JP2006353066A - 誘導子および該誘導子を備えた誘導子型モータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 一端面が電機子コイルと対向配置されると共に、他端面が界磁体と対向配置される誘導子であって、粉末磁性体40を金型内で圧縮して一体化して形成し、誘導子の一端面が前記電機子コイルとの対向面とする一方、他端面を前記界磁体との対向面とし、誘導子20、21、27、28の磁束方向に対して垂直方向の断面積は同一とされると共に、該垂直方向の断面形状は前記一端面と他端面とで相違させている。
【選択図】 図3
Description
また、モータにおいても誘導子を用いたものがある。
しかしながら、例えば、アキシャルギャップタイプのモータで誘導子を用いる場合、誘導子が塊状となることがある。このような塊状の誘導子は、塊状の磁性体を切削して所要形状の誘導子を形成している場合が多いが、該方法では誘導子の作製に多大な労力とコストがかかる問題がある。
磁性体の粉末を金型内で圧縮して一体化させて形成しており、その長さ方向の一端面から他端面にかけて磁束が通る方向とし、一端面を前記電機子コイルの対向面とする一方、他端面を前記界磁体との対向面とし、前記磁束方向に対する垂直方向の断面積は同一とされると共に、該垂直方向の断面形状は前記一端面と他端面とで相違させていることを特徴とする誘導子を提供している。
前記構成によれば、誘導子の端面を円形あるいは円弧形として、電機子コイルあるいは界磁体の磁束発生領域に誘導子を対向させているため、誘導子が効率良く磁化され、該誘導子を用いたモータ等では高効率で回転子を回転させることができる。
また、前記磁性体粉末から形成する誘導子は、電機子コイルと界磁体とに対向させる両端面を除く外周面を樹脂でモールドして、形状を保持しておくことが好ましい。
このように、形状保持しておくことで保管時や後述する誘導子型モータの回転子の誘導子嵌合孔に取り付ける際などに誘導子の変形発生を抑制することができる。
前記電機子側固定子には周方向に間隔をあけて電機子コイルが配置されていると共に、前記界磁側固定子には円環形状の界磁体が配置され、
前記回転子に取り付けられる誘導子は、回転子本体に周方向に間隔をあけて且つ軸線方向に貫通して取り付けられ、これら誘導子の一端面は前記電機子コイルと対向させると共に他端面は前記界磁体の外周側と内周側とに周方向で交互に対向配置させ、周方向に交互に逆極性となる磁極が形成される構成としていることを特徴とする誘導子型モータを提供している。
前記構成によれば、前記と同様、電機子コイルと界磁体の磁束発生領域に誘導子の両端面を対向させているため、誘導子が効率良く磁化され、誘導子型モータの回転子を高効率で回転させることができる。
界磁体あるいは/および電機子コイルを超電導材で形成すると、大電流を給電することが可能となり、発生する磁束を大幅に強化でき、高出力化を図ることができる。また、超電導化を図ることで大電流密度が得られるため、界磁体および電機子コイルを小さくすることができ、誘導子型モータを小型軽量化できる。なお、超電導材としてはビスマス系やイットリウム系等の高温超電導材を用いると好適である。
図1は実施形態の誘導子型モータ10を示す。
誘導子型モータ10はアキシャルギャップタイプであり、界磁側固定子11、回転子12、電機子側固定子13、回転子14、界磁側固定子15の順番に駆動軸34で貫通し、界磁側固定子11、15および電機子側固定子13は設置面Gに固定すると共に駆動軸34と空隙をあけ、回転子12、14は駆動軸34に外嵌固定している。
界磁側固定子11、15は、設置面Gに固定された磁性体からなるヨーク16、29と、ヨーク16、29に埋設された真空断熱構造の断熱冷媒容器17、30と、断熱冷媒容器17、30に収容された超電導材からなる巻線である界磁コイル18、31とを備えている。
ヨーク16、29は、中央に駆動軸34の外径より大きく穿設された遊嵌穴16b、29bと、遊嵌穴16b、29bを中心として円環状に凹設された溝部16a、29aとを備えている。断熱冷媒容器17、30には液体窒素を循環させた状態で界磁コイル18、31を収容しており、その断熱冷媒容器17、30を溝部16a、29aに埋設している。
なお、ヨーク16、29は、パーメンダー、珪素鋼板、鉄、パーマロイ等の磁性体で形成している。また、界磁コイル18、31を形成する超電導材としては、ビスマス系やイットリウム系等の超電導材を用いている。
回転子12、14は、円盤形状で非磁性材料からなり中心孔19a、26aを有する回転子本体19、26と、中心孔19a、26aを中心として点対称位置に埋設された一対のS極誘導子21、27と、S極誘導子21、27から90°回転した位置に埋設された一対のN極誘導子20、28とを備えている。
前記粉末磁性体40は、珪素鋼、パーメンダー、鉄、パーマロイ等の粉体からなる。
S極およびN極の誘導子21、27、20、28は非磁性体の回転子12、14の孔に挿入するため、外周を非磁性体で囲繞する必要はないが、図3(B)に示すように樹脂41でモールドしている。
このように樹脂41でモールドすると、粉末磁性体40から形成した誘導子の形状保持を確実に図ることが出来ると共に、誘導子に発生する磁束方向と垂直方向への磁束漏れを防ぐことができる。
S極誘導子21、27の他端面21b、27bは、界磁コイル18、31のS極発生位置に対向するように配置され、例えばS極誘導子27の他端面27bは、図2(C)および図5(B)に示すように、界磁コイル31の外周側に対向配置される円弧形としている。
N極誘導子20、28の他端面20b、28bは、界磁コイル18、31のN極発生位置に対向するように配置され、例えばN極誘導子28の他端面28bは、図2(C)および図5(C)に示すように、界磁コイル31の内周側に対向配置される円弧状としている。
なお、回転子本体19、26は、FRPやステンレス等の非磁性材料で形成している。
支持部22は、中央に駆動軸34の外径より大きく穿設された遊嵌穴22bと、遊嵌穴22bを中心として周方向に等間隔に穿設された4つの取付穴22aとを備えている。断熱冷媒容器23には液体窒素を循環させた状態で電機子コイル24を収容していると共に電機子コイル24の中空部には磁性体からなるフラックスコレクタ25を配置している。内部に電機子コイル24を収容した4つの断熱冷媒容器23を各コイル取付穴22aにそれぞれ埋設している。
なお、フラックスコレクタ25は、パーメンダー、珪素鋼板、鉄、パーマロイ等の磁性体で形成している。また、電機子コイル24を形成する超電導材としては、ビスマス系やイットリウム系等の超電導材を用いている。また、支持部22は、FRPやステンレス等の非磁性材料で形成している。
断熱冷媒容器17、23、30には断熱配管を介して液体窒素タンク33が接続され、液体窒素を冷媒として循環している。
図1中右側の界磁コイル31に直流を給電すると、外周側にS極が発生すると共に内周側にN極が発生する。すると、図5(A)、(B)に示すように、S極側の磁束が他端面27bよりS極誘導子27内に導入され、一端面27aにS極磁束が現れる。また、図5(A)、(C)に示すように、N極側の磁束は他端面28bよりN極誘導子28内に導入され、一端面28aにN極磁束が現れる。ここで、他端面27b、28bは界磁コイル31の内外周に沿った同心円上に配置されているので、回転子14が回転してもS極誘導子27の一端面27aには常にS極が現れ、N極誘導子28の一端面28aには常にN極が現れることとなる。
同様の原理により、図1中左側の界磁コイル18に直流を給電すると、回転子12のN極誘導子20の一端面20aには常にN極が現れ、S極誘導子21の一端面21aには常にS極が現れる。
11、15 界磁側固定子
12、14 回転子
13 電機子側固定子
17、23、30 真空断熱容器
18、31 界磁コイル
20、28 N極誘導子
21、27 S極誘導子
24 電機子コイル
34 駆動軸
40 粉末磁性体
41 モールド樹脂
Claims (7)
- 一端面が電機子コイルと対向配置されると共に、他端面が界磁体と対向配置される誘導子であって、
磁性体の粉末を金型内で圧縮して一体化させて形成しており、その長さ方向の一端面から他端面にかけて磁束が通る方向とし、一端面を前記電機子コイルとの対向面とする一方、他端面を前記界磁体との対向面とし、前記磁束方向に対する垂直方向の断面積は同一とされると共に、該垂直方向の断面形状は前記一端面と他端面とで相違させていることを特徴とする誘導子。 - 前記一端面は円形または円弧形のいずれか一方とすると共に他端面はいずれか他方としている請求項1に記載の誘導子。
- 前記磁性体の粉末は、珪素鋼、パーメイダー、鉄、パーマロイのいずれかを含む粉末からなる請求項1または請求項2に記載の誘導子。
- 前記電機子コイルと界磁体とに対向させる両端面を除く外周面を樹脂でモールドしている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の誘導子。
- 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の誘導子を備えると共に中心孔が駆動軸に固定された回転子と、該回転子の軸線方向の両側に配置した電機子側固定子と界磁側固定子を備えたアキシャルギャップタイプの誘導子型モータであって、
前記電機子側固定子には周方向に間隔をあけて電機子コイルが配置されていると共に、前記界磁側固定子には円環形状の界磁体が配置され、
前記回転子に取り付けられる誘導子は、回転子本体に周方向に間隔をあけて且つ軸線方向に貫通して取り付けられ、これら誘導子の一端面は前記電機子コイルと対向させると共に他端面は前記界磁体の外周側と内周側とに周方向で交互に対向配置させ、周方向に交互に逆極性となる磁極が形成される構成としていることを特徴とする誘導子型モータ。 - 前記誘導子の前記電機子コイルとの対向面となる一端面を円形としている一方、界磁体との対向面となる他端面を前記界磁体の外周側あるいは内周側に対向する円弧形状としている請求項5に記載の誘導子型モータ。
- 前記界磁体あるいは/および電機子コイルを超電導材で形成している請求項5または請求項6に記載の誘導子型モータ。
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JPH11243672A (ja) * | 1998-02-23 | 1999-09-07 | Nisso Denki Kk | 推力制御可能な回転型同期機 |
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