JP2006349514A - 土壌中有害物質含有量分析方法 - Google Patents

土壌中有害物質含有量分析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 土壌中の有害物質の分析において、溶出法に極めて近似する測定結果を得られるとともに、簡易的かつ迅速に分析が可能な土壌有害物質含有量分析方法を提供する。
【解決手段】 土壌有害物質含有量分析方法においては、前分析工程として、採取された土壌を試料として蛍光X線分析により有害物質の含有量を分析する。溶出工程として、試料とされた土壌から有害物質を溶出するように前記土壌に水系溶媒を加えて混合した後に固液分離する。後分析工程として、固液分離されたうちの固体成分を試料として蛍光X線分析法により有害物質の含有量を分析する。溶出量算出工程として、前記前分析工程で分析された有害物質の含有量から後分析工程で分析された有害物質の含有量を減算し、溶出された有害物質の含有量を算出する。
【選択図】なし

Description

本発明は、土壌中から溶出される重金属等の有害物質の含有量を簡易かつ迅速に測定するための土壌中有害物質含有量分析方法に関する。
一般に、土壌汚染現場に浄化施設を設置して汚染土壌の浄化処理及び埋戻し(再利用)を行う場合、処理土壌の品質、すなわち、浄化されているか否かは、土壌汚染対策法に規定された公定分析法を用いて重金属等の特定有害物質の含有量を分析し、この分析結果によって管理するのが基本である。しかしながら、前記公定分析法を用いて土壌(浄化処理された土壌を含む)中の有害物質の含有量を分析することを、法的に認められた計量証明事業所にて実施した場合、結果を得るまでに通常7日前後の期間がかかる。
現状、汚染土壌の最終的な浄化確認は、計量証明事業所による公定分析法を用いた分析結果に基づく計量証明をもって行い、これにより浄化処理土壌の品質保証をする。従って、浄化土壌を再利用して汚染現場に埋め戻すような場合に、浄化後の土壌を、計量証明が出るまで埋め戻すことができず、浄化後の土壌を仮置きしておく必要がある。
しかし、都市部など敷地が狭い現場では、分析結果を待つ間、処理土壌の仮置き場所を確保することが困難であるため、現場内で浄化されたか否かを簡易に、迅速に、かつ、正確に判断し、浄化を確実視できた土壌から埋め戻しを行いたいというニーズがある。すなわち、公定分析法による分析結果が分かるまで7日前後も処理土壌を仮置きすることが困難な場合があり、公定分析法による分析結果と極めて近似する分析結果を公定分析法に比較して極めて短期間に出すことができる分析法が求められていた。
ここで、汚染土壌中のカドミウム、水銀、セレン、鉛、砒素等の有害物質の公定分析法としては、例えば、環境省告示第19号試験に定められた方法がある。
前記環境省告示第19号試験においては、検体の作成方法が規定されており、サンプルとして採取した土壌を風乾し、ふるいにかけた後に1mol/lの塩酸水溶液と混合して撹拌(例えば、4から5cmの幅で2時間連続振とう)することにより、土壌中の有害物質を塩酸水溶液に溶出する。そして、重金属類が溶出された溶出液を遠心分離して、得られた上澄み液を濾過したものを検体として後述する方法による定量分析が行われる。なお、分析方法によってはさらに検体に前処理を行う場合もある。
そして、検体の分析には、フレーム原子吸光法(使用機器:原子吸光光度計)、電気加熱原子吸光法(使用機器:原子吸光光度計)、ICP発光分光分析法(使用機器:ICP発光分光光度計)、ICP質量分析法(使用機器:ICP質量分析計)が用いられる。
このような分析方法で使用される分析装置は、極めて微量の重金属等の有害物質を測定可能であるが、一般的に大型で可搬性が低く、さらに、機器によっては、希ガスや燃焼ガス等の供給が必要となり、電源を確保しただけでは設置できない可能性があり、この場合に、装置本体に加えてガスの供給装置等を必要とすることにより、より大型の装置となってしまう。また、これら分析装置は、取り扱いにある程度経験を積んだ測定専門のオペレータを必要とする。従って、これらの測定用の装置は、基本的に測定室に固定的に設置されることから、汚染土壌に対応して設置される土壌の浄化施設に持ち込んで、オンサイトで使用することは極めて困難であるといった問題がある。
また、上述の検体を作成するための処理において、検体の作成から分析まで手間と時間がかかり、特に土壌の風乾に時間(通常2日前後)がかかることから、土壌のサンプリングから検体の作成を経て分析及び分析結果の作成に至るまで上述のように7日前後かかってしまうといった問題があった。
また、測定用の分析装置が測定室に設置されることから、浄化土壌を順次サンプリングして測定する際などに、サンプルを測定室が設けられた場所まで搬送する必要があり、測定時間がさらに長くなる。
そこで、公定分析法に比較して簡単に土壌中の重金属等の有害物質を測定可能な蛍光X線分析装置を用いた分析が、浄化処理された土壌の公定分析法による分析結果が出る前にある程度の目安を付けるための簡易分析として用いられている。ここで、蛍光X線分析は、X線を物質に照射し発生する固有X線(蛍光X線)を検知して検体に含有される元素の定性、定量分析を行うものである。また、蛍光X線とは、照射したX線が物質構成原子の内殻電子(内側の軌道の電子)を外殻にはじき出し、内側の軌道の空いた空間(空孔)に外殻電子(外側の軌道の電子)が落ちてくる時、軌道間のエネルギー差が電磁波として放射されたものである。そして電磁波として放射された蛍光X線は、元素固有のエネルギーを持っているので、そのエネルギーからモズレー則により定性分析が、そのエネルギーのX線強度(光子の数)から定量分析が可能になる。
そして、市販されている蛍光X線分析装置には、容易に搬送できる程度に小型・軽量化され、かつ、電源の供給だけで動作するものが知られており、また、取り扱いも比較的容易であり、オンサイト、すなわち、浄化施設での測定が容易に可能となる。
しかし、上述の公定分析法が溶出による分析であり、土壌中の被測定元素の量が同じでも、被測定元素の化学形態が異なることにより、元素の溶出量に大きな差が生じ、測定結果にも大きな影響がでる。
例えば、塩酸溶出を行う前記公定分析法では、有害物質の化学形態として主に吸着態と炭酸塩態が計測され、鉄・マンガン酸化物態、有機物態、ケイ酸塩態、硫黄化合物態、リン酸塩態といった化学形態の有害物質化合物は、1mol/l濃度程度の塩酸では十分に溶出されず評価が困難である。
それに対して、蛍光X線分析法による測定では、上述のように元素を測定することから、元素の化学形態による差があまりなく、全ての化学形態の有害物質が測定されることになる。従って、基本的に、公定分析法による有害物質の測定結果より、蛍光X線分析法の測定結果の方が有害物質の含有量が高くなる。
そこで、蛍光X線分析で測定された値と公定分析法により測定された値との相関関係を求め、この相関関係(関係式)に基づいて蛍光X線分析から公定分析による測定値を推定することが考えられる。
しかし、土壌中に含まれる有害物質の化学形態によっては、公定分析法の測定結果の方が、蛍光X線分析の測定に基づく推定値よりある程度高くなる可能性がある。
基本的に、公定分析法の分析結果と蛍光X線分析法の測定結果とは、対象元素の化合物の種類とその存在割合が限られたものであるならば、統計的に高い相関性を示し、蛍光X線分析法を公定分析法の簡易法として利用可能であるが、相関関係式を構築する際に用いた土壌と化学組成が著しく異なる土壌を測定した場合、前記相関関係から外れてしまい、上述の相関関係に基づいて、蛍光X線分析法の測定結果から公定分析法の測定結果を推定した場合にデータの信頼性が低下する可能性がある。すなわち、類似する性状の土壌に対して、蛍光X線分析法による分析結果は、公定分析法の分析結果に相関性を示すが、性状の異なる土壌の場合には、必ずしも相関性が得られない可能性がある。
なお、上述のように土壌中に含まれる重金属等の有害物質の化学形態等により分析結果が大きく異なるにも係わらず、公定分析法で塩酸水溶液による溶出を行うのは、有害物質が人間に取り込まれた場合の影響も有害物質の化学形態により異なることに基づくもので、1mol/lの塩酸水溶液に近い性質を示す胃液内で溶出しやすい化学形態の有害物質の場合に、体内に吸収されやすく、有害物質の影響がでやすい可能性がある。従って、有害物質全体の濃度が低くても塩酸水溶液に溶出しやすい化学形態の有害物質が多いと問題となる。
また、基本的に水に溶出しやすい有害物質の化合物は、土壌中において雨水や地下水に溶出し、汚染地域が拡大したり、地下水を汚染したりする可能性が高く、水に難溶性の有害物質の化合物に比較して、環境への影響が大きい。
従って、土壌中の有害物質を測定する場合には、溶出法を用いることがより現実的な測定となる。
それに対して、蛍光X線分析装置は、基本的に固体検体を測定するものであり、液体を測定する場合には、乾燥を必要とし、検体の作成に手間がかかり、蛍光X線分析装置の利便性が損なわれてしまう。また、溶出液を公定分析法と同様の手順で作成する場合には、公定分析法と同様に時間がかかることになり、測定機器の小型化のメリットしか得られない。また、公定分析法では、土壌を風乾することにより、土壌への熱等の乾燥による影響を最低限度のものとしているが、乾燥による影響を避けて液体を固体化するまで乾燥するのに時間を要する可能性が高い。
なお、蛍光X線分析装置によっては、液体を乾燥することなく検体として測定することが可能なものが知られている。しかし、液体試料を直接測定する場合、試料容器に毎回一定量の試料を分取する必要があるため、ピペット等の分注器具が必要となるが、この分注操作には試料漏洩のリスクが生じるため、慎重さが要求される。また、分注時に気泡が生じると測定阻害を引き起こすおそれがあるため、目視で確認し、必要に応じて気泡を消す処理を要する。これらのことから、液体試料では固体試料に比べて分析作業の簡便性が劣る。
また、試料を漏洩した場合、固体の場合は掃除機等で容易に集塵できるため清掃・修復が比較的簡単であるが、液体の場合はそうはいかない。特に、蛍光X線分析装置内に液体を漏洩した場合、機器内に染み込む恐れがあり、メーカー(専門業者)に依頼しないと修復できない場合が考えられる。
また、液体の場合は蒸発ロスがあるため、試料の保存が困難である。
さらに、蛍光X線分析装置で、液体試料を直接測定する場合、X線が液体を透過する際にX線の散乱が起こるため、元素固有の蛍光X線の検出感度が下がり、定量下限値が100PPM程度になると予想される。固体試料の定量下限値は一般に10ppm程度であるため、液体試料はその1/10相当にすぎず、測定範囲が狭い。
従って、土壌中有害物質含有量分析において、含有量基準値が150ppmの有害物質(鉛、砒素、カドミウム、セレン)については処理済みの汚染土の浄化の判定(十分に浄化されたか否かの判定)ができるものの、水銀の場合は含有量基準値が15ppmであるため、前記浄化の判定ができない。すなわち、蛍光X線分析装置では、固体試料での分析の方が、液体試料の分析より高精度での測定が可能となる。
そこで、土壌の有害物質の溶出量を蛍光X線分析装置で高精度に測定可能とするために、土壌の溶出液にキレート剤を加えてキレート剤に有害物質を吸着させ、有害物質を吸着したキレート剤を溶出液から分離し、このキレート剤を乾燥して蛍光X線分析装置で測定する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2002−021461号公報
しかし、前記特許文献1に示される方法においても、土壌から重金属を溶出し、溶出液を土壌から分離することになるが、さらに土壌の溶出液にキレート剤を加えて、キレート剤に溶出液中の有害物質を吸着し、さらに、キレート剤を溶出液から分離して乾燥させる必要があり、検体の作成に手間と時間がかかるといった問題が十分に解決されていない。
本発明の課題は、土壌中の有害物質の分析において、溶出法に極めて近似する分析結果を得られるとともに、簡易的かつ迅速に分析が可能な土壌中有害物質含有量分析方法を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は土壌から溶出される重金属等の有害物質を蛍光X線分析により定量的に分析する土壌中有害物質含有量分析方法であって、
採取された土壌を試料として蛍光X線分析により有害物質の含有量を分析する前分析工程と、
試料とされた土壌から有害物質を溶出するように前記土壌に水系溶媒を加えて混合した後に固液分離する溶出工程と、
前記溶出工程において固液分離されたうちの固体成分を試料として蛍光X線分析法により有害物質の含有量を分析する後分析工程と、
前記前分析工程で分析された有害物質の含有量から後分析工程で分析された有害物質の含有量を減算し、溶出された有害物質の含有量を算出する溶出量算出工程と、
を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、まず、前分析工程として土壌の試料に含有される有害物質を蛍光X線分析法により分析する。すなわち、土壌の試料を蛍光X線分析装置で分析する。この場合に、基本的に土壌中の全ての化学形態の有害物質の元素が分析され、有害物質の各元素のそれぞれほぼ全量が分析対象となり、土壌中に含まれる有害物質の各元素の含有量が測定されることになる。なお、ここでの重金属等の有害物質とは、例えば、法的に有害物質に指定された元素であり、かつ、元素として蛍光X線分析法で含有量が測定可能な物質であり、有害物質であっても、元素として定性、定量できない物質は含まれない。
次ぎに、前記土壌の試料に水系溶媒(例えば、塩酸水溶液等の酸性水溶液であるが、元素によっては、純水であっても良いし、アルカリ性の水溶液であっても良い)を加え、混合することで、土壌の試料から有害物質を溶出した後に、固液分離し、溶出液と固体成分としての土壌とに分離する。
ここで、固体成分側には、溶出されなかった有害物質が残っていることになる。従って、溶出後の固体成分を後分析工程として蛍光X線分析装置で分析し、有害物質の各元素の含有量を測定し、各元素毎に、前分析工程で得られた土壌全体の含有量から後分析工程で分析され、溶出された分が除かれた含有量を減算することにより、溶出液に含有される有害物質を求めることができる。
以上の方法においては、基本的に、蛍光X線分析で測定されるのは、乾燥を必要とする可能性はあるが、土壌としての固体成分であり、液体を測定する必要がない。従って、液体をそのまま蛍光X線分析で分析することによる試料の取り扱いの煩雑さや、液体内でのX線の散乱による精度の低下を招くことがない。また、蛍光X線分析に際して、液体から有害物質を析出させたり、特殊な方法で液体から有害物質を取り出したりして固体化する手間がかからず、簡単に土壌から溶出される有害物質を定量的に測定することができる。
従って、オンサイトで、簡易、迅速、かつ、正確に有害物質を測定可能だが、液体試料を高精度で測定することが難しい蛍光X線分析装置を用い、かつ、液体である溶出液に含有される有害物質を直接分析・測定することなく、固体である土壌を分析・測定することで、溶出液中の有害物質の含有量を高精度で求めることができる。
すなわち、本発明によれば、小型で可搬性が高い蛍光X線分析装置により土壌の溶出液における有害物質の含有量を高精度で測定可能となる。また、溶出液を蛍光X線分析装置で直接測定するわけではなく、固体である土壌を測定するので高精度での測定が可能となるだけではなく、溶出液に含まれる有害物質を固体化する手間と時間を必要としない。また、煩雑な液体試料の取り扱いを必要としない。
従って、より迅速、簡易、かつ正確に土壌中から溶出される重金属の量を測定することができる。
なお、前分析工程で分析された試料に水を加えることで有害物質を溶出した後に、この試料を再び分析するものとしても良いし、予めほぼ均質な状態となっている土壌試料を二分割し、一方の試料をそのまま分析し、他方の試料を溶出してから分析するものとしても良い。
また、土壌試料からの有害物質の溶出方法(溶出条件)は、公定分析法に近似する分析結果を出す上では、公定分析法における溶出方法と同様に行うことが好ましい。
また、元の土壌及び固液分離された土壌は、分析前に乾燥することが好ましく、乾燥においては、風乾ではなく、加熱や乾燥空気や熱風の吹き付け等により乾燥時間を短縮することが好ましい。なお、有害物質としての水銀の測定においては、加熱するものとしても乾燥時の試料の温度を比較的低温とすることが好ましい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の土壌中金属類含有量分析方法において、
前記溶出工程で、有害物質を溶出する際に、試料とされた土壌に塩酸水溶液を加えるものとし、
分析される有害物質をカドミウム及びその化合物、水銀及びその化合物、セレン及びその化合物、鉛及びその化合物、砒素及びその化合物とすることを特徴とする。
この発明によれば、溶出に際し、水に塩酸を加えた状態の塩酸水溶液を用いることで、カドミウム及びその化合物、水銀及びその化合物、セレン及びその化合物、鉛及びその化合物、砒素及びその化合物を十分に溶出した後に固体成分の分析を行うことができる。
なお、分析においては、有害物質は、基本的に上述の各元素の化合物となるが、蛍光X線分析により、化学形態に関係なく元素としての含有量が測定されることになる。
また、公定分析法に近似する分析結果を得ることができる。ここで、公定分析法に分析結果を近似させる上では、塩酸溶液として塩酸の1mol/l溶液を用いることが好ましい。
本発明によれば、土壌中から水溶液に溶出される有害物質の測定を行う際に、測定試料として液体を用いる必要がなく、容易に固体中の有害物質を分析可能な蛍光X線分析装置を用いて高精度に土壌から溶出される有害物質の含有量を求めることができる。すなわち、分析に大型の分析装置を必要とせず、汚染土壌のある現場に分析装置を持ち込んでオンサイトで分析可能となる。
また、溶出液を分析の試料として用いないことにより、上述のように、固体の分析を得意とする蛍光X線分析装置が使用可能となり、分析を容易にできる。また、蛍光X線分析装置で、溶出液を直接測定するために、精度が低下したり、溶出液を固体化するのに手間と時間がかかったりすることがない。従って、本発明では、土壌中から溶出される有害物質を簡易、迅速かつ正確に測定することができる。
以上のことから、都市部のように浄化土壌を仮置きする場所を確保することが困難な場所において汚染土壌の浄化処理を行う場合に、浄化土壌を本発明の分析方法により現場内で十分に浄化されたか否かを簡易、迅速、かつ、正確に判断し、浄化を確実視できた土壌から埋め戻しを行うことができる。従って、浄化土壌の仮置きする場所を確保できなくても土壌の浄化が可能となり、また、浄化土壌を仮置きするものとしても、分析時間が短いので、直ぐに埋戻しできるか否かの判断ができ、従来のように長い分析期間を待つ間に、浄化土壌が順次蓄積されるようなことがなく、必要最低限度の仮置き場所を確保すれば良い。
以下、本発明の土壌中有害物質含有量分析方法の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態では、カドミウム、水銀、セレン、鉛、砒素(これら元素の化合物)を測定するが、他の有害物質とされる元素を測定するものとしても良い。
この例の土壌中有害物質含有量分析方法においては、まず、土壌の試料を採取する。すなわち、採取工程として試料を採取する。なお、土壌の試料は、汚染土壌そのものであっても良いし、汚染土壌を浄化処理した浄化土壌であっても良い。
次ぎに、試料の前処理工程を行う。前処理工程では、まず、採取された土壌試料を乾燥する。
乾燥に際しては、高温乾燥機(ドライオーブン)を用い、温度設定を摂氏110度として、一時間乾燥する。なお、温度、乾燥時間は適宜変更可能であり、測定する元素毎に変更しても良く、水銀の測定に関しては、高温乾燥機の設定温度を摂氏40℃とすることが好ましい。また、現場で高温乾燥機を用意できないような場合は、試料が飛散しない程度の風量で家庭用のドライヤで試料を乾燥するものとしても良い。
次ぎに、乾燥された土壌試料を篩いにかけて粒径が2mm以下の土壌を集め、均一に混合して測定試料とする。なお、土壌を更に粉砕して粉末状としても良い。この際にさらに篩いにかけて150μm以下のものを選別して測定用試料としても良い。
ここで、均一に混合された土壌試料を前分析用試料と後分析用試料とに分割する。
そして、前分析工程として、前分析用試料を蛍光X線分析装置を用いて前分析用試料に含有される有害物質の定量分析を行う。
蛍光X線分析装置としては、市販の装置を使用可能であるが、コンパクトで電源を確保するだけで液体窒素を必要とせずに分析が可能な可搬式のものが好ましく、オンサイト分析に適したものを用いることが好ましい。これにより、測定は、汚染現場や汚染土壌の浄化施設等の現場で行うことが可能となる。
また、測定に際しては、前記前分析用試料を例えば専用の試料容器に充填し、この試料容器を起動した蛍光X線分析装置にセットして分析スタート操作を行う。
測定に際しては、予め含有量が既知の試料を用いて検量線を作成する。そして、試料から放射される蛍光X線のピーク波長から定性分析を行い、ピーク高さ(蛍光X線量)と、検量線に基づいて定量分析を行う。なお、分析に基づく各有害物質の含有量は、蛍光X線分析装置に内蔵された演算処理装置により自動的に算出されてデータとして出力される。
また、蛍光X線分析装置においては、複数元素の同時測定が可能となっており、例えば、水銀と、その他のカドミウム、セレン、鉛、砒素とで試料作成時に乾燥温度を変えた場合には、水銀とその他の元素とを別々に測定(その他の元素は同時測定)するが、例えば、乾燥温度を水銀用に合わせた場合や、ドライヤを使って乾燥した場合などは、カドミウム、水銀、セレン、鉛、砒素を同時に測定するものとしても良い。
前分析用試料を蛍光X線分析装置にセットしてから分析が行われてデータが出力されるまでの時間が蛍光X線分析装置によっても異なるが数分程度となる。
この前分析工程と並行して、溶出工程を行う。なお、溶出工程における溶出に際しては、上述の土壌の乾燥を除いて基本的に公定分析法としての環境省告示第19号試験の方法に準ずる。なお、必ずしも溶出方法を公定分析法に準じる必要はなく、別の溶出方法で溶出を行っても良いが、分析結果を公定分析法に近似させる上では略同じ溶出方法を用いることが好ましい。
前記後分析用試料の所定量を溶出用容器に量り取る。また、予め用意した塩酸水溶液を重量体積比3%となるように溶出用容器に加える。
前記塩酸水溶液は、上述の公定分析法に合わせて1mol/l濃度、すなわち、1lの塩酸水溶液中に塩酸が1mol含まれるようにしたものである。
また、具体的には、例えば、6gの後分析用試料に前記塩酸水溶液を加えて200mlとする。なお、後分析用試料を分割する前に、粉砕しても良いとしたが、粉砕する前に、粒径2mm以下のほぼ均質に混ぜた状態の試料を前分析試料と、後分析試料とに分けても良い。そして、最初に前分析試料だけを粉砕して150μm以下の試料を前分析に用い、後述するように溶出した後の後分析試料を乾燥した後に粉砕し、例えば、150μm以下のものを後分析工程で分析するものとしても良い。このようにすることで、溶出方法を公定分析法に合わせることができる。
そして、溶出用容器に入れられた後分析試料と塩酸水溶液を良く混合した後に、溶出容器を振とう機にセットして振とうする。
振とうに際しては、例えば、振とう幅を4〜5cmとし、毎分200回で2時間連続振とうする。
振とう終了後、遠心分離器により後分析用試料を含む塩酸水溶液を固液分離する。遠心分離は、例えば、毎分3000回転で20分行う。
この例では、遠心分離したあとの上澄み液を使用することはなく、上澄み液を除去した後に遠心分離用の容器の底に堆積した固体成分を取りだし、前記前分析工程の場合と同様に乾燥する。乾燥後に上述のように固体成分を粉砕して粉末状としても良い。
なお、遠心分離後に、上述の塩酸水溶液を含む土壌に、上述の塩酸水溶液とほぼ同濃度となる水酸化ナトリウム溶液を加えてpHが6〜8程度になるように中和してから乾燥することが好ましい。
次ぎに、後分析工程として、上述のように後分析用試料の塩酸水溶液による溶出を行った後の乾燥した固体成分を前分析工程の場合と同様に、蛍光X線分析装置で分析する。
そして、分析結果が蛍光X線分析装置から出力されることになる。
次ぎに、溶出量算出工程を行う。すなわち、有害物質の前記元素それぞれについて、前分析工程の分析結果としての含有量から後分析工程の分析結果としての含有量を減算することにより、溶出により失われた元素の含有量、すなわち、溶出された元素の量を算出する。
なお、このような演算処理は、例えば、蛍光X線分析装置のデータ送受用の端子にノートパソコン等のパソコンを接続し、蛍光X線分析装置から出力されるデータをパソコンを用いて演算処理するものとしても良い。また、蛍光X線分析装置の演算処理機能を用いるものとして、蛍光X線分析装置に内蔵されるファームウエア等のプログラムに上述の溶出量算出工程で行われる演算を行うためのプログラムを追加し、蛍光X線分析装置から本実施形態における分析結果として有害物質の土壌からの溶出量が出力されるものとしても良い。
以上のような土壌中有害物質含有量分析方法によれば、溶出液を分析することなく固定試料だけを蛍光X線分析装置で測定することにより、土壌から溶出される有害物質の元素を定量分析できるので、取り扱いが容易な蛍光X線分析装置として周知の可搬式のものを用いれば現場での測定が可能となる。
また、蛍光X線分析装置により土壌中に含まれる有害物質の前記元素の全量(含有量)を求めた後に、塩酸水溶液により溶出後の土壌から残った元素量(含有量)を前記元素の全量から減算するので、正確に土壌から溶出された有害物質の元素の含有量を求めることができる。
しかし、測定方法の違いによる相違が生じる可能性があり、予め、複数の含有量が異なる試料(標準土壌試料)を本実施形態の土壌中有害物質含有量分析方法と、公定分析法との両方で測定し、両方の測定結果同士の関係式を求め、この関係式に基づいて、上述のように求められた含有量を修正し、この実施形態の分析方法による分析結果をより公定分析法による分析結果に近づけるものとしても良い。
また、比較的短時間での作業で、例えば、3時間から5時間程度の作業で分析が終了するので、浄化施設で、汚染土壌の浄化処理を行う場合に、浄化土壌をこの例の土壌中有害物質含有量分析方法により、十分に浄化されたか否かを簡易、迅速、かつ、正確に判断し、浄化を確実視できた土壌から埋め戻しを行うことができる。従って、浄化土壌の仮置きする場所を確保できなくても土壌の浄化が可能となり、また、浄化土壌を仮置きするものとしても、分析時間が短いので、直ぐに埋戻しできるか否かの判断ができ、従来のように長い分析期間を待つ間に、浄化土壌が順次蓄積されるようなことがなく、必要最低限度の仮置き場所を確保すれば良い。
なお、前分析工程と溶出工程とを並行して行うことにより、分析作業にかかる時間の短縮を図ることができるが、必ずしも並行して行う必要はなく、前分析工程が終わってから溶出工程を行っても良い。また、この際には、前分析工程で使用された試料を水溶液で溶出するものとしても良い。また、逆に前処理工程の後に溶出工程を行い前工程試料と後工程試料との両方が測定可能な状態となった段階で、前工程分析及び後工程分析を行うものとしても良い。
また、水溶液は、塩酸水溶液に限られるものではなく、また、分析される有害物質の元素は上述のものに限られるものではない。例えば、溶出工程における水系溶媒を炭酸ナトリウム0.005mol/l炭酸水素ナトリウム0.01mol/l水溶液とし、分析される元素をクロムとしても良い。

Claims (2)

  1. 土壌から溶出される重金属等の有害物質を蛍光X線分析により定量的に分析する土壌中有害物質含有量分析方法であって、
    採取された土壌を試料として蛍光X線分析により有害物質の含有量を分析する前分析工程と、
    試料とされた土壌から有害物質を溶出するように前記土壌に水系溶媒を加えて混合した後に固液分離する溶出工程と、
    前記溶出工程において固液分離されたうちの固体成分を試料として蛍光X線分析法により有害物質の含有量を分析する後分析工程と、
    前記前分析工程で分析された有害物質の含有量から後分析工程で分析された有害物質の含有量を減算し、溶出された有害物質の含有量を算出する溶出量算出工程と、
    を備えることを特徴とする土壌中有害物質含有量分析方法。
  2. 前記溶出工程で、有害物質を溶出する際に、試料とされた土壌に塩酸水溶液を加えるものとし、
    分析される有害物質をカドミウム及びその化合物、水銀及びその化合物、セレン及びその化合物、鉛及びその化合物、砒素及びその化合物とすることを特徴とする請求項1記載の土壌中有害物質含有量分析方法。
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