JP2006346223A - 腰椎部支持ユニットおよび椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】着座者の重量による圧力を適切に分散させることができ、姿勢の矯正効果に優れる技術を提供する。
【解決手段】凸型湾曲面104を備える腰椎部支持ユニット102であって、凸型湾曲面104は、硬質材料からなり、凸型湾曲面104は、支持する腰椎部の背骨方向に対して凸型に湾曲する腰椎部支持ユニットが提供される。この腰椎部支持ユニットは、椅子100の腰椎部に当接する箇所に設けられる。この硬質材料は、例えば木質材料を用いることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、腰椎部支持ユニットおよび椅子に関するものである。
従来の椅子としては、例えば特許文献1に記載されたものがある。同文献に記載された椅子を図10に示す。この椅子1は、座面2の前部を水平面5とし、後部を下方への傾斜面6としたこと、背もたれ面3を三段階に後方へ傾斜するものとし、下部の傾斜面7は座る人の骨盤までの腰と当接し、中間部の傾斜面8は肩までの背中と当接し、上部の傾斜面9は首から後頭部と当接し、かつ各傾斜面6の角度は下部より上部が大きく、上部より中間部が大きいものとしたことを特徴とする。同文献によれば、この椅子1は、状態を充分に支え、腰に負担を与えない椅子である旨記載されている。
また、従来の椅子としては、例えば特許文献2に記載されたものがある。同文献に記載された椅子を図11に示す。同文献には、この椅子によれば、椅子背もたれ中央部に凸形状を縦状に配置した表面層1を設けて、着座する人の腰椎を本来の生理的な形状に保持することによって腰椎に負担が掛からない自然で楽な坐位姿勢を取ることが出来、腰痛の緩和が図れる旨記載されている。また、同文献には、この椅子によれば、スポンジ層2と固定用バンド3の設定によって既製の椅子背もたれへの装着、脱着を自在にし既製の椅子の使用者に普及させ易く、使用者は腰痛の緩和、苦痛からの開放を享受することが出来る旨記載されている。また、同文献には、この椅子によれば、腰痛の有無に合わせて装着、脱着を使い分けて自在に椅子を使用することが可能である旨記載されている。
特開2000−253946号公報 特開2003−79477号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の従来技術は、腰、背中、頭を支持する構造の面でさらなる改善の余地を有していた。特に、この従来技術においては、背もたれ面3を三段階に異なった傾斜面とすることで、着座者の腰、背中、頭の重量を各傾斜面で個別に受けて支承するため、本来弓なりに湾曲した形状となることが自然な腰椎を屈曲した複数の平面により支承することになる。その結果、腰、背中、頭の重量による圧力が一部の領域に集中しやすく、圧力が集中する箇所で疲労が蓄積しやすかった。
また、上記特許文献2記載の従来技術は、姿勢の矯正の面でさらなる改善の余地を有していた。特に、この従来技術においては、ウレタン材など適宜素材を使用して凸形状を形成する表面層と既製の椅子背もたれの種々の形状への追随を可能にするスポンジ層の二層構造から成り、更に固定用バンドを設定して構造物を形成するため、ウレタン材などからなる凸形状部位が位置ずれしたり、変形したりしやすく、着座者の姿勢が疲労の蓄積しやすい無理な姿勢になる場合があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、着座者の重量による圧力を適切に分散させることができ、姿勢の矯正効果に優れる技術を提供する。
本発明によれば、凸型湾曲面を備える腰椎部支持ユニットであって、この凸型湾曲面は、硬質材料からなり、この凸型湾曲面は、支持する腰椎部の背骨方向に対して凸型に湾曲する腰椎部支持ユニットが提供される。
この構成によれば、凸型湾曲面は、支持する腰椎部の背骨方向に対して凸型に湾曲するため、着座者の腰椎部の重量による圧力を凸型湾曲面において適切に分散させることができる。また、凸型湾曲面は、硬質材料であるため、位置ずれしたり、変形したりすることを抑制することができ、着座者の姿勢を疲労が蓄積しにくい姿勢に長時間維持することができる。そのため、この構成に寄れば、着座者の重量による圧力を適切に分散させることができ、姿勢の矯正効果に優れる腰椎部支持ユニットが得られる。
また、本発明によれば、上記の腰椎部支持ユニットと、支持する腰椎部の背骨方向に対して、この腰椎部支持ユニットよりも上部に設けられている背部支持ユニットと、を備え、この背部支持ユニットの背もたれ面は、硬質材料からなる椅子が提供される。
この構成によれば、腰椎部支持ユニットの凸型湾曲面は、支持する腰椎部の背骨方向に対して凸型に湾曲するため、着座者の腰椎部の重量による圧力を凸型湾曲面において適切に分散させることができる。また、腰椎部支持ユニットの凸型湾曲面は、硬質材料であるため、位置ずれしたり、変形したりすることを抑制することができ、着座者の姿勢のうち腰椎部を疲労が蓄積しにくい姿勢に長時間維持することができる。
さらに、腰椎部支持ユニットの上部に背部支持ユニットが設けられているため、着座者の背部の重量による圧力も適切に背部支持ユニットの背もたれ面に分散することができる。また、背部支持ユニットの背もたれ面は、硬質材料であるため、位置ずれしたり、変形したりすることを抑制することができ、着座者の姿勢のうち背部を疲労が蓄積しにくい姿勢に長時間維持することができる。
そのため、この構成によれば、着座者の重量による圧力を適切に分散させることができ、姿勢の矯正効果に優れる椅子が得られる。
また、本発明によれば、上記の椅子において、臀部支持ユニットをさらに備え、この臀部支持ユニットの座面は、硬質材料からなり、この臀部支持ユニットの座面は、凸型屈曲面を有し、この凸型屈曲面は、支持する臀部の大腿骨方向に対して凸型に屈曲する椅子が提供される。
この構成によれば、腰椎部支持ユニットの凸型湾曲面は、支持する腰椎部の背骨方向に対して凸型に湾曲するため、着座者の腰椎部の重量による圧力を凸型湾曲面において適切に分散させることができる。また、腰椎部支持ユニットの凸型湾曲面は、硬質材料であるため、位置ずれしたり、変形したりすることを抑制することができ、着座者の姿勢のうち腰椎部を疲労が蓄積しにくい姿勢に長時間維持することができる。
さらに、腰椎部支持ユニットの上部に背部支持ユニットが設けられているため、着座者の背部の重量による圧力も適切に背部支持ユニットの背もたれ面に分散することができる。また、背部支持ユニットの背もたれ面は、硬質材料であるため、位置ずれしたり、変形したりすることを抑制することができ、着座者の姿勢のうち背部を疲労が蓄積しにくい姿勢に長時間維持することができる。
そして、さらに臀部支持ユニットが設けられており、臀部支持ユニットの座面は凸型屈曲面を有するため、着座者の臀部の重量による圧力も適切に臀部支持ユニットの座面に分散することができる。また、臀部支持ユニットの座面は、硬質材料であるため、位置ずれしたり、変形したりすることを抑制することができ、着座者の姿勢のうち臀部を疲労が蓄積しにくい姿勢に長時間維持することができる。
そのため、この構成に寄れば、着座者の重量による圧力を適切に分散させることができ、姿勢の矯正効果に優れる椅子が得られる。
また、本発明によれば、上記の椅子において、背骨方向に対して、背部支持ユニットよりも上部に頭部支持ユニットをさらに備え、この頭部支持ユニットの頭部接触面は、硬質材料からなり、この頭部支持ユニットのこの頭部接触面は、この背部支持ユニットのこの背もたれ面よりも前方に設けられている椅子が提供される。
この構成によれば、腰椎部支持ユニットの凸型湾曲面は、支持する腰椎部の背骨方向に対して凸型に湾曲するため、着座者の腰椎部の重量による圧力を凸型湾曲面において適切に分散させることができる。また、腰椎部支持ユニットの凸型湾曲面は、硬質材料であるため、位置ずれしたり、変形したりすることを抑制することができ、着座者の姿勢のうち腰椎部を疲労が蓄積しにくい姿勢に長時間維持することができる。
さらに、腰椎部支持ユニットの上部に背部支持ユニットが設けられているため、着座者の背部の重量による圧力も適切に背部支持ユニットの背もたれ面に分散することができる。また、背部支持ユニットの背もたれ面は、硬質材料であるため、位置ずれしたり、変形したりすることを抑制することができ、着座者の姿勢のうち背部を疲労が蓄積しにくい姿勢に長時間維持することができる。
そして、さらに背部支持ユニットの上部に頭部支持ユニットが設けられており、頭部支持ユニットの頭部接触面は背部支持ユニットの背もたれ面よりも前方に設けられているため、着座者の頭部の重量による圧力も適切に頭部支持ユニットの頭部接触面に分散することができる。また、頭部支持ユニットの頭部接触面は、硬質材料であるため、位置ずれしたり、変形したりすることを抑制することができ、着座者の姿勢のうち頭部を疲労が蓄積しにくい姿勢に長時間維持することができる。
そのため、この構成に寄れば、着座者の重量による圧力を適切に分散させることができ、姿勢の矯正効果に優れる椅子が得られる。
本発明によれば、特定の構成からなる腰椎部支持ユニットにより、着座者の重量による圧力を適切に分散させることができ、優れた姿勢の矯正効果を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、腰椎部支持ユニットを備える椅子の構成を説明するための断面図である。図2は、腰椎部支持ユニットを備える椅子の構成を説明するための前面図である。なお、これらの図には、理解の手助けのためにmm単位の寸法が記載されているが、この寸法は目安となる寸法にすぎず、この寸法に限定する意図ではない。
椅子100は、複数人が腰掛け可能なベンチタイプの椅子である。なお、椅子100は、ベンチタイプに限定されず、1人用の椅子であってもよい。椅子100は、腰椎部支持ユニット102を備える。この腰椎部支持ユニット102は、凸型湾曲面104を備える。この凸型湾曲面104は、木質材料(硬質材料)からなり、支持する腰椎部の背骨方向(上下方向)に対して凸型に湾曲する。
従来の椅子では、背骨が曲がって姿勢が悪くなり、腰部に負担がかかりやすかったが、このように、本実施形態のように凸型湾曲面104を備えることにより、背骨の腰椎部を自然な形に矯正することができ、負担を軽減して心地よさを感じさせることができる。また、凸型湾曲面104が硬質材料から形成されているため、長時間圧力がかかっても変形しにくく、姿勢を正しく維持する効果がある。
椅子100は、支持する腰椎部の背骨方向(上下方向)に対して、上記の腰椎部支持ユニット102よりも上部に設けられている背部支持ユニットを備える。この背部支持ユニットの背もたれ面106は、木質材料(硬質材料)からなり、背骨方向に対して略平面状である。また、この背もたれ面106は、床面122を基準として、支持する背部の背面方向(後方)に傾斜している。
従来の椅子では、背骨が曲がって姿勢が悪くなり、背中部にも負担がかかりやすかったが、このように、本実施形態のように腰椎部支持ユニット102よりも上部に背もたれ面106を備えることにより、背骨の背中部を自然な形に矯正することができ、負担を軽減して心地よさを感じさせることができる。また、背もたれ面106が硬質材料から形成されているため、長時間圧力がかかっても変形しにくく、姿勢を正しく維持する効果がある。
腰椎部支持ユニット102は、椅子100への取付部(不図示)をさらに備える。この取付部により、腰椎部支持ユニット102は、背もたれ面106の下部に設けられている取付面116上に取り付けられている。この取付部(不図示)は、釘やビスなどにより取り付けられる構造であってもよいし、釘やビスなどを用いず雄部と雌部とが嵌合して取り付けられる構造であってもよい。
このように、取付部により脱着可能な構造になっているため、腰椎部支持ユニット102は、自動車の運転席などにも好適に取付可能であり、長時間の運転の際の疲労感を軽減し、交通事故の抑制や腰痛の軽減にも有益である。
椅子100は、臀部支持ユニットをさらに備える。この臀部支持ユニットの座面は、木質材料(硬質材料)からなり、凸型屈曲面を有する。この凸型屈曲面は、支持する臀部の大腿骨方向(前後方向)に対して凸型に屈曲している。また、この凸型屈曲面の大腿骨方向(前後方向)の前部110は、床面122に対して略平行である。一方、この凸型屈曲面の大腿骨方向(前後方向)の後部112は、床面122を基準として、後方(背面方向)に向かって下降する(床面122に近づく)傾斜面である。
従来の椅子では、臀部がきちんと適切な位置に配置されず姿勢が悪くなり、臀部にも負担がかかりやすかったが、このように、本実施形態のように凸型屈曲面の後部112は、後方に向かって下降する傾斜面であることにより、臀部を適切な位置に配置することができ、負担を軽減して心地よさを感じさせることができる。また、座面が硬質材料から形成されているため、長時間圧力がかかっても変形しにくく、姿勢を正しく維持する効果がある。
また、凸型屈曲面の大腿骨方向(前後方向)の後部112は、背もたれ面106(腰椎部支持ユニットよりも下の領域114)と略直交するように設けられている。さらに、凸型屈曲面の大腿骨方向(前後方向)の後部112には、臀部に当接する凹部(不図示)がさらに設けられている。
椅子100は、背骨方向(上下方向)に対して、背部支持ユニットよりも上部に頭部支持ユニットをさらに備える。この頭部支持ユニットの頭部接触面108は、木質材料(硬質材料)からなり、頭部支持ユニットの頭部接触面108は、背部支持ユニットの背もたれ面106を基準として斜め前方(背もたれ面に略直交する方向)にせりだして設けられている。また、頭部支持ユニットの頭部接触面108は、支持する頭部に当接する凹部(不図示)を有する。
従来の椅子では、頭部宙ぶらりんとなり首部のみによって支えられるため、首部が曲がって姿勢が悪くなり、頭部および首部にも負担がかかりやすかったが、このように、本実施形態のように背もたれ面106よりも上部に頭部接触面108を備えることにより、頭部および首部を自然な形に矯正することができ、負担を軽減して心地よさを感じさせることができる。また、頭部接触面108が硬質材料から形成されているため、長時間圧力がかかっても変形しにくく、姿勢を正しく維持する効果がある。
上述の各部位の構成により、椅子100は、全体としては、座面の前部110の略水平面に対する座面の後部112の下方への傾斜角を約10度、背もたれ面106の垂直面に対する下部後方への傾斜角を約5度、腰椎支持ユニット102の中間部後方への傾斜角を約15度、上部後方への傾斜角を約10度に調整した構成となっている。
椅子100は、頭部支持ユニットの頭部接触面108、背部支持ユニットの背もたれ面106、腰椎部支持ユニットの取付面116および腰椎部支持ユニットよりも下の領域114を背面からささえる背面支持部材124を備える。また、椅子100は、4つの脚を備えており、そのうち2つは前脚118であり、残り2つは後脚120である。
なお、椅子100は、図では手すりまたは肘掛けを備えていないが、手すりまたは肘掛けを備えていてもよい。また、図では足置きを備えていないが、足置きを備えていてもよい。さらに、図ではキャスターを備えていないが、移動可能なようにキャスターを備えていてもよい。
以下、本実施形態の腰椎部支持ユニットの構成および製造方法について詳細に説明する。
図3は、腰椎部支持ユニットの製造方法を説明するための工程図である。なお、この図には、理解の手助けのためにmm単位の寸法が記載されているが、この寸法は目安となる寸法にすぎず、この寸法に限定する意図ではない。
腰椎部支持ユニットを製造するには、まず、図3(a)に示すような長方体の木材を用意する。例えば、天然積層赤松集成材A級品などを好適に用いることができる。次いで、後述する特殊R加工5軸カンナ盤などを用いて、木材を加工して、図3(b)に示すようなR部(凸型湾曲面)を形成する。このとき、特殊R加工5軸カンナ盤などの機械を用いずに、通常のカンナやノミなどを用いて手彫りしてもよい。
このとき、断面を観察すると、図3(c)のように両端部がカンナ切りされて、図3(d)のようなR部(凸型湾曲面)が形成される。こうして作成される腰椎部支持ユニットは、R部(凸型湾曲面)に対向する位置に設けられている底面308を備える。そして、この底面308を基準とするR部(凸型湾曲面)の高さのうち、背骨方向(上下方向)の上端部310の高さが、背骨方向(上下方向)の下端部312の高さよりも小さいように作成される。
すなわち、R部(凸型湾曲面)の背骨方向(上下方向)のR部トップ(最頂部306)より上部302の曲度は、R部(凸型湾曲面)の背骨方向(上下方向)のR部トップ(最頂部306)より下部304の曲度よりも急であるように作成される。
図4は、腰椎部支持ユニットの製造方法に用いる三次元加工機の構成を説明するための概念図である。このように、動力モータ10機および刃物1、刃物2、刃物3、刃物4、刃物5を備える特殊R加工5軸カンナ盤を用いることにより、手彫りの場合よりも長方体の木材を効率よく精密にR加工することができる。
図5は、腰椎部支持ユニットの湾曲面の加工を説明するための工程図である。上記の特殊R加工5軸カンナ盤により、長方体の木材をR加工する場合には、まず、図5(a)に示すように刃物1でカンナ切り箇所1をR加工する。次いで、図5(b)に示すように刃物2でカンナ切り箇所2をR加工する。続いて、図5(c)に示すように刃物3でカンナ切り箇所3をR加工する。そして、図5(d)に示すように刃物4でカンナ切り箇所4をR加工する。さらに、図5(e)に示すように刃物45でカンナ切り箇所5をR加工する。
以下、本実施形態の腰椎部支持ユニットおよび椅子の作用効果について詳細に説明する。
本実施形態の腰椎部支持ユニットは、腰椎の自然な湾曲形状とぴったり合わさる形状をしているため、腰椎全体で腰部を支えることができる。このため、長時間座っていても腰にかかる負担を軽減することができる。
また、本実施形態の腰椎部支持ユニットを備える椅子は、腰椎部支持ユニットの上部の背もたれ面が背中とぴったりと合わさるため、背中全体で体重を支えることができ、長時間座っていても腰にかかる負担を軽減することができる。
さらに、本実施形態の腰椎部支持ユニットを備える椅子は、臀部を置く座面の後部が後ろ方向に傾斜して下がっているため、深く腰をかけると、自然に背中が背もたれによりかかり、姿勢を矯正することができる。このため、腰部、背中部、臀部、大腿部が適切な位置に配置されて、圧力が分散し、これらの箇所にかかる負担が軽減される。
また、本実施形態の腰椎部支持ユニットを備える椅子は、背もたれ面の下部の腰に当接する部分に、腰椎の形状に合わせた膨らみに相当する湾曲面を有する腰椎部支持ユニットを備えるため、腰椎部が湾曲面にフィットする。また、座面の後部の傾斜がきいて、臀部が前にせりだすことがなく、大腿部の血行を好適に維持することができる。
また、本実施形態の腰椎部支持ユニットを備える椅子は、頭部支持ユニットを備えるため、頭部が宙ぶらりんとなり首部に負荷が集中することを抑制し、頭部の圧力を頭部接触面および首部に適切に分散させるため、頭部および首部の負担を軽減することができる。
さらに、本実施形態の腰椎部支持ユニットを備える椅子は、座面の前部の略水平面に対する後部下方への傾斜角を約10度、背もたれ面の垂直面に対する下部後方への傾斜角を約5度、中間部後方への傾斜角を約15度、上部後方への傾斜角を約10度に調整しているため、腰部、背中部、臀部、大腿部、肩甲骨部、頭部にかかる圧力を適切に分散することができる。このため、座ったときの体全体の圧力バランスを調整し、全身の疲労感を抑制することができる。
さらに、本実施形態の腰椎部支持ユニットを備える椅子を、天然積層赤松集成材A級品などのような、ヤニが出にくく、ホルムアルデヒドなどの有害物質が出にくい木質材料により作成した場合には、健康面での悪影響を軽減することができる。また、木質材料は硬質な表面を有するため、体重による圧力がかかっても形状が変化しにくく、長時間全身を正しい姿勢に保つことができるという利点もある。
すなわち、本実施形態の腰椎部支持ユニットを備える椅子は、近年高齢化が進む我が国において、幅広い年齢層で増加している腰痛に苦しむ人たちが快適な生活ができるように、「健康的に姿勢を正す」ことにより長時間座っても腰が痛くならないように、医学的な観点から「座り心地のいいかたち」を徹底的に追求した、自然素材の「腰に優しい椅子」、「体想いの椅子」であると言うことができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
例えば、上記の硬質材料は、木質材料としたが、特に限定する種子ではなく、例えばプラスチック材料であってもよい。この場合、プラスチックのプレス成形または射出成型などにより、容易に加工処理するこができ、製造コストが安価になる利点がある。あるいは、上記の硬質材料は、金属材料であってもよい。この場合も、プレス成形や曲げ加工などのより、容易に加工処理することができ、強度が向上する利点がある。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例>
上述の実施形態で説明した図1〜図3に示す構成からなる腰椎部支持ユニットを備える椅子を用いて、健康な成人男子による着座実験をn数=4として行い、着座による背面および座面の圧力分布を、金沢大学大学院 医学系研究科 保健学専攻 生田宗博教授のご指導の元、金沢大学所有の圧力分布測定器を用いて測定した。
図6は、腰椎部支持ユニット有りの場合の背面の圧力分布を示す図である。
図6をみてわかるように、腰椎部支持ユニットを備える椅子の場合、背面においては、腰椎部支持ユニットの上下に体重による圧力が分散するため、腰椎部および背中部にかかる負担が軽減されていることが示唆される。
図7は、腰椎部支持ユニット有りの場合の座面の圧力分布を示す図である。
図7をみてわかるように、腰椎部支持ユニットを備える椅子の場合、座面においては、腰椎部支持ユニットにより体重による圧力が背面側に分散するため、座面にかかる圧力が少なく、臀部および大腿部にかかる負担が軽減されていることが示唆される。
<比較例>
図8は、腰椎部支持ユニットなしの場合の背面の圧力分布を示す図である。
上述の実施形態で説明した図1〜図3に示す構成からなる椅子から腰椎部支持ユニットを取り外した椅子を用いて、健康な成人男子による着座実験をn数=4として行い、着座による背面および座面の圧力分布を、金沢大学大学院 医学系研究科 保健学専攻 生田宗博教授のご指導の元、金沢大学所有の圧力分布測定器を用いて実施例の場合と同様の条件で測定した。
図8は、腰椎部支持ユニット無しの場合の背面の圧力分布を示す図である。
図8をみてわかるように、腰椎部支持ユニットを省略した椅子の場合、背面においては、体重による圧力が背面に直接かかるため、背面に局部的に圧力が集中しており、腰椎部および背中部にかかる負担が増大していることが示唆される。
図9は、腰椎部支持ユニット無しの場合の座面の圧力分布を示す図である。
図9をみてわかるように、腰椎部支持ユニットを省略した椅子の場合、座面においては、体重による圧力が座面に直接かかるため、座面にかかる圧力が局部的に集中して絶対値も大きくなり、臀部および大腿部にかかる負担が増大されていることが示唆される。
上記の実施例および比較例の実験結果より、腰椎部支持ユニットを有する椅子の場合には、腰椎部支持ユニットにより、背面にかかる圧力が背面の複数の箇所に分散され、座面にかかる圧力が軽減されるため、腰椎部、背中部、臀部、大腿部にかかる負担が軽減されていることが示唆される。
以上、本発明を実施例に基づいて説明した。この実施例はあくまで例示であり、種々の変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
以上のように、本発明で用いる腰椎部支持ユニットは、腰椎部の自然な湾曲形状にフィットする湾曲面を有するため、腰椎部にかかる圧力を適切に分散するという効果を有し、腰椎部支持ユニットおよび椅子等として有用である。
例えば、1人用の椅子の場合には、パソコン・事務など、長時間座ったままの作業の時に全身の負荷を軽減することができる。このとき、木質材料により作成されている場合には、書斎やリビングにおいても、木の素材が目に優しく、インテリアとしても活用可能である。
一方、複数人が腰掛け可能なベンチタイプの椅子の場合には、病院・公園・駅など、公共の施設の使用に適している。待合い時間が長い時などでも、腰に負担をかけずにゆったりとくつろぐことができるためである。
腰椎部支持ユニットを備える椅子の構成を説明するための断面図である。 腰椎部支持ユニットを備える椅子の構成を説明するための前面図である。 腰椎部支持ユニットの製造方法を説明するための工程図である。 腰椎部支持ユニットの製造方法に用いる三次元加工機の構成を説明するための概念図である。 腰椎部支持ユニットの湾曲面の加工を説明するための工程図である。 腰椎部支持ユニット有りの場合の背面の圧力分布を示す図である。 腰椎部支持ユニット有りの場合の座面の圧力分布を示す図である。 腰椎部支持ユニットなしの場合の背面の圧力分布を示す図である。 腰椎部支持ユニットなしの場合の座面の圧力分布を示す図である。 従来公知の椅子の構成を説明するための断面図である。 従来公知の椅子の構成を説明するための断面図である。
符号の説明
1 椅子
2 座面
3 背もたれ面
4 脚
5 水平面
6 傾斜面
7 下部の傾斜面
8 中間部の傾斜面
9 上部の傾斜面
10 接地面
A 角度
B 角度
C 角度
D 角度
100 椅子
102 腰椎部支持ユニット
104 凸型湾曲部
106 背もたれ面
108 頭部接触面
110 座面前部
112 座面後部
114 腰椎部支持ユニットよりも下の領域
116 腰椎部支持ユニット取付面
118 前脚
120 後脚
122 床面
302 上部湾曲面
304 下部湾曲面
306 頂部
308 底面
310 上端部
312 下端部
1101 凸形状を有する背もたれ表面層
1102 裏面スポンジ層
1103 固定用バンド

Claims (15)

  1. 凸型湾曲面を備える腰椎部支持ユニットであって、
    前記凸型湾曲面は、硬質材料からなり、
    前記凸型湾曲面は、支持する腰椎部の背骨方向に対して凸型に湾曲する
    腰椎部支持ユニット。
  2. 請求項1に記載の腰椎部支持ユニットにおいて、
    前記凸型湾曲面に対向する位置に設けられている底面を備え、
    前記底面を基準とする前記凸型湾曲面の高さのうち、
    前記背骨方向の上端の前記高さが、前記背骨方向の下端の前記高さよりも小さい
    腰椎部支持ユニット。
  3. 請求項1または2に記載の腰椎部支持ユニットにおいて、
    前記凸型湾曲面の前記背骨方向の上部の曲度は、
    前記凸型湾曲面の前記背骨方向の下部の曲度よりも急である
    腰椎部支持ユニット。
  4. 請求項1乃至3いずれかに記載の腰椎部支持ユニットにおいて、
    前記硬質材料は、木質材料である
    腰椎部支持ユニット。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載の腰椎部支持ユニットにおいて、
    椅子への取付部をさらに備える
    腰椎部支持ユニット。
  6. 請求項1乃至5いずれかに記載の腰椎部支持ユニットと、
    支持する腰椎部の背骨方向に対して、前記腰椎部支持ユニットよりも上部に設けられている背部支持ユニットと、
    を備え、
    前記背部支持ユニットの背もたれ面は、硬質材料からなる
    椅子。
  7. 請求項6に記載の椅子において、
    前記背もたれ面は、前記背骨方向に対して略平面状である
    椅子。
  8. 請求項6または7に記載の椅子において、
    前記背もたれ面は、床面を基準として、支持する背部の背面方向に傾斜する
    椅子。
  9. 請求項6乃至8いずれかに記載の椅子において、
    臀部支持ユニットをさらに備え、
    前記臀部支持ユニットの座面は、硬質材料からなり、
    前記臀部支持ユニットの座面は、凸型屈曲面を有し、
    前記凸型屈曲面は、支持する臀部の大腿骨方向に対して凸型に屈曲する
    椅子。
  10. 請求項9に記載の椅子において、
    前記凸型屈曲面の前記大腿骨方向の前部は、床面に対して略平行であり、
    前記凸型屈曲面の前記大腿骨方向の後部は、前記床面を基準として、後方に向かって下降する傾斜面である
    椅子。
  11. 請求項10に記載の椅子において、
    前記凸型屈曲面の前記大腿骨方向の後部は、前記背もたれ面と略直交する
    椅子。
  12. 請求項10または11に記載の椅子において、
    前記凸型屈曲面の前記大腿骨方向の後部に設けられており、前記臀部に当接する凹部をさらに備える
    椅子。
  13. 請求項6乃至12いずれかに記載の椅子において、
    前記背骨方向に対して、前記背部支持ユニットよりも上部に
    頭部支持ユニットをさらに備え、
    前記頭部支持ユニットの頭部接触面は、硬質材料からなり、
    前記頭部支持ユニットの前記頭部接触面は、前記背部支持ユニットの前記背もたれ面を基準として斜め前方にせりだして設けられている
    椅子。
  14. 請求項13に記載の椅子において、
    前記頭部支持ユニットの前記頭部接触面は、
    支持する頭部に当接する凹部を有する
    椅子。
  15. 請求項6乃至14いずれかに記載の椅子において、
    前記硬質材料は、餅質材料である
    椅子。
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