JP2006350802A - 印刷装置および印刷制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 印刷に用いるデータ容量の削減と、ホストコンピュータと印刷処理装置に処理分散の向上を目的とする。
【解決手段】 ページ内の印字位置に従ってソートしたデータを用いる印刷処理装置および印刷処理システムであって、ホストコンピュータ上で上記ソートを行うと同時にオブジェクトごとにPDLデータにすべきか印刷イメージすべきかを任意の判断条件を用いて作り分けることを特徴とする。任意の判断条件の1つはデータ容量であることを特徴とする処理手段をそなえPDLデータにした場合のデータ容量とラスタライズした後のデータ容量を比較しオブジェクトの作りわけを行う。ホストコンピュータにおいて1ページ内にPDLデータと印刷イメージが混在する場合、全てのPDLデータを印刷イメージの前に印刷処理装置に送信することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 ページ内の印字位置に従ってソートしたデータを用いる印刷処理装置および印刷処理システムであって、ホストコンピュータ上で上記ソートを行うと同時にオブジェクトごとにPDLデータにすべきか印刷イメージすべきかを任意の判断条件を用いて作り分けることを特徴とする。任意の判断条件の1つはデータ容量であることを特徴とする処理手段をそなえPDLデータにした場合のデータ容量とラスタライズした後のデータ容量を比較しオブジェクトの作りわけを行う。ホストコンピュータにおいて1ページ内にPDLデータと印刷イメージが混在する場合、全てのPDLデータを印刷イメージの前に印刷処理装置に送信することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、印刷イメージデータを受け取るか、中間データから印刷イメージデータを生成して印刷部で印刷させる印刷制御装置及びメモリ制御方法及び印刷制御方法及び記憶媒体に関するものである。
近年、データ処理システムとして、ホストコンピュータ、あるいはスキャナやデジタルカメラといった画像入力装置と双方向インターフェース(例えばIEEE1284.4、IEEE1394、USB、IPX等のプロトコルで接続されるネットワーク)を介して接続される印刷装置とから構成され、ホストから入力される出力情報を印刷装置側で解析して、プリンタエンジン、例えばレーザビームプリンタの出力データとしてビットマップデータを展開し、この展開データに基づいて変調されたレーザビームを感光ドラムに走査露光して画像記録を行うものが知られている。
また、印刷装置がエミュレーション機能を備える場合には、複数の印刷装置制御言語系を処理可能に構成されており、使用者が実行するアプリケーションにしたがってエミュレーションモードとネイティブモードを切り替えながらプリント処理を実行できるように構成されており、印刷装置には印刷装置の制御言語を切り換える為のスイッチや切り換え指示を行うカードスロットがあらかじめ設けられている。ホストから送られてきた出力情報は通常、印刷装置内において印刷装置に適した中間データに変換される。
それらのタイプの印刷装置には、実際に印刷する印刷イメージを直接受信して処理すると受信するデータが非常に大きくなってしまうために、"文字データ"や"円"などのオブジェクト毎のPDLデータ(例えば、LIPS、PS、PCL等)を受信して処理するものが多くある。
PDLデータの受信順序によりそのデータのページ内での印刷イメージ作成位置を決定することができないタイプの印刷装置では、1ページ分のPDLデータを受信し終わってから可視画像を作成(ラスタライズ)して印刷出力してきた。
印刷処理装置内で1ページ分を処理するためには何らかの形で1ページ分のメモリ容量を持つ必要がありコスト高になってしまう。近年のホストコンピュータの処理能力の著しい向上から従来印刷装置で行わせていた処理をホストコンピュータで行わせた方がシステム全体の処理効率が向上するため、1ページのPDLデータをページ内の印字位置によってソートしてから印刷装置に送るシステムが存在する。印字位置がソートされているため印刷処理装置内では、1ページ分のPDLデータの受信が終わってからラスタライズする必要がなく、メモリ容量を抑える必要がないためコストを抑えられるという利点がある。上記印刷処理システムの例としては、1ページをある高さの複数の矩形(以後、バンドと記述)に分割し、その1バンド分のPDLデータを受信し終えたら、ラスタライズしてしまう方法が一般的に行われている。この場合、1バンド分のPDLデータを受信するためのメモリ容量があれば良いので、印刷処理装置のメモリ容量が1ページ分のPDLデータを受信する印刷装置に比べて大幅に減らすことが可能になる。
また、ホストコンピュータの処理能力の向上により、高圧縮率で圧縮処理可能だが複雑な演算が必要な圧縮法(例えばJBIGやJPEG)もホストコンピュータ上で処理可能になった。PDLデータ内に含まれるオブジェクト処理についてはホストコンピュータでラスタライズ処理を行い印刷イメージ化する。その印刷イメージを圧縮処理を行うことによってデータ容量を小さくし、従来あった印刷イメージだとデータ容量が大きくなってしまうという問題点を解決しようとした印刷処理システムも存在する。
PDLデータをソートしたデータを扱うシステムは、印刷処理装置内でPDLデータの解釈とラスタライズが必要であるため印刷処理装置がある程度の処理能力と印刷速度を持つもの印刷処理システムに利用される。印刷イメージを扱うシステムは印刷処理装置には殆ど処理能力を持たずに済むため、印刷速度も比較的低速な機種を用いて低価格な印刷処理装置を作るのが一般的である。
又、従来例としては、例えば特許文献1をあげることが出来る。
特開2001-232870号公報
上記従来例において、印刷処理装置内で用いられるデータはオブジェクトごとのデータである場合と、印刷イメージ化されたものであることを説明してきた。それらのデータは、それぞれの特徴を生かした印刷処理システムに適用されてきた。しかしながら印刷イメージの高解像度、高階調度化が上記の適用を難しくしている。PDLデータを扱うシステムにおいては印刷処理装置内で処理が増大し印刷速度が低下し、印刷イメージを扱うシステムにおいても圧縮処理してもデータ容量が小さくならないため、ホストコンピュータと印刷処理装置間の転送速度が間に合わず速度低下してしまう。その為さらなる印刷に用いるデータ容量の削減と、ホストコンピュータと印刷処理装置に処理分散の向上が必要となっている。オブジェクトによっては例えば文字印字などにおいてはPDLデータの文字コードで表現されたデータに対して印刷イメージにするとデータ容量が非常に大きい。印刷装置内での文字生成の時間にもよるが、概ねPDLデータの方が全体の印刷速度は向上する。それに対してイメージ印字(オブジェクトがイメージであった場合)においては、元のイメージの階調度から印刷処理装置で扱う階調度に変換した方がデータが小さくなるため、印刷イメージの方が印刷速度は向上する。本発明においては上記特徴を利用し印刷に用いるデータの最適化と、ホストコンピュータと印刷処理装置に処理分散バランスの向上を目的とする。
本発明を関する第1の構成は以下を備える。ページ内の印字位置に従ってソートしたデータを用いる印刷処理装置および印刷処理システムであって、ホストコンピュータ上で上記ソートを行うと同時に、オブジェクトごとにPDLデータにすべきか、印刷イメージすべきかを任意の判断条件を用いて作り分けることを特徴とする。任意の判断条件の1つはデータ容量であることを特徴とする処理手段をそなえ、PDLデータにした場合のデータ容量とラスタライズした後のデータ容量を比較し、オブジェクトの作りわけを行う。
ホストコンピュータにおいて1ページ内にPDLデータと印刷イメージが混在する場合、全てのPDLデータを印刷イメージの前に印刷処理装置に送信することを特徴とする。印刷処理装置ではPDLデータは1ページ分を受け取り、その後送信されてくる印刷イメージについては任意の大きさごとに処理する。任意の大きさ印刷イメージを受信されたとき、印刷イメージの印字位置に重なるPDLデータはラスタライズされ、印刷イメージと結合される。
印刷イメージは階調度変換処理(ハーフトーン処理)済みであっても良いことを特徴とし、PDLデータと印刷イメージの印字位置が重なっていて結合処理が必要な場合においてはハーフトーン処理してしまうと印字不正(ハーフトーン処理後に論理演算を用いたROP(ラスターオペレーション)を行うと印字不正が発生することは一般的に知られている)が発生する可能性があるため、ハーフトーン処理しないコントーン画像の状態の印刷イメージを作成する処理を備える。
本発明に関する第2の構成は以下を備える。1つの印刷イメージは複数のオブジェクトのラスタライズ結果を含んでも良いことを特徴とする。1つの印刷イメージに複数のオブジェクトをラスタライズする際に、その印刷イメージに合成すべきPDLデータが存在する場合、印刷イメージ内に含まれる各オブジェクトごとの印字位置とPDLデータの印字位置を比較した結果、2つ以上がPDLデータの印字位置が重なっている状態でかつ、それらがラスタライズ順番を考慮しないと印字不正が発生する場合(例えば、オブジェクト1→PDLデータ→オブジェクト2の順番で重ね書きする必要がある場合)は、それらのオブジェクトは別々の印刷イメージにする処理を備える。
本特許に記載の構成を備えるページ内の印字位置に従ってソートしたデータを用いる印刷処理装置および印刷処理システムであっては、オブジェクトごとに好適なPDLデータおよび印刷イメージの何れかに作り分けられるため、データ容量が減り印刷速度が向上する。
本実施例を適用するに好適なレーザビームプリンタの構成について説明する。なお、本実施例を適用するプリンタは、レーザビームプリンタおよびインクジェットプリンタに限られるものでなく、他のプリント方式のプリンタでもよいことは言うまでもない。
図1は本発明を適用可能な第1の出力装置の構成を示す断面図であり、例えばレーザビームプリンタ(LBP)の場合を示す。
図において、100はLBP本体であり、外部に接続されているホストコンピュータから供給される印刷情報(文字コード等)やフォーム情報あるいはマクロ命令等を入力して記憶するとともに、それらの情報にしたがって対応する文字パターンやフォームパターン等を作成し、記録媒体である記録紙等に像を形成する。112は操作の為のスイッチおよびLED表示器等が配されている操作パネル、101はLBP本体100全体の制御およびホストコンピュータから供給される文字情報等を解析するプリンタ制御ユニットである。このプリンタの制御ユニット101は、主に文字情報を対応する文字パターンのビデオ信号に変換してレーザドライバ102出力する。レーザドライバ102は半導体レーザ103を駆動する為の回路であり、入力されたビデオ信号に応じて半導体レーザ103から発射されるレーザ光104をオン・オフ切り換えする。レーザ光104は回転多面鏡105で左右方向に振らされて静電ドラム106上を走査露光する。これにより、静電ドラム106上には文字パターンの静電潜像が形成されることになる。この潜像は、静電ドラム106周囲に配設された現像ユニット107により現像された後、記録紙に転写される。この記録紙にはカットシートを用い、カットシート記録紙はLBP100に装着した用紙カセット108に収納され、給紙ローラ111により装置内に取り込まれ、静電ドラム106に供給される。また、LBP本体100には、図示しないカードスロットを少なくとも1個以上備え、内臓フォントに加えてオプションフォントカード、言語系の異なる制御カード(エミュレーションカード)を接続できるように構成されている。
図2は本発明の実施例を示すプリンタ制御システムの構成を説明するブロック図である。ここでは、レーザビームプリンタ(図1)を例に説明する。図において、200はホストコンピュータで、ROM204のプログラム用ROMに記憶された文書処理プログラム等に基づいて図形、イメージ、文字、表(表計算等を含む)等が混在して文書を実行するCPU202を備え、システムデバイス205に接続される各デバイスをCPU202が総括的に制御する。また、本発明における図6〜図9で示される各種変換処理はフレキシブルディスクやCD−ROMあるいはDVD−ROMといったメディアで供給され同様に実行される。
また、このROM204のプログラム用のROMには、CPU202の制御プログラム等を記憶し、ROM204のフォント用ROMには上記文書処理の際に使用するフォントデータ等を記憶し、ROM204のデータ用ROMは上記文書処理等を行う際に使用する各種データを記憶する。203はRAMでCPU202の主メモリ、ワークエリア等として機能する。206はキーボードコントローラ(KBC)で、キーボード210や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。207はCRTコントローラ(CRTC)で、CRTディスプレイ(CRT)211の表示を制御する。208はメモリコントローラ(MC)で、ブートプログラム、種々のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル用を記憶するハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)等の外部メモリ212とのアクセスを制御する。209、226はデバイス間のI/Oを制御する処理部で、具体例としてIEEE1394の様なインターフェースが挙げられるが、双方向通信が可能なインターフェースであれば、その種類は問わない。また、プリンタ220において、222はプリンタCPUで、ROM224のプログラム用ROMに記憶された制御プログラム等或いは外部メモリ231に記憶された制御プログラム等に基づいてシステムバス225に接続される各種のデバイスとのアクセスを総括的に制御し、印刷部インターフェース227を介して接続される印刷部(プリンタエンジン)228に出力情報としての画像信号を出力する。また、このROM224のプログラムROMには、図7に示されるフローチャートで示されるようなCPU222の制御プログラム等を記憶する。ROM224のデータ用ROMにはハードディスク等の外部メモリ2031が無いプリンタの場合には、ホストコンピュータ上で利用される情報等を記憶している。CPU222は入力部226を介してホストコンピュータとの通信処理が可能となっており、プリンタ内の情報等をホストコンピュータ200に通知可能に構成されている。223はCPU222の主メモリ、ワークエリア等として機能するRAMで、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張できるように設計されている。RAM223は、PDLデータの格納、出力情報展開、環境データ格納領域、NVRAM等に用いられる。前述したハードディスク(HD)、ICカード等の外部メモリ231は、メモリコントローラ(MC)228によりアクセスを制御される。230は前述した操作パネルで操作の為のスイッチおよびLED表示機機等が配されている。
また、前述した外部メモリは1個に限らず、少なくとも1個以上備え、内臓フォントに加えてオプションカード、言語系の異なるプリンタ制御言語を解釈するプログラムを格納した外部メモリを複数接続できるように構成されていてもよい。さらに、図示しないNVRAMを有し、操作パネル230からのプリンタモード設定情報を記憶するようにしてもよい。
本実施例では説明を簡単にするために、オブジェクトがイメージデータであった場合印刷イメージでデータを作成し、それ以外はPDLデータで作成する例を説明している。オブジェクトのイメージの階調度に対して、印刷処理装置の出力階調度が低いためデータ削減効果が高い。さらに処理として時間がかかるハーフトーン処理を処理能力の高いホストコンピュータ上で処理出来るため負荷分散バランスとしても多くのシステムで有効な切り分け方法である。イメージデータPDLデータとラスタライズ後のデータ量を算出して切り替えを行う場合の計算に関して一例を示しておく。
文字データの場合
PDLデータのデータサイズ=文字コードサイズ(1or2バイト)
ラスタライズ後のデータサイズ=縦×横×印刷装置の階調度
上記、PDLデータのサイズとラスタライズ後のサイズを比較して、どちらのデータにするか判断する。概ねPDLデータになる。
PDLデータのデータサイズ=文字コードサイズ(1or2バイト)
ラスタライズ後のデータサイズ=縦×横×印刷装置の階調度
上記、PDLデータのサイズとラスタライズ後のサイズを比較して、どちらのデータにするか判断する。概ねPDLデータになる。
単色による平領域塗りつぶし
PDLデータのデータサイズ =塗りつぶし色+閉領域を現す点列のデータサイズ
ラスタライズ後のデータサイズ=閉領域に外形する矩形の面積×印刷装置の階調度
上記、PDLデータのサイズとラスタライズ後のサイズを比較して、どちらのデータにするか判断する。
PDLデータのデータサイズ =塗りつぶし色+閉領域を現す点列のデータサイズ
ラスタライズ後のデータサイズ=閉領域に外形する矩形の面積×印刷装置の階調度
上記、PDLデータのサイズとラスタライズ後のサイズを比較して、どちらのデータにするか判断する。
閉領域の面積が狭い場合はラスタライズ後のデータサイズが小さくなり、広い場合はPDLデータのサイズが小さくなる。
図3を用いて本特許を用いるのに好適な印刷処理システム全体のデータフローを説明する。300は本特許の特徴であるPDLデータと印刷イメージを組み合わせたデータを生成するホストコンピュータである。301のような印刷を行う場合には文字や図形は302のPDLデータへの変換され、イメージデータは303の印刷イメージに変換される。本特許では1ページを任意の高さで分割した矩形(バンド)ごとに印刷イメージを生成する方法を説明する。よって302のPDLデータおよび303の印刷イメージは印字位置でソートされた後、バンドごとの区切られたデータフォーマットになっている。そのデータフォーマットに関しては図4を用いて後ほど説明する。1ページ分のPDLデータは304のホストコンピュータのホスト外部I/O制御部(図2の209と同じ)を介して印刷処理装置に転送される。印刷処理装置310は313の印刷処理装置のプリンタ外部I/O制御部(図2の226と同じ)を介して受信し、311のPDL受信用メモリに保存する。次に305の印刷イメージはPDLデータと同様にホストコンピュータおよび印刷処理装置の外部I/O制御部を介して印刷処理装置内の合成用メモリ312に格納されるが、305の圧縮および314の伸長を行うことにより外部I/Oに接続されているインターフェースのデータ量の削減を行う。312の合成用メモリはバンドの2つ分のメモリを確保する。1つ目のバンドの印刷イメージが格納されたら315のレンダリング処理により1バンド目のPDLデータをレンダリングし合成メモリ312上で合成処理を行う。合成処理された画像は316の印刷部I/O制御部(図2の229と同じ)を介して転送され用紙上に転写される。上記1バンド目を印刷部I/O制御部に転送中に2バンド目の合成用メモリへの受信およびPDLデータのレンダリングと合成処理を行う。1バンド目の印刷部I/O制御部への転送したら2バンド目の合成処理された画像を印刷部I/Oに転送する。以下ページ内に存在するバンド数分繰り返す。
図4は本特許を用いるのに好適なホストコンピュータから印刷処理装置に転送するデータのフォーマットを示している。401はデータ全体を示しており、402のデータ全体の情報を含むヘッダ部と403のバンドごとに区切られたPDLデータおよび403のバンドごとに区切られた印刷イメージで構成される。409のヘッダに含まれる情報の一例を409に示す。用紙のサイズを現すページフォーマット、印刷部数、ハーフトーン処理するまでに用いた色処理関連のパラメータ、ページ解像度などが記載されている。403のバンドごとのPDLデータには、405のヘッダ部と406の実際のPDLデータで構成される。印刷装置はこのヘッダを見ることによって、PDLデータのバンド境界を知ることが出来る。PDLデータには410に示す情報が含まれ。PDLデータの有無はPDLが該当バンドに1つも存在しない場合は無しが指定される。無しが指定された場合はヘッダ部のみで実際のPDLデータは作成されずにヘッダ部だけになり、印刷処理装置内においてはレンダリング処理、合成処理を省略することを可能にするものである。その他にバンドの幅高やPDLデータサイズ等を指定する。407のヘッダ部と408の実際の印刷イメージデータで構成される。印刷処理装置はこのヘッダを見ることによって、印刷イメージデータのバンド境界を知ることが出来る。411は407のヘッダ部に記載されている情報の詳細で、印刷イメージの有無は、印刷イメージにすべきオブジェクトが該当バンドに無い場合は実際の印刷イメージは作成されずにヘッダ部のみ生成される。印刷処理装置はヘッダ部で実際の印刷イメージデータが無いと指定された場合、ヘッダ分の受信し実際の印刷イメージの合成用メモリへの転送は行わずに、PDLデータのレンダリング、合成のみ行う。ここでPDLデータも印刷イメージデータも存在しないバンドに関しては何もせずに白いピクセルを印刷部制御I/Oにバンド内に存在するピクセル分転送する。圧縮フォーマットはホストコンピュータ上、図3の305で圧縮を行った場合に付加される。印刷処理装置では314の伸長で、この圧縮フォーマットを見て適当な伸長手法を選択し、伸長処理を行う。他にデータサイズ、データの解像度、ピクセルフォーマット等が指定可能である。ピクセルフォーマットはハーフトーン画像であるかコントーン画像であるかの切り分けが記載される(具体的にはRGBコントーン点順次、CMYKハーフトーン面順次)などのフォーマットを指定することが出来る。
図5を用いてPDLデータと印刷イメージの印字位置が重なっていて結合処理が必要な場合においてはハーフトーン処理してしまうと印字不正(ハーフトーン処理後に論理演算を用いたROP(ラスターオペレーション)を行うと印字不正が発生することは一般的に知られている)が発生する可能性があるため、ハーフトーン処理しない状態のコントーン画像で印刷イメージを生成する例について説明する。505の文字データおよび507の図形データはPDLデータに変換され、505のイメージデータは印刷イメージに変換される。こここで文字データとイメージデータが重なる領域508は論理演算をもちいたROPを行った場合描画不正を発生することがある。よって、500のページに含まれる501から504のバンドのうち502はコントーン画像で印刷イメージを生成し、それ以外のバンドに関してはハーフトーン画像で印刷イメージを生成する。またコントーン画像からハーフトーン画像に変換するまでに用いが各色処理用のパラメータは図4の409の色処理パラメータに記載される。印刷処置装置でも、ホストコンピュータ上の色処理と同じパラメータを使用することによりハーフトーン画像で送った部分のバンドとコントーン画像で送った部分のバンドでの色の差が出なくなる。
図5においてコントーン画像で判断された場合、あるいは全てをコントーン画像で送るシステムだった場合で、ホストコンピュータで扱われるイメージデータは低解像度のデータであって、印刷処理装置の解像度より低い解像度であることが多いことを利用して、さらにデータ容量を縮小する手段について図6を用いて説明する。601と602のオブジェクトは同一バンド内に存在し、同一の印刷イメージに含まれる。この場合601が150dpi、602が300dpiであるとし印刷処理装置が出力するときの解像度が600dpiであるとすると、ホストコンピュータではオブジェクトの中で最高の解像度である300dpiで印刷イメージを構成する。印刷処理装置において610において2倍拡大を行い600dpiに変更する。これによってインターフェース上のデータ容量が削減されるため転送速度が速くなり印刷速度が向上する。ハーフトーン画像は低解像度で生成してしまうと、スクリーン格子自体も拡大されてしまうため用いることが出来ない。また図5において描画不正の発生するバンドのみコントーン画像にするとしたが、バンド内に極低解像度のオブジェクトのイメージデータしか存在しない場合で、図6の低解像度で生成する方法を適用した結果、ハーフトーン画像より小さくなる場合は、コントーン画像でバンドの印刷イメージを生成しても良い。
図7を用いてホストコンピュータ上で、PDLデータと印刷イメージデータとが混在したデータを作成する詳細な流れについて説明する。701において印刷が開始されるのを待つ。開始指示はユーザからの印刷要求となる。印刷開始されると702において印刷要求があった全てのページに対して移行のデータ生成処理を行うように判断する。以降703から723はページ単位に行われるデータ生成処理となる。703において各バンドのバンド内に存在するイメージの最高解像度の値は0に初期化する。最高解像度の値は709においてバンドに印刷イメージデータが生成されたときに更新される。この最高解像度が0のままであれば、バンド内に存在する印刷イメージデータにするべきオブジェクトは存在していなかったということになる。また、0以外の場合は、その最高解像度で各バンドの印刷イメージデータを作成する。本実施例においては707における印刷イメージデータ生成においては印刷処理装置の解像度で印刷イメージデータを作成しておき、ページの終わりに718において、印刷イメージデータを最高解像度の値まで縮小する処理手段を備える。この処理手段により図6で説明したデータ容量削減手段を実現している。702においては同様に各バンドのPDLデータが存在するか否かのフラグをもち、存在しないに初期化しておく。PDLデータが作成されたとき、724においてPDLデータが生成されたバンドのフラグをPDLデータが存在するに変更する。最後まで変更されなかったバンドにはPDLデータは存在しなかったことになる。704において409に示されるヘッダ情報を初期化する。ここで色処理パラメータとは720の各種色変換(RGB→CMYK等)とハーフトーン処理で用いるパラメータである。このパラメータをヘッダに添付し、印刷処理装置に送付しておくことにより、ホストコンピュータ上で各種色変換およびハーフトーン処理したバンドと、印刷処理装置で各種色変換およびハーフトーン処理したバンドとの色に違いが出なくする。また印刷解像度は印刷処理装置において用紙上に出力したい解像度であり、印刷イメージデータが印刷解像度以下の解像度で印刷処理装置に送られた場合、印刷処理装置無いは印刷解像度まで印刷イメージデータを拡大し処理することとなる。705においてページ内に含まれる全てのオブジェクトに対してデータ生成処理を行うように判断する。706から710はオブジェクト単位に行われる処理となる。706においてオブジェクトがイメージデータであるか判断するイメージデータで無い場合は708において、バンドごとに分割しながらPDLデータ生成を行う。このPDLデータはコントーン画像が生成できる状態で生成する。PDLデータはコントーン画像用であってもハーフトーン画像用であってもデータ容量にほとんど差は無いことと、図5の処理を実現するためでもある印刷処理装置でPDLデータと印刷イメージデータを合成するとき、印刷イメージデータがコントーン画像である場合はPDLデータもコントーン画像でなければならない。図5の処理を実現せず、多少の描画不正を許容し速度やメモリ効率を優先する場合は、全てハーフトーン画像用に生成しても良い。イメージデータであった場合は707において印刷イメージデータにする。この印刷イメージデータ生成において、708のPDLデータ生成のようにバンドごとへの分割を行わないのは、ホストコンピュータ内に1ページ分の連続したメモリを用意しておき、ページとしてラスタライズしたものを、ページのデータの生成終了後、718の処理においてバンドに分割する処理手段を本実施例でとっているためである。ホストコンピュータにメモリが多く搭載されている場合には、この方法が処理速度的に有利である。710と711においてPDLデータと印刷イメージデータの印字領域を格納している。開始座標、幅、高さで、719の処理において格納しておいた上記状況に基づいて、バンド内にPDLデータと印刷イメージデータの印字領域重なりがあるか無いかを判断する。重なりが無い場合は720において各種色変換(RGB→CMYK変換など)とハーフトーン処理を行う。重なりが有る場合は各種色変換とハーフトーン処理を行わない。この処理手段により図5を用いて説明したハーフトーン画像で論理演算処理を用いた場合の回避手段として、PDLデータと印刷イメージデータの印字領域が重なる場合は印刷イメージデータをコントーン画像で生成する手段を実現している。706から711までの処理を全てのオブジェクトに対して行うと1ページ分の印字に用いるデータが生成されたことになる。その生成された1ページ分のデータに対して712以降の処理をおこない、ヘッダ情報の生成および印刷イメージデータの解像度変換およびハーフトーン処理を行う。713から714の処理を行うと図4で説明したデータが完成するので723でPDLデータから、かつバンドの先頭から順番に印刷処置装置に転送する。712において713から722の処理をバンド数分繰り返すように判断する。713においてPDLデータが存在するか判断する。判断は703および724の処理によって設定されたPDLデータが存在するか否かのフラグを見て行う。PDLデータが存在しない場合には714において410のPDLデータのヘッダにPDLデータ無しを設定する。存在する場合には715において、PDLデータのヘッダにPDLデータ有りを設定し、その他の情報も合わせて設定する。716においてバンドに印刷イメージデータが存在する判断する。存在しない場合は717において411の印刷イメージデータのヘッダに印刷イメージデータ無しを設定する。印刷イメージデータがある場合718においてバンドの最高解像度を見て、その解像度まで縮小を行う。719においてPDLデータと印字領域が重なって無い場合は720においてハーフトーン処理を行う。721において圧縮処理を行い、722において印刷イメージデータのヘッダにイメージデータ有り、およびその他の情報を記載する。
図8を用いて、図7で説明したPDLデータと印刷イメージデータを含むデータを受信した時、印刷処理装置の処理の詳細な流れについて説明する。
801においてホストコンピュータよりデータが送信されるのを待つ。データが受信されたら802においてデータに含まれる全てのページに対して以降の処理を行うように判断する。803において402のヘッダを受信し各種情報を入手する。804においてPDLデータを1ページ分受信する。印刷イメージデータを除いたPDLデータのデータ容量は十分小さいので、このPDLデータ保存用に印刷処理装置に用意するメモリ容量は少ない容量で良い。また、PDLデータを中間データに変換する装置は、ここで中間データ化しておく。805においてページに含まれる全てのバンドに対して以降の処理を行うように判断する。806において411の印刷イメージヘッダを受信し、印刷イメージデータが無い場合は806から810の行わない。印刷イメージデータがある場合は807において印刷イメージデータを1バンド分受信する。808において印刷イメージデータヘッダに含まれる圧縮形式を参照し、印刷イメージデータの伸長処理を行う。809において印刷イメージデータの解像度がページの印刷解像度より低い場合は810においてページの印刷解像度まで拡大する。811において受信した印刷イメージデータがコントーンであった場合(印刷イメージデータが存在しない場合はハーフトーン画像であるとみなす)、812においてPDLデータをラスタライズし、813において各種色変換およびハーフトーン処理が行われる。この各種色変換およびハーフトーン処理において用いられるパラメータは上述したように図7の704で設定した値が使用される。811においてハーフトーン画像であった場合、814においてPDLデータが存在するか判断する。コントーン画像の時はPDLデータが存在するかの判断を行わなかったが、コントーン画像場合はPDLデータと印字領域が重なったと判断された場合なので、当然のことながらPDLデータは存在するはずである。814においてPDLデータが有りと判断された場合、815でPDLデータを各種色変換およびハーフトーン処理しながらラスタライズする。各種色変換、ハーフトーン処理、ラスタライズは別々に行われても良いことは言うまでも無い。ここまでの処理で1バンドのPDLデータと印刷イメージデータの結合が終了し、用紙上に印刷できる状態になったので816において印刷部I/O制御部への転送が開始される。また、その転送中に次のバンドに対する806から815の処理が行われる。このような処理は用紙搬送を1ページの搬送中に搬送を途中停止可能な装置により好適である。用紙搬送を1ページに搬送中に搬送を途中停止できない印刷処理装置においては、815の転送先が1ページ分の画像を保存できるようなメモリであっても良い。その場合は再度圧縮処理などを施してメモリ容量を削減する。
ハーフトーン画像で論理演算を用いたROP処理したときの描画不正回避のために、条件に合致するバンドはコントーン画像で処理する方法を説明してきた。その条件は実施例1では説明を容易にするためにPDLデータを印刷イメージデータの印字領域が重なる部分とした。しかしながら実際には図9の911のようにオブジェクトはイメージデータの上に文字データが描画され、その文字データの上に別のイメージデータが描画されるという様な複雑な処理が行われる。その回避方法として2つの方法が考えられる。その様な複雑な処理が行われるバンドは稀なので、該バンドのみ文字データなども全て印刷イメージデータとしてしまう方法と、図9の901、002に示す様にPDLデータおよび印刷イメージデータを1バンドに対して複数設定出来るようにする方法である。実施例1では911内の2つのイメージは1つの印刷イメージになっていたが、913および914のように1バンドに2つの印刷イメージが存在するようにする。印刷処理装置では912のPDLデータおよび913、914の印刷イメージデータとの重なり順番を意識しながら合成処理を行うことにより上記問題を解決することが可能になる。
カラーの処理はモノクロの処理に比べてプレーン数に応じて通常3倍(RGB等)から4倍(CMYK等)以上のメモリを必要とするが、図10の1000のように印刷イメージデータをCMYKの面順次データで構成すると、図8で説明した印刷処理装置無いの処理において、805から815の処理をプレーン数分だけ繰り返すようなシーケンスにする。すると1回の処理において必要なのは1プレーン分のメモリになるため低価格なカラー印刷装置を作成することが可能になる。
Claims (7)
- ページ内の印字位置に従ってソートしたデータを用いる印刷処理システムであって、ホストコンピュータ上で上記ソートを行うと同時に、オブジェクトごとにPDLデータにすべきか、印刷イメージすべきかを任意の判断条件を用いて作り分けることを特徴とする印刷処理システム。
- 請求項1に記載の任意の判断条件の1つはデータ容量であることを特徴とする処理手段をそなえ、PDLデータにした場合のデータ容量とラスタライズした後のデータ容量を比較し、オブジェクトの作りわけを行う判断手法をもったホストコンピュータ上のデータ作成手段。
- 請求項1に記載の1ページ内にPDLデータと印刷イメージが混在する場合、全てのPDLデータを印刷イメージの前に印刷処理装置に送信することを特徴とし、印刷処理装置ではPDLデータは1ページ分を受け取り、その後送信されてくる印刷イメージについては任意の大きさごとに処理する。任意の大きさ印刷イメージを受信されたとき、印刷イメージの印字位置に重なるPDLデータはラスタライズされ、印刷イメージと結合される印刷処理方法。
- 請求項1に記載の印刷イメージは階調度変換処理(ハーフトーン処理)済みであっても良いことを特徴とするデータフォーマット。
- 請求項4に記載のデータの生成において、PDLデータと印刷イメージの印字位置が重なっていて結合処理が必要な場合においてはハーフトーン処理してしまうと印字不正ハーフトーン処理した後が発生する可能性があるため、ハーフトーンしない状態の印刷イメージを作成する処理を備えるホストコンピュータ上のデータ作成手段。
- 請求項1に記載の印刷イメージは複数のオブジェクトのラスタライズ結果を含んでも良いことを特徴とするデータフォーマット。
- 請求項6に記載の印刷イメージに複数のオブジェクトをラスタライズする際に、その印刷イメージに合成すべきPDLデータが存在する場合、印刷イメージ内に含まれる各オブジェクトごとの印字位置とPDLデータの印字位置を比較した結果、2つ以上がPDLデータの印字位置が重なっている状態でかつ、それらがラスタライズ順番を考慮しないと印字不正が発生する場合は、それらのオブジェクトは別々の印刷イメージにする処理を備える印刷装置内のラスタライズ手段。
Priority Applications (1)
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JP2005177920A JP2006350802A (ja) | 2005-06-17 | 2005-06-17 | 印刷装置および印刷制御方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008262543A (ja) * | 2007-03-01 | 2008-10-30 | Konica Minolta Systems Lab Inc | Pdfダイレクトプリントのためのpdfデータの不連続伝送 |
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2005
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