JP2006343298A - 傾きセンサ、光ピックアップ装置及び光ディスクドライブ装置 - Google Patents

傾きセンサ、光ピックアップ装置及び光ディスクドライブ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】傾きセンサの高感度化と小型化を実現した上で、光利用効率を向上させる。
【解決手段】本発明は、所定の基準面に対する対象物(例えば光ディスク)5の傾きを検出する傾きセンサであり、対象物5に照射する光を発する光源1と、光源1からの光を取り込むカップリングレンズ2と、対象物5で反射された光束を収束光に変換する検出レンズ7と、対象物5で反射された光束を光検出器に導く光学素子16と、対象物5で反射された光束を受光し光電変換信号を出力する光検出器8a,8bとを備えた傾きセンサにおいて、対象物5に照射する光束は収束光であり、前記光学素子16は、対象物5で反射された光束を複数の光束に分割する光学素子であることを特徴としており、収束光を測定対象物に照射することで、光源からの光を無駄にせずに、効率よく照射することができので、信号光量を大きくでき、感度良くチルト検出することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ピックアップ装置及び光ディスクドライブ装置に係り、より詳しくは、光ピックアップ装置に用いられ、所定の基準面に対する対象物の傾きに関する情報を検出するための傾きセンサと、それを用いた光ピックアップ装置、及び、その光ピックアップ装置を備えた光ディスクドライブ装置に関する。
情報記録媒体としてCD(コンパクト・ディスク)系やDVD(デジタル・バーサタイル・ディスク)系などの光ディスクを用いる光ディスクドライブ装置が普及しているが、この光ディスクドライブ装置では、スパイラル状または同心円状のトラックが形成された光ディスクの記録面にレーザ光の微小なスポットを形成して情報の記録を行い、記録面からの反射光に基いて情報の再生などを行っている。そして、光ディスクドライブ装置には、記録面にレーザ光を照射するとともに、記録面からの反射光を受光するための装置として光ピックアップ装置が設けられている。
一般的に光ピックアップ装置は、対物レンズを含み、光源から出射される光束を記録面に導くとともに、記録面で反射された戻り光束を所定の受光位置まで導く光学系、及び受光位置に配置された光検出器などを備えている。この光検出器からは、記録面に記録されているデータの再生情報だけでなく、光ピックアップ装置自体及び対物レンズの位置制御に必要な情報(サーボ情報)を含む信号が出力される。そして、光ディスクドライブ装置は、光検出器からの出力信号に基いて、記録面の所定位置に所定形状の光スポットが形成されるように各種サーボ制御を行っている。
近年、光ディスクにおける記録密度の更なる高密度化が期待されており、記録密度を高くする手段の一つとして、光ディスクの記録面に照射するレーザ光の波長を短波長化することが検討されている。
しかしながら、光ディスクの形状を変えずにレーザ光の波長を短くすると、光ディスクの傾き(チルト)等により、対物レンズの光軸方向と記録面に垂直な軸方向とのずれに起因する波面収差(特にコマ収差成分)の影響が大きくなり、光スポットの形状品質の劣化、光検出器から出力される再生情報及びサーボ情報などを含む信号の品質の劣化を引き起こす虞があった。
例えばDVD系のように約660nmの波長のレーザ光が用いられる場合には、トラックの接線方向に直交する方向(以下、ラジアル方向と言う)におけるディスクの傾き(以下、ラジアルチルトと言う)のみを考慮していたが、レーザ光の波長が更に短波長になると、ラジアルチルトだけでなく、トラックの接線方向(以下、タンジェンシャル方向と言う)におけるディスクの傾き(以下、タンジェンシャルチルトと言う)も考慮する必要がある。そこで、2方向に関する対象物の傾きを個別に検出するためのセンサや装置が種々提案されている(例えば特許文献1、特許文献2等)。
ここで、特許文献1には、2つのチルトセンサを使って光ディスクと対物レンズ(OL)の両方の傾き(チルト)を検出するチルト検出装置が開示されている。また、このチルト検出装置では、光ディスクの傾き量に応じて対物レンズを傾けることで傾きが発生したときに生じる収差を補正している。
また、特許文献2には、情報記録媒体の記録面に光を照射し、前記記録面からの反射光を受光する光ピックアップ装置であって、光源と、前記光源から出射され前記情報記録媒体の記録面に照射される光束の光路上に配置されるとともに、前記光束の一部が入射される回折部を少なくとも1つ有する対物レンズと、前記対物レンズを介して前記記録面に照射され、前記記録面で反射された後、回折されることなく前記対物レンズを透過した第1の戻り光束を受光する第1の光検出器と、前記回折部で回折されて前記記録面に照射され、前記記録面で反射された後、さらに前記回折部で回折された第2の戻り光束を受光する第2の光検出器とを備える光ピックアップ装置において、前記第2の光検出器からの出力信号に基づいて前記情報記録媒体の傾きを検出する傾き検出手段を更に備えることが記載されている。
この特許文献2に記載の光ピックアップ装置の構成例を図20〜22に示す。図中の符号15は光ディスク、51は光源ユニット、52はコリメートレンズ、54はビームスプリッタ、58は検出レンズ、59は情報検出用受光器、70a,70bは回折部、75,76はチルト検出用受光器、82はチルト検出回路、92は対物レンズ、95はアパーチャである。
この光ピックアップ装置23では、図20,21に示すように、2つのチルト検出用光束を収束光として光ディスク15に照射し、2つの3分割受光素子75,76で各光束の大きさ(スポット径)を検出することでチルトを検出している。また、光ディスク15が傾くと図22に示すように2つの3分割受光素子75,76上のスポット径が異なるようになるため、3分割受光素子75,76の出力差からチルトが検出できる。
特開平5−006561号公報 特開2004−13986号公報
前述したように、光ディスクドライブ装置では、記録媒体である光ディスクに対して光ピックアップを用いて情報の記録や再生を行うが、この際に光ディスクにチルト(傾き)があると、スポットにコマ収差が生じて信号品質が劣化する。また、光ディスクの高密度化のために短波長化が進むにつれてその劣化の度合いは大きくなる。そのためチルトを補正するシステムが必要となる。チルト補正方法の有力な手段としてアクチュエータを使って対物レンズをラジアル方向(Rad方向)とタンジェンシャル方向(Tan方向)に傾ける、いわゆる4軸アクチュエータ方式がある。4軸アクチュエータ方式では、光ディスクの傾き(チルト)の他に対物レンズ自体の傾き(チルト)検出を行う必要がある。このように4軸アクチュエータ方式を使うためには、光ディスクと対物レンズの両方の傾きを検出することが必要になる。
特許文献1に記載のチルト検出装置は、光ディスクと対物レンズの傾きをそれぞれ別のセンサで検出し、その信号を処理して光ディスクと対物レンズの相対傾きを求めるものである。しかしながら、このセンサは構造上、測定対象物の近くに配置しなければならず、また、カップリングレンズの焦点距離が短いために、検出感度があまり高くならない。また、照射ビーム径が大きいので、測定対象物も大きくなければならない。したがって光ディスクや対物レンズの微小な傾き変動を高感度に検出できないことに加えて、対物レンズのような小型部品の測定には適さない構成である。
そこで、上記の従来技術の欠点を解決するため、本出願人は先に、[1]ディスクチルトと対物レンズチルトを高感度に検出するために、光検出器を光ディスク及び対物レンズから遠くに配置し、微小なチルトでも感度良く検出できるようにするチルト検出光学系を提案した。
このチルト検出光学系を備えた光ピックアップ装置の構成例を図23に示す。図23の(a)は光ピックアップ装置を光ディスク側から見た概略構成図、(b)は光ピックアップ装置の対物レンズの光軸に平行な概略断面図であり、図中の符号200は光ピックアップ本体、201はチルト検出専用の半導体レーザ光源、202はカップリングレンズ、203はアパーチャ、204,205はビームスプリッタ、206はアクチュエータ、206aはアクチュエータの可動部、207は対物レンズ、208は開口絞り兼チルト検出用反射面、209はアクチュエータの一端側の固定部である検出用穴付きのステム、210はアクチュエータの他端側の固定部であるステム、211はミラー(対物レンズ用)、212はミラー(ディスク用)、213は光ディスク、214はA〜Dの4つに分割された受光面を有する光ディスク用の光検出器(分割受光素子)、215はE〜Hの4つに分割された受光面を有する対物レンズ用の光検出器(分割受光素子)である。
図23に示すチルト検出光学系においては、チルト検出専用の半導体レーザ光源201からの出射光はカップリングレンズ202で略平行光にされ、アパーチャ203で光束径が絞られてビームスプリッタ204により2光束に分割された後、一方の光束はミラー212により光路を折り曲げられ、アクチュエータ206の固定部(ステム)209に開けた検出用穴209aを介して光ディスク213に照射される。また、他方の光束はビームスプリッタ205及びミラー211により光路を折り曲げられ、対物レンズ207と一体で動く対物レンズチルト検出用反射面208に照射される。そして光ディスク213からの反射光はアクチュエータ206の固定部(ステム)209に開けた検出用穴209aを通り、ミラー212を介して光路を逆方向に戻り、ビームスプリッタ204を透過して光検出器(分割受光素子)214で受光される。また、対物レンズチルト検出用反射面208からの反射光はミラー211を介して光路を逆方向に戻り、ビームスプリッタ205を透過して光検出器(分割受光素子)215で受光される。このように光ディスク213からの反射光と対物レンズチルト検出用反射面208からの反射光とを光検出器214,215で受光することにより、光ディスク213と対物レンズ207の傾きを検出することができる。
ここで、2つの光検出器(分割受光素子)214,215は、それぞれ光ディスク213と対物レンズ207から光路長dだけ離れた位置に配置されているが、特許文献1に記載の従来技術に比べて光検出器214,215の位置が測定対象物(光ディスク213と対物レンズ207)から遠いため、傾きが生じた場合に光検出器上でのスポット位置変動量が大きい。例えば光ディスク213や対物レンズ207の傾きをθ、光ディスク213や対物レンズ207から光検出器214,215までの光路長をdとすると、dtanθが光検出器214,215上でスポットが動く量である。したがって光路長dが大きいと検出感度が高くなり、光ディスク213や対物レンズ297の微小な傾き変動を精度良く検出できるようになる。加えてカップリングレンズ202の出射側にアパーチャ203を設けることでスポット径を小さくしているため、一層高感度化できると同時に対物レンズのような小型部品の測定にも適している。
しかし、その反面、チルト検出感度を高感度化にするには光路長dをある程度大きくしなければならず、小型化には不向きである。また、高感度化できるが光利用効率が悪いと言う欠点が残る。
そこで本発明者らは、上記の問題を解決するため、[2]体積ホログラムが有する回折効率の角度依存性を利用して光ディスクと対物レンズの両方の傾き(チルト)を検出する傾きセンサとそれを用いた光ピックアップ装置を提案している。この傾きセンサの光学系の構成例を図24に示す。図24において、符号101は光源、102はカップリングレンズ、103はアパーチャ、104は、第1ハーフミラー、105は第2ハーフミラー106は光ディスク、107a,107bは回折手段(体積ホログラム)、108はチルト検出用反射面、109は対物レンズ、110a〜110dは光検出器、111は光ディスクの傾きを検知する光束、112は対物レンズの傾きを検知する光束である。
前述の特許文献1に記載のチルト検出装置や、上記[1]のチルト検出光学系では、光検出器上のスポット位置から傾きを検出したが、上記[2]の方式では、図25に示すように体積ホログラム107a,107bからの回折光(+1次光、−1次光)の強度差(A1−A2)から傾き(角度)を検出することができる。また、上記の[1]では、光ディスク213及び対物レンズ207から光検出器214,215を遠くに配置することで高感度に検出できるが、その反面、遠くに配置する分、チルト検出光学系が大型化してしまう。これに対して、上記[2]の構成では、体積ホログラム107a,107bの回折効率の入射角度依存性を利用して傾きを検出するので、光検出器110a〜110dを遠くに置かなくても高感度に検出できる。
このように上記[2]の技術では、測定対象物の近くにセンサを配置する必要がなく、対物レンズ109から光検出器11c,11dまでの光路長dを大きくして高感度化する必要もない。これにより特許文献1に記載のチルト検出装置や、上記[1]のチルト検出光学系の問題点を解決して高感度化と小型化を実現することができる。
しかしながら、上記[2]の技術では高感度化と小型化はできるが、上記[1]の技術と同様に、光利用効率が悪いと言う欠点が残る。これは、アパーチャ103によってビーム径を小さくしているため、カップリングレンズ102によって取り込まれた光源101の光の一部しか使われていないことが原因である。例えば焦点距離10mmのカップリングレンズ102を用いて、出射角がθ//=10°、θ⊥=20°の光源101の光を取り込もうとすると、アパーチャ径が4mmの場合は78%取り込めるのに対して、アパーチャ径が1mmの場合は11%しか取り込むことができない。
上記[1]の技術のようにアクチュエータの固定部(ステム)209の検出用穴209aに光を通して光ディスク213の傾きを検出したり、上記[2]の技術のように対物レンズ109の隅に位置するチルト検出用反射面108に光を照射して対物レンズ109の傾きを検出したりするためには、必然的にビーム径φを約1mm程度に小さくしなければならない。すなわち、光ピックアップ装置のレイアウトの都合上、チルト検出光のビーム径を小さくしなければならないために、光利用効率を悪くしているのである。
ところで図26に示すように、光源からの光束を略平行光にして光ディスク(Disk)に照射した場合、光ディスクの位置が図中のDisk位置1からDisk位置2のように光軸方向に変わっても、光検出器(2分割受光素子)上のスポットはシフトするだけでスポット径は変わらないので、チルト検出感度は一定である。これに対して図27に示すように、光源からの光束を収束光にして光ディスク(Disk)に照射した場合、光ディスクの位置が図中のDisk位置1からDisk位置2のように光軸方向に変わると、光検出器(2分割受光素子)上のスポットはシフトするだけではなく、スポット径も変わる。従ってチルト検出感度が変動してしまう。
ここで、回折素子を用いない傾きセンサにおいて照射する光束を収束光とすると以下のような不具合が発生する。図28(a)は光ディスクに収束光を照射し戻ってきた光を光検出器(2分割受光素子)で受光した状態である。この状態で光ディスクがθ度傾くと2分割受光素子上のスポットはftanθだけ移動するため2分割受光素子に出力差が生じ、これがチルト信号となる。ところが光ディスクが面ぶれ等で上下動すると、図28(b)に示すように、対物レンズと光ディスクの距離が変わるため2分割受光素子上のスポットの大きさが変わってしまう。この状態で光ディスクがθ度傾くと2分割受光素子上のスポットは図28(a)と同様にftanθだけ移動するが、スポットが大きいためチルト信号としては図28(a)の場合よりも小さい信号しか得られない。したがって、回折素子を用いない傾きセンサでは、対物レンズと光ディスクの距離の変動がそのままチルト信号の感度変動となってしまい、正確な信号検出ができなくなると言う欠点がある。
次に図20〜22に示す特許文献2に記載の従来技術では、対物レンズ92上に回折部70a,70bを形成し、対物レンズに入射した光を収束光として光ディスク15に照射している。対物レンズ92は、アクチュエータにより常に光ディスク15にピントが合っている状態であるため、対物レンズと光ディスクの距離は一定で、変動は無く、図28に示したような不具合が発生しないようになっている。
しかしながら、特許文献2に記載の従来技術では、以下のような制約を受けるという不具合がある。
(1)図20〜22に示したように、チルト検出するために光ディスク15に照射する収束光が複数(2つ)必要である。これは2つの収束光のスポットの大きさの差からチルト検出するからである。
(2)チルト検出するために2つの3分割受光素子75,76が必要である。これは2つの収束光のスポットの大きさを検出するためである。
(3)回折部(回折素子)70a,70bは、光源51からの平行光を収束光に変換する機能のみであるが、この回折部70a,70bは対物レンズ92上に形成されていなければならない。即ち図28(b)に示したように対物レンズと光ディスクの距離は一定でないと感度変動が生じるため、回折部(回折素子)70a,70bは対物レンズ上に形成されて一体で動くようになっていなければならない。また、回折部(回折素子)70a,70bが対物レンズ上に形成されていないと以下のような問題が発生する。光ディスクは面ぶれや反りがあるため、回転中に絶えず上下変動している。対物レンズはこの変動に対して追従し、対物レンズと光ディスクの距離が一定になるようにフォーカス合わせを行っている。収束光にするための回折部(回折素子)70a,70bが対物レンズ上に存在しないと、光ディスク変動に対して追従できないため、図29(a),(b)に示すように、面ぶれ発生時に対物レンズ92と光ディスク15の距離が変わってしまう。例えば、面ぶれにより光ディスク15が収束光の集光点上に存在した状態でチルトが発生しても、2つの3分割受光素子上のスポット径は同じになってしまい、チルトが検出されない(図29(b))。
(4)チルト信号は3分割受光素子75,76からの出力差から得ている。したがって受光素子の高精度な位置合わせが必要である。
本発明は、以上に説明した従来技術や本発明者らによる先行技術の不具合を解消することを目的としてなされたものであり、傾きセンサ(チルトセンサ)の高感度化と小型化を実現した上で、光利用効率を向上させることができる傾きセンサを提供することを課題とし、さらには、その傾きセンサを用いた光ピックアップ装置及び、その光ピックアップ装置を備えた光ディスクドライブ装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、本発明では以下のような技術的手段を採っている。
本発明の第1の手段は、所定の基準面に対する対象物の傾きに関する情報を検出するための傾きセンサであって、前記対象物に照射する光を発する光源と、前記光源からの光を取り込むカップリングレンズと、前記対象物で反射された光束を収束光に変換する検出レンズと、前記対象物で反射された光束を光検出器に導く光学素子と、前記対象物で反射された光束を受光し光電変換信号を出力する光検出器と、を備えた傾きセンサにおいて、前記対象物に照射する光束は収束光であり、前記光学素子は、前記対象物で反射された光束を複数の光束に分割する光学素子であることを特徴とする(請求項1)。
本発明の第2の手段は、第1の手段の傾きセンサにおいて、前記対象物に照射する収束光は、前記対象物上で集光点を形成することを特徴とする(請求項2)。
また、本発明の第3の手段は、第1または第2の手段の傾きセンサにおいて、前記光学素子により分割された複数の光束のうち、一つは集光点前で光検出器に導き、他の一つは集光点後に光検出器に導くことを特徴とする(請求項3)。
本発明の第4の手段は、所定の基準面に対する対象物の傾きに関する情報を検出するための傾きセンサであって、前記対象物に照射する光を発する光源と、前記光源からの光を取り込むカップリングレンズと、前記対象物で反射された光束を収束光に変換する検出レンズと、前記対象物で反射された光束を光検出器に導く光学素子と、前記対象物で反射された光束を受光し光電変換信号を出力する光検出器と、を備えた傾きセンサにおいて、前記対象物に照射する光束は1つの収束光であり、前記光学素子は、前記対象物で反射された光束を複数の光束に分割する光学素子であり、前記光検出器は、複数の光束を受光することで前記対象物が光軸方向に変動した時でも該対象物の傾きに関する情報の感度が変勤しないような信号を得るようにしたことを特徴とする(請求項4)。
本発明の第5の手段は、所定の基準面に対する対象物の傾きに関する情報を検出するための傾きセンサであって、前記対象物に照射する光を発する光源と、前記光源からの光を取り込むカップリングレンズと、前記対象物で反射された光束を収束光に変換する検出レンズと、前記対象物で反射された光束を回折させる回折素子と、前記回折素子からの回折光を受光し光電変換信号を出力する光検出器と、を備えた傾きセンサにおいて、前記回折素子は入射角度に応じて回折光の回折効率が変化する回折素子であり、前記対象物に照射する光束は収束光であることを特徴とする(請求項5)。
本発明の第6の手段は、第5の手段の傾きセンサにおいて、前記対象物に照射する光束は収束光であり、前記対象物上で集光点を形成することを特徴とする(請求項6)。
また、本発明の第7の手段は、第5または第6の手段の傾きセンサにおいて、前記回折素子は、第1の格子方向と第2の格子方向とを有することを特徴とする(請求項7)。
さらに本発明の第8の手段は、第5〜第7のいずれか一つの手段の傾きセンサにおいて、前記光源と前記光検出器とを同一のパッケージ内に配置してユニット化し、前記カップリングレンズと前記検出レンズは共用することを特徴とする(請求項8)。
本発明の第9の手段は、第5〜第8のいずれか一つの手段の傾きセンサにおいて、前記検出レンズで収束光に変換された光は、前記回折素子へと導かれ、前記回折素子からの回折光は前記光検出器へと導かれることを特徴とする(請求項9)。
また、本発明の第10の手段は、第8の手段の傾きセンサにおいて、前記検出レンズと前記回折素子を一体化して組み付け調整することを特徴とする(請求項10)。
本発明の第11の手段は、第1〜第10のいずれか一つの手段の傾きセンサにおいて、前記光源として発光ダイオード(LED)を用いることを特徴とする(請求項11)。
また、本発明の第12の手段は、第11の手段の傾きセンサにおいて、前記発光ダイオード(LED)上にボールレンズを備えたことを特徴とする(請求項12)。
本発明の第13の手段は、光源からの光を対物レンズで記録媒体に集光して記録または再生、あるいは記録及び再生を行う光ピックアップ装置において、前記記録媒体もしくは前記対物レンズの傾きを検出する手段として、第1〜第12のいずれか一つの手段の傾きセンサを用いることを特徴とする(請求項13)。
また、本発明の第14の手段は、ディスク状の記録媒体に対して情報の記録、再生、消去の少なくとも一つを行う光ディスクドライブ装置において、第13の手段の光ピックアップ装置を搭載することを特徴とする(請求項14)。
第1の手段の傾きセンサでは、対象物に照射する光束は収束光であり、光学素子は、前記対象物で反射された光束を複数の光束に分割する光学素子であることにより、収束光を測定対象物に照射することで、光源からの光を無駄にせずに、効率よく照射することができる。その結果、光ピックアップの小さい部品の傾きでも高感度に傾き検出できる。また、光量が多いため、信号光量を大きくする事ができ、反射率の低い記録媒体(光ディスク)等でも感度良く傾き(チルト)を検出することができる。
第2の手段の傾きセンサでは、収束光の集光点が測定対象物に照射されるようにすることで、測定対象物の細かい部分の傾きを検出できるため、測定点ごとに精度の良い傾きを検出できる。
第3の手段の傾きセンサでは、光学素子により分割された複数の光束のうち、一つは集光点前で光検出器に導き、他の一つは集光点後に光検出器に導き、集光点の前後のスポットを光検出器で検出することにより、測定対象物の位置ずれにより発生する感度変動が相殺され、安定した傾き検出ができるようになる。
第4の手段の傾きセンサでは、対象物に照射する光束は1つの収束光であり、光学素子は、対象物で反射された光束を複数の光束に分割する光学素子であり、光検出器は、複数の光束を受光することで対象物が光軸方向に変動した時でも該対象物の傾きに関する情報の感度が変勤しないような信号を得るようにしたことにより、光利用効率が高く、測定対象物が小さくても測定可能であり、面ぶれに強い傾きセンサを実現することができる。
第5の手段の傾きセンサでは、回折素子は入射角度に応じて回折光の回折効率が変化する回折素子であり、対象物に照射する光束が収束光であることにより、収束光を測定対象物に照射することで、光源からの光を無駄にせずに、効率よく照射することができる。その結果、信号光量を大きくすることができるため、反射率の低い記録媒体(光ディスク)等でも感度良く傾き(チルト)を検出することができる。
第6の手段の傾きセンサでは、収束光の集光点が測定対象物に照射されるようにすることで、測定対象物の細かい部分の傾きを検出できるため、測定点ごとに精度の良い傾きを検出することができる。
また、第7の手段の傾きセンサでは、回折素子が2つの格子方向を持つことで、ラジアル方向、タンジェンシャル方向の両方向の傾きを検出することができる。
さらに第8の手段の傾きセンサでは、光源と光検出器とを同一のパッケージ内に配置してユニット化し、カップリングレンズと検出レンズは共用することで、部品点数の削減が図れ、低コスト化と小型化を実現することができる。
第9の手段の傾きセンサでは、検出レンズで集光された光を回折素子に導くことで、回折素子のピッチを小さくして、高感度化を図った場合でも、光検出器が大型化せずにユニットの小型化を図れる。
また、第10の手段の傾きセンサでは、検出レンズと前記回折素子を一体化して調整することで組み付け調整を簡素化することができる。
第11の手段の傾きセンサでは、光源として発光ダイオード(LED)を用いることで、低コスト化と消費電力を抑えることができる。
また、第12の手段の傾きセンサでは、光源としてボールレンズを実装した発光ダイオードを用いることで、光利用効率が各段に向上し、信号光量を大きくすることができる。
第13の手段の光ピックアップ装置では、第1〜第12のいずれか一つの手段の傾きセンサを用いるので、以下の利点がある。
(1)傾きをリアルタイムに検知できるので、精度良く記録、再生を行うことができ、良質な信号を得られる。
(2)光ディスクと対物レンズの傾きを、ラジアル方向とタンジェンシャル方向で同時に検知することにより、4軸アクチュエータによるチルト補正ができ、高速な補正が可能となるので記録速度が向上しても信号の劣化が少ない。
(3)光利用効率が高いので、反射率の低い書換え型メディアでも高感度にチルト検出できる。
(4)光利用効率が高いので、センサの光源として低コストな発光ダイオード(LED)を使うことができるため、光ピックアップ装置を低コスト化することができる。また、発光ダイオード(LED)は戻り光ノイズに強く、信頼性の高い信号が得られる。
(5)集光した光を測定対象物に照射するので、細かい部分の傾きを精度良く検出することができる。
(6)光源と光検出器を一体化したユニットを用いれば、センサを小型化でき、ノート型パーソナルコンピュータ用等の薄型の光ピックアップ装置にも搭載できる。
第14の手段の光ディスクドライブ装置は、第13の手段の光ピックアップ装置を搭載したことにより、高速なチルト補正が可能となるので、光ディスクドライブ装置の高速化に適している。
また、光ディスクに反り(傾き)が生じやすい車中などの高温環境下や、振動により光ディスクに回転ぶれが生じやすいポータブルタイプにおいても、精度良く信号の記録、再生を行うことができる光ディスクドライブ装置を実現することができる。
以下、本発明に係る傾きセンサ、光ピックアップ装置及び光ディスクドライブ装置の構成、動作及び作用を、図示の実施例に基いて詳細に説明する。
[実施例1:第1〜4の手段に対応する実施例]
図2は本発明に係る傾きセンサの基本的な構成例を示す図である。ここでは対象物として光ディスクの傾きを検出する場合を例に説明する。図2において、符号1はチルト検出用光源、2はカップリングレンズ、3はハーフミラー(またはビームスプリッタ)、4は図示しないアクチュエータの固定部(ステム)に開けた検出用穴、5は光ディスク、7は検出レンズ、8は光検出器(受光素子)である。
チルト検出用光源1から出射された光は、カップリングレンズ2に取り込まれて収束光に変換される。ハーフミラー3で反射された光はステムの検出用穴4を通って光ディスク5に照射される。光ディスク5で反射された光は、ハーフミラー3を透過して検出レンズ7で収束光に変換されて光検出器8で受光される。
本発明では、図8(a)に示す従来方式のように光源1からの光をアパーチャによってビーム径を小さくするのではなく、同図(b)に示すように光源1からの光をカップリングレンズ2で収束光にすることでビーム径を小さくしているので、光利用効率を高くすることができる。そして、光利用効率を高くしたことで信号光量が大きくなるため、反射率の低い書換え型のメディアなどに対しても高感度にチルト検出ができるようになる。
また、収束光がディスク面で丁度集光するようにすれば、より細かい部分での光ディスクの傾きを検出できるため、光ディスクの場所ごとに精度の良い傾き検出ができるようになる。ここで、図9(a)に示すように従来方式の一例では約ビーム径φ1mmの平行光を照射していたため、ビーム径φ1mm内での平均的な傾きを検知していたのに対して、本方式では図9(b)に示すように収束光を用い、ディスク面でのビーム径をφ0.2mmくらいに集光すれば、ビーム径φ0.2mm内での傾きを検出できるため、より細かい場所での傾きを検出することができ、精度の良いチルト検出ができることになる。なお、ここでは光ディスクを例に説明したが、同様にして対物レンズの傾きも検出することができる。
図2の構成例では、光ディスク5に収束光を照射することにより、ビーム径を小さくして小型化を図り、かつ光利用効率を向上させた。しかしながら、収束光を測定対象物に照射した場合、別の問題が発生する。それは傾きを検出する対象物が光軸方向に動くと光検出器上のスポットの大きさが変わってしまうことである(図27参照)。スポットの大きさが変わると、チルトによって生じるスポットシフト量が同じであっても、光検出器からの差信号は異なることになる。すなわち、図3に示すように、スポットサイズが小さいと差信号は高感度となり、スポットサイズが大きいと低感度になる。このようにスポット位置によって傾き検出を行う方法では、収束光を照射すると光検出器上のスポットの大きさに応じて感度変動が発生する。
そこで本実施例では、対象物で反射された光束を複数の光束に分割する光学素子を設け、対象物からの反射光を2分割して、一方の光は集光点前のスポットが光検出器に導かれ、他方の光は集光点後のスポットが光検出器に導かれるようにすることで、対象物が光軸方向に動いた場合でも2つのスポットの大きさが相殺されるようにすることで感度変動を抑制する方式の傾きセンサを提案するものである。本実施例の傾きセンサの具体的な構成例を図1に示す。
図1において図2と同符号のものは同じ構成部材であるが、本実施例では対象物(ここでは光ディスク5)で反射された光束を複数の光束に分割する光学素子として、検出レンズ7と光検出器の間に光分岐素子(例えばビームスプリッタ)16を設けている。そして、光ディスク5からの反射光を検出レンズ7で収束光とし、光分岐素子16で2つの光束に分け、一方の光束は集光点前の状態で光検出器8aに導き、他方の光束は集光点後の状態で光検出器8bに導くようにする。
このような構成において、光ディスク5が所望の位置にある場合は(図4の中央の図の状態)、光検出器8aと光検出器8b上のスポットの大きさは等しくなる。そして、光検出器8aと光検出器8b上のスポットの大きさが等しければ、光検出器8aと光検出器8bから得られるディスクチルト信号の感度は等しくなるので、光検出器8aと光検出器8bからは図5の一点鎖線で示したような感度が得られることになる。光検出器8aと光検出器8bはそれぞれ2分割で図示したが、4分割とすることでラジアル方向(Rad方向)とタンジェンシャル方向(Tan方向)の2方向の傾き検出も可能である。
一方、光ディスク5が所望の位置より光軸方向手前にある場合は(図4の左側の図の状態)、光検出器8aと光検出器8b上のスポットの大きさは等しく無くなる。光検出器8aと光検出器8b上のスポットの大きさが等しくなければ、光検出器8aと光検出器8bから得られるディスクチルト信号の感度は異なる。光検出器8a上ではスポットが大きいため、図5の破線で示したような低感度な信号が得られるのに対して、光検出器8b上ではスポットが小さいため、図5の実線で示したような高感度な信号が得られる。しかしながら、光検出器8aからの低感度の信号と光検出器8bからの高感度の信号を合わせて図5の一点鎖線で示したような感度が得られることになる。したがって、傾きを測定する対象物が光軸方向にずれたとしても、同じ感度の傾き信号が得られることになる。また、光ディスク5が所望の位置より光軸方向奥にある場合は(図4の右側の図の状態)、スポットの状態は手前にある場合の反対の状態になるが、合わせれば同様に図5の一点鎖線で示したような感度が得られることになる。
以上のことから、測定対象物からの反射光束を2つの光束に分岐する光学素子(光分岐素子)16を用いて集光点の前後のスポットを光検出器8a,8bで検出することにより感度変動は相殺され、安定した傾き検出ができることになる。なお、光分岐素子16は図1に示したようなビームスプリッタだけではなく、以下の実施例に示すような回折素子(ホログラム、回折格子)を用いても同様な効果が得られる。
[実施例2:第5〜7の手段に対応する実施例]
図6に本発明に係る傾きセンサの第2の実施例を示す。ここでは対象物として光ディスクの傾きを検出する場合を例に説明する。図6において、符号1はチルト検出用光源、2はカップリングレンズ、3はハーフミラー(またはビームスプリッタ)、4は図示しないアクチュエータの固定部(ステム)に開けた検出用穴、5は光ディスク、6は回折素子、7は検出レンズ、8a,8bは光検出器(受光素子)である。
チルト検出用光源1から出射された光は、カップリングレンズ2に取り込まれて収束光に変換される。ハーフミラー3で反射された光はステムの検出用穴4を通って光ディスク5に照射される。光ディスク5で反射された光は、ハーフミラー3を透過して本発明の回折素子6へと入射する。回折素子6へ入射した光は回折され、+1次光と−1次光に分けられて、検出レンズ7を通って2つの光検出器(受光素子)8a,8bで受光される。
ここで、回折素子6は、光ディスク5で反射された光束を入射角度に応じた回折効率で回折させる回折素子である。具体例としては、回折素子6は入射光の入射角度により回折効率が異なる体積ホログラムであり、回折光(±1次光)は、図7に示すように入射角度に応じて±1次光の間に強度差が生じる。回折素子6への入射角度が0度の時は+1次光と−1次光の強度は等しいが、光ディスク5の傾きにより回折素子6への入射角度がθ度傾くと、傾き方向に応じて+1次光と−1次光に強度差を生じる。したがって、+1次光と−1次光の差信号を生成すれば、これにより光ディスク5の傾きを検出することができる。ここで、回折素子6の格子方向がラジアル方向(Rad方向)に垂直であれば、光ディスクのRad方向の傾きを検出でき、格子方向がタンジェンシャル方向(Tan方向)に垂直であれば、光ディスクのTan方向の傾きを検出することができる。
本発明では、図8(a)に示す従来方式のように光源1からの光をアパーチャによってビーム径を小さくするのではなく、同図(b)に示すように光源1からの光をカップリングレンズ2で収束光にすることでビーム径を小さくしているので、光利用効率を高くすることができる。そして、光利用効率を高くしたことで信号光量が大きくなるため、反射率の低い書換え型のメディアなどに対しても高感度にチルト検出ができるようになる。
また、収束光がディスク面で丁度集光するようにすれば、より細かい部分での光ディスクの傾きを検出できるため、光ディスクの場所ごとに精度の良い傾き検出ができるようになる。ここで、図9(a)に示すように従来方式の一例では約ビーム径φ1mmの平行光を照射していたため、ビーム径φ1mm内での平均的な傾きを検知していたのに対して、本方式では図9(b)に示すように収束光を用い、ディスク面でのビーム径をφ0.2mmくらいに集光すれば、ビーム径φ0.2mm内での傾きを検出できるため、より細かい場所での傾きを検出することができ、精度の良いチルト検出ができることになる。
さらに回折素子6の格子形状を図10(a)に示すような直線格子ではなく、同図(b)に示すような直交格子とすることで、Rad方向とTan方向の両方向の傾きを検出可能になる。
また、回折素子6が直交格子の場合、図11に示すように、回折光がそれぞれの格子の直交方向に発生する。図11において、直線格子の場合は回折光はA1とA2だけだったのが、交差した直交格子とすることでB1,B2の回折光が発生する。したがって、格子の方向が90°異なっていれば、下記の式のように、回折光A1、A2でRad方向のチルト検出、回折光B1、B2でTan方向のチルト検出を行うことができる。
Rad方向のチルト=(A1−A2)/(A1+A2)
Tan方向のチルト=(B1−B2)/(B1+B2)
なお、以上の第1、第2の実施例では、対象物として光ディスクを例に挙げたが、対象物が対物レンズの場合には、図24と同様に、対物レンズにチルト検出用の反射面を設けることにより、上記と同様に対物レンズチルトの検出を行うことができる。
[実施例3:第8の手段に対応する実施例]
第2の実施例では光源1と光検出器8a,8bは離して配置したが、第3の実施例では傾きセンサを小型化するために、光源1と光検出器8a,8bとを同一のパッケージ内に配置して一体化したユニットを用いるとともに、カップリングレンズと検出レンズを共用した構成とする。図12はその構成例を示しており、(a)は傾きセンサの概略構成図、(b)は傾きセンサの要部拡大図である。
図12において、光源1から出射された光は、カップリングレンズ兼検出レンズ10に取り込まれて収束光に変換され、回折素子6を透過する。そしてミラー11で反射された光はステムの検出用穴4を通って光ディスク5に照射される。光ディスク5で反射された光は、ミラー11で反射されて回折素子6へと入射する。ここで、回折素子6は光源1からの光は透過し、光ディスク5で反射された光束を入射角度に応じた回折効率で回折させる回折素子であり、具体的には実施例1と同様に、入射光の入射角度により回折効率が異なる体積ホログラムである。この回折素子6へ入射した光は回折され、+1次光、−1次光に分けられて、カップリングレンズ兼検出レンズ10を通って光検出器8a,8bで受光される。このように、本実施例では光源1と光検出器8a,8bを同一のパッケージ内に配置して一体化した光源・光検出器ユニット9を用いることで、図6のカップリングレンズ2と検出レンズ7を一つのレンズ10で共用でき、部品点数の削減と小型化を図ることができる。
以上、第2、第3の実施例に示したように、この実施例の傾きセンサでは、前述の従来例(例えば特許文献2)と比較して以下のような利点がある。
(1)第2、第3の実施例では、対象物への収束光は1つで良いため、検出するための光検出器(受光素子)が少なくて済み、小型化に有利である。
(2)第2、第3の実施例では、回折素子6からの+1次光と−1次光を個別に配置した2つの光検出器(受光素子)8a,8bで受光すればよいため、検出するための光検出器が少なくて済み、小型化に有利である。また、第2、第3の実施例では、光源からの光は透過し、対象物で反射された光束を入射角度に応じた回折効率で回折させる回折素子6を用いてチルト検出を行うため、光検出器8a,8bは受光面が無分割の受光素子(無分割受光素子)でよく、従来例のような2分割受光素子や3分割受光素子を用いる必要がないので、位置合わせ精度を緩和することができる。従って組み付けや調整が容易になり、コスト的にも有利である。
(3)第2、第3の実施例では、回折素子6を用いた検出方式なので、検出感度は光検出器(無分割受光素子)上のスポットの大きさに関わらないため、回折素子が対物レンズ上に有る必要が無く、対物レンズアクチュエータ等の可動部の軽量化が図れるため、高速再生に有利である。
[実施例4:第9の手段に対応する実施例]
第2の実施例や第3の実施例では、回折素子6からの回折光(±1次光)を検出レンズ7もしくはカップリングレンズ兼検出レンズ10で光検出器8a,8bへと導く構成を示した。しかしながら、高感度なチルト検出を行うためには回折素子6のQ値を大きくしなければならない。なお、回折素子6のQ値は以下の式で表される。
Q値=2πλT/nd
(λ:波長、T:格子溝深さ、n:屈折率、d:格子ピッチ)
Q値を大きくすることに対して最も有効な方法は、格子ピッチdを小さくすることである。格子溝深さTを大きくしてもQ値は大きくなるが、格子溝深さを大きくするためにはアスペクト比の高い加工が必要であり加工の難易度が高い。しかしながら、ピッチdを小さくすると回折角θ(=sin-1λ/d)が大きくなる。+1次光と−1次光の光検出器間隔Lは2ftanθ(f:検出レンズ(またはカップリングレンズ兼検出レンズ)と光検出器の距離)となるため、図13(a)に示すように、回折角θが大きくなると光検出器間隔Lが大きくなり、結果として光検出器8a,8bと光源1の間隔が大きくなり、光源・光検出器ユニット9が大型化してしまう。例えば格子ピッチdを2μm、光源波長λを880nmとすると、回折角θは、
θ=sin-1λ/d=26.1deg
となる。
ここで、カップリングレンズ兼検出レンズ10(または検出レンズ2)と光検出器8a,8bの距離fを5mmとすると、光検出器間隔Lは、
2ftanθ=4.9mm
となる。
したがって光検出器間隔自体が4.9mmあるので、光源・光検出器ユニット9の外形は7mm位になってしまう。
そこで本実施例では、図13(b)に示すように、回折素子6をカップリングレンズ兼検出レンズ10(または検出レンズ2)と光検出器8a,8bの間に配置する構成とした。回折素子6をこのような位置に配置すると、格子ピッチd(回折角θ)が同じであっても、光検出器間隔Lは、
L=2gtanθ (gは回折素子6と光検出器8の距離)
で表されるため、光検出器間隔Lを小さくできる。例えば、格子ピッチdを2μm、光源波長λを880nmと同じ条件でも、回折素子6と光検出器8の距離gを2mmとすると、光検出器間隔Lは、
2gtanθ=2mm
となって、光源・光検出器ユニット9を小型化することができる。
[実施例5:第10の手段に対応する実施例]
次に光源・光検出器ユニット9を小型化したときの組み付け方法について説明する。最初に組み付けずれがあるとどのような不具合が発生するかについて説明する。
光源1と光検出器8a,8bとを同一のユニット9内に配置して、カップリングレンズ兼検出レンズ10を用いた構成の傾きセンサでは、カップリングレンズ兼検出レンズ10と光源1の位置が、図14(a)に示すように位置ずれが無い場合には光束が対象物(例えば光ディスク5)に垂直に入射するが、カップリングレンズ兼検出レンズ10と、光源・光検出器ユニット9の光源1の位置が、図14(b)に示すようにXY面内でずれがあると、光束が光ディスク5に垂直に照射されなくなる。そして垂直からθだけ傾いて照射された光は、光ディスク5が傾き0の場合、同じくθだけ傾いて回折素子6へと戻ってくる。光束がθだけ傾いて回折素子6に入射すると、回折素子6からの+1次光と−1次光の間で強度差が生じる。この強度差分が、カップリングレンズ兼検出レンズ10と光源1の位置がXY面内でずれたことによって発生するオフセットである。
一方、カップリングレンズ兼検出レンズ10と、光源・光検出器ユニット9の光源1の位置がXY面内でずれていない場合でも、図15に示すように、回折素子6が傾いて取り付けられていると同様なオフセットが生じる。
カップリングレンズ兼検出レンズ10と、光源・光検出器ユニット9の光源1のXY面内のずれにより生じるオフセットを、回折素子6を傾けることで解消することも可能だが、X軸とY軸周りの2軸方向に回転調整しなければならず、調整後は空中接着することになるため組み付け性が悪くなる。
そこでカップリングレンズ兼検出レンズ10と回折素子6を所定の精度であらかじめ一体化し、一体化した素子を、光源・光検出器ユニット9の光源1に対してXY面内で調整することで調整を簡素化できる。より具体的には、図16に示すように、カップリングレンズ兼検出レンズ10と回折素子6をホルダー14のようなものに傾き精度良く一体化しておけば、組付け時はこのホルダー14を、光源・光検出器ユニット9の光源1に対してXY面内で位置合わせするだけでよい。
[実施例6:第11,12の手段に対応する実施例]
第1〜5の実施例では対象物に収束光を照射することで光利用効率を向上させることができることを説明した。光利用効率を向上できれば、低出力で安価な光源を利用することができるようになる。そこで、チルト検出用光源1として発光ダイオード(LED)のようなレーザに比べて低出力だが安価な光源を使うことができれば、コストダウンを図ることができる。しかし、LED光源はレーザ光源に比べて発光点が大きい(50〜400μm程度)ため、カップリングレンズ等で綺麗な平行光や収束光には変換しにくいという問題がある。
この問題に対して、本発明では例えば回折素子6の回折効率で角度検出を行うため、光検出器上のスポットの大きさが変わってもチルト感度の変動は発生しない。したがってカップリングレンズ2(またはカップリングレンズ兼検出レンズ10)で綺麗な収束光に変換できないために、受光素子上のスポットの大きさが変わったとしても、回折素子6の回折効率は変わらないためチルト感度の変動にはならない。以上のことから回折素子6を用いたチルト検出方式は、光検出器上のスポット位置でチルト検出を行う従来方式と比べても、LED光源と相性の良い方式と言える。また、第1の実施例で説明した光分岐素子16を用いる構成(図3)でも、集光点前後の光束を光検出器8a,8bで検出するので、同様にLED光源を用いることができる。
ところで、光源1と光検出器8a,8bとを同一のパッケージ内に配置したユニット9を用いる構成の傾きセンサでは、光源1と光検出器8a,8bは近接して配置されるため、例えば図17に示すように、LEDチップ12の側面から発光すると、その光が直接光検出器8に入ってしまいノイズとなる。したがって、光源1と光検出器8とを同一のパッケージ内に配置してユニット化する構成では、チップの側面から発光しない点光源LEDを使うことが望ましい。
LED光源はレーザに比べて低出力であるという特徴の他に、放射角が大きい(半値で約50°)という特徴がある。放射角が大きいとカップリングレンズで取り込める光量が少なくなるため光利用効率が低下してしまう。そこで光源1にLEDを用いる場合には、図18に示すように、LED光源12上にボールレンズ13を実装すると放射角を小さくでき、カップリングレンズで取り込める光量を大きくすることができる。また、LED光源12にボールレンズ13を付けることで放射角は半値で約6°程度まで狭くできる。例えば焦点距離10mmのカップリングレンズを用いて、出射角がθ//=50°、θ⊥=50°のLED光源の光を取り込もうとすると、アパーチャ径が4mmの場合は16.5%取り込めるのに対して、図18に示すように、LED光源12にボールレンズ13を付けることで、出射角をθ//=6°、θ⊥=6°にすれば98%取り込むことができる。
[実施例7:第13の手段に対応する実施例]
本発明に係る光ピックアップ装置の一例を図19に示す。図19において、符号30は光ピックアップ本体、31は記録・再生用の光源である半導体レーザ、32はカップリングレンズ、33は光路折り返し用の偏向ミラー、34は対物レンズ、35はチルト検出用の傾きセンサ、36は対物レンズのチルト検出用反射面である。
本実施例では、図19に示すような構成の光ピックアップ装置において、光ディスク5と対物レンズ34のチルトを検出する傾きセンサ35として、第1〜6の実施例に示した構成の傾きセンサを用いている。そして、第1〜6の実施例に示した構成の傾きセンサを搭載することにより、以下のような効果が得られる。
(1)傾きをリアルタイムに検知できるので、精度良く記録、再生を行うことができ、良質な信号を得られる。
(2)光ディスクと対物レンズの傾きを、ラジアル方向とタンジェンシャル方向で同時に検知することにより、4軸アクチュエータによるチルト補正ができ、高速な補正が可能となるので記録速度が向上しても信号の劣化が少ない。
(3)光利用効率が高いので、反射率の低い書換え型メディアでも高感度にチルト検出できる。
(4)光利用効率が高いので、センサの光源として低コストな発光ダイオード(LED)を使うことができるため、光ピックアップ装置を低コスト化することができる。また、発光ダイオード(LED)は戻り光ノイズに強く、信頼性の高い信号が得られる。
(5)集光した光を測定対象物に照射するので、細かい部分の傾きを精度良く検出することができる。
(6)光源と光検出器を一体化したユニットを用いれば、センサを小型化でき、ノート型パーソナルコンピュータ用等の薄型の光ピックアップ装置にも搭載することができる。
[実施例8:第14の手段に対応する実施例]
本実施例は、光ディスク5に対して情報の記録、再生、消去の少なくとも一つを行う光ディスクドライブ装置において、第7の実施例に示した構成の光ピックアップ装置を搭載したものである。なお、光ディスクドライブ装置の基本的な構成は、本出願人による先行技術(例えば特許文献2)と同様である。
第7の実施例の光ピックアップ装置は、光ディスク5と対物レンズ34の傾き(チルト)を第1〜5の実施例に示した構成の傾きセンサ35で検知することができるので、4軸アクチュエータによるチルト補正を容易に行うことができ、高速な補正が可能となるので、光ディスクドライブ装置の高速化に適している。また、光ディスク5に反り(傾き)が生じやすい車中などの高温環境下や、振動により光ディスク5に回転ぶれが生じやすいポータブルタイプにおいても、精度良く高速に信号の記録、再生を行うことができる光ディスクドライブ装置を実現することができる。
本発明の第1の実施例の傾きセンサの構成説明図である。 本発明に係る傾きセンサの基本的な構成例を示す図である。 収束光を測定対象物に照射した場合のチルト信号の感度変動を示す図である。 ディスク位置と2つの光検出器上のスポットの大きさの関係を示す説明図である。 光検出器上のスポットの大きさが変化したときのチルト信号の感度変動を示す図である。 本発明の第2の実施例の傾きセンサの構成説明図である。 図6に示す傾きセンサの回折素子に入射する入射光の入射角度と回折光(±1次光)の回折効率の関係を説明するための図である。 従来のアパーチャを用いてビーム径を絞る方式と、本発明の収束光を用いる方式での、光利用効率の違いを説明するための図である。 従来のアパーチャを用いてビーム径を絞る方式と、本発明の収束光を用いる方式での、光ディスク上でのビーム径の違いを説明するための図である。 回折素子の格子形状の説明図である。 回折素子に直交格子を用いた場合の回折光の説明図である。 本発明の第3の実施例の傾きセンサの構成説明図である。 回折素子とレンズの配置と、光検出器の間隔の関係の説明図である。 本発明の収束光を用いる方式で、カップリングレンズと光源の配置位置に位置ずれが生じた場合の不具合の説明図である。 本発明の収束光を用いる方式で、回折素子に傾きが生じた場合の不具合の説明図である。 図14や図15に示した不具合を解消する手段の説明図である。 傾きセンサの光源に発光ダイオード(LED)を用いた場合の不具合の説明図である。 図17に示した不具合を解消する手段として、LEDにボールレンズを設けた状態を示す図である。 本発明の一実施例を示す光ピックアップ装置の概略構成図である。 従来技術の一例を示す光ピックアップ装置の構成説明図である。 図20に示す光ピックアップ装置で、光ディスクの傾きが小さいときに、各光検出器で受光されるチルト検出用戻り光束を説明するための図である。 図20に示す光ピックアップ装置で、光ディスクの傾きが大きいときに、各光検出器で受光されるチルト検出用戻り光束を説明するための図である。 先行技術による光ピックアップ装置の一例を示す構成説明図である。 先行技術による傾きセンサの一例を示す構成説明図である。 図24に示す傾きセンサの回折素子に入射する入射光の入射角度と回折光(±1次光)の回折効率の関係を説明するための図である。 光源からの光束を略平行光にして光ディスクに照射し、光ディスクの位置が光軸方向に変わった場合の、光検出器(2分割受光素子)上のスポットの変化の様子を示す説明図である。 光源からの光束を収束光にして光ディスクに照射し、光ディスクの位置が光軸方向に変わった場合の、光検出器(2分割受光素子)上のスポットの変化の様子を示す説明図である。 回折素子を用いない傾きセンサにおいて対象物に照射する光束を収束光とした場合の不具合の説明図である。 図20に示す従来技術の問題点の説明図である。
符号の説明
1:チルト検出用光源
2:カップリングレンズ
3:ハーフミラー(またはビームスプリッタ)
4:ステムの検出用穴
5:光ディスク(対象物)
6:回折素子(光学素子)
7:検出レンズ
8,8a,8b:光検出器
9:光源・光検出器ユニット
10:カップリングレンズ兼検出レンズ
11:ミラー
12:発光ダイオード(LED)
13:ボールレンズ
14:ホルダー
16:光分岐素子(光学素子)
30:光ピックアップ本体
31:記録・再生用光源(半導体レーザ)
32:カップリングレンズ
33:光路折り返し用の偏向ミラー
34:対物レンズ
35:チルト検出用の傾きセンサ
36:対物レンズのチルト検出用反射面

Claims (14)

  1. 所定の基準面に対する対象物の傾きに関する情報を検出するための傾きセンサであって、前記対象物に照射する光を発する光源と、前記光源からの光を取り込むカップリングレンズと、前記対象物で反射された光束を収束光に変換する検出レンズと、前記対象物で反射された光束を光検出器に導く光学素子と、前記対象物で反射された光束を受光し光電変換信号を出力する光検出器と、を備えた傾きセンサにおいて、
    前記対象物に照射する光束は収束光であり、前記光学素子は、前記対象物で反射された光束を複数の光束に分割する光学素子であることを特徴とする傾きセンサ。
  2. 請求項1記載の傾きセンサにおいて、
    前記対象物に照射する収束光は、前記対象物上で集光点を形成することを特徴とする傾きセンサ。
  3. 請求項1または2記載の傾きセンサにおいて、
    前記光学素子により分割された複数の光束のうち、一つは集光点前で光検出器に導き、他の一つは集光点後に光検出器に導くことを特徴とする傾きセンサ。
  4. 所定の基準面に対する対象物の傾きに関する情報を検出するための傾きセンサであって、前記対象物に照射する光を発する光源と、前記光源からの光を取り込むカップリングレンズと、前記対象物で反射された光束を収束光に変換する検出レンズと、前記対象物で反射された光束を光検出器に導く光学素子と、前記対象物で反射された光束を受光し光電変換信号を出力する光検出器と、を備えた傾きセンサにおいて、
    前記対象物に照射する光束は1つの収束光であり、前記光学素子は、前記対象物で反射された光束を複数の光束に分割する光学素子であり、前記光検出器は、複数の光束を受光することで前記対象物が光軸方向に変動した時でも該対象物の傾きに関する情報の感度が変勤しないような信号を得るようにしたことを特徴とする傾きセンサ。
  5. 所定の基準面に対する対象物の傾きに関する情報を検出するための傾きセンサであって、前記対象物に照射する光を発する光源と、前記光源からの光を取り込むカップリングレンズと、前記対象物で反射された光束を収束光に変換する検出レンズと、前記対象物で反射された光束を光検出器に導く光学素子と、前記対象物で反射された光束を受光し光電変換信号を出力する光検出器と、を備えた傾きセンサにおいて、
    前記光学素子は前記対象物で反射された光束を回折させて光検出器に導く素子であって入射角度に応じて回折光の回折効率が変化する回折素子であり、前記対象物に照射する光束は収束光であることを特徴とする傾きセンサ。
  6. 請求項5記載の傾きセンサにおいて、
    前記対象物に照射する収束光は、前記対象物上で集光点を形成することを特徴とする傾きセンサ。
  7. 請求項5または6記載の傾きセンサにおいて、
    前記回折素子は、第1の格子方向と第2の格子方向とを有することを特徴とする傾きセンサ。
  8. 請求項5〜7のいずれか一つに記載の傾きセンサにおいて、
    前記光源と前記光検出器とを同一のパッケージ内に配置してユニット化し、前記カップリングレンズと前記検出レンズは共用することを特徴とする傾きセンサ。
  9. 請求項5〜8のいずれか一つに記載の傾きセンサにおいて、
    前記検出レンズで収束光に変換された光は前記回折素子へと導かれ、前記回折素子からの回折光は前記光検出器へと導かれることを特徴とする傾きセンサ。
  10. 請求項8記載の傾きセンサにおいて、
    前記検出レンズと前記回折素子を一体化して組み付け調整することを特徴とする傾きセンサ。
  11. 請求項1〜10のいずれか一つに記載の傾きセンサにおいて、
    前記光源として発光ダイオード(LED)を用いることを特徴とする傾きセンサ。
  12. 請求項11記載の傾きセンサにおいて、
    前記発光ダイオード(LED)上にボールレンズを備えたことを特徴とする傾きセンサ。
  13. 光源からの光を対物レンズで記録媒体に集光して記録または再生、あるいは記録及び再生を行う光ピックアップ装置において、
    前記記録媒体もしくは前記対物レンズの傾きを検出する手段として、請求項1〜12のいずれか一つに記載の傾きセンサを用いることを特徴とする光ピックアップ装置。
  14. ディスク状の記録媒体に対して情報の記録、再生、消去の少なくとも一つを行う光ディスクドライブ装置において、
    請求項13記載の光ピックアップ装置を搭載することを特徴とする光ディスクドライブ装置。
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