JP2006351279A - 燃料電池起動装置及び燃料電池の起動方法 - Google Patents

燃料電池起動装置及び燃料電池の起動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低温起動時に発電性能を低下させることなく、短時間で燃料電池を起動させることのできる燃料電池起動装置を提供する。
【解決手段】本発明の燃料電池起動装置3は、燃料電池スタック2から取り出される取り出し電流の電流密度と燃料電池スタック2の温度とに基づいて、燃料電池スタック2の生成水を蓄える領域である保水バッファの保水量を算出する保水量算出部31と、燃料電池スタック2の起動開始から積算して求めた積算電流密度と保水バッファの保水量とに基づいて、保水バッファにおける生成水の充填率を算出する充填率算出部32と、保水バッファの充填率に基づいて電流密度を低下させていく電流密度変更部33とを備えており、充填率が所定値を超えると電流密度を低下させてセル電圧の低下を防ぐことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池の起動を制御するための燃料電池起動装置に係り、特に低温起動時に発電性能を低下させることなく、短時間で燃料電池を起動させる燃料電池起動装置及びその方法に関する。
燃料電池システムは、燃料が有する化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換するための装置であり、 電解質膜を挟んで設けられた一対の電極のうち陽極に水素を含有する燃料ガスを供給するとともに、 他方の陰極に酸素を含有する酸素剤ガスを供給し、 これら一対の電極の電解質膜側表面で生じる下記の電気化学反応を利用して電極から電気エネルギーを取り出すものである。
陽極反応:H→ 2H+ 2e (1)
陰極反応:2H+ 2e+ (1/2)O → HO (2)
このような燃料電池システムの従来例として、例えば特開平8−106914号公報(特許文献1)が開示されている。
ここで、陽極に供給される燃料ガスは、水素貯蔵装置から直接供給する方法、水素を含有する燃料を改質した水素含有ガスを供給する方法が知られている。 水素貯蔵装置としては、高圧ガスタンク、液化水素タンク、水素吸蔵合金タンク等がある。水素を含有する燃料としては、天然ガス、メタノール、ガソリン等が考えられる。一方、陰極に供給される酸素剤ガスとしては、一般的に空気が利用されている。
上述した燃料電池において、氷点下で発電を行うと電気化学反応によって生じた生成水が、触媒へ酸化ガスが供給されることを妨げてしまうため、発電が可能なのは生成水がガス供給を遮断するまでの間だけである。
そこで、車載向けの燃料電池では発電時に生じる反応熱を利用して燃料電池スタックを昇温することが一般的である。このような燃料電池では、氷点下から持続的に発電して起動できるようにするために、発電によって生じた生成水を保持するための機構を設けて、水の排出が可能になる0℃まで昇温している間は、そこに生成水を蓄えることによって生成水がガス供給を遮断しないように対策されている(例えば、特許文献2)。
また、別の方法では、燃料電池スタックの比熱に基づいて所定の温度から昇温するのに必要な熱量を計算し、この熱量を反応熱によって発生させる場合に生じる生成水の量を求めておく。そして、運転停止時に次回起動時における燃料電池スタックの温度を予測して、その予測温度から起動を可能にするために必要となる生成水保持量が保水できるように、予め停止時にパージを実施して燃料電池を乾燥させておく方法が知られている(例えば、特許文献3)。
特開平8−106914号公報 特開2004−158387号公報 特開2004−192852号公報
しかしながら、上述した従来の燃料電池システムでは、幅広の保水層を設けるなどして生成水を保持するための保水バッファを多く備えておけば、一見氷点下からの起動が容易になるように考えられるが、実際は運転停止時に保水エリアに溜まった水を除去してやらなければならない。この水の除去は一般に所定値以下の水蒸気分圧ガスを供給するなどの方法が取られている。したがって、多くの保水バッファを確保すれば、氷点下における起動は確かに容易にはなるものの、停止時に行われるパージに要する時間が長くなってしまい、コンプレッサ等で消費されるエネルギーが多くなり、燃費性能が悪化してしまうという問題点がある。
また、起動時間を短くするために高い電流密度で発電すると、保水バッファに十分に生成水を蓄える前に燃料電池のセル電圧が低下してしまい、所望の出力が得られない上に膜電極構造体の劣化が進んでしまうという問題点がある。
さらに、この場合においてセル電圧の低下が認められたときに電流密度を下げる処理を実施して問題を解決することも考えられるが、燃料電池セルごとの電圧をモニタしなければならないので、測定装置を設置するためのコストが増大し、装置の容積が増大することによって出力密度が低下するなどの別の問題点が生じてしまう。
上述した課題を解決するために、本発明の燃料電池起動装置は、燃料電池の起動を制御する燃料電池起動装置であって、前記燃料電池から取り出される取り出し電流の電流密度と前記燃料電池の温度とに基づいて、前記燃料電池の生成水を蓄える領域である保水バッファの保水量を算出する保水量算出手段と、前記燃料電池の起動開始から前記電流密度を積算して求めた積算電流密度と前記保水バッファの保水量とに基づいて、前記保水バッファにおける生成水の充填率を算出する充填率算出手段と、前記保水バッファの充填率に基づいて前記電流密度を低下させる電流密度変更手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明の燃料電池の起動方法は、燃料電池の起動を制御するための燃料電池の起動方法であって、前記燃料電池から取り出される取り出し電流の電流密度と前記燃料電池の温度とに基づいて、前記燃料電池の生成水を蓄える領域である保水バッファの保水量を算出する保水量算出ステージと、前記燃料電池の起動開始から前記電流密度を積算して求めた積算電流密度と前記保水バッファの保水量とに基づいて、前記保水バッファにおける生成水の充填率を算出する充填率算出ステージと、前記保水バッファの充填率に基づいて前記電流密度を低下させる電流密度変更ステージとを含むことを特徴とする。
本発明に係る燃料電池起動装置及び燃料電池の起動方法では、保水バッファの充填率に基づいて電流密度を低下させていくので、保水バッファに十分な生成水を貯蔵することができ、これによって氷点下発電において発電性能を低下させることなく、燃料電池を短時間で起動させることができる。
また、燃料電池セルの電圧をモニタする必要もないので、低コスト化及び小型化することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る燃料電池起動装置を備えた燃料電池システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の燃料電池システム1は、燃料ガスと酸化剤ガスとが供給されて電気化学反応により発電する燃料電池スタック2と、燃料電池スタック2の起動を制御する燃料電池起動装置3と、燃料電池スタック2の温度を検出する温度センサ4と、燃料電池スタック2から取り出される取り出し電流値を検出する電流センサ5とを備えている。
このように構成された燃料電池システム1において、燃料電池スタック2ではアノードに燃料ガスである水素ガスが供給され、カソードに酸化剤ガスである空気が供給されて電気化学反応によって発電が行われている。
ここで、燃料電池スタック2を構成する燃料電池セルの構造を図2に基づいて説明する。図2に示すように、燃料電池セル21は、固体高分子電解質膜22の両面に一対の電極触媒層23が配置され、さらにその外側に一対のガス拡散層24がそれぞれ配置されている。そして、その外側には燃料極側に燃料ガス供給用のガス流路が表面に設けられたアノードセパレータ25が取り付けられ、酸化剤極側には酸化剤ガス供給用のガス流路が表面に設けられたカソードセパレータ26が取り付けられている。どちらのガス流路ともにガス供給口からガス排出口にかけて流路がほぼ直線状となるストレート流路と一般に呼ばれている形状をしている。このような形状にすることにより、生成水をガスの流れによって液相のまま燃料電池外部に排出することができる。なお、本実施形態では燃料ガスとして水素ガス、酸化剤ガスとして空気を使用した場合について説明する。また、固体高分子電解質膜22としてはパーフルオロスルホン酸膜を使用しているので、接合性を考慮してパーフルオロスルホン酸ポリマーを使用している。
燃料電池起動装置3は、燃料電池スタック2から取り出される取り出し電流の電流密度と燃料電池スタック2の温度とに基づいて、燃料電池スタック2の生成水を蓄える領域である保水バッファの保水量を算出する保水量算出部(保水量算出手段)31と、燃料電池スタック2の起動開始からの電流密度を積算して求めた積算電流密度と保水バッファの保水量とに基づいて、保水バッファにおける生成水の充填率を算出する充填率算出部(充填率算出手段)32と、この保水バッファの充填率に基づいて電流密度を低下させる電流密度変更部(電流密度変更手段)33とを備えている。
温度センサ4は、燃料電池スタック2の温度を検出し、検出値を燃料電池起動装置3に出力している。
電流センサ5は、燃料電池スタック2から取り出される取り出し電流値を検出し、検出値を燃料電池起動装置3に出力している。
次に、上述した燃料電池スタック2の保水バッファについて図3に基づいて説明する。図3は、燃料電池セルの触媒層とガス拡散層との境界における拡大断面図であり、各層の温度変化と保水バッファの概念を説明するためのものである。保水バッファとは水の生成熱によって加熱され、0℃以上に温度上昇している温度領域のことであり、図2で示した触媒層23とガス拡散層24との境界近傍に存在している。
まず、発電電流密度が高い場合について図3(a)に基づいて説明する。図3(a)に示すように、触媒層近傍では発電によって生じた水の生成熱によって触媒層に近くなるにしたがって温度が上昇していく。そして、温度が0℃になる位置Aよりも触媒層側の領域は、温度が0℃以上になるので、生成水が液相となって毛細管力によって移動可能な範囲となる。したがって、この領域には生成水を保水することができ、この領域が保水バッファとなる。
そして、図3(a)では電流密度が高く発熱量が大きいために触媒層近傍での温度変化は大きくなり、0℃以上になる領域が広くなる。すなわち保水バッファが広くなる。これに対して、電流密度が低い場合には、図3(b)に示すように触媒層近傍での温度変化は小さくなり、0℃以上になる領域が狭くなって保水バッファは狭くなる。そして、保水バッファには生成水が蓄えられ、その間を酸素分子が通過して触媒層に到達する。
ここで、一定の電流密度で発電した場合における各パラメータの経時変化を図4に基づいて説明する。図4に示すように、電流密度が一定の場合には、積算電流密度は時間に比例して上昇していく。このとき発電によって生成した水がガス拡散経路である触媒層やガス拡散層にある細孔を埋めていくので、保水バッファの充填率は積算電流密度と同様に上昇していく。その結果、ある時点で溜まった生成水がガス拡散性を低下させてガス拡散分極が急激に増大し、これに伴ってセル電圧が急激に低下していく。このガス拡散分極は、保水バッファの充填率が所定値を越えると急激に増大し始めることが分かっており、さらにガス拡散分極が急激に増大する保水バッファの充填率は電流密度に依存している。
ここで、ガス拡散分極と保水バッファの充填率との関係を図5に基づいて説明する。図5に示すように、最も大きい電流密度i1の場合には充填率P1を超えると、ガス拡散分極が急激に増大しているのに対して、電流密度をi2に低下させると充填率がP2になるまでガス拡散分極の急激な増大は発生しない。さらに電流密度を低下させれば、より大きな充填率までガス拡散分極の急激な増大は発生しないことが分かる。これは高い電流密度で発電を続けると、保水バッファに十分な生成水を蓄える前にセル電圧の低下が始まってしまうからである。すなわち、電流密度が高いことにより、生成水によってガスの拡散経路が閉塞され、ガス拡散性が低下する影響が顕著に表れるためである。
これに対して、電流密度が低い場合には、図3(b)に示したように保水バッファは狭くなるものの、電流密度が小さいので生成水によるガス拡散性の低下の影響は小さくなる。したがって、保水バッファの充填率は電流密度の大きい場合よりも電流密度が小さい場合のほうが高くなる傾向にある。
そこで、ガス拡散分極が急激に増大してセル電圧が低下する前に電流密度を低下させていくことにより、セル電圧の急激な低下を発生させることなく燃料電池スタック2を起動させることができる。
ここで、この起動方法を実施した場合における電流密度、スタック温度、保水バッファの充填率の時間変化を図6に示す。図6に示すように、燃料電池スタック2の起動初期ではスタック温度が低いため保水バッファを大きく取る必要があるので、高い電流密度i1で発電する。そして、保水バッファの充填率が図5で示したP1になると、電流密度をi1からi2に低下させる。その結果、充填率がP2になるまでガス拡散分極が急激に増大して起動不能になることはなくなり、発電を継続することができる。同様にして、充填率がP2になると、電流密度をi2からi3へ低下させて発電を継続していくと、発電による発熱によって燃料電池スタック2の温度が継続発電可能な温度、例えば0℃に達して低温時における燃料電池スタック2の起動を完了することができる。
次に、図6で説明した本実施形態の燃料電池起動装置3による燃料電池スタック2の起動制御処理を図7のフローチャートに基づいて説明する。図7に示すように、燃料電池スタック2が起動されて処理が開始されると(S701)、起動初期の電流密度が設定される(S702)。この起動初期の電流密度は燃料電池スタック2の温度に基づいて設定される。一般的な固体高分子膜、例えばパーフルオロスルホン酸膜などでは膜温度が低下すると、それに対応してプロトン伝導度も低下することが知られている。この温度とプロトン伝導度との関係を図8に示す。図8に示すように、温度が上昇するのにしたがってプロトン伝導度は上昇している。このように、燃料電池スタック2の温度が高くなるほどプロトン伝導度も高くなるので、スタック温度が高いときにはより高い電流密度で発電を開始することができる。逆に、燃料電池スタック2の温度が低い場合には、プロトン伝導度も低くなるので高い電流密度で発電しようとすると、セル電圧の大幅な低下を引き起こしてしまう。したがって、起動初期の電流密度は燃料電池スタック2の温度に基づいて設定することが好ましい。
こうして起動初期の電流密度が設定されると、次に保水バッファに蓄えられる保水量を算出する(S703)。この保水量は、電流密度と燃料電池スタック2の温度とに基づいて算出される。
ここで、燃料電池スタック2の温度と保水バッファの保水量との関係を図9に示す。保水バッファは0℃以上の生成水が毛細管力によって移動可能な範囲であることから、保水バッファの保水量は発電時の燃料電池スタック2の温度と触媒層での発熱量、すなわち電流密度によって決まる。したがって、図9に示すように保水バッファの保水量は燃料電池スタック2の温度が上昇するのに従って上昇し、また電流密度が大きい場合のほうが保水量も多くなる。ただし、膜電極構造体の熱容量はセパレータや冷却媒体などと比べて非常に小さいので、燃料電池スタック2の温度は主としてセパレータ、冷却媒体の温度である。
こうして保水バッファの保水量が算出されると、次に保水バッファの充填率を算出する(S704)。この充填率の算出は、ステージS703で算出された保水バッファの保水量と、燃料電池スタック2の起動開始からの電流密度を積算して求めた積算電流密度とに基づいて行なわれ、図4で示したように電流密度が一定の場合には、保水バッファの充填率は積算電流密度と同様に時間とともに上昇する。
そして、充填率が算出されると、燃料電池スタック2の温度が起動完了となる所定の温度、例えば0℃を超えたか否かを判断し(S705)、超えていないときには、次に算出した充填率が予め設定された所定値を超えたか否かを判断する(S706)。ここで、この所定値としてはガス拡散分極が急激に増大する前の充填率であって、例えば図4で示したP1、P2である。
そして、充填率が所定値を超えていないときにはステージS704に戻って上述の処理を繰り返し行い、充填率が所定値を超えたときには電流密度を低下させる(S707)。例えば、図6では充填率がP1を超えると電流密度をi1からi2に低下させている。
こうして電流密度が変更されると、ステージS703に戻って上述の処理を繰り返し行い、最終的にステージS705において燃料電池スタック2の温度が所定の温度を超えると、燃料電池スタック2の起動が完了して本実施形態の燃料電池起動装置3による燃料電池スタック2の起動制御処理を終了する。
このように、本実施形態の燃料電池起動装置3では、保水バッファの充填率に基づいて電流密度を低下させていくので、保水バッファに十分な生成水を貯蔵することができ、これによって氷点下起動において発電性能を低下させることなく、燃料電池を短時間で起動させることができる。また、燃料電池セルの電圧をモニタする必要もないので、低コスト化及び小型化することができる(請求項1、4の効果)。
また、本実施形態の燃料電池起動装置3では、保水バッファの充填率が電流密度に応じて設定された所定値を越えると、電流密度を低下させるので、ガス拡散分極が急激に増大してセル電圧が急激に低下し、燃料電池スタック2が起動できなくなることを防ぐことができる(請求項2、5の効果)。
さらに、本実施形態の燃料電池起動装置3では、燃料電池スタック2の起動初期における電流密度を、燃料電池スタック2の温度に基づいて設定するので、できるだけ大きな電流密度で発電を開始することができ、これによって発熱量を増大させて保水バッファの保水量を大きくすることができる。したがって短時間で燃料電池スタック2を起動させることができる(請求項3、6の効果)。
以上、本発明の燃料電池システムについて、図示した実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
燃料電池の起動を制御するための燃料電池起動装置に係り、特に低温起動時に発電性能を低下させることなく、短時間で燃料電池を起動させるための技術として極めて有用である。
本発明の燃料電池起動装置を備えた燃料電池システムの構成を示すブロック図である。 燃料電池セルの構造を説明するための断面図である。 保水バッファを説明するための触媒層とガス拡散層との境界近傍における拡大断面図である。 燃料電池スタックの各パラメータの時間変化を示す図である。 保水バッファの充填率とガス拡散分極との関係を示す図である。 本発明の燃料電池起動装置による燃料電池スタックの起動制御方法を説明するための図である。 本発明の燃料電池起動装置による燃料電池スタックの起動制御処理を示すフローチャートである。 プロトン伝導度と温度との関係を示す図である。 燃料電池スタックの温度と保水バッファの保水量との関係を示す図である。
符号の説明
1 燃料電池システム
2 燃料電池スタック
3 燃料電池起動装置
4 温度センサ
5 電流センサ
31 保水量算出部(保水量算出手段)
32 充填率算出部(充填率算出手段)
33 電流密度変更部(電流密度変更手段)

Claims (6)

  1. 燃料電池の起動を制御する燃料電池起動装置であって、
    前記燃料電池から取り出される取り出し電流の電流密度と前記燃料電池の温度とに基づいて、前記燃料電池の生成水を蓄える領域である保水バッファの保水量を算出する保水量算出手段と、
    前記燃料電池の起動開始から前記電流密度を積算して求めた積算電流密度と前記保水バッファの保水量とに基づいて、前記保水バッファにおける生成水の充填率を算出する充填率算出手段と、
    前記保水バッファの充填率に基づいて前記電流密度を低下させる電流密度変更手段と
    を備えることを特徴とする燃料電池起動装置。
  2. 前記電流密度変更手段は、前記保水バッファの充填率が前記電流密度に応じて設定された所定値を越えると前記電流密度を低下させることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池起動装置。
  3. 前記燃料電池の起動初期における電流密度は、前記燃料電池の温度に基づいて設定されることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の燃料電池起動装置。
  4. 燃料電池の起動を制御するための燃料電池の起動方法であって、
    前記燃料電池から取り出される取り出し電流の電流密度と前記燃料電池の温度とに基づいて、前記燃料電池の生成水を蓄える領域である保水バッファの保水量を算出する保水量算出ステージと、
    前記燃料電池の起動開始から前記電流密度を積算して求めた積算電流密度と前記保水バッファの保水量とに基づいて、前記保水バッファにおける生成水の充填率を算出する充填率算出ステージと、
    前記保水バッファの充填率に基づいて前記電流密度を低下させる電流密度変更ステージと
    を含むことを特徴とする燃料電池の起動方法。
  5. 前記電流密度変更ステージでは、前記保水バッファの充填率が前記電流密度に応じて設定された所定値を越えると前記電流密度を低下させることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池の起動方法。
  6. 前記燃料電池の起動初期における電流密度は、前記燃料電池の温度に基づいて設定されることを特徴とする請求項4または5のいずれかに記載の燃料電池の起動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010027468A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 Toyota Motor Corp 燃料電池システムおよび燃料電池の起動方法

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