JP2006346342A - 自動車用ヘッドレストの抜け止め機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ヘッドレストを支持するヘッドレストステーが、ヘッドレストブッシュに上下調整可能に挿入されて支持されており、ヘッドレストステーの下方に抜け止め機構が設けられる。抜け止め機構は、ヘッドレストステーの下方に設けられたスリットから出入する回転ストッパが、姿勢保持手段でスリットから外出するように保持されている。
【選択図】 図1
Description
自動車用ヘッドレストは、衝突(追突も含む)事故時の際に、シートに着座している乗員の頭がその衝撃によって後方へ傾きすぎるのを防止するが、その時ヘッドレストには乗員の頭の衝撃力が荷重となってヘッドレストに押し下げようとする力が作用する。従って、自動車用ヘッドレストの高さ調整機構は、上方への移動はヘッドレストに引き抜く力を作用させると可能となり、任意の高さに停止でき、下方への移動はロックされており、ロックを解除しなければ移動できないように構成されているのが通常である(例えば、特許文献1参照)。
そこで、このような課題を解決し、米国規格FMVSS 202にも対応するものとして、ヘッドレストの抜け止め機構を備えたヘッドレストが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
また、従来のヘッドレストは、ヘッドレストブッシュやヘッドレストステーに、特別なヘッドレスト抜け止め機構を設ける必要があり、組立性も悪いという課題もある。
さらに、シートを倒した状態で事故の場合は、ヘッドレストが勢いよく飛び出そうとする力が作用するが、その場合でも抜け止めが確実に行なわれることが必要となるが、例えば、前記従来例では、このような場合にヘッドレストの抜けるスピードが速いことにより、ロック部材が係合用凹部に係合する前に係合凹部を通過してしまい、抜け止めが作用せず、ヘッドレストが抜けてしまう課題もある。
この発明は、このような課題に鑑み提案されたものであり、その目的は、取付けも簡単であって、安易に引き抜いたり故意に引き抜くことが防止でき、しかも必要時には特別な操作において引き抜きが可能となる自動車用ヘッドレストの抜け止め機構の提供にある。
前記姿勢保持手段は、ヘッドレストステーの回転ストッパ位置の内部に設けられる、回転ストッパを常にヘッドレストステーのスリットより外出させるように付勢する弾性部材、および回転ストッパの重量差により常にスリットより外出する位置に復帰するように枢着され、通常は回転ストッパ自身でスリットより外出する位置を保持する構成を挙げることができる。
姿勢保持手段が、回転ストッパの重量差により常にスリットより外出する位置に復帰し、通常は回転ストッパ自身でスリットより外出する位置を保持する構成では、回動は自由であるので、ヘッドレストステーをヘッドレストブッシュに挿通するときは、回転ストッパを手動で回転させヘッドレストステー内に位置させて挿通でき、挿通してこのヘッドレストステーの回転ストッパの位置がヘッドレストブッシュの下端より抜け出ると、回転ストッパは重量差により自身で復帰しスリットより外出する。
合成樹脂部材、ゴム部材は、ヘッドレストステー内に充填することによって設けることができ、合成樹脂部材として、弾性力およびヘッドレストステーの易装着性を考慮するとポリウレタンの発泡体が好ましい。
(1)ヘッドレストは、抜け止め機構において抜け止めされるため、ヘッドレストが常に確保され、衝突時等において乗員の安全が確保される。
(2)抜け止め機構は、シートバック内に位置するため、ヘッドレストを安易に、あるいは故意に引き抜くことを防止でき、これにより乗員の安全が確保できる。しかし、清掃、メンテナンス等によりシートからヘッドレストを抜く必要が生じた時は、シートバックを開放することで、回転ストッパの係止を解除することができ、ヘッドレストを引き抜くことができる。
(3)ヘッドレストステーをヘッドレストに挿通(挿入)するだけで抜け止め効果が得られ、ヘッドレストの装着操作が容易である。
(4)抜け止め機構の構造が簡単であり、また、従来から使用するヘッドレストステーに容易に設けることができる。従って、従来から使用するヘッドレストステーが使用可能となり、安価に提供できる。
従って、ヘッドレストステー内の回転ストッパは、回動することによってスリットから出入可能であり、この回転ストッパは姿勢保持手段としての弾性部材で常にスリットより外出するように付勢されているので、ヘッドレストステーをヘッドレストブッシュに挿通(挿入)するときは、回転ストッパを弾性部材の付勢力(弾性力)に抗してヘッドレストステー内に位置させて挿通でき、挿通してこのヘッドレストステーの回転ストッパの位置がヘッドレストブッシュの下端より抜け出ると、回転ストッパは弾性部材の付勢力(弾性力)によりスリットより外出するので、ヘッドレストを引き抜こうとしても、ヘッドレストステーの該回転ストッパがヘッドレストブッシュの下端に係止して抜け止めされるため、ヘッドレストを引き抜くことができない。
本例では高さ調整機構7が設けられているヘッドレストブッシュ6aに挿入されているヘッドレストステー3aの下方に抜け止め機構11設けられているが、これは限定されるものではなく、例えば、ヘッドレストブッシュ6bに挿入されているヘッドレストステー3bの下方に設けてもよい。いずれにしても抜け止め機構11が設けられるヘッドレストステー3aまたは3bは、ヘッドレストブッシュ6a、6bに挿入したとき、ヘッドレストブッシュ6a、6bを貫通し下方がヘッドレストブッシュ6a、6bより突出する長さとなっており、抜け止め機構11はこの突出した部分に設けられる。しかも、高さ調整機構7により高さの調整できる範囲の長さをとった下方となる。即ち、高さ調整機構7でヘッドレスト2の高さは自由に調整は可能であるが、その調整範囲を越えて引き抜こうとすると抜け止め機構11が作用するようにするためである。
即ち、高さ調整機構7は、図3に示すようにヘッドレストブッシュ6aにロック部材としてのロックプレート8がヘッドレストステー3aと直交する方向に進退自在に取り付けられ、ヘッドレストステー3aは、このロックプレート8を貫通してヘッドレストブッシュ6aに挿入されている。このヘッドレストステー3aがロックプレート8を貫通している部分は、ヘッドレストステー3aとロックプレート8との間にロックプレート8が移動(進退)できる間隔を有しており、ロックプレート8の一部8aが、ばね9の弾発力により貫通したヘッドレストステー3aに押圧当接されている。ロックプレート8およびばね9はケース10に収納され、ロックプレート8の操作部8bだけが外出しており、この操作部8bを押すことによってロック解除ができるようになっている。ヘッドレストステー3aには、複数の高さ調整用ノッチ4が所定間隔で設けられている。高さ調整用ノッチ4は、ヘッドレストステー3aの中心に向かう水平面4aと、この水平面4aの最深部から下方に徐々に拡径する傾斜面4bとから形成されている。
この抜け止め機構11は、ヘッドレストステー3aの下端側にスリット5が設けられ、ヘッドレストステー3a内の該スリット5位置に回転ストッパ12が回動することによってスリット5より出入(出没)可能に枢着13されており、該回転ストッパ12が位置するヘッドレストステー3aの内部には、姿勢保持手段として、該回転ストッパ12を常にスリット5より外出させるように付勢する弾性部材14が設けられている。
このヘッドレストステー3aの下方には、下端より一定長のスリット5、5が縦方向(軸方向)に設けられている。本例では、スリット5、5が対向(円周方向に180°間隔)して設けられている。このスリット5、5が設けられているヘッドレストステー3aの内部には、回転ストッパ12が枢軸13により回転自在に枢着され、回動することによってスリット5、5よりヘッドレストステー3aの外方に外出するようになっている。本例では、回転ストッパ12としてストッパプレートを示している。このストッパプレート12は、ヘッドレストステー3aの外径長さより長く形成され、ストッパプレート12が回動すると両端がスリット5、5から突出する構成となっている。
弾性部材14は、ヘッドレストステー3aをヘッドレストブッシュ6aに挿入(挿通)させるときは、回転ストッパ12を弾性力(付勢力)に抗して許容しヘッドレストステー3a内に位置させ挿通することができ、挿通してヘッドレストステー3aの回転ストッパ12の位置がヘッドレストブッシュ6aの下端より抜け出ると、回転ストッパ12を弾性力(付勢力)でスリット5より外出させるものであるので、その性能を備えるものであれば、特に制限はないが、構造が簡単で製造が容易であり、組み付け性もよく、安価に提供できる等の点を考慮すると、樹脂弾性部材およびゴム弾性部材が好ましい。
2 ヘッドレスト
3a、3b ヘッドレストステー
4 高さ調整用ノッチ
5 スリット
6a、6b ヘッドレストブッシュ
7 高さ調整機構
8 ロックプレート
9 ばね
10 ケース
11 抜け止め機構
12 回転ストッパ(ストッパプレート)
13 枢軸
14 弾性部材
Claims (4)
- ヘッドレストを支持するヘッドレストステーが、ヘッドレストブッシュに上下調整可能に挿入されて支持されてなる自動車用ヘッドレストの抜け止め機構であって、ヘッドレストステーの下方にはスリットが設けられ、ヘッドレストステー内の該スリット位置に、回転ストッパが回動することによってスリットより出入可能に枢着されており、該回転ストッパは、ヘッドレストステーのスリットより外出する姿勢保持手段を備え、通常はスリットより外出した姿勢を保持して出入可能となっていることを特徴とする自動車用ヘッドレストの抜け止め機構。
- 前記姿勢保持手段は、ヘッドレストステーの回転ストッパ位置の内部に設けられる、回転ストッパを常にヘッドレストステーのスリットより外出させるように付勢する弾性部材であることを特徴とする請求項1記載の自動車用ヘッドレストの抜け止め機構。
- 前記姿勢保持手段は、回転ストッパの重量差により常にスリットより外出する位置に復帰し、通常は回転ストッパ自身でスリットより外出する位置を保持する構成であることを特徴とする請求項1記載の自動車用ヘッドレストの抜け止め機構
- 前記弾性部材は、合成樹脂部材、ゴム部材またはばねである請求項2記載の自動車用ヘッドレストの抜け止め機構。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
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Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9403457B2 (en) | 2013-10-07 | 2016-08-02 | Nhk Spring Co., Ltd. | Headrest, vehicle seat |
Citations (2)
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JPS575052U (ja) * | 1980-06-12 | 1982-01-11 | ||
JPH03102332U (ja) * | 1990-02-09 | 1991-10-24 |
-
2005
- 2005-06-20 JP JP2005179510A patent/JP2006346342A/ja active Pending
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