JP2006348819A - 圧縮機の制御方法及び制御装置 - Google Patents

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浩明 沼田
Hitoshi Yahata
仁志 矢幡
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宏志 板垣
Yasunari Shiina
泰成 椎名
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Abstract

【課題】 装置コスト削減、消費電力削減、メンテナンス工数削減に優れた圧縮機の制御方法及び制御装置を提供する。
【解決手段】 複数台の圧縮機2a,2bからの圧縮空気を合流させて消費先に供給する圧縮空気供給システムにおいて、電力周波数が制御可能なインバータ電源3から周波数可変電力ライン4を提供し、順次いずれか一つの圧縮機をインバータ制御対象に選び、このインバータ制御対象圧縮機を周波数可変電力ライン4に切り換えて接続し、他の圧縮機は商用電源ライン6に戻すようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数台の圧縮機からの圧縮空気を合流させて消費先に供給する圧縮空気供給システムに係り、装置コスト削減、消費電力削減、メンテナンス工数削減に優れた圧縮機の制御方法及び制御装置に関する。
複数台の圧縮機を複合運転する圧縮空気供給システムにおける省エネルギは次のように実現されている。
1)グループロール運転により、消費に合わせた稼働台数の制御を行うことで、消費電力削減を図ると共に、稼働時間の平準化による圧縮機のメンテナンス工数削減を図る。
2)インバータ電源による周波数制御運転により、消費に合わせた低周波運転を行い、圧縮機の消費電力削減を図る。
3)設定圧力範囲を狭くすること、及び設定圧力を低くすることにより、圧縮機駆動モータの消費電力削減を図る。
しかし、上記省エネルギを目的とした圧縮空気供給システムは、以下の問題点を持つ。
1)吸気弁の調整のみにより圧縮空気の生産量を調整する圧縮機を複数台稼働させた場合、圧縮機は生産する圧縮空気量の細かい制御が不可能であるため、常に過剰な圧縮空気を生産することになる。また、圧力の上昇を制限するために吸気弁を閉じて圧縮機を待機状態にしたときでも、圧縮機のモータは運転しており、このために多くの電力が消費される。また、物品の製造ラインなどの需要先で必要とする圧縮空気量が激しく変動する場合は、圧縮機を保護する観点から圧縮機を頻繁に稼働させたり停止させたりできないため、圧縮機を停止させる条件の設定が難しくなる。このとき、製造ラインへの圧縮空気安定供給を優先した設定にすると、省エネルギを実現することは難しい。さらに、グループロール運転を効果的に運用するために、通常、同出力の圧縮機を複数設置することが多い。従って、高出力機を導入する場合、高出力機を複数設置することになり、装置コストが高くなる。このため、グループロール運転で得られる効果は稼働時間の平準化による圧縮機のメンテナンス工数削減のみとなり、装置コストの削減は達成できない。
2)インバータ電源による周波数制御運転を行うと、圧縮空気の生産量を細かく調整することが可能であり、上記1)の問題解決にも有効である。しかし、インバータ電源を組み合わせた圧縮機(インバータ機)は高価であるため、インバータ機を複数台導入すると、装置コストが高くなる。また、インバータ機を正常に稼働させることを目的として最低周波数を高めに設定することが多いため、消費電力削減の効果があがらないことが多い。さらに、1台のインバータ機と複数の非インバータ機を用い、非インバータ機は吸気弁の調整を行うようにした場合、消費される圧縮空気量が減少すると、インバータ機が高負荷となる。このため、各圧縮機の稼働時間に偏りが生じ、メンテナンス工数が増加すると共に圧縮機の寿命が低下する。
3)設定圧力範囲を狭くすることによる省エネルギ対策は、非インバータ機を用いる場合、吸気弁の開閉により圧力の調整を行うため、圧縮機を保護する観点から設定圧力範囲に限界があり、一般的に設定圧力範囲は0.05から0.1MPaが必要である。この限界はグループロール運転を行う場合でも同様である。一方、インバータ機を用いる場合、上記の非インバータ機の問題はなく、設定圧力範囲を狭くできる。しかし、インバータ機は高価である。特に、非インバータ機を用いている既設の圧縮空気供給システムを改造する場合、非インバータ機をインバータ機に交換する装置コストが高くなる。
特開2000−320467号公報 特開2003−97451号公報
前述した背景技術の圧縮空気供給システムの問題点を考慮し、本発明は次のような目的を有する。
1)省エネルギを目的とした複数台の圧縮機のグループロール運転において圧縮空気の消費量に合わせて稼働台数を制御することによる消費電力の削減を図る。
2)各圧縮機の稼働時間を平準化することによりメンテナンス工数の削減を図る。
3)インバータ電源による周波数制御運転により、圧縮空気の消費量に合わせた低周波数運転を行って消費電力の削減を図る。
4)負荷運転(ロード)、無負荷運転(待機運転、アンロード)にかかわらず、インバータ制御対象の連続運転しながら圧縮機を自動切り換えできるようにする。
5)新規の圧縮空気供給システムはもとより既設の圧縮空気供給システムを低コストで改良できるようにする。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、装置コスト削減、消費電力削減、メンテナンス工数削減に優れた圧縮機の制御方法及び制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の方法は、複数台の圧縮機からの圧縮空気を合流させて消費先に供給する圧縮空気供給システムにおいて、電力周波数が制御可能なインバータ電源から周波数可変電力ラインを提供し、順次いずれか一つの圧縮機をインバータ制御対象に選び、このインバータ制御対象圧縮機を周波数可変電力ラインに切り換えて接続し、他の圧縮機は商用電源ラインに戻すようにしたものである。
合流された圧縮空気の圧力を検出し、その圧力が予め設定した目標圧力より高ければ上記インバータ電源の周波数を低下させ、上記検出した圧力が予め設定した目標圧力より低ければ上記インバータ電源の周波数を上昇させてもよい。
合流された圧縮空気の圧力を検出し、その圧力が予め設定したアンロード圧力を超えたら、商用電源ラインに接続されている圧縮機をアンロードし、上記検出した圧力が予め設定したロード圧力を下回ったら、商用電源ラインに接続されている圧縮機をロードしてもよい。
合流された圧縮空気の圧力を検出し、その圧力が予め設定した運転停止下限圧力を所定時間続けて下回らなかったら、商用電源ラインに接続されている圧縮機を運転停止してもよい。
圧縮機を切り換える前に、まず、商用電源ラインに接続されているインバータ制御対象圧縮機をロードし、次いで上記インバータ電源の周波数を商用周波数にした後、上記インバータ制御対象圧縮機を周波数可変電力ラインに接続し換えてもよい。
インバータ制御対象圧縮機を周波数可変電力ラインに切り換える前に、まず、当該圧縮機を大気開放して残圧を大気圧にしておき、大気から遮断した後、周波数可変電力ラインに切り換えてもよい。
消費先における圧縮空気の消費量が少ない時期にインバータ制御対象圧縮機を周波数可変電力ラインに切り換えて接続してもよい。
また、本発明の装置は、複数台の圧縮機からの圧縮空気を合流させて消費先に供給する圧縮空気供給システムにおいて、電力周波数が制御可能なインバータ電源と、このインバータ電源から提供される周波数可変電力ラインと、順次いずれか一つの圧縮機をインバータ制御対象に選ぶ制御部と、このインバータ制御対象圧縮機を周波数可変電力ラインに切り換えて接続し、他の圧縮機は商用電源ラインに戻すスイッチとを備えたものである。
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
(1)複数台の非インバータ機に対し独立なインバータ電源を1台用意すればよいので、装置コストが削減できる。
(2)インバータ制御される圧縮機では過剰に圧縮空気が生産されることがなく、また、商用周波数で駆動される圧縮機でもロード・アンロードあるいは停止が適切に制御されるので、消費電力が削減される。
(3)全ての圧縮機の稼働時間が平準化でき、メンテナンス工数が削減できる。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1に示されるように、本発明に係る圧縮空気供給システムに用いる圧縮機の制御装置1は、複数台の圧縮機2a,2bからの圧縮空気を合流させて消費先に供給する圧縮空気供給システムにおいて、電力周波数が制御可能なインバータ電源3と、このインバータ電源3から提供される周波数可変電力ライン4と、順次いずれか一つの圧縮機をインバータ制御対象に選ぶと共にそのインバータ制御対象圧縮機のインバータ制御及びインバータ制御対象外である他の圧縮機の稼働制御を行う制御部5と、このインバータ制御対象圧縮機を周波数可変電力ライン4に切り換えて接続し、他の圧縮機は商用電源ライン6に戻すスイッチ7とを備えたものである。図示例では圧縮機は2台であるが、2台以上何台でもよい。
圧縮機2a,2bはそれぞれメインモータを有し、このメインモータは提供される電力の周波数に応じて回転数が可変する。よって、圧縮機2a,2bは電力周波数に応じて生産する圧縮空気量を増減するようになっている。商用電源ライン6から商用周波数の電力を与えた場合は圧縮空気の生産能力は一定であるが、吸気弁の調整により圧縮空気を生産するか否かを制御することができる。圧縮空気を生産することをロードあるいは負荷運転、メインモータは回転しても圧縮空気を生産しないことをアンロードあるいは待機運転という。圧縮機2a,2bの最大能力はいずれも55KWとする。
スイッチ7は、周波数可変電力ライン4を圧縮機2aに接続したときには商用電源ライン6を圧縮機2bに接続し、周波数可変電力ライン4を圧縮機2bに接続したときには商用電源ライン6を圧縮機2aに接続するようになっている。
各圧縮機2a,2bからの出力配管は共通の空気配管8に接続され、その空気配管8は消費先である物品の製造ラインなどの空気消費設備9まで布設されている。空気配管8には、合流された圧縮空気の圧力を検出する圧力センサ10が設けられている。
ここでは、商用電源ライン6に導入する商用電源は、50Hz、200Vとする。
本発明の要点は、複数台の圧縮機に対し独立したインバータ電源3を1台使用して任意の1台の圧縮機を選択してインバータ制御するようにし、そのインバータ制御対象圧縮機の切り換え制御と、その圧縮機におけるインバータ制御と、商用電源で稼働される圧縮機を含めた稼働台数制御及びロード・アンロード制御を行うようにしたことにある。
この制御を行う制御部5は、圧力センサ10が検出する空気配管8のリアルタイムの圧力に対し、表1のようなパラメータを設定してある。すなわち、アンロード圧力P1は、インバータ制御対象外の圧縮機をアンロードする圧力である。目標圧力P2は、圧力フィードバックの制御目標とする圧力である。ロード圧力P3は、インバータ制御対象外の圧縮機をロードする圧力である。運転停止下限圧力P4は、一定時間この値以上が維持されたとき運転停止とする圧力である。表中の具体的数値は実施例で使用する。このパラメータに基づく制御部5の動作は後に詳しく説明する。
Figure 2006348819
また、制御部5は、各圧縮機の稼働時間を平準化するためにタイマを有し、このタイマが計測する時間に従ってインバータ制御対象圧縮機を選択していく。
図1の圧縮空気供給システムの圧縮空気生産量調整の動作を図2に従って説明する。この図には、圧縮機2aを1号機、圧縮機2bを2号機とし、1号機をインバータ制御し、2号機は商用電源で稼働させている状態が示されている。
まず、期間T1において、空気消費設備9での空気消費量が大であるものとする。1号機、2号機ともメインモータがON(稼働)されており、2号機は吸気弁の調整によりロード(負荷運転)になっている。この状態で、圧力センサ10が検出する圧力は目標圧力P2に安定している。
その後、期間T2において、空気消費設備9での空気消費量が小に転じたとする。このとき、圧力センサ10が検出する圧力が目標圧力P2よりも上昇するので、制御部5は、インバータ電源3の周波数(図示せず)を低下させる。インバータ電源3の周波数を低下したことで、もし圧力が目標圧力P2より下がれば、制御部5はインバータ電源3の周波数を上昇させることで、圧力を目標圧力P2に安定させるが、図2では圧力がさらに上昇した場合を示してある。
期間T3において、圧力センサ10が検出する圧力がアンロード圧力P1を超えたことにより、制御部5は、図示しない吸気弁の調整により2号機をアンロード(待機運転)する。その結果、圧力が低下していく。圧力が目標圧力P2より下がると、制御部5はインバータ電源3の周波数(図示せず)を上昇させることで、圧力を目標圧力P2に安定させる。実際には、空気消費設備9での空気消費量が変動するのに応じて、圧力は目標圧力P2の上下を推移することになる。もし、インバータ電源3の周波数を上昇させても、なおも圧力が低下してロード圧力P3を下回ったら、制御部5は2号機をロードすることになる。一方、圧力の低下が顕著に起こらず、検出される圧力が運転停止下限圧力P4を所定時間(以下、不感時間という)τの間、下回らなかったら、制御部5は、2号機を運転停止させる。不感時間τが経過する以前に検出される圧力が運転停止下限圧力P4を下回ったら計測した時間がキャンセルされ、再び圧力が運転停止下限圧力P4を上回ってから不感時間τの計測が開始される。
以上の動作に見られるように、本発明では、空気消費量の小さな変化に合わせてインバータ電源3の周波数を調節するので、インバータ制御される圧縮機では過剰に圧縮空気が生産されることがなく、消費電力が削減される。
また、本発明では、空気消費量の大きな変化に合わせて、商用周波数で駆動される圧縮機のロード・アンロードあるいは停止を制御するので、消費電力が削減される。その際、アンロードになった圧縮機を停止させるまでの不感時間τを設けてあり、圧力の推移によっては停止は回避されるので、この間に空気消費量が増加すればアンロードで待機中の状態からロードに転ずることができる。これにより、圧縮機が停止直後に起動されることがなくなり、圧縮機が保護される。なお、不感時間τの長さは空気消費設備9によって固有なものであり、制御装置1においては任意に設定できるようにしておくと良い。
空気消費設備9のすぐ近くに圧力センサ10を設置した場合など圧力センサ10の設置位置によっては空気配管8の全体の圧力には影響がないような突発的な圧力低下が見られる場合がある。その場合、検出される圧力が運転停止下限圧力をときどき下回って2号機を運転停止にすることができない。このような場合は、目標圧力を若干高めに設定して検出される圧力を高くするか、運転停止下限圧力をやや低めに設定して不感時間τが計測完了しやすくすることにより、2号機を運転停止に導くとよい。
次に、図1の圧縮空気供給システムの電力ライン切り換えの動作を図3に従って説明する。この図では、圧縮機2aを1号機、圧縮機2bを2号機とし、1号機をインバータ制御から商用電源稼働へ戻し、2号機は商用電源稼働からインバータ制御へ切り換える前後の状態を示してある。説明を簡単にするため空気消費設備9での空気消費量は一定であるものとする。
まず、期間U1において、1号機が周波数25Hzで運転されているものとする。1号機はインバータ制御で運転されているので、当然、ロード(負荷運転)の状態であり、第一残圧調整弁11は閉じられ、第二残圧調整弁12は開かれている。なお、残圧調整については後に詳しく説明する。2号機は最初は停止状態である。
しかし、期間U1中に2号機が次のインバータ制御対象圧縮機に選ばれたとする。制御部5は、ただちに2号機のメインモータに商用電力を供給すると共に、図示しない吸気弁の調整により2号機をロードにする。この結果、圧力センサ10が検出する圧力が上昇し、生産過剰の状態となるが、これは電力ライン切り換えシーケンス中の一時的なものである。2号機は商用電源稼働なのでインバータ電源3には未接続であるが、図中では周波数をOFFの値とすることでの状態を表現してある。2号機では、第一残圧調整弁11は閉じられ、第二残圧調整弁12は開かれている。
次に、期間U2において、制御部5は、1号機の周波数を商用周波数50Hzまで変化させる。次の期間U3において、制御部5は、1号機の周波数を商用周波数50Hzに維持した状態で2号機の第二残圧調整弁12を閉じ、続いて第一残圧調整弁11を開ける。
このように、期間U3が終わる直前に、制御部5は、2号機の第二残圧調整弁12を開くと同時に第一残圧調整弁11を閉じる。期間U3が終わる瞬間、制御部5は、1号機をインバータ制御から商用電源稼働のロードに戻す。これに少し遅れて期間U4に、制御部5は、2号機をインバータ制御に切り換える。切り換え当初はインバータ電源の周波数は商用周波数50Hzである。この切り換えに伴い、圧力が落ち込むが、事前に圧力が上昇させてあるので、空気消費設備9に悪影響のあるような落ち込みにはならない。その後は図2で説明したような圧縮空気生産量調整を継続するとよい。この結果、圧力センサ10が検出する圧力は目標圧力に安定する。そして、2号機が周波数25Hzで運転されている状態となる。
以上の動作に見られるように、本発明では、圧縮機を切り換える前に、次のインバータ制御対象圧縮機に選ばれた圧縮機(図3の例では2号機)をロードすること、及び現在のインバータ制御機(図3の例では1号機)を商用周波数と同じ周波数まで上げることで、圧力を一時的に上昇させて切り換え時に生じる圧力低下分を担保することができる。また、1号機におけるインバータ制御から商用電源稼働への切り換え、及び2号機における商用電源稼働からインバータ制御への切り換えがいずれも商用周波数で行われるので、圧縮機の運転周波数が急激に飛ぶことがない。
さらに、本発明では、圧縮機を切り換えるに際して残圧調整を行っている。すなわち図4に示されるように、圧縮機2(圧縮機2aが1号機、圧縮機2bが2号機)は、モータMとそのモータMの力を利用してプロペラにより圧縮空気を作り出す空気圧縮部42を有し、空気圧縮部42からは2つの配管43,44が出ている。配管43には第一残圧調整弁11と第二残圧調整弁12が設けられている。第一残圧調整弁11は大気に繋がっている。第二残圧調整弁12は圧縮機別分岐配管45に繋がっている。一方、配管44には第三残圧調整弁13が設けられている。第三残圧調整弁13は圧縮機別分岐配管45に繋がっている。1号機及び2号機からの圧縮機別分岐配管45は、共に空気配管8へ繋がっている。空気配管8には圧力センサ10が設けられている。
第一残圧調整弁11は、これを開くことで空気圧縮部42を大気に対し開放状態とすることができる。つまり、圧縮機2内に残存した圧縮空気を大気中に逃がし、圧縮機2内を大気圧にする機能がある。
もし、切り換え対象の圧縮機2内の残圧があると、モータMに高負荷がかかる。すると、モータMの始動トルクが大きくなる。このためインバータ電源3に過電流のエラーが発生する。そこで図4のように、配管43,44と第一残圧調整弁11、第二残圧調整弁12、第三残圧調整弁13を設けてある。
図3を用いて残圧調整を説明する。残圧調整の目的は、インバータ電源により稼働中の1号機を停止し、スムーズに2号機をインバータ電源により稼働させることにある。
図3の2号機の周波数の波形に示されるように、2号機を停止状態(OFF)から25Hz、50Hzの稼働状態に移行させるときに、インバータ電源3に内蔵された制御回路は、2号機の空気圧縮部42内に残圧空気が残っていると過負荷と判断する。この制御回路は、モータMが起動すると、インバータの出力電流を検知し、インバータの出力電流が(1)定格出力電流の200%を0.5sec継続した場合、または(2)定格出力電流の150%を60sec継続した場合、モータMが過負荷であると判断し、エラーを出して停止してしまうという問題がある。
そこで、本発明では、まず、時期U2において1号機の周波数を上げて圧力を高くしていく。その後、時期U3において1号機の周波数を安定させる。時期U3の終わり頃に、2号機の第二残圧調整弁12を閉じる。それから、2号機の第一残圧調整弁11を開く。その後、2号機の第一残圧調整弁11を閉じると同時に第二残圧調整弁12を開ける。
2号機の第一残圧調整弁11を開くのは、第一残圧調整弁11が大気に繋がっているので、第一残圧調整弁11を開くことで2号機の空気圧縮部42を大気開放状態とし、残存している圧縮空気を外に吐き出し、2号機の空気圧縮部42内を大気圧にするためである。
初めに2号機の第二残圧調整弁12を閉じるのは、第二残圧調整弁12が開いていると、第一残圧調整弁11を開いたときに、空気配管8からの圧縮空気が逆流して配管43に戻ることになり、2号機の空気圧縮部42内を大気圧にできないからである。
なお、圧縮機2の内部に備え付けられている第三残圧調整弁13は、圧縮機2の稼働時に開き、停止時に閉じるようになっている。従って、空気配管8からの圧縮空気が第三残圧調整弁13を通って空気圧縮部42に戻ることはない。
時期U3の終わりに2号機の第一残圧調整弁11を開いたことにより、その第一残圧調整弁11を閉じた後も2号機の空気圧縮部42内は大気圧になっており、時期U4にて2号機のモータMをインバータ電源で稼働させるとき、そのモータMが過負荷のエラーを出して停止してしまうことがない。1号機はU4において負荷運転を続ける。
ところで、本発明は、本発明を具備するよう予め設計して構築する新規な圧縮空気供給システムに限らず、既設の圧縮空気供給システムにも簡単にかつ低コストで導入することができる。なぜなら、本発明では圧縮機とは独立にインバータ電源を1台用意すればよいからである。特許文献1に開示された技術では、複数台の圧縮機のうち1つの圧縮機をインバータ制御すればよいとはいっても、本発明のようにスイッチで切り換えるという発想はなく、インバータ電源を搭載した圧縮機を1台は使用することになる。従って、全機が非インバータ機である既設の圧縮空気供給システムを改造するような場合、インバータ電源を搭載した圧縮機を新たに導入しなければならない。その点、本発明はインバータ電源のみを追加すれば実施できるので装置コストが削減できる。
また、特許文献1に開示された技術では、インバータ機と非インバータ機の稼働時間がアンバランスになるのは明白であり、メンテナンス工数が増えることは避けられない。その点、本発明では、周波数可変電力ラインに接続する圧縮機を順次切り換えていくことができるので、全圧縮機について稼働時間の平準化を目論むことが可能になる。以下に、その平準化の手順を説明する。
あらかじめ、タイマ機能を有するプログラマブルコントローラで電力ライン切り換えの切り換え周期および切り換え時刻を設定する。その際、切り換え周期は、1日、1週間、1ヶ月というように、短期的な周期から長期的な周期まで任意に設定できるようにしておくとよい。また、切り換え周期および切り換え時刻は、空気消費設備9の稼働予定を考慮して設定するのがよい。また、本発明により圧縮空気の生産を途切らせずに連続的に稼働機の切り換えが可能であるが、圧縮機の稼働切り換えをできるだけスムーズに行いたい場合には空気の消費量が少ないタイミングで実施したほうがよい。そこで、例えば、ある空気消費設備9における稼働単位が1週間単位であり、その空気消費設備9が非常に多くの空気を消費する場合、毎週月曜日朝に空気の消費量が減少するものとする。このような空気消費設備9を有する場合、圧縮機の切り換え周期は稼働単位と同じ1週間とし、切り換え時刻は月曜日朝9:00とすることでスムーズな稼働切り換えが可能である。これにより、各圧縮機について稼働時間の平準化が可能となる。
図1の圧縮空気供給システムにおいて、パラメータを表1の値に設定して試験運転を行った。
表2に、本発明を圧縮空気供給システムに導入する前後の消費電力とその差を示す。本発明以外の条件を同じくするために、導入前年と導入年の同月の消費電力が示されている。表2に示されるように、導入前の消費電力が40435KWhであったのに対し、導入後は消費電力が30652KWhにまで押さえられている。削減電力量は9783KWhということになる。
Figure 2006348819
表3に、同月における1号機と2号機の稼働時間を示す。表3に示されるように、1号機の稼働時間が1200時間であるのに対し、2号機の稼働時間は1222時間である。両者はほとんど等しいと見なせる。これより、圧縮機の稼働時間の平準化が達成されていることがわかり、メンテナンス工数削減が期待できる。
Figure 2006348819
本発明の一実施形態を示す圧縮空気供給システムの概略構成図である。 図1の圧縮空気供給システムにおける圧縮空気生産量調整に関するタイミング図である。 図1の圧縮空気供給システムにおける電力ライン切り換えに関するタイミング図である。 図1の圧縮空気供給システムの配管系の詳細図である。
符号の説明
1 制御装置
2a,2b 圧縮機
3 インバータ電源
4 周波数可変電力ライン
5 制御部
6 商用電源ライン
7 スイッチ
8 空気配管
9 空気消費設備
10 圧力センサ10

Claims (8)

  1. 複数台の圧縮機からの圧縮空気を合流させて消費先に供給する圧縮空気供給システムにおいて、電力周波数が制御可能なインバータ電源から周波数可変電力ラインを提供し、順次いずれか一つの圧縮機をインバータ制御対象に選び、このインバータ制御対象圧縮機を周波数可変電力ラインに切り換えて接続し、他の圧縮機は商用電源ラインに戻すようにしたことを特徴とする圧縮機の制御方法。
  2. 合流された圧縮空気の圧力を検出し、その圧力が予め設定した目標圧力より高ければ上記インバータ電源の周波数を低下させ、上記検出した圧力が予め設定した目標圧力より低ければ上記インバータ電源の周波数を上昇させることを特徴とする請求項1記載の圧縮機の制御方法。
  3. 合流された圧縮空気の圧力を検出し、その圧力が予め設定したアンロード圧力を超えたら、商用電源ラインに接続されている圧縮機をアンロードし、上記検出した圧力が予め設定したロード圧力を下回ったら、商用電源ラインに接続されている圧縮機をロードすることを特徴とする請求項1又は2記載の圧縮機の制御方法。
  4. 合流された圧縮空気の圧力を検出し、その圧力が予め設定した運転停止下限圧力を所定時間続けて下回らなかったら、商用電源ラインに接続されている圧縮機を運転停止することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の圧縮機の制御方法。
  5. 圧縮機を切り換える前に、まず、商用電源ラインに接続されているインバータ制御対象圧縮機をロードし、次いで上記インバータ電源の周波数を商用周波数にした後、上記インバータ制御対象圧縮機を周波数可変電力ラインに接続し換えることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の圧縮機の制御方法。
  6. インバータ制御対象圧縮機を周波数可変電力ラインに切り換える前に、まず、当該圧縮機を大気開放して残圧を大気圧にしておき、大気から遮断した後、周波数可変電力ラインに切り換えることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の圧縮機の制御方法。
  7. 消費先における圧縮空気の消費量が少ない時期にインバータ制御対象圧縮機を周波数可変電力ラインに切り換えて接続することを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の圧縮機の制御方法。
  8. 複数台の圧縮機からの圧縮空気を合流させて消費先に供給する圧縮空気供給システムにおいて、電力周波数が制御可能なインバータ電源と、このインバータ電源から提供される周波数可変電力ラインと、順次いずれか一つの圧縮機をインバータ制御対象に選ぶ制御部と、このインバータ制御対象圧縮機を周波数可変電力ラインに切り換えて接続し、他の圧縮機は商用電源ラインに戻すスイッチとを備えたことを特徴とする圧縮機の制御装置。
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