JP2006500742A - 電極界面表面積を増大させ、活物質を増加させたバッテリ - Google Patents

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Abstract

少なくとも第2のアノード又はカソードを付加し、電極の最大有効厚さを低減し、1つ又はそれ以上の電極内の活物質密度を高めることにより、低速及び低出力での容量を犠牲にせずに、高速及び高出力での向上した放電容量を有するアルカリ・バッテリ電池を提供する。

Description

本発明は、電気化学バッテリ電池、特にアルカリ亜鉛−二酸化マンガン電池に関する。
電気化学電池を収容するバッテリは、電子装置の電源として用いられる。理想的なバッテリは、安価で、出力レベル、温度、又は作動条件にかかわらず、無限の放電容量を有するものであろう。理想的なバッテリはさらに、無限の蓄電寿命を有し、あらゆる条件下で安全で、ユーザが誤用又は悪用できないものであろう。このような理想的なバッテリは不可能であるが、バッテリ製造業者は、理想的なバッテリを設計し、製造しようと努力し続けている。実用的なバッテリでは、考慮されなければならないトレードオフ及び妥協点が存在する。バッテリが電力を供給する電子装置の要件は、バッテリ及び電池の設計の重要な因子である。例えば、多くの装置は、バッテリの大きさ及び形状を制限するバッテリ室を有し、バッテリの放電特性は、想定される使用条件の下で該装置を作動させるのに十分なものでなければならない。
幾つかの装置製造業者は、電子装置のサイズを小さくすると同時に、その性能を高め、機能数を増加させようとし続けている。このことが、長い放電寿命(高容量)、長い蓄電寿命、耐漏れ性、並びに製造の容易さ及び費用といった他のバッテリ性能特性を許容できないほど犠牲にすることなく高出力を供給するバッテリに対して、増え続ける需要をもたらした。所要電力を増加させるこうした傾向は、消費者が交換可能なバッテリを有する携帯装置で顕著である。高速(すなわち電流)及び高出力放電に関してより良好な性能をバッテリに持たせる傾向があるが、すべての装置がこのような高速/高出力要件を有するわけではなく、低から中程度の放電率及び出力で高容量を持つバッテリについての必要性も存在する。
高バッテリ容量の達成は、高速及び高出力放電においては特に難しい。バッテリは、その理論容量(バッテリ内における活物質の放電反応の効率が100パーセントである場合にもたらされる最大容量)の一部のみを放出することができ、その割合(放電効率)は、放電速度及び出力が増加するにつれて減少する。
バッテリ及び該バッテリが収容する電池の放電効率に寄与する多くの因子が存在する。1つの因子が、電極間の界面表面積である。界面表面積の増加は、一般に、放電効率に影響を及ぼす可能性がある電流密度、内部抵抗、濃度分極、及び他の特性に対して、良い影響をもたらす。従来は、不規則な電極界面を使用すること、及び一方の電極内に収容される他方の電極に多数の空隙を設けることを含む種々の方法で、電極界面の表面積を増加させてきた。こうした電池設計の例は、米国特許第6,410,187号、米国特許第6,342,317号、米国特許第6,261,717号、米国特許第6,235,422号、米国特許第5,869,205号、及び国際公開第02/17414号に見出される。さらに、高速放電時の効率及び容量を高めるために、らせん状に巻いた電極設計を電池に用いて、電極界面の表面積に重点を置いてきた。
放電効率に寄与する可能性のある別の因子は、電極の多孔率(すなわち、固形物に占められていない電極の容積の割合)である。このようにして電解質溶液の量を増加させると、電極内のイオン移動を改善することができ、特に高速及び高出力放電中の電極の分極が減少するようになる。電極の多孔率を高めることによって放電効率を向上させた電池の例は、米国特許第6,207,322号及び国際公開第01/99214号に見出される。
電極の導電率は、放電効率に寄与する可能性のある別の因子である。電極の導電性が高ければ高いほど、電池の内部抵抗は低くなる。電極の導電率は、アルカリZn/MnO2電池のMnO2に対する黒鉛の比率を増加させるなど、電極内の高導電性物質の割合を増加させることによって改善することができる。電池の内部抵抗も、電極とその集電体との間の接触面積を増加させることによって、ある程度低減させることができる。これは、集電体の大きさ及び形状を変えることによって達成することができる。この手法の例は、国際公開第01/97302号及び国際公開第01/97298号に見出される。
製造業者は、バッテリによって電力供給される装置の様々な需要に合わせるために、異なる電気化学システム、構造上の特徴、及び製法を有する異なるバッテリ型式を提供することが多かったが、単一のバッテリ型式でできるだけ広範囲の装置要件を満たすことが望ましい。そうすることにより、低コストを維持し、特定の装置で使用するバッテリ型式に関するユーザの混乱を避けやすくなる。しかしながら、高速及び高出力の放電性能を向上させる上記の手段は、多くの場合、一定の外形寸法を持つ電池に入れることができる活物質の量、従ってその理論容量を犠牲にするものである。例えば、電極界面の表面積を増加させると、電極間により多くのセパレータが必要となり、電極の多孔率又は高導電性物質の割合のいずれかを増加させると、電極内の活物質の密度が低下し、集電体の容積を増加させると、電極のための容積がより少なくなる。これらのすべては、電池内の活物質の量を減少させ、それにより電池が放出できる最大容量を低下させることになる。
低放電率及び低出力での容量に悪影響を及ぼすことに加えて、放電効率を改善するための上記手法は、より複雑な電池設計、より難しい製造工程、加工のばらつきの増加、廃棄物の増加、品質問題に対する脆弱性の増大、及び製造コストの増加などの1つ又はそれ以上の付加的な欠点を有することがある。上記の手法はまた、既存の電池設計、工程、及び装置に適合させることが難しく、商品化のためには多大な設備投資を必要とする場合もある。
亜鉛を含む負極(アノード)と、二酸化マンガン正極(カソード)と、アルカリ電解質(例えば、水酸化カリウムを含む水溶液)とを有するアルカリ電池を収容するバッテリ、特に一次バッテリは、消費者が交換可能なバッテリによって電力供給される電子装置の一般的な電源である。上記の原理は、電気化学電池一般に適用可能であるが、特に、大きさ及び形状の仕様を外部的に定める業界標準が適用される、消費者が交換可能な一次アルカリ電池及びバッテリに関するものである。
上記を考慮して、本発明の目的は、電気化学バッテリ電池、特に、中程度から低速及び低出力放電までの範囲で優れた容量を持つだけでなく、優れた高速及び高出力放電特性を持つ一次アルカリZn/MnO2バッテリ電池を提供することである。
本発明の別の目的は、安価かつ容易に製造され、高容量を有し、想定した温度及び作動条件の下で良好に作動し、長い蓄電寿命を有し、安全で、ユーザによる誤用又は悪用があっても故障を起こしにくい、一次アルカリZn/MnO2電気化学バッテリ電池を提供することである。
本発明の目的はまた、最小限の設備投資で商品化することができ、大きな界面表面積と高い活物質密度とを有する電極を持つ、経済的なバッテリ電池を提供することである。
本発明の電気化学バッテリ電池によって、上記の目的が達成され、従来技術の上記の欠点が克服される。一態様においては、本発明は、容器と、酸化マンガン及び炭素を含む第1の正極と、亜鉛を含む第1の負極と、隣接する正極及び負極の間に配置されたセパレータと、アルカリ水溶液を含む電解質とを備える一次電気化学バッテリ電池に向けられる。電池は、正極及び負極の少なくとも一方である第2の電極を備え、第1及び第2の正極及び負極のすべてが、極性を交互にした状態で互いに同軸上に配置され、それにより、該第1及び第2の電極の各々は、セパレータを介して別の同軸電極と界面を接する少なくとも1つの表面を有する。少なくとも第1の正極の固形物含有量は、60容積パーセントより大きく80容積パーセント以下である。
別の態様においては、本発明は、容器と、酸化マンガン及び炭素を含む第1の正極と、亜鉛を含む第1の負極と、隣接する正極及び負極の間に配置されたセパレータと、アルカリ水溶液を含む電解質とを備える一次電気化学バッテリ電池に向けられる。電池は、正極及び負極の少なくとも一方である第2の電極を備え、第1及び第2の正極及び負極のすべてが、極性を交互にした状態で互いに同軸上に配置され、それにより、該第1及び第2の電極の各々は、セパレータを介して別の同軸電極と界面を接する少なくとも1つの表面を有する。少なくとも第1の正極の固形物含有量は、60容積パーセントより大きく80容積パーセント以下であり、同軸正極の全理論容量と全界面表面積との比は、150mAh:1cm2から220mAh:1cm2である。
さらに別の態様においては、本発明は、容器と、酸化マンガン及び炭素を含む第1の正極と、亜鉛を含む第1の負極と、隣接する正極及び負極の間に配置されたセパレータと、アルカリ水溶液を含む電解質とを備える一次電気化学バッテリ電池に向けられる。電池は、正極及び負極の少なくとも一方である第2の電極を備え、第1及び第2の正極及び負極のすべてが、極性を交互にした状態で互いに同軸上に配置され、それにより、該第1及び第2の電極の各々は、セパレータを介して別の同軸電極と界面を接する少なくとも1つの表面を有する。少なくとも第1の正極内の固形物含有量は、60容積パーセントより大きく80容積パーセント以下までであり、同軸正極の各々の界面表面積と容積との比は、5.6cm2:1cm3から6.9cm2:1cm3までである。
当業者であれば、以下の明細書、添付の特許請求の範囲、及び添付図面を参照することにより、本発明のこれらの及び他の特徴、利点、及び目的をさらに理解し、認識するであろう。
特に指定されない限り、ここでは以下の定義及び方法が用いられる。
(1)「互いに同軸上に配置された電極」とは、同軸電極が、各々の内側の電極がそのすぐ外側にある電極によって半径方向に完全に囲まれるように配置されることを意味し、同軸電極は、必須ではないが、共通の縦軸線を有し、らせん状に巻いた電極は、互いに同軸上に配置されるとはみなされない。
(2)「極性を交互にした状態で同軸上に配置された電極」とは、同軸電極の半径方向の順序が、隣接する同軸電極が正と負との間で交互に反対の極性を有する(例えば、負−正−負、正−負−正、負−正−負−正、及び正−負−正−負)ようになっていることを意味する。
(3)「固形物」とは、KOHが20重量パーセントから50重量パーセントまでの範囲のいずれかであるKOH水溶液中で有意な溶解度を有しない(すなわち、水の重さを基準として1パーセント未満の)物質を意味する。
(4)固形物含有量(すなわち、固体パーセント及び固体充填パーセント)は、その電極内の固形物のすべての容積の合計をその電極の全容積で割り、その結果に100パーセントを掛けることによって求めることができる。
(5)電極内の固形物の容積は、その物質の重量を、ヘリウム・ピクノメトリ又は比較法により求められる真密度で割ることによって求めることができる。
(6)「電極多孔率」とは、電極内の非固形物の容積パーセントを意味し、非固形物(液体、液体中に溶解した物質、及び閉じ込められた気体)の容積の合計を電極の全容積で割ることによって求めることができる。パーセントとして表わされるときは、電極の多孔率は、100%から電極の固体容積パーセントを引いたものに等しい。
(7)「電極容積」とは、電極の外面の内側の容積を意味する。
(8)「電極界面」とは、反対の極性を持つ電極に隣接する電極の表面を意味する。隣接する電極界面同士の形状及び大きさは、電池の内容積を最も効率的に使用するために、通常は互いに極めて類似するものであるが、内部短絡を防止し、製造時のばらつきを吸収するために、一方の電極を、他方の電極を僅かに越えるように延ばすことがある。界面表面積は、隣接する電極の対応する界面を越えて延びる電極のあらゆる部分を含む界面全体の面積である。
(9)電極の「有効厚さ」とは、電極内のいずれかの活物質からその電極の最も近い界面までの最大距離を意味する。
(10)電極の理論容量は、活物質(複数の活物質)のすべてが公称放電反応に従って反応すると仮定して、電極内の活物質(複数の活物質)の比容量(1グラム当たりのAh)に基づいてアンペア時(Ah)で計算された容量である。特に示されないか又は明らかにされない限り、電解二酸化マンガンについて本明細書で用いられる比容量は、マンガンのすべてがMn+2.67(Mn1原子当たり平均約1.33個の電子)に反応すると仮定すれば0.379Ah/gであり、亜鉛の比容量は、0.820Ah/gである。
(11)円筒形状の物体は、表面における通常の凹凸(例えば、粗さ)、及び(例えば、電極の成形工程又は組立の際に、2つの隣接する電極表面の接合を容易にするために普通に用いられる)僅かなテーパ付けによるものなど、表面に僅かな偏差を持つ物体を含む。円筒形状には、意図的に形成されたローブ、ノジュール、隆起、突起、溝、フルート、チャネル、ノッチ、ディンプル、コルゲーション、リップルなどを持つ形状を含まない。
本明細書で特に指定されない限り、すべての開示された特性及び範囲は、室温(20℃から25℃)で測定されたものである。
本発明のアルカリ・バッテリ電池は、図1に示されるような従来の電池における1つの電極の電極物質を、図3に示される電池のような2つの別個の電極に分割することによってもたらされる大きな電極界面表面積を持つ電池である。
図1を参照すると、従来の一次アルカリ電気化学バッテリ電池10が示される。電池10は、側壁12と、閉鎖された底端部14と、開放された上端部16とを持つ缶からなるハウジングを含む。正極端子カバー18が、缶底14に溶接されるか、又は別の方法で取り付けられる。代替的に、缶底14は、正極端子として機能し、別個のカバーを不要にするために、正極端子カバー18の形状を含むように形成してもよい。缶の開放された上端部16に組み付けられるのは、カバー及びシール組立体と、負極端子カバー30である。プラスチック・フィルムのラベル20又は他の被覆材が、缶の側壁12の外面を取り巻いて形成される。ラベル20は、正極端子カバー18及び負極端子カバー30の周縁部を覆うように延ばすことができる。正極(カソード)22が、缶の内面全体に形成される。カソード22は缶の一部と直接接触し、該缶は、カソード22と正極端子カバー18との間を電気的に接触させた状態で、カソード集電体として機能することができる。負極(アノード)26が、カソード22と該アノード26との間のセパレータ24と共に、該カソード22のキャビティ内に配置される。セパレータ38の層も、アノード26と缶底14との間に配置される。アノード集電体28が、アノード26とカバー30との間を電気的に接触させるように、負極端子カバー30からアノード26内に延びる。環状シール32が、電極物質及び電解質を缶内に封止するために、該缶の開放された端部16に配置される。内部カバー34が、電池10からの物質の漏れに対して所望の耐性レベルを達成するように、シール32を圧縮支持する。シール32はまた、負極端子カバー30を缶の側壁12から電気的に絶縁する。カソード22及びアノード26は、電池10の縦軸線36を共通軸線として共有した状態で、互いに同軸上に配置される。
図2は、図1の電池10をII−IIの位置で切り取った断面図である。カソード22は、概ね滑らかな内面を持つ中空の円筒形状を有する。カソード22の外面は、缶の側壁12の内面形状に概ね一致する。カソード22の外面は、缶の側壁12と直接接触させることができる。カソード22はまた、キャビティを定める内面を有する。アノード26は、カソード22の内面によって定められる円筒形のキャビティ内部に配置される。セパレータ24は、カソード22とアノード26との間に配置される。
本発明の電池の一例が、図3に示される。電池110は、電池10と同様のものであるが、2つのカソード、すなわち、缶の側壁12の内面に隣接して配置された外側カソード122aと、該電池内の中央に配置された中央カソード122bとを有する。単一のアノード126が、カソード122a及び122bによって定められたキャビティ内に配置される。セパレータ124は、アノード126とカソード122a及び122bの各々との間に配置される。
アノード126は電池内の中央に配置されないため、アノード集電体128は、位置変更されたアノード126内に延びるように、縦軸線36から位置が変更される。電池110は、中央カソード122bのための別個の集電体140を有する。中央の集電体140は、缶底14と電気的に接触する。集電体140は、導電性中央ピン142と、該ピン142と電気的に接触し、カソード122bとの付加的な接触表面積をもたらすための幾つかの導電性水平プレート144とを含む。集電体140は、該集電体140を缶底14に接続させることを容易にする導電性ベース146も有する。アノード126を缶底14及び集電体ベース146から電気的に絶縁するために、底部絶縁体138が、中央カソード122bと外側カソード122aとの間に形成されたキャビティの底部に配置される。
電池110はまた、電池10の対応する構成要素と同じ機能を担う、環状シール132と、内部電池カバー134と、負極端子カバー130とを有する。電池カバー134は内側に曲げられた缶の上端と電気的に接触しているため、絶縁ワッシャ135が、電池カバー134と負極端子カバー130との間に配置される。端子カバー130は、電池110の所定位置に保持されるように、アノード集電体128の頂部に溶接される。図3に示されない被覆材及び正極端子カバーも、図3に示された実施形態に含むことができる。
図4は、電池の縦軸線に垂直に切り取った図3の(集電体128及び140を除く)電池110の断面図である。カソード122a及び122b並びにアノード126は、縦軸線36の周囲に同軸上に配置される。
電池110のようにカソード物質を2つの同軸電極に分割すると、電極界面における電流密度が減少し、電池10と比較して放電効率が向上するようになる。放電速度又は出力が増加するのに伴って、効率の向上は高まる。電極界面の表面積が増加するため、より多くのセパレータ物質が、アノードをカソードから絶縁するのに必要となる。セパレータの付加的な容積は、電池内で電極物質に利用できる容積を減少させ、界面表面積の増加によりもたらされる放電容量への何らかのプラス効果を一部相殺する。電極容積の減少は、放電容量に関する効率向上効果が小さい低速及び低出力の放電では、特に重要である。
本発明の付加的な特徴は、有効電極厚さが薄いことである。電極厚さを薄くすることによって、放電反応に関与するイオンが移動しなければならない最大距離が短くなるため、放電中の電極分極の影響も低減する。他に何も変えない場合には、薄くした電極厚さは、電池の放電効率を向上させるのにさらに寄与することになるが、電極の容積が減少するため、電極界面の表面積が増加した電池の理論容量は、依然として低下することになる。
電極厚さを薄くすることによって、全電極容積の減少を幾つかの方法で少なくとも部分的に補う機会がもたらされる。電極分極の影響は薄い電極ほど小さいため、電極多孔率の高さは、高速及び高出力放電での効率の良さにとってそれほど重要ではない。従って、電池内の活物質の量を増やして、電極の固体含有量を増加させることができる。より薄い電極は、所望の低電極抵抗を達成するための電極内の不活性な導電性物質についての必要性も低下させ、そのため、導電性物質(例えば、黒鉛)の量を減少させ、活物質(例えば、二酸化マンガン)の量を増加させることができる。これらの方法で、電池の理論容量を低下させるセパレータ容積増加の影響は、カソード及びアノードのいずれか一方又は両方の活物質の割合を増加させる効果によって、少なくともある程度は相殺することができる。
上記の理由のため、単一のアノード及び単一のカソードを持つ従来の電池と比較して、本発明に従って製造された電池では、電極界面表面積の増加に伴う理論容量の低下は最小限に抑えられ、実際には増加させることができる。このように、本発明は、高電流及び高出力放電で向上した放電容量を持つ電池を提供するだけではなく、少なくとも、極めて低速かつ低出力の放電での電池容量のいかなる低下も最小限にするものである。
図3及び図4に示され、上述された電池は、本発明の一実施形態である。この電池は、2つのカソードと1つのアノードとを有し、一方のカソードは缶の側壁の内面に押し当てて配置され、他方のカソードは該電池の中央に配置され、アノードは2つのカソードの間のキャビティ内に配置される。別の実施形態においては、電池は、2つの同軸アノードと、これらのアノードの間の単一のカソードとを有するものとすることができる。さらに別の実施形態においては、電池は、カソード又はアノードのいずれかが缶の側壁に押し当てて配置された状態で、すべてが同軸上に配置され、交互に並べられた2対のアノード及びカソードを有するものとすることができる。電池の幅が十分大きい場合には、さらに多くの同軸電極を持つ電池が可能な場合もある。
本発明の幾つかの実施形態においては、すべてのカソードが同一の組成を有し、すべてのアノードが同一の組成を有する。他の実施形態においては、同じ電極(カソード及び/又はアノード)の組成を、異なるものとすることができる。例えば、電池110において、カソード122aは、カソード122bとは異なる組成を有することができる。組成の違いは、活物質の種類(例えば、電解MnO2か化学MnO2か)、活物質の形態(例えば、大きな粒子か小さな粒子か)、不活性な導電性物質に対する活物質の比率、電極多孔率、バインダの量及び種類、並びに、添加物の量及び種類を含む特性のうちの1つ又はいずれかの組み合わせとすることができるが、これらに限定されるものではない。他の例では、同様の種類の違いが、電池内の2つのアノード間にも存在することがある。
本発明の電池は、従来の種類の容器、シール、圧力除去口などを用いて製造することができる。例えば、一次アルカリZn/MnO2電池は、外面がニッケルでめっきされたスチール缶からなる容器を有することができる。セルの開放端は、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどといったポリマー物質から作られたシールで閉鎖することができる。電池には、該電池の開放端に配置された1つ又はそれ以上の金属カバーを設けて、缶の上端が内側に曲げられ及び/又は直径が減少させられたときに、該カバーがシール及び該缶と協働して、該電池内の電極及び電解質を圧力によってシールするようにすることができる。電極又は電解質に曝される電池の構成要素は、想定される電池の蓄電及び使用条件の下で、それらの物質と接触しても安定な物質から作られることになる。電池は、シール、電池カバー、又は缶壁に配置できる圧力除去口を有することができる。各々の電極は、該電極と適切な電池接触端子との間を電気的に接触させるための集電体を有する。缶は、該缶の内面に押し当てて形成された電極の集電体として機能することができ、この場合は、炭素(例えば、黒鉛)を含むコーティングを該缶の表面に適用して、電極との電気的接触を改善することができる。適切な黒鉛コーティングとして、LB1000及びLB1090(米国オハイオ州ウェストレイクのTIMCAL America社)、Eccocoat257(W.R.Grace&Co.社)、並びにELECTRODAG(登録商標)109及び112(米国ミシガン州ポート・ヒューロンのAcheson Colloids Company社)が挙げられる。代替的に、外側電極は、缶から電気的に絶縁し、別個の集電体を有することができる。缶は、電池の接触端子として機能する1つ又はそれ以上のカバーを有することもできる。缶が電極と電気的に接触するときは、缶底を接触端子の形状にして、電気的接触のための別個のカバーを不要にすることができる。
本発明の電池の少なくとも1つのカソードは、正極活物質として酸化マンガンを含む。酸化マンガンは、アルカリ亜鉛−酸化マンガン電池の活物質として適したいずれかの酸化マンガンとすることができる。本発明に用いるのに適した酸化マンガンは、一般に、MnO2に近い分子式を有し、したがって、典型的には+4以外のマンガン原子価を有する酸化マンガンを少量含むものの、二酸化マンガンと呼ぶことができる。用いることができる酸化マンガンの例は、天然二酸化マンガン(NMD)、化学二酸化マンガン(CMD)、及び電解二酸化マンガン(EMD)である。EMDは、典型的には、純度及び密度が相対的に高いため、最大の理論容量を有する。適切なEMDは、Kerr−McGee Chemical社(米国オクラホマ州オクラホマ・シティ所在)又はErachem Comilog社(米国メリーランド州ボルティモア所在)から入手可能である。国際公開第01/11703号に開示されるように、EMDは、高電位(例えば、少なくとも0.86のpH電圧)を有し、カリウム含有量が少ない(例えば、200ppm未満)ことが望ましい場合がある。電池は、酸化マンガンと同じカソードか、又は別個のカソードのいずれかに、酸化マンガンとは別の正極活物質を含むこともできる。適切な共通カソード物質は、電池に用いられる酸化マンガンと適合性のあるものであり、ある所望の電圧又は放電特性を該電池に与えるように選択することができる。酸化マンガンと組み合わせて用いることができる活物質の例として、他の酸化マンガン、酸化銀、オキシ水酸化ニッケルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
酸化マンガンは比較的電気抵抗が高いため、本発明の酸化マンガン含有カソードは、一般に、導電性の高い不活性物質を含むことになる。黒鉛及び黒鉛化炭素などの炭素物質が用いられることが多い。適切な黒鉛は、天然黒鉛及び合成黒鉛を含み、粉末、薄片、繊維などを含む様々な形態とすることができる。適切な黒鉛粉末が、Timcal America社(米国オハイオ州ウェストレイク所在)及びLonza社(スイス)から入手可能である。適切な膨張黒鉛が、国際公開第99/00270号に開示され、Superior Graphite社(米国イリノイ州シカゴ所在)から入手可能である。一般に、片状黒鉛及び黒鉛繊維は一般的に黒鉛粉末より費用がかかるが、薄片及び繊維の形態の場合には、粒子が球状に成形される場合と比べると、必要な黒鉛は少なくなる。異なる種類の黒鉛の混合物を用いることもできる。
本発明の電池に用いられるカソードには、強度を出すために少量のバインダを含ませることができる。これは、電極の厚さを薄くするときに、より重要になる場合がある。適切なバインダ物質は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、スチレンのジブロック共重合体、エチレン及びプロピレン、ポリアクリル酸、並びにポリ(アクリル酸−コナトリウム−4−スチレンスルホネート)を含む。バインダ物質は、単独で、又は、ポリテトラフルオロエチレン及びポリアクリル酸の混合物(例えば、重量比3:1)などの組み合わせで、用いることができる。一般的に、バインダの量は最小限に抑えることが望ましいが、所与の電極のいずれかで用いられる量は、用いられる製造プロセスに必要な強度を達成するのにどの程度必要かということに基づいて、変えることになる。バインダが必要な場合には、その量は、典型的には約0.1重量パーセントから約6.0重量パーセントの範囲、より典型的には約0.2重量パーセントから約2.0重量パーセントの範囲である。
例えば放電性能を向上させるために、硫酸バリウム、二酸化チタン、及びn型二酸化チタンといった少量の添加物をカソードに含ませることもできる。高速放電性能を最大にするための添加物として、国際公開第00/79622号に開示される10オーム・センチメートル未満の抵抗を持つニオブ添加二酸化チタンを用いることができる。
成形プロセスに応じてカソード成形に望ましいコンシステンシーを得るために、溶解される電解質塩の有無にかかわらず、少量の水(例えば、カソード固形物の重量を基準として、1.5重量パーセントから8.0重量パーセント)をカソードの乾燥成分と混合することが多い。例えば、衝撃成形の場合には、6パーセントから8パーセントの水を用いることができ、リング成形の場合には、1.5パーセントから6パーセント、より典型的には2パーセントから4パーセントの水を用いることができる。
電極界面の表面積を増加させると同時に電池の理論容量の低下を最小にするためには、少なくとも1つのカソードの固体容積パーセントは、60容積パーセントより大きいものとすることになる。固体含有量が60容積パーセント又はそれ以下の場合には、低電流及び低出力放電での容量は低下する。固体含有量を、例えば70容積パーセントを超えるレベルに高めることによって、さらにより良好な低速放電容量がもたらされる。少なくとも75固体充填パーセントが好ましく、一般に使用される装置では、76から78の間の固体容積パーセントが実用的である。カソード物質粒子の一般的な大きさ及び形状では固体パーセント78を上回るレベルを達成するのは難しい可能性があるが、固体粒子の形状及び大きさを慎重に選択することによって、約80固体容積パーセント程度の高いレベルを達成することができる。
EMD及び黒鉛を含むカソードを持つ電池では、EMDと黒鉛との比率は、例えば約8:1程度の低いものから、約30:1又はそれ以上のものまで大幅に変えることができる。電池の理論容量がより重要な低電流及び低出力放電では、より高い比率が有利な傾向があり、一方、内部抵抗がより重要な高電流及び高出力放電では、より低い比率が有利な傾向がある。本発明においては、放電スペクトルの両端で優れた性能が望まれる場合には、約12:1から30:1までのEMDと黒鉛との重量比を用いることができる。幾つかの状況下では、少なくとも15:1又は18:1の比率が望ましい。膨張黒鉛などの薄片形状の粒子を持つ黒鉛を用いると、カソード内の良導電性マトリックスに必要な黒鉛の量を低減させることができる。このような黒鉛は、一般的により高いEMD対黒鉛比を達成するのに必要である。
電池の理論容量に対する寄与に加えて、カソードの固体含有量が高いことはまた、固体パーセントが増加するのに伴って一般にカソードの強度も高まるため、利点となる可能性がある。このことが、カソードの厚さを薄くした場合にカソード強度が低下する方向に向かうことを相殺するのに役立つ。固体含有量を増加することによって、カソードにおけるバインダについての必要性を低下させるか又は無くすことができ、バインダ・レベルをより低下させることは、より多くの活物質をカソード混合物に入れられることを意味する。
アルカリZn/MnO2電池のアノードは、ゲル状亜鉛粒子の混合物を含むことができる。亜鉛は、粉末又は薄片形態とするか、又はこの2つの組み合わせとすることができる。ビスマス、インジウム、及びアルミニウム含む非アマルガム亜鉛合金が有利となり得る。約110μmのd50を有することが好ましい亜鉛粉末は、Umicore社(ベルギー、ブリュッセル所在)から入手可能であり、片状亜鉛(例えば、5454.3等級)は、Transmet社(米国オハイオ州コロンバス所在)から入手可能である。アノードは、水、水酸化カリウム電解質、及びゲル化剤も含む。Noveon社(米国オハイオ州クリーブランド所在)のCARBOPOL(登録商標)940といった100%酸形のアクリル酸が、一般的なゲル化剤である。電池内の気体発生を最小にし、及び/又は放電性能を高めるために、少量の他の物質をアノード混合物及び/又は電解質に加えることもできる。このような物質の例として、In(OH)3、MnO、及びケイ酸ナトリウムが挙げられる。
完成した未放電電池の電解質の総KOH濃度は、約25重量パーセントから約50重量パーセント、一般的には約36重量パーセントから約40重量パーセントとすることができる。高電流及び高出力での良好な放電性能のためには、この範囲の下方が望ましいことがある。
アルカリZn/MnO2内のアノードはカソードほど分極に対して敏感ではないためそれほど重要ではないものの、カソードの固体含有量と同様に、アノードの固体量は、電池の放電性能を最適化する際の考慮事項である。カソードと同様に、電極が薄いことによって、多孔率の高いアノード(すなわち、低い固体容積パーセント)は、高電流及び出力放電での効率の良さにとって重要ではなく、低電流及び出力放電で容量を最大にするためには不利である。従って、少なくとも27固体容積パーセントのアノードといった、固体容積パーセントがより高いアノードを用いることができる。幾つかの場合には、31.5容積パーセント又はそれ以上の固形物を持つアノードを用いることができる。高い固体含有量は、通常は、高い亜鉛含有量に対応する。このため、本発明の電池では、多くの場合、66重量パーセント又はそれ以上か、70重量パーセントから76重量パーセントにも及ぶ高い亜鉛濃度が可能であり、低速及び低出力放電だけでなく、高電流及び高出力放電での優れた放電容量がもたらされるようになる。
電池のアノード及びカソードの相対的な量は、従来の電池の場合とほぼ同じとすることができる。理論容量に基づいたアノード:カソード比は、性能の最適化及び電池の安全性などの因子に基づいて決定されることが多い。アルカリZn/MnO2電池の場合は、アノード:カソードの比は、EMDの電子放出を1.33と仮定すれば、0.90:1から0.99:1の範囲であることが多い。本発明に従って作られた電池は、カソードの活物質をより効率的に使用する傾向があるため、この範囲を0.85:1から0.99:1まで広げることが可能となる場合がある。
放電効率は、一般に、すべての電極の活物質が均一に使用されるときに高くなる。1つの電極の活物質が他の電極の活物質より実質的に早く使い果たされることがないように、1つの電極の有効厚さを他の電極の有効厚さと一致させることができるときには、均一な有効電極厚さは、放電効率の向上に寄与することになる。この例外は、正極活物質又は負極活物質の過剰(アノード:カソード比が1に等しくない)が望ましい場合である。従って、均一な有効電極厚さを持つ円筒形状は、図3及び図4の電池110の場合のように、円筒形電池の電極には有利となる場合がある。外側カソード及び中央カノードと、該カソード間に配置されたアノードとを有する、電池110のような円筒形アルカリ・電池の場合には、外側カソードと中央カソードとの半径方向の厚さの比は、0.15:1から6.0:1とすることができる。電池の活物質は、外側カソードと中央カソードとの半径方向の厚さの比が0.5:1から1.3:1までの間であるときに、より効果的に使用される。中央カソードの活物質は外側カソードの活物質と比べて効率的に使用される傾向があるため、活物質は、0.6:1から1.0:1までの間の比の場合にさらにより効果的に使用され、0.7:1から0.8:1までの間の比の場合にさらにいっそう効果的に使用されることになる。
同様に、外側カソードの理論容量と中央カソードの理論容量との比は、0.38:1から40:1までの間とすることができるが、活物質は、一般的に、この比が1.5:1から4.0:1まで(すなわち、60:40から80:20まで)であるときにより効果的に利用され、2.3:1(すなわち、約70:30)といったような2.0:1から2.8:1まで(すなわち、50:50から74:26まで)の比の場合にさらにより効果的に利用されることになる。
一般に、電極容積に対する電極界面の面積が大きくなればなるほど、高速及び高出力での放電効率は向上することになるが、セパレータ容積は大きくなり、理論容量は小さくなる。高速及び高出力放電並びに低速及び低出力放電の両方で優れた放電容量を持つアルカリZn/MnO2電池の場合は、全カソード界面表面積(すなわち、すべての同軸カソードのすべての界面表面積の合計)と全同軸カソード容積(すなわち、2つ以上の同軸カソードが存在するときの、すべての同軸カソードの容積の合計)との比は、4.0cm2:1cm3又はそれ以上とすることができる。この比が5.0cm2:1cm3より小さいときは、高速及び高出力放電性能の向上は僅かなものであり、この比が大きくなるのに伴って、性能は一般に良くなる。全カソード界面表面積と全同軸カソード容積との比が8.0cm2:1cm3より大きいときは、外側カソードは、従来のアルカリ電池のカソード成形、特にリング成形工程を用いて製造するのが困難となる可能性がある。この比が25cm2:1cm3に近づくと、高速及び高出力放電性能は特に良好となるが、理論容量の損失は、らせん状に巻いた電極を持つ電池の損失に近づく。したがって、外側電極についての従来の製造工程を用いて作ることができる電池では、同軸カソードの全界面表面積:全容積の比が5.6cm2:1cm3から6.9cm2:1cm3までの場合に、良好な性能をもたらすことができる。同軸カソードの各々は、この範囲の界面表面積:容積の比を有することができる。
界面表面積とカソード量との間の関係は、カソード容量に関して表すこともできる。したがって、組み合わせた同軸カソードの理論容積:界面表面積の比は、180mAh:1cm2から220mAh:1cm2とすることができる。この比は、内側カソード(例えば、100mAh:1cm2から240mAh:1cm2)と比べて、外側カソードで低く(例えば、80mAh:1cm2から200mAh:1cm2)することができる。
最も外側の同軸電極の外径が0.5インチ(12.7mm)又はそれ以上である少なくとも円筒形のアルカリ電池については、外側カソードの半径方向の厚さが少なくとも0.030インチ(0.76mm)の場合に、より強いカソードを構成することができる。カソード内の固形物のバインダ及び粒径分布などの他の因子もカソードの強度に影響を及ぼす可能性があるが、リング成形工程を用いて作られる幾つかのカソードでは、少なくとも0.060インチ(1.52mm)の半径方向の厚さが望ましいことになる。
電池110(図3及び図4)は、概ね円筒形状と概ね滑らかな界面とを持つ電極を有する。本発明の別の実施形態は、半径方向に延びるローブを持つ表面といった、不規則に形作られた少なくとも1つの界面を有する。これによって、界面の表面積が増加し、低電流/出力放電で幾つかの活物質が完全には消費されなくても、より高速及び高出力の放電容量がもたらされるようになる。このような不規則な表面は、コルゲーションなどの半径方向に延びるローブを有することができる。このような電極設計は、2002年9月20日に出願された同時係属中の米国特許出願連続番号第10/251,002号に開示される。半径方向に延びるローブは、凸面と凹面とを有する。ローブ及びローブ間の凹形領域は、セパレータの配置を容易にし、該セパレータと隣接する電極界面との間の密着を確実にし、その他の点では電池製造を容易にするとともに電池の品質を向上させるように、形作ることができる。例えば、凸面及び凹面は共に、比較的大きい半径(例えば、0.030インチ(0.76mm)以上、又は特に0.060インチ(1.52mm)以上)を有することができる。幾つかの場合には、各々のローブは、該ローブの半径方向の中心線に対して垂直な幅を有することができ、この幅は、電池の縦軸線からの半径方向距離が増加しても減少せず、むしろ増加するようにしてもよい。
本発明に従って作られた電池においては、各々の電極は、該電極と物理的及び電気的に接触し、対応するバッテリ接触端子と電気的に接触する集電体を有することができる。集電体は、導電性が高く、電池の製造工程に耐えるのに十分な強度を有し、想定される蓄電及び使用条件の下での内部電池環境において物理的、化学的に安定するものである。
本発明の電池の集電体に使用するのに適した物質は、一般に、同じ形式の電気化学的性質を有する他の電池での使用にも適する。例えば、アルカリZn/MnO2電池において、カソード集電体に適した物質として、鋼鉄、ステンレス鋼、ニッケル、及びそれらの合金などの金属を挙げることができる。導電性プラスチックなどの金属以外の他の導電性物質を用いることもできる。カソード集電体の表面は、特にその表面が比較的滑らかなときは、該集電体とカソードとの間の接触を向上させるために、黒鉛を含むコーティングなどの導電性物質で被覆することができる。カソード集電体は、固体、有孔発泡シート、格子、メッシュ、ワイヤ、ピン、棒などを含む様々な形態とすることができる。形状は、カソードの大きさ、形状、及び位置、カソード内の集電体の位置、所望の接触表面積、電池製造工程などの因子に応じて、変えることもできる。カソードは抵抗が比較的高い場合があるため、カソードと集電体との間の接触表面積は、高導電性亜鉛合金を含むアノードのための集電体の接触表面積と比較して、相対的に大きいことが多い。
アルカリZn/MnO2電池のアノード集電体に適した物質は、銅、真鍮、及びそれらの合金を含むことができる。アノード集電体は、一般に、特にアノード内の亜鉛が非アマルガムであるときには、電池の蓄電及び放電中の水素ガス発生を低減させるために、亜鉛、インジウム、又はスズなどの高水素過電圧を有する金属を混ぜて合金にされ、及び/又はこのような金属で被覆される。カソード集電体と同様に、アノード集電体も、様々な形態及び形状を有することができる。アノードは比較的高い導電性を持たせることができるため、該アノードと接触する集電体の表面積が大きいことは、通常はカソードの場合ほど重要ではなく、表面積が小さい方が、気体発生の低減に役立つ。したがって、各々のアノードについての集電体としては、ワイヤ、ピン、釘、又は棒などの、単一で小さい表面積の集電体が適切なものとなる。
電池容器は、図1の電池10のように、隣接する電極の集電体として用いられることが多い。このことは、電池内部で付加的な容積を占める付加的な構成要素が集電体として不要であるため、有利な場合がある。隣接する電極がアノードではなくカソードであるときには、集電体として缶を利用することが、特に有利である。接触表面積が大きいことは、カソードの場合はより重要であり、アノード集電体ほど気体発生の影響を受けやすくはない。
カソードが缶の内面に押し当てて形成されていないとき、例えばカソードが電池の中央に配置されているときには、別個の集電体が必要であるが、この集電体は、該缶に固定するか、又は少なくとも該缶に電気的に接続させることがある。集電体は、容積を最小にすると同時に、カソードとの接触表面積をできるだけ大きくするように設計することが望ましい。金属スクリーン及び薄い金属箔などの形態が、この目的に役立つ場合がある。
放電中は、電極と集電体との間の接触が維持されなければならない。活物質としてMnO2を含むカソードのような幾つかの電極は、放電中に膨張する可能性がある。MnO2カソードが、缶を集電体として用いる外側電極のときは、膨張によって該カソードの外側部分が該缶によりしっかりと押し付けられるため、膨張は問題とはならない。しかしながら、MnO2カソードが、電池の縦軸線に平行に延びる集電体を内部に有するときは、該カソードは、膨張に伴って該集電体から離れやすくなる。このため、カソードの半径方向外側部分に配置された集電体が、電池が放電するときに該カソードと該集電体との間の接触の維持に役立つ。例えば、集電体は、電極の半径方向外面に(すなわち、その上又はそのすぐ下に)、又はカソードの半径方向の外側半分内部のいずれかに概ね平行で、それらのいずれかに配置される金属メッシュ構成要素を有することができる。集電体は、放電中に接触を維持するために、半径方向に延びるセグメントを有することもできる。このような集電体は、電池の負極接触端子との電気的接続の一部を形成し、及び/又は該集電体の他の構成要素同士を電気的に接合するために、中央ピンなどの1つ又はそれ以上の他の構成要素を有することもできる。
高い放電効率を達成するためには、集電体と組み合わせたカソードの抵抗は低いことが望ましい。カソードの抵抗及び該カソードと集電体との間の電気抵抗が全抵抗に寄与するため、これらのパラメータの両方を別々に考慮することができる。理論容量に対する影響も考慮されなければならないが、一般に、カソードの抵抗は、0.5オーム・センチメートル以下であることが望ましい。EMD1グラム当たり3ミリオーム未満のカソード−集電体電気抵抗と、接触表面積1cm2当たり2ミリオーム未満の抵抗との両方が、カソードと集電体との間の良好な電気的接触の目安である。カソード及びカソード集電体の電気抵抗は共に、R.Barnardら、Journal of Applied Electrochemistry、17、165−183(1987年)に記載された以下の方法に従って、インピーダンス分光法から求めることができる。
(1)測定されることになる電池の容器の側壁に穴をあける。
(2)行われることになる測定に応じて、ピペット・タイプの亜鉛参照電極を電池容器の穴を通して該電池内の所望位置に挿入する。
(a)缶とカソードとの間の抵抗を測定するためには、参照電極の先端部を外側カソードの外面に位置決めする。
(b)内側カソードとその集電体との間の抵抗を測定するためには、参照電極の先端部を該内側カソード集電体の表面に位置決めする。
(c)カソードの体抵抗を測定するためには、参照電極の先端部をセパレータと界面を接するカソードの表面に位置決めする、すなわち、該カソードの体抵抗は、この箇所で得られる抵抗値と、どのカソード抵抗を求めているかに応じてステップ(2)(a)又は(2)(b)から得られる抵抗値との差である。
(3)ポテンショスタット(例えば、SOLARTRON(商標)ポテンショスタット/ガルバノスタット・モデル1286)と連結された周波数応答分析器(例えば、SOLARTRON(商標)FARモデル1250)を参照電極と電池の正極端子の両方に接続する。
(4)1Hzから65,000Hzの周波数範囲にわたって電流を交番させる微小振幅(10mV、系の高い信号対雑音比を持つ線形応答を維持するため)を加える。
(5)ステップ(2)の参照電極位置の各々について、ステップ(4)からのデータのナイキスト図(インピーダンスの虚数成分対実数成分)によって、該図と高周波数(通常は1000Hzよりも大きい)における実軸との交点から電気抵抗値を求める。
放電効率を高めるために、カソード−集電体接触表面における電流密度を低下させることができる。これは、カソードが缶の側壁に隣接し、該缶が該カソードの集電体として機能する場合のように、接触面が大きいときに達成することができる。しかしながら、カソードが電池の外側電極ではないときは、大きな接触表面積を持つ集電体は、大きな容積を有することになる。代替的な構成として、容積がより小さく、接触表面積がより小さい集電体を用いることができ、より高い電流密度を相殺するように、例えばEMDと炭素との比を低下させることなどによって、カソードの抵抗を低減させた。例えば、18:1以下で12:1までのEMD:炭素比を用いることができる。14:1から16:1までの範囲を、有用な妥協点とすることができる。
放電効率を最大にする別の方法は、電極とその集電体との間の接触抵抗を最小にすることである。相対的に大きい集電体表面積が望ましく、電極物質の導電性が低くなればなるほど、このことが重要になる。例えば、各々のカソードにおいては、カソードのEMD1グラム当たりの集電体接触表面積は、少なくとも約1.8cm2が望ましいことが多い。しかしながら、できるだけ多くの空間を活物質のために残すように、集電体の容積を最小にすることが一般に望ましい。電極が十分に薄い場合には、多少小さい接触表面積でもほぼ良好であることがわかった。電極の厚さは、一般に、電池の直径に直接関連する。したがって、本発明に従って作られた電池では、C(LR14)及びD(LR20)サイズの電池の場合にはEMD1グラム当たり1.5cm2がほぼ良好であり、それより小さい直径AA(LR6)サイズの電池の場合には1グラム当たり1.26cm2でも、ほぼ良好となることがある。これは、有効電極厚さが、単一のカソード及びアノードを持つ従来のボビン設計のアルカリ電池の場合と比べて、薄いことが理由である。
外側カソードを缶の側壁に押し当てて形成するのに用いることができるアルカリ電池カソードを形成する2つの一般的な方法は、リング成形と衝撃成形である。リング成形においては、1つ又はそれ以上の(通常は、3から5の)リングが形成され、次いでスタック状(1つのリングの上面に別のリングが載った状態)に缶に挿入される。缶とカソードとの間の物理的及び電気的接触が良好であることが望ましく、そのためには、リングの外径を該缶の内径より僅かに大きくして、締まり嵌めを形成することになる。代替的に、挿入を容易にするために、リングを缶より僅かに小さくし、挿入後に、内面及び/又は上面に力を加えることによって該リングを僅かに変形させて、カソード混合物を該缶にしっかり押し付けるようにすることができる。衝撃成形においては、所望量のカソード混合物が缶の底に入れられ、該缶の中心に挿入されるラムを用いて所望の寸法に成形される。両方法とも、利点と欠点がある。
リング成形カソードは、衝撃成形カソードと比べて良好な高速放電容量をもたらす。しかしながら、カソード・リングは、成形と缶への挿入との間に処理されなければならず、一般に、衝撃成形に必要なものより丈夫な成形カソードが必要とされる。本発明に係る電池を作る際には、同じ大きさの、円筒形状を有する従来の電池の場合と比べて電極が薄いため、このことはより重要である。
衝撃成形カソードは、缶の内部で形成され、別々に処理される必要がなく、そのため、必要な強度は、一般に、リング成形カソードの場合と比べてかなり小さい。このことにより、電極界面の表面積を最大にする形状を選択する際に、バッテリ設計者により多くの自由度を与えることができる。それはまた、電池の放電容量に悪影響を及ぼす可能性がある手段によってカソードを強化する必要性を最小にするか又は無くすこともできる。
リング成形法及び衝撃成形法は、缶の側壁に隣接しないカソード作るのに適合させることもできる。しかしながら、これらのカソードは缶壁に押し当てて形成されないため、衝撃成形工程は、より困難となる場合がある。カソードは、電池に挿入する前に形成することが望ましい場合がある。カソードの形成方法、カソードと集電体の両方の形状、及びカソードと集電体との相対位置に応じて、カソードと集電体とを組み立てる種々の方法を用いることができる。例えば、カソードを集電体の周りに形成するか、集電体を成形コレクタに挿入するか、集電体をカソードの外側の周囲に形成するか、集電体プレートをカソード・リングの間に挿入するか、又は、これらの方法の組み合わせを用いることができる。ペースト・ライン型炭素−亜鉛電池においてカソード及び集電体を作り、組み立てるための工程も、本発明に使えるようにすることができる。
イオン伝導性で、電気的に絶縁性のセパレータを用いて、電池内でアノードとカソードとを分離する。適切な種類のセパレータ及び組み立て工程のいずれかを用いることができる。以下は、物質、形態、及び工程を選択する際の一般的な考慮事項である。物質の種類は、セパレータが用いられることになる電気化学システムの電池内で、意図されたセパレータ機能を実現するのに適したものでなければならない。セパレータ物質の量を最小にすると、活物質に使用可能な容積は最大になる。所与の電極界面面積の増加に必要な付加的なセパレータの量は、セパレータの折り曲げ及び重なりを最小限に止めるなど多くの方法によって、最小にすることができる。
セパレータを電池に組み込むために、セパレータの物質及び工程を選択する際には、他の因子も考慮しなければならない場合がある。例えば、電極の厚さを薄くすることによって、セパレータの平らなシートを適切な形状に折り曲げることがより困難になる可能性がある。セパレータが薄すぎる場合には、該セパレータを介して短絡が発生する可能性がある。セパレータを挿入又は利用するための間隔は、一般に、1つのアノードと1つのカソードのみを有する電池の場合と比べると、狭くなる。本発明は、組み立て、利用、又は電池への挿入(以下ではセパレータ組み立てと呼ぶ)のために特定のセパレータの物質、形態、又は工程を必ずしも必要とするものではないが、上記の考慮事項並びに他の利点及び欠点を考慮に入れなければならない。例えば、セパレータ物質がシート状の場合に、カソード内のキャビティ形状に厳密に一致させ、該セパレータが電池に挿入される前にセパレータの折り曲げ容積を減少させるように、セパレータを前もって成形することには、利点と欠点が存在する。カソード内のキャビティ形状に厳密に一致させるために、(例えば、熱成形によって)完全に均一な厚さのセパレータを形成することは、別の代替案である。カソードを缶に入れる前に、又は入れた後に、該カソードの内面にコーティングを噴霧することは、さらに別の代替案である。組み立て工程の異なる時期に幾つかの場所にセパレータを挿入するか、又はカソードを電池に挿入する前にセパレータをカソードの1つ又はそれ以上に取り付けることが望ましい場合もある。
アノードは、いずれかの適切な方法で電池に挿入することができる。アノードが流動性をもつ場合には、アノードを電池に入れるとき、重力によって流れる液体として供給し、アノード・キャビティを満たすことができる。アノードは、例えば押し出しによって圧力をかけて電池に供給することもできる。アノードが、多量の金属亜鉛などの固形物である場合には、該アノードを所望の形状に形成し、次いで電池に挿入することができる。
これらの構成要素を電池に挿入する順序を、電極、セパレータ、及び電解質の組成及び形状に最も合うように変えることができる。一実施形態においては、外側カソードを電池に入れてセパレータで覆い、流動性のアノードを中央のキャビティに供給し、界面がセパレータで覆われた、集電体を含む中央カソードを、アノード物質を該中央カソードの上部及び周囲に押し付けながら電池の中央に挿入することができる。別の実施形態においては、外側カソードを缶の側壁に押し当てて形成し、中央カソードを缶底に取り付けられた中央集電体の周囲に形成し、両カソードの界面をセパレータで覆い、流動性のあるアノードを該カソードの間のキャビティ内に供給することができる。
図1に示される電池と同様の従来設計の比較LR6(円筒形アルカリZn/MnO2)電池を以下に記載されるように作った。開示される量及び寸法は、公称値である。
カソード混合物は、重量比25:1のEMD及び膨張天然黒鉛と、4.45重量パーセント(全カソード混合物を基準として)の45重量パーセントKOH水溶液と、0.65重量パーセント(全カソード混合物を基準として)のポリエチレン・バインダとを混合することによって作った。
外面をニッケルでめっきし、内面をニッケル及びコバルトでめっきしたスチール缶の、カソードと接触させることを目的とした該内面の部分を、黒鉛コーティングで被覆した。缶は、側壁の厚さを0.010インチ(0.25mm)、内径を0.526インチ(13.36mm)とした。
カソード混合物は、市販のタブレット・プレスを用いて、各々が高さ0.421インチ(10.69mm)、外径0.522インチ(13.26mm)、内径0.343インチ(8.71mm)を持つリングに成形した。リングの平均重量及び密度は、それぞれ2.71グラム及び3.23グラム/cm3であった。4つのカソード・リングを各々の缶に挿入し、成形して、高さ1.667インチ(42.34mm)、内径0.350インチ(8.89mm)のカソードにした。成形されたカソードは、3.26グラム/cm3の平均密度を有し、固体充填容積パーセント(固形物容積パーセント)74.1となった。
長さ2.244インチ(57.00mm)、幅2.087インチ(53.00mm)の1枚のセパレータ紙を、直径0.320インチ(8.13mm)のマンドレルの周囲に巻き、高さ1.772インチ(45.01mm)の渦巻き状チューブを形成した。チューブの底部で紙を内側に折って、カソードの内面と缶底とをぴったりと覆うように、バスケット形状を形成した。セパレータ層を密封し、バスケット形状を維持するために、セパレータ紙を加圧して加熱した。形成されたセパレータ・バスケットをカソード内部のキャビティに挿入し、脱イオン水中の37重量パーセントKOH1.3gを加えて、該セパレータを浸漬した。
アノード・ゲル混合物は、(すべての割合を、重量を基準とする)以下の物質、すなわち、70.00パーセントの亜鉛合金粉末と、0.42パーセントのゲル化剤と、28.39パーセントの電解質溶液と、0.02パーセントのIn(OH)3と、1.17パーセントの0.1N KOHとを混合することによって作った。電解質溶液は、KOH(38.7パーセント)と、ZnO(3.0パーセント)と、ケイ酸ナトリウム(0.11パーセント)と、脱イオン水(58.19パーセント)とを含むものとした。
アノード混合物(6.42グラム)を各々の電池のセパレータ内部のキャビティに供給した。電池のアノード:カソードの理論容量比は、EMDの電子放出1.33を基準として、0.989:1であった。
アノード集電体組立体を缶の開放端に配置し、続いて負極端子カバーを配置することによって、各々の電池を閉鎖した。缶の上端を内側に曲げて、シール及び端子カバーの上面を覆うことによって、各々のセルを密封した。
正極端子カバーを缶底に溶接し、電池の両端にまで延びるラベルを該缶の外面に配置することによって、各々の電池を完成させた。
実施例1の電池と同様な比較LR6電池を作った。シール組立体の設計は、必要な容積をより小さいものとし、そのことによってアノード及びカソードの高さを増加させ、より薄い缶を用いた。
カソード混合物は、93.48重量パーセントのEMDと、4.17重量パーセントの膨張天然黒鉛(22:1の比率)と、41.5重量パーセントの40重量パーセントKOH水性溶液と、0.65重量パーセントのポリエチレン・バインダとを混合することによって作った(全カソード混合物を基準とする)。
外面をニッケルでめっきし、内面をニッケル及びコバルトでめっきしたスチール缶の、カソードと接触させることを目的とした該内面の部分を、黒鉛コーティングで被覆した。缶は、側壁の厚さを0.008インチ(0.20mm)、内径を0.530インチ(13.46mm)とした。
カソード混合物は、市販のタブレット・プレスを用いて、各々が高さ0.435インチ(11.05mm)、外径0.526インチ(13.36mm)、内径0.345インチ(8.76mm)を持つリングに成形した。リングの平均重量及び平均密度は、それぞれ2.78グラム及び3.18グラム/cm3であった。
4つのカソード・リングを各々の缶に挿入し、成形してカソードにした。成形されたカソードは、高さ1.700インチ(43.18mm)、内径0.350インチ(8.89mm)で、3.19g/cm3のカソード密度を有し、固体充填パーセント(固形物容積パーセント)74.6となった。
実施例1に記載されたように、セパレータ・バスケットを形成し、挿入して、KOH溶液で浸漬した。
アノード・ゲル混合物は、(すべての割合を、重量を基準とする)以下の物質、すなわち、70パーセントの亜鉛合金粉末と、0.42パーセントのゲル化剤と、28.39パーセントの電解質溶液と、0.02パーセントのIn(OH)3と、1.17パーセントの0.1N KOHとを混合することによって作った。電解質溶液は、KOH(35.8パーセント)と、ZnO(3.0パーセント)と、ケイ酸ナトリウム(0.11パーセント)とを含むものとした。
アノード混合物(6.62グラム)を各々の電池のセパレータ内部のキャビティに供給した。電池のアノード:カソードの理論容量比は、EMDの電子放出1.33を基準として、0.966:1であった。
プラスチック・シールと、金属内側カバーと、アノード集電体とを含むアノード集電体組立体を缶の開放端に配置することによって、各々の電池を閉鎖した。シールの中央の穴に配置されたアノード集電体を、電池のアノード混合物の中まで延ばした。負極端子カバーをアノード集電体組立体の上に配置して、該アノード集電体組立体の上端を該端子カバーとしっかり接触させるようにし、缶の上端を内側に曲げて、シール及び端子カバーの上面を覆うことによって、各々のセルを密封した。
正極端子カバーを缶底に溶接し、電池の両端にまで延びるラベルを該缶の外面に配置することによって、各々の電池を完成させた。
図5に示されるような本発明の一実施形態による電池を、以下を除いては実施例1の電池と同様の方法で作った。
缶は、側壁の厚さを0.008インチ(0.20mm)、内径を0.530インチ(13.46mm)とした。各々の電池は、2つのカソード、すなわち、外側カソードと中央カソードとを有するものとした。外側カソードについては、カソード・リングは、各々が高さ0.426インチ(10.82mm)、外径0.525インチ(13.34mm)、内径0.402インチ(10.21mm)を持つものとし、平均重量は2.10グラム、密度は3.33グラム/cm3であった。成形された外側カソードは、高さ1.675インチ(43.55mm)、内径0.407インチ(10.34mm)とし、密度3.35グラム/cm3、固体充填76.3であった。中央カソードは、外側カソードに用いられるものと同じカソード混合物3.253グラムをダイ・セットに入れて成形することによって形成した。図5に示されるように、ニッケル・メッシュ(米国コネチカット州ブランフォードのDelker社の3Ni5−077等級)で作られた集電体を、カソード内部に配置し、カソードの上方に延ばした。3.253グラムのカソード混合物を含む、成形された中央カソードは、高さ1.626インチ(41.30mm)、直径0.218インチ(5.54mm)であり、75.2固体パーセントまで充填させた。
カソード上方に延びる集電体の一部を、プラスチック・シールの中央の穴に挿入して通し、該プラスチック・シール上方に延ばした。穴は、エポキシでシールした。
2つのセパレータ、すなわち、外側カソードの内面に押し当てて挿入するためのセパレータと、中央カソードの外面の周囲のためのセパレータを、各々の電池について形成した。外側セパレータは、2.638インチ(67.01mm)×2.087インチ(53.01mm)の1枚のセパレータ紙を、直径0.398インチ(10.11mm)のマンドレルの周囲に巻き、高さ1.800インチ(45.72mm)の渦巻き状セパレータ・チューブとすることによって形成した。渦巻き状外側セパレータを底部で内側に折り曲げ、熱シールし、実施例1で形成されたセパレータと同様のバスケットを形成した。第2のセパレータは、1.590インチ(40.39mm)×1.900インチ(48.26mm)に切断し、直径0.224インチ(5.69mm)のマンドレルの周囲に巻いて、長さ1.900インチ(48.26mm)の渦巻き状セパレータ・チューブを形成し、このチューブを折り曲げ、加熱して、バスケットを形成した。
外側セパレータ・バスケットを、外側カソードによって形成されたキャビティに挿入し、37重量パーセントKOH溶液1.2グラムを電池に加えて、該セパレータを浸漬した。中央カソードを、そのセパレータ・バスケットに挿入した。
アノード・ゲル混合物(6.6グラム)を、外側カソードのセパレータ・バスケット内部のキャビティに供給した。
周囲の所定の位置にセパレータを持つ中央カソードを、アノード混合物内に挿入した。中央カソードの上部の上方に延びる集電体に固定されたシールを、電池の上部に位置決めした。シールの上方に延びる中央カソード集電体の一部は、該シールの上面に折り重ねて、缶側壁の外側上部に溶接した。アノード釘集電体を、シールの穴を通して電池に挿入し、アノード混合物内に延ばした。アノード集電体の頂部を露出させたまま、電池の上部をエポキシで覆うことによって、該電池をシールした。
実施例3の電池は、放電試験のためだけに用いられたため、LR6電池の従来方法で端子カバー及びジャケットを用いて仕上げることはしなかった。
実施例1、実施例2、及び実施例3による電池を、5つの試験グループで放電させ、その結果を表1にまとめた。表1は、実施例2及び実施例3の電池についての放電持続時間を、同じ試験による実施例1の電池についての放電持続時間の割合として示す。各々の試験グループについて示された割合は、そのグループにおける各々の試験の正規化された結果の平均である。各々の試験に関して、実施例1による電池の平均放電持続時間を100とし、実施例2及び実施例3の各々による電池の対応する放電持続時間を比例的に表した。したがって、実施例2及び実施例3の各々による電池についての正規化された平均放電持続時間は、実施例1の電池についての平均の割合に等しかった。各々のグループに含まれる試験は、以下の通りとした。
(1)高出力:
・1.0ボルトになるまで1000mW連続放電
・1.0ボルトになるまで1000mW間欠放電(1日当たり1時間、3秒オン、7秒オフ)
・1.0ボルトになるまで1000mW間欠放電(1日当たり連続30分)
(2)中出力:
・0.9ボルトになるまで250mW間欠放電(1日当たり1時間)
・0.9ボルトになるまで500mW間欠放電(1日当たり1時間)
(3)高速:1.0ボルトになるまで連続1000mA
(4)高度技術:
・1.0ボルトになるまで1000mA連続放電
・0.9ボルトになるまで1000mA間欠放電(1日当たり1時間、10秒オン、50秒オフ)
・0.9ボルトになるまで250mA間欠放電(1日当たり1時間)
(5)ANSI(乾電池及びバッテリ仕様についての米国標準規格、ANSI C18.1)
・0.9ボルトになるまで43オーム間欠放電(1日当たり4時間)
・1.0ボルトになるまで24オーム間欠放電(1日当たり8時間、15秒オン、45秒オフ)
・0.9ボルトになるまで10オーム間欠放電(1日当たり1時間)
・0.8ボルトになるまで3.9オーム間欠放電(1日当たり1時間)
・1.0ボルトになるまで1000mA連続放電
・0.9ボルトになるまで1000mA間欠放電(1日当たり1時間、10秒オン、50秒オフ)
・0.9ボルトになるまで250mA間欠放電(1日当たり1時間)

Figure 2006500742
実施例2による電池は、一つには電池の理論容量(アノードはカソードと比べて理論容量が小さいため、アノードの理論容量に等しい)の増加のため、一つにはカソード容積及び電極界面表面積の増加のため、実施例1による電池と比べて良好に作動した。高出力及び高速の試験グループは、放電の際の電極界面における電流密度が最も高いグループであり、そのため、電池の放電効率の向上は、これらの試験で最高の結果となることが予想される。実施例3の電池は、電流密度を低下させ、放電効率を向上させることが知られている増加した電極界面表面積を有しており、高出力及び高速試験では実施例1による電池と比べてはるかに良好に作動した(それぞれ212%及び198%)。しかしながら、向上幅は、電極界面表面積の増加に基づいて予想されるものと比べてかなり大きい。実施例3の電池の界面表面積は、実施例1の電池の表面積の約178パーセントであった。約1+log(実施例1を上回る界面表面積の増加)に等しい放電持続時間の予想増加量に基づくと、実施例3による電池は、高速及び高出力試験では、実施例1による電池の放電持続時間の約125パーセント倍の放電持続時間を有すると予想されることになる。
他の電池設計も開発した。図6に示される一実施形態においては、電池310は、外側カソード322aと、中央カソード322bと、カソード322a及び322bの間に配置された単一のアノード326とを有する。中央カソード322bは、成形されたリングのスタックから作ることができるが、単一の成形体として示されている。中央カソード集電体340は、中央カソード322bの縦軸線上に配置されたピン又は棒342を含む。このピン342は、中央カソード322bの上方から、シール332の穴を通って金属の電池カバー334まで延びる。缶の上端部は、内側に折り曲げ、該缶が中央カソード集電体340と電気的に接触するように、電池カバー334と接触させる。カソード322b内に配置されたピン340の端部に、水平金属ディスク334を溶接する。このディスク334は、カソード322bとの接触表面積を増加させ、放電中の該カソード322bとの良好な接触を維持する。ピン342は、図6に示されるような滑らかな円筒形状を有することができ、又は、その形状を変更して、表面積を増加させ、及び/又はカソード322bとの接触を向上させることができる。例えば、ピン342は、垂直に、水平に、又はらせん状に溝をつけるか、あるいは、ばねのように巻くことができる。ピン342は、図6に示されるように、カソード322bを実質的に貫いて延ばすか、又は一部分のみをカソード322b内に延ばすこともできる。ディスク344は、薄い固体金属シート若しくは有孔金属シート又は金属スクリーンとすることができる。付加的なディスク344を、ピン342に取り付けてもよい。ディスク344は、カソード322bの上面及び底面の一方又は両方に配置してもよい。集電体340のすべて又は一部は、缶の内面に使用されたものと同様の黒鉛コーティングで被覆することができる。
アノード集電体328は、アノード混合物326の上方から、シール332及び電池カバー334の整合穴を通って延びる。負極端子カバー330は、アノード集電体328の頂部に溶接される。非導電性ワッシャ335を電池310の上面を覆って配置し、負極端子カバー330を缶の折り重ね端部から絶縁する。
2部品からなるセパレータ324は、実施例2に記載され、図5に示されるものと同様に電池内に配置される。
示されてはいないが、図6の電池310は、図1に示されるものと同様の正極端子カバー及び被覆材を有してもよい。
電池410(図7)は、電池310と同様な別の実施形態である。しかしながら、電池410では、中央カソード422bは、各々が高さ0.270インチ(6.86mm)、外径0.215インチ(5.46mm)、内径0.046インチ(1.17mm)を有する6つの成形カソード・リングのスタックとして示される。中央カソード集電体440は、中央ピン442と、7つの薄い(例えば、0.004インチ〜0.006インチ(0.10mm〜0.15mm))水平固体ディスク444とを含む。ディスク444の平坦な表面は、黒鉛で被覆することができる。中央カソード422bは、該中央カソード422bのリングと集電体ディスク444とをピン442に沿って交互に配置し、スタックの底部及び頂部の各々に1枚のディスク444を設け、該スタックを僅かに圧縮することによって、組み立てられる。ディスク444は、例えば、締まり嵌め又は溶接によって、ピン442に電気的に接続される。組み立て易くするためにピン442をリングの内径より僅かに小さくしてもよく、又は、電気的な接触を改善するために僅かな締まり嵌めが生じるようにしてもよい。
上述され、図3、図5、図6及び図7に示される実施形態の各々は、一定の利点を有する。表2は、比較実施例1と比較したこれらの実施形態の例示的な特性を示すものである。




























Figure 2006500742
表2は、電池110、210、310及び410はすべて、電極界面の表面積が電池10より大幅に増加し、電極の厚さが電池10より大幅に減少しているが、それでも同等か又は僅かに高い理論容量を維持していることを示す。電池110、210、310及び410の間には違いがあるが、これらの電池は、電極界面の表面積及び電極の厚さがほぼ同じである。
図3、図5、図6及び図7に示される本発明の実施形態は、円筒形電池であり、単一の電池のバッテリで用いられることが多い。しかしながら、2つ以上の電池を含むバッテリのような、他の形状を有する電池(例えば、角柱電池)を持つ実施形態も想定される。
本発明の他の実施形態は、同軸上に配置された電極と同軸には配置されない1つ又はそれ以上の付加的な電極を有する電池とすることができる。
本発明はまた、再充電可能なニッケル−カドミウム電池及びニッケル−金属水素化物電池、並びに、一次及び再充電可能なリチウム−二酸化マンガン電池及びリチウム−二硫化鉄電池といった他の電気化学系を有する電池を含む、一次及び再充電可能な他の種類の電池にも適合させることができる。
本発明を実施する者及び当業者であれば、開示された概念の範囲から逸脱することなく、種々の修正及び改良を本発明に施すことができることを理解するであろう。もたらされる保護の範囲は、特許請求の範囲及び法律により与えられる解釈の幅によって、判断されることになる。
電池の縦軸線に沿って切り取った従来のバッテリ電池の断面図である。 II−IIの位置で電池の縦軸線に垂直に切り取った図1のバッテリ電池の断面図である。 電池の縦軸線に沿って切り取った本発明のバッテリ電池の第1の実施形態の断面図である。 電池の縦軸線に垂直に切り取った、中央電極の集電体及びアノード集電体を除く、図3のバッテリ電池の実施形態の断面図である。 電池の縦軸線に沿って切り取った、本発明のバッテリ電池の第2の実施形態の断面図である。 電池の縦軸線に沿って切り取った、本発明のバッテリ電池の第3の実施形態の断面図である。 電池の縦軸線に沿って切り取った、本発明のバッテリ電池の第4の実施形態の断面図である。

Claims (47)

  1. 容器と、酸化マンガン及び炭素を含む第1の正極と、亜鉛を含む第1の負極と、隣接する正極及び負極の間に配置されたセパレータと、アルカリ水溶液を含む電解質とを備える一次電気化学バッテリ電池であって、
    正極及び負極の少なくとも一方である第2の電極を備え、
    前記第1及び第2の電極のすべてを、極性を交互にした状態で互いに同軸上に配置して、該第1及び第2の電極の各々が、前記セパレータを介して別の同軸電極と界面を接する少なくとも1つの表面を有するようにし、
    少なくとも前記第1の正極が、60容積パーセントより大きく80容積パーセント以下の固形物を含む、
    ことを特徴とするバッテリ電池。
  2. 少なくとも前記第1の正極の固形物含有量が、70容積パーセントより大きいことを特徴とする、請求項1に記載のバッテリ電池。
  3. 少なくとも前記第1の正極の固形物含有量が、少なくとも75容積パーセントであることを特徴とする、請求項2に記載のバッテリ電池。
  4. 各々の同軸正極の固形物含有量が、少なくとも75容積パーセントであることを特徴とする、請求項3に記載のバッテリ電池。
  5. 前記電池が第1及び第2の正極を備え、前記第1の正極が前記第2の正極の半径方向外側に配置され、該第2の正極が中央の同軸正極であることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリ電池。
  6. 各々の同軸電極が、円筒形の界面形状と半径方向厚さとを有し、前記第1の正極の半径方向厚さと前記第2の正極の半径方向厚さとの比が、0.5:1から1.3:1までであることを特徴とする、請求項5に記載のバッテリ電池。
  7. 前記第1の正極の半径方向厚さと前記第2の正極の半径方向厚さとの比が、0.6:1から1.0:1までであることを特徴とする、請求項6に記載のバッテリ電池。
  8. 前記第1の正極の半径方向厚さと前記第2の正極の半径方向厚さとの比が、0.7:1から0.8:1までであることを特徴とする、請求項7に記載のバッテリ電池。
  9. 前記第1及び第2の正極の各々が理論容量を有し、該第1の正極の理論容量と該第2の正極の理論容量との比が、1.5:1から4.0:1までであることを特徴とする、請求項5に記載のバッテリ電池。
  10. 前記第1の正極が最も外側の同軸電極であることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリ電池。
  11. 第2の正極が、酸化マンガンを含み、格子、メッシュ、有孔シート、及びエキスパンドメタルからなる群から選択される形態を有する少なくとも1つの第1の導電性要素を含む集電体を有することを特徴とする、請求項10に記載のバッテリ電池。
  12. 前記第2の正極の前記集電体の前記少なくとも1つの第1の導電性要素が、該第2の正極の半径方向外側部分の内部に配置されたことを特徴とする、請求項11に記載のバッテリ電池。
  13. 前記第2の正極の前記集電体の前記少なくとも1つの第1の導電性要素が、中心に配置された第2の導電性要素から半径方向外向きに延び、前記第2の導電性要素が、ワイヤ、ピン、釘、及び棒からなる群から選択される形態を有することを特徴とする、請求項11に記載のバッテリ電池。
  14. 前記第1の負極が、ワイヤ、ピン、釘、及び棒からなる群から選択される形態を有する単一の導電性部材を含む集電体を有することを特徴とする、請求項1に記載のバッテリ電池。
  15. 前記電池が少なくとも2つの同軸正極を備え、各々の同軸正極が容積を有し、該電池が全同軸正極容積と全同軸正極界面表面積とを有し、前記全同軸正極界面表面積と前記全同軸正極容積との比が、少なくとも5.0cm2:1cm3であることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリ電池。
  16. 前記全同軸正極界面表面積と前記全同軸正極容積との比が、25cm2:1cm3未満であることを特徴とする、請求項15に記載のバッテリ電池。
  17. 最も外側の前記同軸正極の界面表面積と容積との比が、8.0cm2:1cm3以下であることを特徴とする、請求項16に記載のバッテリ電池。
  18. 前記全同軸正極界面表面積と前記全同軸正極容積との比が、5.6cm2:1cm3から6.9cm2:1cm3までであることを特徴とする、請求項17に記載のバッテリ電池。
  19. 前記第1の正極が、少なくとも0.060インチの最低半径方向厚さを有することを特徴とする、請求項5に記載のバッテリ電池。
  20. 各々の同軸正極が、集電体との接触面と集電体接触表面積とを有し、電解二酸化マンガンを含み、前記集電体接触表面積が、各々の同軸正極について電解二酸化マンガン1グラム当たり少なくとも1.8cm2であることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリ電池。
  21. 各々の同軸正極が、集電体との接触面と集電体接触表面積とを有し、21℃で測定したときに、接触表面積1cm2当たり2ミリオーム未満の電極−集電体接触抵抗を有することを特徴とする、請求項1に記載のバッテリ電池。
  22. 正極及び負極の少なくとも一方である前記第2の電極が少なくとも正極であり、
    前記第1及び第2の正極の各々が、21℃で測定したときに、0.5オーム・センチメートル以下の抵抗を有し、
    前記第1及び第2の正極の各々が容積を有し、
    前記第1及び第2の正極の各々が、集電体との接触面と集電体接触表面積とを有し、
    前記第1及び第2の正極の各々の前記集電体接触表面積が、該電極の容積1cm3当たり少なくとも5.0cm2である、
    ことを特徴とする、請求項1に記載のバッテリ電池。
  23. 正極及び負極の少なくとも一方である前記第2の電極が少なくとも正極であり、前記第1及び第2の正極の各々が、酸化マンガンと炭素とを含み、該第1の正極が、前記容器の側壁に隣接して配置され、15:1から30:1までの酸化マンガン:炭素の重量比を有することを特徴とする、請求項1に記載のバッテリ電池。
  24. 前記第1の正極の酸化マンガン:炭素の重量比が、18:1から25:1までであることを特徴とする、請求項23に記載のバッテリ電池。
  25. 前記第2の正極の酸化マンガン:炭素の重量比が、14:1から16:1までであることを特徴とする、請求項23に記載のバッテリ電池。
  26. 前記第1の正極が、最も外側の同軸電極ではなく、該第1の正極内部に配置された半径方向に延びる要素を含む集電体と接触することを特徴とする、請求項1に記載のバッテリ電池。
  27. 前記第1の正極が、最も外側の同軸電極ではなく、該第1の正極の半径方向外面に配置された部材を含む集電体と接触することを特徴とする、請求項1に記載のバッテリ電池。
  28. 少なくとも1つの同軸電極界面が円筒形以外の形状を有することを特徴とする、請求項1に記載のバッテリ電池。
  29. 前記円筒形以外の形状が、半径方向に延び、各々が凸面及び凹面を備える複数のローブを含むことを特徴とする、請求項28に記載のバッテリ電池。
  30. すべての凸面及び凹面が、0.030インチ以上の半径を有することを特徴とする、請求項29に記載のバッテリ電池。
  31. すべての凸面及び凹面が、0.060インチ以上の半径を有することを特徴とする、請求項30に記載のバッテリ電池。
  32. 前記ローブの各々が、該ローブの半径方向の中心線に対して垂直な、前記電池の縦軸線からの半径方向距離が増加しても減少しない幅を有することを特徴とする、請求項29に記載のバッテリ電池。
  33. 前記ローブの各々の前記幅が、前記電池の前記縦軸線からの前記半径方向距離が増加するにつれて増加することを特徴とする、請求項32に記載のバッテリ電池。
  34. 前記電池が、前記第1の正極及び前記第1の負極と同軸上には配置されない少なくとも1つの電極をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリ電池。
  35. 容器と、酸化マンガン及び炭素を含む第1の正極と、亜鉛を含む第1の負極と、隣接する正極及び負極の間に配置されたセパレータと、アルカリ水溶液を含む電解質とを備える一次電気化学バッテリ電池であって、
    正極及び負極の少なくとも一方である第2の電極を備え、
    前記電極を、正極と負極とを交互にした状態で互いに同軸上に配置して、前記第1及び第2の電極の各々が、前記セパレータを介して別の同軸電極と界面を接する少なくとも1つの表面を有するようにし、
    少なくとも前記第1の正極が、60容積パーセントより大きく80容積パーセント以下の固形物を含み、
    各々の同軸正極が、理論容量と界面表面積とを有し、
    組み合わせた同軸正極の全理論容量と全界面表面積との比が、180mAh:1cm2から220mAh:1cm2である、
    ことを特徴とするバッテリ電池。
  36. 少なくとも前記第1の正極の固形物含有量が、70容積パーセントより大きいことを特徴とする、請求項35に記載のバッテリ電池。
  37. 少なくとも前記第1の正極の固形物含有量が、少なくとも75容積パーセントであることを特徴とする、請求項36に記載のバッテリ電池。
  38. 各々の同軸正極の固形物含有量が、少なくとも75容積パーセントであることを特徴とする、請求項37に記載のバッテリ電池。
  39. 少なくとも前記第1の負極の亜鉛濃度が、70重量パーセントから76重量パーセントまでであることを特徴とする、請求項38に記載のバッテリ電池。
  40. 各々の同軸電極が円筒形状の界面を有することを特徴とする、請求項35に記載のバッテリ電池。
  41. 各々の同軸正極が、0.5オーム・センチメートル以下の抵抗と、容積と、全界面表面積と、5.0cm2:1cm3以上の全界面表面積:容積の比とを有することを特徴とする、請求項35に記載のバッテリ電池。
  42. 全界面表面積:容積の比が、少なくとも6.0cm2:1cm3であることを特徴とする、請求項41に記載のバッテリ電池。
  43. 前記第2の電極が正極であり、前記第1及び第2の正極の組成が異なることを特徴とする、請求項35に記載のバッテリ電池。
  44. 前記第2の電極が負極であり、前記第1及び第2の負極の組成が異なることを特徴とする、請求項35に記載のバッテリ電池。
  45. LR6電池であることを特徴とする、請求項35に記載のバッテリ電池。
  46. 容器と、酸化マンガン及び炭素を含む第1の正極と、亜鉛を含む第1の負極と、隣接する正極及び負極の間に配置されたセパレータと、アルカリ水溶液を含む電解質とを備える一次電気化学バッテリ電池であって、
    正極及び負極の少なくとも一方である第2の電極を備え、
    前記電極を、正極と負極とを交互にした状態で互いに同軸上に配置して、前記第1及び第2の電極の各々が、前記セパレータを介して別の同軸電極と界面を接する少なくとも1つの表面を有するようにし、
    少なくとも前記第1の正極が、60容積パーセントより大きく80容積パーセント以下の固形物を含み、
    各々の同軸正極が、容積と界面表面積とを有し、
    前記同軸正極の全界面表面積と全容積との比が、5.6cm2:1cm3から6.9cm2:1cm3までである、
    ことを特徴とするバッテリ電池。
  47. LR6電池であることを特徴とする、請求項46に記載のバッテリ電池。
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