JP2006344566A - イオンビーム発生装置、イオンビーム発生方法および機能素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 イオンビーム発生装置20は、イオン源1と、イオンビーム引出手段10と、イオンビームの質量分離機2への入射位置が外径側であるほど、イオンビームの軌道半径が大きくなるようにイオンビームの湾曲度を変化させるビーム湾曲度変化手段5、6を有する質量分離機2と、質量分離機2の出口部2aにおいて特定の傾斜角を有するイオンビームを優先的に通過させるケーシング部材7とを備えている。
【選択図】図1
Description
上記(式A)において、rは質量分離機102における曲率の中心を原点(r=0)とする径方向座標であり、rcは真空ケース103における径方向中心のr座標である。
B(r)=B(rc)×(rc/r) ・・・ (式1)
但し、rは前記質量分離機の外径および内径の曲率中心を原点(r=0)としたときの径方向の座標位置、r=rcは、該質量分離機において前記イオンビームが通過する内部空間における径方向中心のr座標、
によって設定されている。
B(rc)=(2×V×m/q)0.5/rc ・・・ (式2)
但し、Vはイオン源とイオンビーム引出手段との間に印加される電圧の絶対値、mは前記特定のイオンの質量、qは前記特定のイオンの電荷、
によって設定されている。
さらに、好ましくは、本発明のイオンビーム発生装置における複数の引出電極はそれぞれ、抵抗体を介して直列接続されており、抵抗分割によって前記電圧を印加する。
V(r)=V(rc)×(r/rc)2 ・・・ (式3)
但し、rは前記質量分離機の外径および内径の曲率中心を原点(r=0)としたときの径方向の座標位置、r=rcは、該質量分離機において前記イオンビームが通過する内部空間における径方向中心のr座標、
によって設定されている。
V(rc)=q×(B×rc)2/(2×m) ・・・ (式4)
但し、mは前記特定のイオンの質量、qは前記特定のイオンの電荷、Bは磁場強度
によって設定されている。
また、上記のビーム湾曲度変化手段によって、特定のイオン種のイオンビームを、質量分離機の出口部において特定の傾斜角を有する平行なイオンビームとすることができ、さらに、従来のスリット板の代わりに、直線状の壁面を有するケーシング部材を用いて、質量分離機の出口部において特定の傾斜角を有するイオンビームを優先的に通過させることにより、特定の傾斜角をもつ上記特定のイオン種のイオンビームからなる幅広(x方向)のイオンビーム束を出力することが可能となる。したがって、x方向に幅広のイオンビーム束に対して、十分な質量分離精度を確保することができ、その結果、特定のイオン種からなる大面積(x方向に幅広)のイオンビーム束を出力することが可能となる。
(実施形態1)
本実施形態1は、図22に示す従来のイオンビーム発生装置100の要部構成例と類似しているものの、従来のスリット板107に代えて、後述するケーシング部材を備えている点に特徴構成があり、このケーシング部材を設けると共に、後述する質量分離機の径方向に磁場勾配を与える磁場勾配生成手段を設けることによって、x方向(磁場に対して垂直な方向)に幅広の特定イオン種からなる大面積イオンビーム束を出力可能としたものである。
図4は、図1の質量分離機2をry面で切断した場合の断面図であって、z方向の下流側から上流側に向けて、図1の質量分離機2を見た場合の断面図である。
なお、上記(式1)において、rは質量分離機2の径方向の座標位置であり、質量分離機2(ヨーク4、真空ケース3)の外径および内径の曲率中心を原点(r=0)としている。また、r=rcは、質量分離機2においてイオンビームが通過する真空ケース3の内部空間3eにおける径方向中心のr座標を示している。
By(rc)=(2×V×m2/q)0.5/rc (式2)
となるように設定した場合には、図3に示すように、第2イオン(質量:m2)によるイオンビームIb2−1、Ib2−2、Ib2−3およびIb2−4の軌道が、質量分離機2(ヨーク4、真空ケース3)の外径曲率および内径曲率と同心円状となる。
(実施形態2)
上記実施形態1のイオンビーム発生装置20では、質量分離機2(真空ケース3)の径方向に磁場勾配を付与するために、2組のコイル(内側コイル5、外側コイル6)とヨーク4を用いたが、イオンビーム発生装置の構成を簡略化、および軽量化するためには、1組のコイルで、かつ、ヨークを用いずに、上記実施形態1と同等の効果を達成することが好ましい。本実施形態2では、簡略、かつ、軽量な構成で上記実施形態1と同等の効果を得ることが可能なイオンビーム発生装置について説明する。
(実施形態3)
上記実施形態2では、磁気シールド管215bを用いることによって、外径側導体グループ205bの有効本数(Turn/m)を、内径側導体グループ205dの有効本数よりも少なくする場合について説明したが、本実施形態3では、このような磁気シールド管215bを用いずに、接続用導体の引回しの工夫によって、外径側導体の本数(Turn/m)を内径側導体の本数より少なくすることにより、質量分離機の径方向に磁場勾配を付与する場合について説明する。
また、本実施形態3の質量分離機も、イオンビームが所定の軌道半径で湾曲されるものであれば、必ずしも扇形状である必要はなく、例えば、図28に示すように、外径側壁面および内径側壁面が、円弧状ではなくテーパ状をなしているものでもよい。この場合には、外径側導体および内径側導体は、円弧状ではなく直線状のものとなるが、特許請求の範囲では、これらを総称して、「円弧状」と表現している。
(実施形態4)
上記実施形態2のイオンビーム発生装置200では、ソレノイドコイル205がイオンビームの通路を遮らないように、接続用導体グループ205aおよび205cを真空ケース203の外部に配置したが、接続用導体グループの配置は、上記構成には限らず、特許文献3に開示されている構造を一部応用して、接続用導体グループをイオンビームの通路中に配置することも可能であり、本実施形態4では、この場合について説明する。
なお、本実施形態4の質量分離機402も、イオンビームが所定の軌道半径で湾曲されるものであれば、必ずしも扇形状である必要はなく、例えば、図28に示すように、外径側壁面および内径側壁面が、円弧状ではなくテーパ状をなしているものでもよい。この場合には、外径側導体および内径側導体は、円弧状ではなく直線状のものとなるが、特許請求の範囲では、これらを総称して、「円弧状」と表現している。
(実施形態5)
上記実施形態4では、磁気シールド管415bを用いることによって、外径側導体グループ405bの有効本数(Turn/m)を、内径側導体グループ405dの有効本数よりも少なくしているが、磁気シールド管415bを用いずに、接続用導体の引回しの工夫によって、外径側導体の本数(Turn/m)を内径側導体の本数より少なくすることも可能であり、本実施形態5では、上記実施形態3のイオンビーム発生装置300において用いた第2接続用導体グループ305fを、上記実施形態4のイオンビーム発生装置400に適用する場合について説明する。
また、本実施形態5の質量分離機も、イオンビームが所定の軌道半径で湾曲されるものであれば、必ずしも扇形状である必要はなく、例えば、図28に示すように、外径側壁面および内径側壁面が、円弧状ではなくテーパ状をなしているものでもよい。この場合には、外径側導体および内径側導体は、円弧状ではなく直線状のものとなるが、特許請求の範囲では、これらを総称して、「円弧状」と表現している。
(実施形態6)
上記実施形態4では、螺旋状のソレノイドコイル405によって、真空ケース403内にy方向の磁場Byを形成し、また、質量分離機402(真空ケース403)の径方向に磁場勾配を付与していたが、上記磁場Byの形成は、螺旋状のソレノイドコイルに限らず、他の電流路によっても実現可能である。本実施形態6では、これについて説明する。
また、本実施形態6の質量分離機も、イオンビームが所定の軌道半径で湾曲されるものであれば、必ずしも扇形状である必要はなく、例えば、図28に示すように、外径側壁面および内径側壁面が、円弧状ではなくテーパ状をなしているものでもよい。この場合には、外径側導体および内径側導体は、円弧状ではなく直線状のものとなるが、特許請求の範囲では、これらを総称して、「円弧状」と表現している。
(実施形態7)
質量分離機の径方向に磁場勾配を付与する磁場勾配生成手段として、上記実施形態1では内側コイル5と外側コイル6を、また、上記実施形態2〜6では、ソレノイドコイル205、305、405、505および605を用いていたが、このような磁場勾配の付与は、上記各実施形態1〜6のようなコイルに限らず、他の構成によっても実現可能である。本実施形態7では、これについて説明する。
なお、本実施形態7では、磁場勾配生成ヨーク720を用いているために、イオンビーム発生装置700の重量が重くなるが、外径側導体に対して磁気シールドを施すような構造が不要となるため、イオンビーム発生装置700として、より簡略な構成とすることができる。
また、本実施形態7の質量分離機702も、イオンビームが所定の軌道半径で湾曲されるものであれば、必ずしも扇形状である必要はなく、例えば、図28に示すように、外径側壁面および内径側壁面が、円弧状ではなくテーパ状をなしているものでもよい。この場合には、外径側導体および内径側導体は、円弧状ではなく直線状のものとなるが、特許請求の範囲では、これらを総称して、「円弧状」と表現している。
(実施形態8)
上記実施形態7では、ソレノイドコイル705と併せて、磁場勾配生成ヨーク720を用いることによって磁場勾配を付与したが、上記磁場勾配の形成は、磁場勾配生成ヨーク720に限らず、他の構成によっても実現可能である。本実施形態8では、これについて説明する。
(実施形態9)
上記実施形態1〜8では、ビーム湾曲度変化手段として磁場勾配生成手段を用いて、この磁場勾配生成手段によって、特定のイオン種からなるイオンビームを同心円状に湾曲させて、質量分離機の出口部側において傾斜角が0゜となる平行なイオンビーム束を形成している。このような磁場勾配生成手段とケーシング部材7との双方の作用によって、特定のイオン種からなる大面積(x方向に幅広)のイオンビーム束を出力できる。
上記(式3)において、rは質量分離機の径方向の座標位置であり、質量分離機902(真空ケース903)の外径および内径の曲率中心を原点(r=0)としている。また、r=rcは、質量分離機902においてイオンビームが通過する真空ケース903の内部空間903eにおける径方向中心のr座標を示す。さらに、負電圧V(r)はイオン源1に対する電位差である。
上記(式4)において、Byはソレノイドコイル905によって生成されるy方向の磁束密度であり、m2は第2イオンの質量であり、qは第2イオンの電荷である。
1a:アノード
1b:カソード
1c:電子供給用フィラメント
2、202、402、702、802、902:質量分離機
2a、202a、402a:質量分離機の出口部
2c、202c、402c:質量分離機の入口部
3、203、403、703、803、903:真空ケース
3b、3d、203b、203d、403b、403d、905b、905d:真空ケースの壁面
3e、903e:真空ケースの内部
4:ヨーク
4b:外側ヨーク部
4d:内側ヨーク部
4e:ヨーク中央の開口部
5:内側コイル
6:外側コイル
7:ケーシング部材
7h:ケーシング部材のy方向の端面
10:引出電極
11:加速電極
20、200、300、400、500、600、700、800,900:イオンビーム発生装置
203h:真空ケースのy方向の端面
205、305、405、505、605、705、805、905:ソレノイドコイル
205a、205c、405a、405c、705a、705c、905a、905c:接続用導体グループ
205b、305b、405b、505b、605b、705b、805b:外径側導体グループ
205d、305d、405d、505d、605d、705d、805d:内径側導体グループ
215b、415b、615b:外径側磁気シールド管
216:接続部磁気シールド管
305a、305c、505a、505c、605c:第1接続用導体グループ
305f、505f:第2接続用導体グループ
417a、417c、517a、517c、617a、617c、717a、717c:接続部静電シールド管
418a、418c:スリット状磁気シールド
605:電流路
605a:第3接続用導体グループ
605g:第1配線用導体
605h:第2配線用導体
720:磁場勾配生成ヨーク
720b:外径側ヨーク部
720d:内径側ヨーク部
850:補助マグネット
851:補助コイル
852:補助ヨーク
852j、852k:磁極
910:電位勾配型引出電極
912:抵抗体
Ia:第1イオンビーム束
Ib:第2イオンビーム束
Ib1:第1イオンによるイオンビーム束
Ib2:第2イオンによるイオンビーム束
Ic:第3イオンビーム束
Ic:第3イオンビーム束
By:y方向の磁場
Claims (33)
- 質量分離機で磁場を与えて複数種類のイオンの各イオンビームの軌道を湾曲させることにより、該複数種類のイオンから特定種類のイオンを分離抽出し、該特定種類のイオンのイオンビームを出力可能とするイオンビーム発生装置において、
該質量分離機の内径側から外径側に向かうに従って該イオンビームの軌道半径が大きくなるように、該イオンビームの、該内径側から外径側に向かう径方向における入射位置に応じて該イオンビームの湾曲度を変化させるビーム湾曲度変化手段を有しており、
該質量分離機の出口部において特定の傾斜角を持つイオンビームを優先的に通過させるように、該出口部に直線状の内壁面を有するケーシング部材が設けられているイオンビーム発生装置。 - 質量分離機で磁場を与えて複数種類のイオンの各イオンビームの軌道を湾曲させることにより、該複数種類のイオンから特定種類のイオンを分離抽出し、該特定種類のイオンのイオンビームを出力可能とするイオンビーム発生装置において、
該質量分離機は、内径側から外径側に向かうに従って該イオンビームの軌道半径が大きくなるように、該イオンビームの、該内径側から外径側に向かう径方向における入射位置に応じて該イオンビームの湾曲度を変化させるビーム湾曲度変化手段を有しており、
該質量分離機の出口部において特定の傾斜角を持つイオンビームを優先的に通過させるように、該出口部に直線状の内壁面を有するケーシング部材が設けられているイオンビーム発生装置。 - 前記ケーシング部材は前記質量分離機の出口部と連接しており、前記イオンビームの進行方向における該ケーシング部材の該直線状の内壁面の長さLは、該質量分離機の出口部の、前記内径側から外径側に向かう径方向における幅以上で、装置設置スペースで許される範囲内の寸法である請求項1または2に記載のイオンビーム発生装置。
- 前記長さLは前記幅の2倍から5倍である請求項3に記載のイオンビーム発生装置。
- 質量分離機で磁場を与えて複数種類のイオンの各イオンビームの軌道を湾曲させることにより、該複数種類のイオンから特定種類のイオンを分離抽出し、該特定種類のイオンのイオンビームを出力可能とするイオンビーム発生装置において、
該質量分離機の内径側から外径側に向かうに従って該イオンビームの軌道半径が大きくなるように、該イオンビームの、該内径側から外径側に向かう径方向における入射位置に応じて該イオンビームの湾曲度を変化させるビーム湾曲度変化手段を有し、
該ビーム湾曲度変化手段は、該質量分離機の内径側の外周壁面に沿って複数本配置された円弧状の内径側導体と、該質量分離機の外径側の外周壁面に沿って複数本配置された円弧状の外径側導体とを有し、該イオンビームに磁場を付与する該外径側導体の有効本数が、該イオンビームに磁場を付与する該内径側導体の有効本数よりも少なく構成されているイオンビーム発生装置。 - 複数種類のイオンを生成するイオン源と、該イオン源で生成された該複数種類のイオンを、第1方向に所定幅を有するイオンビーム束として引き出すイオンビーム引出手段とを更に有し、
前記質量分離機は、該イオンビーム引出手段から引き出された該イオンビーム束に対して、該第1方向および該イオンビーム束の進行方向に垂直な方向の前記磁場を与えて、該複数種類のイオンから特定種類のイオンを分離抽出し、該特定種類のイオンのイオンビームを出力可能とする請求項1、2および5のいずれかに記載のイオンビーム発生装置。 - 複数種類のイオンを生成するイオン源と、
該イオン源で生成された該複数種類のイオンを、第1方向に所定幅を有するイオンビーム束として引き出すイオンビーム引出手段と、
該イオンビーム引出手段から引き出された該イオンビーム束に対して、該第1方向および該イオンビーム束の進行方向に垂直な第2方向の磁場を与えて、該イオンビーム束を構成する各イオンビームの軌道を湾曲させて、該複数種類のイオンから特定種類のイオンを分離抽出し、該特定種類のイオンのイオンビームを出力可能とする質量分離機とを備え、
該イオンビーム引出手段は、該第2方向に延在し、該第1方向に間隔を隔てて並べられた複数の引出電極が設けられ、該複数の引出電極のそれぞれに、該第1方向における該引出電極の位置に応じて、該質量分離機の内径側から外径側に向かうに従って大きな負電圧を印加するビーム初速勾配生成手段を有するイオンビーム発生装置。 - 前記質量分離機から出力される前記特定種類のイオンのイオンビームは、互いに略平行な複数本のイオンビームで、該複数本のイオンビームは、前記内径側から外径側に向かう径方向における前記質量分離機の出口部の幅と等しい幅のイオンビーム束を構成している請求項1、2および5〜7のいずれかに記載のイオンビーム発生装置。
- 前記ビーム湾曲度変化手段は、前記質量分離機の内径側から外径側に向かうに従って前記磁場が小さくなるように磁場勾配を付与する磁場勾配生成手段である請求項1、2および5のいずれかに記載のイオンビーム発生装置。
- 前記ビーム湾曲度変化手段は、前記質量分離機の内径側外周壁面および外径側外周壁面にそれぞれ配置された内側コイルと外側コイルとを有し、
電流値×ターン数が該内側コイルよりも該外側コイルの方が小さい請求項1、2および9のいずれかに記載のイオンビーム発生装置。 - 前記ビーム湾曲度変化手段は、前記質量分離機の内径側外周壁面および外径側外周壁面にそれぞれ配置された内側コイルと外側コイルとを有し、
該内側コイルと該外側コイルのターン数が同じで、該外側コイルに流れる電流値が該内側コイルに流れる電流値よりも小さく設定されている請求項1、2、9および10のいずれかに記載のイオンビーム発生装置。 - 前記ビーム湾曲度変化手段は、前記質量分離機の内径側外周壁面および外径側外周壁面にそれぞれ配置された内側コイルと外側コイルとを有し、
該内側コイルと該外側コイルに流れる電流値が同じで、該外側コイルのターン数が該内側コイルのターン数よりも少なく設定されている請求項1、2,9および10のいずれかに記載のイオンビーム発生装置。 - 前記磁場勾配生成手段は、
前記質量分離機の内径側外周壁面に沿って複数本配置された円弧状の内径側導体と、
該質量分離機の外径側外周壁面に沿って複数本配置された円弧状の外径側導体とを有し、
前記イオンビームに磁場を付与する該外径側導体の有効本数が、前記イオンビームに磁場を付与する該内径側導体の有効本数よりも少なく構成されている請求項9に記載のイオンビーム発生装置。 - 前記複数本の外径側導体のうちの一部の外径側導体に磁気シールドが施されて、該外径側導体の有効本数が前記内径側導体の有効本数よりも少なく構成されている請求項13に記載のイオンビーム発生装置。
- 前記外径側導体の本数が前記内径側導体の本数よりも少なく構成されている請求項13に記載のイオンビーム発生装置。
- 前記磁場勾配生成手段は、
前記質量分離機の内径側外周壁面に沿って配置された円弧状の内径側導体を有する内径側磁気回路と、
該質量分離機の外径側外周壁面に沿って配置された円弧状の外径側導体を有する外径側磁気回路とを備え、
該外径側磁気回路の磁気抵抗値が該内径側磁気回路の磁気抵抗値よりも大きく構成されている請求項9に記載のイオンビーム発生装置。 - 前記外径側磁気回路の磁路長が前記内径側磁気回路の磁路長よりも長く構成されている請求項16に記載のイオンビーム発生装置。
- 前記外径側磁気回路の磁路断面積が前記内径側磁気回路の磁路断面積よりも小さく構成されている請求項16に記載のイオンビーム発生装置。
- 前記外径側磁気回路および前記内径側磁気回路はヨーク部材を有し、
前記外径側磁気回路のヨーク部材が前記内径側磁気回路のヨーク部材よりも低透磁率の材料によって構成されている請求項16に記載のイオンビーム発生装置。 - 前記磁場勾配生成手段は、前記外径側導体と前記内径側導体とを順次接続する各接続用導体を更に有し、
前記複数本の外径側導体と前記複数本の内径側導体とがそれぞれ1本毎に、該接続用導体を介して、該外径側導体→該接続用導体→該内径側導体→該接続用導体→該外径側導体・・・の順に順次連続的に接続され、そのことによってソレノイドコイルが構成されている請求項13、14および16のいずれかに記載のイオンビーム発生装置。 - 前記磁場勾配生成手段は、前記外径側導体と前記内径側導体とを順次接続する各接続用導体を更に有し、
前記複数本の外径側導体と前記複数本の内径側導体とが、該接続用導体→該外径側導体→該接続用導体→該内径側導体→該接続用導体→該内径側導体→該接続用導体→該外径側導体・・・の順に順次連続的に接続されてソレノイドコイルが構成されている請求項13、15および16のいずれかに記載のイオンビーム発生装置。 - 前記磁場勾配生成手段は、前記外径側導体と前記内径側導体とを接続する各接続用導体を更に有し、
該外径側導体と該内径側導体とが1本ずつ該接続用導体で接続されて1ループ電流路が複数構成されている請求項13〜16のいずれかに記載のイオンビーム発生装置。 - 前記磁場勾配生成手段は、前記質量分離機の前記磁場方向の両端面側にそれぞれ磁極が配置され、該質量分離機の内径側ほど前記磁場が大きくなるように構成された補助マグネットを有する請求項9に記載のイオンビーム発生装置。
- 前記磁場勾配を有する磁場B(r)は、
B(r)=B(rc)×(rc/r) ・・・ (式1)
但し、rは前記質量分離機の外径および内径の曲率中心を原点(r=0)としたときの径方向の座標位置、r=rcは、該質量分離機において前記イオンビームが通過する内部空間における径方向中心のr座標、
によって設定されている請求項9に記載のイオンビーム発生装置。 - 複数種類のイオンを生成するイオン源と、該イオン源で生成された該複数種類のイオンを、第1方向に所定幅を有するイオンビーム束として引き出すイオンビーム引出手段とを更に有し、
前記質量分離機において前記イオンビームが通過する内部空間における径方向中心の磁場B(rc)は、
B(rc)=(2×V×m/q)0.5/rc ・・・ (式2)
但し、Vはイオン源と該イオンビーム引出手段との間に印加される電圧の絶対値、mは前記特定のイオンの質量、qは前記特定のイオンの電荷、
によって設定されている請求項24に記載のイオンビーム発生装置。 - 前記ビーム湾曲度変化手段は、前記質量分離機に入射されるイオンビーム束の各イオンビームにおけるイオンの飛来速度が、前記質量分離機の内径側から外径側に向かうに従って大きくなるように、速度勾配を付与するビーム初速勾配生成手段である請求項1に記載のイオンビーム発生装置。
- 前記ビーム初速勾配生成手段は、前記質量分離機の内径側から外径側に向かう第1方向に垂直な方向に延在し、該第1方向に間隔を隔てて並べられた複数の引出電極が設けられ、
該複数の引出電極のそれぞれに、該第1方向における該引出電極の位置に応じて、該質量分離機の内径側から外径側に向かうに従って大きな負電圧を印加するように構成されている請求項26に記載のイオンビーム発生装置。 - 前記複数の引出電極はそれぞれ、抵抗体を介して直列接続されており、抵抗分割によって前記電圧を印加する請求項7または27に記載のイオンビーム発生装置。
- 複数種類のイオンを生成するイオン源と、該イオン源で生成された該複数種類のイオンを、第1方向に所定幅を有するイオンビーム束として引き出すイオンビーム引出手段とを更に有し、
前記ビーム初速勾配生成手段は、該イオンビーム引出手段に設けられている請求項26〜28のいずれかに記載のイオンビーム発生装置。 - 前記複数本の引出電極に印加される電圧の絶対値V(r)は、
V(r)=V(rc)×(r/rc)2 ・・・ (式3)
但し、rは前記質量分離機の外径および内径の曲率中心を原点(r=0)としたときの径方向の座標位置、r=rcは、該質量分離機において前記イオンビームが通過する内部空間における径方向中心のr座標、
によって設定されている請求項26〜29のいずれかに記載のイオンビーム発生装置。 - 前記質量分離機において前記イオンビームが通過する内部空間における径方向中心に位置する、前記引出電極に印加される電圧の絶対値V(rc)は、
V(rc)=q×(B×rc)2/(2×m) ・・・ (式4)
但し、mは前記特定のイオンの質量、qは前記特定のイオンの電荷、Bは磁場強度
によって設定されている請求項30に記載のイオンビーム発生装置。 - 請求項1〜31のいずれかに記載のイオンビーム発生装置を用いて、特定イオンの平行なイオンビームからなるイオンビーム束を出力させるイオンビーム発生方法。
- 請求項1〜31のいずれかに記載のイオンビーム発生装置を用いて不純物イオン注入が為された領域を形成する工程を含む機能素子の製造方法。
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Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS52112763A (en) * | 1976-03-19 | 1977-09-21 | Hidetane Ikegami | Method of and device for generating magnetic field |
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-
2005
- 2005-06-10 JP JP2005171713A patent/JP2006344566A/ja active Pending
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