JP2006505705A - 多数の合成フィラメントを溶融紡糸し、冷却するための方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、多数の合成フィラメントを溶融紡糸し、冷却するための装置に関する。この場合、フィラメントはまず環状の装置内で、紡糸ノズル(1)により押し出され、次いで送風ディフューザ(12)に沿って案内され、この送風ディフューザの周面から半径方向に流出する周面空気流により冷却される。本発明によれば、フィラメントは凝固のために、周面空気流による冷却の前に、付加的な冷却空気流(7)による前冷却を施される。この前冷却空気流(7)は、紡糸ノズル(1)と送風ディフューザ(12)との間に配置された冷却手段(6)により生ぜしめられる。
Description
本発明は、請求項1の上位概念部に記載の、多数の合成フィラメントを溶融紡糸し、冷却するための方法、並びに請求項6の上位概念部に記載の、前記方法を実施するための方法に関する。
このような方法及びこのような装置が、例えばドイツ連邦共和国特許公開第3629731号明細書につき公知である。
ステープルファイバを製造する場合には、繊維はあらかじめポリマ溶融体から、多数のノズル孔を有する紡糸ノズルによって、ストランド状のフィラメントの形で押し出される。孔処理量及び紡糸ノズルからの引取速度に関連して、いわば短紡糸プロセスと長紡糸プロセスとに分けられる。短紡糸プロセスでは、低い引取速度とわずかな孔処理量が調節され、これにより、押し出されたばかりのフィラメントストランドの冷却が、短い距離内で可能である。しかしながらこの形のプロセスでは、極めて多数のノズル孔を有する紡糸ノズルが使用され、これにより、比較的密なフィラメントカーテンが形成され、冷却されなければならない。このためには、例えば米国特許第5178814号明細書につき公知のような冷却装置が使用される。この場合、紡糸ノズルの下方では、極めて短い長さに作用する冷却空気流が生ぜしめられ、この冷却空気流はフィラメントカーテンを半径方向内側から外側へ貫通する。
これに対して、いわゆる長紡糸プロセスでは、紡糸ノズルによる遙かに多くの処理量が得られ、対応して著しく高い引取速度が得られる。押し出されたばかりのフィラメントを最適に冷却するためには、長く、かつ一様な送風距離が必要とされる。このためには、特にいわゆる送風ディフューザが特に優れていることが判明した。この送風ディフューザは、周面の一様な送風距離にわたって、半径方向に流出する周面空気流を形成する。この形式の方法並びにこの形式の装置が、ドイツ連邦共和国特許公開第3629731号明細書につき公知であり、本発明はこの形式の方法並びにこの形式の方法に関する。
公知の方法及び公知の装置では、フィラメントは、紡糸ノズル内に環状に配置されたノズル孔を介して押し出される。紡糸ノズルの下方には送風ディフューザが配置されている。この送風ディフューザは、例えば焼結材料よりなる多孔性の周面を有しており、これにより、空気供給部を介して送風ディフューザの内部に持ち込まれた冷却空気が送風ディフューザの周面から半径方向に流出し、周面空気流の形で、送風ディフューザに沿って案内されたフィラメントストランドを冷却する。この公知の装置では、送風ディフューザは自由な端部に閉鎖可能な環状ギャップを有しており、この環状ギャップは、送風ディフューザを旋回させ、移動させるために開放されるようになっており、これにより、送風ディフューザが運転位置に案内される間にフィラメントストランドが送風ディフューザに付着することが不可能になっている。送風ディフューザが紡糸ノズルの下方の運転位置に到達すると即座に環状ギャップが閉じられる。フィラメントの冷却は周面空気流によってのみ行われる。
公知の方法及び公知の装置では、特に微細な番手のフィラメントの溶融紡糸及び冷却時には外側に位置するフィラメントにしばしば破損がもたらされることが確認された。紡糸ノズルに設けられたノズル開口の使用、ひいては押し出されるフィラメントの使用が、微細な番手の場合には厚い番手の場合よりも大きいので、送風ディフューザの周面空気流は、フィラメント全ての不十分な冷却しかもたらさない。
この問題は、例えばドイツ連邦共和国特許公開第3708168号明細書につき公知の送風ディフューザの送風プロフィールの調節によっても解決することができなかった。
そこで本発明の課題は、冒頭で述べた形式の方法及び装置を改良して、環状の装置内を案内された、比較的微細な番手を有する、多数の押し出されたフィラメントを一様に冷却できるようにすることである。
この課題は、請求項1の特徴部に記載の方法、及び請求項6の特徴部に記載の装置により解決される。
本発明の有利な発展形が、それぞれの従属請求項の特徴及び特徴組合せにより規定されている。
本発明は、紡糸ノズルからのフィラメントの吐出直後に既にフィラメントの冷却が始まるという利点を有している。このためには、紡糸ノズルと送風ディフューザとの間に設けられた付加的な冷却手段により前冷却空気流が生ぜしめられる。この冷却空気流は、前冷却のためにフィラメントに向けられている。これにより、フィラメントを冷却する場合により高い柔軟性が生じる。フィラメントの集中的な前冷却は、特にステープルファイバを製造する場合には特に微細な番手を製造する可能性をもたらす。
本発明による方法では、前冷却空気流及び周面空気流が同方向に向けられてフィラメントに当たり、この場合に前冷却空気流の流体速度が周面空気流の流体速度よりも高くなっていることによっても効果を改善することができた。これにより、一方ではフィラメントカーテンの一様な広がりを達成することができ、かつ他方では集中的な前冷却空気流がフィラメントカーテンの内部のフィラメント全ての一様かつ完全な前冷却をもたらす。送風ディフューザに沿って周面空気流により続いて行われるさらなる冷却が、引取速度がより高い場合にさえもフィラメントの特に一様な凝固を可能にする。
外側領域を案内されるフィラメントをも一様に冷却するための一様かつ集中的な貫通を保持するためには、前冷却空気流が流出する場合の流体速度が、周面空気流が流出する場合の流体速度よりも少なくとも2倍の高さになるような調節が有効であることが実証されている。
この場合、特に環状ギャップノズルにより生ぜしめられた前冷却空気流により最良の効果が示された。このためには、環状ギャップノズルは、フィラメントに対して間隔をおいて形成された環状のノズル開口を有している。これにより、特にフィラメントカーテン内で連行された温風の完全な吐出を達成することができる。このことは、特に周面空気流によるフィラメントのさらなる冷却を改善した。
フィラメントの前冷却もさらなる冷却も、最適化された空気流により行うことができることを保証するためには、有利な発展形によれば、前冷却空気流と周面空気流と互いに無関係に調節されるようになっている。
この方法を実施するためには、本発明による装置が、紡糸ノズルと送風ディフューザとの間に付加的な冷却手段を有しており、この冷却手段により、フィラメントを前冷却するための付加的な前冷却空気流が生ぜしめられる。
この場合に、付加的な冷却手段と送風ディフューザとは、共に1つの空気供給装置に接続されていてもよいし、又はそれぞれ独立した空気供給装置により供給されるようになっていてもよい。周面空気流に対して、できるだけより高い流体速度により流れる前冷却空気流を保持するためには、前記冷却手段は有利には環状ギャップノズルの形で形成される。この環状ギャップノズルでは、前冷却空気流は、フィラメントに対して間隔をおいて環状に配置されたノズル開口を介して流出する。
この場合に、押し出されたフィラメントの集中的な前冷却は、特に環状ギャップノズルのノズル開口とフィラメントとの間の間隔が、送風ディフューザの周面とフィラメントとの間の間隔よりもより小さく保持されることにより達成することができる。
さらに前冷却空気の流体速度は、ノズル開口のギャップ高さが可変になっていることにより制御することができる。
付加的な冷却手段は、紡糸ノズルの下方に直接に結合されているか、又は直接に送風ディフューザに堅固に結合されていてよい。
次に本発明による方法を、本発明による装置の幾つかの実施例と付属の図面につきさらに詳しく説明する。
図1には、本発明による装置の第1実施例が概略的に横断面図で示されている。この装置は紡糸ノズル1を有している。この紡糸ノズル1は、加熱された紡糸ビーム2の内部に配置されている。紡糸ノズル1は、環状、有利には円形又は長方形に形成されており、紡糸ビーム2の下側に配置されている。紡糸ノズル1は溶融体分配導管3を介して紡糸ポンプ4に連結されている。この紡糸ポンプ4には、溶融体供給部5を介して、ポリマ溶融体が、例えば押出機を介して供給される。紡糸ノズル1は下側に多数のノズル孔(図示しない)を有しており、これらのノズル孔からはそれぞれ1つのフィラメントがストランド状に押し出される。
紡糸ビーム2の下側には送風機の形の冷却手段6が配置されている。このためには、前記送風機6は環状の送風チャンバ8と、この送風チャンバ8を外側へ向かってカバーする送風壁10とを有している。送風機6の大きさは次のように寸法取りされている、すなわち、紡糸ノズル1により押し出されたフィラメントシート18と送風壁10との間に所定の間隔が生じるように寸法取りされている。冷却手段6は第1の空気供給部7に接続されており、この空気供給部7は紡糸ビーム2と紡糸ノズル1とを貫通している。空気供給部7は、空気分配導管9を介して送風チャンバ8に接続されている。
冷却手段6の下方には送風ディフューザ12が配置されている。この送風ディフューザ12の上端は、センタリングストッパ11を介して冷却手段6に接触している。向かい合った端部では、前記送風ディフューザ12は保持装置13に結合されている。送風ディフューザ12は多孔性の周面15を有している。この周面15は、例えばフリース、発泡材、スクリーンメッシュ、又は焼結材料から製造されていてよい。保持装置13は第2の空気供給部14に接続されており、この場合、保持装置13を介して送風ディフューザ12の内室が前記空気供給部14に連結されている。保持装置13は有利には可動に構成されており、これにより、送風ディフューザ12の保守整備、洗浄又は交換のために保持装置13は紡糸ラインの内外へ案内されるようになっている。
保持装置13は、送風ディフューザ12の下方に潤滑リング17を有している。この潤滑リング17はフィラメントシート18により接触され、これによりフィラメントに潤滑剤が塗布されるようになっている。
図1に示した装置では、紡糸ノズル1の運転時には紡糸ポンプ4によりポリマ溶融体が加圧下に供給される。この場合に、下側では紡糸ノズル1のノズル孔からストランド状のフィラメントが吐出され、これらのフィラメントはフィラメントシート18を形成する。このフィラメントシート18は環状に案内され、一緒に引取機構(図示しない)により紡糸ノズル1から引き取られる。
紡糸ノズル1のすぐ下方には、送風機の形で形成された冷却手段6により、前冷却空気流19が半径方向内側から外側へフィラメントシート18を通過して送風される。この場合に、前冷却空気流19の強さは、直接に空気供給部7を介して制御することができる。前冷却空気流19は次のように調節されている、すなわち、フィラメントシートの内部で案内されたそれぞれのフィラメントが一様な冷却作用を得るように調節されている。さらにフィラメントカーテンの広がりが生じるようになっており、これにより、フィラメントカーテン内の個々のフィラメントの周りを、次の周面空気流が洗流することができる。
フィラメントを凝固させるためには、送風ディフューザ12の周面空気流16による別の冷却が行われる。これにより、800m/秒を超える高い紡糸速度時にも、フィラメントの一様で十分な冷却が行われる。フィラメントの集中的かつ一様な前冷却を得るためには、前冷却空気流の流体速度が、周面空気流の流体速度よりも高く調節されている。このためには、送風壁10とフィラメントシート18との間の間隔が、周面15とフィラメントディシート18との間の間隔よりも著しく小さくなるように調節されている。
しかしながら、本発明による方法は、有利には例えば図2に示した装置により有利に実施される。この場合、前冷却空気流は環状ギャップノズル20の形で形成された冷却手段により生ぜしめられる。ノズル開口21から流出した前冷却空気流は比較的強い送風であり、これにより、フィラメントシート内の前冷却がもたらされる。図2による実施例の次の説明では、同じ機能の構成部材には同一の符号を付した。図2による本発明の装置の実施例では、環状の紡糸ノズル1は溶融体分配機30を介して紡糸ポンプ4に連結されている。この紡糸ポンプ4と溶融体分配機30と紡糸ノズル1とは、加熱された紡糸ビーム2内に配置されている。
紡糸ノズル1の下方には、付加的に環状ギャップノズル20の形で形成された冷却手段が配置されている。この環状ギャップノズル20は送風ディフューザ12に堅固に結合されている。このためには、送風ディフューザ12は自由な端部にヘッドプレート25を有している。環状ギャップノズル20はカラー状に送風ディフューザ12の自由な端部に形成されており、ヘッドプレート25に堅固に結合されている。この場合、環状ギャップノズル20の、周方向に延びる環状のノズル開口21は、孔付きプレート23とカバープレート24の間に形成されており、これらの孔付きプレート23とカバープレート24とはシールリング22を介して互いに締め付けられている。ノズル開口21のギャップ高さは、シールリング22の強さにより規定される。したがって、シールリング22の交換又は変更により、環状ギャップノズル20に設けられたノズル開口21のそれぞれ任意のギャップ高さを調節することができる。ノズル開口21は、孔付きプレート23とヘッドプレート25とに設けられた孔を介して送風ディフューザ12の内部に接続されている。これにより、環状ギャップノズル20と送風ディフューザ12とは、共通の空気供給部14を介して供給される。環状ギャップノズル20と送風ディフューザ12とは、保持装置13を介して、センタリングストッパ11により紡糸ビーム2の下側で保持されている。
送風ディフューザ12は、保持装置13に対して相対的に軸線方向に摺動可能に形成されている。この場合、送風ディフューザ12は、軸線方向に作用する力発生器27により運転位置に保持される。このように軸線方向に調整可能な送風ディフューザが、欧州特許公開第1231302号明細書により公知であり、この点についてはこの刊行物に関連している。この場合、送風ディフューザ12の下端は接続ピース26で保持されている。この接続ピース26は、保持装置13のセンタリング開口28内で摺動可能に案内されている。前記力発生器27は、本実施例では圧縮ばねの形で構成されている。この圧縮ばねは、交換のために送風ディフューザを軸線方向に移動することを可能にする。
図2による装置のさらなる構成は図1による装置の構成と同一であり、上に述べたの実施例に関連している。
フィラメントを冷却するためには、空気供給部14と、送風ディフューザ12の保持装置13とを介して冷却空気流が供給される。この場合、冷却空気流の一部は、自由な端部で直接に、ヘッドプレート25の孔を介して環状ギャップノズル20に到達する。次いでノズル開口21からは比較的強い前冷却空気流が吐き出される。この前冷却空気流は、フィラメントシート18に対して短い間隔をおいて吐き出され、フィラメントシート18を通過する。同時に送風ディフューザ12の多孔性の周面15からは、半径方向に向けられた周面空気流が吐き出される。試験では、共通の空気供給部の場合には、3m/秒の周面空気流の吐出速度に対して、約10m/秒の前冷却空気の吐出速度が調節されることが確認された。これにより、0.6dtexの最終番手(Endtiter)を有するステープルファイバを製造することが可能であった。付加的な冷却手段なしの送風ディフューザの標準構成による、等しい空気供給条件下では、0.9dtexを越える最終番手を有する繊維しか形成することができなかった。より微細な番手(Titer)は、頻繁に生じるフィラメント破損に基づき確実に生産することができなかった。本発明による方法によってはじめて、微細な番手を有する繊維が、フィラメント破損の発生なしに確実に製造可能であることが達成された。フィラメントの前冷却のさらなる最適化が、環状ギャップノズル20のノズル開口21のギャップ高さの変更によっても達成することができた。この場合、ギャップ高さは0.1〜0.9mmまでの範囲だった。
図3には、本発明による方法を実施するための本発明による装置の別の実施例が示されている。図3に示した実施例は、上に述べた図2による実施例とほぼ同一である。その限りでは上に述べた説明に関連しており、ここでは相違のみを示す。
図3に示した実施例では、付加的な冷却手段が同様に環状ギャップノズル20の形で形成されており、この環状ギャップノズル20は送風ディフューザ12の自由な端部にカラー状に配置されている。環状ギャップノズル20の構成は、図2の環状ギャップノズルの実施例と同一である。
送風ディフューザ12の内部には空気供給導管29が配置されている。この空気供給導管29の端部は、ヘッドプレート25内に設けられた孔に接続されている。別の端部により、前記空気供給導管29は空気供給部7に接続されている。これにより、環状ギャップノズル20には、送風ディフューザ12への冷却空気供給とは無関係に、冷却空気流を独立して供給することができる。送風ディフューザ12は、保持装置13を介して空気供給部14に連結されている。これにより、フィラメントを冷却するための前冷却空気流と周面空気流とは互いに無関係に調節することができる。さらにフィラメントの凝固をもたらすためには、種々異なった冷却手段若しくは冷却空気の種々異なった組成を使用することができる。
本発明による装置の別の実施例が図4に概略的に示されている。この実施例は、欧州特許公開第1247883号明細書につき公知のように、送風ディフューザ12が紡糸ビーム2の下側で保持されていることにより本質的に異なっている。この形の装置の構成及び機能に関しては、この箇所では、上に引用した明細書の内容に明白に関連している。図4による実施例の以下の説明では、等しい機能の構成部分には上に述べた実施例と同一の符号を付す。
図4による本発明の装置の実施例では、環状の紡糸ノズル1が溶融体分配導管31を介して紡糸ポンプ4に連結されている。この紡糸ポンプ4は駆動軸33により駆動される。紡糸ポンプ4、分配導管31及び紡糸ノズル1は、加熱された紡糸ビーム2内に配置されている。紡糸ノズル1の下方には、付加的な冷却手段として環状ギャップノズル20が配置されている。この環状ギャップノズル20は下側で送風ディフューザ12に堅固に結合されている。環状ギャップノズル20及び送風ディフューザ12は、紡糸ビーム2に向けられた側により、空気供給部に連結されている。この場合に第1の空気供給部7は内側の空気供給導管29により形成される。この空気供給導管29は、紡糸ビーム2を貫通し、送風ディフューザ12内に突入している。内側の空気供給導管29は、外側の空気供給導管32により取り囲まれている。この外側の空気供給導管32は環状ギャップノズル20に連結されている。さらに第2の空気供給部14が環状ギャップノズル20に案内される。
環状ギャップノズル20は孔付きプレート23及びこの孔付きプレート23の下方に配置されたヘッドプレート25により形成される。孔付きプレート23は入口を有しており、この入口は、孔付きプレート23とヘッドプレート25との間のノズル開口21に接続されている。ヘッドプレート25には、送風ディフューザ12が結合されている。
送風ディフューザ12の下方には、潤滑リング17の形の潤滑装置が形成されている。この潤滑リング17は、紡糸ノズル1により押し出されたフィラメントシート18を取り囲んでいる。この場合、フィラメントシート18は、潤滑リング17の内側の接触面に沿って案内される。
図4に示した実施例では、紡糸ノズル1により押し出されたばかりの、フィラメントシート18のフィラメントが、紡糸ノズル1から吐き出された後に、まず前冷却空気流19により冷却される。この前冷却空気流19は、環状ギャップノズル20により生ぜしめられる。集中的な前冷却の後に、次いでフィラメントシート18のさらなる冷却が、周面空気流16により行われる。この周面空気流16は、送風ディフューザ12の周面15により生ぜしめられる。既に上に述べたように、この場合には環状ギャップノズル20のノズル開口21のギャップ高さを変更することができるようになっており、これにより、フィラメントシート18の前冷却の強さを、所定の比率に調節することができる。
図1〜図4による実施例に示した装置の構成は例であり、選択的に組み合わせることができる。したがって、図1の実施例に示したように、例えば環状ギャップノズルの形で形成された冷却手段を、紡糸ビームの直接の下方に配置することもできる。しかしながら、互いに短い間隔をおいて互いに前後に配置された複数の環状のノズル開口を有する冷却手段を構成することも可能である。本発明のために重要なのは、紡糸ノズルのすぐ下方で、フィラメントを前冷却するための強力な前冷却空気流が発生可能であり、送風ディフューザに基づく、フィラメントのさらなるより長い冷却が行われることである。
1 紡糸ノズル、 2 紡糸ビーム、 3 溶融体分配導管、 4 紡糸ポンプ、 5 溶融体供給部、 6 冷却手段、 7 第1の空気供給部、 8 送風チャンバ、 9 空気分配導管、 10 送風壁、 11 センタリングストッパ、 12 送風ディフューザ、 13 保持装置、 14 第2の空気供給部、 15 周面、 16 周面空気流、 17 潤滑リング、 18 フィラメントシート、 19 前冷却空気流、 20 環状ギャップノズル、 21 ノズル開口、 22 シールリング、 23 孔付きプレート、 24 カバープレート、 25 ヘッドプレート、 26 接続ピース、 27 力発生器、 28 センタリング開口、 29 空気供給導管、 30 溶融体分配機、 31 分配導管、 32 外側の空気供給導管、 33 駆動軸
Claims (14)
- 多数の合成フィラメントを溶融紡糸し、冷却する方法であって、前記フィラメントが、環状の装置内で紡糸ノズルにより押し出され、フィラメントが、送風ディフューザに対して間隔をおいて案内され、フィラメントが、送風ディフューザの周面から半径方向に流出する周面空気流により冷却される形式の方法において、フィラメントに、周面空気流による冷却の前に、付加的な前冷却空気流による前冷却を施すことを特徴とする、多数の合成フィラメントを溶融紡糸し、冷却する方法。
- 前冷却空気流と周面空気流とを、同方向に向けてフィラメントに当て、前冷却空気流の流体速度が、周面空気流の流体速度よりも高くなるようにする、請求項1記載の方法。
- 前冷却空気流が流出する場合の流体速度が、周面空気流よりも少なくとも2倍の高さになるようにする、請求項2記載の方法。
- 環状ギャップノズルにより前冷却空気流を生ぜしめ、前記環状ギャップノズルに、フィラメントに対して間隔をおいて形成された環状のノズル開口を設ける、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
- 前冷却空気流と周面空気流とを、互いに無関係に調節可能にする、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
- 請求項1から5までのいずれか1項記載の方法を実施するための装置であって、紡糸ノズル(1)と、該紡糸ノズル(1)の下方に配置された送風ディフューザ(12)とが設けられており、該送風ディフューザ(12)が、フィラメントを冷却するための、周面(15)から半径方向に流出する周面空気流を生ぜしめるようになっている形式のものにおいて、紡糸ノズル(1)と送風ディフューザ(12)との間に、付加的な冷却手段(6,20)が配置されており、該冷却手段(6,20)により、フィラメントを前冷却するための付加的な前冷却空気流が形成可能である、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法を実施するための装置。
- 付加的な冷却手段(20)と送風ディフューザ(12)とが、共通の空気供給部(14)に接続されている、請求項6記載の方法。
- 付加的な冷却手段(6,20)と送風ディフューザ(12)とが、互いに無関係に制御可能な空気供給部(7,12)に接続されている、請求項6記載の装置。
- 冷却手段が、環状ギャップノズル(20)の形で形成されており、該環状ギャップノズル(20)が、フィラメントに対して間隔をおいて配置された環状のノズル開口(21)を有している、請求項6から8までのいずれか1項記載の装置。
- 環状ギャップノズル(20)のノズル開口(21)とフィラメント(18)との間の間隔が、送風ディフューザ(12)の周面(15)とフィラメント(18)との間の間隔よりも遙かに小さくなっている、請求項9記載の装置。
- 環状ギャップノズル(20)のノズル開口(21)が、可変のギャップ高さを有している、請求項9又は10記載の装置。
- 付加的な冷却手段(20)が、送風ディフューザ(12)に堅固に結合されている、請求項6から11までのいずれか1項記載の装置。
- 環状ギャップノズル(20)が、送風ディフューザ(12)上に突出した環状のカラー内に形成されている、請求項12記載の装置。
- 送風ディフューザ(12)が、保持装置(13)に次のように保持されている、すなわち、送風ディフューザ(12)が、保持装置(13)に対して相対的に、運転位置と保守整備位置との間で軸線方向に移動可能であり、運転位置では、保持装置(13)と、冷却手段(6,20)又は紡糸ノズル(1)との間でクランプされて保持されている、請求項6から13までのいずれか1項記載の装置。
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