JP2006502195A - 骨髄異形成症候群の処置用医薬の製造のための4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体の使用 - Google Patents

骨髄異形成症候群の処置用医薬の製造のための4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体の使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、骨髄異形成症候群の処置方法であって、それを必要としている温血動物に4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体の治療上有効量を投与することを含んでなる方法に関する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、骨髄異形成症候群、とりわけ慣用的化学療法に耐性の骨髄異形成症候群を有する温血動物、とりわけヒトの処置方法であって、当該動物に、単独で、またはさらなる治療剤、たとえば本明細書において定義したものと組み合わせて本明細書において定義した4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体、とりわけ式Iの化合物の治療上有効量を投与することを含んでなる方法;骨髄異形成症候群の処置用医薬の製造のための、単独またはさらなる治療剤、たとえば本明細書において定義したものと組み合わせた4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体の使用;同時的、個別的または逐次的使用のための、4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体、本明細書において定義したさらなる治療剤および所望により少なくとも1つの医薬上許容される担体を含んでなる組合せ剤;ならびに当該組合せ剤を含んでなる医薬組成物および市販パッケージに関する。
MDSの初期段階にある多くの患者は、症状を全く経験しない。通常の血液試験により、ときに白血球細胞の減少(好中球減少症)および/または血小板数の減少(血小板減少症)とともに、赤血球細胞数の減少(貧血)が明らかとなる。時々、白血球細胞数および血小板数が少ないが、ヘマトクリット値は正常のままである。その数は、症状が現れるほど低くはない。他の患者は明らかな症状を経験する。これらの症状は、関与する血液細胞のタイプ、ならびに減少する細胞数のレベルに依存する。
MDSの診断のために、最初に、全血液細胞数を計数する。患者が、場合によっては低い白血球細胞数および/または血小板数とともに、低ヘマトクリット値を有することが確認された場合、骨髄試験を行う。骨髄を、芽球および異常成熟細胞(異型細胞)のパーセンテージを規定するために試験する。試料を染色し、鉄含量を測定する。染色体分析を、また、あらゆる異常(たとえばクロモソームの欠失または過剰)を発見するために行う。定期的な骨髄試験は、MDSがAMLに転換するか否かを調べるのに役立つ。
AMLに進行する高いリスクのある患者のために、ときには、静脈化学療法が適用される。比較的高用量の化学療法は、疾患の制御の誘導を与える。不幸なことに、確立された化学療法剤を用いる誘導化学療法でのMDSの制御の可能性は約30%にすぎない。成功の場合でさえ、この疾患は、しばしば、12ヶ月以内に再発する。さらに、臨床的不均一性(clinical heterogeneity)および疾患病理生理学の不十分な理解のため、MDSの処置用治療剤の開発が制限されてきた。したがって、MDSの処置のためのさらなる化学治療剤、とりわけより高い率のMDSの制御を有し、そして/または当該疾患が再発するまでの期間持続する化学治療剤が強く必要とされている。
驚くべきことに、4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体がMDSの処置に有用であることが見いだされた。
本発明に適した4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体、それらの製造方法およびそれらを含む医薬製剤は、WO00/59509、EP02/04892、WO01/10859および、とりわけ、米国特許第6,258,812号に記載されており、これらを出典明示により本願の一部とする。
4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体および、特に式I
Figure 2006502195
〔式中、ラジカルおよび記号は以下に定義した意義を有する。〕
で示される4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体、これらの4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体のN−オキシド、ならびにそれらの塩はチロシンキナーゼインヒビターである。これは、VEGFレセプターのATP結合部位に直接結合することにより血管内皮成長因子(VEGF)シグナル伝達を阻害することが示された。かかる4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体は微小血管系を減少させ、そして動物モデルにおける原発腫瘍および転移の増殖を阻害し、そして脱調節性血管形成を伴う疾患、とりわけ腫瘍性疾患(固形腫瘍)、たとえば乳癌、結腸癌、肺癌、とりわけ小細胞肺癌、および前立腺癌の処置に有用である。
たとえば、PTK787(ZK222584としても知られる)、式Iの化合物〔式中、r、nおよびmがそれぞれ0であり、RおよびRが一体となって部分式Iの架橋を形成し(下記参照)、A、B、DおよびEがそれぞれCHであり、Gがメチレンであり、Xがイミノであり、Yが4−クロロフェニルであり、そして波線により特徴づけられる結合が二重結合である。〕は、KDRに極めて特異的であるが、また、Flt−1およびFlt−4を阻害し、そしてc−Kitを含む他のチロシンキナーゼレセプターに対して活性を有する。
それゆえ、本発明は、MDS、とりわけ慣用的化学療法に耐性のMDSの処置方法であって、それを必要としている温血動物に、4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体の治療上有効量、好ましくは式I
〔式中、
rは、0〜2であり、
nは、0〜2であり、
mは、0〜4であり、
およびRは、
(i)低級アルキルであるか、または
(ii)一体となって、部分式I
Figure 2006502195
の架橋(当該架橋は2個の末端炭素原子を介して達成される)を形成するか、または
(iii)一体となって、部分式I**
Figure 2006502195
〔式中、環の構成員T、T、TおよびTの1または2個は窒素であり、そして残りはそれぞれの場合においてCHであり、そして結合がTおよびTを介して達成される。〕
の架橋を形成し、
A、B、D、およびEは、互いに独立して、NまたはCHであり、ただし、これらのラジカルの2以下がNであるものとし;
Gは、低級アルキレン、アシルオキシもしくはヒドロキシで置換された低級アルキレン、−CH−O−、−CH−S−、−CH−NH−、オキサ(−O−)、チア(−S−)、またはイミノ(−NH−)であり;
Qは、低級アルキルであり;
Rは、Hまたは低級アルキルであり;
Xは、イミノ、オキサ、またはチアであり;
Yは、非置換もしくは置換アリール、ピリジル、または非置換もしくは置換シクロアルキルであり;そして
Zは、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、ヒドロキシ、エーテル化もしくはエステル化されたヒドロキシ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、エステル化されたカルボキシ、アルカノイル、カルバモイル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル、アミジノ、グアニジノ、メルカプト、スルホ、フェニルチオ、フェニル−低級アルキルチオ、アルキルフェニルチオ、フェニルスルホニル、フェニル−低級アルキルスルフィニルまたはアルキルフェニルスルフィニルであり、1を超えるラジカルZが存在する場合、置換基Zは互いに同一または異なり;
波線により特徴づけられる結合が存在する場合、これは単結合または二重結合である。〕
で示される4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体;
または定義した化合物のN−オキシド、
または少なくとも1つの塩形成基を有するかかる化合物の塩の治療上有効量を投与することを含んでなる方法に関する。
式Iの化合物の定義において使用されるラジカルおよび記号は、WO 98/35958において開示された意義を有し、この文献を、出典明示により本願の一部とする。
好適な式Iの化合物はPTK787である。さらに好ましくは、PTK787は、コハク酸塩の形態で使用される。
本発明のMDSの処置にも好適な化合物は、EP 1 259 487、WO 01/55114、EP 1 129 075、WO 00/27820、EP 1 107 964、WO 00/09495、EP 1 165 085、WO 00/59509、WO 02/090343、WO 01/85715、WO 01/85691、WO 02/092603、WO 03/040101およびWO 03/040102に一般的もしくは具体的に開示され、言及され、または一般的および具体的に請求されており、これらの全内容を出典明示により本願の一部とする。
方法の議論において、活性成分といえば、その医薬上許容される塩も含むことを意味すると理解される。これらの活性成分が、たとえば、少なくとも1つの塩基中心を有する場合、それらは酸付加塩を形成し得る。対応する酸付加塩は、また、所望により追加的に存在する塩基中心を有していてもよい。酸性基(たとえばCOOH)を有する活性成分は、また、塩基と塩を形成し得る。活性成分またはその医薬上許容される塩は、また、水和物の形態で使用されるか、または結晶化に使用した他の溶媒を含み得る。
本明細書において使用される「処置」なる用語は、MDSを有するか、または当該疾患の前段階にある患者の処置を含み、これは、当該患者の疾患の進行の遅延をもたらす。
MDSの処置のために、4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体は、単独で、あるいは、たとえば輸血、骨髄移植または他の治療剤、たとえば、ビタミン、たとえばビタミンD3もしくはビタミンA(レチノイン酸)、三酸化ヒ素および/または下記の剤の投与と組み合わせて投与され得る。
十分な赤血球細胞を産生できない患者に、補助的処置(supportive treatment)を輸血の形態で実施し得る。患者が重度の貧血である場合(一貫して25%未満のヘマトクリット値)、彼らに周期的な輸血、典型的には2〜6週間ごとに2単位を投与する。
あるいは、エリスロポエチンが、週に3〜7回皮下に注射され得る。
骨髄染色が鉄芽球性貧血を示す赤血球細胞において鉄の沈積を示す場合、患者は、ピリドキシン(ビタミンB6)、たとえば100mgを1日2回服用すべきである。
心臓および肝臓に沈積した過剰の鉄は、平均余命を短くする。輸血の赤血球により引き起こされる鉄の過剰の場合において、鉄負荷低減医薬、たとえばDESFERAL(登録商標)が適用され得る。
少なくとも1つの感染症を有し、白血球細胞数が少ない患者のために、成長因子医薬を試してみることは価値のあることであり、すなわち、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF、たとえばNEUPOGENの商標名で市販されている形態で)および/または顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF、たとえば、LEUCOMAXの商標名で市販されている形態で)を、週に1〜7回かかる患者の皮下に投与する。
それゆえ、本発明は、また、同時的、個別的または逐次的使用のための、とりわけMDSの処置方法において使用するための、4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体、好ましくは上で定義した式Iの化合物、ならびにビタミンA、ビタミンB6、ビタミンD3、三酸化ヒ素、エリスロポエチン、鉄負荷低減医薬、たとえば、DESFERAL(登録商標)、G−CSFおよびGM−CSFからなる群から選択される少なくとも1つの化合物(活性成分は、それぞれの場合において遊離の形態または医薬上許容される塩の形態で存在する。)および所望により少なくとも1つの医薬上許容される担体を含んでなる組合せ剤に関する。本発明の1つの実施態様において、かかる組合せ剤において、低用量の4−ピリジルメチル−フタラジンが、少なくとも1つのビタミンおよび/または成長因子、たとえばエリスロポエチンまたはGM−CSFとともに適用される。
4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体ならびにビタミンA、ビタミンB6、ビタミンD3、三酸化ヒ素、エリスロポエチン、鉄負荷低減医薬、G−CSFおよびGM−CSFからなる群から選択される少なくとも1つの化合物(活性成分は、それぞれの場合において遊離の形態または医薬上許容される塩の形態で存在する。)および所望により少なくとも1つの医薬上許容される担体を含んでなる組合せ剤を、以下、本明細書において「本発明の組合せ剤」と呼ぶ。
「本発明の組合せ剤」は組合せ調製物(combined preparation)または医薬組成物(pharmaceutical composition)であり得る。
本明細書において使用される「組合せ調製物」なる用語は、上で定義した活性成分が独立に投与され得るか、または当該成分の識別し得る量での異なる一定の組合せで投与され得る、すなわち、同時にまたは異なる時点で投与され得るという意味で、「パーツのキット(kit of parts)」と特に定義する。「パーツのキット」のパーツは、したがって、同時に投与されるか、または時間的にずらして、すなわち、異なる時点で、同じまたは異なる時間間隔で、「パーツのキット」のいずれかのパーツを投与され得る。特に好ましいのは、パーツの併用使用により処置する疾患に対する効果が活性成分のいずれか一方のみの使用により得られる効果よりも大きくなるように時間間隔を選定することである。組合せ調製物として投与すべき活性成分1と活性成分2の総量比は、処置すべき患者下位集団の必要性に対処するために、または患者個人に必要であって、その異なる必要性がその患者の年齢、性別、体重などによるものである場合、それに対処するために変更することは可能である。好ましくは、少なくとも一つの有益性があること、たとえば、第一成分および第二成分の作用を相互に、特に相乗的に強め合うこと、たとえば、相加作用よりも強いこと、さらなる有利な作用があること、副作用が少ないこと、第一および第二活性成分の一方または双方の非有効用量で併用治療効果のあること、また極めて好適には第一および第二活性成分の強力な相乗効果のあることである。
さらに、本発明は、MDSの処置方法であって、それを必要としている温血動物にMDSに対して共同で治療上有効量の「本発明の組合せ剤」を投与することを含んでなる方法に関する。
当業者であれば、4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体または「本発明の組合せ剤」のMDSに対する上記および下記の有利な効果を証明するのに適した試験モデルを選択することが十分に可能である。4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体または「本発明の組合せ剤」の薬理学的活性は、たとえば、適当な臨床試験において証明され得る。適当な臨床試験は、たとえば、進行性MDSを有する患者におけるオープンラベル、非無作為化試験である。かかる試験は、特に、「本発明の組合せ剤」で観察される相乗効果を証明する。MDSに対する有利な効果は、かかる試験の結果を通して直接的に、または当業者に自体公知の試験デザインを変更して測定され得る。たとえば、組合せの試験において、1つの組合せパートナーは、固定用量で投与され得、そして第二の組合せパートナーの用量を最大耐量(MTD)に達するまで漸増させる。あるいは、プラセボ制御、二重盲検試験を、本明細書に記載した「本発明の組合せ剤」の利点を証明するために実施し得る。
本発明の1つの目的は、「本発明の組合せ剤」を含むMDSに対して共同で治療上有効量を含む医薬組成物を提供することである。この組成物において、組合せパートナーは、一緒に、一方の後に他方を、または1つの組合せ単位投与形態もしくは2つの個別的単位投与形態で個別的に投与され得る。単位投与形態は、また、固定組合せ剤(fixed combination)であり得る。
組合せパートナーの個別投与のための、および固定組合せ剤、すなわち少なくとも2つの組合せパートナーを含んでなる単一ガレヌス組成物での投与のための本発明の医薬組成物は、自体既知の方法で製造され得、そしてヒトを含む哺乳類(温血動物)への経腸、たとえば経口または経直腸、および非経腸投与に適したものであり、そして単独で、または1もしくはそれ以上の医薬上許容される担体(とりわけ、経腸もしくは非経腸適用に適したもの)と組み合わせて少なくとも1つの薬理学的に活性な組合せパートナーの治療上有効量を含む。
新規医薬組成物は、たとえば、約10%〜約100%、好ましくは約20%〜約60%の活性成分を含有する。経腸もしくは非経腸投与のための組合せ治療用医薬調製物は、たとえば、単位用量形態のもの、たとえば糖衣錠、錠剤、カプセル剤または坐剤、およびさらにアンプル剤である。特記しない限り、これらは自体公知の方法で、たとえば慣用的混合、造粒、シュガーコーティング、溶解または凍結乾燥により製造される。各投与形態のそれぞれの用量に含まれる組合せパートナーの単位含量はそれ自体で有効量を構成する必要はない。というのは、必要な有効量は複数の投与単位の投与により達成され得るからである。
特に、「本発明の組合せ剤」の組合せパートナーのそれぞれの治療上有効量は、同時的または逐次的に、および任意の順序で投与され得、そして成分は個別的または固定された組合せとして投与され得る。たとえば、本発明のMDSの処置方法は、同時的または任意の順序で逐次的に、共同で治療上有効量の、好ましくは相乗的に有効な量で、たとえば本明細書において記載した量に対応する1日用量で、(i)遊離または医薬上許容される塩の形態の組合せパートナー(a)の投与および(ii)遊離または医薬上許容される塩の形態の組合せパートナー(b)の投与を含み得る。「本発明の組合せ剤」の個々の組合せパートナーは、治療過程の異なる時点で個別的に、または分割もしくは単一組合せ形態で同時一体的(concurrently)に投与され得る。さらに、「投与」なる用語は、また、インビボで組合せパートナー自体に変換される組合せパートナーのプロドラッグの使用を含む。したがって、本発明は、同時的または交互的処置のかかるレジメンのすべてを包含すると理解されるべきであり、そして「投与」なる用語もそれに応じて解釈されるべきである。
「本発明の組合せ剤」において使用される4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体および組合せパートナーの有効用量は、使用される特定の化合物または医薬組成物、投与様式、処置されるMDSのタイプ、処置されるMDSの重度および併用薬に依存して変動する。したがって、投与レジメン「本発明の組合せ剤」は、投与経路ならびに患者の腎臓および肝臓機能を含む種々の因子にしたがって選択される。通常の知識を有する医師、臨床医または獣医は、病状の進行を予防し、対抗し、または阻止するのに必要とされる4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体または「本発明の組合せ剤」の単一有効成分の有効量を容易に決定し、そして処方することができる。有効性を示し毒性を示さない範囲内での有効成分濃度を決める最適精度を得るには、標的部位での活性成分の動力学に基づくレジメンが必要である。
温血動物が成人である場合、式Iの化合物、とりわけPTK787の用量は、好ましくは、約200〜2000、さらに好ましくは約500〜1800、および最も好ましくは800〜1500mg/日の範囲である。好ましくは、式Iの化合物の総1日用量は、温血動物に、同一または異なる量の式Iの化合物を含む2つの個別単位の投与により適用され、たとえば1500mg/日の総量が温血動物に750mgを1日2回与えることにより投与され得る。
「本発明の組合せ剤」において使用される組合せパートナーが単一薬物として市販されている形態で適用される場合、それらの用量および投与様式は、特記しない限り、本明細書において記載した有利な効果をもたらすために、個々の市販薬の添付文書(package insert)に提供される情報にしたがって行われ得る。
さらに、本発明は、MDSの処置における同時的、個別的または逐次的使用のための指示書とともに、活性成分として「本発明の組合せ剤」を含んでなる市販パッケージを提供する。
本発明は、また、MDSの処置用医薬の製造のための、4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体の使用および「本発明の組合せ剤」の使用を提供する。
実施例
未処置進行性MDSを有する12名の患者に、経口的に、500または750mgのPTK787を1日2回投与した。MDSを有する2名の患者が、かなりの期間優れた一般状態の安定疾患を示し、すなわち、18%骨髄芽球のベースラインを有する1名の患者は8ヶ月間30%以下のままであり、そして11.5%芽球のベースラインを有する第二の患者は4ヶ月間16%以下のままであった。
実施例により、PTK787がMDSを有する少なくとも数名の患者において疾患の進行を遅らせることが示される。

Claims (12)

  1. 骨髄異形成症候群の処置方法であって、それを必要としている温血動物に4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体の治療上有効量を投与することを含んでなる方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、それを必要としている温血動物に、式I
    Figure 2006502195
    〔式中、
    rは、0〜2であり、
    nは、0〜2であり、
    mは、0〜4であり、
    およびRは、
    (i)低級アルキルであるか、または
    (ii)一体となって、部分式I
    Figure 2006502195
    の架橋(当該架橋は2個の末端炭素原子を介して達成される)を形成するか、または
    (iii)一体となって、部分式I**
    Figure 2006502195
    〔式中、環の構成員T、T、TおよびTの1または2個は窒素であり、そして残りはそれぞれの場合においてCHであり、そして結合がTおよびTを介して達成される。〕
    の架橋を形成し、
    A、B、D、およびEは、互いに独立して、NまたはCHであり、ただし、これらのラジカルの2以下がNであるものとし;
    Gは、低級アルキレン、アシルオキシもしくはヒドロキシで置換された低級アルキレン、−CH−O−、−CH−S−、−CH−NH−、オキサ(−O−)、チア(−S−)、またはイミノ(−NH−)であり;
    Qは、低級アルキルであり;
    Rは、Hまたは低級アルキルであり;
    Xは、イミノ、オキサ、またはチアであり;
    Yは、非置換もしくは置換アリール、ピリジル、または非置換もしくは置換シクロアルキルであり;そして
    Zは、アミノ、モノ−もしくはジ置換アミノ、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、ヒドロキシ、エーテル化もしくはエステル化されたヒドロキシ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、エステル化されたカルボキシ、アルカノイル、カルバモイル、N−モノ−もしくはN,N−ジ置換カルバモイル、アミジノ、グアニジノ、メルカプト、スルホ、フェニルチオ、フェニル−低級アルキルチオ、アルキルフェニルチオ、フェニルスルホニル、フェニル−低級アルキルスルフィニルまたはアルキルフェニルスルフィニルであり、1を超えるラジカルZが存在する場合、置換基Zは互いに同一または異なり;
    波線により特徴づけられる結合が存在する場合、これは単結合または二重結合である。〕
    で示される4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体;
    または定義した化合物のN−オキシド(ここで、1またはそれ以上のN原子は酸素原子を担持する)、
    または少なくとも1つの塩形成基を有するかかる化合物の塩の治療上有効量を投与することを含んでなる方法。
  3. 式Iの4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体がPTK787である、請求項2に記載の方法。
  4. 疾患が慣用的化学療法に耐性である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 温血動物がヒトである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 式Iの化合物の総1日用量が同一または異なる量の式Iの化合物を含んでなる2つの個別ユニットの投与により温血動物に適用される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 同時的、個別的または逐次的使用のための、4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体ならびにビタミンA、ビタミンB6、ビタミンD3、三酸化ヒ素、エリスロポエチン、鉄負荷低減医薬、G−CSFおよびGM−CSFからなる群から選択される少なくとも1つの化合物(活性成分は、それぞれの場合において遊離の形態または医薬上許容される塩の形態で存在する。)および所望により少なくとも1つの医薬上許容される担体を含んでなる組合せ剤。
  8. 4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体がPTK787である、請求項7に記載の組合せ剤。
  9. 骨髄異形成症候群の処置における同時的、個別的または逐次的使用のための請求項7または8に記載の組合せ剤。
  10. 骨髄異形成症候群の処置方法であって、それを必要としている温血動物に、骨髄異形成症候群に対して共同で治療上有効量の請求項7または8で定義した組合せ剤を投与することを含んでなる方法。
  11. 骨髄異形成症候群に対して共同で治療上有効量の請求項7または8に記載の組合せ剤および少なくとも1つの医薬上許容される担体を含んでなる医薬組成物。
  12. 骨髄異形成症候群の処置における同時的、個別的または逐次的使用のための指示書とともに、4−ピリジルメチル−フタラジン誘導体ならびにビタミンA、ビタミンB6、ビタミンD3、三酸化ヒ素、エリスロポエチン、鉄負荷低減医薬、G−CSFおよびGM−CSFからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含んでなる市販パッケージ。

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