明度の向上を達成するあらゆる非繊維性材料を指す。
純粋な繊維性構造体は、その繊維性構成要素が純粋な繊維性構造体と接触する光を散乱及び/又は吸収する能力を有することから、特定の不透明度を有する。
不透明度向上剤は、繊維性構造体に添加された時、1)光が散乱によって反射される、2)光が吸収される、の2つのメカニズムの1つ或いは両方によって光透過性を制限することにより、繊維性構造体の不透明度を向上させる。不透明度向上剤は、純粋な繊維性構造体の不透明度を純粋な繊維性構造体の不透明度以上に向上させる材料、並びに、不透明度向上剤によって向上された不透明度が純粋な繊維性構造体の不透明度より大きくないとしても、既に不透明度が低減された繊維性構造体の不透明度を向上させる材料を含む。
1)光の反射又は散乱は、光がある屈折率を有する媒質から別の媒質に進む時に達成される。そのような境界面に斜めに照射される光線は、屈曲(屈折)及び反射の組み合わせになる。反射の程度は、照射角及び2つの材料の屈折率の差に依存する。
屈折率間の境界面の数が最大であり、屈折率の差が最大である時に、散乱効果が最大になる。
光を反射又は散乱することによって機能する不透明度向上剤は、小粒子及び/又は高い屈折率を有する粒子である。一般的には、不透明度を向上させるには粒子がより小さいことが好ましいものの、過度に小さい粒子は、それらが散乱させることを意図する光の波長より小さいため、不透明化する能力が低下することは明らかである。したがって、微粒子の反射又は散乱効果を最大にする、実用上最適な粒径がある。理想的な不透明化剤は、約0.2マイクロメートルの平均等価球径を有する超微粒子状の二酸化チタンである。二酸化チタンは高価であり、また他の負の副作用を有することから、他の不透明化剤が推奨される。それには、水和ケイ酸アルミニウム(粘土)、炭酸カルシウム及びデンプン粉が挙げられるが、それらに限定されない。本発明に最も好ましいのは、デンプン粉である。これは適度な密度を有し、角ばっておらず、また本発明の最も好ましい繊維柔軟化剤システムに適合性がある。受け入れ可能な等級のデンプン粉は、ACHフードカンパニー(ACH Food Companies)(テネシー州メンフィス)からアルゴ(Argo)(登録商標)コーンスターチの商品名で購入可能である。
2)光の吸収もまた不透明度の向上に有効であり、光を吸収する化学物質も、本明細書で使用する不透明化剤の定義に含まれる。好ましくは、光吸収不透明化剤は、反射/散乱不透明化剤と組み合わせて使用され、基材が過度の色(可視スペクトルの選択的吸収)を有すること又は過度にグレイ或いは黒に見えること(可視スペクトルの広範な吸収)を防ぐ。蛍光増白剤は、不透明度を低減させずに白色度を向上させることができるため、これを含むことにより、吸収効果をある程度中和させることもまた可能である。
顕著な彩色を有する色素を含むことにより、光吸収特性が得られる。好適な着色色素は、ドイツ、レバークーゼンに本社を持つバイエル社(Bayer AG)から、ハロポント(HALOPONT)(商標)、レバニル(LEVANYL)(登録商標)、及びポノリス(PONOLITH)(商標)の名称で購入可能である。光吸収特性は、染料を添加することによっても得られる。好適な染料は、バイエル社(Bayer AG)から、レバセル(LEVACELL)(登録商標)、レバセル(LEVACELL)(登録商標)KS、及びポンタミン(PONTAMINE)(登録商標)の商品名で入手可能である。そのような色素又は染料の含有量は、必要な不透明度のレベル、並びに製品に付与される彩色の受け入れ可能なレベルによって決定される。例えば、0.001%程度の低い含有量で、目に見える色を付与することができる。彩色が受け入れ可能であれば、0.1%から1%又はそれ以上の範囲の量が使用可能である。広い吸収スペクトルを生成するために色の組み合わせを使用することが望ましいことが多いが、その結果純色ではなくグレイに見える。多くの専門家においては、同等の白色度であれば、青みがかった色は同等の白色度の黄味がかった色よりも一般により「白く」見えると考えられ、そのため、適用によっては青色の染料又は色素が好ましいことがある。光吸収分子又は粒子の使用に常に付随する白色度の低下は、蛍光増白剤(FWA)の使用により部分的に又は全体的に中和され得る。好適なFWAは、バイエル社(Bayer)からブランコフォール(BLANKOPHOR)(登録商標)の商品名で購入可能である。上記したいずれかの色素、染料、又はFWAを、構造体の作成前に、すなわちいわゆる抄紙のウェットエンド添加により、本発明の繊維性構造体に添加することができる。それらは、例えば、ウェブの形成中又は形後にウェブ上にスプレー、転写、押出し加工することによっても添加できる。また、繊維柔軟化剤(flexbilizing)に添加して同時に塗布することもできる。当該技術分野において周知であるように、ウェットエンドの安定化には、定着剤及び/又は歩留まり向上剤が必要な場合がある。
不透明度は、紙を通過する散乱光及び非散乱光の両方の透過に抵抗する紙の特性として定義される。それにより、繊維性構造体の裏側に接触しているユーザーの指が透けて見えるのを防ぐ。本明細書で使用する時、「不透明化された繊維性構造体」は、微粒子などの不透明化剤を添加することによってより不透明にされた繊維性構造体を指す。
不透明化剤は、本発明においてそれらが提供する視覚的向上のために使用される。一般に、不透明化剤を含むことによって影響を受ける視覚的特性は、不透明度、白色度、及び色である。これらの特性それぞれの変化の度合は、不透明化剤の種類、完成紙料の性質、及び最終的な紙の坪量に大きく依存する。繊維性構造体に含まれると、ほとんどすべての微粒子が不透明度を向上させる。坪量が上昇するにしたがって、微粒子量を一定に維持することで、改質していない繊維性構造体と比較して、測定される不透明度の向上が小さくなる。非常に低い坪量では、微粒子の不透明化性能が最大化され、高い坪量では最小化される。
不透明度向上剤が有する不透明化効率は、波長572nmの光を散乱又は吸収する能力と関連する。微粒子の散乱力は、いくつかの本質的な要因、すなわち周囲の媒質に対する屈折率、及び粒径(及び/又は形状)、及び乾燥ウェブに含まれた時に利用可能な光散乱面の数に影響される。微粒子が有する屈折率が高いほど、大気と不透明度向上剤との境界面、又は繊維と不透明度向上剤との境界面での光散乱が大きくなる。本発明による繊維性構造体では、向上した不透明度によって光散乱の最も可能性が高い発生源を提供するのは、これら2つの境界面のうちの1つである。
本明細書で使用する時、不透明度は次式により定義される:
O=100−100X(1−MO/100)(1/BW)
ここで、
O=不透明度(%)
MO=測定された不透明度(%)
BW=坪量(g/m2)
このように定義される不透明度は、繊維性構造体の坪量1g/m2と同等の不透明度に正規化される。これにより、不透明度に寄与する要因としての坪量を取り除くことによって、異なる繊維性構造体間の不透明化力を容易に比較できる。
O=100−100X(1−MO/100)(1/BW)
ここで、
O=不透明度(%)
MO=測定された不透明度(%)
BW=坪量(g/m2)
このように定義される不透明度は、繊維性構造体の坪量1g/m2と同等の不透明度に正規化される。これにより、不透明度に寄与する要因としての坪量を取り除くことによって、異なる繊維性構造体間の不透明化力を容易に比較できる。
測定された不透明度は、黒い裏材を有する1枚の紙の見かけの反射率と白い裏材を有する紙の見かけの反射率との比として計算される。裏材を白から黒に変えることによって反射率が変化しないサンプルは100の不透明度を有し、裏材を白から黒に変えることによって反射率が高い値から0に変化するサンプルは0の不透明度を有する。
測定された不透明度は、改善されたハンター(Hunter)色度計を使用して決定される。改善されたハンター色度計は、DP9000プロセッサを搭載したハンターラボスキャン(LabScan)XEセンサー、一般的なソフトウェアを搭載したモデル#LSXE/DP9000、以下のオプション:サンプルクランプアセンブリを有するセンサーポートダウンスタンド(品番HL#D02−1009−350)、(25mm(1インチ)の視野を得るための)自動可変サンプル照明、及び自動UVコントロールを有するモデル#LSXE/UNI、並びにColorQUEST DP−9000分光比色計、ラボスキャン分光比色計(LabScan Spectro Color Meter)、又はハンター色差計(Hunter Color Difference Meter)D25D2M又はD25D2A、から成り、これらはすべてハンターアソシエイツラボラトリーズ社(Hunter Associates Laboratories,Inc.)(バージニア州レストン(Reston))から入手可能である。
機器とともに供給される実験用ジャッキではなく、ハンターカラーアソシエイツ(Hunter Color Associates)のばね搭載型サンプル(HL#D02−1009−350)上げステージ(raising stage)が使用される。それに加えて、標準的な白及び黒のプレートが必要である。プレートは、読取りの間に、清潔で柔らかい吸収性ラボ用ワイプを使用して清掃される必要がある。
不透明度において湿気及び温度の影響は無視できるため、サンプルを調湿する必要はない。しかしながら、腐食性の蒸気、泥、及び過剰な糸くずがない状態に保つべきである。また、サンプルの折り目、しわ、及び破れも避けるべきである。試験の前に、機器のカラースケールを「XYZ」に、オブザーバー(Observer)の設定を「10°」に、及び光源の設定をD65にセットする。試験前の機器の標準化については、製造元の機器マニュアルの手順に従う。選択された不透明度サンプルを未校正の白いプレート上に配置する。サンプル及びプレートをサンプルポートの下に引上げ、「Y」値を測定する。サンプル及びプレートを下げる。サンプル自体は交換せずに、白いプレートを取り外して黒いタイルと交換する。再び、サンプルとタイルを引き上げて「Y」値を測定する。不透明度については、この操作を自動で行うことのできる比色計モデルもあるので、製造元のオペレーターマニュアルを確認する。
不透明度向上剤の非限定的な例には、色素、微粒子、充填剤、染料、及び蛍光増白剤(FWA)が含まれてもよい。
本発明で使用するのに好適な微粒子及び/又は色素ベースの不透明度向上剤の非限定的な例としては、粘土、炭酸カルシウム、二酸化チタン、タルク、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、アルミナ三水和物、活性炭、パール・スターチ、硫酸カルシウム、ガラス微小球、珪藻土、及びこれらの混合物などが挙げられる。
繊維柔軟化剤システムは、ホットティッシュウェブに効果的に塗布され得る。本明細書で使用する時、用語「ホットティッシュウェブ」は、室温に対して高温を有するティッシュウェブを指す。具体的には、ウェブの高温とは、少なくとも約43℃、より具体的には少なくとも約54℃、更により具体的には少なくとも約65℃である。ホットウェブは、組成物の高いレベルでの添加を容易にする低い平衡湿分含量を有しており、ウェブの最低限の再乾燥を必要とし、場合によっては再乾燥をまったく必要としない。出願人らは、いくつかの繊維柔軟化剤システムは、ウェブを再乾燥する必要なしに、抄紙機のドライエンドにおいて約30%までホットティッシュウェブに添加できることを見出した。
ティッシュウェブの湿分含量は、ウェブの温度及び周囲環境の相対湿度に関連する。本明細書で使用する時、用語「過乾燥されたティッシュウェブ」は、23℃及び相対湿度50%の標準試験環境で、その平衡湿分含量より少ない湿分含量まで乾燥されたティッシュウェブを指す。標準試験環境に置かれたティッシュウェブの平衡湿分含量はおよそ7%である。本発明のティッシュウェブは、例えばヤンキードライヤー又は通気乾燥などの、当該技術分野において既知の乾燥手段の乾燥温度まで温度を上昇させることにより、過乾燥され得る。過乾燥されたティッシュウェブは、約7%より少ない、より具体的には約6%より少ない、及び更により具体的には約3%より少ない湿分含量を有することができる。
繊維柔軟化剤システムの化学特性と適合し、本発明の柔軟特性又は強度特性に著しい或いは負の影響を及ぼさない限り、他の任意の材料が、水性抄紙完成紙料、初期ウェブ、又は完成ウェブに添加されて、製品に他の所望の特性を付与するか、或いは抄紙プロセスを改善することができる。特に以下の物質が挙げられるが、ここに挙げるものが全てではない。
歩留まり向上剤は、抄紙のウェットエンドを介して塗布される微小な微粒子材料を保持するのに有用であり得る。多数の材料がいわゆる「歩留まり向上剤」として市販されており、本明細書で使用する時この用語は、抄紙プロセスの間に、ウェブ中の微小な仕上げ固体の保持を向上させるのに使用される添加物を指す。微小な固体が適切に保持されない場合、それらはプロセスの排出物中に失われるか又は再循環する白濁水中に過剰な高濃度で集積し、沈殿物の蓄積や排水の機能低下など製造における困難を引き起こす。「パルプと紙、化学的性質と化学工学(Pulp and Paper,Chemistry and Chemical Technology)」第3版、第3巻(ウンベヘンド(J.E.Unbehend)及びブリット(K.W.Britt)、ワイリー・インターサイエンス・パブリケーション(Wiley Interscience Publication))の第17章「定着の化学的性質(Retention Chemistry)」は、ポリマー歩留まり向上剤の種類とそれが機能するメカニズムについての基本的な理解を提供しており、これが本明細書に参照として組み込まれる。凝集剤は、一般的には結合メカニズムによって分散した微粒子を凝集させる。特定の多価カチオンが一般的な凝集剤として認識されるものの、実質的には、優れた活性を有する、ポリマー鎖に沿って多くの荷電部位を持つポリマーに一般的には置換される。
抄紙プロセスに供給される時に、カチオン電荷偏向種を抄紙プロセスに添加して、水性抄紙完成紙料のゼータ電位を制御することは、一般的である。セルロース繊維及び微細繊維、及びほとんどの無機充填剤の表面など、固体のほとんどは本来負の表面電荷を有するため、これらの物質が使用される。比較的低い分子量、具体的には約500,000以下、より具体的には約200,000以下、又は更に約100,000以下の分子量を有するカチオン性合成ポリマーを使用することにより電荷が偏向され得る。このような低分子量カチオン性合成ポリマーの電荷密度は、比較的高い。これらの電荷密度の範囲は、ポリマー1キログラム当り、カチオン窒素約4〜約8等量である。代表的な材料は、スイスのバーセル(Basel)に本社を持つチバガイギー社(Ciba Geigy,Inc.)の製品である、アルコフィックス(Alcofix)159(登録商標)である。そのような材料を使用することは、明示的に本発明の範囲に含まれる。
表面積の大きい、高アニオン性帯電微粒子を、形成、排出、強度、及び保持を向上させる目的で使用することが、当該技術分野において教示されている。米国特許第5,221,435号の開示が、本明細書に参考として組み込まれる。この目的のために一般的な材料としては、シリカコロイド、又はベントナイト粘土が挙げられるが、これらに限定されない。
ある程度の持続的な湿潤強度が所望される場合、ポリアミド−エピクロロヒドリン、ポリアクリルアミド類、スチレン−ブタジエンラティス類、不溶化ポリビニルアルコール、ユリアホルムアルデヒド、ポリエチレンイミン、キトサンポリマー類、及びこれらの混合物を含む化学物質群が、抄紙完成紙料又は初期ウェブに添加され得る。そのような樹脂には、ポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂などのカチオン性湿潤紙力増強剤が挙げられるが、これらに限定されない。そのような樹脂の好適な種類が、米国特許第3,700,623号及び同第3,772,076号に記載されており、これらの開示が本明細書に参考として組み込まれる。有用なポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂の市販の供給源の1つは、デラウェア州ウィルミントン所在のハーキュレス社(Hercules,Inc.)であり、カイメン(Kymene)557H(登録商標)の商標で樹脂が市販されている。
繊維性構造体の中には、いわゆる一時湿潤強度による利益を得るものもある。これは、そのような製品が下水道及び汚水処理システム中に配置される場合において特に有用である。一時湿潤強度を供給する一つの方法としては、ケトン又はより具体的にはアルデヒド官能基を抄紙繊維上或いは抄紙繊維の結合添加剤に導入することにより、酸触媒によってヘミアセタール構造を生成する方法がある。この形態の一時湿潤強度を付与するために特に有用であることが見出された結合材料の一つは、サイテック社(Cytec)(コネチカット州スタンフォード(Stamford))より提供されるパレッツ(Parez)750である。
この湿潤強度メカニズムを増大させるために、他の添加剤が使用されてもよい。一時湿潤強度を供給するためのこの手法は、当該技術分野において周知である。ウェブに一時湿潤強度を供給する方法を示す目的で本明細書に参考として組み込まれる代表的な技術としては、以下の米国特許第5,690,790号;同第5,656,746号;同第5,723,022号;同第4,981,557号;同第5,008,344号;同第5,085,736号;同第5,760,212号;同第4,605,702号;同第6,228,126号;同第4,079,043号;同第4,035,229号;同第4,079,044号;及び同第6,127,593号が挙げられる。
ヘミアセタール生成メカニズムは、一時湿潤強度を生成する一つの好適な手法であるが、便器又はその後の下水道及び汚水処理システムにおいてさらされるような非常に希釈された状態でよりも、乾燥した或いはわずかに濡れた状態で、より活性である結合メカニズムをシートに提供するなど、他の方法もある。そのような方法は主に、わずかに湿った或いは濡れた状態で提供され、次いで非常に希釈された状況に配されるべきウェブ製品を対象としたものである。以下の参考文献が、これを達成する代表的なシステムを示す目的で本明細書に参考として組み込まれるが、これら文献に記載のものよりも低い湿分含量で通常提供される本発明のウェブに適用できることは、当該技術分野において容易に理解されるであろう:米国特許第4,537,807号;同第4,419,403号;同第4,309,469号;及び同第4,362,781号。
高い吸収性が必要な場合は、界面活性剤を使用して本発明のティッシュペーパーウェブを処理してもよい。界面活性剤が使用される場合、その含有量は、ティッシュウェブの乾燥繊維重量を基準として約0.01重量%〜約2.0重量%であり得る。界面活性剤は、8又はそれ以上の炭素原子を持つアルキル鎖を有するものが有益であり得る。代表的なアニオン性界面活性剤には、直鎖アルキルスルホネート類、及びアルキルベンゼンスルホネート類などが挙げられる。代表的な非イオン性界面活性剤には、クローダ社(Croda,Inc.)(ニューヨーク州ニューヨーク)から入手可能なクロデスタ(Crodesta)SL−40(登録商標)のようなアルキルグリコシドエステルを含むアルキルグリコシド類、米国特許第4,011,389号(ラングドン(Langdon)ら、1977年3月8日発行)に記載のアルキルグリコシドエーテル、及びグリコケミカル社(Glyco Chemicals,Inc.)(コネチカット州グリニッチ(Greenwich))から入手可能なペゴスパース(Pegosperse)200ML、及びローンプーランク社(Rhone Poulenc Corporation)(ニュージャージー州クランベリー(Cranbury))から入手可能なイゲパル(IGEPAL)RC−520(登録商標)のようなアルキルポリエトキシル化エステル、が挙げられる。あるいはまた、不飽和(モノ及び/又はポリ)及び/又は分岐鎖アルキル基が多いカチオン性柔軟剤活性成分は、吸収性を大幅に向上させることができる。
本発明はまた、化学柔軟化組成物及び/又は化学柔軟化剤が、完成紙料の調製の一部としての又はウェブの形成に続く、抄紙プロセスの一部として添加され得る変形例も特に含む。そのような化学柔軟化組成物は、繊維柔軟化剤も含んでいてもよい。化学柔軟化組成物及び/又は化学柔軟化剤は、ウェットエンド添加によって含まれてもよい。好適な化学柔軟化組成物及び/又は化学柔軟化剤には、周知のジアルキルジメチルアンモニウム塩類(例えば、ジタロウジメチルアンモニウムクロライド、ジタロウジメチルアンモニウム硫酸メチル、ジ(水素化牛脂)ジメチルアンモニウムクロライド、など)を含むが、これらに限定されない第四級アンモニウム化合物が含まれる。これらの柔軟化組成物に特に好適な変形例としては、前述のジアルキルジメチルアンモニウム塩類のモノ又はジエステル変異型、及び塩化メチル又は硫酸ジメチルを四級化した後に、脂肪酸とメチルジエタノールアミン及び/又はトリエタノールアミンを反応させて生成したエステル型四級化物(ester quaternaries)が挙げられる。抄紙プロセスで添加される他の等級の化学柔軟化組成物には、アミノ官能ポリジメチルシロキサンなどの、周知の有機反応ポリジメチルシロキサン成分が含まれる。これらは、ウェットエンドで添加されるか、又は表面に塗布されてもよい。本明細書に参考として組み込まれる、表面に塗布される化学柔軟化剤の分野で適用可能な他の技術には、米国特許第6,179,961号;同第5,814,188号;同6,162,329号、並びにPCT国際公開特許WO00/22231A1(ヴィンソン(Vinson)ら)が挙げられる。充填剤材料もまた、本発明のティッシュに組み込まれてもよい。本明細書に参考として組み込まれる米国特許第5,611,890号は、本発明の基材として受け入れ可能な充填剤入りティッシュペーパー製品を開示している。
任意の繊維柔軟化剤に関する上記の記載は、単に事実上の例証を意図しており、本発明の範囲を限定することを意味するものではない。
本発明によれば、繊維柔軟化剤システムが、乾燥状態にある紙ウェブに塗布され得る。用語「乾燥状態」は状態を指し、また「乾燥紙ウェブ」はウェブ自体を指しており、いずれも本明細書においては、約20%未満、及びより具体的には約10%未満、及び更により具体的には約3%未満の低い湿分含量を有するものと定義される。したがって、本明細書で使用する時、「乾燥ティッシュウェブ」は、その平衡湿分含量より低い湿分含量まで乾燥されたウェブ(いわゆる「過乾燥ウェブ」)、及び低い量の湿分残量、特に約20%程度までの湿分を有するウェブの両方を含む。
一実施形態において、本発明の繊維柔軟化剤システムは、ティッシュウェブが乾燥されクレープ加工された後、より具体的にはウェブがまだ高温である間(図4、参照番号50)にウェブに塗布されてもよい。柔軟化組成物は、乾燥されクレープ加工されたウェブが親ロールに巻かれる前にウェブに塗布されてもよい。したがって、柔軟化組成物は、ウェブがクレープ加工された後、及びウェブがキャリパーを制御するカレンダーロール(図示なし)を通過した後に、高温の過乾燥されたウェブに塗布され得る。組成物は、ティッシュのいずれかの面又は両方の面に塗布され得る。
繊維柔軟化剤システムは、均一な様式でウェブに有利に塗布されることができ、それにより実質的にウェブの表面全体が組成物の効果の利益を得る。高温のウェブに塗布した後、組成物の揮発性構成成分のわずかな量が蒸発する。組成物は最大量の不揮発剤を含んでいるため、組成物中に存在するすべての水分が、組成物で処理されたティッシュの新たな平衡湿分含量の部分をなすようになる。
巨視的に一様に柔軟化組成物をウェブに塗布する一つの方法は、スプレーである。スプレーは経済的であることが見出されており、また組成物の量及び分配に関して適切に制御することができる。分散された組成物が、ウェブが親ロールに巻かれる前に、乾燥しクレープ加工されたティッシュウェブ上に塗布され得る。当該技術分野において、スプレーは、移送効率によって制限された最大限可能な分配、すなわち小さい液滴直径を達成するように制御されるべきであることが認識されるであろう。受け入れ可能なスプレーシステムの一つは、イリノイツールワークス(Illinois Tool Works)(イリノイ州グレンビュー(Glenview))から提供されるITWダイナテック(Dynatec)UFDノズルを使用する。一つの好適なノズルのモデルは、各々が0.46mm×0.51mmのサイズである5つの流体オリフィスを有する。5つの流体オリフィスのうち中央のものは、ティッシュペーパーウェブの経路に真直ぐ垂直に配向され、一方で外側にあるオリフィスは、垂直に対して15度の角度を成しており、2つの中間ノズルが垂直に対して7.5度の角度を成している。流体オリフィス各々は、そのいずれかの側に配置された合計10個の関連する空気オリフィスを有し、その各々は0.51mm×0.51mmのサイズを有する。流体オリフィスは、ノズルの下部表面を0.5cm越えて延在している。ノズルは約5cmの間隔が空けられており、ティッシュペーパーウェブが処理される間はその上約5cmの位置にある。均一に噴霧されるスプレーを作り出すのに十分な空気圧が使用される。
以下の実施例は、本発明によるティッシュペーパーの調製を例証している。本実施例は、本発明による繊維柔軟化剤システムを含む層状のティッシュペーパーウェブの製造を示している。この組成物をウェブの片面に塗布し、そのウェブを組み合わせて2プライのトイレットペーパー製品にする。パイロット規模の長網抄紙機が、ティッシュの製造に使用される。
約3%濃度のNSK水性スラリーを慣用的なリパルパーを使用して作成し、ストックパイプを通して長網抄紙機のヘッドボックスに送る。
完成製品に一時湿潤強度を付与するため、パレッツ(Parez)750(登録商標)の1%分散体を調製し、NSK繊維の乾燥重量基準で0.3%のパレッツ750(登録商標)を供給するのに十分な速度で、NSKストックパイプに添加する。一時性湿潤紙力増強剤の吸収は、処理されたスラリーをインラインミキサーに通すことで向上する。
約3重量%のユーカリ繊維の水性スラリーを、慣用的なリパルパーを使用して作成する。完成製品に一時湿潤強度を付与し、ティッシュペーパー表面のダスティング又はリンティングを低減するため、パレッツ750(登録商標)の1%分散体を調製し、ユーカリ繊維の乾燥重量基準で0.375%のパレッツ750(登録商標)を供給するのに十分な速度でユーカリストックパイプに添加する。一時性湿潤紙力増強樹脂の吸収は、処理されたスラリーをインラインミキサーに通すことで向上する。
NSK繊維は、ファンポンプの吸入口において、NSK繊維スラリーの総重量基準で約0.15%濃度まで白濁水で希釈される。同様に、ユーカリ繊維は、ファンポンプの吸入口において、ユーカリ繊維スラリーの総重量基準で約0.15%濃度まで白濁水で希釈される。ユーカリスラリー及びNSKスラリーはいずれも、長網抄紙機で作成されるファブリック上に置かれるまでこれらのスラリーを別個の流れとして維持することが可能な、層状のヘッドボックスに向けられる。
抄紙機は、上部チャンバー、中央チャンバー、及び下部チャンバーを有する層状のヘッドボックスを有している。ユーカリ繊維スラリーは上部及び下部のヘッドボックスチャンバーを通して、及び同時にNSK繊維スラリーは中央チャンバーを通して送られ、重ねられた状態で長網抄紙機のワイヤ上に放出されて、その上に、約70%がユーカリ繊維から成り、約30%がNSK繊維からなる三層の初期ウェブを形成する。脱水は、長網抄紙機のワイヤを通して、デフレクター(deflector)及び真空ボックスに援助されて行われる。長網抄紙機のワイヤは、1センチメートル当り34本の機械方向モノフィラメントと30本の機械横方向モノフィラメント(1インチ当り87本の機械方向モノフィラメントと76本の機械横方向モノフィラメント)をそれぞれ有する、開口(shed)5の朱子織構造のワイヤである。
初期ウェットウェブを、移送の時点で約15%の繊維濃度で長網抄紙機のワイヤから模様付き乾燥ファブリックに移送させる。乾燥ファブリックは、連続した網目状の高密度(ナックル)区域内に不連続な低密度偏向区域が配列された、高密度模様付きティッシュが得られるように設計される。この乾燥ファブリックは、不透過性樹脂表面を繊維メッシュ支持ファブリック上に成形することにより形成される。支持ファブリックは、1センチメートル当り18×20本のフィラメント(1インチ当り45×52本のフィラメント)を有する二層メッシュである。樹脂型の厚さは、支持ファブリックの上約254μm(10ミル)である。ナックル区域は約40%であり、連続気泡が1cm2平方当り約14(1インチ平方当り約90)の頻度で残っている。
ウェブが約30%の繊維濃度を有するまで、更なる脱水が真空支援の排水により達成される。
模様付けされたウェブは、模様形成ファブリックとの接触を保ちながら、通気予備乾燥機によって、約65重量%の繊維濃度まで予備乾燥される。次いで、半乾燥のウェブをヤンキードライヤーに移送させ、ポリビニルアルコールの0.125%水溶液を含むクレープ加工接着剤を噴霧して、ヤンキードライヤーの表面に接着させる。クレープ加工接着剤は、ウェブの乾燥重量基準で0.1%の接着剤固体の割合で、ヤンキー表面に供給される。ドクターブレードを有するヤンキーからウェブが乾燥クレープ加工される前に、繊維濃度は約98%まで増加する。
ドクターブレードは約25°の斜角を有し、ヤンキードライヤーに対し約81°の衝撃角を形成するように位置決めされる。ヤンキードライヤーは約177℃(350°F)の温度、及び約4m/秒(800fpm(フィート/分))(約244メートル/分)の速度で作動する。紙は、約3m/秒(656フィート/分)の表面速度を有する表面駆動リールドラムを使用してロールに巻かれる。
ドクターブレードと、ウェブが本質的に水平になる位置にあるリールとの分離範囲において、空間を空けた、イリノイツールワークス(イリノイ州グレンビュー)により作成されたITWダイナテックUFDノズルを含むアプリケーターが、ウェブの上約5cm離れた位置に配置される。ノズルの各々は、0.46mm×0.51mmのサイズの5つの流体オリフィスを有する。5つの流体オリフィスのうち中央のものは、ティッシュペーパーウェブの経路に真直ぐ垂直に配向され、一方で外側にあるオリフィスは、垂直に対して15度の角度を成しており、2つの中間ノズルが垂直に対して7.5度の角度を成している。流体オリフィス各々は、そのいずれかの側に配置された合計10個の関連する空気オリフィスを有し、その各々は0.51mm×0.51mmのサイズである。流体オリフィスは、ノズルの下部表面を0.5cm越えて延在している。ノズルは約5cmの間隔が空けられており、ティッシュペーパーウェブが処理される間はその上約5cmの位置にある。流体はウェブに向けられて、繊維柔軟化剤システムの約15重量%が放出される。約103kPa(15psi)の空気圧が、均一に噴霧されるスプレーを作り出すのには十分である。
繊維柔軟化剤システムは、以下の表に列挙された材料を含む。
(塗布方法)
本発明は、処理が必要な繊維性構造体を処理する方法を提供する。この方法は、繊維性構造体を繊維柔軟化剤を含む繊維柔軟化剤システムと接触させることを含む。
本発明は、処理が必要な繊維性構造体を処理する方法を提供する。この方法は、繊維性構造体を繊維柔軟化剤を含む繊維柔軟化剤システムと接触させることを含む。
図1は、繊維柔軟化剤(図示なし)を含む繊維柔軟化剤システムを、本発明の塗布方法12にしたがって繊維性構造体14に塗布するのに好適な、繊維性構造体作成方法10を概略的に示している。繊維性構造体14は、従来の抄紙プロセス及び/又は通気乾燥抄紙プロセスを含むがこれらに限定されない当該技術分野において既知であるあらゆる繊維性構造体形成プロセスによって、形成することができる。繊維性構造体14は、支持ファブリック16を介してヤンキードライヤーなどの円筒形のドライヤー18に運ばれ、そこで繊維性構造体14は、円筒形のドライヤー18に移送されることができる。移送ファブリック16が回転ロール22を越えて移送するとともに、円筒形のドライヤー18への移送を支援するために、圧力ロール20が使用されてもよい。一実施形態において、円筒形のドライヤー18の表面24は、スプレーアプリケーター28などの接着剤源を介してその上に塗布される接着剤26を有してもよい。円筒形のドライヤー18は、蒸気加熱などで加熱されて、繊維性構造体14が円筒形のドライヤー18の表面24と直接及び/又は間接的に接触している時に、繊維性構造体14の乾燥を促進するようにしてもよい。加熱された空気はまた、乾燥フード30などの熱風源を介して繊維性構造体14に適用されてもよい。繊維性構造体14は、次いで円筒形のドライヤー18から移送されてもよい。クレーピングブレード32を利用したクレーピング工程を使用して、繊維性構造体14を円筒形のドライヤー18から外してもよい。繊維性構造体14が円筒形のドライヤー18から外されると、繊維性構造体14は次に、塗布方法12を介して繊維柔軟化剤(図示なし)で処理される。繊維性構造体14の一つの面或いは両面が、繊維柔軟化剤で処理されてもよい。繊維性構造体14が塗布方法12を介して繊維柔軟化剤で処理されると、処理された繊維性構造体14’は次に、リール36を介してなど当該技術分野において既知のいずれかの好適な方法によって親ロール34上に巻かれることができる。
好ましくは、繊維柔軟化剤システムが乾燥繊維性構造体に塗布される。本明細書で使用する時、用語「乾燥繊維性構造体」は、その平衡湿分含量より少ない湿分含量まで乾燥された繊維性構造体(過乾燥、下記を参照)、及び大気の湿度と平衡した湿分含量である繊維性構造体の両方を含む。半乾燥繊維性構造体は、その平衡湿分含量を越える湿分含量を有する繊維性構造体を含む。
本明細書で使用する時、用語「熱い繊維性構造体」は、室温に対して高温である繊維性構造体を指す。好ましくは、繊維性構造体の高温は少なくとも約43℃、より好ましくは少なくとも約65℃である。
繊維性構造体の湿分含量は、繊維性構造体の温度、並びに繊維性構造体が置かれる大気中の相対湿度に関連する。本明細書で使用する時、用語「過乾燥された繊維性構造体」は、23℃及び相対湿度50%の標準試験環境における平衡湿分含量より少ない湿分含量まで乾燥された繊維性構造体を指す。23℃及び相対湿度50%の標準試験環境に置かれた繊維性構造体の平衡湿分含量は、およそ7%である。本発明の繊維性構造体は、ヤンキードライヤー又は通気乾燥など当該技術分野において既知の乾燥手段を使用することによって、高温まで温度を上げることにより過乾燥され得る。好ましくは、過乾燥された繊維性構造体は、7重量%より少ない、より好ましくは約0重量%〜約6重量%の湿分含量、及び最も好ましくは約0重量%〜約3重量%の湿分含量を有する。
通常の環境に曝された繊維性構造体は、典型的には5〜8%の範囲の平衡湿分含量を有する。繊維性構造体が乾燥されてクレープ加工される時、繊維性構造体中の湿分含量は一般的に3%より少ない。製造後、繊維性構造体は大気から水分を吸収する。本発明の好ましいプロセスにおいて、ヤンキードライヤーから外されてドクターブレードを離れる時、繊維性構造体の低い湿分含量(又は、プロセスにヤンキードライヤーが使われない場合は、代替乾燥手段からそのような繊維性構造体が外される時に、同様の繊維性構造体の低い湿分含量)の利点がもたらされる。
一実施形態において、繊維性構造体が乾燥手段から離された直後であって親ロールに巻かれる前に、本発明の繊維柔軟化剤システムが過乾燥された繊維性構造体に塗布される。
別の方法としては、例えば繊維性構造体が長網抄紙機の布地、乾燥フェルト又はファブリック上にある時、或いは繊維性構造体がヤンキードライヤー又は他の代替乾燥手段と接触している時に、本発明の繊維柔軟化剤システムが半乾燥繊維性構造体に塗布されてもよい。
最後に、例えばオフライン加工工程中など、繊維性構造体が親ロールから外される時に、環境と平衡する湿度にある乾燥繊維性構造体に繊維柔軟化剤システムが塗布されてもよい。
別の実施形態においては、本発明の繊維柔軟化剤システムは、繊維性構造体が乾燥されてクレープ加工された後に、及びより好ましくは繊維性構造体がまだ高温である間に塗布されてもよい。好ましくは、繊維柔軟化剤システムは、繊維性構造体が親ロールに巻かれる前に、乾燥しクレープ加工された繊維性構造体に塗布される。
繊維柔軟化剤システムを介した繊維柔軟化剤は、繊維性構造体のいずれかの面に単独で、又は両面に添加されることができ、好ましくは、繊維柔軟化剤は繊維性構造体の一面にのみ、後に衛生ティッシュペーパー製品の外側表面に向かって配向される、盛り上がった領域を有する繊維性構造体の面に塗布される。
本発明の繊維性構造体は、繊維柔軟化剤システムがそこに塗布される時、約100m/分より速い速度、及び/又は約300m/分より速い速度、及び/又は約500m/分より速い速度で移動してもよい。
別の方法として、本発明の繊維柔軟化剤システムを介して有効な量の繊維柔軟化剤が、初期乾燥後に冷却されて環境と平衡する湿度に達した繊維性構造体に塗布されてもよい。本発明の繊維柔軟化剤システムを塗布する方法は、そのような組成物を熱い及び/又は過乾燥された繊維性構造体に塗布することについて上述された方法と、実質的に同じである。
1)転写表面塗布(すなわち、カレンダーロール及び/又は回転ロール及び/又はスプレッダーロール及び/又はヤンキードライヤーによる)
図2に示すように、図1の塗布方法12は、繊維柔軟化剤を含む繊維柔軟化剤システムを、カレンダーロール及び/又は円筒形のドライヤー、回転ロール、又はスプレッダーロール(図示せず)などの転写表面38を使用して繊維性構造体14の表面に塗布することを含んでもよい。本明細書で使用する時、「スプレッダーロール」は、横断方向の応力を印加して、繊維性構造体を滑らかに動かして/移動させて例えばしわを除去するように設計されたローラーを含む。非限定的な例には、ストーウッドウォード−マウントホープ社(Stowe Woodward-Mount Hope Company)(マサチューセッツ州ウェストボロー(Westborough))から市販されている弓形ローラーが挙げられる。本明細書で使用する時、「回転ロール」は、動いている/移動している繊維性構造体と噛み合う主に真直ぐなあらゆるローラーを指す。回転ロールとしては、外部から駆動されてもよい、又は動いている/移動している繊維性構造体によって駆動されてもよいアイドラーが挙げられる。本明細書に規定される繊維性構造体と比較したローラー表面の相対的な速度差を維持するのが容易であることから、外部から駆動される回転ロールが好ましい。
図2に示すように、図1の塗布方法12は、繊維柔軟化剤を含む繊維柔軟化剤システムを、カレンダーロール及び/又は円筒形のドライヤー、回転ロール、又はスプレッダーロール(図示せず)などの転写表面38を使用して繊維性構造体14の表面に塗布することを含んでもよい。本明細書で使用する時、「スプレッダーロール」は、横断方向の応力を印加して、繊維性構造体を滑らかに動かして/移動させて例えばしわを除去するように設計されたローラーを含む。非限定的な例には、ストーウッドウォード−マウントホープ社(Stowe Woodward-Mount Hope Company)(マサチューセッツ州ウェストボロー(Westborough))から市販されている弓形ローラーが挙げられる。本明細書で使用する時、「回転ロール」は、動いている/移動している繊維性構造体と噛み合う主に真直ぐなあらゆるローラーを指す。回転ロールとしては、外部から駆動されてもよい、又は動いている/移動している繊維性構造体によって駆動されてもよいアイドラーが挙げられる。本明細書に規定される繊維性構造体と比較したローラー表面の相対的な速度差を維持するのが容易であることから、外部から駆動される回転ロールが好ましい。
繊維柔軟化剤を含む繊維柔軟化剤システム40が、当該技術分野において既知のあらゆる好適な手段によって、移送表面38に塗布される。繊維性構造体14の表面が移送表面38と接触している時、繊維柔軟化剤システム40、特に繊維柔軟化剤が、転写表面38から繊維性構造体14の表面に移送し、その結果処理された繊維性構造体14’が生成される。繊維性構造体14が移送ロール38と接触する様式によって、別のカレンダーロール38’など、別の可能な転写表面が必要なことがある。しかしながら、追加の転写表面38’は繊維柔軟化剤システム40を含んでいなくてもよい。転写表面38は、ドクターブレード42を含んで、過剰な繊維柔軟化剤システムを転写表面38から除去するようにしてもよい。カレンダーロール転写表面38は、繊維性構造体14とは異なる速度で動いている。例えば、カレンダーロールは、繊維性構造体に対する速度差が少なくとも約0.3%、及び/又は少なくとも約0.5%、及び/又は少なくとも約0.7%、及び/又は少なくとも約1%で、回転するなど動いてもよい。
転写表面は、通常それに接触している繊維性構造体の温度に近い温度に維持される。したがって、典型的には約15℃(60°F)から約82℃(180°F)の温度である。
好ましくは、繊維柔軟化剤システムは巨視的に均一な様式で転写表面に塗布されて、次いで繊維性構造体に移送され、それにより、繊維性構造体の表面のほぼ全体が繊維柔軟化剤システムの効果の利益を得る。転送表面への塗布に次いで、あらゆる溶媒の揮発性構成成分の少なくとも一部が好ましくは蒸発して、好ましくは溶媒の揮発性成分の蒸発せずに残ったあらゆる部分、繊維柔軟化剤、及び繊維柔軟化剤システムのあらゆる他の非揮発性構成成分を含有する薄いフィルムが残る。「薄いフィルム」により、転写表面上のあらゆるコーティング、煙霧、又は噴霧を意味する。この薄いフィルムは、微視的に連続しているもの、又は個々に分離した要素から構成されるものとすることができる。薄いフィルムが個々に分離した要素からなる場合、要素は均一な大きさのものとすることができるか、又は大きさが様々なものとすることができ、更に、規則的な模様、又は不規則な模様で配置されることも可能であるが、巨視的には、薄いフィルムは均一である。好ましくは、薄いフィルムは個々に分離した要素からなる。
繊維柔軟化剤システムを転写表面に巨視的に均一に塗布する方法としては、スプレー及び転写が挙げられる。スプレーは経済的であることが見出されており、また繊維柔軟化剤システムの量及び分配に関して適切に制御され得るので、より好ましい。好ましくは、ヤンキードライヤーの後及び親ロールの前に、分散した繊維柔軟化剤システムが、転写表面から、乾燥しクレープ加工された繊維性構造体上に塗布される。この塗布を達成するのに特に便利な手段は、繊維柔軟化剤システムを、本発明の繊維柔軟化剤システムのための熱い転写表面として作用するとともに、乾燥された繊維性構造体の厚さを完成製品の所望のキャリパーに低減させて制御するように働く、一対の加熱されたカレンダーロールのいずれか又は両方に塗布することである。このような便利な手段は、米国特許第6,162,329号により詳細に記載されている。
一実施形態において、転写表面は当該技術分野において既知のいずれかの好適な清浄方法によって清浄されてもよい。
2)非接触(すなわち、スプレー)での塗布
図3に示されるように、図1の塗布方法12は、繊維柔軟化剤を含む繊維柔軟化剤システムを、ノズル44などの非接触アプリケーターを使用して繊維柔軟化剤システムを繊維性構造体14の表面上に塗布して処理された繊維性構造体14’を生成することを含んでもよい。図3に図示されるスプレーでの塗布に加えて、繊維柔軟化剤を含む繊維柔軟化剤システムはドリップ及び/又はカーテン(図示なし)を介して非接触で塗布されてもよい。図3において、好ましくは振動するノズルであるノズル44の列は、繊維柔軟化剤分配マニホールド46に搭載される。繊維柔軟化剤48は、少なくとも1つのノズル44を介して繊維性構造体14の表面に、スプレー、好ましくは振動するスプレーの形態で塗布される。
図3に示されるように、図1の塗布方法12は、繊維柔軟化剤を含む繊維柔軟化剤システムを、ノズル44などの非接触アプリケーターを使用して繊維柔軟化剤システムを繊維性構造体14の表面上に塗布して処理された繊維性構造体14’を生成することを含んでもよい。図3に図示されるスプレーでの塗布に加えて、繊維柔軟化剤を含む繊維柔軟化剤システムはドリップ及び/又はカーテン(図示なし)を介して非接触で塗布されてもよい。図3において、好ましくは振動するノズルであるノズル44の列は、繊維柔軟化剤分配マニホールド46に搭載される。繊維柔軟化剤48は、少なくとも1つのノズル44を介して繊維性構造体14の表面に、スプレー、好ましくは振動するスプレーの形態で塗布される。
ノズル44にごみ、ほこり及び/又は繊維柔軟化剤の残留物が入らないように、ノズル洗浄システム50を使用することができる。更に、後回転ロール52が繊維性構造体14’の処理された表面に任意に使用されて、繊維性構造体14’の表面と接触していない場合もある粒子、好ましくは繊維柔軟化剤の粒子が、繊維性構造体14’の表面と接触するように向けられてもよい。任意の後回転ロール52が使用される場合、好ましくは繊維性構造体14’と異なる表面速度で駆動される。好ましくは、この表面速度差は0.1%より大きく、より好ましくは0.3%より大きく、及び最も好ましくは0.5%より大きい。
図4は、液体出口オリフィス54及び空気出口オリフィス56を有する振動するノズル44’の一実施形態を概略的に示している。本明細書で使用する時、振動するノズルは、押出される物がノズルから出る時に振動する動きを促進するノズルを指す。理論に束縛されないものの、振動する流動は、流体の流れにほぼ平行に向けられる空気流を噴霧することによって流体の流れがいずれかの側面にぶつかる時に、交互に力が生じる結果であると考えられている。側面にある空気出口オリフィス56から向けられる空気流の、液体出口オリフィス54に関する角度は、したがって約20°を越えない、好ましくは約10°より少ない角度に制限されるべきである。より大きい角度は、流体の噴流の早すぎる破壊を引き起こす傾向があり、その結果、塗布領域から移動して離れ、kgnarrの生成を促進する傾向があるエアゾールの分散が生じる。非接触アプリケーターを含む好適なノズルの非限定的な例は、イリノイツールワークスダイナテック(Illinois Tool Works Dynatec)から部品番号107921として市販されている。
図5は、振動するノズル44’から生成されたスプレーの一実施形態を概略的に図示している。繊維柔軟化剤48は、空気出口オリフィス56から出る空気流によって応力がかけられている液体出口オリフィス54から出る。繊維柔軟化剤48は、液体出口オリフィス54から離れて移動するにしたがって、領域Aに示されるように振動し始める。振動の程度が大きくなるにつれて、繊維柔軟化剤48は領域Bに示されるように伸長する。繊維柔軟化剤48は、領域Bで伸長するにしたがって壊れて、伸長した繊維柔軟化剤48’の部分になる。伸長した繊維柔軟化剤48’は次いで収縮し始めて、液滴48’’、好ましくは球状の液滴に戻る。
ノズル44とともに使用されるノズル洗浄システム50の一実施形態が、図6に示される。ノズル洗浄システム50は、操作中に空気60を、ノズル44の、好ましくは各ノズル44の液体出口オリフィス54及び空気出口オリフィス56に向ける移動式洗浄ノズル58を含み、それによりあらゆる蓄積するごみを、出口オリフィス54及び56から取り除く。
一実施形態において、ノズル44は、約10cmより小さい、及び/又は約5cmより小さい、及び/又は約3cmより小さい、及び/又は約1cmより小さい、及び/又は約0.51cmより小さい分離距離で繊維性構造体14’に隣接して配置される。
好適な非接触アプリケーターの非限定的な例は、イリノイツールワークス(Illinois Tool Works)から市販されている。
3)押出し加工塗布
図7に示されるように、図1の塗布方法12は、スロット押出しダイ62などの押出し加工システムを使用して繊維柔軟化剤48を塗布することを含んでもよい。繊維柔軟化剤48は、スロット押出し加工ダイ62から繊維性構造体14の表面上に押出されて、処理された繊維性構造体14’を製造する。
図7に示されるように、図1の塗布方法12は、スロット押出しダイ62などの押出し加工システムを使用して繊維柔軟化剤48を塗布することを含んでもよい。繊維柔軟化剤48は、スロット押出し加工ダイ62から繊維性構造体14の表面上に押出されて、処理された繊維性構造体14’を製造する。
図8は、本発明にしたがって使用するのに好適なスロット押出しダイ62の一実施形態を、分解図で示している。繊維柔軟化剤48は、スロット押出し分配区画66の繊維柔軟化剤分配チャンバー64に、シム68に向かって流れ込む。繊維柔軟化剤48は、シム68の分配チャンネル72のフレア末端部70(排出表面)において、毛管力を介して広げられ、次いでスロット押出しダイ62から出される。スロット押出しリップ74は、繊維柔軟化剤48が、スロット押出しダイ62からシム68の分配チャンネル72のフレア末端部70を介して出ることを確実にする。
一実施形態において、アプリケーターの排出表面は、約10cmより大きい、及び/又は約15cmより大きい、及び/又は約20cmより大きい距離で繊維性構造体と接触している。
別の実施形態では、排出表面は当該技術分野において既知のいずれかの好適な洗浄方法によって洗浄されてもよい。
(総乾燥引張強度方法):
本発明の繊維性構造体及び/又はそのような繊維性構造体を含む紙製品の「総乾燥引張強度」(「TDT」)は以下のように測定される。2.5cm×12.7cm(1インチ×5インチ)の、繊維性構造体及び/又はそのような繊維性構造体を含む紙製品のストリップが提供される。ストリップは、温度約28℃±2.2℃(73°F±4°F)、相対湿度50%±10%の調湿された室内で、インストロン社(Instron Corp.,)(マサチューセッツ州カントン(Canton))から市販されている電子引張り試験機モデル1122に置かれる。引張り試験機のクロスヘッド速度は約5.1cm/分(2.0インチ/分)、及びゲージ長さは約10.2cm(4.0インチ)である。TDTは、ストリップのMD及びCD引張り強度の算術的合計である。
本発明の繊維性構造体及び/又はそのような繊維性構造体を含む紙製品の「総乾燥引張強度」(「TDT」)は以下のように測定される。2.5cm×12.7cm(1インチ×5インチ)の、繊維性構造体及び/又はそのような繊維性構造体を含む紙製品のストリップが提供される。ストリップは、温度約28℃±2.2℃(73°F±4°F)、相対湿度50%±10%の調湿された室内で、インストロン社(Instron Corp.,)(マサチューセッツ州カントン(Canton))から市販されている電子引張り試験機モデル1122に置かれる。引張り試験機のクロスヘッド速度は約5.1cm/分(2.0インチ/分)、及びゲージ長さは約10.2cm(4.0インチ)である。TDTは、ストリップのMD及びCD引張り強度の算術的合計である。
本明細書で使用する時、「機械方向」(「MD」)は、抄紙機及び/又は製品製造機器を通る繊維性構造体の流れに平行な方向を意味する。
本明細書で使用する時、「機械横方向」(「CD」)は、繊維性構造体及び/又は繊維性構造体を含む紙製品の同じ平面において、機械方向に垂直な方向を意味する。
(総湿潤引張強度方法):
電子引張試験機(スウィングアルバートEJAマテリアルズ(Thwing-Albert EJA Materials)試験機、スウィングアルバートインスツルメント社(Thwing-Albert Instrument Co.))(ペンシルベニア州フィラデルフィア)が使用され、約10.16cm(4.0インチ)/分のクロスヘッド速度、及び約2.54cm(1インチ)のゲージ長さで、2.54cm(1.0インチ)の幅及び7.62cm(3インチ)より大きい長さの繊維性構造体のストリップを使用して操作される。ストリップの2つの端部が機械の上側つかみ具内に配置され、ストリップの中央がステンレススチールのペグ(直径0.5cm)の周りに配置される。ストリップがスチールのペグの周囲で均一に曲げられていることを確認した後、ストリップを20℃の蒸留水に5秒間含浸させて、次いで、クロスヘッドの移動を開始する。試験の初期結果は、負荷(グラム重量)対クロスヘッドの変位(開始点からのセンチメートル)の形態のデータの列である。
電子引張試験機(スウィングアルバートEJAマテリアルズ(Thwing-Albert EJA Materials)試験機、スウィングアルバートインスツルメント社(Thwing-Albert Instrument Co.))(ペンシルベニア州フィラデルフィア)が使用され、約10.16cm(4.0インチ)/分のクロスヘッド速度、及び約2.54cm(1インチ)のゲージ長さで、2.54cm(1.0インチ)の幅及び7.62cm(3インチ)より大きい長さの繊維性構造体のストリップを使用して操作される。ストリップの2つの端部が機械の上側つかみ具内に配置され、ストリップの中央がステンレススチールのペグ(直径0.5cm)の周りに配置される。ストリップがスチールのペグの周囲で均一に曲げられていることを確認した後、ストリップを20℃の蒸留水に5秒間含浸させて、次いで、クロスヘッドの移動を開始する。試験の初期結果は、負荷(グラム重量)対クロスヘッドの変位(開始点からのセンチメートル)の形態のデータの列である。
サンプルの試験は、MD方向及びCD方向の両方で行う。繊維性構造体の湿潤引張り強度は以下のように算出される:
総湿潤引張り強度=最大負荷MD(gf)/2(inchwidth)+最大負荷CD(gf)/2(inchwidth)
総湿潤引張り強度=最大負荷MD(gf)/2(inchwidth)+最大負荷CD(gf)/2(inchwidth)
Claims (11)
- 繊維と繊維柔軟化剤を含む繊維柔軟化剤システムとを含む繊維性構造体であって、ここで前記繊維柔軟化剤システムによる前記繊維性構造体の不透明度の増加が、前記繊維柔軟化剤システムの個々の構成成分による前記繊維性構造体の不透明度の純増加より大きい、繊維性構造体。
- 前記繊維がセルロース繊維を含む、請求項1記載の繊維性構造体。
- 前記繊維柔軟化剤が、保湿剤及び可塑剤からなる群から選択される、請求項1記載の繊維性構造体。
- 前記可塑剤が、ポリヒドロキシ化合物、好ましくはポリエチレングリコール、より好ましくは100〜500g/molの重量平均分子量を有するポリエチレングリコールを含む、請求項3記載の繊維性構造体。
- 前記繊維柔軟化剤システムが、不透明度向上剤、好ましくは微粒子、顔料、充填剤及びこれらの混合物からなる群から選択される不透明度向上剤、より好ましくは粘土、炭酸カルシウム、二酸化チタン、タルク、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、アルミナ三水和物、活性炭、パール・スターチ、硫酸カルシウム、ガラス微小球、珪藻土、及びこれらの混合物からなる群から選択される不透明度向上剤、を含む、請求項1記載の繊維性構造体。
- 前記繊維柔軟化剤システムによる前記繊維性構造体の不透明度の増加が、前記繊維柔軟化剤システムの個々の構成成分による前記繊維性構造体の不透明度の純増加より0.05%ポイント大きい、請求項1記載の繊維性構造体。
- 前記繊維柔軟化剤及び前記不透明度向上剤が、2:1から100:1の重量比で前記繊維柔軟化剤システム中に存在する、請求項5記載の繊維性構造体。
- 前記繊維柔軟化剤が、前記繊維性構造体中に前記繊維性構造体の2重量%〜30重量%存在する、請求項1記載の繊維性構造体。
- 前記不透明度向上剤が、前記繊維性構造体中に前記繊維性構造体の0.02重量%〜15重量%存在する、請求項5記載の繊維性構造体。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の繊維性構造体を含む、単プライ又は多プライの衛生ティッシュ製品。
- a)繊維性構造体を準備する工程と;
b)繊維柔軟化剤を含む繊維柔軟化剤システムと前記繊維性構造体を接触させた結果、前記繊維柔軟化剤システムによる前記繊維性構造体の不透明度の変化が、前記繊維柔軟化剤システムの個々の構成成分による前記繊維性構造体の不透明度の純変化より大きくなる工程と;を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の繊維性構造体を作成する方法。
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